たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾三鷹市 三鷹市

2011年09月30日

英語で何を伝えるのか


去年の春。
私は、日光の鳴虫山に登るため、早朝の東武日光線に乗っていました。
斜め向かいのボックス席には、やはり山仕度をした、60代と思われる女性。
電車は比較的すいていましたが、それでも、全てのボックスにまんべんなく人が座った頃、外国人の男性が2人、何か話しながら乗ってきました。
西アジアか東南アジアか、詳しいことはわからないけれど、そのような容貌。
話しているのは、何語なのか見当もつかない言語でした。
その2人が、山支度の女性の前に立ちました。

そのボックスに座っているのは、その女性だけでしたから、空いている席に座りたいんだな、ということは状況からわかります。
日本人同士なら、簡単。
「ここ、空いていますか?」で済みます。
でも、互いの母国語は、おそらく通じない。

外国人の男性は、私に背中を向けていますが、ためらっているのがわかりました。
どう言おうか、迷っている。
そして、数秒。
彼は、席を指差して、言いました。
「エンプティ?」
女性は、にこやかに笑い、手のひらで座席を示し、
「イエス」
男性2人は、嬉しそうに席に着きました。

ものすごく短い会話。
でも、完璧な意思伝達。
男性は、確実に相手に伝えるために、一言でわかる言葉を探したのでしょう。
empty は、少し難しい単語で、教科書にもよりますが、中3でも知らない子は多いです。
英語が苦手な人が理解できるかどうか、ギリギリの単語です。
でも、あの状況なら、伝わる。
ペラペラしゃべるより、一言のほうが日本人には伝わりやすいことを、経験からよく知っている人なのかもしれません。
かなり頭の良いコミュニケーションの方法をとる人だ、という印象でした。
一方、あの女性も、一言しか答えなかったけれど、もしかしたら、英語はある程度わかる人で、でも、あえてそれ以上は話さなかったのかもしれません。
あるいは、単語の意味はわからなかったけれど、状況から判断したのかもしれません。
何というか、良いものを見た、という印象でした。

もう1つ。去年の晩秋。
箱根の山に登った帰りのこと。
名物の黒玉子でも買おうかなと、お土産を眺めていた私は、突然英語が聞こえてきたので、振り返りました。
後ろにあった、ソフトクリームの売店で、西洋人の2人連れが、店員さんに尋ねていました。
「アイスクリームは、何のフレーバーがあるんですか」
店員さんは、20歳前後のアルバイトと思われる若い女の子。
あろうことか、その問いかけを無視しました。
目をふせて、忙しそうなふりをして、目の前の2人が去るのを待つ構えです。
近年、日本のどこの観光地でも、観光業にたずさわる人たちは、易しい英語を駆使して、普通に外国人とコミュニケーションをとっています。
それを見慣れている私には、異様な光景でした。

外国人は、もう一度、同じ質問を繰り返しました。
店員さんは、固い表情で、またも、無視。
外国人のよく来る箱根で、その対応はまずいだろう。

だけど、その外国人も悪いです。
そんな流暢な英語を、そんなスピードでしゃべり続けなくてもいいのに。
言い方を変えるとか、工夫できるのに。
見ていると、同じ質問を、何度でも同じように繰り返しています。
通じないのは、一度でわかるはず。
知りたいことがあるなら、もう少し何か方法があるだろう。

その日も平日で、人影はまばらでした。
助けに入る人は、他にいそうにない。
ソフトクリーム売り場のカウンターにあったメニューは、バニラ・チョコレート・抹茶。
くそー、発音が難しい単語だなと、私は、げんなりしながら、カウンターに近づいていきました。

あのアジアの男性は、英語がペラペラかどうかはわからなかったけれど、コミュニケーションの方法を知っていました。
あの60代の女性の対応は、的確でした。
あの西洋人は、むろん、英語はペラペラだったけれど、コミュニケーション能力は、はるかに劣ると、私には感じられました。
無視した日本人の女の子は、かわいそうだけれど、やっぱり最悪です。

誰に、何を伝えたいのか。
誰から、何を聞きたいのか。
そのときに、英語をどう使うのか。

英語は、話せるにこしたことはない。
でも、相手を考えずに発する言葉は、伝わらない。

誰に何を伝えたいのか。
誰から、何を聞きたいのか。
しかも、英語で。




  


