たまりば

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2018年08月08日

高校数Aの図形の学習。


現行の高校1年生の数学は、数Ⅰと数Aに分かれています。
数Ⅰの単元は「数と式」「2次関数」「三角比」「データの分析」。
数Aの単元は、「場合の数と確率」「図形の性質」「整数の性質」。
中学で発展的な数学の学習をしている場合、高校数A「図形の性質」はほとんど学習済みの内容ですので、この単元は夏休みの課題として自習し、夏休み明けに課題テストをします、ということで済ませてしまう高校もあります。

現行のセンター試験数ⅠAは、数Ⅰの全単元が必答問題。配点60点。
数Aの3つの単元はそれぞれ大問になっていて、3つの大問から2つを選択します。配点40点。
このとき、図形は苦手だからと「場合の数と確率」「整数の性質」しか選ばない子が結構いますが、問題を全部解いてみると、「図形の性質」が結局一番得点しやすいということもあります。
「場合の数と確率」はものの考え方のソリが合わず、問題の後半は全く得点できない子が多いのです。
特に最後の問題は細かい場合分けが必要で、解くのに時間もかかります。
「整数の性質」は、公倍数・公約数までは何とかなるようですが、不定方程式やn進法は、高校1年の終わりにぽつんと学習してそれっきりの印象があり、公式や解法を何だかすぐ忘れてしまうようで、身につかない子が多いです。
また、センター試験の問題は不定方程式の基本問題ではなく、癖が強くてよくわからないという子も多いのです。

でも、「図形」は嫌いだから、選ばない。(^-^;

結局、数Aはどの単元も苦手という子が多いのです。
文系で、数ⅠAだけは仕方なく入試科目にしている子には特に負担が大きいのが数Aのようです。
そんな中で、図形を攻略できると、選択の余地が広がります。

なぜ図形が苦手なのか?
理由は本当にさまざまですが、根本は、重要な定義や定理を覚えていない。
これに尽きます。
頭に入っていないから使えない。
定理を使って問題を解くことができない。

逆にいえば、それさえ解消すれば、図形はある程度の得点を見込める単元になります。
満点は難しい。
でも大きな崩れもない。
「確率」や「整数の性質」の危なっかしさに比べると、むしろ安定して得点できるかもしれません。

しかし、正直、高校3年生の夏になって、図形分野の攻略などやっている時間的余裕のある受験生はいないと思います。
そんな時間があるのは高校1年の夏。遅くとも高校2年の夏。
この夏、図形を攻略したい人は、中学で学んだ基本定理に戻って復習すると良いでしょう。
中2の数学からで構いません。
「平行線と角」「図形の合同」「三角形」「四角形」。
中3の数学は、
「相似」「円」「三平方の定理」。
数Aの図形は、そこから半歩しか先に進みません。
新しく学ぶ内容はいくつもありません。
「三角形の五心」「角の二等分線の定理」「接弦定理」「チェバの定理」「メネラウスの定理」「方べきの定理」。
その程度です。

以下、中学で学ぶ重要定理をおさらいしておきます。
箇条書きにしてみると、重要定理は案外少ないのです。
以下の定理の逆が言えることが多いのですが、それを書くと分量が増えて、気持ちの負担が増すと思いますので、今回、あえて逆は省略しています。

◎対頂角は等しい。
◎平行線の同位角は等しい。   
◎平行線の錯角は等しい。     
◎平行線の同側内角の和は180°。   
◎三角形の内角の和は180°。
◎三角形の外角は、隣り合わない内角の和に等しい。
◎三角形の合同条件。
 3組の辺がそれぞれ等しい。
 2組の辺とその間にの角がそれぞれ等しい。
 1組の辺とのその両端の角がそれぞれ等しい。
◎二等辺三角形の底角は等しい。
◎二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する。
◎直角三角形の合同条件。
 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。
◎平行四辺形の対辺は等しい。
◎平行四辺形の対角は等しい。
◎平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わる。
◎平行線と線分の比。(図が必要な定理ですので、テキスト等で確認してください)
◎三角形の相似条件
 3組の辺の比がすべて等しい。
 2組の辺の比が等しく、その間の角が等しい。
 2組の角がそれぞれ等しい。
◎中点連結定理。
◎内角の二等分線の定理。
◎外角の二等分線の定理。
◎三角形の線分の比と面積比。
◎相似な三角形の面積比は相似比の2乗。
◎三平方の定理。
◎円周角の定理。
◎円に内接する四角形の定理。
◎接弦定理。

