たまりば

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2016年06月30日

奥多摩 笹尾根を歩きました。2016年6月。


2016年6月26日(日)、奥多摩の笹尾根を歩きました。
いつものようにホリデー快速あきかわ3号に乗車。
終点武蔵五日市駅、8:50。
数馬行きのバスは今日も3台同時発車です。
上川乗下車。9:45。
今日もこのバス停で下りたのは私1人でした。
バスの進行方向に少し歩き、三叉路を左折。
橋を渡って道路を登っていくと、左手に狭い登山口があります。
緑が繁茂するこの季節は狭い登山口がさらに狭く、もし道しるべがなかったら見落としそうです。
登山口はそんなふうに何だか頼りないのですが、木橋を1つ渡れば明瞭な登山道がずっと続きます。
ジグザグに登っていき、やがて道がさらに広く緩くなってくると尾根に乗ります。
今日は尾根に乗っても人と出会いませんでした。
尾根の裏側にまわり込むと、あずまやが見えてきて、ようやく人と会いました。10:45
上の画像がそれです。

ここまでは先月に生藤山から高尾山へと歩いたときも通った道です。
ここから、分岐を先月とは逆方向へ。
笹尾根を三頭山方向に登っていきます。
この時間からでは三頭山までは到達できません。
槇寄山まで、のんびり歩く予定です。

登ったり降りたりを繰り返す道ですがそんなに急なところはなく、道も比較的広いので、楽しく歩いていくことができます。
日原峠。11:30。
石に刻まれた小さなお地蔵さまと道しるべがある他は、平坦で峠という印象もあまりない場所です。
梅雨時ですが、今年は周囲の湿気も少ないようです。
2年前に同じ道を歩いたときは、ガスっていたせいもありますが、雨でもないのにザックが濡れてしまうほどの湿気でした。
空梅雨なのは困りものですが、山道は歩きやすいです。

歩きやすい道をどんどん行くと、前方から大きな黒い犬が2頭、たったかやってきました。
きちんと首輪をしているから飼い犬でしょうが、飼い主が見当たりません。
山道を放し飼い?
猟犬?
私が道を避けると、特に関心もなさそうにたったか行ってしまいました。
賢そうな犬だなあ。
こんな山で放したらはしゃいでしまって、道ではないところを駆け上がったり駆け降りたりしたあげく、足の裏に棘が刺さってキャンキャン大騒ぎ、なんてこともありそうですが、登山道を一定のペースでたったか2頭で進んでいきます。
よく訓練されている犬というのはこういうものか。
でも、犬が苦手な人にとっては、ちょっと怖いかな。
後から飼い主が来るのかなと思ったのですが、それらしき人の姿はありませんでした。
謎だ。

少し登っていくと、土俵岳。11:50。
ここも先客が1人。
樹木が一部伐採されていて、視界が開けていました。
見えている山は、御前山かなあ。

さらに登ったり下ったりして、小棡峠(こゆずりとうげ)。12:30。
前方の木々の向こうにボリュームのあるピークが見えてきました。
なだらかな分、大きい。
あれが丸山でしょう。
名前の通り、円かな山。
2年前は一応ピークを踏みましたが、山頂に行っても道しるべ以外に本当に何もなかったので、今回はまき道を選びました。
草に覆われた細いまき道を行き、再び尾根道と合流。

緩く下っていくと、笛吹峠(うずしきとうげ)。13:10。
ここから少し登りの印象が強くなります。
でも、今年はやはり歩きやすいなあ。
その分、この季節の花が少ない印象です。
ヤマアジサイが目につきました。
登山道をふさぐほどに葉が茂っているものも。

ヒグラシが鳴いていました。
鳴き声が幾重にも重なり合って鈴のように響き、木々から降り注いできます。

数馬峠。13:55。
尾根幅がそこだけ広がり、半分朽ちかけているけれどベンチのようなものもあるので、そこに座って昼食。
富士山が見えるところですが、曇っていて近くの山々しか見えません。
それでも、晴れ晴れとした気持ちになれる場所です。

そこから、道は尾根から一段下がった細い道になります。
崖っぷちといっても斜面が緩いので怖いところではないですが、泥道だと滑りやすいところです。
今年は、泥道も乾いていてさっさと歩いていけました。

西原峠。14:30。
ベンチがありますが、休憩するより先に槇寄山へ。
少し登ると槇寄山。14:35。
富士山は見えませんが、青空が見えてきました。
ここは無人。
笹尾根は、いつ歩いても静かです。
ほんのたまに人とすれ違ったり追い越されたりするだけ。
静かな山歩きを楽しめます。

さて下山しましょう。
西原峠に戻り、そこから「仲の平・数馬の湯」の道しるべを確認して左折。
笹尾根から檜原街道へ下りていく道は何本もありますが、その中でもこの道はよく踏まれ、道幅も比較的広く、歩きやすい道です。
軽快に降りていくと、畑の中の道へ。15:30。
畑の中の道を降りていくと、舗装道路へ。
そこからは、道が別れたらとにかく下るほうを選んでいくと、檜原街道に出ます。
バス通りである、お馴染みの檜原街道に出たら右折。
歩道を数馬の湯へ行きます。
細い歩道を背の高いタチアオイが塞いでいるところは手で太い茎をよけて進み、温泉センター数馬の湯へ。15:55。
ちょうど次のバスが出る時間帯で、中は空いていました。
脱衣所は無人。
洗い場は先客が1人。
広々と温泉を満喫できました。
ここは、内湯の窓からの緑と山の眺めが心地良い温泉です。

さて風呂上がりは自販機に直行。
缶ビール・発泡酒・チューハイと、予算と好みに応じて選べます。
こういう村営の施設はアルコール類の販売をしない所もあるので、自販機で発泡酒を購入して、風通しの良い休憩所や廊下のながーいベンチに座ってバス時間まで過ごせるのが嬉しいです。
勿論、食堂もあります。