  • Posted by セギ at 12:37Comments(2)英語

    2011年09月25日

    奥高尾を歩きました


    3連休でしたが、台風15号の影響で、南アルプス林道が寸断されたのを代表に、山へはアクセスしにくい連休だったようです。
    こういうときは、よく知っている近場の山が安心。
    というわけで、今日は、奥高尾を歩きました。
    それでも、高尾も台風の爪跡があちらこちらに見られました。

    高尾駅からバスに乗り、終点の陣馬高原下から林道を歩き出しましたが、山からしみ出す水が、道路をサラサラ流れている状態でした。
    冠水というほどのことはなく、気を付けて歩けば、靴も濡れませんが、しかし、そんなふうなのは、珍しいことです。
    沢の水量も多く、ゴーゴーと音を立てて流れていました。

    いつものように、林道の途中から、陣馬山に登る山道へ。
    けれど、そこも、いつものよく整備された登山道とは違い、杉の葉や枝がみっしりと道を覆い、全体にモコモコしていました。
    別の山を歩いているようです。
    相変わらずの急登で、朝からたっぷり汗をかかされるのは、いつもの陣馬山でしたが。

    それでも、歩き始めから1時間ほどで、陣馬山の山頂に到着。
    休日なので、全ての茶店が営業中。
    今日は高曇りで、富士山は見えませんでした。
    奥多摩も、大岳山のてっぺんは雲の中。
    1人で歩くときは、茶店を利用する習慣がないので、試したことはないのですが、陣馬山は、けんちん汁が有名。
    少し座って休憩し、水分を補給すると、もうすることもないので、とりあえず、さっさか歩いて景信山へ。
    陣馬から奥高尾を歩くときは、基本は下り基調ですが、さらに楽をすべく、まき道ばかり歩くときと、丁寧にアップダウンをたどりたくなるときとがあります。
    今日は、まき道で。
    しかし、今日のまき道は、倒木が目立ちました。
    登山道を倒木が横切っているのも、もっと深い山ならば普通の眺めですが、高尾でそんな光景に出会うことはまれです。
    それも1本や2本ではありません。
    倒れて根元から浮き上がっている木。
    途中でへし折れている木。
    台風の猛威を改めて感じました。

    景信山から、小仏峠、そして、小仏城山へ。
    ここで、遅いお昼ご飯。
    茶店の前を通り過ぎるとき、おじさんに、「ビール買わないー?」と笑顔で言われましたが、愛想笑いを返し、一番端っこのベンチに座らせてもらって、カップラーメンとおにぎりのお昼ご飯。
    相変わらずの高曇りでしたが、都心がよく見えました。
    新宿高層ビルがくっきり。

    一昨日、金曜日の祝日は、高尾山の下りケーブルは50分待ちの行列になったとか。
    秋の観光シーズンに、高尾山に戻るのは、徒歩でも混雑に巻き込まれる恐れがあるので、城山から日影沢林道を下りました。
    関係車両しか入れないけれど、山頂付近は舗装道路の道です。
    でも、今日は、アスファルトが見えないくらい、びっしりと杉の葉と枝。
    そして、そこら中に倒木。
    上の画像は、そこで撮影したものです。
    倒木が、ガードレールをつぶしてしまっています。
    あーあ。
    けれど、早くも人の手が入り、邪魔な倒木は、輪切りにして片付けが始まっていました。

    高尾は、小学生が遠足に来る山。
    不安定な倒木が、突然動きだすような事故があってはいけない。
    地域の人と関係者が、大切に守り、整備している、遠足山。
    全国どこにもある、こういう山と、もう一方、その県を代表するような堂々たる山と。
    心に残る故郷の山というのは、この2種類だな、と考えながらトコトコ下りました。
    いつもはチョロチョロとしか出ていない日影の水場も、下の写真の通り。
    これはこれで水が汲みにくいですが、新鮮な印象でした。





    さあ、リフレッシュして、明日は体験授業。
    もう1件、お問合せもいただいております。
    頑張ります。
      


  • Posted by セギ at 20:50Comments(2)

    2011年09月23日

    空の名前



    お問合せメールを迷惑メールにしてしまった痛手がなお尾を引いております、セギ英数教室、角木です。
    痛恨の出来事ですが、心広いお客様に許していただき、何とか次につなぐ可能性をいただきました。
    良かったー。