もう終わりました。
中学3年間かけても、これしか勉強していないのです。
十分、取り返せます。
復習は可能です。

  


  • Posted by セギ at 14:43Comments(0)算数・数学

    2018年07月20日

    事後に考えた条件付き確率。


    今回は「事後に考えた条件付き確率」です。
    例えば、こんな問題です。

    例題
    赤玉5個、白玉2個が入っている袋から1個ずつ続けて2個の玉を取り出した。2個目の玉が白玉であったとき、1個目の玉が白玉である確率を求めよ。

    まずは公式を使わず、場合の数を用いて、これを求めてみましょう。
    玉の数は合計7個。
    それぞれの玉は色は同じでも別の玉と認識します。
    今回、2個目の玉は白玉であったことが確定しています。
    ですから、2個目の玉が白玉である場合は何通りあるのかを考えます。
    これは場合分けの必要があります。
    すなわち、赤白の順番で出た場合と、白白の順番で出た場合と。
    赤白の順に玉が出る場合の数は、
    5×2=10(通り)
    白白の順に玉が出る場合の数は、
    2×1=2(通り)
    よって、合計で、10+2=12(通り)であるとわかります。
    条件付き確率は、この12通りが全体の場合の数となります。
    2個目が白玉であるという条件下で1個目が白玉である確率は?ということだからです。
    この12通りのうち、1個目も白玉であったのは、上の計算のように2通りです。
    ですから、2個目が白玉であったとき、1個目も白玉であった確率は、2/12=1/6
    これが答えとなります。

    難しくありません。
    条件付き確率は、条件がついたことで全体の場合の数が限定されるだけなのです。
    ただ、高校数学では、上のように場合の数をいちいち求めたりせず、確率で処理します。
    そのためにあるのが公式です。
    公式は直観では意味を把握できないかもしれません。
    そのため、
    「わからない、わからない」
    と混乱してしまう人がいます。
    わからなくなったら、上の、場合の数の考え方に戻って確認してみてください。

    条件付き確率の公式は、
    PA(B)=P(A∩B)/P(A)
    今回は、2個目がわかってからさかのぼって考えますので、この公式を利用して、
    PB(A)=P(B∩A)/P(B)
    と考えたほうがわかりやすいでしょう。
    これが、事後に考えた条件付き確率の公式です。
    1個目の玉が白である事象をA、2個目の玉が白である事象をBとします。

    分母であるP(B)は、2個目が白玉である確率。
    やはり場合分けして求めます。
    赤白の順に玉が出る確率は、
    5/7・2/6=10/42
    白白の順に玉が出る確率は、
    2/7・1/6=2/42
    この2つは互いに排反ですから、2個目が白玉である確率は、
    10/42+2/42=12/42 となります。

    分子であるP(B∩A)は、2個目が白で、かつ1個目も白である場合の確率。
    すなわち、白白の順に玉が出る確率ということですから、
    2/7・1/6=2/42

    よって、
    PB(A)=2/42÷12/42=2/12=1/6
    これが、答えです。

    場合の数を用いて求めたさきほどの数字と見比べてください。
    似ています。
    2が2/42 に。
    12が12/42 になっているだけです。
    それぞれ、全体の場合の数42が分母としてついているだけです。
    確率として式を立てたために、それらが分母についているだけ。
    その分母は計算するときに払うことができます。
    だから、場合の数÷場合の数で計算しても、確率÷確率で計算しても、結果は変わらないのです。

