たまりば

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2018年07月16日

確率の乗法定理。



今回も「場合の数と確率」の続きです。
確率の乗法定理について学習しましょう。

まずは、条件付き確率の公式。
PA(B)=P(A∩B)/P(A)
これの右辺と左辺を入れ替えると、
P(A∩B)/P(A)=PA(B)
両辺にP(A)をかけると、
P(A∩B)=P(A)・PA(B)
これで出来上がり。
これが確率の乗法定理です。

何だか難しそうですが、乗法定理というのは、要するに、確率と確率をかけても良いということです。
例えば、こんな問題。

例題 3本の当たりくじを含む8本のくじがある。このくじをa、bの2人がこの順に1本ずつ引く。ただし、くじはもとにもどさないものとする。このとき、aが外れ、bが当たる確率を求めよ。

8本のうち3本が当たりですから、外れは5本です。
aが外れる確率は、5/8 となります。
その後、bが引きますが、そのとき、くじはもう7本しか残っていません。
そのうち、当たりは3本です。
だから、bが当たる確率は、3/7です。
したがって、aが外れ、bが当たる確率は、
5/8・3/7=15/56
これが答えとなります。
確率×確率で解いていけるということです。
簡単ですね。ヽ(^。^)ノ

では、こんな問題はどうでしょう。

例題 12本のくじの中に当たりくじが3本ある。a、bの2人がこの順番にこのくじを引くとき、bが当たる確率を求めよ。引いたくじは元に戻さないものとする。

これは、場合分けをして求めなければなりません。
すなわち、aが当たりbも当たる場合と、aが外れbが当たる場合とです。
この2つは確率が異なるので、それぞれを求めて最後に足す必要があります。

まず、aが当たる確率は、3/12。
この後、bが当たる確率は、くじは全部で11本、当たりくじは2本ですから、2/11。
したがって、aが当たりbも当たる確率は、3/12×2/11=6/132となります。

次に、aが外れbが当たる場合。
aが外れる確率は、9/12。
その後、くじは全部11本、当たりくじは3本ですから、bが当たる確率は、3/11。
したがって、aが外れbが当たる確率は、9/12×3/11=27/132。

aが当たりbも当たる場合と、aが外れbが当たる場合は、互いに排反ですから、この確率は単純に足すことができます。
よって、bが当たる確率は、6/132+27/132=33/132=3/12=1/4。

ところで、aが当たる確率は、3/12=1/4ですから、aが当たる確率もbが当たる確率も等しいとわかります。

実は、くじに当たる確率は、引く順番と関係なく等しいのです。
先に引いたほうが有利とか、後に引いたほうが有利ということはないのです。
え?本当に?と感じますよね。

ただし、これは少し説明が必要です。
aがくじを引く前の段階では、aが当たる確率も、bが当たる確率も等しいということです。
でも、aがくじを引いてその結果がわかった瞬間から、bの当たる確率は変わってきます。
aが当たった後では、bが当たる確率は低くなりますし、aが外れた後なら、bが当たる確率は高まります。
このときのbが当たる確率こそが、前回学習した「条件付き確率」。
まだaがくじを引いていない最初の段階でbの当たる確率とは違うのですね。

考え方がわかったところで、単純な計算上の工夫を。
確率を最終的に足さなければならないことがわかっている問題では、計算の途中では約分をしないことをお薦めします。
上の問題で言えば、6/132も27/132も約分できますが、その段階では約分しません。
これを、6/132=1/22、27/132=9/44とすぐに約分し、足すときになって、
1/22+9/44=2/44+9/44
と、また通分するのは無駄なことだからです。
上の問題くらいシンプルならば良いのですが、もっと何通りもに場合分けして、それを最終的に足していくことも多いです。
そのいちいちで約分し、最終的に足すときにはまた通分する人がときどきいます。
時間の無駄であるだけでなく、約分の途中、通分の途中で計算ミスを犯すリスクが高まります。

実際には、そう注意しても、約分が癖になっていて、ついやってしまう人がいます。
計算ミスをしやすい人ほど、リスクの高い方法で計算してしまう癖があると、こういうときに感じます。
作業が増えるだけ計算ミスは増えるということを頭の隅において、気づいたときだけでも約分をやめてみてください。
随分計算しやすくなり、また速く計算できるので、びっくりすると思います。
ヽ(^。^)ノ




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