    (T_T)


    もう何年も会っていない友人がいます。
    たまに、写真つきの携帯メールを送ります。
    私の写真は、山で撮影した朝焼けだったり、夕焼けだったり、雪の山頂からの眺望だったり、山に咲く花だったり、自分で言うのも何ですが、そりゃあ、もう、素晴らしい写真です。
    多少ピントがあまかったり、画面構成が変だったりしても、何しろ、素材が秀逸です。

    (*^_^*)

    友人からも、たまに写真つきの携帯メールが届きます。
    洗濯物を干すために出たベランダから、家の前の掃除に出た表から、あるいは、買い物の行き帰りに、犬の散歩の途中に、立ち止まって撮影した空の写真。
    自分の写真が、その写真にかなわない気がするのは、なぜだろう。

    「空の名前」という本が好きな人で、あんまり薦めるので、私も買いました。
    天気や季節に関する言葉の説明と写真が詰まった、写真文集。
    初版1992年。
    改訂新版1999年。
    今も静かに売れ続けている本です。

    戻り梅雨、半夏雨、秋霖、村時雨、天泣。
    筋雲、羽根雲、浪雲、泡雲。

    美しい日本の空と、美しい日本の言葉。
    人の手の及ばない、峻厳な自然。
    人の手がよく入った、田園や里山。

    昔、三陸の漁師さんたちは、その日の空と海を形容する、約6,000の言葉を持っていたとか。

    お問合せのお返事の電話をしたり、事務仕事をしながら、あいまに本を開く、静かな休日です。

      


  • Posted by セギ at 15:12Comments(0)講師日記

    2011年09月21日

    天然記念物の川上犬




    予報通り台風がやってきて、本日の授業は中止となりました。
    学校は臨時休校になったり、登校した小学生も、さっきにぎやかに集団下校していきました。
    昼から、三鷹でも、急に風雨が強まってきました。

    明日の授業の下調べをしながら、台風が気になるので、ずっとテレビをつけています。
    民放は通常通りだけれど、NHKは、ずっと台風情報。
    民放は、「土砂ダム」という言い方をしますが、NHKは、「せきとめ湖」という言い方をします。
    正しい用語は、「せきとめ湖」なのかな。
    いずれにしろ、大事にいたらないと良いのですが。
    今年は、もう水害は、嫌だ。

    さて、昨日は、信州五郎山という、ちょっとマニアックな山を歩いてきましたが、その麓には、ちょっとマニアックな犬がいました。
    トイレを借りるために寄ったら、かわいい犬。
    長野県南佐久郡川上村の川上村森の交流館に展示されている、長野県の天然記念物、川上犬です。
    生きている犬を「展示」というのも何か凄いですが、それは言い方の問題で、つまり大切に飼っています。
    大きさは、柴犬くらい。いかにも、日本の犬だなあ、という印象。

    川上犬は、江戸時代からの猟犬。
    切り立った断崖の岩場で行うカモシカ猟で役に立つよう、さらなる敏捷さを求め、ヤマイヌ(ニホンオオカミ)と交配させたという話もあるほど、運動能力が高く、野性味あふれる敏捷な犬。−25℃にも耐えられる、寒冷な気候に適した犬だそうです。

    太平洋戦争当時、軍から撲殺令が出て、ほぼ全滅したと言われていたのですが、八ヶ岳の山中に生きるキコリに、純血種のつがいをひそかに託した村民がいて、戦後、この犬の子どもを村で引き取ることができ、保存運動が一気に高まったそうです。

    怒らせたらどれだけ怖いかわかりませんが、見た目は、つぶらな瞳でかわいい。
    (*^_^*)

    表情が豊かで、笑っているように見える犬でした。
      


  • Posted by セギ at 13:13Comments(2)

    2011年09月20日

    信州五郎山に登りました







     
     

    今日は、生徒さんが、文化祭の代休。
    なので、塾も休むという連絡をいただきました。
    だから、教室はお休み。
    山に行ってきました。
    信州五郎山。
    岩だらけの山です。
    信州では、大きな岩が集まったような山をゴーロといいます。
    それがなまって、五郎。
    北アルプスの野口五郎岳や黒部五郎岳が有名ですね。
    今日歩いた信州五郎山も、岩の塊のような山でした。
    台風の影響で少し風がありましたが、雨はほとんど降らず、岩が乾いていて、比較的歩き易い状態でした。

