2019年06月09日
小学校算数。円の面積に関する応用問題。

問題 半径2㎝の円を組み合わせた上の図の灰色の部分の面積を求めなさい。
ただし、円周率は3.14とします。
この図をどう見るか、そして計算の工夫をどうするかで、この問題を解くスピードは大きく違ってきます。
最短で1分とかかりませんが、計算にまごつくと10分以上かかることもあると思います。
まずは、比較的発想しやすい普通の解き方で考えてみましょう。
4つの円が重なっているこの図の、重なって白抜きになっている葉っぱのような形に注目します。
受験算数では、「葉っぱ形」あるいは「ラグビーボール形」などの通称でおなじみの形です。
4つの円の面積の和から、この葉っぱ形を引けば、求める面積が出ます。
葉っぱ形を何個分引けば良いでしょう?
4個?
いいえ。
二重に重なったものが両方の円について白抜きになって失わているのですから、1つの葉っぱにつき2個分の面積が失われていることになります。
したがって、4つの円の面積の和から、8個の葉っぱ形の面積を引けば、求める面積が出ます。
ところで、葉っぱ形の面積はどうすれば求められるでしょう。
近年は、小学校の教科書にも葉っぱ形の面積1つを求める問題は載っています。
この葉っぱ形の求め方も、考え方は2つあります。
1つは、まず葉っぱの半分を求めて、それを2倍する方法です。
中心角90°のおうぎ形から、直角二等辺三角形を引くことで、葉っぱの半分の面積を求めます。
今、この図の葉っぱ形は、1辺2㎝の正方形に囲まれている葉っぱ形です。
半径2㎝中心角90°のおうぎ形から、直角を挟む2辺の長さが2㎝の直角二等辺三角形を引くと、
2×2×3.14÷4-2×2÷2
=3.14-2
=1.14
これが、葉っぱの半分の面積ですから、葉っぱ1つの面積は、
1.14×2=2.28
葉っぱ形の面積も求め方の、もう1つの考え方は。
90°のおうぎ形を向かいあわせに重ねて正方形を作ったときの重なった部分が葉っぱ形となります。
ということは、おうぎ形2つ分から正方形を1つ引いたものが、葉っぱ形となります。
2×2×3.14÷4×2-2×2
=6.28-4
=2.28
葉っぱ形の求め方に関する基本的な考え方はこの2つですが、中学受験では葉っぱ形はよく出てくるので、その都度いちいちこんなことをしているのは面倒です。
正方形の中で葉っぱの面積はどのような割合になっているかを考えてみるのはどうでしょう。
まず、数値のわかりやすい基本となる正方形で考えてみます。
1辺1㎝の正方形に囲まれた葉っぱ形の面積は、上の求め方を用いるなら、
1×1×3.14÷4×2-1×1
=1.57-1
=0.57
面積が1㎠の正方形の中に、0.57㎠の葉っぱ形があります。
この割合は、正方形が大きくなっても小さくなっても、変らないでしょう。
つまり、葉っぱ形は、常に正方形の面積の0.57倍です。
1辺2㎝の正方形に囲まれた葉っぱ形は、
2×2×0.57=2.28
となります。
0.57倍ということだけ覚えておけば、とても簡単ですね。
「名探偵コナン」と、ごろ合わせで覚えておきましょう。
コナンで、57です。
0.57という数字は、中学生になって円周率がπになったらもう何の意味もない数字ですので、中学受験をするのでなければ覚える必要はありません。
そんなものを覚えるより、葉っぱ型をどうやって求めるか、その考え方は理解しておいたほうが良いのです。
その考え方は、中学で円周率がπになっても使います。
ともかく、上の問題の葉っぱ1つが2.28㎠だとわかりました。
これで問題を解くことができます。
円4つから葉っぱ8つを引きます。
2×2×3.14×4-2.28×8
真面目に計算してもミスしなければ答えが出ますが、少し計算の工夫をしたほうが簡単でしょう。
2×2×3.14×4-2.28×8
=2×3.14×8-2.28×8
=(6.28-2.28)×8
=4×8
=32
答えは、32㎠ です。
この解き方でも、勿論答えは出るのですが、よりスマートな解き方はないでしょうか?
この図を見てください。
ただし、円周率は3.14とします。
この図をどう見るか、そして計算の工夫をどうするかで、この問題を解くスピードは大きく違ってきます。
最短で1分とかかりませんが、計算にまごつくと10分以上かかることもあると思います。
まずは、比較的発想しやすい普通の解き方で考えてみましょう。
4つの円が重なっているこの図の、重なって白抜きになっている葉っぱのような形に注目します。
受験算数では、「葉っぱ形」あるいは「ラグビーボール形」などの通称でおなじみの形です。
4つの円の面積の和から、この葉っぱ形を引けば、求める面積が出ます。
葉っぱ形を何個分引けば良いでしょう?
4個?
いいえ。
二重に重なったものが両方の円について白抜きになって失わているのですから、1つの葉っぱにつき2個分の面積が失われていることになります。
したがって、4つの円の面積の和から、8個の葉っぱ形の面積を引けば、求める面積が出ます。
ところで、葉っぱ形の面積はどうすれば求められるでしょう。
近年は、小学校の教科書にも葉っぱ形の面積1つを求める問題は載っています。
この葉っぱ形の求め方も、考え方は2つあります。
1つは、まず葉っぱの半分を求めて、それを2倍する方法です。
中心角90°のおうぎ形から、直角二等辺三角形を引くことで、葉っぱの半分の面積を求めます。
今、この図の葉っぱ形は、1辺2㎝の正方形に囲まれている葉っぱ形です。
半径2㎝中心角90°のおうぎ形から、直角を挟む2辺の長さが2㎝の直角二等辺三角形を引くと、
2×2×3.14÷4-2×2÷2
=3.14-2
=1.14
これが、葉っぱの半分の面積ですから、葉っぱ1つの面積は、
1.14×2=2.28
葉っぱ形の面積も求め方の、もう1つの考え方は。
90°のおうぎ形を向かいあわせに重ねて正方形を作ったときの重なった部分が葉っぱ形となります。
ということは、おうぎ形2つ分から正方形を1つ引いたものが、葉っぱ形となります。
2×2×3.14÷4×2-2×2
=6.28-4
=2.28
葉っぱ形の求め方に関する基本的な考え方はこの2つですが、中学受験では葉っぱ形はよく出てくるので、その都度いちいちこんなことをしているのは面倒です。
正方形の中で葉っぱの面積はどのような割合になっているかを考えてみるのはどうでしょう。
まず、数値のわかりやすい基本となる正方形で考えてみます。
1辺1㎝の正方形に囲まれた葉っぱ形の面積は、上の求め方を用いるなら、
1×1×3.14÷4×2-1×1
=1.57-1
=0.57
面積が1㎠の正方形の中に、0.57㎠の葉っぱ形があります。
この割合は、正方形が大きくなっても小さくなっても、変らないでしょう。
つまり、葉っぱ形は、常に正方形の面積の0.57倍です。
1辺2㎝の正方形に囲まれた葉っぱ形は、
2×2×0.57=2.28
となります。
0.57倍ということだけ覚えておけば、とても簡単ですね。
「名探偵コナン」と、ごろ合わせで覚えておきましょう。
コナンで、57です。
0.57という数字は、中学生になって円周率がπになったらもう何の意味もない数字ですので、中学受験をするのでなければ覚える必要はありません。
そんなものを覚えるより、葉っぱ型をどうやって求めるか、その考え方は理解しておいたほうが良いのです。
その考え方は、中学で円周率がπになっても使います。
ともかく、上の問題の葉っぱ1つが2.28㎠だとわかりました。
これで問題を解くことができます。
円4つから葉っぱ8つを引きます。
2×2×3.14×4-2.28×8
真面目に計算してもミスしなければ答えが出ますが、少し計算の工夫をしたほうが簡単でしょう。
2×2×3.14×4-2.28×8
=2×3.14×8-2.28×8
=(6.28-2.28)×8
=4×8
=32
答えは、32㎠ です。
この解き方でも、勿論答えは出るのですが、よりスマートな解き方はないでしょうか?
この図を見てください。

