2016年12月31日
北八ヶ岳・天狗岳に登ってきました。2016年12月。
2016年12月24日(土)、北八ヶ岳を歩いてきました。
三鷹駅7:31発。立川であずさ3号に乗り換え。7:52。
自由席に座れて朝からラッキーです。
座席の前には「あずさ50周年」と書かれてありました。
そういえば、先日、特別列車「あずさ2号」が新宿を8:02に出発したニュースを読みました。
50周年記念だったのですね。
8時ちょうどのスーパーあずさ5号が出た直後の過密ダイヤだ凄いなあと余計なことに感心しながら読んだ私は、あずさファンです。
あずさは八ヶ岳にも南アルプスにも北アルプスにもつながっていますから。
ヽ(^。^)ノ
茅野駅9:51着。
駅から歩道橋を渡り、向かい側のビルでトイレを済ませ、階段を下りていくと、バス待合所。
ここで渋の湯までの往復切符を購入。
バス停には既にザックの長い列ができていました。
前日の天候が今ひとつだったので、24日出発に変更した人が多かったのでしょうか。
いつになく混雑していました。
そんなわけで、バスは2台到着。
ゆったりと乗っていくことができました。
天候は冬型で関東地方は快晴の本日ですが、車窓から見る八ヶ岳は雲の中。
でも、切れ切れの雲なので、午後から晴れていくかもしれません。
渋の湯。11:25。
ここのバス停周辺の道路が乾いているのを初めてみました。
雪がなーい!('_')
ともかく支度をして出発。
家で書いてきた登山届をポストに入れて橋を渡ります。
うわあ。登山道がいきなり凍ってるー。
ツルンツルンです。
今日は高見石小屋まで行くのですが、こちら側の道は沢が近いので崖っぷちのところも少しありますし、多少アップダウンもあります。
やばいな、これは。
少し広いところでアイゼンを装着しました。
後ろから人が来たら迷惑になるからと慌ててつけたら、うわあ、アイゼンが登山靴のコバにちゃんと入ってなーい!
なので、またつけ直し。
こんな初歩的ミスを犯すとはー。
いや、そもそも、こんな麓でアイゼンをつけているのがもうダメダメなので、経験者っぽいプライドはこの際捨てましょう。
しぱらく歩いていくと、丸太3本を組んだ少し長い橋が見えてきました。
横板が少なく、丸太の上は凍っています。
下は冷たい沢。
水が轟々と流れています。
アイゼンを着けて良かった。
これは、夏に歩いても怖そうです。
こんなところ、あったかなあ。
いつもは雪に埋まっているから気がつかなかったのでしょうか。
さらに行くと、やや広い沢の徒渉。
まだ凍っていないところもあり、足の置き場に気をつけながら渡りました。
これは、夏のほうが私は苦手かもしれません。
次は、賽の河原の入り口にある岩場のトラバース。
岩が露出している分、普段の冬より歩きにくくなっていました。
そして、賽の河原に突入。
大きな岩がゴロゴロしている荒涼とした場所です。
コースを示す岩の赤ペンキがはっきり見えました。
この岩が全て雪で埋まり、視界1メートルくらいの吹雪の中を下った年もありました。
あのときは、頭だけ見えている赤旗が頼りでした。
今年は、岩と氷の道です。
上空には青空が見えてきました。
賽の河原を登りきると道は緩くなり、雪をかぶったシラビソの森の中を歩く雪道散歩となりました。
積雪量も増えて、もう凍結箇所もありません。
やっと楽しい雪山歩きです。
でも、楽しい道はあっという間に終わり、高見石小屋到着。13:40。
早速ビール。500mL700円。
小屋に入ってすぐのストーブの前で暖を取りながら、昼食とビールを楽しんでいると、次々お客さんがやってきます。
ここの名物は、揚げパンのようです。
外のベンチで休憩している団体さんのほぼ全員が揚げパンを注文した様子でした。
小屋のお兄さん、大忙し。
そんな中、1人、お客さんが中に入ってきて、
「揚げパン、お土産に持ち帰ることはできますか?」
と尋ねました。
小屋のお兄さん、
「1つには、追加料金がかかります。もう1つ。冷めるとまずいです」
私のすぐ後に小屋についた泊り客も揚げパンを注文しました。
揚げたてのパンの写真を撮っている横を通りながら、お兄さん、
「そうやって写真を撮っている間に、冷めてまずくなります」
・・・・あやうく、ビールを吹くところでした。
このお兄さんの直截なしゃべり方、わかりやすくて私は好きだな。
寝る場所は2階で、すでに布団がぎっしり敷き詰められていました。
これも今回が初めてでした。
今日は宿泊客が多いので、そのようにしたとのことです。
私の寝る場所は階段の横。
なかなかに高度感がありましたが、荷物を置く場所が他より広いので、ラッキースペースかもしれません。
ここに泊まるのは3年ぶりくらいです。
夜間のみ使用できるトイレが2階に出来ていました。
夜間のみ使用できるトイレが2階に出来ていました。
昔は、外トイレしかありませんでしたから、夜のトイレは大仕事でした。
便利になりましたね。
2階にもストーブと、そして豆炭こたつ。
こたつに入ってのんびりと「何にもしない」を楽しんで、さて、5時半に夕食です。
すき焼きふうに味付けされた牛肉とシラタキがメイン。
キャベツがたくさん添えられているのが、むしろ雪山としては贅沢です。
そして湯豆腐。
夜は星空観測会が開かれました。
先程のお兄さんが、小屋の前のテラスで、強く細い光の出るライトで星を指しながら説明してくれました。
カシオペアがくっきり見えました。
そこから北極星を特定。
北斗七星はまだ地平線のあたり。
オリオン座は横に寝ています。
星の説明もわかりやすいなあ。
さて就寝。
2時間おきくらいに目は覚めましたが、合計するとたっぷり寝て、朝6時起床。
朝食は6時半。
ロールパンの朝食でした。
プレーンオムレツと、キャベツ。
インスタント・コーヒーか紅茶を自分で作って飲みます。
さて、今日は忙しい。
天気が良いので天狗岳まで登ることにしました。
もたもたしないよう、小屋前からアイゼン・ピッケルを準備。
出発。7:10。
雪道の歩きやすい登り坂を行きます。
中山展望台。8:05。
ここから稜線なので、ジャケットを着て、再び出発。
黒百合ヒュッテからの人たちとすれ違い始めます。
