たまりば

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2019年03月20日

立方体の展開図の読み取り。



画像が傾いていますが、ご了承ください。

問題 上の図で、面㋒と平行な面はどれか。

こうした立方体の展開図に関する問題は、小学校4年生で1度、中学1年生でもう1度学習しますが、苦手なままで終わってしまう人が多くいます。
側面が横並びに4枚並び、その上と下に底面がついているタイプの展開図ならば読み取れる人も、上のような展開図だと、どの面がどの位置にくるのか、よくわからないことがあるようです。

頭の中でこの展開図を組立てられれば何の問題もありません。
今は組み立てられない人も、今後の空間図形の学習のために、頭の中で展開図を組み立てるトレーニングはしたほうが良いと思います。
空間図形をイメージする力は重要です。

とはいえ、こうした空間把握力は素質もかなり影響します。
イメージしなさいといくら励ましても、イメージできないものはイメージできない。
この展開図を実際に折って組み立てれば、なあんだ、こんな図形だったのかあと納得し、理解したつもりになるようですが、イメージする力がそれでつくわけではありません。
別の問題になれば、また読み取れない可能性が高いです。

では、諦めるしかないのか?
そんなこともありません。
イメージ力の乏しさを知識で補うことは可能です。
知識で補強することによって、頭で組み立てられるようにもなっていきます。

完全なイメージができない場合は、とりあえず、2つの面だけを考えるのが有効です。
面㋒と垂直になる面を1つ1つイメージしてみましょう。
面㋒を上の底面と見立て、全部を1度にではなく、1枚ずつ側面にあたる面の見当をつけるのです。
展開図ですぐ隣りにある面は、間の辺で折りますから、全て垂直の関係になるでしょう。
上の図で言えば、面㋐、㋑、㋓は、すぐに側面だと判断できます。
問題は面㋔で、これがどうなるかをイメージできない子が、すなわち空間把握力にやや課題がある子なのですが、辺サシと辺スシが一致することを知識で補うことができれば、それで面㋔も、面㋒と隣りあう面、すなわち、組み立てれば垂直の関係になる面なのだと理解できます。
これで、面㋒を上の底面と見たときの4つの側面を全て発見できました。
だとすれば、残る面㋕は、下の底面になるでしょう。
底面と底面は平行です。
すなわち、面㋒と平行な面は、面㋕です。

図によっては、平行な面がすぐに見つかる場合もあります。
3つの面が横並びになっている場合などは、その3つのうちの両端の面は平行となるでしょう。

そんなまわりくどいことをいちいち考えないと、見えないの?
保護者の方がイメージ力のある人の場合、こんな説明にむしろイライラするかもしれません。
我が子がこれをイメージできないことにもイライラするでしょうが、見えない人には本当に見えないのです。
上の展開図の面㋕が下の底面になることが、どうしてもイメージできないということはよくあることです。
しかし、2面ずつならば、練習すれば自力で判断できるようになります。
残る面が底面にまわり込んでいくのだと、後は知識で処理していきます。
それを繰り返すうちに、ふと気づくと、まわり込んでいく底面も自力でイメージできるようになっている場合もあります。
頭の中で、何かの回線がつながったのだと思います。
そうなるまで、とりあえず、平行な面を答える問題は、すぐ横の面ではない面が平行な面、という知識で解くのが正解に至るコツです。

何で平行な面が答えられないの?簡単なのに、と思う人も、こんな問題になると「あれ、これは難しい」となることがあります。

問題 上の展開図を組立てたとき、点アと一致する点を全て答えよ。

点アと点ウが一致するのは、比較的容易にイメージできると思います。
しかし、もう1つ、点ケも点アと一致します。
これをイメージできるでしょうか?

一種の脳トレとして、あくまでも頭の中でこの立方体を組み立てようとするのも良いのですが、これがテスト問題であり、こんなところで失点するわけにはいかない場合、絶対確実な解き方があります。
これは知識で解ける問題なのです。

立方体で、ある点と対角線上にある点、すなわち、その点から一番遠い点は、展開図ではどこに存在するでしょう?
それは、展開図で隣りあう面2つだけを選んで作った長方形の対角線上の位置に存在する点です。

まず立方体の見取り図をイメージし、その上の底面と正面に見えている側面の2面だけを展開図としてイメージしてください。
他の面はイメージの邪魔になりますから、今は無視します。
その2枚だけの長方形の対角線の位置にある2点は、組み立てた立方体で対角線の位置にあります。
もしわからなければ、このことは実際の立方体で確認してみると良いと思います。

次、上の底面と右横の側面の2面で考えみます。
今度は横長の長方形がイメージできると思います。
その長方形の対角線の位置にある2点は、やはり組み立てた立方体で対角線の位置にあります。
イメージするのは、そのことだけで良いのです。
6つの面を同時にイメージするから大変なので、イメージは2面だけに絞ります。

対角線の位置にある点のことがわかったところで、では、一致する点はどう見つけるのか?
対角線の位置にある点にとっての対角線の位置にある点は、元の点と一致します。
まず対角線の位置にある点を見つけ、次にその点にとって対角線の位置にある点を見つけます。
すると、元の点と一致する点が見つかります。

上の図で言うと、点アと対角線の位置にあるのは、点シです。
その点シと対角線の位置にある点は?
点アに戻っては意味がありません。
別の2面の長方形を見つけます。
面㋔と面㋕の2面で長方形になりますね。
点シと対角線上にあるのは、点ケです。
すなわち、点アと一致するのは、点ケとなります。
点アと点ウのように、見たらすぐ一致するとわかる、90°の関係になっている点も、このやり方で発見できますが、それは見たまますぐ見つければ良いでしょう。
したがって、点アと一致する点の答えは、点ウと点ケです。

このやり方ならば、どんな奇妙な展開図でも正確に一致する点を答えていくことができます。
イメージできなくても知識でこのように補っていく過程で、「へえ、こんな位置にある点が一致するんだ」と驚きながら、頭の中でそれを組み立てようとしてみる。
その繰り返しで、イメージ力も少しずつ鍛えられていきます。

  


  • Posted by セギ at 11:28Comments(0)算数・数学

    2019年03月20日

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    未来の秀才を求めています。
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    必要な時期に必要な学習内容を提示します。

