たまりば

  地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾  三鷹市 三鷹市

2019年01月17日

TOEIC 日本順位は世界47国中、39位とのこと。


少し前、EF EPI 英語能力指数という、あまり世の中によく知られていない英語能力テストで日本の順位が世界でかなり低いというニュースがありました。
私も、実際に自分でそのテストを解いてみたことをこのブログに書きました。
そのときは、そのテストのレベルがあまりにも高いので、これでは正しい判定が出ないでしょうと思ったのですが、今回は、もう何とも言い訳のしようのない結果が発表されました。

2017年TOEIC受験生の平均点数が、世界47国中で、日本は39位とのことです。

主な順位は以下の通り。

1位 カナダ   845点
2位 ドイツ    800点
3位 ベルギー 772点
4位 レバノン  769点
5位 イタリア  754点

アジア圏の順位を見てみると、

7位  フィリピン  727点
17位 韓国     676点
22位 マレーシア 642点
30位 中国     600点
37位 台湾     544点
38位 香港     527点
39位 日本     517点

・・・ああ、これはダメだ・・・。( ;∀;)

大学の新入試制度に向けた4領域のTOEICではなく、いつものリーディングとリスニングのTOEICの結果です。
英語の中では比較的日本人が得意とする2領域でこの完敗ぶりは、なかなかの衝撃です。

EPIテストは全問題のレベルが高いので、「よくできるか」か「全くできない」かに分かれてしまうため、テストとしてどうなのかと思いましたが、そういうことのないTOEICでも、日本人はやはりこうでしたか。
そうですか・・・。

TOEICは、社会人が受けるものという印象が強いです。
会社で受けることを義務づけられている。
ある部署を希望するならスコアがいくつ以上と定められている。
そういうことのために、社会人が受ける。
あるいは、就職活動のために大学生が受ける。
だから、ビジネス英語が多く、高校生にはなじみのない経済用語が出てきますし、リスニングの場面設定もオフィスであることが多いです。
私自身、数年に一度、力試しにTOEICを受けますが、そのときの会場の雰囲気という狭い見聞で言えば、受験者は20代から30代が多いように感じます。
それより年齢が上がると、仕事でTOEICが必要ということはなくなっていくのでしょうか。
だとすると、10年前、20年前の日本の英語教育の結果が、現在のTOEICの結果に表れていると考えるべきでしょうか。

少し前、大学に内部進学する条件としてTOEICスコアが600以上必要だという私立高校生を指導したことがあります。
600くらいならば、高校3年生なら大丈夫か?
そう思って指導を始めたら、そんなに大丈夫ではありませんでした。
TOEICスコア600の壁は、ひと月やそこらの指導では、なかなかに厚かったです。
それは、英検2級の壁の厚さに似ていると感じました。


ここからは、やはり馴染み深い英検の話。

英検でいえば、英検3級まではほとんど誰でも合格できます。
英検準2級も、高校生になり真面目に英語を学習していればいずれ合格します。
しかし、そのままの学習では、英検2級のレベルには決して到達しない子が存在します。
学校の英語の予習復習をして、定期テストの勉強をしているだけで、いずれその英語力に達するかというと、そうはなりません。
多くの子は、それだけでは、高校英語の習得に失敗してしまうのです。

何年英語を学習しても中学英語のレベルにとどまり、高校英語レベルに進歩しない子は、多いです。
その最大の原因は、単語力です。
中学で学習した単語はそこそこ覚えているのですが、高校で新出の単語は、全く覚えられないのです。
それがまさに英検準2級の英語力です。

英検準2級というのは、高校1年程度の英語力となっていますが、満点を取らないと合格できないわけではありません。
中学英語が身についていれば7割程度は正答できますから、それで合格します。
つまり、英検準2級合格は、「中学英語は身についている」という証明に過ぎません。
高校英語の文法事項も語彙も、一切知らなくても合格できます。
その英語力が、TOEICでいえば、スコア400台くらいでしょうか。

