たまりば

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2018年01月19日

字が雑な子どもが増えているように感じます。


字が上手い下手ということで言えば、私は明らかに字が下手です。
それでもなぜかペン字検定2級に合格しましたー。ヽ(^。^)ノ
ペン字に限らず、世の中の検定なんて本当の実力とは乖離したものであるという好例かもしれません。
実力より高めの検定に合格するための技を使いました。
ずるいことをしたわけではなく、出題傾向と合格基準を見極め、照準を定めました。
一般にいう「きれいな字」と書道的な「良い字」とは重なる部分も多いですが、異なる部分も多いです。
できっこないをやってみせる、セギ英数教室。

いや、そんな話はさておき、字は、下手ではあっても、とにかく判読できることが大切です。
字は曲線と直線の組合せです。
正しい位置関係に直線と曲線がないと、その文字を構成できません。
しかし、生徒の中に、そこに意識の及んでいない字を書く子が増えてきたように感じます。
勿論、以前と同様に、しっかりした字を書く子もいます。
一方、きれい汚いを通り越して、他人には読めない字、自分で読み返そうとしても判読に時間のかかる字を書く子が増えているように感じます。

私が子どもの頃は、俗に言う「丸文字」の流行があり、特に女子は皆きれいな字、かわいい字を書いていました。
私のように字の下手な女子はむしろ異端でした。
しかし、近年、きれいな字を書く女子は減り、男子と女子と、字では識別できなくなってきています。
女子の字が雑になり、男子と同じレベルになってきたのです。

こんなことを書くと、女子生徒のお母様から「すみません、すみません。よく言って聞かせます」という反応がありそうで気が重いのですが、そういうことではないのです。
女子中学生や高校生の字が雑なのは、親の責任ではありません。
本人の問題ですよー。
私の世代の女子の字がきれいだったのが親の躾の賜物だったとは思えないですし。

なぜ、我々の世代の女子の字はきれいだったのか。
それは、手書きの文字を他人に見せる機会が多かったからでしょう。
大人に見られることよりも、男子に見られることよりも、女の子同士でお手紙を回すとき、きれいな字、かわいい字は必須のものでした。
女の子から見てかわいい文字を書くことが、女の子にとって必要なことでした。

今、文字はスマホで打ち込みます。
友達同士も、連絡はスマホが中心です。
互いの手書き文字を見る回数は激減しました。
きれいな字を書く練習をしたり工夫をしたりする必然がなくなったのだと思うのです。

もう1つ、最近、自分のこととして感じたのですが、普段自分の書く字が以前より汚くなっているのです。
あれ、これは何だ?と思いました。
保護者の方に送る学習指導レポートの下書きは、そもそも走り書きで、自分が読めればそれでいいのですが、それにしても汚い字だなあと自分で感じて、これはどういうことだろうと思ったのです。
そして、気づきました。
字を書いているスピードが、以前より速いのです。
速記じゃあるまいし、そんなスピードで字が書けるわけがないじゃない、というスピードで字を書いていたのでした。
これは何のスピードだ?
とさらに考えると、それはスマホやパソコンに文字を入力するときのスピードなのでした。
機械に打ち込むときと同じスピードで、手書きの文字も書いていたのです。
手で書くのがまだるっこしくて、無意識に、機械に打ち込むスピードで文字を書いていることに自分で気づきました。
・・・・それじゃ、雑な字になりますね。
手書きの文字はもっとゆっくり書くものだよと自分に言い聞かせて意識すると、すぐに昔の自分の文字に戻りました。

生徒の雑な字も、字を書くスピードが速くなりすぎているのが原因なのではないかと思います。
ゆっくり書けば、もっときれいに書けるのでしょう。
このところ、生徒の英作文を見る機会が多いのですが、私以上に慌てて書くせいなのか、字が異様に読みにくいのです。
mとw、aとuの区別がつかない文字を書く子は以前から多いのですが、aとnの識別ができないなど、以前からは考えられないようなことも起きています。
これは、やはりパソコン・スマホの普及が原因の1つと思います。
スマホで文字を1つ打ち込むのと同じスピードで手書きの文字を書こうとしてしまうのだと思うのです。
文字を手書きすることのスピードの遅さに自分で耐えられず、速く雑に文字を書いてしまう。
これは、自覚して治さないと、治らないです。

入試の答案、英検などの検定の答案は、採点する先生に自分の熱意を伝えるものです。
採点する先生が、あまりの読みにくさに心の中で舌打ちするような文字を書いて、良いことが起こるとは思えません。
丁寧に文字を書いても、時間内にはおさまります。
字はスマホのときよりもスピードを落として、丁寧に書いてください。



  


  • Posted by セギ at 12:14Comments(0)講師日記

    2018年01月17日

    セギ英数教室、生徒を募集いたします。


    セギ英数教室、生徒を募集いたします。

    現在の成績は、問いません。
    未来の秀才を求めています。
    小さな個別指導塾ですが、1人1人の成績を確実に上げることを目標に、実績を上げております。
    担当は、受験指導30年のベテラン。
    「上手な授業」というパフォーマンスではなく、受け持った生徒の成績を本当に上げることが目的の「学習トレーナー」を自認しております。
    必要な時期に必要な学習内容を提示します。

    ◎時間   1回の授業は90分。週1回です。
     今回募集いたしますのは、以下の3コマです。

     月曜日 16:40~18:10

     火曜日 20:00~21:30(通塾は2月からとなります)

     金曜日 16:40~18:10(通塾は2月からとなります)

    ◎形態   1対1の完全個別指導です。

        
    ◎指導科目 
     小学生  中高一貫校受験 算数・国語
           私立受験算数
           一般算数
            小学英語
     中学生  中高一貫校 数学
           中高一貫校 英語
           高校受験 数学
           高校受験 英語
     高校生  大学受験 数学
           大学受験 英語
           内部進学向けの数学・英語も承っております。
           英検など各種英語検定対策も承ります。