中山峠。8:35。
ここから本格的な天狗岳への道です。
歩きやすい平坦な雪道と急な登り、そして岩場が繰り返されます。
頂上直下の斜面をトラバースする箇所を長く感じました。
しかし、こういうところを私はあまり怖いと感じないのは何故だろう。
アイゼンとピッケルを信用しているからかなあ。
無雪期でストックも持たずに崖っぷちの道を歩くほうが怖いなあと感じます。
そんなことを考えているうちに、東天狗岳山頂。9:25。
天狗岳は双耳峰です。
向かい側の西天狗岳から団体さんが下りてきている様子が見えました。
今までは山頂は吹雪だったり強風だったりで、とてもそんな気にはならなかったけれど、今回は西天狗まで行けそうです。
予定にはなかったけれど、時間もまあ大丈夫かな。
足を伸ばすことにしました。
東天狗の山頂にはそれなりに風が吹いていたので、吊り尾根の風に気をつけなければと思ったのですが、山頂から一歩降りると風が止み、吊り尾根は無風でした。
快適な稜線漫歩です。
最後の登りを行くと、西天狗。9:50。
大展望が広がりました。
道しるべの向こうに赤岳などの南八ヶ岳の山々。
目を少しずつ西に転じると、南アルプス、中央アルプス、北アルプスの山脈がくっきりと見えます。
北アルプスは大キレットがはっきりと目視できます。
素晴らしい眺望でした。
さて、戻ります。
吊り尾根から少し登り、途中からトラバース道へ。
あとは来た道を戻ります。
登るときはこの急なところを下るのは嫌だなあと思うのに、さらに険しい道を歩いた後だからか、下るときには厳しいとは感じなくなっていました。
やはり、天狗岳は良い雪山トレーニング場所です。
黒百合平。11:00。
小屋前のベンチでピッケルを片付け、ストックを用意し、そして昼食。
昨日の朝コンビニで買ったパンがぺったんこに潰れていました。
それを食べようとして、なかなか飲み込めず、ああ疲れているんだと実感。
やはり自覚しているより緊張していたようです。
ほぼ1年ぶりの雪山でしたから。
さて下ります。11:30。
凍結が予想されるので、アイゼンはつけたまま。
結局、今回はずっとアイゼンをつけていました。
もっとふかふかの雪道をアイゼンなしで歩きたいなあ。
雪が少ないため、鉄網の橋がむき出しのところも多かったです。
氷の川のようになっている道も。
それでも、アイゼンをつけていれば特に問題はありません。
渋の湯。13:10。
温泉の入り口前の階段での登山者の支度を禁ずる掲示が出ていました。
宿泊客から苦情でもあったのかなあ。
バス停前にザックを置くようになり、それがバスの順番待ちも兼ねているので、それはそれで合理的なシステムになった気もします。
お風呂セットを持って中へ。
入浴料1000円。
ここは変わらない木の浴室・浴槽です。
昔ながらの温泉の雰囲気が嬉しい。
さて、お風呂あがりは自販機のビール。350mL。360円。
茅野駅行きバスは、14:55発。
今回も2台やってきて、1人2座席でのんびり帰ることができました。
さて、今年も1年お世話になりました。
皆さま、ありがとうございました。
今年は、年賀状は失礼させていただきます。
良いお年をお迎えください。
2016年12月19日
大平山から石割山を縦走しました。2016年12月。
2016年12月18日(日)、山中湖畔の山を歩いてきました。
前日にネットで高速バスの予約をし、さて、当日、バスタ新宿へ。
最近、高速バスを利用していなかったので、バスタ新宿を利用するのは初めてです。
新南口って中央快速のホームからは直接行けなかったよねーと思い、時間にかなり余裕を見て行ったのですが、あれ、直接行ける!
新南口の改札を抜けると、すぐ左手にバスタ新宿に直通のエスカレーターがあり、それに乗って簡単に着いてしまいました。
窓口での発券もどうせ凄い行列なんだよねーと思っていたのですが、自動発券機があり、画面でネット予約のところを押し、どこのサイトで予約したかを次に選び、登録した番号を入力したら、もうお金を投入するだけで発券。
か、簡単だ・・・・。
トイレの行列はさすがに長くて大変でしたが、乗車口はわかりやすく分かれていて、待合室も明るく、快適でした。
昔の、アナウンスを聞き逃すと大変だと緊張する感じがありません。
今はシーズンオフでのんびりしているというのもあるのかもしれせんが、客としてはかなり使いやすい感じになり、高速バスを利用するとき独特の気の重さが軽減された印象です。
さて、無事にバスは出発。8:15。
富士急ハイランド経由、山中湖行きの高速バスです。
バスは快調に高速に入りました。
観光シーズンではないので、高速も空いています。
ところが、小仏トンネルの中で、運転者さんからアナウンスが。
前方に車両火災が発生し、渋滞が予想されますと言うのです。
そして、トンネルを抜けると、渋滞どころか完全に停止してしまいました。
車線の真ん中を突っ切って、次々と消防車が行きます。
最後にパトカー。
うわあ・・・・。
バスは、こういうことがあるからなあ。
でも、電車も人身事故のときがあるしなあ。
バスはそのまま45分間停止しました。
ようやくバスが動き出し、窓から様子を見ると、燃えた車が見えました。
窓ガラスがなくなり、消化液をかぶったせいもあるのでしょうが灰色に燃えつきた残骸のような乗用車でした。
窓ガラスがなくなり、消化液をかぶったせいもあるのでしょうが灰色に燃えつきた残骸のような乗用車でした。
うわあ・・・・・。
1台だけでしたから、衝突事故などではなさそうでした。
何で燃えたのかなあ。
バスは、予定より45分遅れて、11:15に「ホテルマウント富士入口」に停車。
運転者さんにしきりに謝られて、むしろ恐縮してしまいました。
運転者さんのせいじゃないし。
高速は渋滞があるものだから、出発は11時で予定を組んでいますし。
高速は渋滞があるものだから、出発は11時で予定を組んでいますし。
初めての山だから、コースタイムもそれぞれのパートごとに5分増しで計画していますし。
だから、全て問題なしです。
バス停から信号を渡り、山中湖畔のサイクリング道を歩きました。
富士山が大きい!
