たまりば

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2020年06月24日

高校英語。関係代名詞。関係代名詞としての than。

高校英語。関係代名詞。関係代名詞としての than。

今回は、関係代名詞の than の話。

しかし、これは as とは違い、空所補充問題ではそんなに悩まない人もいるかもしれません。
例題で確認しましょう。

問題 次の空所を埋めよ。
(1) The next war will be more cruel (  ) can be imagined.
次の戦争は想像もできないほど残酷なものだろう。

(2) There is more space (  ) is needed.
必要以上のスペースがある。

正解は、
(1) The next war will be more cruel (than) can be imagined.
(2) There is more space (than) is needed.
です。

空所の前に比較級があるので、答は than だろうと推測し、それで正解できる人も多いと思います。
むしろ、(  )の後ろをいちいち見ない雑な解き方をする人のほうが、簡単に正解するということもありそうです。
文法的な見方をある程度する人のほうが、案外こうした問題で悩んでしまうでしょう。
何だ、いつもの than じゃないか、と埋めようとして、手が止まります。
いつもの than は接続詞です。
接続詞は、SやOにはなりません。
(  )の後に、主語がない・・・。
これは、than ではないのでは?

あれこれ悩んで、
(1) The next war will be more cruel (that) can be imagined.
(2) There is more space (that) is needed.
としてしまう人もいます。
先行詞を最上級の形容詞が修飾するときは that だから、比較級でも that かな?
そんなふうに誤解してしまうのでしょう。

than という関係代名詞があることを知っていれば、そんな誤答をせずに済みます。
関係代名詞は、従属節の主語の働きをしますから。

細かい文法分析はどうでもいい、正解できればいいという考え方もあると思いますが、空所補充問題ならそれで良くても、乱文整序問題では、 than が関係代名詞のときもあることを知らないと、上手く並べられないかもしれません。
まして、以下のような問題の場合、かなり困惑すると思います。

問題 次の英文に文法的に誤りがあれば指摘して改めよ。誤りがない場合は解答欄に〇をつけよ。
(1) The next war will be more cruel than can be imagined.
(2) There is more space than is needed.

空所を補充しろと言われたら深く考えずに than を入れる人も、この英文を改めて読むと違和感があるかもしれません。
あれ?
何かおかしくない?
than の周辺に何か単語が足りなくない?
そうだ。主語が足りないんだ。

わかった。
(1)は、(誤) than  (正) than we
(2)は、(誤) than  (正) than it

そう思う気持ちもわかります。
(1) The next war will be more cruel than we can be imagined.
(2) There is more space than it is needed.

は、これはこれで正しい文です。
これらの than は接続詞の than です。

しかし、than には関係代名詞の than があります。
関係代名詞節の中で、主語の働きをします。
だから、主語を補わなくても良いのです。
したがって、上の問題の正解は、(1)〇 (2)〇 です。

もっとも、こんなひどいひっかけ問題は通常作られません。
こういう問題こそ、ひっかけ問題というのです。

ただ、than が関係代名詞として使われることを知らないと、長文を読む際にも、このあたりのことでモヤモヤして、文意が上手く取れない人もいるかと思います。
やはり、知識を身を助けます。

なお、さらに面倒くさいことを述べるなら、
(1) The next war will be more cruel than can be imagined.
(2) There is more space than is needed.
の than も、接続詞と見ることが可能です。
従属節では、代名詞の主語は省略できるのです。
だから、この文の than は接続詞で、その後の we や it が省略されているだけとみなすこともできます。
その見方でも、上の問題の正解は、(1)〇 (2)〇 です。


上の2つは、than が関係代名詞の中で主語の働きをしていましたが、than は目的語の働きもします。

He didn't accept more money than he really needed.
彼は、本当に必要なお金以上は受け取らなかった。

この than は、目的格の関係代名詞と見ることもできますし、接続詞と見ることもできます。
どちらにしても文意は同じですので、こんな場合は、接続詞と関係代名詞の区別をしなくてもよいのです。


