たまりば

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2020年10月12日

高校数Ⅱ「図形と方程式」。円と直線の位置関係。

高校数Ⅱ「図形と方程式」。円と直線の位置関係。

今回は、円と直線の位置関係。
こんな問題を解いてみます。

問題 円 (x+4)2+(y-1)2=4 と直線 y=ax+3 が異なる2点で交わるとき、定数aの値の範囲を求めよ。

円と直線が、2点で交わる。
これはイメージしやすいですね。
この問題の解き方は、2通りあります。

1つめ。
「異なる2点で交わる」と言われると、思い出すことがあると思います。
判別式です。
数Ⅰで、放物線と直線が異なる2点で交わるときなどに、判別式を用いました。
同じ考え方が使えます。

円と直線が2点で交わるということは、円の方程式と直線の方程式を連立したときに、交点のx座標を表す数値、すなわちxの解が2つあるということです。
ということは、その方程式の判別式は、0より大きいということです。

y=ax+3を(x+4)2+(y-1)2=4に代入して、
(x+4)2+(ax+3-1)2=4
x2+8x+16+a2x2+4ax+4-4=0
(a2+1)x2+(4a+8)x+16=0
これが異なる2つの実数解をもつことから、
判別式D/4=(2a+4)2-16(a2+1)>0
4a2+16a+16-16a2-16>0
-12a2+16a>0
3a2-4a<0
a(3a-4)<0
0<a<4/3


2つ目の解き方。
円の中心と直線との距離が、円の半径と比べてどうであるか、という考え方でも解くことができます。

円の中心と直線との距離が、円の半径より長いならば、円と直線は交わりません。
円の中心と直線との距離が、円の半径と等しいならば、円と直線は接します。
円の中心と直線との距離が、円の半径より短いならば、円と直線は2点で交わります。

実際に図を描いて考えれば、それはそうだなと納得のいくことだと思います。
この考え方を使って解いてみましょう。
まず、円の中心と直線との距離を求めます。
点と直線との距離の求め方の公式を使うことができます。

点(x1 , y1)と、直線ax+by+c=0との距離dは、
d=Ιax1+by1+c|/ √a2+b2 でした。

直線y=ax+3 は、ax-y+3=0 と変形できます。
この円の中心は、式から(-4,1)です。
よって、
d=|-4a-1+3|/ √a2+1
これが、円の半径2より小さいのですから、
|-4a+2|√a2+1<2
両辺に√a2+1をかけると、
|-4a+2|<2√a2+1
両辺を2乗して、
16a2-16a+4<4(a2+1)
16a2-16a+4<4a2+4
12a2-16a<0
3a2-4a<0
a(3a-4)<0
0<a<4/3

無事に、同じ答となりました。

この2つの解き方は、どちらでも好きなほうで良いのですが、好みは分かれるかもしれません。
判別式のほうは、数Ⅰの放物線と直線の交点の問題のときにも、なぜ判別式を使うのかよく理解できなかった人もいると思います。
そういうものだと諦めて解き方を暗記した人は、ここでまた亡霊に出会ったような気持ちになるでしょう。

放物線とx軸との共有点の個数の場合は判別式を使うこともギリギリ理解できるけれど、放物線と直線の共有点の個数を判別式で判断できることは、どうにも理解できない。
苦痛でたまらない。
放物線と直線を連立した式が、何を表しているのか理解できない。
つらい。
そういう人もいたと思います。
今回、その放物線が円になったからといって、急に理解できるというものではないでしょう。
ますます訳がわからない、となっても不思議ではありません。

円と直線を連立した式は、何を表しているか?
円の式と直線の式のどちらも満たすxの値がどのようなものであるかを表しています。
それはつまり、円と直線の交点のx座標が何であるかを表しているということです。
xの値を求めたいとき、連立方程式は代入法にしろ加減法にしろ、1本の式にします。
その式が何を表しているのかといえば、両方の式を満たすxの値はどのようなものであるかを表しています。
そして、そのxの値が、2個あるのか、1個あるのか、0個なのかは、その式の判別式でわかります。

ところが、こういうことが一瞬理解できても、またすぐに思考が混濁し、わからなくなる、という人は多いです。
つながったと思った瞬間、わかりかけたことが遠ざかり、消えていきます。
一瞬つかみかけたことが、幻のように遠ざかっていく。
余程の天才でない限り、この先はこうしたことの繰り返しで、私はそんなことにもロマンを感じたりします。
幻のようだけれど、一瞬つかみかけた。
きっと、またつかむことはできる。
そう思って考え続けていく、その過程が楽しいのです。

一瞬でも理解できたような気がするだけでも上出来だと思うのです。
一瞬の理解を繰り返し、頭の中に筋道を作ること。
もどかしいようでいて、大事なことだと思います。




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