そして、平地で見ると不思議に富士山はそんなに高い山に見えません。
以前も書きましたが、昔、ゴールデンウィークに奥秩父を歩いたとき、雪道に難渋しながらふと見上げた空に富士山を見つけたときのその高さは、予想していた仰角の10°増しの印象でした。
あまりの高さに唖然とした記憶があります。
高い山から見る富士山は、なお高い。
自分がある程度の高さに上がると、相手の本当の高さがわかる。
そういうことが腑に落ちた経験でした。
大きな富士山を背に山中湖畔を15分ほど時計回りに歩き、「大出山入口」の小さなバス停のところで道路の向かい側に渡りました。11:25。
そのまま、湖畔の道路とは別れ、ホテルや別荘の並ぶ車道を登っていきます。
この先が予想より案外長く、山頂まで車道なの?という印象でした。
S字を描いて登りきると、ようやく道しるべ。
この道しるべがちょっとわかりづらく、どこかに登山口があるのかなとキョロキョロしてしまうのですが、そんなものはなく、なお車道を歩いていきました。
平坦な道をしばらく歩くと、今度はわかりやすい道しるべがあり、右に明瞭な登山口がありました。12:05。
ちょうど降りてくる人もいました。
地元の人だと、もう縦走を終えて下山する時刻だなあ。
登山道はえぐれ気味で、雪や霜が残っています。
滑るような印象はないですが、ストックを出しました。
初めての山なので、今回は念のためにストックを1本持って来たのです。
さすがに私も学習しましたよ。( ̄ー ̄)
さすがに私も学習しましたよ。( ̄ー ̄)
枯れたススキの坂道を上がっていくと飯盛山。12:20。
ベンチが1つありました。
木が少し邪魔ですが、富士山がやはり大きい。
これから高度が上がるほど大展望が広がる予感にワクワクします。
ここから少し下り。
木段が整備されているので、下りも安全です。
歩きやすい山道が続きます。
次のピークが明瞭に見える枯れ野原を歩いていきます。
登りも木段。
一歩ずつのんびり登っていき、疲れると振り返り、富士山を眺めます。
大きいなあ。
大平山。12:45。
あずまやが1つ、ベンチもいくつか並ぶ広い赤土の山頂でした。
眼下に山中湖、そしてその向こうに裾野を広げる富士山。
その右手に、南アルプスの山々。
凄い眺望です。
富士山&南アルプス・オールスターズ。
一番左が聖で、右端が北岳?
では途中のあれは?
と山座同定を楽しみながら、ベンチに座って昼食をとりました。
さて出発。
低木と原っぱが続き見通しが良いので、次のピークと登山道が見渡せます。
稜線の気持ちの良い道。
夏にはここに山野草が咲き乱れるそうです。
そしてどこまでも続くような印象の木段の上り。
ときどき、反対方向から歩いてくる人たちとすれ違います。
反対方向から歩く人のほうが多いのかなあ。
歩きながらずっと富士山が見えますものね。
私、コース取りを失敗したかなあ。
でも、こちらから歩けば下山口に温泉があるし。
ススキ野原の木段の直登を頑張って登り切ると、平尾山。13:40。
ここは予想より狭い印象の山頂でした。
ここからも富士山と南アルプスがよく見えました。
午後の逆光で、南アルプスはかなり薄い色合いになってきました。
富士山は中腹や山頂部に少し雲が。
さて、ここから最終目的の石割山を目指します。
しばらくは平坦な道。
そこですれ違ったご夫婦らしき方が、
「ここから泥道で大変ですよ。みんな苦労していましたよ。ほら」
とドロドロの登山靴を持ち上げて見せてくれました。
「お気をつけて」
と声をかけあい、再び歩きだします。
しばらくは今までと変わらない道が続きました。
雪や霜が残っているところや、それが融けて泥になっているところはこれまでもあったから、この調子なら大丈夫かな。
しかし、他人に忠告したくなるほどの道というのは、やはりそれだけの根拠があるのでした。
登りにさしかかると、赤土が露出しロープが張られた、他につかまるところのない急登が延々と続きました。
片手はロープに添え、もう片手でしっかりストックをついてもズルズル滑るような泥の急登でした。
私は登りだからまだましだけれど、これを下るのは最悪です。
はあ、やはり、私のコース取りで正解だー。
石割山。14:15。
さらに薄くなってきた富士山と南アルプス。
山頂は予想より狭く、通過点という印象でした。
さて、下山します。
いきなり、今までと印象の異なる道でした。
樹木や岩に囲まれた細い急な下りが続きます。
ロープの張られた急な段差も多数。
特に危険個所というほどではないのですが、こういう段差の山を歩くのは久しぶりです。
今年は緩い山ばかり歩いてきたのだなあ。
急下降は突然終わり、ぽんと石割神社に出ました。14:40。
小さい社と、その背後に大きな割れた岩。
巨大な注連縄が張られています。
その岩の回りを時計回りに3回巡ると開運するとのこと。
早速チャレンジ。
鉄の柵で順路が整備されていますが、最後の岩の間の通過が狭い!
早速チャレンジ。
鉄の柵で順路が整備されていますが、最後の岩の間の通過が狭い!