    ◎費用 
     週1回 受講で、月額20,000円
     週2回 受講で、月額36,000円
     (内訳 90分1コマ4,000円、諸経費・教材費月額4,000円)
      他に入会金を10,000円いただきます。

    ◎入会までの流れ
     まず、無料体験授業を受けてください。
     左の「お問い合わせ」ボタンからご連絡ください。

    以下の内容をご記入いただけますと、以後のやりとりがスムーズです。
    ①お子様の学校名
    ②学年
    ③性別
    ④ご希望の通塾曜日
    ⑤ご希望の体験授業日時(11月からとなります)
    ⑥希望科目
    ⑦体験授業の希望内容
    (例 「1次関数」 など)


    ◎場所   三鷹市下連雀3-33-13
            三鷹第二ビル305
           三鷹駅南口から徒歩5分。
           春の湯の斜め前のビルです。







      


  • Posted by セギ at 13:26Comments(0)コース案内

    2018年01月17日

    1月27日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    1月13日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も「複素数」。
    まずは、複素数の範囲での因数分解です。

    問題 x4+3x2-40 を次の範囲で因数分解せよ。
    (1)有理数 (2)実数 (3)複素数

    こうした問題でネックとなるのは、数学用語の理解です。
    「有理数」「実数」「複素数」の定義を覚えていないと、問題が要求していることがよくわからないという事態に至ります。
    わからなくなった場合、下の記事に戻って、ご確認ください。
    http://seghi.tamaliver.jp/e446726.html

    さて、「有理数」の範囲での因数分解というのは、今まで通りの因数分解ということです。
    x4+3x2-40
    =(x2+8)(x2-5)

    これ以上はどうにもならない。
    これが有理数の範囲での因数分解です。

    しかし、「実数」の範囲での因数分解となると、実数は、有理数の外側に無理数を含んだ集合ですから、平たく言えば、√ が出てきても良いのです。
    ならば、( )の中はまだ分解できますね。
    a2-b2=(a+b)(a-b)の公式を使えば後ろのほうの( )をさらに分解できます。

    (x2+8)(x2-5)
    =(x2+8)(x+√5)(x-√5)

    さらに、複素数の範囲での因数分解ならば、前のほうの( )も分解できます。
    まずは、x2+8=0 を解いてみましょう。
    x2=-8
    x=±√-8
    x=±2√2 i
    この解から逆に2次方程式を復元するなら、
    (x-2√2 i)(x+2√2 i)=0 
    となります。
    これが、最初の x2+8=0 と等しいのですから、
    x2+8=(x-2√2 i)(x+2√2 i)
    と分解できます。

    公式 a2-b2=(a+b)(a-b) を利用しても同じです。
    x2+8
    =x2-(-8)
    =x2-(2√2 i)2
    =(x+2√2 i)(x-2√2 i)

    よって、(3)の答えは、
    (x+2√2 i)(x-2√2 i)(x+√5)(x-√5)
    となります。
    ( )内が全てxの1次式に因数分解できました。
    あとは、ここまでやる必要があるかどうかということ。
    やりたいならば、ここまでできるということなのです。


    問題 2次方程式x2+2(a+2)x-a=0 が-3と2の間に異なる2つの解をもつような定数aの範囲を定めよ。

    2次方程式の解の正負に関する問題ですね。
    数Ⅰ範囲でのこの典型題については、以下に解説してありますので、ご覧ください。

    http://seghi.tamaliver.jp/e446027.html

    以下は、上のページをご参照いただいた、あるいは、その典型題なら理解していること前提に解説が進みますので、よろしくお願いいたします。

    F(x)=x2+2(a+2)x-a=0 とおきます。
    これは下に凸に放物線のグラフとなります。
    それが、-3と2の間で2か所、x軸と交われば良いのです。
    まずは、その通りのグラフを描いて考えます。
    このようなグラフにするためには、まず、x軸と2点で交わらなければならないので、判別式を用いましょう。
    判別式D>0 ならば、x軸と2点で交わります。

    ここのところ、今回、大人のための教室で授業をしても、やはり皆さん「え?」となってしまうところでした。
    高校生には、
    「D>0ならば、放物線は、x軸の上に浮いて、交わらないんじゃないの?」
    と言う子も多いです。
    感覚的にわからないでもない誤解ですが、判別式って、そういうものではなかったですよね。
    判別式は、放物線のグラフの概形とそのような短絡的につながるものではありません。
    判別式は、2次方程式の解の公式の√ 部分の中身です。
    √ 部分の中身が0ならば、2次方程式の解は、1つ、すなわち重解となります。
    2次関数のグラフで言えば、x軸と接している状態です。
    √ 部分の中身が正の数ならば、2次方程式の解は、2つの実数解となります。
    2次関数のグラフで言えば、x軸と2点で交わっています。
    √ 部分の中身が負の数ならば、2次方程式の解は、2つの虚数解となります。
    2次関数のグラフで言えば、x軸とは共有点がない、平たく言えば、下に凸のグラフならばX軸より上に浮いています。
    それを判別するのが判別式でした。
    グラフがx軸より上に浮いているからD>0ではないのです。

    今回の問題では、異なる2つの解をもつので、D>0です。


    [1]判別式D>0より
    D/4=(a+2)2+a>0
    a2+4a+4+a>0
    a2+5a+4>0
    (a+1)(a+4)>0
    a<-4,-1<a ・・・①

    この計算過程でも、「何をどうやっているのか、わからない」と混乱する高校生は多いです。
    2次不等式の解き方を忘れてしまっているのです。
    わからない場合は、下のページを見てください。

    http://seghi.tamaliver.jp/e445206.html

    数Ⅱを高校生に教えていて困るのは、数Ⅰで学習したことをほとんど忘れていること。
    数Ⅰの内容が身についていないと、数Ⅱを学習していくのには多くの困難があります。
    数Ⅱで新しく学ぶ内容がわからないわけではないのです。
    数Ⅰで学習済みの内容がわからないのです。
    数Ⅱで急につまずくわけではないのです。
    数Ⅰが身についていないから、その上にはもう何も積み上がらないだけなのです。
    今回、この話を大人のための数学教室でもしたのですが、
    「でも、何を復習したら良いのかわからない」
    と参加者の方が話されていたのが印象的でした。
    高校生も同じ気持ちかなあ。