    ◎時間   1回の授業は90分です。
    2019年3月現在、募集しておりますのは、以下の6コマです。
    月曜日 16:40~18:10
    月曜日 20:00~21:30
    火曜日 20:00~21:30
    水曜日 20:00~21:30
    木曜日 16:40~18:10
    木曜日 20:00~21:30

    ◎形態   1対1の完全個別指導です。
     
    ◎指導科目 
    小学生各学年 
     中高一貫校受験 算数・国語
     私立受験算数
      一般算数
    中学生各学年 
     中高一貫校 数学
     中高一貫校 英語
     高校受験 数学
     高校受験 英語
     高校受験 理科・社会 
     (理・社は都立受験の中3限定で、90分で2科目も可能)
    高校生各学年  
     大学受験 数学
     大学受験 英語
    内部進学・推薦入試・AO入試向けの内申重視の数学・英語も承ります。
    英検など各種英語検定対策も行っております。

    ◎費用 
     週1回 受講で、月額20,000円
     週2回 受講で、月額36,000円
     (内訳 90分1コマ4,000円、諸経費・教材費月額4,000円)
      他に入会金を10,000円いただきます。

    ◎入会までの流れ
     まず、無料体験授業をお受けください。
     左の「お問い合わせ」ボタンからご連絡ください。
    返信に数日かかることがあります、あらかじめご了承ください。
    以下の内容をご記入いただけますと、以後のやりとりがスムーズです。
    ①お子様の学校名
    ②学年
    ③性別
    ④ご希望の通塾曜日・時間帯
    ⑤ご希望の体験授業日時
    ⑥希望科目
    ⑦体験授業の希望内容
    (例 「1次関数」 など)
    ◎場所   
    三鷹市下連雀3-33-13
       三鷹第二ビル305
           
     三鷹駅南口から徒歩5分。春の湯の斜め前のビルです。




      


  • 2019年03月18日

    小下沢林道から景信山を歩きました。2019年3月。


    2019年3月17日(日)、奥高尾を歩きました。
    高尾駅北口のバス停から小仏行きのバスに乗りました。
    バス停は、行列が蛇行して、横断歩道を渡ってすぐのところが最後尾でした。
    バスは3台で出発しました。8:12。
    高尾の春の観光シーズンが始まりましたね。
    しかし、今日は天気予報は大気不安定。
    午後から雷雨のところもあるとか。
    さっさか歩いて、早めに下山しましょう。

    日影下車。
    バスの進行方向に向かって歩きだしました。
    日影沢林道の登山口を過ぎて、さらにてくてく歩いていき、中央線の高架下のトンネルをくぐって、右折。
    坂道を上がっていくと、小下沢梅林入口です。
    今の時期は、梅林の中を散策可能だそうですが、開園は9時から。
    柵の外からでも梅林は堪能できました。
    ちょうど見頃の白梅・紅梅。
    眺めたり写真を撮ったりしながら、林道を奥へと歩いていきました。
    ザックを担いだ登山姿の中高年の姿も前後にちらほら。
    ときどきスマホで何か見てチェックしています。
    おお。
    中高年がスマホに入れた地図やGPSを確認しながら山を歩く時代になったのですね。

    林道を30分ほど歩くと、草地の旧キャンプ場に小さな道しるべがありました。
    沢を渡ると、そこが景信山の登山口でした。9:25。
    沢にはプラスチックのコップが置かれてありました。
    ここの水、飲めるんだ。
    昔、キャンプ場だったのは、水場があるからなんですね。
    今は、ここでのキャンプは禁じられているそうです。

    ザリクボ沢沿いの山道を登っていきます。
    まずは緩い坂道。
    足許にはニリンソウの葉。
    まだ花は咲いていませんでしたが、あと少し経つと、ここはニリンソウの咲く山道。
    沢と離れると道は細くなります。
    急な傾斜のジクザグ道を登っていきました。
    奥多摩ならこの程度の険しさは普通だけれど、奥高尾でこの険しさは珍しいと感じます。

    やがて道は水平になってきましたが、道幅はさらに細くなりました。
    左足をやや崖側に向けて用心しながら通過。
    岩と木の根だけになっているちょっとした危険箇所もあり、すぐ後ろに足の速い男性が追い付いてきているのを感じましたが、ここを通過するまではどうにもならないので、申し訳ないものの落ち着いてゆっくり通過しました。
    そこを過ぎると道は時計回りに急カーブします。
    道幅もそこだけ広くなるので、後ろの人に道を譲り、さらに用心して先に進みました。
    しばらく行くと、もう1つ、同じように岩と木の根だけの箇所。
    そこを過ぎれば、後は多少細いものの、のどかな道が続きます。

    山肌をまわり込んでいく道をしばらく行くと、道しるべ。10:15。
    ベンチ代わりの丸太に座ってしばらく休憩しました。
    ここは、日影へと直接下りていく、山地図には載っていない東尾根コースとの分岐です。
    あの道は、踏み跡は明瞭だけれど、ストレスを感じるほどの急坂が多いんですよね。
    さてここからは尾根道。
    景信山への道幅の広い急登が始まりました。
    ひと頑張りすると、小仏バス停からの東尾根登山道と合流しました。
    こちらは正規の登山道で、登ってくる人たちと多く出会う箇所です。
    静かな登山道は終わり、ここからは人の多い賑やかな道。
    さらに登っていくと、登山道は枝分かれしています。
    迷ったら、右の道。
    迷ったら、右の道が正しい道。
    そう記憶しているのですが、小さい道しるべが設置されるようなって、迷うことも少なくなりました。
    間違った道を選んでしまうと、景信山をまいてしまうのです。

    木段の急登が始まり、茶店ののぼりが見えてきました。
    長い木段を何とか登りきり、景信山山頂。10:35。
    春霞で地平線のあたりはもやっとしていますが、青空が広がり、晴れ晴れとした山頂でした。

    さて、午後はところにより雷雨の予報が出ていますから、今日はもう高尾に向かいます。
    まずは山頂直下の急な下り。
    春になると、道は乾き、冬のように土が凍結気味で硬くて滑るということもないので、随分歩きやすく感じます。
    昔と違い、一番歩きにくかったところは木段で整備されましたし。
    急な下りを終えて、道は広くなり、さらに快適に歩が進みました。
    ちょっとした岩がちな下り、土の道の登り返し、S字カーブの下りを次々と越えて、小仏峠。
    地図を売っていたら今日こそは買おうと思っていたのですが、今日は地図の売店は出ていませんでした。

