たまりば

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2020年08月23日

高校英語。関係副詞の how。

高校英語。関係副詞の how。



今回は、関係副詞の how の用法です。
まずは、2文を1文にするところから考えてみましょう。

We can get a discount in this way. Could you tell me the way?

これを、「割引を受けられる方法を私に教えてくださいませんか」という意味の1文にしましょう。
関係代名詞を用いると以下のようになります。

Could you tell me the way in which we can get a discount?

堅苦しい文語表現ですが、正しい英文です。
この in which が、先行詞が the way 「方法」のときは、how になります。
したがって、

Could you tell me the way how we can get a discount?

・・・いいえ。
この文は間違いなんです。
なぜなら、関係副詞 how は、先行詞 the way とは同時に用いないという摩訶不思議なルールがあるからなんです。
片方を省略してもよい、というのならわかります。
今まで、関係副詞、where , when , why は、全部そうでしたね。
関係副詞のほうを省略してもよいし、先行詞のほうを省略してもよいのでした。
ところが、how に限っては、関係副詞と先行詞と、どちらかを必ず省略しなければなりません。

Could you tell me the way we can get a discount?
または、
Could you tell me how we can get a discount?
とするのが、正解です。

言語には、ときどき、こういう変則があります。
興味がある人は、大学で英語学を学んでください。
英語は、日本語とは違って、母体となる言語が何で、それが何語の影響でどう変わって、そしてどうなったということが明らかになっている言語です。

英語は、それでも変則が少ないほうで、だから、国際語になっています。
変則的なことが少ないほうが学びやすいですから。

でも、変則は変則でしょう?
そういう例外が多いから、英語は嫌い。
勉強しても無駄。

・・・英語の小さな欠点をあげて、「だから英語はダメだ。英語なんか覚えない」と思わないでください。
このくらいの例外的なルールは、ましなほうです。

本人はかなり非効率な生活をしているのに、英語学習に関してだけは異様に効率を求める人がいます。
以前も書きましたが、学校の廊下で友達と、
「単語テストの範囲が100語もあっても、テストに出るのは10問だけなんだから、覚えるのは無駄だよね」
と話していて、通りかかった英語の先生に注意された、というエピソードを当の生徒から聞いたことがあります。
本人は笑い話のつもりだったのでしょうが、全く笑えませんでした。
英語学習だけ、なぜ、そのように「無駄」だと切り捨てるのでしょう。
無駄という観点で言えば、SNSにかけている時間は、あれは無駄ではないのですか?
どうでもいい YouTube を見ている時間は、無駄ではないですか?
英単語100語を覚えたほうが、はるかに将来の役にたちますよ。

でも、そういうことでもないと、私は思っているのです。
SNSだって、意味はあるでしょう。
無駄と思えることにも意味はあります。
自分が何か極端なことを考えているときは、本当にそうかな?と立ち止まったほうがいいのです。
SNSにも英語学習にも、意味はあります。

特に今は、コロナ禍で思うような気分転換もできないし、ものすごく暑いし、また新学期が始まるしで、頭の中が何だか煮詰まったようになっていて、誤った決断をする人が多くなる時期です。
私自身も、自分のことをなかなか客観視できないながらも、おそらく、普段の夏とはメンタルが違っているでしょう。
今は、何か大きな決断はしないほうがいいと思います。
何かを、特に他人を、ジャッジするようなことはしないほうがいいです。
最善を尽くしながら、この暑さが去り、コロナ禍が去っていくのを待ち、それから冷静に考えましょう。

英語の話に戻りましょう。
英語の覚えにくさに腹を立てて、文句を言うのは、中学生でも同じです。
例えば、三単現のときに動詞に s をつけるのなら、全部ただの s をつければいいのに、例外が多い。
過去形の ed のつけ方も例外がある。
不規則動詞なんて、もっと気にいらない。
覚えることが多すぎる・・・。

しかし、日本語の動詞を振り返ってみれば、動詞の種類が五段活用動詞から始まって何種類もあって、どの動詞がどの活用をするのか、覚えなければなりません。
しかも、五段活用だけでも、未然形だ連用形だと活用語尾が何種類もあって、後ろに続く語にあわせて変えなければなりません。
何なの、この言語?
動詞だけで、何でそんなに複雑なの?
全部五段活用でよくない?
いや、そもそも、活用しなくてよくない?