    ・・・と遊んでいる間に、お客さまから、問合せメール。
    そして、メールに返事がないので、お電話までいただいてしまいました。
    申し訳ありません。
    (>_<)
    平日に遊んでいる場合ではないな、と反省。
    その分も、体験授業、頑張ります。

    個別指導の授業は、連絡をいただければ、振り替え可能です。
    学校が休みだから、塾も休みたい、という理由でも、OKです。
    必ず振り替えますので、さあ、今、遊んでいる分、中間テスト前に、たてこむぞー。
    今から覚悟しておきます。

    (*^_^*)

    写真は、信州五郎山からの眺望。




      


  • Posted by セギ at 21:15Comments(0)

    2011年09月17日

    三角比が目指していること


    2学期の学習が本格的に始まりました。
    学校の進度にもよりますが、中高一貫私立の中3と、多くの高1は、そろそろ三角比の学習に入った頃と思います。
    サイン・コサイン・タンジェント、というあれですね。
    (*^_^*)

    その後に学ぶ数学が、どれだけ抽象的になるかを考えれば、決して理解できない内容ではないのですが、やっぱりこの頃から、息切れする人が出始めます。

    なんで、数学を学ばないといけないの?

    こんなことを学んで、意味があるの?

    そんな疑問が心の中の多くの部分を占めるようになります。
    私も高校生の頃、多少、その傾向のある子どもでした。
    進学校だったので、先生たちは、手加減というものを知りませんでしたから、高1の最初から、学校指定の問題集は赤チャートでした。

    わかるか、こんなもん。
    幾度、海に向かって赤チャートを投げようとしたことか。

    教科書を使った記憶はあまりなく、授業は、とにかく、先生が、黒板に向かって、赤チャートの問題を延々解いていたように思います。
    予習をするにも、1題解くのに時間がかかるので、解いても解いても終わらない。
    ついでに言えば、英語のリーダーの予習も、やってもやっても間に合わない。
    今、この仕事をしている原動力の1つに、あの頃の自分を支えたい、という気持ちがあるのかもしれません。

    もう少し頑張れば、作業は速くなるよ。
    大丈夫。遊ぶ時間も作れるよ。
    何のために、何をやっているのかも、もう少し待てば、わかるようになるよ。
    難しいけれど、とても面白いことを、やり始めているんだよ。
    あの頃の自分に、そう呼びかけたいのかもしれません。

    通称「赤チャート」。
    高校数学の教科書と参考書で有名な数研出版の、市販型参考書。
    「チャート式数学」は、難易度別に色分けがあり、赤は大学受験用。
    青は、日常学習から受験まで。
    さらに、黄色、白と順番に易しくなっていきます。
    今は、進学校でも、高1・高2は、青チャートを使うところのほうが多いように思います。
    あるいは、同じ数研出版の学校販売型問題集「サクシード」のほうが薄くて扱いやすいので、そちらも多いです。

    三角比を学ぶ場合でも、赤チャートですと、重要事項のまとめの後、いきなり例題とその解法が載っているので、結局、三角比って何なのか、何のために三角形の辺の比を求めたりするのか、何だかよくわからないまま、とにかくやれと言われたことをやらなければならない、という形で勉強が進みます。
    使いみちは多様なので、ひと口には言えないことですが、三角比を学ぶ最初の目標としては、「三角形の角度や辺の長さや面積を、ものさしや分度器で測らないで求めようとしているんだよ」ということでいいんじゃないかな、と思います。

    中学で学ぶ、三角形の合同条件。

     3辺がそれぞれ等しい2つの三角形は、合同である。
     2辺とその間の角がそれぞれ等しい2つの三角形は、合同である。
     1辺とその両端の角がそれぞれ等しい2つの三角形は、合同である。

    合同である、ということは、そういう三角形は、この世に1つしかないということです。
    1つしかないものならば、その三角形の残るすべての角、残る全ての辺の数値は、決定している。
    それは、計算で求められるはず。
    3辺がわかっていれば、3つの角は計算できる。
    2辺とその間の角がわかっていれば、残る1辺と、残る2角は計算できる。
    1辺とその両端の角がわかっていれば、残る2辺と1角は計算できる。
    そして、全て、面積は計算できる。
    三角比という単元の目標は、それ。
    とりあえず、それでいいんじゃないでしょうか。