    小仏峠からは登り返しです。
    狭い木段を登り、木の根の段差道を登って、相模湖の見晴らせるベンチへ。
    予報通りか、雲が空を覆い始め、富士山は見えませんでした。

    ちょっと休憩し、緩い登り坂をしばらく行くと、まき道との分岐。
    右の木段の道を登り、木の根の段差の急登を行くと、小仏城山。11:20。
    お昼どきなので、ベンチはほとんど埋まっていました。
    ここでお昼の予定でしたが、もう少し先に進みます。

    一丁平展望台。11:30。
    テーブルが1つ空いていたので、ここで昼食。
    20人規模のパーティがどんどん通過していきます。
    大盛況の奥高尾縦走路です。
    富士山も見えないので、今回も紅葉台はまいて、高尾山直下。12:15。
    これならば、雷雨が来たとしてもその前に下山できそうです。

    さて、山頂もまいて、今日は6号路琵琶滝コースで下山します。
    トイレのところの分岐から、まずは舗装された道。
    ベンチの並ぶ広場から、木段をどんどん下り、平らな道をしばらく行くと、飛び石の沢づたいの道が始まります。
    今日は水量が少なく、飛び石に乗らなくても歩ける箇所が多く、さくさく進めました。
    しばらくは岩がちな道。
    岩の奥からカエルの声が聞こえました。
    山道が静かというよりも、カエルの声が大きい。
    もうすっかり春ですね。

    沢の左岸を歩くようになると道も良くなり、あっという間に登山口。13:20。
    道が空いていれば、琵琶滝コースが一番早く高尾山から下山できます。
    ケーブル清滝まで下りてきたところで、ぽつぽつと雨が降ってきました。
    でも、雷雨にはならずに済みそうでした。
    予報は外れた印象だけれど、早く帰宅すると、休日がまだ時間が沢山残っていて、雑用を色々とこなせます。
    軽いコースで半日山で過ごすというのも良いものですね。

      


  • Posted by セギ at 13:19Comments(2)

    2019年03月14日

    高校英語。従属節がwhen節のときの主節の時制は。


    今回も時制の話です。

    問題 以下の(  )内の動詞を適切な時制に直せ。
    The train (leave) when they got to the station.

    when節が過去形のときの主節の時制は、混乱する人が多いところです。
    この文は、「彼らが駅についたとき、列車は出発してしまっていた」という意味でしょう。
    そうすると、過去のある時点までの完了という意味になりますので、過去完了が適切です。
    すなわち、
    The train had left when they got to the station.
    となります。

    こういう例文を見ますと、
    「じゃあ、when のときは、全部過去完了形?」
    と尋ねてくる高校生がいます。
    文法が嫌いだからなのでしょうが、何とか簡略化したい、わかりやすいルールで全部解けるようにしたいという願いが強いようです。

    これは、その高校生だけが悪いわけではなく、「勉強は、わかりやすいルールで全部解ける裏ワザがある」という、いわば都市伝説のようなものを信じたい気持ちと関係があるように思います。
    自分が知らないだけで、本当は勉強はとても簡単なやり方がある。
    そういうものを教えてくれる講師や塾がこの世に存在する。
    自分は、そういうところにアクセスできないでいるだけだ。
    そういう妄想を抱いている高校生は多いと思うのです。

    この2年ほど、芸能人などがテレビ番組で受験に挑戦し、ことごとく失敗しているのは、そのような妄想を粉砕するという意味では良いことだと思います。
    芸能人の受験勉強を助けるのは、番組に協力する大手進学塾のトップ講師です。
    それこそ塾の威信をかけて指導にあたっているでしょう。
    それでも、偏差値や入試得点は微増が限界。
    驚異的な成績上昇で合格に至る、という華々しい番組は作れずに終わっています。
    でも、あれが本当なんです。
    上がることは上がるのですが、短期間で高い目標達成は、無理があります。
    特に英語・数学の上がり方は鈍いのが普通です。

    勉強に裏ワザなんてありません。
    1年、2年という長期的スパンで、合理的な学習方法で、人並み以上の努力をすると、成績は上がる。
    それだけです。

    合理的な学習方法。
    それは裏ワザや知識の簡略化ということではありません。
    複雑なことは、ある程度複雑なままです。
    「when節が過去形のときは主節は全部過去完了形」
    などと言えるほど、英語は単純ではありません。
    それは他国の言語をバカにしているのと同じです。
    そんなに単純なわけがないのです。
    知識を簡略化するのではなく、自分の頭を複雑化しましょう。
    それが勉強するということだと思うのです。


    問題 次の( )内の動詞を適切な時制に改めよ。
    My brother (live) only on water when the search party found him.

    さて、これも過去完了形で良いでしょうか?
    この文は「捜索隊が見つけたとき、私の兄は水だけで生きていた」という意味です。
    live は状態動詞。
    進行形にしない動詞です。
    だから、過去完了形で状態の継続を表せば良いのでしょうか。
    いいえ。
    正解は、
    My brother had been living only on water when the search party found him.
    過去完了進行形を用います。
    live は確かに状態動詞なのですが、「一時的に」という意味が強い場合には進行形にすることがある動詞です。
    水だけで生きていたのは一時的なこと。
    だから、この場合、継続の意味を表すには、過去完了進行形を用います。

    では、次の問題はどうでしょうか?

    問題 次の( )内の動詞を適切な時制に改めよ。
    I (take) a bath when you called me last night.

    これも過去完了形でしょうか?
    いいえ。
    こういう文は、中学生のときに学習していますね。
    「あなたが昨夜私に電話したとき、私はお風呂に入っていた」という文です。
    これは過去進行形が妥当でしょう。
    I was taking a bath when you called me last night.

    なぜ1つ上の文は過去完了進行形で、この文はただの過去進行形なのか?
    お風呂に入っていたのだって、一時期的なことじゃないの?
    ・・・そうですね。
    しかし、上の文で語りたいことは、捜索隊が発見したときに、一時的に何日間か継続して水だけで生きていたという内容です。
    伝えたいことの主眼が、継続です。
    この文は、あなたが電話したときに私は何日間か継続して風呂に入り続けていたということを語りたいわけではありません。
    伝えたいことは、あなたが電話したその瞬間に、私は風呂に入っていたということです。
    過去のその瞬間に何をしていたのかを語るのは、過去進行形です。

    問題 次の( )内の動詞を適切な時制に改めよ。
    I (live) in New York when I was a child.