ザックを下ろして、横になって通過しました。
そこから、道は突然広く緩くなり、雑木林の中を快適に降りていくと、富士見平。15:00。
ここで道は2つに別れます。
石段の道を右に見ながら、左の林道を降りていきました。
ジグザグにどんどん降りて沢沿いの道を行きます。
別荘の中を抜けて、石割の湯に到着。15:25。
入り口に小さなバス停。
山中湖畔をめぐる「ぐるりんバス」は時計回りと反時計回りがあります。
その時刻を確かめて、中へ。
入り口の左手に下駄箱がありますが、奥には鍵付きの下駄箱もあるとの掲示が。
やはりそのほうが良いだろうと靴を持って上がっていくと、右手にありました。
100円を投入し、帰るときにその100円は返却される仕組みの鍵でした。
受付に行くと、自販機で券を購入してくださいと言われました。
玄関右に自販機があったのでした。
うわあ、気がつかなかった。
下駄箱に気を取られた。
玄関まで戻って、自販機で券を購入。800円。
脱衣所のロッカーも100円が後で返却される仕組みの鍵でした。
少し古い施設にこのシステムが多いですね。
最近作られたり改装された温泉施設にはこのシステムはないので、一時的な流行だったのでしょうか。
普通の鍵で良さそうなものなのに、この100円は何の意味があるのだろう?
首をかしげながら、さて、入浴。
洗い場は15個ほど。
シーズンオフで空いていました。
しかし、そなえつけのボディソープの泡立ちの悪さにがっかり。
匂いもあまり良くないし。
と思いながら、シャワーを使って、あれ?と思いました。
これ、シャワーから出ているのも温泉?
・・・・だから、泡立ちが悪いんだ。(@_@)
その温泉シャワーを浴びると、ボディソープの匂いなんか完全に消えました。
わあ、凄いなあ。
露天風呂は2種類。
1つは岩風呂。
そのお湯の清浄さにも驚きました。
ここは、もしかして、かけ流し?
それくらいきれいなお湯でした。
もう一つの露天は檜風呂。
37℃のぬるめ設定で、何時間でも入っていられます。
内湯は、源泉のぬる湯。
さらに寝湯と泡湯。
さて、お風呂上がり。
自販機はありませんでした。
自販機はありませんでした。
食堂でビールのチケットを購入。400円。
そのチケットで缶ビール350mL。
これは観光地の値段ですね。
でも、お湯が良かったから、総合点は高評価です。
さて、16:54。きっと遅れてくるんだろうなあと思っていた「ぐるりんバス・ふじっ湖1号」は何と定刻にやってきました。
そのバスで終点富士山駅へ。
富士山駅に降りたのは初めてですが、駅ビルもあるんですね。
きれいな駅で、待合室も広く快適でした。
そこから富士急で大月へ。
大月からは東京行きの直通電車に乗ることができました。
2016年12月12日
八王子城跡から北高尾山稜を歩きました。2016年12月。
2016年12月11日(日)、北高尾山稜を歩きました。
いつもは高尾駅から小仏城山行きのバスと同じ道を20分ほど歩いて登山口の細い尾根に取り付きます。
今日は、ガイドブックに載っている北高尾山稜のメインストリート、八王子城跡から歩いてみることにしました。
高尾駅北口7:55発「八王子城跡」行きのバスに乗車。
陣馬高原行きのバスを待つ行列を後目に空いているバスにさっと乗車できて、とても楽でした。
途中、「八王子城跡入り口」というまぎらわしいバス停もありますが、終点「八王子城跡」下車。8:10。
下りたのは7人ほど。
みな、バスの進行方向のまま、ゆるい坂を登っていきます。
道なりに右に曲がり、そのまままっすぐ行くと、大きな鳥居があり、そこが登山口でした。
鳥居をくぐって登っていくと、すぐに分岐。
「新道」と「旧道」という道しるべが立っていました。
多分どちらでも山頂に行けるのでしょうが、とりあえず左の「新道」へ。
尾根をまわり込んでいくと、ぐっと右に曲がる位置に再び鳥居があり、そこをくぐって石段を上がっていくと、金子丸。8:20。
平らな休憩適地で、ベンチもありました。
登山道は広く、よく整備されています。
さらにゆるく登っていくと、左側が大きく開けて、関東平野を一望できる見晴台へ。
冬晴れの下、筑波山の双耳峰まで肉眼でくっきり見えました。
さらにひと登りで、八王子城山。8:40。
八王子神社があり、トイレもありました。
ペーパーの設置もない、古いタイプのトイレです。
さてそこから道しるべの通りにいったん下るのですが、その道が崖っぷちで細い急な下りなのにちょっと驚きました。
あれ、これは、いつもの北高尾山稜の登山口付近より険しくない?
それは、いったん井戸へと降りていく道でした。
ポンプ式の井戸があり、プラスチック製のコップも置いてあったので、今でも使えるのでしょうか?