しかし、英検2級となると、文法・語法の問題も、長文問題も、高校で学習する単語が多く含まれます。
高校生の多くは、そのレベルの英文をほとんど読めないのです。
書いてあることの意味が全くわからないのですから、正答できません。
そういう子の英語学習は、学校で毎週行われている単語テストは一夜漬け、あるいはテスト直前だけの即席漬けのことが多いです。
覚えてもすぐ忘れるので、単語力の蓄積がなく、中学生の単語力のまま、高2になり、高3になります。
高1の頃は、教科書に出てくる知らない単語は新出単語の場合がほとんどです。
しかし、高1での新出単語を覚えないまま高2、高3と進級してしまうので、教科書の中で、新出単語ではないのに意味のわからない単語が増えていきます。
その意味調べが必要になり、英語学習は教科書の予習だけでほとんどの時間を使いきることになります。
しかも、調べるだけで覚えませんから、わからない単語は増える一方です。

定期テストは、教科書の本文からの出題はそこそこ得点できても、それは教科書本文の内容を覚えているからであって、単語を1つ摘出して意味を問われたら答えられません。
初見の長文問題はほとんど読めず、「こんなの無理」「知らない単語が多すぎる」とテストの度に不平不満をもらす子もいます。
あるいは、問題を解くスピードが遅いため、時間が足りず、テストの最後の長文にはそもそも目を通していないということもあります。
そのために英語に関する自分の課題に自覚的になれないという面もあるのでしょう。
「まずは教科書をしっかりやりたい」
という、ある意味まっとうな言い訳で、英語学習を限定的にしてしまいます。

その一方、ひと月前、あるいは長くてもふた月前に、突然、
「英検2級を受ける」
と言い出すのも、そうした子の特徴です。
いやいやいやいやいやいや・・・・。
そんな英語力じゃないでしょう?
そんな勉強をしていないでしょう?
単語力が全く足りないでしょう?

英語が得意で努力も怠らない友達と同じように、自分も英検2級に合格できると漠然と思いこんでしまうのかもしれません。

彼も人なり、我も人なり。
友達が合格すれば、自分もできそうな気がしますよね。
でも、同じ人であり、学力も同じくらいかもしれないけれど、一番大切なところが違うのです。

英語に対して、努力を惜しまないのか、どうか。

単語は、漫然と勉強していればそのうち覚えられるというものではありません。
集中してガッと覚える時期が必要です。

高校から配布された単語集を1冊丸ごと覚えれば、英検2級くらいはどうにでもなります。
学校の単語テストにあわせて、その範囲を覚えただけでは、1冊終わった頃には最初のほうの単語は忘れています。
幾度も自分で反復することが必要です。
大人なら、そんなの当たり前だとわかっているのですが、記憶というものについて、高校生は案外わかっていない子がいます。
「1回覚えたのに、何でもう忘れてしまうの?こんなの、覚えても無駄じゃん」
と、訳のわからないことを平気で言ったりします。

人間は忘れるものです。
脳は不要な記憶を消去することに一所懸命なんですから。
脳に「このことは大事だから覚えておけ」と指令を出さなければなりません。
それには反復・反復・反復。
幾度も反復すると、脳は「あれ?これ、消去する記憶じゃないの?」と気づいて、長期記憶に組み替えてくれます。

とにかく反復することが大切。
しかし、これができない子が多いのです。
一度で覚えられないことが納得できないという、幼稚な子もいます。
一度では覚えられないことは理解していても、反復するのがとにかく面倒くさくて嫌いな子もいます。
高校生は、精神的にとても成長している子も一部にいるのですが、精神年齢はマイナス5歳すればちょうどいいような子も、多いのです。
見た目は高校生、心は小学生。
コナンの逆バージョンみたいな子もいます。

単語は、音声で覚えると良いと勧めても、英語のCDなんてそんなに面白いものではありませんから、1度聴いたらもう2度と聴きません。
反復しないと意味ないのですが。
文章の中で単語が出てくるタイプの単語集のほうが覚えやすいと勧めても、1度読んで、知らない単語をマーカーで塗って、勉強した気になっておしまいです。
「えー?1度読んだら良くない?何でー?」
と、実に幼稚な疑問を返してきたりします。
ゲームが好きなようなので、英単語ゲームならやるだろうと保護者が与えても、タブレットはちゃっかりゲットしますが、英単語ゲームなんか1度やったらおしまいという子もいます。
単語の覚え方として、単語集で覚えるよりはゲームのほうが面白いという比較を大人はしますが、子どもは、単語ゲームよりも他のゲームのほうが面白いという比較をします。