数馬の湯の真ん前がバス停。
16:56発の急行バスに乗りました。
このバスは、先月、笹平のバス停で1時間15分バスを待ったとき、通過していくのを恨めしく見送ったバスです。
もともと本数が少ないんだから、全部のバス停に停まってくれたら良いのに。
温泉センターの次は「笛吹入口」、「上川乗」、「本宿役場前」「十里木」に停まります。
三頭山から逆方向に笹尾根を下山するときには、このバス停情報は使えそう。
そう思って車内でメモしました。
上川乗バス停は17:12に通過。

さて、武蔵五日市駅に戻り、そこからは、拝島行き、さらに立川行きと電車を乗り換えて、立川駅でホリデー快速ビュー山梨号に遭遇。
指定席以外は普通料金で乗ることのできるボックス型2階建て電車です。
立川の次は三鷹。
ラッキーなものに乗れた、やはり急行バス凄いと感心して帰宅しました。

  


  • Posted by セギ at 13:28Comments(0)

    2016年06月27日

    夏期講習のご案内 2016年度


    2016年度夏期講習のご案内です。
    詳細は、今週中に書面で郵送いたします。
    お申込み受付は、7月1日(金)からとなります。
    申込書またはメールでお申込みください。
    なお、この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。

    通常授業の空きコマがないため、外部生の受講は承っておりません。
    大変申し訳ありません。

    以下は、夏期講習募集要項です。

    ◎期日
    7月25日(月)~8月27日(土) 
    ただし、毎週日曜日と、8月8日(月)~13日(土)、23日(火)は休校となります。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数+諸経費4,000円

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語

    ◎空きコマ状況 8月22日現在

    8月24日(水)
    20:00~21:30

    8月25日(木)
    11:40~13:10, 20:00~21:30

    8月26日(金)
    11:40~13:10,  20:00~21:30


      


  • Posted by セギ at 12:44Comments(0)大人のための講座

    2016年06月23日

    奥多摩 鷹ノ巣山を歩きました。2016年6月。


    2016年6月19日(日)、奥多摩の鷹ノ巣山に行ってきました。
    いつものようにホリデー快速奥多摩3号に乗り、終点奥多摩駅下車。
    駅前の東日原行きのバス停に人があまりいなくて少し不安になりました。
    梅雨時だからでしょうか。
    それでも、出発する頃には立っている乗客も多い状態で発車。9:35。
    終点、東日原下車。10:00。
    トイレに行って、支度をして出発。
    休日はバスは東日原までしか行きませんので、その先の中日原まで、まずはバスの進行方向の通りに歩きます。
    途中の小さな警察署の前のポストに登山届を入れて、さらに進みます。

    「鷹ノ巣山」と書かれた看板のような道しるべのところで、コンクリートの階段を左へ下りていきます。
    下の畑に降りていくような階段から細い登山道に入り、沢をはるか左下に見る崖っぷちの道がしばらく続きます。
    通行注意のところも少し。
    去年より桟道がまた1つ増えていました。
    崖崩れで登山道が崩落したのでしょうか。

    しっかりした造りの橋を越えてしばらく行くと沢沿いの道。
    1つ目の木橋のところでは沢は枯れていました。
    やはり雨が少ないのでしょう。
    岩の間をぬうようにして進んだ後、2つ目の木橋を渡ります。
    沢の左岸をしばらく行きます。
    通行注意の掲示のある道を用心して歩き、3つ目の木橋を渡ります。
    右岸の平らな道をしばらく歩き、4つ目の苔むした木橋は渡らず、道しるべの通りに山道を登っていきます。
    ここからはジグザグの急登です。
    ここであまりペースを上げると後がつらいので、余力を持てる一定のペースで登っていきました。
    耳元のラジオでは今日の東京の気温は28℃。
    立ち止まれば涼しい風も吹いてきます。
    3年前、35℃の猛暑日に歩いたときは山の中でも暑さに苦しみましたが、今日はそこまでではなさそうです。

    稲村岩分岐。11:00。
    先客の男性が1人、休憩中。
    挨拶したけれど返事がないので、あれと思いながら、まあそういうこともあるので私も岩の1つに座って休憩。
    そこへ、若い男性が2人下りてきました。
    「どこまで行くんですか?」
    と問われたので、
    「鷹ノ巣山に登って、石尾根を奥多摩駅まで降ります」
    と私が答えると、先客の男性が大きく頷きました。
    それを見て、何だか嬉しくなりました。
    自分もそうだという意味かな。
    良いコースだという意味かな。

    さて、長い稲村岩尾根の始まりです。
    延々と登りが続きます。
    保冷剤を首に巻き、手を使う必要のないところでは軍手を外して身体にこもる熱の放射を促しながら、一歩一歩登りました。
    一本調子の登り道で景色があまり変化しないのですが、勝手に自分で目印にしているのが、大木が倒れているところ。12:05。
    昔の猛暑の日、ほとほと疲れて見上げた思い出の大木です。
    突然鹿が現れてぎょっとしたのもここです。
    でも、数年前の大雪で倒れてしまいました。
    その倒木に挨拶するような気持ちで、毎回ここで休憩します。

    さらに登っていくと、ヒルメシクイノタワ。12:45。
    この2年、ここを見つけることができずにいたのですが、今年、ついに見つけました。
    ベンチはなくなっていましたが、古い道しるべがあり、この場所はなくなっていなかったのだと確認できました。
    この2年、気づかずに通り過ぎたのかなあ。
    疲れているとこんな顕著な場所も目に入らなくなるのでしょうか。
    謎だ。

    その先、道は2つに別れ、去年は確か尾根道を選んだように記憶しているのですが、今年は踏み跡の濃い下の道を行きました。
    最後に急なところを木の根の作る段差を頼りに登っていくと、尾根道と合流します。
    そこから目の前の空がひらけ、空に立つように山頂の道しるべが見えてきます。