そこからもしばらく崖っぷちの細い道が続きます。
この道がずっと続くと嫌だなあと思ったのですが、少し行くと尾根に乗り、ひと安心。
そこからは道幅のある尾根道を登ったり下ったりして、富士見台へ。9:30。
いつもの道と、ここで合流です。
富士見台のベンチは少し戻る位置にあり、そこから富士山の白い頭がよく見えました。
富士山を眺めながら、ちょっと休憩。
北高尾山稜の出発点として、どちらがいいかなあと考えました。
今日のような快晴の日は、あの見晴台の眺めは素晴らしいからこちらかなあ。
曇りの日なら、いつものほうでいいかなあ。
さて出発。
あとはよく知る道です。
小さなピークを登っては降りてを繰り返します。
枯葉も色あせ、乾いてカサカサと音を立てる初冬の山道。
すれ違う人、追い越していく人は、大抵1人。
前後に人のいない静かな山歩きが続きます。
ピークの1つを降りていくとデジカメで何かを接写している男性がいました。
「何か咲いていますか?」
と声をかけると、
「ああ、咲いていますよ」
となお熱心に撮影しています。
私も上から覗き込んで葉を見ました。
「あ。カンアオイ」
「そう。花が5つ、ついているんでね」
「わあ・・・・」
私も撮りたいなあと思ったけれど、撮影はなお熱心に続いているので、まだしばらくかかりそうで諦めました。
他にも咲いていないかなあとキョロキョロ探しながら歩いていくと、ありました。
カンアオイ。
葉の陰に隠れるように根本に咲くころんとした花です。
地味なので気づかずに通り過ぎることが多いのですが、見つけると嬉しい花です。
岩がちの少し急なところをまわり込んで登っていくと、その上は平らで枯葉がふかふかに積もった気持ちの良い場所でした。
ここで少し休憩。
登ったらまた急なところを降りる心積もりでいるので、いつも少し拍子抜けするのですが、その場所の心地良さににんまりと笑ってしまいます。
もうここからはあまり急な上り下りのない尾根道に入ると、樹間から遠くの山なみがきれいに見えました。
あれは、奥多摩の大岳山かな。
やがて、関場峠。11:50。
小下沢林道の終点です。
以前は、小下沢林道を終点まで歩いて、北高尾山稜を下るのが好きでした。
奥高尾につなげたほうが沢山歩けるから、今は、北高尾山稜を登ることが多いです。
さて、関場峠から再び少し急な登りを行きます。
その先のピークは右にまき道があります。
植林帯のうす暗い道に入り、そこからは再び登ったり降りたり。
視界が開けると、背後に陣馬山が大きく見えます。
その坂道を上がっていきます。
今年は笹が随分増えた印象でした。
登り切るともう堂所山は近いのですが、昼どきで山頂は混雑しているかもしれません。
眺めの良い切株に座って昼食をとりました。
今日は寒いなあ。
動いている間は感じないのですが、立ち止まるとキーンと冷えてきます。
おにぎりを持つ手も冷たい。
さて、出発。
すぐ先の堂所山山頂は無人でした。
あれ?
私がおにぎりを食べていた間にも何人か堂所山に向かって登っていったのに、誰もここで休憩しなかったのかな。
それなら、ここで昼食でも良かったかな。
と思いながら下りていくと、急坂の下のほうを団体さんがゆっくりと降りていくのが見えました。
あー、あの団体さんがさっきまで山頂にいたので、登っていった人たちは山頂での休憩は諦めたのかなあ。
やっぱり、切株で休憩して良かったみたいです。
地面がほどよく乾いていたので、堂所山の急な下りも特に難所とは感じず、順調に降りて行くことができました。
ここからは奥高尾のいつもの道です
数日雨が降っていないので、泥道も乾いて快適に景信山へ。13:25。
ベンチがほぼ埋まる盛況でした。
鍋持参で忘年山行に来ている人が多い様子です。
ここは休憩せずに通過。
歩きにくい下りを数箇所終えて、小仏峠まで下りていくと、あとは登り返しです。
木段を登り終えると相模湖のよく見える場所へ。
ここの茶店は行楽シーズンの日曜日でもほとんど閉まっていました。
今日いくと解体されていました。
今日いくと解体されていました。
何だかカランとしてしまった印象です。
相模湖に面したベンチはそのままでした。
相模湖に面したベンチはそのままでした。
しばらく平らな道の先には木段の上り。
そこからさらに土の道の急坂を登っていきます。
疲れているときは足が進まない辛いところですが、今日はまだ大丈夫みたいでした。
登り切った先が小仏城山。14:10。
なめこ汁と缶ビールをお盆に載せていそいそとテーブルに戻ってくる人を、いいなあと眺めながら、私もベンチの1つで休憩。
朝から持参のスポーツドリンクの氷がまだ融けずに残っています。
今日は本当に寒いんだなあ。
ここからは木段木道の整備された良い道が続きます。
少し幅のある木段ですが、調子の良いときは一歩ずつでタンタンと下っていけます。
今日はいける!
登り返して、一丁平の見晴台。
夕方の逆光の中、富士山は青いシルエットを見せていました。
富士山がきれいだから、今日は紅葉台を登ろう。
整備された木段を順調に登り、紅葉台へ。
ここからも富士山。14:50。
この先は、高尾山は巻いて、稲荷山尾根を下りました。
久しぶりに歩くと、稲荷山尾根も木段木道が随分増えていました。
ここは、植生保護のためというよりは、転倒防止の意味あいのほうが大きいのかもしれません。
登山道なのですが、観光客が山歩きにあまり向いていない靴で入ってきてしまうことが多いコースです。
そういうことを注意するよりも、転倒事故の起こったところを整備するほうが早道なのだろうなあ。
歩きやすくなったなあと感じながらとっとこ歩いて、高尾山口。15:55。
よく歩いた1日でした。
2016年12月08日
線分の比と面積の比と関数の融合問題。
さて、「線分の比と面積の比」の話の続きです。
底辺の比も高さの比も把握できる2つの三角形は、(底辺の比)×(高さの比)で面積の比を求めることができます。
底辺の比は、見た目そのままなので理解しやすい人が多いようです。
一方、高さの比のほうは、何でそこを高さの比と見ることができるのかなあ、と感じる子が多いように思います。
この考えを座標平面上に応用した問題が、都立入試の関数の問題の問3で度々出題されますので、理解できると良いのですが。
「今、この2つの三角形の共通な底辺は、y軸上にあるでしょう?だから、高さの比は、x軸上で見ることができるんだよ」
個別指導をする場合、まず、こんな雑な説明をして、様子を見ます。