心が小学生なのです。

そうして、結局、英単語は覚えられない。
単語が覚えられないと、英検2級の問題文が読めない。
壁は厚い・・・。

英語は才能の問題もありますが、努力でカバーできる部分が大きいです。
スマホを眺めている毎日の1時間を、英語を勉強する1時間に変えるだけで、英語力は変わります。
一度で覚えられないのは当たり前なので、反復・反復・反復が何よりの力となります。
楽な方法なんてどこにもないと悟ること。
そうして、努力すること。
そうすれば、目標は射程圏内に入ります。

幸いなことに、現在、うちの塾に通っている子たちは、新しい大学入試制度に対して心ざわつくものがあるようで、英検に対しても意識的で、計画的に準備し、受検しようとしています。
英語学習についても能動的で、4領域の全分野を伸ばすことにも自覚的で、話が通じやすいです。

今の20代・30代にも頑張ってほしいです。

  


  • Posted by セギ at 15:23Comments(0)英語

    2019年01月14日

    セギ英数教室、生徒を募集いたします。


    現在の成績は、問いません。
    未来の秀才を求めています。
    小さな個別指導塾ですが、1人1人の成績を確実に上げることを目標に、実績を上げています。
    担当は、受験指導30年のベテラン。
    「上手な授業」を行うパフォーマーよりも、受け持った生徒の成績を本当に上げることが目的の「学習トレーナー」でありたいと常に思っています。
    必要な時期に必要な学習内容を提示します。

    ◎時間   1回の授業は90分です。
    2019年1月現在、募集しておりますのは、以下の3コマです。
    火曜日 20:00~21:30
    土曜日 16:40~18:10
    土曜日 18:20~19:50

    ◎形態   1対1の完全個別指導です。
     
    ◎指導科目 
     小学生  中高一貫校受験 算数・国語
           私立受験算数
           一般算数
            小学英語
     中学生  中高一貫校 数学
           中高一貫校 英語
           高校受験 数学
           高校受験 英語
     高校生  大学受験 数学
           大学受験 英語
           内部進学・推薦入試・AO入試向けの内申重視の数学・英語も承ります。
           英検など各種英語検定対策も行っております。

    ◎費用 
     週1回 受講で、月額20,000円
     週2回 受講で、月額36,000円
     (内訳 90分1コマ4,000円、諸経費・教材費月額4,000円)
      他に入会金を10,000円いただきます。

    ◎入会までの流れ
     まず、無料体験授業をお受けください。
     左の「お問い合わせ」ボタンからご連絡ください。
    返信に数日かかることがあります、あらかじめご了承ください。

    以下の内容をご記入いただけますと、以後のやりとりがスムーズです。
    ①お子様の学校名
    ②学年
    ③性別
    ④ご希望の通塾曜日・時間帯
    ⑤ご希望の体験授業日時
    ⑥希望科目
    ⑦体験授業の希望内容
    (例 「1次関数」 など)
    ◎場所   三鷹市下連雀3-33-13
            三鷹第二ビル305
           三鷹駅南口から徒歩5分。
           春の湯の斜め前のビルです。




      


  • Posted by セギ at 12:20Comments(0)コース案内

    2019年01月14日

    数A「整数の性質」 ユークリッドの互除法。



    今回から「ユークリッドの互除法」の学習に入ります。
    この後「不定方程式」を解くのに使う計算方法ですので、確実に身につけておきたいところです。
    「ユークリッドの互除法」とは、最大公約数を求める方法です。
    それなら「連除法」があるからそれでいいじゃないかという気もしますが、連除法は、最大のものではなくてもとにかく公約数を自力で見つけなくてはなりません。
    2や3ならすぐに見つけられますが、公約数が19だったり23だったりしたら、見つけにくいです。
    そうしたものでも確実に見つけられるのがユークリッドの互除法です。
    まず、小学生レベルの簡単な問題で考えてみましょう。

