2021年06月22日
高校英語。感嘆文の確認と、話法での伝達。
感嘆文の伝達。
でも、その前に感嘆文の基本をおさえておく必要があるかもしれません。
感嘆文とは、「何て~なのだろう!」と感動を表す文です。
はるか昔は、中学の学習内容でした。
「ゆとり教育」の時代に、中学の学習内容から外されました。
ゆとり教育が終わって、中学の学習内容にさりげなく戻りましたが、文法事項として扱うのではなく、まるで慣用表現であるかのように、ただ決まり文句として覚えるだけでした。
How cool!
といったように、主語・動詞は省略した形でしか出てきません。
それは、今回の新指導要領でも基本的にはそうなのですが、学校の先生の判断で、文法事項として正面から扱っている学校もあります。
感嘆文の学習はその後どうなるのかというと。
高校では、英語表現の「文の種類」という学習で、まるで既習事項であるかのように出てきます。
肯定文・疑問文・否定文・命令文・感嘆文。
そのように、文の種類を整理する単元です。
ところが、高校生にとっては、「感嘆文」は、新しい学習内容です。
そこで不幸な誤解が起こることがあります。
「文の種類」という学習をしているのではなく、「感嘆文」の学習をしているのだ、という誤解です。
そうなると、次の「時制」の学習は、12種類の時制の意味と用法を整理しているということが理解できず、新しく出てきた「過去完了」などを学習しているのだ、と誤解します。
学習のピントがここでズレてしまうのです。
一緒に出てくる他の時制は復習をしているだけなのだと思ってしまいます。
そうなると、テスト勉強は「感嘆文」と「過去完了」の学習が中心となります。
しかし、テストは、そういう目的で作られているものではありません。
感嘆文や過去完了の問題など、ほんの数問しか出ません。
出題意図のよくわからない問題が大量に並んでいて、中学の復習なのかなあと思いながら何となく解いて不正解ばかり、となってしまうことがあります。
どういう文法事項を学習しているのか、もっと明確にすれば、こうした誤解は避けられると思うのです。
しかし、今は何しろ「過度に文法を重視した学習」は避けろと言われている時代。
指示があいまいなので、生徒の誤解は増すばかりです。
まずは、全体を俯瞰で見ているのです。
文にはどんな種類があるか。
文型にはどのようなものがあるか。
時制にはどのようなものがあるか。
決して、「感嘆文」の学習をしているのでも、「過去完了」の学習をしているのでもないのです。
とはいえ、感嘆文は初めて学習する内容なので、基本の形はおさえておきたいのも事実です。
ということで、まずは感嘆文の学習から。
感嘆文は、how で始まるものと what で始まるものがあります。
How boring it is !
それは何て退屈なんだろう。
How beautifully she sings !
彼女は何てきれいに歌うのだろう。
「How+形容詞または副詞+主語+動詞!」が基本構造です。
What a beautiful flower this is !
これは、何てきれいな花なのだろう。
What an interesting book you have !
あなたは何て面白い本を持っているのだろう。
「What+形容詞+名詞+主語+動詞!」が基本構造です。
ここで、「a , an があるときはwhat」という、本質から外れた覚え方をする人がいます。
そういう人は、
( ) beautiful flowers these are !
といった空所補充問題で、
「a がないから、how だ」
と間違った判断をして、誤答してしまいます。
この分は、複数形だから a がない。
冠詞 a , an の有無は、本質ではないのです。
どういうことでしょうか?
冠詞はどこに使うのでしょう?
冠詞は、名詞の前におくものです。
つまり、重要なのは、冠詞の有無ではなく、その後ろにある名詞の有無です。
what で始まる感嘆文は、感嘆内容が名詞で終わっているのです。
一方、how で始まる感嘆文は、感嘆内容が、形容詞または副詞で終わっています。
感嘆内容とは、感嘆している意味のまとまり、すなわち、主語の始まる直前までのところのことです。
名詞の有無。
英語の品詞を覚えなければならない理由は随所にあります。
こういうところでも、結局、必要なのは文の構造と品詞の知識なのです。
基本を理解すればよい人は、ここまで。
ここからは重箱の隅の知識です。
実は、感嘆内容に名詞があっても、how を用いることができます。
しかし、語順が少し異なります。
What a beautiful flower this is !
これを、 how を用いて、
How beautiful a flower this is !