    復習して無駄な箇所などありませんので、自分で曖昧になっていると感じるところをどこからでも復習したら良いと思いますが、特に「2次関数」と「三角比」は、今後もずっとネックとなり続けるので、最優先の復習課題です。
    応用問題はわからなくても大丈夫なので、基本の定理や計算方法とのその意味はわかるようにしておくと、数Ⅱの学習が随分楽になります。

    さて、問題に戻りましょう。
    x軸との交点が2つあることから、とにかく、[1]の条件を考えました。
    他のどんな条件を満たせば、解は、-3と2との間に2つあるのでしょうか。
    放物線の軸が、-3と2との間にあると良いですね。
    y=ax2+bx+cの軸の方程式は、x=-b/2a でした。
    それを用います。

    [2]軸の方程式より
    -3<-2(a+2)/2<2
    -3<-a-2<2
    -1<-a<4
    1>a>-4
    -4<a<1 ・・・②

    しかし、この条件だけでは、放物線はだらんと広がり、-3と2の間にx軸との交点が2つあることにならないですね。
    ここで、あと2つの条件に気づきます。
    F(-3)>0 と、F(2)>0 です。
    x=-3のときのyの値が0より大きいならば、その右側で、放物線x軸と交わっているてしょう。
    x=2のときのyの値が0より大きいならば、その左側で、放物線はx軸と交わっています。

    [3] F(-3)>0,F(2)>0 より
    F(-3)=(-3)2+2(a+2)(-3)-a>0
    9-6(a+2)-a>0
    9-6a-12-a>0
    -7a-3>0
    -7a>3
    a<-3/7 ・・・③

    F(2)=22+2(a+2)×2-a>0
    4+4(a+2)-a>0
    4+4a+8-a>0
    3a+12>0
    3a>-12
    a>-4 ・・・④

    これでグラフはイメージ通りの形になりますね。
    よって、①~④より、
    -1<a<-3/7


    次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  1月27日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理」に入ります。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします




      


  • Posted by セギ at 12:51Comments(0)大人のための講座

    2018年01月15日

    南高尾山稜を歩きました。2018年1月。


    2018年1月14日(日)、久しぶりに山を歩いてきました。
    寒波がおしよせ、冷え込む日々が続いています。
    こんなときは、低山でも凍結箇所がありますし、朝は霜が降り、昼になるとそれが融けてグチャグチャの泥道になるところが多く、歩きにくいです。
    久しぶりなので、そういう心配のない山を歩きたい。
    となると、南高尾山稜。
    全体に南向きなので、凍結の心配はほとんどありません。
    道も乾いて快適です。

    京王線高尾山口駅8:50。
    甲州街道の交差点を渡り、坂道を上がると、草戸山への道しるべが見えてきます。
    今日は時計回りに南高尾を歩きます。
    時計回りは、登りが多くなるのでバテやすいです。
    帰りが高尾山経由となり、観光シーズンは混雑するのも難点。
    でも、この季節なら、大丈夫。

    民家の横から細い登山道が始まります。
    この登山道は日影なので、霜が降りていましたが、枯葉が多いので滑ることはなく、しっかり踏みしめて歩いていけば大丈夫でした。
    本日は、トレッキングポールもなし。
    久しぶりに自分の足だけで山道を歩くと、何でもない道が細いなあ、少し怖いなあと感じるから不思議です。
    バランスに自信がなくなっているのでしょうね。
    一方、ポールを使うよりも速く進めました。
    2本のポールと両足と、置く場所を4か所確認しながら歩いていると全体に遅くなるのでしょう。

    最初の急登を20分ほどで尾根に乗りました。
    ここからもアップダウンが続きます。
    下りてくる人たちと何人もすれ違いました。
    近所の方なのでしょうが、何時に出発しているのかなあ。
    早い下山だなあ。
    小さなピークに登っては少し下り、また登っては少し下ります。
    ピークからは、樹間に高層ビルとスカイツリーが。
    冬晴れの今日は眺望も良好です。
    いつもは、夕方で下山を急いでいることもあり、ここからスカイツリーが見えるなんて気づかなかったなあ。

    大きく下る箇所に出ました。
    ここは反対回りのときにはつらい登りで記憶に残る所です。
    登りのときはあまり意識しなかったけれど、太いロープが張ってあり、そこに手を添えれば楽に降りていくことができました。
    南高尾も整備が進んで随分歩きやすくなっています。
    鉄塔の脇を通り、さらにアップダウンが繰り返されます。
    整備された木段を登っていくと、草戸峠。
    高尾山がよく見通せる峠です。
    ベンチもたくさん並んでいます。
    1つに座って、ちょっと休憩。9:55。

    そこから左手に鉄網の張ってある道を登っていくと、草戸山。10:10。
    あずまやは階段を数段登る高い位置にあり、眺望良好でした。
    ここもベンチがたくさんあります。
    早くも煮炊きを始めている人の姿も見られました。
    ここから道幅は広く、登山道というよりも遊歩道のような道になります。
    とはいえ、急坂が多い箇所で、階段が整備されていますが、その階段の段差が大きいので、なかなか大変です。
    最初は階段で大きく下り、その後は階段で大きく登ります。
    息を整え、一定のペースで登っていきました。
    途中にもあずまやがあり、城山湖がよく見えました。
    湖のほとりの芝を刈り込んで「しろやまこ」と文字にしてありました。
    ここからの眺めを意識した文字であるように、くっきりとよく見えます。

    さらに登っていくと、道は二つに別れ、左の広い道は峰ノ薬師への道。
    右の山道を選んでさらに登っていきます。
    反対回りのときには平坦な道と感じているところがいちいち登りであることに気づかされるのが、時計回りの道。
    登りが続くなあと感じながら歩いていくと、道が開けて、三沢峠。10:35。
    ベンチもあり、五叉路の中心をなす峠です。
    登りの道もその左のまき道も、どちらも南高尾の道。
    左のまき道を選びます。
    道はときどき細くなり、また広くなりを繰り返します。
    登りになったり平坦になったり。
    道の端に霜が降りていることはたまにありますが、ほとんど乾いていて歩きやすい快適な道でした。
    南高尾は日差しも暖かく明るく、秋から冬に歩くと気持ちのいい道です。
    また、早春はスミレの種類が豊富です。

