たまりば

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2025年05月14日

ラジオ英語講座の活用法。

ラジオ英語講座の活用法。

今年は、英語講座が1つ減りました。
「中高生の基礎英語 in English」がなくなりました。
だんだん英語講座が減っていきますね。

とはいえ、残っている番組は良い番組ばかりです。
中1の最初から「基礎英語」を聴く習慣を持つと、英語学習はスムーズです。
放送を聞き流すだけでは勿体ない。
最大限に活用しましょう。

放送中、リピートしろと言われたら、リピートする。
シャドーイングしろと言われたら、シャドーイングする。
日本語を英語に直せと言われたら、果敢に挑戦する。

そして、放送が終わったら、その日の英文を全文暗唱しましょう。
日本語訳を見ながらでいいです。
丸暗記ではなく、英文の構造を把握しながら、日本語を英語に直していく暗唱をします。
その際、冠詞と前置詞には特に注意します。
まとめて覚えようとしても覚えられないのが、冠詞・前置詞の使い分け。
結局、暗記した英文で使われていた冠詞と前置詞が血肉となります。
暗唱できたら、日本語訳を見ながら、ノートに英文を書いてみます。
放送を聴くのも含めて、これで40分から50分かかるとは思いますが、中1の最初からこれを続けていけば、英語は得意科目になります。

中3の1年間は、受験に集中するとして。
高校生になったら、「ラジオ英会話」がお勧めです。
この講座は、文法中心の年と、語法・句法が中心の年があり、今年は語法・句法の年です。
前置詞の使い方などを実践的に解説しています。
本文解説は最小限。
この講座は、英文を自分で作って言ってみる時間が多く取られています。
その日学習した内容に関連して、要求された英語をその場で発する練習です。

高校2年生には、「ニュースで学ぶ『現代英語』」がお勧めです。
これは英語ニュースを教材に、現代英語を学ぶ講座です。
この番組、月曜日の「反訳トレーニング」が特にお勧めです。
ニュースの1文を利用して、意味のまとまりで3つに区切って、日本語を英語に直す練習です。
英文暗唱は、レベルの高い講座から急に始めると、最初はかなり苦痛を伴うかもしれません。
上手く覚えられない、苦しい、と諦めてしまうことも多いと思いますが、苦しいから効果があります。
筋トレと同じです。
楽な運動をいくらやっても、筋肉はつきません。

この番組は、テキストはありませんが、NHKのサイトに英文も訳も乗っています。
これを活用し、全文ではなくても、自分でできるだけ暗唱することをお勧めします。
単語力増強にも役立ちます。
学校の単語集で覚えたばかりの単語がバンバン出てくるので、単語が生きた知識になると思います。

それと同時に、完璧を目指さないことも重要です。
日本語訳を見て英文を書いてみたけれど、間違いだらけで嫌になり、もうやめた、とならないことです。
最初は間違いだらけでも、続けていけば、間違いは減っていきます。
完璧じゃないと嫌だからと自分へのテストや力試しをしないでいると、学校のテストや模試や入試で嫌な目にあうのです。
そのほうが本当に嫌です。


ただ、お経を唱えるように意味もわからず丸暗記するような暗唱では、効果は半減します。
うちの塾生にもいました。
例えば、
「今、何時ですか?」
という英語は、おそらく小学生の頃に丸暗記したのでしょう、
What time is it now?
と、すらすら口をついて出てきました。
しかし、
「ロンドンではそのとき何時だったのですか?」
という英文を作ることができませんでした。
「何時ですか?は、どういうんだっけ?」
と問いかけても、出てきませんでした。
「What time でしょう?」
と言うと、
「あ。What time is it now?」
と答えます。
「うん。でも、is it now ではないよね?これは過去の話だね?」
と問いかけると、また無言・・・。
「is を過去形にしましょう。is の過去形は?」
「・・・did?」
「・・・」
お経のように丸暗記した英文が頭の中にあるだけで、英文法を理解していないので、応用が利きませんでした。

英文を暗唱する場合は、文法や、英語特有の語順や時制、前置詞や冠詞に注意を払いながらしっかり暗唱し、その後、日本語から英文を復元する学習が効果的です。
そういう頭の働かせ方をして英文を見るのだ、という姿勢もあわせて学んでください。


さらに、もう1つ良いラジオ講座が、「ラジオビジネス英語」。
内容は、本当にビジネス英語です。
日本人が海外のビジネスで活躍する話です。
高校生には違和感があるかもしれませんが、高校生のうちに英検準1級を取っておきたいのなら、特にリスニングは、オフィスでの英語にも慣れておいたほうがいいでしょう。

また、この番組は、金曜日のゲストへのインタビューが秀逸です。
教科書の範読のような、プロの話し手のクリアな英語は聴きとれるのだが、生の英語が聴きとれない・・・。
志望校の入試はリスニングの配点が高く、しかも、インタビューや大学の講義などの生の英語が問題に使われる。
その対策ができない。
英語で映画やドラマを見ようとしてみるのだが、全く聴きとれなくて、効果を感じない。
そういう人にお勧めです。
癖の強い話者の生の英語を聴くことができます。
番組内で同じインタビューが2回繰り返されますので、初めはただ聴くだけ、次はテキストを見て聴くといった形で活用できます。


杉田敏先生の「実践ビジネス英語」が終わって、もう何年経ったでしょう。
ビジネス英語とはいうもののビジネスの話は少なく、その時代ごとの社会問題について、しっかりした英文を学ぶことができました。
大学入試の英文が小説・随筆から現代の評論に大きく舵を切った頃、さらに、英検や大学入試でも200語程度の英作文が出題されるようになった頃に、私もどれだけ助けられたか。
今は、「杉田敏の現代ビジネス英語」という季刊テキストが発売されています。
音声はテキストを購入すれば無料ダウンロードできます。
3か月に1度の刊行で、1冊で4つのビニェット。
放送があった頃は月に2つのビニェットだったので、少し減りましたが、あるだけでもありがたい。
英検や入試対策で、まとまった英文を書く必要があるが、英語で書く以前に、自分の考えというものがない、何を書いていいかわからないという人は、この本文を真似るだけで内容のある英文を書くことができるようになります。
役に立ちます。

1つのビニェットで1週間というペースで学習していると、1か月で終わってしまうので、最近は、過去の講座を復習しています。
1990年代の「やさしいビジネス英語」がCD付きの単行本として発売されたとき、購入したけれども結局復習しなかったのですが、最近になって初めて復習したら、30年という時代の流れに驚きました。
最初は日本が舞台、それからアメリカが舞台に変わるのですが、主人公がやっとタバコをやめる中でも、喫煙者の権利も云々と言っていたり。
アメリカのビジネスマンが働きすぎで、その理由の1つが、働きすぎないと日本に負けると思っていたり。
環境保護ということが、ものすごく新しいことのように思われていたり。
時代が浮き彫りにされています。
今のビニェットも、30年後には、このように時代を感じるものに変わるのでしょう。





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    Posted by セギ at 14:18│Comments(0)英語
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