    山頂。13:10。
    パラパラと雨が降ってきました。
    雨具を着るほどではないけれど、このままここで食事をすると身体が冷え過ぎるかなあと思案していると、折り畳み傘を差した若い男性が登ってきました。
    「すいません、〇〇はこっちの道ですか?」
    聞き覚えのない地名を言って続けました。
    「地図を忘れちゃって。地図を持っていますか?」
    「ああ、はい。どうぞ」
    登山地図を見せると、さっと見つけた「峰谷」を指で確認し、ああ、こっちだと礼を言って去っていきました。
    峰谷。
    浅間尾根。
    こんな道もあるんだなあ。

    前回、困っている人を助けられなかったので、今回は山で少し人の役に立てたのが嬉しいです。

    昼食は雨がやんだらどこかで取ることにして、下山開始。
    急な尾根を下っていきます。
    上の写真はそこから撮ったものです。
    ずっと雨が降らず乾いていた道が、少し雨がふって表面が湿ってきました。
    そのくらいの状態が一番滑りにくく歩きやすいですね。

    緩やかになった道をどんどん行きます。
    登山道の両側は毒性の強いマルバダケブキが相変わらず多いですが、他の植物も育っていて、例年と少し印象が異なりました。
    この植物は何だろう。
    鹿の食害が少し軽減されて、他の草も育つようになったんだろうか。

    雨が止んだので、道の脇の適当な石に腰を下ろし、おにぎりを1つ食べました。
    途中お腹がぐうぐういっていたので、体調も万全です。

    小さなピークを細いまき道で通過していき、大きな倒木を3つ越えると、急な下りが始まります。
    今回はここも例年より滑りにくく楽でした。
    下りきると歩きやすい尾根道がしばらく続き、そこから先は尾根から一段下がった道を行きます。
    道幅があり、安心して歩ける道です。
    緩く下っていくと、休憩している若い男女3人パーティに遭遇。
    食事中のようでした。
    そこからは、六ツ石山への緩い登り返しです。
    右手の尾根道との合流点が六ツ石山分岐。14:45。

    今回も六ツ石山山頂は行かず、そのまま尾根道を行き、そこから植林帯のちょっと暗いまき道へ。
    尾根を行く細い道の踏み跡もあり、赤テープがついていました。
    私の少し後ろまで追いついてきていた3人パーティがその分岐で立ち止まっている様子でしたが、私につられたのか、まき道に来ました。
    どちらの道でも大丈夫なんです。
    石尾根は、冬期に歩く人や何があっても尾根を歩き通したい人の踏み跡も薄くついています。
    道が少し広くなったところで若い3人を先に通しました。

    やがてまき道は尾根道と合流し、そこから広い尾根の急下降になります。
    ジグザグに道が切ってありますが、なかなかの急下降。
    御前山と大岳山のダイナミックな眺めも堪能できるのですが、足元も危ういので、景色を眺めたり足元を見たりと忙しいところです。
    若者3人はたったか降りていき、すぐに見えなくなりました。

    急下降の終わったところで道は2つに分かれますが、ここはすぐに合流。
    道はまた道幅のある緩やかなまき道となります。
    広葉樹の緑の美しい道です。
    しばらく行くと、ドロドロ道に突入。
    登山道は人がすっぽり収まるほど深くえぐれ、その底に泥がたまっていつ来てもドロンドロンです。
    右手の林の中に明瞭な踏み跡があります。
    そこを降りていくと、もうはるか先に行っているはずの3人組が左下の泥道を歩いていました。
    入り口付近はそれほどの泥ではないので、うっかり入ってしまったのでしょうか。
    入ってしまうと、登山道は深くえぐれているので逃げ場がなく、難渋するんです。
    さっきも分岐で少し戸惑っているようだったから、石尾根を歩くのは初めてなのかな。
    この泥道のこと、教えてあげれば良かったのかなあ。
    いや、しかし、若者が初めての道でこのような安全な範囲で難渋するのは、必要な経験かもしれません。
    その機会を奪うのは単なるお節介ですね。

    泥道が終わると、道は広くなり、歩きやすい道が続きます。
    雨がまた降ってきました。
    山頂のときよりも雨量が多いです。
    すぐ後ろを来ていた3人が少し広くなったところで立ち止まり、ザックから雨具を取り出していました。
    この季節、風のない樹林帯ならば、この雨量で雨具を着る必要はありません。
    着たら蒸れて中から汗だくになり、雨に濡れるより濡れてしまうことさえあります。
    登山道を覆う広葉樹は葉に雨をためてくれるので、下にはほとんど雨は降ってきません。
    だから、実際にはほとんど濡れません。

    でも、そういうことも、山の中で雨具を着たり脱いだりして自分で経験してつかんでいくこと。
    私が口出しすることではないでしょう。
    昔、山歩きのツアーに参加していたときも、雨が降ってくると、
    「雨具を着たほうがいいですか」
    とガイドさんに訊いている人をよく見かけましたし、私も着たらいいのか着ないほうがいいのか結構悩んだりもしました。
    団体で動いているので、後になって自分だけ立ち止まって雨具を着るのは迷惑をかけますし。
    でも、そういうとき、ガイドさんは大抵困った顔をしていました。
    着るか着ないかは本人が決めれば良いことだからでしょう。
    ここから強風が吹き、防風の意味から雨具や防寒着を着ていないとまずいというときは、ガイドさんから必ずその指示が出ました。
    それ以外は本人の好きにしてくれということなのでしょう。