    見晴台。11:10。
    その少し前から、樹間に富士山が見えていました。
    見晴台からも丹沢の向こうに富士山。
    その右に南アルプスも山頂部分のみ細く見えます。
    真っ白だなあ。
    ここは津久井湖を見下ろせる登山道にベンチがたくさん並んでいる休憩適地。
    南高尾で最も眺望の良い場所です。
    少し早いけれど、お昼にしました。
    今日はおにぎりとほうじ茶のお昼です。
    日差しが暖かい南向きのベンチなので、1枚羽織る必要もなく休憩できました。
    南高尾は歩く人が年々増えているせいか、この前後にもこの数年で多くのベンチが設置されました。
    ここが満員のときに昼食場所に困って彷徨う必要はないので助かります。

    さて、出発。
    南高尾の最高峰、大洞山を目指します。
    まき道が続きます。
    全体に細いですが、乾いているのでスリップの心配はなく安心です。
    向こうから来る人が増えてくる時間帯となりました。
    互いに道を譲るのが少し大変なので、退避できる箇所に気づいたほうが早めに退避して相手を通します。
    「ここからどこに行かれるの?コンピラ山?」
    女性三人のパーティに道を譲ったときに、声をかけられました。
    「ええと、大垂水峠から小仏城山に登り返します」
    「え?城山まで行くの?みんなどんどん向こうから歩いてくるから、どこに行くのかと思って」
    南高尾を歩いて、あなたはこれからどこに行くのと訊かれたのは、これで4回目です。
    これは、高尾主脈を歩いているときには起こりません。
    どこから歩いてきて、どこへ行くのか。
    他人にとっては不思議なコース取りをしている人が多いのが南高尾なのかもしれません。

    コンピラ山とは、どこだろう?
    地図を見ると、大洞山の手前のピークでした。
    山頂標識を見た記憶がないのですが、一段高いところにベンチとテーブルのあるところかな?

    さて、さらにまき道を行きます。
    1段下ってからまた登り返す、少し難しいところは、2年ほど前に太い鎖がつけられ、歩きやすくなりました。
    時計回りに歩いてくると登りが多くなるので、あまり難しいとも感じず、鎖に触わる必要もありませんでした。
    同じ崖っぷちのまき道でも、登りよりは下りのほうが怖く感じます。
    あとは、私は左利きなので、壁面が自分の右側で、利き腕が空間に面しているほうが安心感があるようです。
    左利きの人は、無意識だと道も右側通行します。
    右利きの人は、どこでも通っていいときは、自然と左側通行になりますね。

    そこでまき道は終わりで、あとは尾根道。
    ここも登りが中心でした。
    時計回りをすると、こんなに登るんだなあ。
    木段の登り。
    さらに、岩がちな急登。
    ここは下りのときには少し手を使わないと降りられないので印象に残る箇所です。
    ここを越えれば、もう大洞山は近い。

    見えてきました。大洞山。12:00。
    お昼どきなのに、ここには人がいませんでした。
    さらにしばらく行くと、横並びのベンチがいくつかあり、そこからは下りです。
    どんどん下り、さらに木段をたんたん降りていき、木の根の作る段差も下ると、枝越しに甲州街道が見えてきました。
    再び道は細くなり、崖っぷちの道を用心して歩いていくと、歩道橋。
    ここが大垂水峠です。12:25。

    歩道橋から直接登ると、一丁平のほうに出ます。
    今日は、歩道橋をいったん下りて、甲州街道をしばらく西に歩き、案内板の手前の登山口から小仏城山を目指します。
    鉄柵に頼って、半分壊れかけた階段を登っていきます。
    道が平らになり、沢沿いの道をしばらく行き、そこからは斜面をジグザグに登ります。
    その先は、斜面をまく細い道。
    下りのときは、ここがこのコースで一番歩きにくいところですが、登りのときにはやはり楽に感じました。
    あとは、ただただ急な登りです。
    木段が整備された道を淡々と登っていきます。
    いったん登りきると、道はしばらく平坦になりました。
    植林帯の穏やかな道が続きます。
    ベンチもあります。
    分岐に道しるべがありました。
    ここを右にいくと、大平林道につながるんだろうなあ。

    再び急登が始まりました。
    下りのときに足がかりである埋め込んである木材は、登るときにもやはり頼りになります。
    ようやく、奥高尾主脈のデッキ道に到達。
    そこから左に少しいくと、小仏城山。13:20。

    富士山が大きく見えました。
    南高尾よりも標高が高いので、富士山は雪のかぶっていない裾野のほうまで見えていました。
    午後になってもこんなにスッキリ富士山が見える日は冬でもそんなにありません。
    嬉しいなあ。
    昼の混雑時は過ぎていますが、それでもベンチはほぼ満員。
    名物のなめこ汁を飲んでいる人。
    ビールを飲んでいる人。
    東側に回ると、こちらは都心の眺望が広がっていました。
    高層ビルが1つ1つ、くっきりと見えました。

    さて、下山。
    木段をタンタン下って、少し登り返すと、一丁平展望地。
    ここからも富士山がくっきり見えました。
    左端に相模湾も見えていました。
    冬だけ楽しめる眺望です。
    こんなに眺望が良いから、今日は紅葉台も登ろう。
    しかし、まき道との分岐で、前を行く人たちは皆、左のまき道のほうを選んでいきました。
    まだ時間は早いのに、何でかなあ。

    紅葉台。14:10。
    富士山は少しずつ薄くなっていきます。
    それでも、飽きず眺めました。
    さて、茶店前の坂道を下って、高尾山下。
    ここで気づきました。
    そうか。
    シモバシラの氷花だ。
    皆、それが目当てでまき道を歩くんだ!

