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2019年11月15日

高校英語。付帯状況の with と分詞。

高校英語。付帯状況の with と分詞。

なおも、分詞の学習です。
今回は、with+名詞+分詞 の用法です。
これは、「こういう語順のもの」と覚え込んでも別に構わないのですが、見方としては、with を冒頭につけた独立分詞構文として把握すると、理解しやすいかもしれません。
まずは、分詞構文ではない、普通の文から。

The little girl called out to her mother, and tears ran down her cheeks.
その少女は母親に大声で呼びかけ、涙が彼女の頬を流れた。

この後半部分を分詞構文とするなら、
The little girl called out to her mother, tears running down her cheeks.
となります。
前の節と主語が異なりますので、主語 tears が残っている独立分詞構文ですね。

これに、付帯状況であることをよりわかりやすく伝えるため、「付帯状況のwith」と呼ばれる前置詞 with をつけると、
The little girl called out to her mother, with tears running down her cheeks.
その少女は、頬に涙を流しながら、母親に大声で呼びかけた。
となります。

分詞構文は、接続詞を省略し、動詞を分詞に変えたもの。
それによって、従属節はSVのある節ではなく、句(SVのない意味のまとまり)となります。
句の前には前置詞がつくことが可能です。
せっかく接続詞を省略したのに、前置詞がついちゃうの?何それ?
というものになっているのが、付帯状況の with から始まる分詞構文です。
何だか難しいな、よくわからないな、と思ったら、こんな説明はどうでもいいので、とにかく「with+名詞+分詞」で付帯状況を表す、と覚えても大丈夫です。

The dog sat there with his tongue hanging out.
その犬は、舌を垂らしてそこに座っていた。

後半の with his tongue hanging out の部分。
his tongue が名詞部分、hanging out が分詞部分です。
もとの節に戻すなら、
and his tongue hung out となります。
もとの節は能動態です。

こんな文はどうでしょうか。

He sat there with his legs crossed.
彼は足を組んでそこに座っていた。

後半の with his legs crossed の部分がそうです。
his legs が名詞部分、crossed が分詞です。
もとの節に戻すなら、
and his legs were crossed となります。
もとの節は受動態です。

いちいちもとの節に戻して、使うのは現在分詞か過去分詞か考えるのも面倒くさいので、「with+名詞+分詞」の際は、名詞と分詞との関係のみをとらえて、
名詞がその動作をするなら、現在分詞。
名詞がその動作をされるなら、過去分詞。
と把握するのが簡単でしょう。
舌は、舌が垂れ下がるものなので、現在分詞。
足は、足は組まれるものなので、過去分詞。

いや、舌も別に本人の意思ではなく、犬が垂れ下げているものなのでは・・・?
と考え始めると、全て過去分詞になりかねないので注意しましょう。
意思の有無ではなく、その名詞がその動作をしているか、されているか、だけです。

これには、その動詞の本来の意味を正確に把握しているかどうかも影響します。
自動詞か他動詞かを把握している、という言い方もできます。
「~が垂れ下がる」なのか「~は、・・・を垂れ下げる」なのか、ということです。
両方の意味がある動詞ならば、自動詞の意味優先で大丈夫です。

本来、独立分詞構文の being が省略されて先頭に with がついたものなので、分詞部分は必ず分詞とは限らず、形容詞や副詞もきます。
Don't talk with your mouth full.
食べ物をほおばって話すな。
この full は形容詞です。

Did you intervew her with the tape recorder on?
テープレコーダーのスイッチを入れて彼女にインタビューしましたか。
この on は副詞です。
現在分詞 being が省略された独立分詞構文ととらえれば、一貫したルールで文が作られていることがわかります。


「with+名詞+分詞」は分詞の学習の中でも大きな文法事項で、これはテストに出ると思って学習を進めておくべき内容です。






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    Posted by セギ at 10:55│Comments(0)英語
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