    良い道をすたすた歩き、桟道を越えれば林道まであと10分。
    道が細くなったり岩がちになったりと変化して、最後に急な細い道を降りていくと、林道出合。16:20。
    雨は傘が欲しいなあという程度には降っていましたが、道の端を歩く限りは山から覆いかぶさる樹木に遮られてそんなに濡れず、林道と林道をつなぐショートカット道のあたりで止みました。
    神社を通り抜け、最後の近道の階段を下りていき、駅近くの交差点から、もえぎの湯へ。
    建物の前に立っているお兄さんが手にカードを持ち、何か言いたそうにしているので、あれ、待つのかな、整理券を渡されるのかなと思いましたが、
    「申し訳ありません。混雑していますが、よろしくお願いします」
    と挨拶されました。
    いやいや。
    こんな汗だくで電車に乗らなくて済むだけでこちらは有難いのですから。
    今回は久しぶりに階段を下りて右手のほうが女湯でした。
    洗い場も待たずに済み、むしろいつもより空いているー。
    さっぱりしたお風呂上がり、再び交差点まで来て、いつものスーパーがもう閉まっていることにがっかりしましたが、橋を渡ればコンビニがあることを私は知っている。(笑)
    奥多摩ビール事情には詳しいのでした。

      


  • Posted by セギ at 14:05Comments(0)

    2016年06月20日

    7月2日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    6月18日(土)、大人のための数学教室を開きました。今回も「整数の性質」、公倍数・公約数の学習です。
    公倍数・公約数は、小学校5年生で最初に学習します。
    現在、学校では使うことがほとんどない略称に、G・C・DとL・C・Mというものがあります。
    G・C・Dは、the Greatest Common Divisor すなわち、最大公約数。
    L・C・Mは、the Least Common Multiple すなわち、最小公倍数。
    公約数は、その数よりも小さい数が大半なのに、それに「最大」とつく。
    公倍数は、その数よりも大きい数か大半なのに、それに「最小」とつく。
    そんなこんなで頭がこんがらがってしまう小学生が多い単元です。
    そこに訳のわからない英語の略称が入ってくるとさらに混乱します。
    そのせいだけでもないでしょうが、今はこの略称を教えることはほとんどありません。

    授業は、最大公約数・最小公倍数を素因数分解から求める方法と連除法で求める方法を解説し、そこから、公倍数・公約数を用いた問題を解きました。
    この問題が難しかったようです。

    問 35/18、50/63 のいずれに掛けても積が自然数となるような有理数のうち最小のものを求めよ。

    この問題、「積が自然数となる有理数」という言い方で混乱が起こりやすいようです。
    内容自体は、中学受験の受験算数で小学生が解くものですので、そんなに難しいわけではありません。
    ネックとなるのは用語の問題なのでしょう。
    「自然数」「有理数」あるいは「実数」という言葉が問題文中に出てくると、何のことだったっけとなるのは、中学生・高校生にも多いです。
    一方、そういうことを全く気にせず無視する子が、案外楽にこういう問題を解いたりもします。

    「自然数」とは、1、2、3、4、・・・と無限に続く正の整数のこと。
    最も自然発生しやすい数の概念です。
    原始人は、森で見つけた獲物の数を仲間に伝えるために自然数を発見したかもしれませんね。

    その後、人類の歴史の中で負の数や0が発見されていきます。
    そうして生まれたのが「整数」。
    「整数」は、0と負の整数と自然数を含みます。

    小数や分数という考え方も同時に生まれたでしょう。
    ものごとは整数で表されることばかりではありません。
    分数という概念が生まれます。
    その、分数で表すことができる数が「有理数」です。
    「分数」と「整数」を区別する人がいますが、整数は全て分数で表すことができます。
    ですから、整数は有理数に含まれます。

    このように、数は拡張される度に以前の数の概念を含み込んでいきます。
    それは、数が発見された歴史と一致しているでしょう。
    そういう「含み込んでいく」という概念が理解しづらいのかもしれません。
    整数と自然数は別のもので、1つもかぶっていないと誤解してしまう。
    整数と有理数は別のもので、1つもかぶっていないと誤解してしまう。
    そういう誤解が問題の読み解きを難しくしてしまうことがあるのかもしれません。
    「分数」「小数」にきっちりとした線が引かれているという誤解も、そういう考え方でしょう。
    それは表記法が異なるだけ。
    「分数」と「小数」を区別する考え方にあまり意味はありません。
    同じ数を分数でも小数でも表すことができるのですから、その区別は無意味です。
    存在する数そのものをどう分類していくかが重要です。

    さて、ここで問題となるのは、分数で表すことができない数はどうなるのかということ。
    小数で表そうとしても永遠に循環もせずに不規則に数字が続いていく数。
    これが「無理数」です。
    そんな数あるの?
    と、これだけ聞くと不思議に感じるかもしれませんが、そんなに特別な数ではありません。
    √2、√3など、根号を使ってしか表せない数が無理数ですね。
    他に、円周率π(パイ)がそうです。
    こうやって具体例を聞くと、無理数なんて名前のわりによくある数だなと感じると思います。

    有理数と無理数は、1つもかぶっていません。
    これは、はっきり二分されます。
    有理数でなければ無理数。
    ある段階までは、それで話が済むのです。
    そして、有理数と無理数を合わせた数を「実数」と言います。
    実数の中に、有理数も無理数も含まれます。

    ここでまた何か誤解があり、
    「無理数は実数じゃない!」
    と言い張る高校生と不毛な議論をしたこともありますが、無理数は実数です。
    現実にこの世に存在している数です。
    「実数」と「無理数」の語感が馴染まないことからくる誤解なのだろうと思いますが、「有理」の反対は「無理」であり、「実」と対比される概念ではありません。

    では、「実数」と対立する概念は何か?
    それが「虚数」です。
    虚数を学ぶと、「実数」や「有理数」という言葉も頭の中に定位置をもって整理されるのかもしれません。