    夏の終わりから秋に、このまき道にはシモバシラがたくさん咲きます。
    シモバシラは冬に枯れますが、その茎は残り、そこに氷が巻き付きます。
    それがシモバシラの氷花です。
    まだ時間の余裕があるので、まき道を戻りました。
    30m戻っただけで、氷花がたくさん見られました。
    写真にも撮って満足。

    さて、あとは、遅い初詣をしましょう。
    高尾山頂は巻いて、1号路を降りていきました。
    もう午後遅く、寒いので、観光客も少なめ。
    お詣りも順番待ちは不要でした。
    おみくじを引き、熟読。
    初詣終了。

    石段を下りていくと、御朱印と健康登山の記録の受付窓口は、行列ができていました。
    人気あるなあ。
    今日は女坂を下ります。
    観光客もそんなに多くないので、1号路も混雑せず歩きやすいです。
    ケーブル駅付近の天狗焼きの売店も行列。
    昔、一度買って、おいしかったけれど、いつも長い行列ができていて、あれ以降なかなか買えないなあ。
    まだ早いので、今日は、1号路を歩いて下山します。
    冬至からもうすぐひと月。
    気が付くと、日が伸びているのを感じます。
    高尾山口。15:30。
    人の流れに乗って、駅へと向かいました。

      


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    2018年01月12日

    データの分析。箱ひげ図の読み取り。


    さて、「データの分析」の続きです。
    データは分析しなくては意味がありません。
    では、どう分析するか。
    大切なのは、他のデータとの比較です。
    比較をするために代表値という概念があります。
    そのデータを代表する値です。
    代表値を用いて、他のデータと比較をします。

    例えば平均値。
    10点満点のテストの得点についての2組のデータについて考えてみましょう。

    Aグループの得点を小さい順に並べると、
    0点、6点、7点、8点、8点、8点、8点、9点、9点、10点。
    Bグループの得点を小さい順に並べると、
    6点、6点、6点、7点、7点、7点、8点、8点、9点、9点。

    Aグループの平均値は、7.3点。
    Bグループの平均値も、7.3点。

    平均値は同じですね。
    しかし、この平均値だけを使って、「AグループとBグループの得点は同じだ」と言っていいのでしょうか?
    Aグループの平均値は、たった1人の0点のせいで下がっています。
    個々のデータを見れば、全体に得点が高いのはAグループです
    平均値だけで語れることには限界があるのは、こうしたデータからわかります。

    他に、そのデータを説明する代表値はないでしょうか?

    最頻値(モード)。
    これは、そのデータの中で最も多く出てくる数値です。
    度数分布表の中では、最も度数の多い階級の階級値を指します。
    Aグループの最頻値は8点。
    Bグループの最頻値は7点。
    AグループとBグループの得点の傾向が平均値よりも伝わってくる数値です。

    あるいは、中央値(メジアン)。
    これは、そのデータを小さい順に並べたとき(大きい順でも同じです)の中央の値です。
    データの個数が奇数個の場合は、まさに中央の値を出します。
    データの個数が偶数個の場合、中央の2つの値の平均値を中央値とします。
    これも、Aグループは8点。
    Bグループは7点です。

    少し傾向がわかるのですが、もっとデータの様子を示す方法は他にないでしょうか?
    データのばらつきがわかると、より正確にデータを示すことができるのではないでしょうか。
    この「ばらつき」を散布度といいます。

    まずは単純に、最大値と最小値を見てみます。
    最大値-最小値で、ごく単純に散らばりを見ることができます。
    「最大値-最小値」、これを「範囲」(レンジ)と言います。
    Aグループの範囲は、10-0=10(点)
    Bグループの範囲は、9-6=3(点)
    範囲が広いほど、ばらつきは大きいと、言えないことはないです。
    平均点や最頻値とあわせてそれが示されていれば、データの分布を推測することはできます。
    しかし、この範囲の広さは、Aグループのデータの本質を示していないような気もします。
    うーん・・・。( 一一)

    ここで、四分位数という考え方が登場します。
    データを小さい順に並べて、4等分する位置にあるデータを小さいほうから順に、Q1、Q2、Q3、とします。(半角数字は実際には小さく書きます)
    これを順に第1四分位数(Q1)、第2四分位数(Q2=中央値)、第3四分位数(Q3)と呼びます。
    中央値のときと同様、データが偶数個のときは、前後の2つのデータの平均をその数値とします。
    そして、Q3とQ1の差を四分位範囲。
    また、四分位範囲を2で割ったものを四分位偏差と呼びます。
    Aグループは、Q1=7点、Q2=8点、Q3=9点。
    Bグループは、Q2=6点、Q2=7.5点、Q3=8点。
    これで分布の様子がかなり見えてきました。
    Aグループの中で特殊な数値であるにも関わらず平均値や範囲に大きく影響していた0点という1つのデータがほとんど影響していないのが見てとれます。

    これが実際のテスト得点のデータである場合、このただ1人の0点というデータをどうとらえるかはまた別の難しい問題と思います。
    そこを切り捨てるわけにはいきません。
    教育的観点からは、そこに、このAグループの本質が隠れているかもしれないからです。
    しかし、この1人の0点と、残る9人とは本当に何の関係もない場合も考えられます。
    このただ1人の0点のために、残る9人に対して「おまえらは平均点が低い。努力が足りない」等の叱責をするのだとしたら、それはおかしな話です。
    AグループはBグループと比べて、実は高めの得点分布なのだということを示すことができるのが、上の四分位数です。

    さて、この四分位数と四分位範囲、さらに最小値と最大値までを1つの図に示したのが、箱ひげ図です。
    箱ひげ図は縦書きも横書きもありますが、今回は横書きで説明しましょう。
    まず、目盛りを描きます。
    その少し上に、最小値、Q1、Q2(中央値)、Q3、最大値を記録していきます。
    Q1、Q2、Q3を示す縦の線分を少し長く描きます。
    描いた3本の縦の線分を結ぶ横の線分を描き、長方形にします。
    最小値・最大値とその長方形とを線分で結びます。
    と言葉でいくら説明してもよく伝わらないでしょうか。
    実際の図を示しましょう。