図形センスがあり、この種の問題を解いた経験もある子なら、この説明で理解できます。
手が動き始めたら、まず大丈夫。
理解できない場合。
どこでつまずいているか、少しずつ説明を易しくして、様子を見ます。
下手をすると小学校の「三角形の面積」の学習でつまずいている場合もあります。
三角形の面積。
どんなに算数が苦手な子でも、三角形の内側に高さが示されている場合は、公式通りに面積を求めることができます。
けれど、鈍角三角形がエビぞりしているみたいな向きに図が描かれている場合(わかりますか、この表現?)、高さは三角形の外に示されます。
その場合、それがその三角形の高さであることを理解できない子がいます。
なぜ三角形の外側に示されたものがその三角形の高さになるのか理解できないようです。
高さというのは、その図形の内側にあるものだという固定観念があるのでしょうか。
どうしても高さを求めるのなら、三角形を立ち上げて本当の高さを測るべきだと思うのかもしれません。
花の重さで垂れ下がったヒマワリの高さを測るのに、どっこいしょと花を持ち上げて測るような感覚でしょうか。
そういう子は、三角形の高さの正確な定義を把握できていないのです。
正確な定義は言葉にすると難しい言い回しになってしまうので、そういう厳密なことは中学生から行うのが普通です。
底辺の比も高さの比も把握できる2つの三角形は、(底辺の比)×(高さの比)で面積の比を求めることができます。
底辺の比は、見た目そのままなので理解しやすい人が多いようです。
一方、高さの比のほうは、何でそこを高さの比と見ることができるのかなあ、と感じる子が多いように思います。
この考えを座標平面上に応用した問題が、都立入試の関数の問題の問3で度々出題されますので、理解できると良いのですが。
「今、この2つの三角形の共通な底辺は、y軸上にあるでしょう?だから、高さの比は、x軸上で見ることができるんだよ」
個別指導をする場合、まず、こんな雑な説明をして、様子を見ます。
図形センスがあり、この種の問題を解いた経験もある子なら、この説明で理解できます。
手が動き始めたら、まず大丈夫。
理解できない場合。
どこでつまずいているか、少しずつ説明を易しくして、様子を見ます。
下手をすると小学校の「三角形の面積」の学習でつまずいている場合もあります。
三角形の面積。
どんなに算数が苦手な子でも、三角形の内側に高さが示されている場合は、公式通りに面積を求めることができます。
けれど、鈍角三角形がエビぞりしているみたいな向きに図が描かれている場合(わかりますか、この表現?)、高さは三角形の外に示されます。
その場合、それがその三角形の高さであることを理解できない子がいます。
なぜ三角形の外側に示されたものがその三角形の高さになるのか理解できないようです。
高さというのは、その図形の内側にあるものだという固定観念があるのでしょうか。
どうしても高さを求めるのなら、三角形を立ち上げて本当の高さを測るべきだと思うのかもしれません。
花の重さで垂れ下がったヒマワリの高さを測るのに、どっこいしょと花を持ち上げて測るような感覚でしょうか。
そういう子は、三角形の高さの正確な定義を把握できていないのです。
正確な定義は言葉にすると難しい言い回しになってしまうので、そういう厳密なことは中学生から行うのが普通です。
小学生には厳密な定義は教えません。
小学生には複雑な概念を複雑な概念のまま直観的に把握する能力があります。
それは子どもだけにある特別な学習能力です。
その能力に期待して学習は進むのですが、把握できない子はやはり把握できません。
小学生には複雑な概念を複雑な概念のまま直観的に把握する能力があります。
それは子どもだけにある特別な学習能力です。
その能力に期待して学習は進むのですが、把握できない子はやはり把握できません。
高さが三角形の外側に示されている問題が解けないときに、
「これが高さだよ」
と大人に教えられれば、へえ、そんなもんなのかと思って、その問題は解きます。
しかし、時間をおいて復習すると、やっぱりそのタイプの問題は解けない。
本当に理解したわけではないから、そうなります。
そういう問題を理解できないまま三角形の面積の勉強は終わり、小学校を卒業し、中学生になっている子がいます。
そういう子の場合、三角形から遠く離れたx軸上でその三角形の高さの比を読み取ることは、到底理解できません。
三角形は、どの辺も底辺と見ることができ、そのそれぞれに高さがある、ということを理解できない子もいます。
底辺とは、いかにも底辺な向きを向いているものだけが底辺で、そんなに自由自在に動くものではないと思うのでしょうか。
簡単に言ってしまえば、そういう子は頭が固いんですが、そういう頭の固さはどうすれば治るのかは難しい問題です。
しかし、勉強しなければそのままです。
「これが高さだよ」
と大人に教えられれば、へえ、そんなもんなのかと思って、その問題は解きます。
しかし、時間をおいて復習すると、やっぱりそのタイプの問題は解けない。
本当に理解したわけではないから、そうなります。
そういう問題を理解できないまま三角形の面積の勉強は終わり、小学校を卒業し、中学生になっている子がいます。
そういう子の場合、三角形から遠く離れたx軸上でその三角形の高さの比を読み取ることは、到底理解できません。
三角形は、どの辺も底辺と見ることができ、そのそれぞれに高さがある、ということを理解できない子もいます。
底辺とは、いかにも底辺な向きを向いているものだけが底辺で、そんなに自由自在に動くものではないと思うのでしょうか。
簡単に言ってしまえば、そういう子は頭が固いんですが、そういう頭の固さはどうすれば治るのかは難しい問題です。
しかし、勉強しなければそのままです。
繰り返し説明しながら、その子の頭の中で閃光の走る瞬間が来るのを待つことが、遠回りのようで唯一の手段であるように感じています。
2016年12月05日
石老山、石砂山、峰山を歩いてきました。2016年12月。
2016年12月4日(日)、相模湖近くの山々を歩いてきました。
三鷹発7:36の中央快速に乗って、高尾で乗り換え、相模湖駅。8:28。
駅前のバス停の1番線「プレジャーフォレスト経由三ケ木」行きに乗車。8:35。
石老山登山口下車。8:45。
2年前の冬にもこの山を歩きました。
そのときは、山頂付近の予期せぬ雪に難渋し、石砂山までで挫折。
計画した峰山には行けませんでした。
今回は、峰山まで歩き通せるかな?
