2022年02月22日
高校数Ⅱ「三角関数」。積和の公式。

さて、今回は、三角関数の公式のうち、最悪に覚えにくい「積和の公式」です。
sinα・cosβ=1/2{sin(α+β)+sin(α-β)}
cosα・sinβ=1/2{sin(α+β)-sin(α-β)}
cosα・cosβ=1/2{cos(α+β)+cos(α-β)}
sinα・sinβ=1/2{cos(α+β)-cos(α-β)}
サインやコサインの積の形のものを和や差の形に直したいときに使います。
まずは証明から。
これは、基本の加法定理どうしを足したり引いたりすることで求めることができます。
基本の加法定理は、
sin(α+β)=sinα・cosβ+cosα・sinβ・・・①
sin(α-β)=sinα・cosβ-cosα・sinβ・・・②
cos(α+β)=cosα・cosβ-sinα・sinβ・・・③
cos(α-β)=cosα・cosβ+sinα・sinβ・・・④
①+②より
sin(α+β)+sin(α-β)=sinα・cosβ+cosα・sinβ+sinα・cosβ-cosα・sinβ
sin(α+β)+sin(α-β)=2sinα・cosβ
左辺と右辺を取り換えると、
2sinα・cosβ=sin(α+β)+sin(α-β)
両辺を2で割ると、
sinα・cosβ=1/2{sin(α+β)+sin(α-β)}
はい。
無事に、公式の1本目となりました。
同様に、
(①-②)÷2で2本目の公式。
(③+④)÷2で3本目の公式。
(③-④)÷2で4本目の公式を導くことができます。
公式を忘れてしまったときは、こうやって導くのだったという大体のところを覚えておくと復元できます。
しかし、テスト中にいちいち復元するのは時間がかかり、また、テスト中ということで気持ちに焦りがあると、つまらない符号ミスをしてしまったりもします。
何か覚え方はないかと、ネットで調べましたが、どれも、覚え方そのものが覚えにくい・・・。
それでも、語呂合わせで覚えたい方は、いろいろ調べてみるとよいと思います。
語呂合わせというのではないですが、私は、4本まとめて覚えています。
もう一度、上の4本を書きます。
sinα・cosβ=1/2{sin(α+β)+sin(α-β)}
cosα・sinβ=1/2{sin(α+β)-sin(α-β)}
cosα・cosβ=1/2{cos(α+β)+cos(α-β)}
sinα・sinβ=1/2{cos(α+β)-cos(α-β)}
この4本の左辺は、「サイン・コス・コス・サイン。コス・コス・サイン・サイン」と、加法定理の右辺を2本、符号は無視して唱えながら書いていきます。
この4本の式の右辺は、規則的です。
上から、サインの和、サインの差、コサインの和、コサインの差です。
必ず、1番目が α+β、2番目が α-β です。
1/2は、何とか自力で覚えます。
それで復元できます。
では、この公式は、どんな問題で使うのでしょうか?
例えば、こんな問題です。
問題 次の値を求めよ。
(1) sin75°cos15°
(2)cos20°cos40°cos80°
(1)からいきましょう。
公式をそのまま利用できます。
sin75°cos15°
=1/2{sin(75°+15°)+sin(75°-15°)}
=1/2(sin90°+sin60°)
=1/2(1+√3/2)
=2+√3 / 4
(2)も同様です。
過程が少し複雑になるだけです。
やってみましょう。
cos20°cos40°cos80°
角の和や差は暗算して、公式を利用すると、
=1/2{cos60°+cos(-20°)}cos80°
=1/2(1/2+cos20°)cos80°
=1/4cos80°+1/2cos20°cos80°
=1/4cos80°+1/2・1/2{cos100°+cos(-60°)}
=1/4cos80°+1/4(cos100°+1/2)
=1/4cos80°+1/4(-cos80°+1/2)
=1/4cos80°-1/4cos80°+1/8
=1/8
値のわかっているサインやコサインは数に変え、負の数の角は正の数の角に、鈍角は鋭角に転換するのがコツです。
他にも、関数として最大値や最小値を求めたいのに、サインとコサインの積の形では数値がよくわからないとき、この公式を利用できます。
右辺を見ればわかりますが、サインとコサインの積だったものをサインのみに形を変えることが可能です。
使い道のある公式です。
しかし、何しろ覚えにくいので、活用できずに終わる場合が多いのが残念です。
覚えましょう!
