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2021年06月09日

中間テストの結果が出ました。2021年1学期。

中間テストの結果が出ました。2021年1学期。

2021年度1学期中間テストの結果が出ました。

数学90点台 1人 80点台 2人 70点台 3人 50点台 1人
英語90点台 1人 70点台 1人 60点台 1人 50点台 1人 40点台 1人

高校生の場合は、数学2科目の平均、英語2科目の平均を記載しています。
平均点よりははるかに高い得点の人が大半ですので、満足の結果でした。
平均点以下になったのは、2人。
まだまだ伸びしろの大きい人です。
これからです。

それにしても、この10年で、中学・高校の定期テストは問題数が多く難しくなりました。
ゆとり教育の頃は、普通に勉強していれば、テストで90点以上をとるのはそんなに難しくありませんでした。
しかし、平均点が40点台のテストも、今は珍しくないのです。
生徒の学力がこの10年で下がったとは思いません。
問題数がこれだけ多いと、スピーディーに解いていかないと最後まで解き切ることができませんし、見直しもできません。
1問1問はそんなに難度が高いわけではなくても、この量では、学力差が拡大されて表れます。
普段、マイペースでのんびり丁寧に解いている子は、テストのときだけ時間に追われ、普段はやらない暗算や答案の省略をやり、どんどん得点を失っていくのです。
普段からフルスピードで解いていく習慣が必要となります。
ミスせず、速く解いていくことが課題です。

ケアレスミスについては、今までも何度も書いてきました。
ケアレスミスが多い子で、これは完全に治ることはないだろうと思われる子は、大きく2通りに分かれます。
1つは、テストになると過度に緊張し、精神状態が不安定になってしまう子。
もう1つは、根本的に集中力に欠け、いつも頭の半分は他のことを考えながら問題を解いている子。
どちらも、頭の回転自体は速い子に多いです。
これらは、本人が自分の心の問題に正面から向き合い、解決を図らない限りは、解決しないと思います。

そうではないのにケアレスミスの多い子は、本人の精神的な幼さが原因となっている場合が多いように思います。
ケアレスミスを解決する方法を知らないのです。
あるいは、アドバイスを受けても、実行しようとしない。
本人の中で、自分のミスの多さが、解決すべき課題として自覚されていないからではないかと思います。
他人に比べれば自分はミスは少ないほうだとすら思っているのかもしれません。
あるいは、ケアレスミスを過小評価します。
「ケアレスミスってどういう意味か知っていますか?」
と尋ねると、
「小さいミス」とか「ちょっとしたミス」と答えます。
「不注意なミスという意味ですよ」
と説明すると、嫌な顔をします。
幼い子は、主観で生きています。
バイアスが強くかかっているのです。
ミスの多い自分を客観的に見ることがまだできないのです。

私が見た中で、一番驚いたのは、塾に来ると、机の上にカバンを置き、その上にノートやテキストを載せて、ぐちゃぐちゃと解き始める子でした。
カバンといってもデイパックですからポケット部分の凹凸があるのですが、その上にノートやテキストを開いて問題を解くことを何とも思っていないのでした。
「整地」という言葉を使いたくなるほど、何だかそういうことへの意識が低い。
まずは平らな場所にテキストとノートを開かなかったら、そりゃあミスが増えます。
書きにくいので、そこに意識が逸れますから、それだけ集中力を奪われます。
そんなことに、そもそも気がついていないのでした。
カバンを床に置くのが嫌なら、隣りの椅子でも、隣りのスペースの机の上でも、後ろの机の上でも、どこでも場所はありました。
空間的には贅沢な造りになっています。
それでも、毎回、カバンは片付けましょうと声をかけない限りはそのスタイルで解いていました。
あれは謎でした。
整理整頓ということが、絶望的に身についていなかったのだと思います。

テキストを右に、ノートを左にして解いている子もいました。
右利きでそれでは、テキストを見にくいし、ノートも書きにくい。
そんな小さなストレスもミスにつながります。
それを知らないのでした。
中学生になる前に誰かにどこかで一度は教わっているだろうと思うのですが、どうでもいいことと思い、聞き流したのでしょうか。

ノートをテキストの上に置き、問題を常に隠してしまう状態にしている子もいました。
問題を書き写すとき、ノートを少し横にずらして、ちらちら見ては、またノートを元に戻して書くのです。
問題の書き写し間違いや、大問1の(3)を解いた次に大問2の(4)に飛んでしまうことが多い子でした。
原因の1つがテキストとノートの配置にあることは明らかでしたが、それが原因であると本人が自覚できないので、これもなかなか治りませんでした。
子どもは万能感が強いので、その程度のことで自分のパフォーマンスが落ちるとは思わないのかもしれません。
その程度のことでミスを多発するのが人間なのですが、子どもなので、それを認められないのでしょう。

シャーペンの芯を伸ばしすぎて、いつもボキボキ折ってはまたノックしてを繰り返している子もいました。
そこで集中力が切れていることに自覚がないようでした。
かわいさ重視でちっとも消えない消しゴムを使っている子も。
それでイライラが増して快適に学習できていないことを自覚していませんでした。

ノートをやたらと傾けて使う子もいました。
いつも45度は傾いていました。
その傾きで筆算をしますので、桁も傾き、どんどんズレて、別の桁と足し算していました。
書きやすさのために多少傾けるのは許容できるけれど、桁がわからなくなるくらい傾けてどうする。
しかし、そのことに自覚がありませんでした。

計算問題をノートに書き写すときに、上下の問題を合体したような妙な式を書き写してしまう子もいました。
テキストの該当箇所を左手で指さして、どこを写しているのか確認しながら写せば、そのようなミスは防げます。
しかし、そう助言したとき、その子は心底びっくりしたような顔をしていました。
「え?左手をどうするんですか?」
何をどうするのか、本当にわからなかったのです。
中学生になっていても、そんな知恵も身につけていない子でした。

こういうことの1つ1つは些末なことです。
こんなことばかり注意していたら、「小言おばさん」です。
生徒が窮屈に感じたり嫌気がさしたりしても学習効果が薄れるので、見るに見かねたとき以外はあまり言わないようにしています。
何がミスを誘発しているか自覚しない限りは、どの道、ミスは減りません。
それには、精神的成長を待たなければなりません。
何が何でも得点を上げたいと本気で思ったとき、些末なミスの原因は本人が排除していきます。

問題を解いていて自分が解きにくい、何だかミスしそうで不安だと感じたときに、それを改善するために頭を働かせ、工夫する。
人はミスをするものですが、それを防ぐ方法もあります。
教わることもあれば、自力で発見することもあるでしょう。
ミスをする原因を細かく丁寧に排除していくことで精度を高めることができます。

年齢が上がるにつれ脳が発達し、集中力が増していくこととの相乗効果もあります。
まだ幼く、見るからに隙だらけでケアレスミスが多い子は、具体的な改善点が多い分、むしろあまり心配は要らないと感じています。




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    Posted by セギ at 13:46│Comments(0)講師日記
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