とするなら、それは正しい英文です。
マイナーで発展的な知識なので、教えない学校が多いです。
中高一貫校向けの、検定ではない英語教科書に小さい字で掲載されていたりします。
こんなことまで覚えると混乱しますので、学校で学習したのでなければ覚えなくていいです。
と、感嘆文の学習はここまで。
ここからは、感嘆内容を伝達する話法の転換について確認しましょう。
I said, " What a clever idea !"
私は言った、「何て名案なんだ!」
感嘆文はしばしば後ろの主語・動詞を省略します。
日常会話では省略されることが多いです。
これを間接話法に変えるならば、例えば、
I exclaimed that it was a very clever idea.
となります。
I said what a clever idea it was.
などもありえます。
動詞は、say のままでもいいですし、文意から判断して、exclaim(叫ぶ)、cry(叫ぶ)、shout(叫ぶ)、complain(不満を言う)などに変えることも可能です。
伝達内容は、感嘆文のままでもよいですし、平叙文に戻すことも可能です。
ただし、間接話法では、主語・動詞は復元します。
感嘆文というのは、そのセリフを言っている人が、どのような気持ちでその発言をしたのかによって、書き換え方も多様です。
状況をよく判断して、それにふさわしい書き換えが必要となります。
ところで、exclaim の名詞形が、exclamation。
exclamation mark とは、感嘆文でおなじみの感嘆符(!)のことです。
ちなみに、「感嘆符」が日本語での正式名称。
「ビックリマーク」は俗称です。
! という記号は数学でも用います。
6!のように使います。
6!=6・5・4・3・2・1のこと。
「6の階乗」と読みます。
これを、「6ビックリ」と読んでいる子がいました。
「うん。6の階乗ね」と私はその都度訂正していたのですが、いつもスルー。
「階乗」という言葉を使うのが面倒くさくてそのように言っているだけなのだと思っていたら、テストで「整数の階乗を用いて表せ」という問題文の指示が理解できず解けなかったという悲しい出来事がありました。
三角関数の弧度法の「ラジアンで表せ」という言葉の意味がわからなくて答えられなかった子とともに、印象深いです。
正しい用語を知っておくことは、大切なことです。
数学用語も、英語の文法用語も。
でも、その前に感嘆文の基本をおさえておく必要があるかもしれません。
感嘆文とは、「何て~なのだろう!」と感動を表す文です。
はるか昔は、中学の学習内容でした。
「ゆとり教育」の時代に、中学の学習内容から外されました。
ゆとり教育が終わって、中学の学習内容にさりげなく戻りましたが、文法事項として扱うのではなく、まるで慣用表現であるかのように、ただ決まり文句として覚えるだけでした。
How cool!
といったように、主語・動詞は省略した形でしか出てきません。
それは、今回の新指導要領でも基本的にはそうなのですが、学校の先生の判断で、文法事項として正面から扱っている学校もあります。
感嘆文の学習はその後どうなるのかというと。
高校では、英語表現の「文の種類」という学習で、まるで既習事項であるかのように出てきます。
肯定文・疑問文・否定文・命令文・感嘆文。
そのように、文の種類を整理する単元です。
ところが、高校生にとっては、「感嘆文」は、新しい学習内容です。
そこで不幸な誤解が起こることがあります。
「文の種類」という学習をしているのではなく、「感嘆文」の学習をしているのだ、という誤解です。
そうなると、次の「時制」の学習は、12種類の時制の意味と用法を整理しているということが理解できず、新しく出てきた「過去完了」などを学習しているのだ、と誤解します。
学習のピントがここでズレてしまうのです。
一緒に出てくる他の時制は復習をしているだけなのだと思ってしまいます。
そうなると、テスト勉強は「感嘆文」と「過去完了」の学習が中心となります。
しかし、テストは、そういう目的で作られているものではありません。
感嘆文や過去完了の問題など、ほんの数問しか出ません。
出題意図のよくわからない問題が大量に並んでいて、中学の復習なのかなあと思いながら何となく解いて不正解ばかり、となってしまうことがあります。
どういう文法事項を学習しているのか、もっと明確にすれば、こうした誤解は避けられると思うのです。
しかし、今は何しろ「過度に文法を重視した学習」は避けろと言われている時代。
指示があいまいなので、生徒の誤解は増すばかりです。
まずは、全体を俯瞰で見ているのです。
文にはどんな種類があるか。
文型にはどのようなものがあるか。
時制にはどのようなものがあるか。
決して、「感嘆文」の学習をしているのでも、「過去完了」の学習をしているのでもないのです。
とはいえ、感嘆文は初めて学習する内容なので、基本の形はおさえておきたいのも事実です。
ということで、まずは感嘆文の学習から。
感嘆文は、how で始まるものと what で始まるものがあります。
How boring it is !