    しかし、その目標達成のために、まずは直角三角形の辺の比から始まったものが、突然「単位円」なんてものになり、座標平面上に描かれます。
    じゃあ、関数なのか?と思っていたら、公式がたくさん出てくる。
    じゃあ、方程式なのか?と思っていたら、しまいに、直角ではない三角形の話になってしまいます。
    この流れに飲み込まれ、混乱してしまいませんように。

    写真は、1995年版の赤チャート。
    「数学Ⅰ」は、今、教室に置きっぱなしなので、「数学Ⅱ」です。
    まだハードカバーだった頃のもの。
    私物です。
    あんなに嫌いだった赤チャートですが、やっぱり、持っていないと不安な1冊。
      


  • Posted by セギ at 12:34Comments(0)算数・数学

    2011年09月16日

    参加者の方のブログ


    昨日、9月15日(木)、大人のための数学教室を開きました。
    昨年秋から始めたこの教室の、初期の頃からいらしてくださっている常連、あぐりさんが、ブログに数学教室のことを書いてくださいました。
    感想を書いていただけること、本当に励みになりますし、facebookのほうにも、リンクではなく、ノートを使って直接同じブログを書き込んでいらっしゃいます。
    むむむ、できる。
    その技、私も知りたい。
    そちらに寄せられた、あぐりさんのお友達からのコメントも、参考になりました。
    「数学を習うという発想がなかった」と言われて、宣伝不足を痛感したり。
    お子さんに、高1の数学を質問されて、困っていらっしゃる方もいたり。
    みなさん、いらしてください、大人のための教室としては、圧倒的に低価格ですよー。

    下のが、そのあぐりさんのブログのURLです。
    http://forme.tamaliver.jp/e187655.html

    写真は、奥多摩に咲いていた、キバナアキギリ。
      


  • Posted by セギ at 13:52Comments(0)参加者の声

    2011年09月15日

    参加者の声

    「たくさんやると、前頭葉が赤くなる感じがします!!」
             (大人のための数学教室参加者・女性)

    「2000円の参加費が高いかですか?
    封切り映画を見たのと同じ価値があったか?
    お金の価値は、そうやって量るものではないですよ。(笑)
    1個100円の消しゴムと、1個100円のキャベツと、
    どちらが安いかなんて、比べられないですよ」
             (大人のための数学教室参加者・女性)

    「昨日は、夢中で宿題を解いていたら、曇ってきていて、
    あわてて洗濯物を取り込みました(笑)」
             (大人のための数学教室参加者・女性)

    「もう少しベーシックな問題をたくさん解かせていただけると理解が深まります」
             (大人のための数学教室参加者・女性)

    「実施の時間帯を、できれば、土日または夜間で」
             (大人のための数学教室参加者・男性)


      皆様、アンケートにご協力ありがとうございました。
      ご意見をありがたく、参考にさせていただきます。
      


  • Posted by セギ at 13:03Comments(2)参加者の声

    2011年09月12日

    御嶽山ハイキングに行きました



    昨日の日曜日は、みたか身の丈起業塾3期生の仲間プラスfacebookの友達の5人で、奥多摩にハイキングに行きました。

    御嶽駅からバスに乗り、さらにケーブルカーに乗って、山頂へ。
    例年、8月になると、御嶽山はレンゲショウマ祭りが開かれます。
    地元の人が丹精込めた5万株のレンゲショウマが風に揺れる中を歩いてみたいものだと長く考えていましたが、何しろ、8月はいつも夏期講習です。
    お盆休みは日本アルプスに行ってしまいます。
    奥多摩に行くことはないままでした。
    ところが、今年は、開花が遅れ、9月上旬まで見ることができそうだという情報があり、ちょっと寄り道して、レンゲショウマ群生地に入りました。
    咲いている。
    5万株の迫力はありませんが、そこかしこで、レンゲショウマが風に揺れていました。


    御嶽神社に参拝した後は、ロックガーデンを周遊。
    台風12号の影響か、比較的水量がありました。
    広葉樹の繁る明るい林の中、黒い岩に鮮やかな緑色の苔がつき、白い水しぶきがあがる道を、綾広の滝まで歩きました。
    ときおり飛び石で沢を渡りながらの涼しい道でした。