    確率÷確率 でも、場合の数÷場合の数 と同じ結果が出る。
    条件付き確率の公式が示していることは、そういうことです。

    ところで、前回でもそこを詳しく書いたつもりだったのですが、計算式をズラズラ書いてあるところは読みにくいのかもしれません。
    上手く頭に入ってこない。
    つい斜め読みになる。
    理解するために一番重要なところがそこなのに、1人で読んでいてはピンとこない場合もあると思います。
    自学の難しさはそこにあります。
    何が重要であるか、自分ではわからない。
    読み流したことが最も重要なことかもしれません。

    あるとき、高校生に「2次関数」の授業をしていて、

    平方完成をした一般式
    y=a(x-p)2+q
    このとき、軸は直線x=p、頂点(p,q)

    という、2次関数の前半の学習で最も大切なところをわかっていない子がいました。
    理解できていないのは仕方ないのですが、
    「学校で習っていない」
    と主張するのです。
    これを教えない数学の授業などありえません。
    学校の授業ノートを見せてもらったら、やはり、ノートに書いてありました。
    ただ、全てシャーペンで、黒1色。
    ズラズラと行替えもせずに書かれて他の内容の中に埋没していたので、私は天を仰ぎました。
    「これは、真っ赤で書いて、青マーカーで囲んでおくようなところだよ」
    「だって、うちの先生、色分けしないから」
    「もう高校生なんだから、重要度は自分で判断しよう」

    しかし、それが無理な子がいるのも、現実問題としてわかります。
    何が重要かという視点を持てず、学習した記憶のあることは重要、思い出せないことは習っていない。
    そのように感情的な判断をし、定期テストが壊滅的な結果になってひどく落ち込むのですが、原因が何であるかの分析もやはり感情的。
    サポートの必要な子は多いです。

    基本がわかっていない。
    重要なことがわかっていない。
    テストに何が出るか、わかっていない。

    それを解消するだけで、テストの点数は劇的に上がっていきます。
      


  • Posted by セギ at 11:42Comments(0)算数・数学

    2018年07月16日

    確率の乗法定理。



    今回も「場合の数と確率」の続きです。
    確率の乗法定理について学習しましょう。

    まずは、条件付き確率の公式。
    PA(B)=P(A∩B)/P(A)
    これの右辺と左辺を入れ替えると、
    P(A∩B)/P(A)=PA(B)
    両辺にP(A)をかけると、
    P(A∩B)=P(A)・PA(B)
    これで出来上がり。
    これが確率の乗法定理です。

    何だか難しそうですが、乗法定理というのは、要するに、確率と確率をかけても良いということです。
    例えば、こんな問題。

    例題 3本の当たりくじを含む8本のくじがある。このくじをa、bの2人がこの順に1本ずつ引く。ただし、くじはもとにもどさないものとする。このとき、aが外れ、bが当たる確率を求めよ。

    8本のうち3本が当たりですから、外れは5本です。
    aが外れる確率は、5/8 となります。
    その後、bが引きますが、そのとき、くじはもう7本しか残っていません。
    そのうち、当たりは3本です。
    だから、bが当たる確率は、3/7です。
    したがって、aが外れ、bが当たる確率は、
    5/8・3/7=15/56
    これが答えとなります。
    確率×確率で解いていけるということです。
    簡単ですね。ヽ(^。^)ノ

    では、こんな問題はどうでしょう。

    例題 12本のくじの中に当たりくじが3本ある。a、bの2人がこの順番にこのくじを引くとき、bが当たる確率を求めよ。引いたくじは元に戻さないものとする。

    これは、場合分けをして求めなければなりません。
    すなわち、aが当たりbも当たる場合と、aが外れbが当たる場合とです。
    この2つは確率が異なるので、それぞれを求めて最後に足す必要があります。

    まず、aが当たる確率は、3/12。
    この後、bが当たる確率は、くじは全部で11本、当たりくじは2本ですから、2/11。
    したがって、aが当たりbも当たる確率は、3/12×2/11=6/132となります。

    次に、aが外れbが当たる場合。
    aが外れる確率は、9/12。
    その後、くじは全部11本、当たりくじは3本ですから、bが当たる確率は、3/11。
    したがって、aが外れbが当たる確率は、9/12×3/11=27/132。

    aが当たりbも当たる場合と、aが外れbが当たる場合は、互いに排反ですから、この確率は単純に足すことができます。
    よって、bが当たる確率は、6/132+27/132=33/132=3/12=1/4。

