たまりば

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2014年03月01日

合格おめでとうございます。ヽ(^。^)ノ


昨日、都立高校の合格発表がありました。
今年度、セギ英数教室の受験生は、中学三年生が2人。
2人とも、都立高校に合格しました。
やったー。
良かったー。

大丈夫とは思いつつも、1人は、冬期講習後、失速していく様子だったので、正直怖かったです。
受験生には明らかに2タイプあります。
1つは、受験に向け、加速していくタイプ。
もう1つは、受験が近づくと、むしろ失速していくタイプ。

失速していく子は、何も受験をなめているわけではありません。
本人なりに、受験のことをとても気にしています。
でも、失速していくんです。
心配で心配で、かえって勉強が手につかなくなっていくのでしょう。

受験に向けて加速できる子なんて、ほんのひと握り。
ただがむしゃらなだけでは、加速できません。
冷静に自分をコントロールできる子だけが、加速していきます。
15歳で自分の今やるべきことが見え、それを冷静に淡々とやり遂げることのできる子なんて、そんなにはいないのです。
大半は、失速タイプです。
それで当然だと思います。


ところが、多くの子どもは、ギリギリにならないと動かないという面も持っています。
夏休みの宿題なども、ギリギリにならないと取りかかれない。

ああいうものは、ギリギリ間にあうと、脳内に快感物質が出るんだそうですね。
徹夜で間に合わせた経験が、わくわくするとても楽しかった経験にすり替わる。
本人の中で、成功体験として残って、同じことを繰り返すのだそうです。

そういう記憶があるので、本人は自分のことを加速タイプと誤解していることがあります。

とはいっても、高校受験は、さすがに、前日や前々日の勝負ではありませんので、もう少し長期的なスタンスで、冬期講習が終わったくらいから自分はエンジンがかかると本人は思い込んでいることがあるんです。


この誤解で過去一番恐ろしかった例。

東京の高校入試の場合、まず、1月に都立の推薦入試があります。
受ける高校のランクを下げない限りどうせ合格しないのだから、そんなものに時間を割くべきではないと、私は毎年言っています。
しかし、その子は、私の話を理解してくれませんでした。
「なんでそんなに落ちる落ちる言うんですか!」
と怒り出しました。
「推薦入試は落ちるよ。一般入試なら合格できる高校でも、推薦入試は、落ちる」
「でも、僕は、推薦入試も、自分なりにベストを尽くしたいと思うんです」
「・・・・・・はあ?」

ああ、理屈が通じない。(-_-;)
しかし、それも、受験生の1つの特徴です。
何かおかしなモードにカチっとはまってしまって、もう他人の助言など聞かなくなります。
それだけ、受験間際というのは、普通とは違う精神状態になりがちなのでしょう。

1月中は、結局、推薦入試とその発表待ちで、気もそぞろ。
本人は、あわよくば合格と思っているので、一応勉強していても、集中力が足りません。

そして、当然、推薦入試は不合格でした。

さあ、いよいよ、都立入試に向けて本腰をいれてくれるかと思いましたら、今度は、私立の併願推薦の対策をしてほしいと言い出しました。

併願推薦の対策?

併願推薦って、すべり止めです。
一応、私立の受験日に入試を受けますが、当日、金髪にピアスをしていったとか、監督の先生に暴言を吐いたとか、どう見ても真面目に解いたとは思えない答案であるとか、そういう訳のわからないことをしでかさない限り、受かります。

細かいことを言うと併願推薦も色々あるのですが、進路指導で併願推薦はそこを受けると確定したら、基本、大丈夫です。

ところが、都立推薦を落ちたことで、すっかり不安になったのか、大丈夫だと言っても、その子は耳を貸してくれませんでした。
「とにかく私立が終わるまで、私立のことしか考えたくない」
と言うのです。
都立対策の宿題を出しても、まともにやってきません。
理科・社会が苦手なのに、私立入試にないその2科目は、あとまわしです。

そうして、私立の合格発表を見て、ようやく都立入試に向きあうことになりました。
その時点で、入試まで、もう1週間しかありませんでした。
定期テストの1週間前とは話が違います。
冬期講習で詰め込んだ理科・社会の知識の大半は、既に抜け落ちていました。




繰り返します。
高校入試は、最後は失速する子のほうが多いのです。
ラストスパートに期待はできません。
最初にスパートをかけましょう。
1日も早く、受験勉強を始めてください。

  


  • Posted by セギ at 01:00Comments(0)講師日記