    この文は、一瞬のことではありません。
    継続的に住んでいたのだろうと思います。
    では、過去完了形でしょうか?
    いいえ。

    正解は、
    I lived in New York when I was a child.

    「私は子どものときにニューヨークに住んでいた」というのは過去の単なる事実です。
    live は状態動詞で、これは一時的居住というニュアンスで語っていることではなさそうですので、普通に過去形で語ります。


    ・・・もう、どんなときにどの時制なのか、全然わからない。
    そんな声も聞こえてきそうですので、整理しましょう。
    when節が過去形のとき、主節は、
    ①過去完了形
    ②過去完了進行形
    ③過去進行形
    ④過去形
    の主に4通りが考えられます。
    どの時制を選ぶかは、主節で語りたい内容が、
    その時点まででの完了ならば、①過去完了形
    その時点までの動作の継続ならば、②過去完了進行形
    その時点で進行中の動作ならば、③過去進行形
    その時点での状態ならば、④過去形
    となります。
    意味による判断と、あとは主節の動詞が動作動詞か状態動詞かの識別をして、どの時制が適当かを判断します。

    難しいと感じるのはわかります。
    でも、「難しいから、もう無理だ」とか、
    「when なら過去完了形、でいいじゃん」とか、
    そういう方向に逃げないでほしいのです。
    出題が多いのは、①と③です。
    だから、その2択に絞り、それ以外が正解だったときには諦めるということなら、ギリギリ理解できます。
    でも、「when なら必ず過去完了形」というように、文も読まずに解いて正解できる覚え方はないことは、心に止めてほしいのです。

    そんなに複雑なことは覚えられない、脳の容量が足りないという人は多いのですが、しかし、そのように言う人たちも、自分の趣味のことならスラスラと覚えられますよね。
    アニメが好きな人なら、好きな番組のタイトル、作画監督の名前、音楽監督の名前、主な声優の名前など全部覚えているはずです。
    ゲームが好きな人なら、ゲームのタイトル、登場人物、どういう展開になるか、どこに何があるかなど、全部覚えているでしょう。
    自分の好きなゲーム作家の全作品名を覚えたりすることもあると思うのです。
    脳の容量に問題があるから覚えられないというのは、嘘です。
    脳の容量に本当に問題があるのなら、自分の好きなことも、あまり覚えられないはずです。

    本気になれば覚えられます。
    英語ができる人たちは、どこかで本気になった人たちです。
    脳の容量の問題ではないのです。


      


  • Posted by セギ at 13:19Comments(0)英語

    2019年03月11日

    高校数A「整数の性質」不定方程式。解が自然数の場合。


    「不定方程式」の学習を続けます。
    今回は、こんな問題です。

    例題 方程式 3x+7y=71 を満たす自然数の組(x , y)を全て求めよ。

    この問題が今までと異なるのは、求める解が「整数」ではなく、「自然数」であることです。
    自然数とは、1、2、3、4、・・・・といった、正の整数。
    x も y も自然数となると、解は無数にあるわけではなさそうです。
    どちらかが負の整数であるものは解ではないからです。
    ですから、こういう問題は、具体的な解を全てあげて答えます。

    まずは、いつも通りの不定方程式の解き方で計算していきます。
    x、y の具体的な解を1組、見つけましょう。
    係数の大きい y のほうから、1、2と具体的に代入していくことで、x=19、y=2が見つかりますね。
    したがって、
    3・19+7・2=71 ・・・・②
    与式を①として、①-②をすると、
    3(x-19)+7(y-2)=0
    移項して、
    3(x-19)=-7(y-2)
    3と7は互いに素だから、
    x-19=7k (kは整数)
    x=7k+19 ・・・③
    y-2=-3k
    y=-3k+2 ・・・④
    という整数解がまず見つかります。

    ここからが今までと異なります。
    x、yは自然数なので、
    1≦x、1≦yです。
    これに③を代入すると、
    1≦7k+19
    7k+19≧1
    7k≧-18
    k≧-18/7
    1≦y に④を代入すると、
    1≦-3k+2
    3k≦1
    k≦1/3
    よって、-18/7≦k≦1/3
    kは整数だから
    k=-2、-1、0
    これで、自然数の解は3組あることが確認できました。
    これを③、④に代入して、
    (x、y)=(5 , 8),(12 , 5),(19 , 2)
    x=7k+19 ですので、1つめの x=5 を計算したら、その他のxの解は単純に7ずつ増やしていくと、求める時間を短縮できます。
    yも同様です。
    y=-3k+2 ですから、最初は計算で y=8 を出した後は、3ずつ減らしていくとよいでしょう。
    今回は解が3組だけでしたが、もっと沢山あっても全部書いていきますので、計算時間の短縮は重要です。
    計算の工夫ですね。

    高校生の定期テストを見ると、計算でもたつき、時間がかかってテストを最後まで解くことができない人もいます。
    計算スピードが遅い生徒を見ていると、手が止まって考え込んでいる時間が長いのが特徴です。
    立式を考えているのではありません。
    式が立った後、計算で手が止まって考え込んでいるんです。
    何をしているのかというと、暗算をしています。
    その暗算のやり方がまずいのです。
    上の例で言えば、k=-2をx=7k+19に代入した暗算をするのは納得できます。
    7・(-2)+19=5
    その後は、5+7=12、12+7=19 と暗算していけば速いのですが、
    7・(-1)+19=・・・うーん、うーん、うーん・・・。
    7・0+19=・・・うーん、うーん、うーん・・・。
    と逐一、もとの式に代入して暗算しているので、時間がかかるのです。

    これは、暗算と筆算とのバランスの問題もあるかもしれません。
    楽に暗算できるところは暗算し、不正確になりがちなところは目に見える形にしておく。
    例えば、もっと単純な1次方程式でも、そういう子の答案は、変に丁寧なところと省略しているところとがアンバランスなことが多いです。
    3x-17=8x+53
      -5x=70
        x=-14
    これが普通の計算の進め方だと思いますが、計算の下手な子は、こういう書き方をすることがあります。
    3x-17=8x+53
    3x-8x=53+17
        x=-14