それは何て退屈なんだろう。
How beautifully she sings !
彼女は何てきれいに歌うのだろう。
「How+形容詞または副詞+主語+動詞!」が基本構造です。
What a beautiful flower this is !
これは、何てきれいな花なのだろう。
What an interesting book you have !
あなたは何て面白い本を持っているのだろう。
「What+形容詞+名詞+主語+動詞!」が基本構造です。
ここで、「a , an があるときはwhat」という、本質から外れた覚え方をする人がいます。
そういう人は、
( ) beautiful flowers these are !
といった空所補充問題で、
「a がないから、how だ」
と間違った判断をして、誤答してしまいます。
この分は、複数形だから a がない。
冠詞 a , an の有無は、本質ではないのです。
どういうことでしょうか?
冠詞はどこに使うのでしょう?
冠詞は、名詞の前におくものです。
つまり、重要なのは、冠詞の有無ではなく、その後ろにある名詞の有無です。
what で始まる感嘆文は、感嘆内容が名詞で終わっているのです。
一方、how で始まる感嘆文は、感嘆内容が、形容詞または副詞で終わっています。
感嘆内容とは、感嘆している意味のまとまり、すなわち、主語の始まる直前までのところのことです。
名詞の有無。
英語の品詞を覚えなければならない理由は随所にあります。
こういうところでも、結局、必要なのは文の構造と品詞の知識なのです。
基本を理解すればよい人は、ここまで。
ここからは重箱の隅の知識です。
実は、感嘆内容に名詞があっても、how を用いることができます。
しかし、語順が少し異なります。
What a beautiful flower this is !
これを、 how を用いて、
How beautiful a flower this is !
とするなら、それは正しい英文です。
マイナーで発展的な知識なので、教えない学校が多いです。
中高一貫校向けの、検定ではない英語教科書に小さい字で掲載されていたりします。
こんなことまで覚えると混乱しますので、学校で学習したのでなければ覚えなくていいです。
と、感嘆文の学習はここまで。
ここからは、感嘆内容を伝達する話法の転換について確認しましょう。
I said, " What a clever idea !"
私は言った、「何て名案なんだ!」
感嘆文はしばしば後ろの主語・動詞を省略します。
日常会話では省略されることが多いです。
これを間接話法に変えるならば、例えば、
I exclaimed that it was a very clever idea.
となります。
I said what a clever idea it was.
などもありえます。
動詞は、say のままでもいいですし、文意から判断して、exclaim(叫ぶ)、cry(叫ぶ)、shout(叫ぶ)、complain(不満を言う)などに変えることも可能です。
伝達内容は、感嘆文のままでもよいですし、平叙文に戻すことも可能です。
ただし、間接話法では、主語・動詞は復元します。
感嘆文というのは、そのセリフを言っている人が、どのような気持ちでその発言をしたのかによって、書き換え方も多様です。
状況をよく判断して、それにふさわしい書き換えが必要となります。
ところで、exclaim の名詞形が、exclamation。
exclamation mark とは、感嘆文でおなじみの感嘆符(!)のことです。
ちなみに、「感嘆符」が日本語での正式名称。
「ビックリマーク」は俗称です。
! という記号は数学でも用います。
6!のように使います。
6!=6・5・4・3・2・1のこと。
「6の階乗」と読みます。
これを、「6ビックリ」と読んでいる子がいました。
「うん。6の階乗ね」と私はその都度訂正していたのですが、いつもスルー。
「階乗」という言葉を使うのが面倒くさくてそのように言っているだけなのだと思っていたら、テストで「整数の階乗を用いて表せ」という問題文の指示が理解できず解けなかったという悲しい出来事がありました。
三角関数の弧度法の「ラジアンで表せ」という言葉の意味がわからなくて答えられなかった子とともに、印象深いです。
正しい用語を知っておくことは、大切なことです。
数学用語も、英語の文法用語も。