    戻ってきて、見晴しの良いベンチで昼食。


    そこからは、ゆるやかな道を日の出山へ。
    山頂は高曇りで、思いがけず遠くまで見通すことができました。
    新宿の高層ビル群。
    スカイツリー。
    目を転じれば、丹沢の山波。
    見ていると、えだまめさんが、ちょっと挙動不審なくらい端に出て、熱心に景色を見ているので、声をかけました。

    「地続きだということは、山の上からでないと確かめられないので」

    新宿も、三鷹も、彼の住む町も、丹沢も、奥多摩も。
    電車で移動していると、点として感じらるそれぞれの場所が、地続きでつながっていることを、確かめておくこと。
    霞んで見えないけれど、そのはるか先に地続きでつながっている、旅をしてきたばかりの東北の町も、彼は見ていたのかもしれません。


    その朝、御嶽駅からどっと下りた登山客の流れに乗れず、人に道をゆずってばかりでちっとも前に進まないえだまめさんとコフィさんを振り返り、やれやれ、いかにもお2人らしい、と思いながら、私は先に改札を出てバス停に向かいました。
    発車した1台目のバスの中から、長い行列のはるか後ろに並んでいた2人に、さて、終点のケーブル下バス停で待つことにするかと考えながら、私は、妙に腑に落ちる感じで、晴れ晴れと手を振りました。

    写真は、群生地に咲いていた、レンゲショウマ。
      


  • Posted by セギ at 13:41Comments(4)

    2011年09月06日

    料金は、毎月同じですか

    Q.個別指導の月額20,000円とありますが、月に5回授業があるときも、同じ料金ですか?

    A.はい。週1回授業の場合、毎月、20,000円です。

     完全個別指導(1対1授業)コースは、1回90分の授業単価を4,000円とさせていただいております。
     月額の内訳は、4,000円×4回=16,000円に、諸経費・教材費が月あたり5,000円です。

    授業回数は、祝日休講や夏期・冬期・春期講習のための休講で授業回数が3回の月もあります。一方、第5週まである月もあります。
    煩瑣な手続きを避けるため、授業料は毎月定額でいただき、各学期の終わりに精算しています。
    「〇月〇日分の連絡欠席分はどうなりましたか」
    というお問い合わせをいただくことがありますが、上のように授業回数が常に4回ではない関係で、連絡欠席分が第5週分授業で消化されている場合がほとんどです。
    「連絡欠席分の振替え」という考え方ですと、煩瑣で勘違いが起こりやすいですので、行われた授業回数のトータルでお考えください。
    指導レポートには、授業日時の後ろに何月の第何週分の授業であるか明記されています。

    なお、定期テスト前などで追加授業を希望される場合は、1回4,000円で希望回数の授業をお受けしております。
    また、月半ばでご入会の場合は、入会月でまず精算いたします。


    夏期講習・冬期講習・春期講習は、その都度、別枠で授業のご案内をいたします。

      


  • Posted by セギ at 14:27Comments(0)よくある質問

    2011年09月06日

    個別指導授業の振り替えは可能ですか

    Q.授業を欠席した場合は、どうなりますか?

    A.個別指導コースの場合、前日までにご連絡をいただければ、希望日に授業の振り替えが可能です。
    また当日欠席の場合も、台風、大雪、電車不通などの事情による場合は、その都度、柔軟に対応させていただきます。

     毎年9月から開講しております中3向け集団指導コースの場合、申し訳ありませんが、授業の振り替えはできません。
    ご了承ください。
    欠席した次の回の授業で、宿題の採点、前回の授業内容の説明等をさせていただきます。
    また、欠席分をご家庭で演習していただければ、授業の演習時に採点・解説をいたします。
     
      


  • Posted by セギ at 14:09Comments(0)よくある質問

    2011年09月01日

    去年の防災の日に



    去年の9月1日、私は、常念岳から蝶ヶ岳へとテントを担いで縦走していました。
    山を歩くときは、よくAMラジオを聴きます。
    その日は、どの局も、防災特番を1日中やっていました。朝、常念小屋のごつごつしたテント場での行動開始から、夜、下山した徳沢の居心地の良い草地のテント場まで、ほぼ1日中、防災特別番組を延々聞き続けた記憶があります。
    そういえば、午後に、民主党の新しい代表を選ぶ、演説と投票の報道番組も少し入りましたっけ。長塀尾根の長い長い下り、クマザサの増えてきたあたりで、その番組を聴いた記憶もあります。でも、それ以外は、1日中、ずっと防災特番でした。