    問題 縦70cm横98cmの長方形の紙があります。これを余りがないようにできるだけ大きい正方形に切り分けます。正方形の1辺を何cmにすればよいですか。

    これは、70と98の最大公約数を求めればよいのですね。
    上の板書の左下は、いつもの連除法で解いたものです。
    最大でなくても良いので、とにかく公約数を考えます。
    思いつくのは、まず「7」。
    70と98をそれぞれ7で割って、10と14。
    今度は、10と14の公約数を考えます。
    「2」ですね。
    それぞれを2で割って、5と7。
    もう1以外の公約数はなくなりました。
    したがって、最大公約数は、7×2=14。
    これが連除法です。

    一方、今回学習する「ユークリッドの互除法」は、長方形を初めからざっくり正方形に切り分けていく方法です。
    板書の中央下が互除法です。
    まず、縦の70cmにあわせて、70×70の正方形を1つ切り出します。
    最終的に切り分ける正方形の1辺は必ず70の約数なので、この正方形は後で余りなく切り分けていくことができるでしょう。
    切り出した残りは、縦70cm横28cmの長方形です。
    この長方形も最終的に同じ大きさの正方形に切り分けるのですから、求める正方形の1辺は、70と28の最大公約数でもあるでしょう。
    ならば、1辺28cmの正方形をまず切り出して、後でその正方形をさらに細かく切り分けることにしても余りは出ないでしょう。
    28×28の正方形は、上の図のように2つ切り出すことができます。
    残りは、縦14cm横28cmの長方形。
    同じように考えて、今度は、14×14の正方形を切り出していくと、これは2つ切り出すことができ、余りはありません。
    では、この1辺14cmの正方形が求めたかった最大の正方形でしょう。
    先程切り出した28×28の正方形は、この正方形に切り分けることができますね。
    70×70の正方形も、この正方形に切り分けることができます。
    やはり、答えは、14cmです
    これを式で表すと、
    98÷70=1あまり28
    70÷28=2あまり14
    28÷14=2
    よって、答えは14。
    これが互除法です。

    合同式のときもそうでしたが、今回も、商はどうだっていいんです。
    割る数とあまりが大切です。

    ところで、高校数学はどうしても必要でない限り「÷」の記号や「余り」という日本語は使いません。
    98÷70=1あまり28
    という書き方ではなく、
    98=70・1+28
    という書き方をします。
    これは、小学校でわり算の筆算を学習したときに、検算の式として学習している内容です。
    「はじめの数=わる数×商+あまり」
    という式です。
    同じ数量の関係を異なる表し方をしたもので、意味は同じです。

    わかりにくかったら、上のほうのわり算の書き方で理解できれば大丈夫です。
    この先、不定方程式に互除法を利用する場合は、上の書き方でも下の書き方でもない、第3の書き方を利用します。
    それはマスターしなければ不定方程式がうまく解けません。
    28=98-70・1
    という書き方です。
    「余り=はじめの数-割る数×商」
    という意味の式です。
    この式も面食らってしまう可能性がありますが、頑張って理解しましょう。

    互除法は、なぜそれで解けるのかを文字式を用いて証明したものを理解しようとして、かなり混乱する人がいます。
    そうした証明に興味がある場合はとことん追求すると良いですが、そうでないなら、長方形を切り分けるやり方でざっくり理解できたら、それで良いことにして大丈夫です。
    互除法は計算方法なので、この計算方法で計算して良いのだと納得できれば、あとは活用できることのほうが大切です。
    証明に抵抗感が強かったため、それで「互除法がわからない」となり、互除法を活用できないと、不定方程式が解けなくなります。
    そちらのほうが深刻な問題です。

    なお、上の板書の右下は、互除法の筆算です。
    わり算の筆算をどんどんつなげて書いていくもので、一番右の筆算から始まり、左に書き添えていきます。
    最初の筆算の「割る数」を「余り」で割っていくので、左につなげて書いていくことが可能です。
    割り切れたときの「割る数」が、求めたかった最大公約数です。
    最大公約数だけを求めたい場合は、この筆算も便利です。



      