石老山登山口バス停から少し戻るようにして押しボタン式信号を渡ります。
渡った左手に山支度をしやすいスペースやトイレもありますが、道はそのまま直進です。
どんどん歩いて赤い欄干の橋を渡ると、道は2つに別れます。
右手に「石老山」の大きな道しるべがあり、そちらのほうの細い道を行きます。
さらにどんどん歩いていくと、右手に道しるべと石段が見えてきます。
石段を登り直進すると、石老山に咲く花の看板などがあり、左手が登山口。
古い石段はすぐに尽き、雨の日は浅い沢に変わるような登山道を大きな岩をぬって歩いていきます。
奇岩・怪岩の連続とガイドブックにはありますが、正直に言えば、岩の形の奇怪さは筑波山にはかないません。
石老山は、普通の大岩が多いです。
散蓮華に似た岩だけはちょっと感動。
本当にハスの花みたいでした。
晩秋の顕鏡寺の枯れた雰囲気を味わい、さらに登っていきます。
道は2つに別れ、近道の八方岩コースへ。
もう一つのコースは、桜の季節には良い道のようです。
岩の間をなお登っていくと、八方岩から道はいったん平坦な植林帯の道になり、そこからまた緩く登っていきます。
2年前は、ここから積雪と凍結に難渋しました。
直近で雪が降った記憶がなかったので、低山だから大丈夫だろうとストックもアイゼンも持って行かなかったら、びっくりするほどしっかり積雪・凍結していました。
702m峰と侮ってはいけませんね。
北斜面の雪はいつまでも残ります。
今回はさすがに積雪などはなく、歩きやすい道をのんびり歩いていきました。
石老山山頂。10:05。
山頂は中高年の団体さんで混雑していました。
山頂からは富士山が見えました。
周囲の山や木々に遮られ、山頂標識付近からしか見えないのですが、冬晴れの富士山を堪能。
さて、ここから篠原へ下山します。
道しるべを確認して、篠原へと歩きだしました。
しばらくは平坦な良い道ですが、次の分岐から急な下りが始まります。
団体さんが後ろから来ていました。
プレジャーフォレストに下りる歩きやすい道を選ぶのだろうと思っていたら、私と同じ篠原へ下山する道を賑やかに降りてきたので、ちょっとびっくり。
20名くらいの団体さんです。
中高年パーティも8人から10人くらいですと、足の揃った山慣れた人たちの可能性も高いですが、易しい低山に20人くらいで来ている人たちとなると、何人かは全くの初心者が含まれているのではないかと思います。
初心者が下りるにはこの道はちょっと急なんだけど、大丈夫なのかなあ?
そう思って振り返ったら、団体さんは私に追いついてきそうでした。
嘘でしょう?
この道、私もときどきしゃがみこんで降りていますよ?
最初の急な下りが終わり、しばらく平坦なところを過ぎた後、第2の急な下りにさしかかりました。
急な上に落ち葉が積もって、さらに歩きにくくなっています。
それなのに、賑やかな話し声は近づいてきます。
えー・・・・?
しかし、次の平坦な道を終え、第3の急な下りを下る頃には、後ろの話し声は全く聞こえなくなりました。
そうか。
先頭を歩く人たちは山を下る技術を持った人たちなのでしょう。
目視できる範囲に私がいることもあって、つい歩くスピードが上がっていたのかもしれません。
前に目標物があると、つられてスピードが上がってしまうことは多いです。
しかし、そのスピードについていけない人たちもいた。
パーティが分断された。
後ろから声がかかり、先頭グループは振り返って立ち止まった。
そういうことだったのではないかと思います。
追われることがなくなり、ようやく私も自分のペースでのんびり歩いていきました。
左手の樹間からはずっと富士山が見えていました。
小春日和の暖かい日差しが気持ちいい。
しかし、積もった落ち葉に足が埋まりそうです。
毎度毎度秋になるとつぶやいていますが、ストックを持ってくれば良かったー。
今回も少し迷ったのですが、山の様子は大体把握していますので、多分大丈夫、いつもいつもストックに頼っていたらそれがなくては歩けなくなるからと、置いてきてしまいました。
両側からV字にえぐれた登山道に落ち葉のつもった下り坂は、しかし、ストックが必要でした。
足許をさぐりながら、そろそろと通過。
急な下りと平坦な道とが繰り返され、少しずつ高度を下げていきます。
記憶よりも長い道だなあと感じながら歩いていると、だんだん道が湿ってきました。
両側の山に挟まれ、終日陽が差さない麓に、2年前は大量の積雪がありました。
今回は雪こそないものの、ぬかるんだ道を気をつけて降りていき、細い舗装道路へ。
この農道も真冬は凍結して歩きにくいところですが、今回は乾いた歩きやすい道でした。
細い道から車道へ。
篠原バス停。11:45。
バス停は駐車場にもなっていて、観光バスが1台停まっていました。
私の姿を見ると、運転手さんがバスから降りてきました。
あの団体さんのバスなのかな?