    さて、話を戻して、上の問いは、どう解いていくのか。
    求めるものは、35/18、50/63 のいずれに掛けても自然数となる有理数のうち最小のもの。
    有理数ですから、分数で表すことができます。
    この有理数をb/aと表すことにしましょう。
    35/18×b/a
    50/63×b/a
    の答えが自然数になるということは、約分されて分母が1になるということです。
    ということは、bと分母の18や63を約分して、分母が1になれば良い。
    つまり、bは18と63の公倍数であれば良いのです。
    ただし、「最小のもの」という指示が問題文にありますので、公倍数の中で最小のものでしょう。
    すなわち、bは、18と63の最小公倍数である126。
    また、aについては、約分して分母が1になることを優先するなら、最初からaが1であれば面倒がないような気がしますが、これも「最小のもの」という指示があるため、分母aはできるだけ大きい数であるほうが、有理数b/aは小さい数となります。
    ということは、aは35や50と約分して1になる数のうちで最大のものであれば良い。
    すなわち、aは35と50の最大公約数。
    よって、答えは、126/5となります。

    さて、次回の数学教室をお知らせです。

    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  7月2日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p97例題11から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  メールにて、ご予約をお願いいたします。
           左の「お問合せ」ボタンからご連絡ください。
           既にご参加いただいている方は携帯メールアドレスにご連絡ください。     




      


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    2016年06月16日

    1学期中間テスト結果出ました。


    2016年度1学期、中間テスト結果がそろいました。
    数学 80点台 3人 70点台 1人 60点台 2人 50点台 1人 50点未満 2人
    英語 90点台 1人 70点台 1人 50点台 1人 50点未満 1人

    得点は概ね上昇中。
    前回より10点以上得点の上がった生徒さん5人という好結果でした。

    以前は、テスト本番になると謎のケアレスミスや計算ミスをする子が課題でしたが、そういう課題を持つ子が減ってきているのが嬉しいです。
    中3から高1あたりで、子どもの数学能力は大きく伸びます。
    脳がガッと発達するというのか、グッと締まるというのか。
    擬音ばかりで申し訳ないのですが、そういう音でしか表現できない伸び方をする時期があります。
    計算ミスを連発していた子の計算精度が驚くほど上がります。
    計算過程に不合理な点があり、そんなやり方では精度は上がらないだろうという場合もあります。
    しかし、そこを改善することのできる子は、あとは時期を待っていれば一気に伸びます。

    計算速度も上がっていきます。
    数学は脳のスポーツ。
    若さが武器の学問なので、研究者であってもピークは20代です。
    現役高校生が私より計算が遅いというのは、本来どうかしています。

    とはいえ、そのどうかしている高校生が多かった昨今でしたが、このところ単純な計算問題ならば私より速く解き終わる子が1人2人と現れてきました。
    応用問題の場合は、考える時間なく解き始められる私のほうがまだどうしても速く終わりますが、頼もしい限りです。
    数学90点台は、もう目の前です。

      


  • Posted by セギ at 14:02Comments(0)講師日記

    2016年06月13日

    奥高尾を歩いてきました。2016年6月。


    2016年6月13日(日)、奥高尾を歩いてきました。
    予報が曇り後雨だったので、あまり高い山や遠い山には行かないほうが良さそうだと思い、奥高尾にしました。
    しかし、当日になってみると曇りといっても高曇り。
    むしろ、この時期にしては珍しく終日富士山が見える好天。
    山は行ってみないとわからないですね。
    8:04三鷹発の中央特快に乗って、終点高尾駅下車。
    北口から「陣馬高原下」行きのバスに乗ります。8:50。
    増発が出て、2台同時発車。
    でも、梅雨の季節は少し人が減って、車内はそこそこの混雑です。

    陣馬高原下バス停到着。9:25。
    トイレに行って、支度をして出発。
    2週続けて雨がふり、山歩きは3週間ぶりです。
    今日の暑さにも用心しながら、そろそろと出発しました。
    舗装された林道を15分ほど登っていくと細い登山口が見えてきます。
    まずは平らな登山道をしばらく行くと、その先は急登の始まりです。
    木の根の段差、岩の段差の大きい急登。
    思ったより身体が動き、ガシガシ登っていきました。
    道しるべが見えてきて、いったん道は緩くなります。
    緑はかなり色濃くなりましたが、いつ歩いてもグリーンシャワーの気持ちよいところです。
    さて、再び急登。
    道は複線化し、本来のジグザグ道の他に直登もできます。

    再び道は緩やかになり、樹木のおおいかぶさる崖っぷちの道。
    この道は、雪の季節は必ず凍結していて嫌なところなのですが、この季節は半分樹木のトンネルのような印象で気持ちの良い道。
    陣馬山に登るこのコースの中でも特に好きなところです。
    そこから道は広くなります。
    冬場は泥んこの歩きにくい登り道です。
    そこが乾いて歩きやすくなっているのは、空梅雨の証拠でしょうか。

    陣馬山山頂。10:40。
    富士山が見えたのは予想外でした。
    上の画像がそれです。
    相変わらず空が変なふうに写ってしまいました。

    少し休んで、さて高尾山目指して縦走開始。10:50。
    道が乾いていて、歩きやすーい。
    何だか楽過ぎて腹が立つくらいなので、まき道ではなくアップダウンのあるほうを選びました。
    明王峠。11:30。
    軽快にどんどん歩きます。
    今日の奥高尾は外国人が多いなあ。
    すれ違う人の半分は外国人の印象です。
    東洋系、西洋系は同じくらいかなあ。
    「コンニチハ」と挨拶されることも多かったです。

    景信山。12:40。
    雲は増えてきましたが、新宿の高層ビル群が見えました。
    霞んで一体化しています。
    軍艦島みたいだなあ。
    景信山はいつ来てもにぎやかです。
    食糧をたくさん担ぎ上げて、フライパンでいろいろ焼いてバーベキュー的に楽しんでいるパーティなど、大にぎわい。

    小仏城山。13:40。
    ここからは特に整備された道です。
    城山から一丁平の板張りはもう見慣れていますが、さらに紅葉台への木段が新しくなっていました。
    去年の12月にダイヤモンド富士を見に行って以来、この階段道を歩いたことはなく、いつもまき道のほうを歩いていましたので、この半年でこんなに変わったのかと驚きました。
    全ての木段が等間隔。
    完璧に整備されています。
    階段の中央部分には板も張られています。
    歩きやすいので、一気に登り、紅葉台。