  • Posted by セギ at 12:07Comments(0)算数・数学

    2019年01月11日

    中3英語 間接疑問文


    中3で学習する単元の最後は「間接疑問文」です。
    どういうものかというと、例えば、

    I don't know where she lives.
    彼女がどこに住んでいるか、私は知らない。

    疑問内容は「彼女がどこに住んでいるのか」なのですが、それを直接尋ねている疑問文ではなく、その疑問内容を私は知らない、と言っているのです。
    つまり、疑問内容は、間接的なものになっていて、文全体としては疑問文ではなかったりします。
    こういうものが間接疑問文です。
    主節の中の適切な位置にこの疑問内容を入れれば良いので、構造を見抜けるようになれば、簡単ですね。
    あとは、間接疑問の語順。
    普通の疑問文とは異なり、「疑問詞+主語+動詞」という語順となります。
    疑問詞の後ろは、肯定文の語順です。

    「これは誰の車かしら」という文を作るのでしたら、
    ~かしら、というのは英語では、I wonder ~ですから、
    I wonder whose car this is.
    となります。

    余談ですが、wonder という動詞の直訳は、「不思議に思う」ですが、そのまま直訳すると、
    「私は、これが誰の車であるかを不思議に思う」
    となり、最近では自動翻訳機ですらこんな訳はしないだろうという不自然な訳になってしまうので、「~かしら」というこなれた訳が推奨されています。
    しかし、これもまた高校生あたりには不評です。
    男性の英語の先生が「~かしら」と訳すのでむずむずすると言うのです。
    可愛くていいじゃないのと私は思いますが。

    不思議な日本語訳というので言えば、関係代名詞 what を含む文で、私の高校のリーダーの先生は、例えば、
    I didn't understnd what he would say.
    という文を訳すとき、
    「私は、彼が言わんとするところのものを理解できなかった」
    と訳したので、高一の最初のうちは、
    「『ところのもの』って何だ?」
    「俺に訊くな」
    と教室が静かにざわついたのを覚えています。
    英語を訳すときだけに表れる古風な日本語。
    最近は、そういうものは減ってきましたね。


    間接疑問文に話を戻しましょう。
    主節も疑問文の間接疑問文というのもあります。
    Do you know what I have in my hand?
    「私が手に何を持っているかわかりますか」

    間接疑問文の語順は、「疑問詞+主語+動詞」の語順。
    主節は、普通の疑問文の語順。
    きちんと区別すれば、問題なさそうです。

    普通の中3でしたら、間接疑問文の学習はここまでで十分ですが、私立を受験するなど、もう少し進んだ学習が必要な人に、少し発展的な説明を。
    「私が手に何を持っているかわかりますか」
    は、上の英文で良かったですが、では、
    「私が手に何を持っていると思いますか」
    という疑問文はどうなるでしょう?
    思うという動詞は、think です。
    では、
    Do you think what I have in my hand?
    で、良いでしょうか?

    ・・・いいえ。この英文は間違っています。
    正しい英文は、
    What do you think I have in my hand?
    なのです。

    ・・・え?
    何、その語順?
    間接疑問文の間に主節がめりこんでいるような、変な語順になっている・・・。

    これは、know と think という動詞の性質の違いによるものなのです。
    「私が手にを何を持っているかわかりますか」と問われた場合、返事は、「はい」か「いいえ」です。
    わかるか、わからないかを訊かれたのですから。
    しかし、「私が手に何を持っていると思いますか」と問われて、「はい」と答えたら、変です。
    具体的に、何を持っていると思うかを答える必要があります。
    コインとか、鍵とか。

    「はい」「いいえ」で答える種類の疑問文を、Yes-No 疑問文と呼びます。
    「はい」「いいえ」では答えられない疑問文を特殊疑問文と呼びます。
    特殊疑問文は、疑問詞で始まるのが特徴です。
    この呼び名は初耳でも、英語の疑問文を最初に学習したときから、これはこの通りでしたね。

    もう一度言います。
    「はい」「いいえ」で答えられない疑問文は、疑問詞で始まるのが特徴です。
    何としても、疑問詞で始めないといけないのです。
    それがルールです。

    Do you think what I have in my hand?
    では、ダメです。
    疑問詞で始めないと。
    疑問詞?
    ああ、間接疑問の先頭にありますね。
    これを文の先頭に持ってきましょう。
    What do you think I have in my hand?
    これで、正しい英文になりました。ヽ(^。^)ノ