    え?その2行目、要らなくない?
    え?その2行目から3行目に跳ぶの、つらくない?
    同じ行数でも、上の書き方と比べると、暗算の負担が大きくなり、時間がかかります。
    ミスも出やすいでしょう。
    何でそんなアクロバティックな省略をしたがるのか私にはわからないのですが、書いている本人は、もう何年もそういう答案を書いているので、何を指摘されているのか、なかなか飲み込めない様子です。
    ここを省略するから計算しにくくなって、ここで符号ミスをして、ここで計算ミスをする。
    そういうことに対して普段から自覚がなく、
    「次はミスしないようにしよう」
    と思うだけのようです。
    それでは、ミスが減ることはあまり期待できません。

    計算ミスが多いのは、何か原因があります。
    計算のスタイルを改善する必要があるのです。
    具体的に何かを変えていかなかったら、ミスは減りません。
    「ミスしないよう、次は頑張ります」と思うだけでは、ミスは減りません。

    我流のスタイルが身体にしみついている場合、改善が難しいのは事実です。
    スポーツに通じるものがあるかもしれません。
    正しいフォームが大切なのは一般論としてはわかっている。
    でも、自分は正しいフォームで行うことができない。
    我流のやり方がしみついている。
    そこを注意されても、直せない。
    そういうことは多いと思います。

    例えば、テニスのサーブで、自分の真上にトスを上げるのは初心者にはなかなか難しいことです。
    多くの場合、斜め前方にトスを上げてしまい、そこからへっぴり腰で威力のないサーブを打つしかありません。
    しかし、そこを注意されても、直せない。
    何をどうすればそれが直るのかも、わからない。
    そういうことはあると思います。
    斜め前方に上げたトスから打つサーブでも、とにかく相手コートには入る。
    だから、もうそれで良しとしてしまうのです。
    不正確なフォームのまま、本人の中でそれでOKとなってしまうのは、指導力のあるコーチが側にいない場合には、よくあることでしょう。
    正しいフォームを身につければ無限に伸びる可能性が生まれるのに、我流から脱することができないのです。

    数学も、そうなのかもしれません。
    そういうところは、数学はスポーツと似ていると思います。
    数学は頭脳のスポーツ。
    正しいフォームで数学の問題を解きましょう。

      


  • Posted by セギ at 14:40Comments(0)算数・数学

    2019年03月11日

    大人のための数学教室、個別指導のご案内。


    大人のための個別指導コースのご案内です。
    3月中にご参加いただいた授業料は、東日本大震災の震災遺児に返済不要の奨学金を提供する財団法人「みちのく未来基金」に募金をいたします。
    昨年は6000円を募金させていただきました。
    ご協力ありがとうございました。

    ◎日時
    月曜日・水曜日・木曜日・金曜日の13:20~14:50 , 15:00~16:30
    土曜日の11:40~13:10 , 13:20~14:50
    からお好きな日時を選び、ご予約ください。
    ◎内容
    中学・高校の数学(テキストはこちらで指定いたします)。
    就職試験対策など別教材での授業をご希望の場合は、内容等を具体的にお問い合わせください。
    ◎費用
    90分1回 4,000円。
    週1回、隔週、月1回など、ご希望のペースでご予約ください。
    ◎予約方法
    メールまたはLINEでお申込みください。
    ご予約は前日までにお願いいたします。
    初めてのお問い合わせは、左側「お問い合わせ」ボタンからお問い合わせください。
    初めてのお問い合わせの際は、返信に時間がかかることがありますので、1週間前を目途にご予約ください。




      


  • Posted by セギ at 12:21Comments(0)大人のための講座

    2019年03月08日

    高校英語。現在完了形と過去形の使い分け。


    時制に関する問題で難しいものの1つは、前回説明した、未来をどの時制で表現するかという点です。
    現在形、現在進行形、未来形、未来進行形のどれでも、未来のことを表現できます。
    実現する確実さによって時制を使い分けている。
    そのように、ざっくりと判断するとわかりやすいと前回解説しました。
    あとは、発着の動詞は現在進行形で未来を語ることが多いなど、動詞によって、その時制で未来を語ることが通例であるという場合もあります。
    発着の動詞とは、go や leave など、出発や到着を意味する動詞のことです。

    未来の話はこれくらいにして、もう1つの課題は、過去形と現在完了形・過去完了形との使い分けでしょう。
    高校1年になって、実質的に初めて学習する時制は現在完了進行形、過去完了形、過去完了進行形、未来完了形、未来完了進行形です。
    その中で、混乱しやすいのが、現在完了形と過去完了形の使い分けですが、そこで混乱すると、過去形と現在完了形の使い分けも混乱するようになる人も現れます。
    中学で初めて現在完了形を学んだときは、過去形と混同する人は少ないのですが、過去完了形を学ぶと、現在完了形との区別がつかなくなり、さらに過去形との区別もつかなくなってしまうようなのです。

    過去形の主な意味は。
    ①過去の状態。
    ②過去の動作。
    ③歴史的事実。
    ④時制の一致。

    現在完了形の主な意味は。
    現在のある時点までの、
    ①完了。
    ②状態の継続。
    ③経験。
    ④結果。

    と、意味が重なるところはないように感じるのですが、日本語を英文に直す問題になると、案外使い分けがかぶっているように見えることがあります。

    例えば「インターネットは我々の日常生活に不可欠な要素となった」という文を訳す場合。

    「なった」というのは、日本語の感覚では過去形です。
    「た」は過去を表す助動詞ですから。
    「なる」でも「なっている」でもなく「なった」なのだから、過去形でいいんだろう。
    しかし、そう判断して訳すと、それは誤りなのです。

    The Internet has become an essential element in our daily lives.