    紅葉台からいったん下って、分岐から高尾山への石段を登り返しました。
    さすがに疲れてきて、つらい。
    ようやく高尾山山頂。14:25。
    いつも通り、観光客でなかなかの賑わいでした。
    ここでもまだ富士山がよく見えましたので、今日高尾山に来た人はお得でしたね。
    雪渓の少し残る、もう夏の富士山です。

    さて下山。
    山頂から少し下り、トイレの先の分岐を右へ。
    今日は久しぶりに琵琶滝コースを下りました。
    舗装された道から、ベンチの並ぶ木立の道を経て、木段をトントン下っていきます。
    細い山道から、沢の飛び石の道へ。
    沢沿いの道は涼しく、楽しく下って行きました。

    道を塞ぐような2本の柱の間を通って琵琶滝まで下りてくると、おばあさんと小さな孫らしき2人連れに声をかけられました。
    「この道はどこに出るんですか」
    「この先?この先は、駅です。ケーブルの駅とか、高尾山口駅とか」
    「こっちは?1号路と書いてありますけど」
    おばあさんは、琵琶滝のほうを指さします。
    「あ。あの道は険しい道です。山頂に上がっていく道です」
    「1号路には行かないんですか」
    「1号路・・・。えーと、・・・。1号路のてっぺんにつながるんです」
    「あー・・・・。私、この道初めてだから」
    腕時計を見ると、15:20。
    山支度もしていない高齢者と幼児の足で、高尾山で一番道の悪い坂道から長い3号路を歩いていくような時間帯ではありません。
    お礼を言われたので、そのまま会釈をして別れたのですが、もう少し事情を聞いたり、何をしたいのかを確認すれば良かったと今になって後悔しています。
    1号路を歩きに来たのかなあ。
    高尾山口駅から人の流れに乗って1回も曲がらないでいたら、琵琶滝コースに入ってしまったということでしょうか。
    ケーブル駅前広場の右手の1号路登山口に気づかないまま。
    そうか・・・・。
    わかりにくいのかもしれないなあ。
    高尾山中の「1号路」の道しるべは、地図と照らしあわせてみないと何が言いたいのかわからないですし。


    もう何年も前になりますが、高尾駅で中央本線に乗り換えて藤野駅に行こうとしていたとき、車両の中で、
    「この電車は高尾山に行くんですよね?」
    と質問されたこともありました。
    高尾駅から人の流れに乗ってうっかり中央線に乗り換えてしまった人だったのでしょう。
    「高尾山に行くのなら、高尾駅で京王線に乗り換えて、高尾山口駅で降りるんです」
    と説明すると、慌てていらっしゃいました。
    相模湖駅から小仏城山経由で高尾山に登るコースが一瞬頭をかすめましたが、高尾山に初めて登るのだろう人にあのコースを安易に紹介するのはかえってまずい・・・・。
    「次の駅で降りて、ひき返したほうがいいですよ。まだ朝早いですから。充分間に合うと思いますから」
    と話すと、暗い顔で黙り込まれてしまいました。

    落ち込むくらいなら、ちゃんと下調べしようよー。
    どうして電車の接続や地図をちゃんと見てこないかなー。
    そうも思うのですが、有名な観光地なんだから行けばわかるだろうという人の気持ちもわからなくはないんです。
    私も先日武蔵五日市駅から今熊山を歩いたときは行けば何とかなるだろうという安易な考えだったことは否定できません。

    というよりも、今のこのざわつく感じは、何で昨日もっとちゃんと説明して相談に乗れなかったかなあという後悔から来ています。
    あの場所で1号路というのがあまりにも予想外だったこともあり、上手く対応できなかったなあ。
    山はペイフォワード。
    山で困っている人を見たら、自分の出来る限りで助ける。
    そうやって助けてもらったことが何度もあるくせに、何で私は何もしなかったかなあ。
    というわけで何だかジタバタしている雨の月曜日です。

      


  • Posted by セギ at 13:48Comments(0)

    2016年06月09日

    平方根の計算 その2


    中学3年生で学習する平方根の計算は、高校数学でも延々と使うことになるものです。
    しかし、子どもは案外このことをわかっていません。
    こういうことは他の単元でもよくあることです。

    例えば、小学生は「分数の計算」を学習しても、それが今後ずっと出てくるものであることを理解していないことがあります。
    分数は苦手だから勉強しない。
    それで済むと思っていることがあり、後の単元でも分数を使おうとせず、何でも小数で計算しようとし、その限界にやがて気づいて青ざめます。
    平方根の計算も同様で、苦手だからやらないでおくと今後の単元には全て平方根が使用されるので訳がわからなくなります。

    あわせて、平方根のスマートな解き方も出来れば身につけたいところです。
    しなくてもよいかけ算をして、わざわざ大きい数字にした後、素因数分解して整理する。
    1つ1つにそんなことしていたら時間がかかってしょうがない。
    でも、そんな解き方をする子もいます。

    簡単な例を1つ。
    例えば、√8×√72
    これを、√8×√72=√576 と筆算して、それから素因数分解して解く子がいます。
    でも、下のように計算すれば、3桁の数字は出てきません。
    √8×√72
    =2√2×6√2
    =2×6×2
    =24

    どちらでも正解は出せますが、この先、2次方程式も2次関数も三平方の定理も、そして高校数学も、計算はルートまみれです。
    できるだけ筆算の必要のない、楽で正確に解ける解き方を身につけてほしいところです。
    筆算で計算ミスをしてしまう危険を回避したいです。

    しかし、以前、中3の女子生徒にこういう話をし、こう解くほうが楽なんだよと説明しましたら、その子にこう言われました。
    「√72は、どうして6√2だとわかるの?」
    「72=36×2=6×6×2 だから、6√2と、暗算で直せるんだよ」
    「・・・・私は、直せない」
    「え?」
    「私は、√72も、素因数分解しなければ、6√2に直せない。だから、同じことだと思う」