あれ?
直しても直しても画像が傾く・・・。
仕方ないので、この図で説明しましょう。
上の図を、円が4つ重なっているのではなく、東京都のマークのようなイチョウの葉が4つある図と見ます。
その1つに着目し、葉っぱの茎の付近の部分を上の図のように長方形で囲みます。
この長方形は、中心角90°のおうぎ形2つと、葉っぱの茎の部分とに分けられるのが見えるでしょうか。
中心角90°のおうぎ形2つ?
それは、茎より上の部分の半円を2つに分ければ、ちょうど、中心角90°のおうぎ形2つになります。
つまり、イチョウの葉と、長方形とは、面積が等しいです。
この長方形の面積は?
2×4 です。
求める面積はイチョウ4個分ですから、
2×4×4=32
答えは、32㎠。
とても簡単に求めることができますね。
ほんのちょっとした発想や計算の工夫で、難しい問題はとても簡単に解くことができます。
ヽ(^。^)ノ
直しても直しても画像が傾く・・・。
仕方ないので、この図で説明しましょう。
上の図を、円が4つ重なっているのではなく、東京都のマークのようなイチョウの葉が4つある図と見ます。
その1つに着目し、葉っぱの茎の付近の部分を上の図のように長方形で囲みます。
この長方形は、中心角90°のおうぎ形2つと、葉っぱの茎の部分とに分けられるのが見えるでしょうか。
中心角90°のおうぎ形2つ?
それは、茎より上の部分の半円を2つに分ければ、ちょうど、中心角90°のおうぎ形2つになります。
つまり、イチョウの葉と、長方形とは、面積が等しいです。
この長方形の面積は?
2×4 です。
求める面積はイチョウ4個分ですから、
2×4×4=32
答えは、32㎠。
とても簡単に求めることができますね。
ほんのちょっとした発想や計算の工夫で、難しい問題はとても簡単に解くことができます。
ヽ(^。^)ノ
Posted by セギ at 14:30│Comments(4)
│算数・数学
この記事へのコメント
小学生どころか
もうすぐ69歳に
なりますが
面白かったです。
ありがとうございました。
もうすぐ69歳に
なりますが
面白かったです。
ありがとうございました。
Posted by ジェットセット
at 2019年06月09日 15:44

ジェットセットさま、励みになるコメントありがとうございました。
今日、コメントを発見しました。
ヽ(^。^)ノ
今日、コメントを発見しました。
ヽ(^。^)ノ
Posted by セギ
at 2019年11月09日 00:26

わかりやすかったです。
Posted by 神喰瞬猟 at 2020年11月07日 13:56
ありがとうございます。
(ノ゚ー゚)ノ
(ノ゚ー゚)ノ
Posted by セギ
at 2020年11月07日 21:36

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。