    英語は、このように明解なルールで骨組みが作られています。
    ルールを理解し、それに従うだけで、正しい語順で単語を並べていくことができす。
    「そのルールがうざい」と言わないで。
    そのルールがあるから、ネイティブでなくても学習しやすい言語なのです。

    疑問詞が先頭にくるかどうかは、動詞の性質によります。
    know ならば、「はい」「いいえ」で答えられました。
    think という動詞だったから、「はい」「いいえ」では答えられず、疑問詞で始める疑問文になったのです。
    think のような性質の動詞は、他にもあります。
    believe(信じる) consider(~と考える) fear(恐れる) hope(望む) suppose(思う) conclude(結論を下す) expect(期待する) guess(思う) imagine(想像する)  などです。
    大体、心に思う意味合いの動詞がそうなる可能性が高いのだと、把握できます。
    こうした動詞が主節に用いられている疑問文は、疑問詞で始めれば良いのですね。

    ここまで学習が進むと、勘の良い人は、「あれ?」と思うかもしれません。
    疑問文には、Yes-No 疑問文と、疑問詞で始まる疑問文があるのは、よくわかった。
    だとしたら、間接疑問が疑問詞で始まらないもの、つまりYes-No 疑問文だったら、どうするの?

    いい質問ですね。ヽ(^。^)ノ
    これも中学では学習しない内容ですが、高校の英語表現で学習することになります。
    「その博物館が火曜日に開いているかどうか、教えてください」
    これを英語にするには、どうするのでしょう?

    主節は、Please tell me ~. でしょう。
    問題は、疑問内容が、「その博物館が火曜日に開いているかどうか」だということ。
    疑問詞が使えそうにありません。
    これは、もともとの疑問文は、
    Is the museum open on Tuesday?
    です。
    Yes か No で答えるタイプの疑問文ですから、やはり疑問詞は使いません。

    これは、if または whether という接続詞でつなぐことで間接疑問文を作ることができます。
    この if または whether には、「~かどうか」という意味があるのです。

    Please tell me if the museum is open on Tuesday.
    「その博物館が火曜日に開いているかどうか、教えてください」

    これで正しい英文になりました。ヽ(^。^)ノ

    if はまだいいけど、 whether って何?
    見たことないし、スペルも何かちょっと難しいから、覚えない。
    全部 if で済ますことにする。
    ・・・なんて言わないでください。
    この2つ、どちらを使っても良い場合も多いですが、細かいところで使い分けがありますから。
    その使い分けは大学入試で扱うことなので、ここでは説明しませんが、学習した最初に、とにかく両方あるし使い分けもあるらしいと知っておき、両方使えるようにしておくと良いです。

    「2つあるなら片方しか覚えない」撲滅運動を私は展開したい。
    till と until と2つあるなら、片方 しか覚えない。
    though と although と2つあるなら、片方しか覚えない。
    それで済むと思っていたのに、覚えていない片方が長文読解問題に出て、その度につっかえている中3や高校生を知っています。
    自分が覚えたほうしか他人も使わないとは限りません。
    自らボキャブラリーを痩せさせる愚は避けたいところです。

    無駄に思えることこそが、言語の豊かさです。
    ヽ(^。^)ノ

      


  • Posted by セギ at 13:22Comments(0)英語

    2019年01月09日

    高校数A 合同式の利用 その3 合同方程式。


    合同式の利用。
    今回は、合同方程式と呼ばれるものです。

    問題 次の合同式を満たすxをそれぞれの法mにおいて、x≡a(mod m)の形で表せ。(aはmより小さい自然数)
    (1) x+4≡2(mod 6)
    (2) 3x≡4(mod 5)
    (3) 4x≡4(mod 6)

    合同式の性質は、等式の性質と共通の部分が多いです。
    すなわち、
    a≡b、c≡d のとき、
    a+c≡b+d
    a-c≡b-d
    ac≡bd
    が成り立ちます。

    これらを利用し、上の問題を解いてみましょう。

    (1) x+4≡2(mod 6)
    両辺から4を引いて、
    x≡2-4=-2(mod 6)
    ここで、-2≡4(mod 6)
    よって、x≡4(mod 6)

    あ、簡単だ。ヽ(^。^)ノ
    では、

    (2) 3x≡4(mod 5)
    4は3で割ると整数にならないので、厄介だから、
    まず、4≡9(mod 5) を利用します。
    3x≡9(mod 5)
    両辺を3で割って、
    x≡3(mod 5)

    はい正解です。

    (3) 4x≡4(mod 6)
    超簡単だ。ヽ(^。^)ノ
    両辺を4で割って、
    x≡1(mod 6)

    ・・・いいえ。これは間違いなのです。

    ええー?
    何が違うのー?