    厳密にはそれは同じことではありません。
    ただ、2桁でも3桁でもどうせ暗算できないのだから、いつも同じ解き方で解いていくほうが混乱しないという気持ちはわからなくはありません。
    解き方を手順として覚えたい子は、解き方はできるだけ単純であるほうが良いのでしょう。
    ただ、72を素因数分解するよりも、576を素因数分解するほうがミスをする可能性が高くなります。
    避けたいのは、計算ミスです。

    前にも書きましたが、高校数学になると、基本的な計算問題でも計算過程は複雑です。
    数学が得意な子でも、1題解くのに5分はかかる問題も珍しくありません。
    ただ、それで正解が出れば、5分で片付く問題なのでもあります。
    計算が苦手な子は、解くだけでまず2倍の10分はかかってしまいます。
    しかも、途中で計算ミスし、誤答します。
    この直しに時間がかかります。
    どこで計算ミスをしたのか。
    解答解説集と首っ引きで確認することになりますが、解説の途中で省略しているような単純な過程でミスをしてしまうことも多いので、その発見に時間がかかります。
    やっとミスがわかって、そこから自分で解き直す。
    しかし、そこからまた計算ミスをする。
    また誤答する。
    解き直す。
    そんな繰り返しで、1題解決するのに30分かかることも珍しくありません。
    数学が得意な子が5分で解く問題に30分かかる。
    同じ時間だけ数学を勉強しても、6分の1の量の問題しか解けません。
    これでは演習不足となり、もともと苦手な数学がさらに苦手になっていきます。
    高校生で数学が苦手の子の回復が難しいのは、演習量の確保ができない段階にきていることが主な原因です。

    それでも逆転したいのなら、まずは6倍の学習時間の確保をすること。
    最低でも、数学が得意な子と同じだけの演習量を確保すること。
    そうしたことが必要となります。

    勿論、計算力だけあっても発想力がないと、数学は少し難しい面があります。
    しかし、そもそも計算力がないと何を解いても正答が出ないので、数学の勉強をしていても時間ばかりかかって先に進みません。
    計算力があることは数学が得意であるための必要条件。
    十分条件ではない。
    そういうことだと思います。

    ところで、√8×√72の計算は、上記2つの他に、もっと楽な方法があります。
    √8×√72
    =√8×√8×√9
    =8×3
    =24

    同じ数学の問題を解くのでも、実は何段階ものステージがある。
    別のステージに立っている者が同じ問題を解いている。
    中3くらいからは、そういう印象が強くなります。
    一緒に上のステージに上がりましょう。

      


  • Posted by セギ at 13:34Comments(1)算数・数学

    2016年06月06日

    6月18日(土)、大人のための数学教室を開きます。




    6月4日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    「整数の性質」の2回目の授業です。
    内容的には、約数・倍数、平方根の利用、約数の個数や約数の総和の求め方など、まだこれまでの復習内容です。
    前回のブログとも内容がかぶりますが、平方根の利用は、例えばこんな問題です。

    例題 √120n が整数となるときの自然数nを小さいものから3つ求めよ。

    これは中3で学習する内容です。
    高1になると数Ⅰの「式の計算」の単元で復習します。
    そして、数A「整数の性質」でも、再度復習します。

    数年前、大人のための教室で最初にこの問題を解説したときは、
    「では類題を練習してみましょう」
    と声をかけるところになかなか進めませんでした。
    どうにも納得できない。
    何のことか呑み込めない。
    理解できないから、板書をノートに書き留めるところにも進まず、手が動かず、ただボードを眺めて首をひねってしまう・・・・。
    そんな状態のようで、何度も角度を変えて説明しました。

    120=2・2・2・3・5
    よって、最小のnは、2・3・5=30
    これの理解がまず大きな課題でした。

    n=2・3・5とすると、
    √120n
    =√2・2・2・3・5・2・3・5
    =√(2・2・3・5)2
    =2・2・3・5
    =60
    と無事に整数になります。

    これの理解を阻むものとしては、素因数分解や指数法則や平方根の定義の理解が曖昧であることなどが考えられますが、一番の大元は、今までそのような問題を考えたことがないので、頭にそういう考え方の道筋がないことなのではないかと思います。
    「平方根の利用」の辺りから、数学で学ぶ内容は日常を離れた斜め上、アサッテの方向からやってくる感じが強まってきて、論理を追っていくのに骨が折れるようになるのではないかと思うのです。

    しかも、実はnは1つではなく無限に存在するという話になると、今までの理解も吹っ飛ぶくらいわからなくなるようでした。

    n=2・3・5・2・2とすると、
    √120n
    =√2・2・2・3・5・2・3・5・2・2
    =√(2・2・2・3・5)2
    =2・2・2・3・5
    =120
    やはり、整数になりますね。
    nは120の中のペアのいない素数の積とは限らず、nの中に2の2乗を含んでいても良いわけです。

    したがって、n=2・3・5・3・3としても大丈夫です。
    √120n
    =√2・2・2・3・5、2・3・5・3・3
    =√(2・2・3・3・5)2
    =2・2・3・3・5
    =180
    これも整数になります。
    よって、n=30、120、270です。

    この問題は、数Ⅰ「式の計算」で復習したときも少し大変でした。
    けれど、今回、数A「整数の性質」で復習すると、これは困った、どう説明すればわかっていただけるだろうという感じにはなりませんでした。
    既習の内容だという記憶はなかったかもしれません。
    でも、脳が覚えているのだと思います。
    この考え方の筋道は前にたどったことがある。
    それが線のように細い道でも、2回目にたどるときは以前ほどの違和感や抵抗感はないのでしょう。
    まして3回目にたどる今回は、脳が抵抗感なく受け入れるようになっていたのではないかと思います。