    午前中は、たとえば、都会で大地震があった場合、地域の人とのつながりの濃い下町で暮らすのと、耐震構造に優れた高層マンションで暮らすのと、どちらか安全なのかといったことを考えていく番組でした。これには、正解はなく、こういう話題で議論をすることに意味があるという実践を学校などで行っている人をゲストに、その実践の様子を聞くことがメインでした。
    私は、常念岳の岩場を上ったり下ったりしながら、目の前の眺望と不思議と違和感なく、ラジオの内容に聴きいっていました。
    常念岳の岩場を下り終わり、樹林帯に入ったあたりで、ラジオ番組は変わり、津波に関する番組が始まりました。
    たぶんチリ地震だったと思うのですが、津波の被害を受けた人と電話がつながっていて、キャスターは、その人と直接電話でやりとりしていました。
    あるいは、長い体験文を読み上げる。
    近所の人に声をかけ、また、高齢の家族を助けながら、ギリギリのところで津波を逃れた経験談が続きました。

    津波。

    そのときの私の心の内にあった「津波」のイメージは、今思えばバカな話ですが、ハワイでサーフィンをしている写真のような、しぶきをあげる高い波の、幼稚なイメージだったと思います。
    それは、高波であって、津波ではありません。
    でも、そんなことにも気がついていませんでした。
    私は、実際の津波の映像を見たことがありませんでした。

    蝶ヶ岳に向かう、晴れ晴れとした稜線に出た頃。
    ラジオドラマが何話もまとめて放送されていました。
    老人介護施設の臨時職員の青年を主人公としたドラマで、その施設に、津波がくるのだったと思います。
    このドラマの途中で、私は、蝶ヶ岳ヒュッテに着き、ラジオをいったん消したので、そのドラマがどうなったのか、結末を聴くことはありませんでした。
    津波のことを軽く考えている主人公が、その後、どうなったのか。

    「ピーターと狼」の寓話のように、地震の度に出される空振りの津波注意報・津波警報で、津波のことを軽く考えるようになってしまう。
    本当の津波を見たことがないので、なおさらに。
    もちろん、高い防波堤を建設してあったため、大丈夫だと信じている人が多かったのですが。

    テレビやインターネットに投稿された、一般の人からの多くの津波映像。
    そこに録音されている撮影者たちの声は、津波が町を飲み込んでいくまでは、比較的のんびりとしていることが多かったように思います。
    私だけではなかったのかもしれません。
    「津波」という言葉は、もちろん知っていた。
    だけど、それがどういうものであるか、本当は、知らなかった。
    水の力があれほどのものであると、わかっていなかった。

    津波の経験者は、1年前に、ラジオで、切迫した声で語っていました。
    けれど、私は、それを何1つ理解できていませんでした。
    津波を知らなかったから。
    津波そのものがどのようなものであるか、説明を聞いたことも、映像を見たことも、1度もなかったから。
    しかし、津波の経験を語る人は、まさか、聴く人がそのような状態であるとは思いもせず、相手が津波を知っていることを前提に体験を語ります。
    体験の風化は、それを語れる人が減るからではなく、受け取る側と語る側との認識に大きなズレがあるから起こるのかもしれません。
    「早く逃げなさい」と注意しても、伝わらない。
    津波が、最初はどのように静かに迫ってくるか、そして、何が起こるかを知っていれば、注意されなくても、逃げるでしょう。

    1年前のあの日、ラジオ各局は、1日中、防災特番を組んでいました。
    ラジオは、災害にもっとも強いメディアであるという信念をもって。
    でも、決定的に何かが欠けていたのかもしれません。
    それは、私に知識が欠けていたからか。
    それとも、訴える側が、聴く側の知識不足の根本を理解できていなかったからか。

    今日、9月1日、ラジオは、普通の番組を流しています。
    あの日は、本当に二度とない特別な日だったのかもしれません。

    写真は、常念小屋のテント場から眺めた、朝陽に輝く槍ヶ岳と大キレット。
      


  • Posted by セギ at 14:54Comments(2)講師日記