ここからは余談ですが、上の説明の途中で、than とthat とが同じに見えて、「うん?」となった人はいるでしょうか。
実は私も書いていて、うっかり書き間違い、慌てて直しました。
than と that はスペルが似ているので、四択問題で目が迷う、という人もいるようです。

than と then とを見間違う中学生にも多く出会います。
then とthem とを見間違う子もいます。

英語は似ている単語が多いから嫌だと言う子がいます。
アルファベットは26文字しかないので、その順列で考えたら似ているものが多数あって当然です。
一瞬見間違っても、すぐに気がつくのなら特に問題はありません。
たいていは、文脈上こういう単語が出てくるだろうと推測しながら読むので、正しい単語に見える場合が多いです。
difficult と different。
invite と invent。
これらも見た目が少し似ているので混同しやすいですが、文脈判断で読み分けることがおおむね可能です。
むしろ、こうした単語は、意味を取り違えて覚えてしまい、以後ずっと誤用し続けることのほうに注意が必要です。

また、見た目は全く似ていないのに、中学生が混同しがちなのが、famous と popular。
popular を訳すときに「有名な」としてしまう子は多いです。
popular は「人気がある」で、famous が「有名な」です。

「それ、同じじゃね?」
と生徒に言われたことがあります。
いや、人気は全くないけど有名な人はいますよ。
大きな事件の犯人とか。
そう説明すると、こちらが逆にびっくりするほど覚醒した表情になり、納得していました。
本当は、大きな事件の犯人に famous という形容はしないと思いますが、「有名人」イコール「人気者」ではないので、そこらへんの混同は避けたいところです。
英語と日本語と、その単語の語義の範囲が完全に一致することはまれなので、popular を「有名な」と訳すのは本当にダメなのかというところから考えを深めてくれたら、それはむしろ嬉しいことですが。

似通ったスペルの単語や、似通った意味の単語は沢山あります。
混乱しやすいのはわかります。
しかし、それも程度問題で、以前、father と family の識別のできない子に出会ったことがあります。
fa しか同じじゃない・・・。
ここまでくると、英単語を識別する意思の問題なのか能力の問題なのかと、教えていて悩むところです。
house を「ホーム」と読む子もいました。
house というスペルのどこに「ム」と読む要素があるの?
そう問いかけ続けても、あまり効果がありませんでした。
一度混同してしまうと、本人の意思とは関係なく、混乱は続くのです。
最初に正しく覚えることが、きわめて重要です。

スペルをよく見なさい、というのもまた誤解のもととなることがあります。
should を「ショウルド」、could「コウルド」、would を「ウオウルド」と読む子もいました。
それは、スペルに沿いすぎる・・・。
そのエルは読まないエルなんですよと説明しても、なかなか治りませんでした。

英検などの面接試験で、あるいは今後実施される予定の都立高校入試の英語スピーキング試験で、発音のことを苦にして悩んでいる子もいるかもしれません。
面接試験があるから英検は受けない、と断言する子もいます。
子どもだけでなく、日本人はおおむね英語の発音に自信がない・・・。
しかし、スピーキングテストで問われるのは、発音だけではないのです。
発音は、採点対象のほんの一部分です。
採点基準が発音だけになったら、大半の子は得点できません。
ギリギリ通じる音であればよいのです。
問われるのは、should を「ショウルド」とは読まない英語力。
house を「ホーム」とは読まない英語力。
father と family を読み分けることのできる英語力。
そして、発音よりも、問われたことに正確に返答できる英語力。
自分の伝えたいことをある程度の内容のある英語で説明できる英語力。
スピーキングテストは、内容を重視すれば大丈夫なのです。
しかし、発音を気にする子は、一刻も早くテストの場から逃れたいと思うのか、本来の能力よりも数段劣る「痩せた英語」でその場をごまかしてしまうことがあります。
得点が低いのは、発音のせいではなく、内容のせいなのです。




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