    手書きして、それをスマホで撮影したので、全体に斜めになっていて申し訳ありません。
    一番下の矢印のついた線は、実際には目盛りです。
    オレンジ色で書き込んだのは説明で、実際の箱ひげ図には記入しないものです。

    次に、AグループとBグループを箱ひげ図にしたものが、下図です。
    さらに斜めになってしまっていて申し訳ありません。
    定規がないのに急いで描いたら、こんなふうになってしまいましたが、概要は伝わると思います。



    Aグループのほうが明らかに高得点に分布していることが見てとれます。
    箱ひげ図の読み取りで誤解しやすいのは、横の線分が長いと、そこに多くのデータがあるような気がするのですが、全く逆で、線分が長いということは、そこはデータが少ないことを意味します。
    全てのデータを小さい順に並べて四等分して求めているのがQ1、Q2、Q3です。
    最小値からQ1までの幅には、全てのデータの四分の一が入っています。
    その幅が長いということは、そこはデータがまばらに分布していることを示しています。
    だから、Aグループは低い得点に人があまりいないことがわかります。
    ここが、説明していて高校生になかなか伝わらないところです。
    「長いものは大きいもの」という思いこみで図を見てしまうことから脱却できないようなのです。

    箱ひげ図の読み取りのコツはそこに集約されています。
    もう一度説明します。
    最小値、Q1、Q2、Q3、最大値は、データを小さい順に並べて単純に四等分したときに表れる数値です。
    最小値とQ1との間、Q2とQ3の間、Q3と最大値との間には、同じ数のデータが存在しています。
    たから、幅が長いところは、データはまばらに分布しています。
    長方形の部分も同じことです。
    長方形の横の長さが長いところは、データはまばらに分布しています。
    横幅の短い、ぎゅっと詰まった長方形には、データもぎゅっと詰まって存在しているのです。

    箱ひげ図よりも度数分布をそのまま示したヒストグラム(柱状グラフ)のほうが見たまますぐに散らばりを実感できるかもしれません。
    箱ひげ図は、読み取り能力を要求する図です。
    しかし、読み取り方を理解したら、箱ひげ図からヒストグラムの概形をイメージすることができます。
    都立の中高一貫校では、成績データにこの箱ひげ図を用いる学校もあります。
    いずれ、それが当たり前の時代が来るかもしれません。
    慣れれば多くのことが読み取れる箱ひげ図。
    学ぶ価値のある内容だと思います

      


  • Posted by セギ at 12:11Comments(0)算数・数学

    2018年01月10日

    データの分析。相対度数とは何か。


    今回は、「データの分析」です。
    「データを読み取れないから日本人は経済において世界の中で云々かんぬん」
    と上から言われて加えられ、新課程に変わる度に強化されている
    この単元。
    データは読めないよりは読めたほうがいいので、張り切って指導していますが、これを勉強する高校生の表情は、多くの場合、埴輪のようにポカンとしています。
    必要性が実感できないのかもしれません。

    今回は、まず中学の復習。
    度数分布表の作り方と、それをヒストグラムに直す方法を学習しましょう。
    これは中学1年で学ぶ内容ですので、わりと簡単です。

    度数分布表。
    身近な例で言えば、ある学年100人の期末テストの得点を度数分布表に表すとします。

    0点以上10点未満   2人
    10点以上20点未満  4人
    20点以上30点未満  6人
    30点以上40点未満 10人
    40点以上50点未満 32人
    50点以上60点未満  5人
    60点以上70点未満  7人
    70点以上80点未満 23人
    80点以上90点未満  7人
    90点以上100点以下 4人
    合計           100人

    上のように、範囲を区切ってその範囲にデータがいくつあるかを示した表が度数分布表です。
    「20点以上30点未満」のような範囲の1つ1つを「階級」と言います。
    データの個数を「度数」と言います。
    上の例で言えば、20点以上30点未満の階級の度数は、6人です。

    上のように合計がちょうど100人ならわかりやすいですが、実際のデータは、79人とか、83人とか、合計が半端な数であるため、データがどのように分布しているのか、パッと見ただではわかりにくいことがあります。
    そのために「相対度数」という数値を利用します。
    相対度数というのは、割合です。
    全体の中で、その階級にどういう割合でデータが分布しているか。
    合計を1.00とし、各階級の度数を小数で表します。
    各階級の度数÷全体の数=相対度数
    ということです。
    小数で表すからピンとこない子がたまにいるのですが、パーセントで読み直せば、何ということもありません。
    全体が100%。
    上の例で言えば、「20点以上30点未満」の階級の相対度数は、0.06。
    すなわち、全体の6%の人がその階級にいるということです。

    小学生の頃から「割合」が苦手な子は、この段階で「わかんない」と文句を言い始めるのですが、データを読み取りやすくするための数字が相対度数です。
    敵視せず、「この数字は自分の味方」と思ってほしいです。
    1.00=100% を理解するだけで楽になりますから。

    そして、度数分布表をそのままグラフにしたのが、ヒストグラム。
    柱状グラフ、とも言います。
    分布の様子がひと目でわかるので、便利です。

    さて、ここで話が終われば簡単なのですが、ここから少し面倒くさい話になってきます。
    データは、1つのデータだけを見て判断することはほとんどありません。
    他のデータと比較して分析するから、データには意味があります。
    では、どのように比較するのか。

    ここで、「代表値」という概念が登場します。
    1つのデータを1つの数値で代表させたい。
    代表値には色々なものがあり、一番知られているのが、「平均値」です。

    上の例で言えば、1人1人の点数を全部足していって、人数で割れば、平均点が出ます。
    あれ?
    でも、上の表だと、個々の点数がわからない。
    「20点以上30点未満 6人」
    ということしかわからない。
    実際は、1人1人、21点だったり、29点だったりするだろうに、そのデータが手元にない。
    そんなとき、どうやって平均値を出すか?