    時間を置いて繰り返すことの効果を改めて実感しました。

    「学校の授業がよくわからない」
    という子どもに、わからなかったという問題を解説すると、
    「あ、わかった!学校でもこんなふうに説明してくれたらいいのにー!」
    と賛辞をもらうことがあります。
    若い頃は、私の説明はわかりやすいからねえ、などと内心自慢に思っていたことも否定できません。
    現在は、嬉しい一方、でも、それは学校の先生が1回道筋を作ってくれているからで、私はわかりにくいところをピンポイントで強調するからわかりやすく感じるんですよと思うようになりました。
    何もないところから始めるのは本当に難しい。
    そういう意味で、何もないところから始まる大人のための教室はいつも正念場と感じます。


    「整数の性質」という単元は、今は中学校の復習内容ですが、あと数ページで飛躍的に難度が上がります。
    「合同式」そして「不定方程式」の学習に入ります。
    斜め上どころか、火星方向からやってきた論理が金星方向に抜けていくような凄まじいアサッテ感との闘いとなります。
    1問の解説を聞き終わったときには、もう最初のほうがわからなくなっている・・・・。
    論理的に正しいことが、どうしてこんなに淡雪のように儚いのだろう・・・・。
    正しいことなのだろうに、なぜ、こうも確信がもてないのか・・・・。

    大袈裟でなく、そんなふうになってしまうかもしれません。
    初めて学ぶ、脳に全く道筋のない学習内容です。
    それでも、繰り返せばきっと大丈夫。
    そんな光も少し見えてきた今回の授業でした。


    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  6月18日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p96から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  メールにて、ご予約をお願いいたします。
           左の「お問合せ」ボタンからご連絡ください。
           既にご参加いただいている方は携帯メールアドレスにご連絡ください。     



      


  • Posted by セギ at 13:33Comments(0)大人のための講座

    2016年06月03日

    平方根の計算


    平方根とは何でしょうか?
    「2乗するとaになる数をaの平方根という」
    これが定義です。
    2乗すると4になる数は、2と、-2。
    すなわち、±2が4の平方根です。

    簡単なことのようなのですが、子どもには難しい内容です。
    小学生に平方根に関する問題を出すとその難しさがよくわかります。
    勿論、「平方根」という言葉は使いません。
    例えば、こんな問題です。

    問題 面積が16平方cmの正方形の1辺の長さを求めなさい。

    多くの小学生は、この問題を正しく解くことができません。
    16÷2=8
    答え 8cm としてしまいます。

    「うん?もしも1辺が8㎝なら、面積は8×8=64となってしまうよ?」
    そう説明すると、それは理解できるのですが、ではどうやって求めたら良いかはやはりわからず呆然としてしまいます。

    □×□=16
    この式を立ててあげると、
    「そんな式、立てていいの?」
    と驚き、
    「どうやって解くの?」
    と言います。
    □を求めるための式が必要だという固定観念がある様子です。
    何重もの壁に阻まれ、答えを求められないのです。

    □を求めるための式は必要ではない。
    上の式の次は、□=4でいいんだよ。
    たし算でもひき算でもかけ算でもわり算でもないから、式は必要ない。
    □×□=16となる数を頭の中で探すんだよ。
    そう説明しても、腑に落ちない様子の子は多いです。

    こうした問題は、中学受験のための受験算数で出題されます。
    普通の小学生が学ぶ内容ではありません。
    でも、受験生でも上のような反応になり、正解が出せないことが多いのです。

    子どもの脳は日に日に成長していきますから、小学生の間は理解できなかったことも、中3になると多くの子は理解します。
    しかし、「平方根の利用」の学習に進むと、やはり理解が表面的だったのかなあと思うことも多いです。

    例えば、こんな問題。

    √20nが整数となるような自然数nを小さいものから順に3つ答えよ。

    この問題に関しては、何回説明を聞いてもわからない、何の話をしているのかさっぱりわからないという子も、かなりの割合で存在します。

    20を素因数分解すると、20=2×2×5
    したがって、20の中に既に2の2乗が存在します。
    あとは、5の処理。5も2乗になればいい。
    nが、20の中にある5にとってのペアであればいい。
    だから、nが5であれば、√20nは、整数になることができます。

    ここまでは、何とか理解できないこともない。
    しかし、その後の「小さいものから3つ」が難解です。

    答えは、5しかないでしょう?
    他に何があるの?
    固定観念にとらわれると、もうそれ以上は出てこなくなります。

    √20nが整数になる場合のnは、無限に存在します。
    確かに、nは、5でもいい。
    でも、5×2×2=20でもいい。
    5×3×3=45でもいい。
    20nが全体として何かの2乗になればいいのですから、nの中にも、何かの2乗が含まれていて良いのです。

    これが「何の話をしているのか、さっぱりわからない」という中学生の場合、作業として平方根の計算を身につけていても「平方根とは何か」の根本が揺らいでいる可能性が高いです。
    だから、何で2乗にするのかがわからないのでしょう。
    2乗にするためのペア探し?
    何の話をしているの?
    何で素因数分解するの?
    そんな状態である場合が多いように感じます。

    もう1つ。
    答えが1つに決まらないことが理解できない。
    理解できなくてイライラする。
    そんなもの求めて何になるのと言い始める。
    だから、数学は嫌いなんだと言う。

    「わかる」「わからない」の話を、「好き」「嫌い」の話にすりかえてしまいます。
    中学生が勉強をする際に困難なのは、そういうところもあります。

    わかれば、面白い。
    わかるから、できるから、好きだ。
    子どものそういう気持ちも共感できます。
    でも、わからないことの、そのわかりにくさが好きだ。
    簡単にわかるようじゃ、面白くない。
    難しいから、面白いんだ。
    なかなか上達しないから、続けるんだ。
    そういうことを、子どもたちに実感してもらいたいなあと思います。
      


  • Posted by セギ at 11:55Comments(0)算数・数学