    正解は、このように現在完了形となります。
    何が違うのかというと、現在完了形は現在とのつながりのある過去の事柄を、過去時制は現在から切り離された単なる過去の事柄を表します。
    インターネットが我々の日常生活に不可欠な要素になったのは、現在とのつながりのある事柄です。
    インターネットは我々の日常生活に不可欠な要素となり、今もそうですから。
    ここは現在完了形を用いるのが妥当、という判断がされます。
    「なった」という表現に注意し、「なった」のときは、現在完了形の可能性があるぞと思っておくだけでも、かなりミスを防げるところです。
    その街が世界有数の大都市になった、とか。
    その国の人口が非常に大きくなった、とか。
    このタイプの問題に使われる文はそのようなものばかりですので、練習すればピンとくるようになります。

    同じ事実でも、現在とのつながりを意識しているかしていないかで時制は変わります。
    「彼女は東京へ行った」という文を英訳するのでも、
    She went to Tokyo.
    She has gone to Tokyo.
    の2種類が考えられます。
    上の文は過去の単なる事実として語られている場合です。
    下の文は、「彼女は東京へ行ってしまって、今ここにいない」という結果のニュアンスがあります。
    では、正解は2つあるのかというと、文法の時制問題は、そのようにどちらでも良いということにはなりません。
    実際の出題は、例えば「彼女は、昨日、東京へ行った」という文を英訳せよ、という形をとります。
    「昨日」という表現とともに使用されるのは、過去形です。
    She went to Tokyo yesterday.
    となります。
    そうした出題の細部に気づくことで、自信を持って正答を出せるようになります。

    時制の問題では、そうした細部で迷うことはあると思います。
    しかし、大半は、明瞭に使い分けがありますので、それを覚えて使い分ければ大丈夫です。
    本当に微妙なところと、本人が単に覚え間違えていたり覚えていなかったりすることとが混ざり合い、混沌としてしまうのが時制の学習です。
    わからない原因は何なのか?
    具体的にどの問題で間違えたのか?
    それを整理して、自分の課題を明確にすると良いと思います。

    文法問題に関しては、間違えた問題を書き写したノートを作り、時間を置いて解き直すようにするのも良い学習方法です。
    正答や解説はピンクで書き込み、赤シートをかけられるようにするとか、ノート見開きの左側に問題を書き、右側は正解と解説を書いておくなど、後で活用できるようなノートを作ると良いと思います。
    ノートは作ったけれど、漠然と眺めることしかできず、解き直しに使えないようなノートになっていては、あまり意味がありません。

    また、正答のほうが少ない状態でそのようなノートを作ると、ノート作りだけで学習時間の大半を奪われることになります。
    間違えた問題を集めたノートを作るのは、正答率の高い人が、さらに精度を上げるためにやることです。
    正答率が上がるまでは、問題集の間違った問題にチェックを入れ、何度でも解き直して反復するほうが、時間を有効に使えます。
    3回解き直してもまだ間違えた問題だけ、ノートにまとめるのも良いでしょう。

    何よりも、まずは文法テキストを熟読し、覚えるべきことを覚えることです。
    その後、何の知識を問われている問題なのかを意識しながら問題を解く練習をすると良いと思います。
    文法テキストを漠然と眺め、内容は覚えず、文法問題は自分の感覚で解いて、「わからない」「難しい」「文法は嫌い」と感情的な反発をつのらせる・・・。
    どういう文法事項を問われているか考えたことがなく、「こういう英文を読んだ気がする」「私の感覚では、この英語が正しい」というあやふやな根拠で文法問題を解く・・・。
    まず、その姿勢を正すことが、文法問題を得意になるコツです。
      


  • Posted by セギ at 11:49Comments(0)英語

    2019年03月07日

    セギ英数教室、入試結果が出ました。2019年3月。



    本年度の入試結果が出ました。

    ◎大学受験の部
    東京外国語大学 合格

    ◎高校受験の部
    都立新宿高校 合格

    本年度は受験生2名と、人数は少なかったですが、それぞれ高い合格結果となりました。
    ひとえに、受験生の努力の賜物です。
    合格おめでとうございます。

    ちなみに、昨年度の入試結果は、

    ◎大学受験の部
    早稲田大学 合格
    中央大学  合格
    成蹊大学  合格
    東洋大学  合格
    デジタルハリウッド大学 合格(推薦入試)

    ◎高校受験の部
    都立西高校   合格
    都立南平高校 合格
    女子美術大学付属高校 合格(推薦入試)

    ◎中学受験の部
    恵泉女学院 合格

    息つく間もなく、新年度の受験指導が始まっています。
    新入生を募集しています。

    現在の成績は、問いません。
    未来の秀才を求めています。
    小さな個別指導塾ですが、1人1人の成績を確実に上げることを目標に、実績を上げています。
    担当は、受験指導30年のベテラン。
    「上手な授業」を行うパフォーマーよりも、受け持った生徒の成績を本当に上げることが目的の「学習トレーナー」でありたいと常に思っています。
    必要な時期に必要な学習内容を提示します。

    ◎時間   1回の授業は90分です。
    2019年3月現在、募集しておりますのは、以下の6コマです。
    月曜日 16:40~18:10
    月曜日 20:00~21:30
    火曜日 20:00~21:30
    水曜日 20:00~21:30
    木曜日 16:40~18:10
    木曜日 20:00~21:30

    お問い合わせください。

    ◎形態   1対1の完全個別指導です。
     
    ◎指導科目 
    小学生各学年 
    中高一貫校受験 算数・国語
    私立受験算数
    一般算数
    小学英語

    中学生各学年 
    中高一貫校 数学
    中高一貫校 英語
    高校受験 数学
    高校受験 英語
    高校受験 理科・社会 
     (理・社は都立受験の中3限定で、90分で2科目も可能)

    高校生各学年  
    大学受験 数学
    大学受験 英語
    内部進学・推薦入試・AO入試向けの内申重視の数学・英語も承ります。
    英検など各種英語検定対策も行っております。

    ◎費用 
     週1回 受講で、月額20,000円
     週2回 受講で、月額36,000円
     (内訳 90分1コマ4,000円、諸経費・教材費月額4,000円)
      他に入会金を10,000円いただきます。

    ◎入会までの流れ
     まず、無料体験授業をお受けください。
     左の「お問い合わせ」ボタンからご連絡ください。
    返信に数日かかることがあります、あらかじめご了承ください。

    以下の内容をご記入いただけますと、以後のやりとりがスムーズです。
    ①お子様の学校名
    ②学年
    ③性別
    ④ご希望の通塾曜日・時間帯
    ⑤ご希望の体験授業日時
    ⑥希望科目
    ⑦体験授業の希望内容
    (例 「1次関数」 など)
    ◎場所   
    三鷹市下連雀3-33-13
       三鷹第二ビル305
           
    三鷹駅南口から徒歩5分。
    春の湯の斜め前のビルです。








      