sinα・cosβ=1/2{sin(α+β)+sin(α-β)}
cosα・sinβ=1/2{sin(α+β)-sin(α-β)}
cosα・cosβ=1/2{cos(α+β)+cos(α-β)}
sinα・sinβ=1/2{cos(α+β)-cos(α-β)}
サインやコサインの積の形のものを和や差の形に直したいときに使います。
まずは証明から。
これは、基本の加法定理どうしを足したり引いたりすることで求めることができます。
基本の加法定理は、
sin(α+β)=sinα・cosβ+cosα・sinβ・・・①
sin(α-β)=sinα・cosβ-cosα・sinβ・・・②
cos(α+β)=cosα・cosβ-sinα・sinβ・・・③
cos(α-β)=cosα・cosβ+sinα・sinβ・・・④
①+②より
sin(α+β)+sin(α-β)=sinα・cosβ+cosα・sinβ+sinα・cosβ-cosα・sinβ
sin(α+β)+sin(α-β)=2sinα・cosβ
左辺と右辺を取り換えると、
2sinα・cosβ=sin(α+β)+sin(α-β)
両辺を2で割ると、
sinα・cosβ=1/2{sin(α+β)+sin(α-β)}
はい。
無事に、公式の1本目となりました。
同様に、
(①-②)÷2で2本目の公式。
(③+④)÷2で3本目の公式。
(③-④)÷2で4本目の公式を導くことができます。
公式を忘れてしまったときは、こうやって導くのだったという大体のところを覚えておくと復元できます。
しかし、テスト中にいちいち復元するのは時間がかかり、また、テスト中ということで気持ちに焦りがあると、つまらない符号ミスをしてしまったりもします。
何か覚え方はないかと、ネットで調べましたが、どれも、覚え方そのものが覚えにくい・・・。
それでも、語呂合わせで覚えたい方は、いろいろ調べてみるとよいと思います。
語呂合わせというのではないですが、私は、4本まとめて覚えています。
もう一度、上の4本を書きます。
sinα・cosβ=1/2{sin(α+β)+sin(α-β)}
cosα・sinβ=1/2{sin(α+β)-sin(α-β)}
cosα・cosβ=1/2{cos(α+β)+cos(α-β)}
sinα・sinβ=1/2{cos(α+β)-cos(α-β)}
この4本の左辺は、「サイン・コス・コス・サイン。コス・コス・サイン・サイン」と、加法定理の右辺を2本、符号は無視して唱えながら書いていきます。
この4本の式の右辺は、規則的です。
上から、サインの和、サインの差、コサインの和、コサインの差です。
必ず、1番目が α+β、2番目が α-β です。
1/2は、何とか自力で覚えます。
それで復元できます。
では、この公式は、どんな問題で使うのでしょうか?
例えば、こんな問題です。
問題 次の値を求めよ。
(1) sin75°cos15°
(2)cos20°cos40°cos80°
(1)からいきましょう。
公式をそのまま利用できます。
sin75°cos15°
=1/2{sin(75°+15°)+sin(75°-15°)}
=1/2(sin90°+sin60°)
=1/2(1+√3/2)
=2+√3 / 4
(2)も同様です。
過程が少し複雑になるだけです。
やってみましょう。
cos20°cos40°cos80°
角の和や差は暗算して、公式を利用すると、
=1/2{cos60°+cos(-20°)}cos80°
=1/2(1/2+cos20°)cos80°
=1/4cos80°+1/2cos20°cos80°
=1/4cos80°+1/2・1/2{cos100°+cos(-60°)}
=1/4cos80°+1/4(cos100°+1/2)
=1/4cos80°+1/4(-cos80°+1/2)
=1/4cos80°-1/4cos80°+1/8
=1/8
値のわかっているサインやコサインは数に変え、負の数の角は正の数の角に、鈍角は鋭角に転換するのがコツです。
他にも、関数として最大値や最小値を求めたいのに、サインとコサインの積の形では数値がよくわからないとき、この公式を利用できます。
右辺を見ればわかりますが、サインとコサインの積だったものをサインのみに形を変えることが可能です。
使い道のある公式です。
しかし、何しろ覚えにくいので、活用できずに終わる場合が多いのが残念です。
覚えましょう!
Posted by セギ at 12:06│Comments(0)
│算数・数学
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