    ここで使えるのが、「階級値」。
    すなわちその階級の中央の値です。
    「20点以上30点未満」という階級の階級値は、25点です。
    その25点×6人で、その階級の合計とする。
    全ての階級の合計を足して、度数(100人)で割る。
    それを「平均値」としても、まあいいでしょう。
    おそらく、個々の得点を全部足して100で割ったものとは少し違う数値が出るでしょうが、大きな違いではないでしょう。
    これを「加重平均」と言います。

    そうやって、平均値を出すことはできるけれど、しかし、このデータで、平均値はどの程度の意味を持つのでしょうか?
    上の度数分布表を見直していただけるとわかりのですが、データの分布が明らかに割れています。
    平均値は、そうしたデータの分布を表すことができません。
    もっと、データの分布を把握できる数値はないものでしょうか。

    ここから、いよいよ、データの分布をどのように表していくかという話が始まっていきます。

      


  • Posted by セギ at 11:07Comments(0)算数・数学

    2018年01月08日

    三角比と平方根の計算の工夫。



    今回も、三角形の面積の求め方から。

    問題 3辺の長さがそれぞれ、10、17、21である三角形の面積を求めよ。

    S=1/2absinCの公式を利用する場合。
    sinCの値が必要ですが、すぐには求められません。
    だから、まず、cosCの値を求めて、そこからsinCの値を求めます。
    cosCは、余弦定理を利用すれば、3辺の長さから求めることができます。
    cosCの値が出たら、sin2θ+cos2θ=1(2は指数) を利用して、sinCの値を求めます。
    そして、上記のS=1/2absinCの公式に代入します。

    やってみましょう。
    cosC=(102+172-212)/2・10・17
        =(100+289-441)/2・10・17
        =-52/2・10・17
        =-13/85
    これをsin2C+cos2C=1 に代入して、
    sin2C+(-13/85)2=1
    sin2C=1-169/7225
        =7056/7225
    sinC=84/85
    よって、
    S=1/2・10・17・84/85
     =84

    答えは出ますが、計算が面倒くさいっ。
    ( ;∀;)

    この問題、他にも求め方があります。
    ヘロンの公式と呼ばれるものです。
    S=√s(s-a)(s-b)(s-c)
    ただし、s=1/2(a+b+c)
    これに代入すれば、一気に求めることができます。

    上の問題を解いてみましょう。
    s=1/2(10+17+21)
     =24
    よって、
    S=√24(24-10)(24-17)(24-21)
     =√24・14・7・3
     =84
    ああ、このほうがやっぱり楽です。
    (*^^*)

    ところが、ヘロンの公式を使っても、計算に手間取ってしまう高校生がいます。
    そういう子のノートを覗き込むと、
    24×14×7×3
    のかけ算を全部計算して、その後、それを素因数分解して√ の整理をしようとしています。
    そういうときは、かけるよりもさらに分解して、2乗のセットになるものを見つけてすぐに整数にしていくほうが楽に計算できます。

    √24・14・7・3
    √3・8・2・7・7・3
    =7・3・2・2
    =84

    不要なかけ算や割り算をしなくて済むので、計算ミスを減らし、速く正確に計算できます。

    しかし、この工夫が出来ない子は案外多いです。
    ときには、
    「私のやり方でも解けるんですよね?間違ってませんよね?」
    と言われることもあります。

    あれ?
    何か不満を持たれている?
    と感じてしまうのですが、それほど不満があって言っているのではなく、確認したいだけなのでしょう。
    式が間違っているのか、計算の工夫だけの問題なのか。
    式が間違っていないなら、計算は私のやり方でやりたい、という気持ちが働くのでしょうか?

    短時間で済むことをわざわざ遠回りしてしまうのは、時間の限られたペーパーテストを受ける場合に不利です。
    遠回りな計算は、その過程での計算ミスを招きやすく、精度が下がる原因にもなります。
    だから改善してほしいのです。
    しかし、それだけではありません。

    平方根の定義の理解が表面的なものに終わっていて、頭の奥に沁みていないから、そういう計算のやり方になるのではないかという心配もあるのです。
    そういう場合、「平方根の利用」に関する問題で、例えば、

    √180n が自然数となるような自然数nの値を小さいものから3つ求めよ。

    といった問題はハードルが高いようなのです。
    この問題の類題である「もっとも小さい自然数nの値を求めよ」ならば、正解するのですが、nが可能性としては無数にあることが理解しづらい様子です。
    「小さいものから3つ」と言われると、途端にわからなくなります。

    180を因数分解しますと、22・32・5です。(半角数字は指数)
    つまり、√180=6√5
    だから、n=5なら、√180nは自然数になる。
    ここまではほとんどの子が理解できます。
    しかし、他にもnがあることが理解できないようなのです。
    nは、5だけが因数である必要はありません。
    他にも2乗の因数を持っていて構わないのです。
    n=5・22=20 でも、√180nは自然数となります。
    n=5・32=45 でも、√180nは自然数となります。

    これがすんなり理解できる子と、なかなか理解できない子がいます。
    説明をいろいろ工夫していますが、わかる子もいれば、わかったふりをするだけの子もいます。

    不思議なもので、この子はちょっと無理かなあと内心思っていた子が、するっと理解することがあります。
    そんなとき、嬉しくて、思わず、
    「・・・・おまえ、おらが見えるのか?」
    と、私がふざけると、
    「センセイは、何かの妖怪なんですか?」
    と、見事に受けてくれたりします。

    理解力とは案外こんなことかもしれません。
    言葉の通じる相手ならば、説明は届くのです。
    講師との相性というのも、そういうことなのかもしれません。

      


  • Posted by セギ at 10:10Comments(0)算数・数学

    2018年01月01日

    三平方の定理と三角形の面積。無機質な公式をどう感じるか。



    新年明けましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願いいたします。
    今年は、太平洋側は晴れた穏やかな元旦を迎えました。
    こんなことなら、山に行けば良かった。
    そう思うのはいつものことですが、八ヶ岳だけ雲が取れないこともあるので、のんびりとしたお正月も良いでしょう。
    今年は受験生が多いので、あまり山の計画をウキウキと立てる気分ではないのも大きいです。