  • 2019年03月04日

    高校数A「整数の性質」不定方程式。文字が3つの場合。



    さて、「不定方程式」の続きです。
    今回は、文字が3つある、3元1次不定方程式の解き方。
    まずは連立型。
    式が2本ある場合です。

    問題 連立方程式 
    7x+5y+2z=37・・・①
    2x-y+z=13・・・②
    の整数解を全て求めよ。

    不定方程式の基礎が身についたら、この解き方は自力で発見することもできそうです。
    zを消去した式をまず1本作ったら良いですよね。
    どうしたら消去できるか?
    zの係数を揃えて、足したり引いたりすれば消えます。
    ①-②×2をすると。
      7x+5y+2z=37
    -)4x-2y+2z=26
      3x+7y   =11 ・・・③

    ここから xとyの解を求めるまでは、今まで学習した不定方程式の解き方と同じです。
    暗算で、xとyの整数解の1つを求めます。
    例えば、(x, y)=(-1, 2)がそうですね。

    この暗算が上手くいかないという悩みをもつ高校生もいます。
    見つけられないと言うのです。
    では、ちょっとしたコツを。

    上の式で言えば、3xと7yの和が11という正の数になるということは、xとyのどちらかが負の数だということにまず気づきます。
    3×1+7×1=10 ですから、どちらも正の数の場合、この先、どんどん和は大きくなっていく一方で、和が11になることはありません。
    必ず、xとyのどちらかは負の数です。
    あとは、係数の大きいyのほうに、1、2と入れていって辻褄が合うかどうかを検討するのが手っ取り早いです。
    7と3の差が4で、11と7の差が4であることから、xの係数とyの係数の絶対値の差は1であることも判断できます。
    しかし、今すらっと書いたことを読んで「え?」と思われる場合は、その考え方を使うのはかえって時間がかかる可能性があります。
    そんなことをいちいち考えるより、y=1、y=2と代入していくほうが早く見つかるでしょう。

    さて、そのようにして、x=-1、y=2という整数解の1つが見つかります。
    3・(-1)+7・2=11・・・④
    ③-④をすると、
    3(x+1)+7(y-2)=0
    移項して、
    3(x+1)=-7(y-2)
    3と7は互いに素だから、
    x+1=7k (kは整数) ・・・⑤
    ⑤を③に代入して計算すると、
    y=3k+2
    よって、x=7k-1
         y=3k+2 (kは整数)

    xと y の解がわかったら、それを与式のどちらかに代入すれば z も求めることができます。
    今回は②の式が求めやすそうなので②に代入しますが、①に代入しても同じ答えが出ますし、そのことで考えこんでしまう必要はありません。
    しかし、ここでいつまでも考え、悩み、手が止まってしまう子もいます。

    ぱっと見てどちらが解きやすいか判断がつかないのは、それはどちらも本人にとって同じ労力だからなのでしょう。
    係数の大きいかけ算はあまりやりたくない。
    かといって、負の数のかけ算はミスをしそうで気が進まない。
    結局、どちらもやりたくない・・・。
    負の数になると符号ミスをしやすい高校生の場合は、むしろ①に代入したほうが正解の可能性が高まるかもしれません。


    計算の工夫は、そうしなければならないというものではありません。
    ただ、高校生に「三角比」や「三角関数」を教えていると特に感じるのですが、計算が苦手な子ほど計算ミスをしやすい計算方法で計算してしまう傾向があります。

    例えば、余弦定理の利用の問題で、下のような式を立てるところまではできたとします。
    49=(x-1)2+25-2(x-1)・5・(-1/2)
    この式の後ろのほう、-2(x-1)・5・(-1/2) はごちゃごちゃしているように見えますが、ここは全てかけ算の連なりですから、どこからかけても結果は同じです。
    -2と-1/2を先にかけてしまえば、ここは1です。
    だから、5(x-1)=5x-5 と簡単に整理できます。

    しかし、計算が苦手な子ほど、前から順番にかけてしまいます。

    -2(x-1)・5・(-1/2)
    =-2x+2・5・(-1/2)
    =-2x+10・(-1/2)
    =-2x-5

    これは、誤った計算です。
    -2x+2を(  )でくくるのを忘れ、そこから、もう正しい計算ではなくなっているのです。
    余弦定理の利用で、非常に多く見られる計算ミスです。

    そこを何とかクリアしても、
    (-2x+2)・5・(-1/2)
    =(-10x+10)・(-1/2)
    =5x-5

    と、見ていて、「うわあ・・・・」とつぶやいてしまう危険な計算過程をたどる子は多いです。
    多項式の( )をいちいち開いたら面倒くさくなるよ、そこは最後にして単項式から先にかけなさいと助言するのですが、そういうのは問題を解いているときには気づかないと本人は言います。
    使っているのは、単なる交換法則です。
    それが使えないと言うのです。
    言われればわかるけれど、使いこなせない。
    どんなときにどんな法則を使うのか、本当のところがよくわかっていないのかもしれません。

    交換法則を学習するのは、小学4年生です。
    そこが大きな分岐点だったことなど、小学4年生本人も保護者の方も気づきません。
    高校生になって、交換法則が使えないことが発覚しても、なかなか定着しません。
    交換法則は、強く深く理解しておいてください。
    後になるほど大きく影響してきます。
    「計算のくふう」は苦手。
    よくわからない。
    普通に計算したい・・・。
    そんなことを言う小学生は、交換法則が実はよくわかっていない可能性があります。

    計算の工夫は、簡単に計算するための工夫です。
    簡単に計算できれば、ミスしにくくなります。


    さて、不定方程式に話を戻しまして。
    x=7k-1 , y=3k+2 を ②の2x-y+z=13 に代入しましょう。
    2(7k-1)-(-3k+2)+z=13
    14k-2+3k-2+z=13
    17k-4+z=13
           z=-17k+4+13
           z=-17k+17
    よって、
    x=7k-1
    y=-3k+2
    z=-17k+17 (kは整数)

    これが3元1次不定方程式の解です。
      


  • Posted by セギ at 13:04Comments(0)算数・数学

    2019年03月01日

    都立高校入試結果が出ました。2019年3月。


    2019年3月1日、都立高校の合格発表がありました。
    今年度のセギ英数教室は中3受験生は1名。
    5教科みっちり個別指導の結果は、

    ◎都立新宿高校 合格

    やりましたー。ヽ(^。^)ノ
    合格おめでとうございます。

    今年度の高校受験指導は、1名とはいえ中身が濃く、苦闘の連続でした。
    始まりは順調だったのです。
    最初に提示された志望校は本人の成績から考えれば極めて順当なものでした。
    うん。
    ちゃんと受験勉強すれば、ここなら合格します。