私が外国人なら、日本語は覚えられないです。
日本語のネイティブなのに、国語の文法の学習で悪戦苦闘している中学生は多いと思います。


中学生・高校生の中には、日本語は簡単だし、文法学習は必要ないと思っている人がいます。
なぜなら、自分は、日本語の文法は知らないけれど、日本語を話せるから。

・・・しかし、本当に、日本語の文法を知らないのでしょうか?
日本語の文法を学問的に分析したり解説したりする能力がないだけで、文法はわかっているのではないでしょうか。
耳にした日本語が、正しい日本語か間違った日本語かを判断する能力があるのは、文法をわかっているからです。
そこのところを誤解し、自分は文法はわからないけれど日本語は話せると思っている人は多いです。

この誤解が、英語学習の妨げにもなっています。
文法がわからなくても、英語がわかるようになると思ってしまうのです。

人間は、生後数年、言語を習得する能力がきわめて高い時期があります。
それは、単語を習得する能力の大きさよりも、文法を理解する力、その言語の体系を理解する力が突出して高いということです。
周囲の大人の使う、文法的に間違った表現も含めて取捨選択し、それを総合して、その言語の文法を把握します。
学問的に説明する能力などはありませんが、子どもは文法体系を把握しています。
周囲の大人の話している用例だけで、文法を把握するのです。
恐ろしい能力です。
文法を把握するから、日本語を話せるようになります。

しかし、その能力は、生後数年で急速に衰え、十代の前半でほぼ消えると言われています。

それ以降は、用例を耳にし目にしただけでは、その言語を話せるようにはなりません。
その言語のネイティブでないというのはそういうことです。
全く同じ文を同じ場面で使うことはできるでしょうが、応用は効きません。
少ない用例で体系的に理解できるようになる年齢ではないのです。
だから、文法を学び、単語を学ぶことで、外国語を習得するのです。


文法というのは、ルールを分析し、統合して把握していくことです。

I am a boy.
You are a girl.
He is a teacher.
This is Tom.
My sister is a high school student.
1つ1つの文に共通する、大きなルールが見えてきます。
am , are , is は、同じ働きをする語なのではないか?

また、
Am I a good boy?
Are you a good boy?
Is he a good boy?
こうしたことから、疑問文の作り方の大きなルールが見えてきます。
Am , is , are を文の先頭にもってくれば、疑問文になるのでは?

am , is , are は同じ働きをします。
これらをまとめて be 動詞と呼びます。
be 動詞の文の疑問文は、be 動詞を文頭に置きます。
こうした共通点が、文法です。

ところが、am , is , are は、同じ働きをする語だという説明を受けても、聞き流す人たちがいます。
このきわめてシンプルなルールを覚えないし、理解しないようなのです。
だから、
(  ) your father an English teacher?
という問題の( )を埋めることができません。

間違って、Are を入れてしまった、というのなら、まだわかるのです。
Do を入れた、という場合も、百歩譲って、その意図はわかります。
問題なのは、何を入れていいのか、見当もつかない、という子。
文法的な把握をしないから、初めてみる英文には全く対応できず、正解を知ると、またその文を覚えるしかないのです。

共通点は何か。
相違点は何か。

そうした方向に思考が全く働かず、与えられた例文を覚えるだけで、文が変われば反応できない、という子がいます。

こんな初歩の英語なら、大丈夫な人は多いでしょう。
しかし、似たようなことは、英文法がより複雑になってくると誰でも起こり得るのです。
文法を把握しようとしないということは、そういうことです。
文法がわかっていれば、分析すればすぐに答が出るのに、文法を使わないで、何となく自分の知っている英語はこんなふう、という感覚で答を出そうとするのです。
根本の理屈がわかっていれば、簡単なのに。
文法問題なのですから、理屈がわかっているかどうかを問われているのに。
違うアプローチをして、解くのに苦労し、誤答しています。
本当に勿体ない。
文法を理解し、使うだけで、簡単に解ける問題は沢山あります。

大筋のルールを覚え、利用する。
同時に、例外を覚える。
文法学習で行うのは、それだけです。

さて、関係副詞の話に戻って。
ちょっとした例外に腹を立てずに、それを覚えましょう。
the way と how は同時に使わない。
片方だけ使う。
何でもないことですよね?





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