    さて、お正月から数学の話。
    今回は、三角形の面積の話です。
    これも、数Ⅰで学習する「三角比」の単元の内容です。
    △ABCの面積を求める公式は、
    S=1/2absinC=1/2bcsinA=1/2casinB
    となります。
    これに関しては、以前にここで書きましたので、ぜひ、以下のページに飛んでください。
    http://seghi.tamaliver.jp/e434406.html

    三角形は、2辺とその間の角がわかれば、面積を求めることができます。
    それが、S=1/2absinCの公式です。
    証明は、上のページで説明しました。
    小学校からお馴染みの「底辺×高さ÷2」に三角比を当てはめているだけです。

    ところで、昔、生徒の1人から
    「どこが高さかわからなくなる」
    と質問されたことがあります。
    底辺をaと見たときの高さが、bsinCになることは、見やすいからわかる。
    底辺がbのときの高さがcsinA、底辺がcのときの高さがasinBであることが、斜めになっていて見えにくい。
    そう言うのです。

    その子は、公式の証明と解き方そのものとを混同していたのでした。
    1つ1つの問題を解くときに、1つの頂点から垂線を引いて高さをsinで求めてから、三角形の公式にあてはめて解くのだと思っていたのです。
    だから、三角形の向きによっては底辺の位置と垂線の位置が見にくいなあと感じた様子です。

    しかし、そんなふうにいちいち解くのなら、公式は要らないのです。
    そういうことを省略し、さっと立式できるのが公式です。
    公式は問題を簡単に解くために式を定型にしておくものです。

    しかし、突然その定型を示されて、活用せよと言われても、納得のいくものではありません。
    だから、まずはその公式がなぜ正しいかの証明を学びます。
    納得したら、証明からは離れて、スイスイ公式を使うというのが数学学習の流れです。
    公式を利用するときには、どこが底辺でどこが高さであるかを確認する必要はないのです。
    そういうことを考えなくて済むようにしたのが公式です。
    機械的に当てはめて使用するだけです。

    ただ、そういうことに心理的に抵抗がある人は多いのかもしれません。
    実感の伴わない公式に違和感があり、頭に入らない子。
    小学生にもいますね。
    小学校の5年生で学習する「割合」で、まず大きな挫折があるようです。

    割合の3用法のうち、「もとにする量×割合=比べる量」の公式がよくわからない。
    まして、「比べる量÷割合=もとにする量」となると、全くわからないし、使う気がしない。
    どうしても意味がわからないし、頭に入らない。
    かけ算の式を立てていいのか、わり算の式を立てていいのか。
    やればやるほど混乱する。
    そういう嘆きを聞くことがあります。

    あれは、逆算で作った公式なので、意味なんてありません。
    割合の公式で意味があるのはただ1つ。
    「比べる量÷もとにする量=割合」
    これだけです。

    例題 
    Aくんが、サッカーで7本シュートしたところ、5本ゴールできました。Aくんがゴールした割合はどれだけでしょうか。

    これは、5/7ですよね。
    これは、実感できることです。
    これがわからないという小学生に出会ったことがありません。
    では、5/7という分数を式に直すとどうなるか?
    5÷7=5/7 です。
    5は、比べる量。
    7は、もとにする量。
    「比べる量÷もとにする量=割合」
    という公式は、こうした構造でできています。

    割合の根本は分数なんです。
    ここをカチッと押さえたら、あとは、その変形なのだと理解します。
    「もとにする量×割合=比べる量」
    「比べる量÷割合=もとにする量」
    この2本の式は、一番上の式を逆算で変形しているだけです。
    式自体に意味はありません。
    この式は実感できるわけがないのです。
    ただの機械的な操作で生まれている式です。

    だから、式の意味がわからないのは当たり前。
    意味がわからないという感覚は、間違っていません。
    意味なんかないんです。
    変形しておいたほうがすぐに使えて便利だから公式として固定させているだけです。

    多くの大人はもう何十年もこの公式を使っていますので、意味がないことに気がついていません。
    500円の7割は、500×0.7で、350円じゃないの。
    何でこんな簡単なことが、うちの子は理解できないの。
    こんなことの何がわからないって言うの。
    つい、そう思ってしまいます。
    子どもが弁の立つ子で、
    「でも、何でかけるの?何で割合をかけるの?」
    と、核心をつくことができたら、また話が変わってくるのですが、上手く言葉にできず反論できない子もたくさんいます。
    わからなくて当然のことを、わからないからと責められる。
    これでは算数が嫌いになります。

    実感できない公式は、算数・数学にはたくさんあります。
    公式の多くは実感とは関係ないことを理解すると気持ちが楽だと思います。
    公式は、証明できるかどうかです。
    証明できる正しい公式なのだと確認したら、自分の生活感覚からはかけ離れていても使う。
    使うことにためらいを感じない。
    だって、公式なんだから。
    こういう感覚に切り替えられると楽になります。

    使っているうちに、それが当たり前になります。
    慣れてしまえば、割合の公式に疑問を抱かないのですから。
    証明できることさえ確認したら、あとは覚えてガンガン使うのみ。
    それは割合の3用法でも、三角比の公式でも、同じです。

    ごくたまに、公式を全く覚えず、いちいち自力で公式をその場で作り出して解く人がいます。
    後にノーベル賞などを取った人のエピソードで、そういう話を聞くことがあります。
    しかし、これはいわゆる「偉人」のやることです。
    思考スピード、計算スピードが常人とは違います。
    自分でもできそうだなと思ったら真似たら良いですが、無理して真似ると失敗します。
    まして、公式を覚えない言い訳にすると、完全にしくじります。
    公式は、やはり便利です。
    便利に解くために存在します。
    覚えて使えば楽です。

    今年もこんな話と山の話ばかりしていくと思いますが、ご一読願えますと幸いです。
    ヽ(^。^)ノ



      


  • Posted by セギ at 13:17Comments(0)算数・数学