    実は、上の合同式の性質に、a≡b、c≡dのとき、
    a/c≡b/d
    というのはなかったのです。
    一部使えることもあるのですが、それには条件があります。

    aとmが互いに素であるとき、ax≡ay(mod m)ならば、x≡y です。

    上の(2)では、3と5は互いに素なので、両辺を3で割ることができました。
    (3)は、4と6は互いに素ではないので、両辺を4で割ることはできません。

    証明しましょう。
    ax≡ay(mod m) ならば、ax-ay=mk(kは整数)と表されます。

    すらっと書きましたが、ちょっとわかりにくいでしょうか?
    法をmとして合同ということは、mで割った余りが等しいもの同士ということです。
    axもayも、余りがいくつなのかはわかりませんが、mで割ったあまりは等しいのです。
    だとすれば、ax-ayは、余りの分はちょうど引かれてなくなり、mの倍数のみ残るでしょう。
    だから、ax-ay=mk(kは整数)となります。
    さらに左辺を共通因数aでくくると、
    a(x-y)=mk
    この式は、aとmが互いに素のときには、x-yは、mの倍数であることを示します。
    よって、
    x-y=mL(Lは整数)   ※本当はLは小文字で書きます。
    よってx≡y(mod m)

    上の証明では、aとmが互いに素であることが条件でした。
    だから、aとmが互いに素ではない場合は、x-yは、mの倍数とは限らなくなります。
    証明の根拠が崩れたのです。
    根拠が崩れたことは、使えば必ず誤りを生みます。

    何だか、よくわからない・・・。
    そんな声が聞こえてきます。
    互いに素について、さらに考えてみましょう。
    例えば、3・8=4・6 
    この場合、3と4は互いに素です。
    3と4は互いに素なのに、3・8=4・6が成立しているのは、8は、4の倍数、6は3の倍数だからです。
    その関係がないと、積が等しくなることはありません。
    例えば、3・7と4・6が等しくならないのは、3と4が互いに素なのに、7は4の倍数ではないからです。

    あるいは、7と21は互いに素ではありません。
    その場合、7・9=21・3 のように、9は21の倍数にはなりませんし、3は7の倍数になりません。
    これは、この先の不定方程式を解く際に使う、重要な考え方です。


    (3) について、さらに具体的に考えてみましょう。
    4x≡4(mod 6)
    よって、x≡1(mod 6) では、正解ではなかったのですが、x≡1は正解の一部であり、もっと他に答えがあったのです。

    6を法としていますから、xは0、1、2、3、4、5のいずれかです。
    一覧表にしてみましょう。
    x  0  1  2    3    4   5
    4x 0  4 8≡2 12≡0 16≡4 20≡2

    4x≡4 となるものは、x≡1だけではないですね。
    x≡4のときも、4x≡16≡4 となることが逐一表にしてみることでわかります。
    ですから、x≡1、x≡4 が(3)の正解となります。

    これを(2)の、3x≡4(mod 5) でもやってみると、
    x  0 1  2   3    4
    3x 0 3 6≡1 9≡4 12≡2
    と、同じ数字が被らず、きれいに散るのがわかります。
    3と5が互いに素であるとき、そうなります。

    解き方としてまとめますと、合同式の場合、両辺を割ることはできるときとできないときがあるので、注意すること。
    それさえ意識しておけば、合同方程式はそんなに難しいものではありません。

      


  • Posted by セギ at 12:56Comments(0)算数・数学

    2019年01月01日

    2学期期末テスト結果出ました。2018年。



    明けましておめでとうございます。
    昨年中は大変お世話になりました。
    本年もよろしくお願いいたします。

    さて、2学期末テスト結果、出ました。
    数学 90点台 1人 80点台 3人 60点台 2人 
    英語 90点台 2人 40点台 1人

    テストの難度に左右されず安定して高い得点を取れるようになった人が多いです。
    数学では、特に女子生徒の数学的開眼が今年は続きました。
    思考力が高まり、初めて見る応用問題も自力で解決できる子が多くなりました。