やがて、車道から細い道が右に別れます。
道の左側に道しるべがあるので少しわかりにくいところです。
石砂山へは右の道を行きます。
しばらく民家が続き、左に農地や沢などを見ながら歩いていくと、右にトイレ。
ギフチョウに関する大きな看板もありました。
ギフチョウは、4月から5月に見られる蝶。
昔は丹沢あたりでも多く見られたそうですが、現在は、見られる場所は限られています。
石砂山は、そのギフチョウの山です。
カンアオイに卵を産み付け、カンアオイの葉を食べて育ち、スミレの密を吸う蝶。
何だか聞くだけで贅沢な印象の蝶ですが、写真で見ると毛がフサフサで、多分、私は苦手なタイプの蝶です。
もし家の中に入ってきたら大騒ぎするかもしれません。
でも、とても貴重な蝶らしいです。
細い道の左手、小さな橋を渡ったところが石砂山の登山口です。
5月から11月はヤマビルの季節で、忌避剤が登山口においてありました。
一度雪も降りましたし、今年はもう大丈夫でしょう。
湿った印象の登山口ですが、道はすぐにゆるく、そして明るくなりました。
尾根はときどき痩せていますが、奥高尾にもこの程度の痩せ尾根はありますから特に危険はありません。
むしろ、崖っぷちの道のほうが、落ち葉が積もっているだけ怖かったです。
山頂が近くなると、長い木段の道が始まりました。
山の上のほうは、まだ紅葉が残っていました。
ときどき足を止めて紅葉の写真を撮りながら、ゆっくり登っていきました。
いったん尽きたように見えた階段がもう一度始まって、ようやく山頂。12:10。
石砂山からは丹沢の山々がよく見えます。
ベンチに座って眺めると、自分の背が低くなることもあり、丹沢の山は壁のようにそびえています。
ここで昼食。
誰もいない山。
山の日制定を祝う幕が木にくくりつけられているのが、むしろ寂しい印象です。
枯葉の置ちるカサコソという音が誰かの足音に聞こえ、しかし、振り返ると誰もいない。
熊だったら大変なので、それでも振り返らずにいられません。
いつ来ても誰もいない山だけれど、ギフチョウの季節にはここが大混雑するのかなあ。
今度、その季節に来てみようかなあ。
さて下山。
来た道とは反対方向の登山道を降りていきます。
山頂直下は階段が整備され歩きやすい道でした。
階段が尽きると、斜面に無理につけられたような細い登山道です。
普段は砂地で、道が斜めなこともあって滑りやすく怖い道です。
落ち葉が砂のすべり止めになって、今回は何だかむしろ歩きやすいようでした。
それでも注意して通過。
あとはあまり急な坂もなく、淡々と降りていくことができました。
伏馬田分岐からは少し登り返します。
2年前はここの崖っぷちの道に積雪があり、怖かった記憶があります。
今回歩いても崖っぷちの道は細く、ここに雪が載っているところを歩いたのか、大丈夫か自分、と思いました。
歩かなければ下山できないので、あのときは必死でしたね。
山側の足はまっすぐに、崖側の足は少し開いて。
今回も、雪山をトラバースするときの歩き方でそろそろと通過。
石砂山は、この歩き方をする箇所が多かったです。
前回、V字に折れていた橋は、立派なものに架け替えられていました。
その橋を渡ると、すぐに道は芝生に変わり、舗装道路に自然に通じていました。
そのまま道なりに歩いていき、菅井集落を通って、三叉路へ。
左の登り道を少し歩くと、菅井下バス停。13:35。
そのまま直進し、トンネルの少し手前を道しるべに従い右折。
登山道というには広い、舗装された道を登っていきます。
どんどん登っていくと道の舗装はなくなりますが、それでも四駆なら走れそうな広い道が続きます。
左手には丹沢の山々。
もう日が傾いてきているので、うす水色の大きなシルエットが見えていました。
やがて黒いベンチが1つ現れ、そこが青根との分岐。
道しるべに従い、右の細い道に入っていきました。
ここも道が細く、トラバースの歩き方でしばらく行くと、送電線鉄塔。
少し心細くなるほど両側がひらけて、奥深い山にいるような風景でした。
さらに直進し、ゆるい登り下りを繰り返します。
網子への分岐が2か所。
続いて、小舟への分岐。
全て見送って直進します。
その先、道は2又に別れていました。
1つはまき道。
1つは尾根道。
道しるべでは、どちらも峰山に行くようです。
尾根道のほうが距離が短い表示が出ていたので、そちらへ。
尾根の向こう側にいったん回り、その先は階段道が始まりました。
よく整備された階段です。
木のような見た目だけれど木ではない材質のものでしっかり土留めされた階段道です。
これが延々と続きました。
ついに峰山山頂。14:30。
目を凝らすとうっすらと富士山も見ることができました。
さて、最後の下山です。
まずは緩やかな坂を下っていきます。
じきに大鐘との分岐。
ここは右の大久保を目指します。
そこからは、落ち葉の積もった急な下りでした。
立って降りられるかどうかギリギリな傾斜が延々続きました。
ストックがあればなあ。
ときどきしゃがみこんで通過。
普段はここはザレているところらしいです。
砂地の急坂も嫌いだから、落ち葉が積もっていてまだ歩きやすかったのかもしれません。
傾斜が緩くなり、ほっとひと息。
その先も、ホウバの大きな葉がつもっている崖っぷちの細い道など、あまり好ましくない道はまだありましたが、そこを通過すると道は歩きやすくなり、ぽんと舗装道路に出ました。
道なりに歩いていくとすぐに県道に。
左に曲がるとすぐ「やまなみ温泉」の看板が見えました。15:20。
さて、やまなみ温泉で汗を流します。
道路の向かい側に渡り、坂道を上がっていくと駐車場。
その奥が建物です。
3時間700円。
自動販売機でチケットを購入。
受付に出すと、このままお持ちくださいと言われました。
下駄箱の鍵も個人で保管。
脱衣所のロッカーは自分で好きものを選ぶシステムでした。
ロッカーの鍵はかかります。無料です。
温泉によってこのシステムは色々ですね。
洗い場は10個ほどあり、空いていました。
シャワーのお湯の出も良好。
露天は1つ。
露天からは芝生が見え、その先はおそらく崖になっているのだと思われます。
かなり開放感のある露天でした。
内湯は普通の湯と泡湯。
サウナもありました。
今日はよく歩いたから、温泉が嬉しい。
受付のすぐ前が食堂兼休憩所です。
食べ物の持ち込みはできませんが、自販機もそこにあるので、誰でも座布団に座ってのんびりできるようです。
発泡酒。500mL、250円。
ノンアルコールビールも置いてありました。
時間を見て、バス停へ。
定刻通り、16:17に藤野駅行きのバスがやってきました。