    よし。
    まずはそこに向けて、内申を高め、盤石の基盤を作りましょう。
    入試に向けた総復習と並行して、定期テスト対策を強化。
    本人も定期テストに対して脅威の粘りを見せ、学校の成績は順調に上がりました。
    これで、志望校には余裕をもって合格するはずでした。

    秋も深まり。
    学校の三者面談で、当初の志望校よりもワンランク上の都立校の推薦入試の話が出ました。
    志望校の推薦入試を受けて、そこで合格する。
    内申が特に上がっている場合ならば可能なことです。
    ワンランク上の学校でも、この内申の上がり方ならば、推薦入試で合格するのではないか?
    ああ、良かった。
    やはり、上げておくべきは内申。
    今年度の受験対策は、早めにフィニッシュとなりそうでした。

    しかし、本人が、いつまでもいつまでもどうするか迷っているのでした。
    そして、出てきた名前が、都立新宿高校。
    そこは、都立自校作成校です。
    ・・・ちょっと待って。
    新宿高校は、推薦がもらえる高校よりもさらにワンランク上。
    というより、間に学校がないから「ワンランク上」という表現しかないけれど、その間には、深くて暗い河があるんです。
    高い高い壁があるんです。
    国語・数学・英語が独自入試で、入試問題がとても難しいんです。
    ( ;∀;)


    「どう思う?」
    その子は毎日のように進路のことを尋ねてきました。
    「推薦でいいんじゃないの?いい学校だと思うよ」
    私はそう言い続けたのですが、翌日になるとまた同じ問いかけが始まります。
    ちっとも納得していない。
    結局、新宿高校を受けたいのです。
    本人がとにかく受けたいのです。
    「じゃあ、新宿高校を受けたらいいじゃないの」
    「そうする!」
    そう言って、それっきり、もうその問いかけはなくなりました。
    ・・・おいおいおい。( ;∀;)
    私が許可したことになっちゃったの?
    私が太鼓判を押したことには、まさか、なってないよね?

    とはいえ、試しに1年分だけ過去問を解くと、合格射程圏内と感じる答案なのでした。
    得点で言えば、素点で50点ほども足りません。
    しかし、過去問を最初に解いた場合は、これまで教えてきた自校作成校に合格した子たちの多くもそうでした。
    大事なのは答案に伸びしろを感じるかどうかです。
    その答案からは、希望が立ち上がっていました。
    薄氷を踏む思いではあります。
    全教科、失敗できない。
    得点源など、どこにもない。
    しかし、合格しないと言い切れる要素もないのです。

    あとは、精神面です。
    女子に多い傾向ですが、冬期講習あたりが学力のピークとなり、1月、2月と徐々に学力が下がっていく子がいます。
    精神的緊張に耐えられず、力を出せなくなっていくようなのです。
    その子は、そういうタイプではありませんでした。
    定期テストでも、魔物でも通ったのか?と訊きたいような変なミスは少なく、間違うべくして間違い、出来るべくして出来る。
    学力の伸びを把握しやすく、入試当日の朝まで伸びるタイプです。
    2月もたっぷりと受験指導に使えました。

    実力が蓄えられるのを待つため、残りの過去問を解く時期をギリギリまで後ろに倒し、成功体験を積み重ねました。
    初めて解いた過去問で、しっかりと合格点を取ることが大切です。
    この年も大丈夫。
    この年も合格している。
    合格の可能性を否定する要素はありませんでした。

    願書提出の時期が近づくと、大手の塾に通う子たちで自校作成校が志望校だった子たちの多くは、志望校を下げたそうです。
    大手塾は、合格実績を出さねばなりませんから、そのように慎重な進路指導を行います。
    そのことに、その子はショックを受けていました。
    みんな、志望校を下げた。
    自分も下げるべきなのか?

    「じゃあ、下げれば?」
    「いや、受ける」
    「じゃあ、頑張れば?自校作成校受験はチキンレースです。諦めなかった人が合格するんです」
    とは言え、入試は水もの。
    絶対などありません。
    しかし、ここまで来たら、私のせいで不合格になったということになっても、まあいいかなと思いました。
    親のせいとか、本人のせいとか、家族の中でごたごたするのはその家族にとって一生の不幸です。
    敵は外部にあればいい。
    塾が悪かった。
    塾のせいだ。
    そういうことにして心の傷を癒し、また未来に向かっていけばいいのだと思うのです。


    自校作成校は、合格さえすればいいというものではありません。
    授業もテストも難しいです。
    そのわりに学校行事も部活も頑張るんだ、文武両道だ、という校風の学校が多く、その結果は高い浪人率となって表れています。
    推薦入試・AO入試の比率がますます高まっている昨今、大学受験を考えたら、自校作成校に進学するのはデメリットもあります。
    ほどほどの都立高校に進学し、わかりやすい授業を受けてしっかり基礎を固め、高い内申を確保して、指定校推薦で志望の大学に進むという道もあります。

    でも、高校は、一生の友達に出会える場所です。
    勉強のできる子は、ただ勉強ができるだけの「勉強バカ」もいるけれど、話していて手応えのある面白い子も沢山います。
    特殊な趣味や興味を深く掘り下げている子もいます。
    自分の感情を振り回して他人をいじめるような子は少ないと思います。
    自分が他人から嫌な関わり方をされたくないから、自分も他人に嫌な関わり方はしない。
    そういう最低限の想像力のある子が多いと感じます。
    かつて都立西高校に進学した子が、ぽつんと口にしたことがあります。
    「クラスの人が、みんな、優しい」
    うん、わかる。
    それ、凄くわかる。
    私は何度も頷きました。

    学校は、進学率とか、建物の新しさとか、制服の可愛らしさとか、そういうことで測るものではありません。
    そこに誰がいるか、誰と出会えるか、だと思うのです。



    都立新宿高校合格、おめでとうございます。
    本当に本当に良かった。
    素晴らしい春となりました。

      


  • Posted by セギ at 12:07Comments(0)講師日記