たまりば

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2019年03月20日

立方体の展開図の読み取り。

立方体の展開図の読み取り。


画像が傾いていますが、ご了承ください。

問題 上の図で、面㋒と平行な面はどれか。

こうした立方体の展開図に関する問題は、小学校4年生で1度、中学1年生でもう1度学習しますが、苦手なままで終わってしまう人が多くいます。
側面が横並びに4枚並び、その上と下に底面がついているタイプの展開図ならば読み取れる人も、上のような展開図だと、どの面がどの位置にくるのか、よくわからないことがあるようです。

頭の中でこの展開図を組立てられれば何の問題もありません。
今は組み立てられない人も、今後の空間図形の学習のために、頭の中で展開図を組み立てるトレーニングはしたほうが良いと思います。
空間図形をイメージする力は重要です。

とはいえ、こうした空間把握力は素質もかなり影響します。
イメージしなさいといくら励ましても、イメージできないものはイメージできない。
この展開図を実際に折って組み立てれば、なあんだ、こんな図形だったのかあと納得し、理解したつもりになるようですが、イメージする力がそれでつくわけではありません。
別の問題になれば、また読み取れない可能性が高いです。

では、諦めるしかないのか?
そんなこともありません。
イメージ力の乏しさを知識で補うことは可能です。
知識で補強することによって、頭で組み立てられるようにもなっていきます。

完全なイメージができない場合は、とりあえず、2つの面だけを考えるのが有効です。
面㋒と垂直になる面を1つ1つイメージしてみましょう。
面㋒を上の底面と見立て、全部を1度にではなく、1枚ずつ側面にあたる面の見当をつけるのです。
展開図ですぐ隣りにある面は、間の辺で折りますから、全て垂直の関係になるでしょう。
上の図で言えば、面㋐、㋑、㋓は、すぐに側面だと判断できます。
問題は面㋔で、これがどうなるかをイメージできない子が、すなわち空間把握力にやや課題がある子なのですが、辺サシと辺スシが一致することを知識で補うことができれば、それで面㋔も、面㋒と隣りあう面、すなわち、組み立てれば垂直の関係になる面なのだと理解できます。
これで、面㋒を上の底面と見たときの4つの側面を全て発見できました。
だとすれば、残る面㋕は、下の底面になるでしょう。
底面と底面は平行です。
すなわち、面㋒と平行な面は、面㋕です。

図によっては、平行な面がすぐに見つかる場合もあります。
3つの面が横並びになっている場合などは、その3つのうちの両端の面は平行となるでしょう。

そんなまわりくどいことをいちいち考えないと、見えないの?
保護者の方がイメージ力のある人の場合、こんな説明にむしろイライラするかもしれません。
我が子がこれをイメージできないことにもイライラするでしょうが、見えない人には本当に見えないのです。
上の展開図の面㋕が下の底面になることが、どうしてもイメージできないということはよくあることです。
しかし、2面ずつならば、練習すれば自力で判断できるようになります。
残る面が底面にまわり込んでいくのだと、後は知識で処理していきます。
それを繰り返すうちに、ふと気づくと、まわり込んでいく底面も自力でイメージできるようになっている場合もあります。
頭の中で、何かの回線がつながったのだと思います。
そうなるまで、とりあえず、平行な面を答える問題は、すぐ横の面ではない面が平行な面、という知識で解くのが正解に至るコツです。

何で平行な面が答えられないの?簡単なのに、と思う人も、こんな問題になると「あれ、これは難しい」となることがあります。

問題 上の展開図を組立てたとき、点アと一致する点を全て答えよ。

点アと点ウが一致するのは、比較的容易にイメージできると思います。
しかし、もう1つ、点ケも点アと一致します。
これをイメージできるでしょうか?

一種の脳トレとして、あくまでも頭の中でこの立方体を組み立てようとするのも良いのですが、これがテスト問題であり、こんなところで失点するわけにはいかない場合、絶対確実な解き方があります。
これは知識で解ける問題なのです。

立方体で、ある点と対角線上にある点、すなわち、その点から一番遠い点は、展開図ではどこに存在するでしょう?
それは、展開図で隣りあう面2つだけを抜き出して作った長方形の対角線上の位置に存在する点です。

まず立方体の見取り図をイメージし、その上の底面と正面に見えている側面の2面だけを展開図としてイメージしてください。
他の面はイメージの邪魔になりますから、今は無視します。
その2枚だけの長方形の対角線の位置にある2点は、組み立てた立方体で対角線の位置にあります。
もしわからなければ、このことは実際の立方体で確認してみると良いと思います。

次、上の底面と右横の側面の2面で考えみます。
今度は横長の長方形がイメージできると思います。
その長方形の対角線の位置にある2点は、やはり組み立てた立方体で対角線の位置にあります。
イメージするのは、そのことだけで良いのです。
6つの面を同時にイメージするから大変なので、イメージは2面だけに絞ります。

対角線の位置にある点のことがわかったところで、では、一致する点はどう見つけるのか?
対角線の位置にある点にとっての対角線の位置にある点は、元の点と一致します。
まず対角線の位置にある点を見つけ、次にその点にとって対角線の位置にある点を見つけます。
すると、元の点と一致する点が見つかります。

上の図で言うと、点アと対角線の位置にあるのは、点シです。
その点シと対角線の位置にある点は?
点アに戻っては意味がありません。
別の2面の長方形を見つけます。
面㋔と面㋕の2面で長方形になりますね。
点シと対角線上にあるのは、点ケです。
すなわち、点アと一致するのは、点ケとなります。
点アと点ウのように、見たらすぐ一致するとわかる、90°の関係になっている点も、このやり方で発見できますが、それは見たまますぐ見つければ良いでしょう。
したがって、点アと一致する点の答えは、点ウと点ケです。

このやり方ならば、どんな奇妙な展開図でも正確に一致する点を答えていくことができます。
イメージできなくても知識でこのように補っていく過程で、「へえ、こんな位置にある点が一致するんだ」と驚きながら、頭の中でそれを組み立てようとしてみる。
その繰り返しで、イメージ力も少しずつ鍛えられていきます。




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