    今回、英語の新入生が、まずは40点台から出発しました。
    家で英語を勉強する習慣がないようです。
    学校で週に一度ある単語テストや熟語テストの勉強もしたことがないと本人は言います。
    それが積もり積もって、英語表現の教科書の基本例文の単語も意味がわからないものがあります。
    文法に興味がないので、SとかVとか、全く意味がわからないと言います。
    英語だけでなく、勉強は一夜漬けの短期記憶が習い性になっている様子です。
    記憶を簡単に消してすぐに次の知識を入れるような仕組みに脳が出来上がっているのか、短期記憶能力は極めて高いのです。
    一方すぐに忘れて脳の記憶容量を空ける習慣があるのか、全てのことが長期の記憶になりにくい様子です。
    状況から考えて、そんなに簡単に成績が上がるとは思えません。
    1週間前に授業中に完璧にマスターしたことを、1週間後、なぜこうも完全に忘れることができるのか不思議なほどに、脳が全てを消去しています。
    また一から説明し直しでびっくりすることもしばしばです。

    家庭学習の習慣がないというのは本当に大変なことで、宿題を出したところでやってきませんから、塾にいる時間だけが勉強している時間になります。
    本人の日常生活のタイムテーブルに家で勉強する時間が設定されていないのでしょう。
    「勉強しなくちゃ」と本人はぼんやり思っていても、普段通りの日常を過ごしていると、1日は勉強時間ゼロで終わっていきます。
    日常習慣を変える必要があります。
    これは、口で言うほど簡単なことではありません。
    他の予定で埋まっているどこかの時間を勉強の時間に変えなければなりません。
    勉強が好きなこと・やりたいことならば、1日の中に勉強時間がないということはそもそも起こりません。
    勉強が嫌いなこと・避けたいことだから、そうなっています。

    とはいえ、生まれつき頭がいい。
    家で勉強なんかしなくても、ある程度までは何とかなるほどに頭がいいのです。
    小学生の頃は、家庭学習などゼロ時間でも、どうにでもなったのでしょう。
    中学生の頃は、テスト前だけちょろっと勉強すれば何とかなったのだと思います。
    高校の英語の定期テストで勉強しないで40点台というのは、ある意味凄いです。
    惜しい才能です・・・。
    これで子どもの頃から学習習慣があったなら、何でも望めたものを。
    勉強することの楽しさを子どもの頃から知っていたなら、誰が止めても勉強していたでしょうに。

    この冬休み。
    学校からは宿題プリントが沢山出ましたが、自力では解けないというので、塾で一緒に解いています。
    宿題プリントは何かのテキストのコピーを印刷機で中質紙に印刷したもののようで、字が小さく、しかもにじんでいます。
    逆さに見ながら一緒に解くのは、さすがに目の酷使となり耐えられません。
    本人に問題を読み上げてもらい、私は目を閉じてそれを聞いています。
    目を閉じて聞き取れないような読み方はしないようにと、その指導を兼ねています。
    入塾前に学校で学習した「不定詞」のプリントは、1問1問、私の助言なしでは先に進みませんでした。
    入塾後に学習した「動名詞」「分詞」も、最初は読み上げていたのですが、気がつくと黙って解いている時間が多くなりました。
    自力で解けるようです。
    私に教えてもらう必要がないから、読むのをやめてしまったのです。
    ・・・おや?
    脳が知識を消去していない。
    学習済みの文法問題は、自力で解けるようになっている・・・。

    今は高校の定期テストの多くが、毎週の単語テスト・熟語テストがそのまま定期テストの範囲になっているためテスト範囲が広く、その他に応用問題の配点も高いです。
    そんなに簡単に高得点が取れる仕組みになっていません。
    本当に英語力のある人しか、高い得点は取れません。
    とはいえ、成果の一端は見え始めている。
    そう感じる冬期講習です。
      


  • Posted by セギ at 14:57Comments(0)講師日記