たまりば

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2019年03月11日

高校数A「整数の性質」不定方程式。解が自然数の場合。


「不定方程式」の学習を続けます。
今回は、こんな問題です。

例題 方程式 3x+7y=71 を満たす自然数の組(x , y)を全て求めよ。

この問題が今までと異なるのは、求める解が「整数」ではなく、「自然数」であることです。
自然数とは、1、2、3、4、・・・・といった、正の整数。
x も y も自然数となると、解は無数にあるわけではなさそうです。
どちらかが負の整数であるものは解ではないからです。
ですから、こういう問題は、具体的な解を全てあげて答えます。

まずは、いつも通りの不定方程式の解き方で計算していきます。
x、y の具体的な解を1組、見つけましょう。
係数の大きい y のほうから、1、2と具体的に代入していくことで、x=19、y=2が見つかりますね。
したがって、
3・19+7・2=71 ・・・・②
与式を①として、①-②をすると、
3(x-19)+7(y-2)=0
移項して、
3(x-19)=-7(y-2)
3と7は互いに素だから、
x-19=7k (kは整数)
x=7k+19 ・・・③
y-2=-3k
y=-3k+2 ・・・④
という整数解がまず見つかります。

ここからが今までと異なります。
x、yは自然数なので、
1≦x、1≦yです。
これに③を代入すると、
1≦7k+19
7k+19≧1
7k≧-18
k≧-18/7
1≦y に④を代入すると、
1≦-3k+2
3k≦1
k≦1/3
よって、-18/7≦k≦1/3
kは整数だから
k=-2、-1、0
これで、自然数の解は3組あることが確認できました。
これを③、④に代入して、
(x、y)=(5 , 8),(12 , 5),(19 , 2)
x=7k+19 ですので、1つめの x=5 を計算したら、その他のxの解は単純に7ずつ増やしていくと、求める時間を短縮できます。
yも同様です。
y=-3k+2 ですから、最初は計算で y=8 を出した後は、3ずつ減らしていくとよいでしょう。
今回は解が3組だけでしたが、もっと沢山あっても全部書いていきますので、計算時間の短縮は重要です。
計算の工夫ですね。

高校生の定期テストを見ると、計算でもたつき、時間がかかってテストを最後まで解くことができない人もいます。
計算スピードが遅い生徒を見ていると、手が止まって考え込んでいる時間が長いのが特徴です。
立式を考えているのではありません。
式が立った後、計算で手が止まって考え込んでいるんです。
何をしているのかというと、暗算をしています。
その暗算のやり方がまずいのです。
上の例で言えば、k=-2をx=7k+19に代入した暗算をするのは納得できます。
7・(-2)+19=5
その後は、5+7=12、12+7=19 と暗算していけば速いのですが、
7・(-1)+19=・・・うーん、うーん、うーん・・・。
7・0+19=・・・うーん、うーん、うーん・・・。
と逐一、もとの式に代入して暗算しているので、時間がかかるのです。

これは、暗算と筆算とのバランスの問題もあるかもしれません。
楽に暗算できるところは暗算し、不正確になりがちなところは目に見える形にしておく。
例えば、もっと単純な1次方程式でも、そういう子の答案は、変に丁寧なところと省略しているところとがアンバランスなことが多いです。
3x-17=8x+53
  -5x=70
    x=-14
これが普通の計算の進め方だと思いますが、計算の下手な子は、こういう書き方をすることがあります。
3x-17=8x+53
3x-8x=53+17
    x=-14

え?その2行目、要らなくない?
え?その2行目から3行目に跳ぶの、つらくない?
同じ行数でも、上の書き方と比べると、暗算の負担が大きくなり、時間がかかります。
ミスも出やすいでしょう。
何でそんなアクロバティックな省略をしたがるのか私にはわからないのですが、書いている本人は、もう何年もそういう答案を書いているので、何を指摘されているのか、なかなか飲み込めない様子です。
ここを省略するから計算しにくくなって、ここで符号ミスをして、ここで計算ミスをする。
そういうことに対して普段から自覚がなく、
「次はミスしないようにしよう」
と思うだけのようです。
それでは、ミスが減ることはあまり期待できません。

計算ミスが多いのは、何か原因があります。
計算のスタイルを改善する必要があるのです。
具体的に何かを変えていかなかったら、ミスは減りません。
「ミスしないよう、次は頑張ります」と思うだけでは、ミスは減りません。

我流のスタイルが身体にしみついている場合、改善が難しいのは事実です。
スポーツに通じるものがあるかもしれません。
正しいフォームが大切なのは一般論としてはわかっている。
でも、自分は正しいフォームで行うことができない。
我流のやり方がしみついている。
そこを注意されても、直せない。
そういうことは多いと思います。

例えば、テニスのサーブで、自分の真上にトスを上げるのは初心者にはなかなか難しいことです。
多くの場合、斜め前方にトスを上げてしまい、そこからへっぴり腰で威力のないサーブを打つしかありません。
しかし、そこを注意されても、直せない。
何をどうすればそれが直るのかも、わからない。
そういうことはあると思います。
斜め前方に上げたトスから打つサーブでも、とにかく相手コートには入る。
だから、もうそれで良しとしてしまうのです。
不正確なフォームのまま、本人の中でそれでOKとなってしまうのは、指導力のあるコーチが側にいない場合には、よくあることでしょう。
正しいフォームを身につければ無限に伸びる可能性が生まれるのに、我流から脱することができないのです。

数学も、そうなのかもしれません。
そういうところは、数学はスポーツと似ていると思います。
数学は頭脳のスポーツ。
正しいフォームで数学の問題を解きましょう。

  


  • Posted by セギ at 14:40Comments(0)算数・数学

    2019年03月11日

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    ◎費用
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  • Posted by セギ at 12:21Comments(0)大人のための講座