2017年11月22日
三角比と正弦定理。
「三角比」の学習も佳境。
今回は、「正弦定理」を学習しましょう。
⊿ABCにおいて、
a/sinA=b/sinB=c/sinC=2R
(ただし、Rは三角形の外接円の半径)
今回は、「正弦定理」を学習しましょう。
⊿ABCにおいて、
a/sinA=b/sinB=c/sinC=2R
(ただし、Rは三角形の外接円の半径)
∠Aの対辺がa、∠Bの対辺がb、∠Cの対辺がcです。
これが正弦定理です。
高校数学の定理としては比較的簡単に証明できるものです。
これが正弦定理です。
高校数学の定理としては比較的簡単に証明できるものです。
図が必要なので、ここでは説明しませんが、検索すればすぐに証明は出てくると思います。
鋭角三角形、直角三角形、鈍角三角形に場合分けして証明しなければならないのが多少わずらしいでしょうか。
証明の根拠は、中学三年生で学んだ「円周角の定理」です。
鋭角三角形、直角三角形、鈍角三角形に場合分けして証明しなければならないのが多少わずらしいでしょうか。
証明の根拠は、中学三年生で学んだ「円周角の定理」です。
証明を理解し、納得したら、あとは定理の利用。
こちらのほうが重要です。
正弦定理が凄いのは、三角形の合同条件と連動していることです。
三角形の合同条件の1つに、「1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」というものがあります。
その条件を満たす三角形は合同だということ。
すなわち、そのような三角形は、この世に1つしかないということです。
この世に1つしかない三角形ならば、残る1つの角の大きさと2つの辺の長さは定まっているでしょう。
それを計算できるのが、正弦定理です。
残る1つの角は、三角形の内角の和が180°であることから、楽々と計算できます。
あとは、正弦定理を用いれば、残る2辺の長さは簡単に出てきます。
ヽ(^。^)ノ
正弦定理が凄いのは、三角形の合同条件と連動していることです。
三角形の合同条件の1つに、「1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」というものがあります。
その条件を満たす三角形は合同だということ。
すなわち、そのような三角形は、この世に1つしかないということです。
この世に1つしかない三角形ならば、残る1つの角の大きさと2つの辺の長さは定まっているでしょう。
それを計算できるのが、正弦定理です。
残る1つの角は、三角形の内角の和が180°であることから、楽々と計算できます。
あとは、正弦定理を用いれば、残る2辺の長さは簡単に出てきます。
ヽ(^。^)ノ
問題 ⊿ABCにおいて、a=3、A=60°、B=45°のとき、bおよび外接円の半径Rを求めよ。
A=60°、a=3がわかっていますから、正弦定理を用いますと、他の辺の長さを求めることができます。
正弦定理により、
3/sin60°=b/sin45°
これをbについて解けば良いのですね。
しかし、分数計算が苦手な子は、この先で苦労しがちです。
教科書や問題集の解説は、この後の計算過程の解説が雑です。
まさか高校生が分数が苦手とは思っていないからでしょうか。
でも、多くの高校生は、正弦定理がわからないわけではないのです。
その先の分数計算が上手くできないのです。
絶対安全なやり方としては、分数=分数 の形の式になったときは、
左辺の分子×右辺の分母=右辺の分子×左辺の分母
という、たすきにかけた形の等式に直すと、あとの処理が楽です。
a/b=c/d のとき、ad=bc です。
これは、比例式、a:b=c:d のとき、内項の積=外項の積で、
ad=bc
とするのと同じ考え方です。
上の問題で言えば、
b・sin60°=3・sin45°
と書き換えます。
sin60°=√3/2、sin45°=1/√2 ですから、
√3/2・b=3・1/√2
b=3/√2×2/√3
=6/√6
=√6
この通りの計算手順でなければならないわけではないのです。
計算ルールとして間違っていなければ、他のやり方でも良いのです。
しかし、計算が苦手な子ほど、なぜかsinの値を早めに代入してしまい、分数の分母がさらに分数という繁分数に自分でしてしまう傾向があります。
そして、その処理方法がわからなくて行き詰まってしまうのです。
そんなときには、
「分数は、割り算に直せるよ。分子÷分母だよ。上÷下だよ」
とアドバイスするのですが、既にパニックを起こしていて、2を3と書き間違えるようなケアレスミスを繰り返し、何度解き直しても、どうにもこうにも正答に至らないということが起こりがちです。
あるいは、この問題は分子であるbがわからないのでまだ楽なのですが、分母であるsinの値を求める問題になると、式をどのように変形して良いかわからなくなる人は多いです。
そうした人のためにも、上のように、「分数=分数」の式を「かけ算=かけ算」の式に変形しておくことをお薦めします。
そうすれば、その先は、どの問題も同じ解き方になるので、いちいち考えなくて済むのです。
もしも、うっかり繁分数にしてしまい、行き詰まって、しかも分子÷分母を忘れてしまったら、1/3を思い出してください。
1/3は、1÷3ですか?それとも、3÷1でしょうか?
1÷3ですよね。
それで、「分子÷分母だ」と思い出すことができます。
(*^^)v
さて、外接円の半径Rも求めるのでした。
これも正弦定理により、
2R=3/sin60°
=3÷√3/2
=3×2/√3
=6/√3
=6√3/3
=2√3
R=√3
この辺りも、代入後の分数の処理、そして、分母の有理化で手間取る高校生は多いです。
でも、計算しやすいように式を変形することを覚えるだけで、随分楽になります。
計算が得意な人は、楽に計算できる方法で計算しています。
困難で複雑な計算方法に立ち向かっていったりはしていないのです。