    ところで、aが当たる確率は、3/12=1/4ですから、aが当たる確率もbが当たる確率も等しいとわかります。

    実は、くじに当たる確率は、引く順番と関係なく等しいのです。
    先に引いたほうが有利とか、後に引いたほうが有利ということはないのです。
    え?本当に?と感じますよね。

    ただし、これは少し説明が必要です。
    aがくじを引く前の段階では、aが当たる確率も、bが当たる確率も等しいということです。
    でも、aがくじを引いてその結果がわかった瞬間から、bの当たる確率は変わってきます。
    aが当たった後では、bが当たる確率は低くなりますし、aが外れた後なら、bが当たる確率は高まります。
    このときのbが当たる確率こそが、前回学習した「条件付き確率」。
    まだaがくじを引いていない最初の段階でbの当たる確率とは違うのですね。

    考え方がわかったところで、単純な計算上の工夫を。
    確率を最終的に足さなければならないことがわかっている問題では、計算の途中では約分をしないことをお薦めします。
    上の問題で言えば、6/132も27/132も約分できますが、その段階では約分しません。
    これを、6/132=1/22、27/132=9/44とすぐに約分し、足すときになって、
    1/22+9/44=2/44+9/44
    と、また通分するのは無駄なことだからです。
    上の問題くらいシンプルならば良いのですが、もっと何通りもに場合分けして、それを最終的に足していくことも多いです。
    そのいちいちで約分し、最終的に足すときにはまた通分する人がときどきいます。
    時間の無駄であるだけでなく、約分の途中、通分の途中で計算ミスを犯すリスクが高まります。

    実際には、そう注意しても、約分が癖になっていて、ついやってしまう人がいます。
    計算ミスをしやすい人ほど、リスクの高い方法で計算してしまう癖があると、こういうときに感じます。
    作業が増えるだけ計算ミスは増えるということを頭の隅において、気づいたときだけでも約分をやめてみてください。
    随分計算しやすくなり、また速く計算できるので、びっくりすると思います。
    ヽ(^。^)ノ

      


  • Posted by セギ at 13:41Comments(0)算数・数学

    2018年07月11日

    条件付き確率。


    本日は「条件付き確率」です。
    教科書やテキストの説明を読むだけだと何だか難しく感じるのが、この「条件付き確率」です。
    例えば、こんな問題です。

    例題 あるコンサートの入場者のうち、40%が高校生で、前売りを買って入場した高校生は全体の35%だった。入場者の中から任意の1人の高校生を選びだしたとき、その人が前売りを買っている確率を求めよ。

    わかりにくいので、まず人数を具体的に設定して考えてみましょう。
    あるコンサートの入場者は100人だったとします。
    入場者の40%が高校生なのですから、その人数は、
    100×0.4=40(人)となります。
    また、前売りを買って入場した高校生の人数は、
    100×0.35=35(人)です。
    つまり、高校生40人のうち、前売りを買った人は35人。
    よって、任意の1人の高校生が前売りを買っている確率は、
    35/40=7/8
    となります。

    高校生を選びだしたときに、分母、すなわち「全体の場合の数」が変わるんです。
    「高校生である」という条件が付いたので、分母が変わります。
    これが「条件付き確率」です。
    そんなに難しくはありません。

    しかし、上のようにいちいち100人に例えて計算するのは煩わしいですね。
    公式を作っておきたいです。

    ここで、「集合」の復習。
    集合の要素の個数の表し方は、nを用いるのでした。
    ある有限集合Aの要素の個数は、n(A)と表します。
    上の例で言えば、全体集合の個数は、n(U)=100。
    高校生の集合をAとすると個数は、n(A)=40。
    前売りを買っている人の集合をBとすると、その個数は、n(B)。
    高校生で前売りを買っている人の集合の個数は、n(A∩B)=35。
    この条件付き確率は、n(A∩B)/n(A)=35/40 となります。

    ところで、分数の性質として、分母・分子を同じ数で割っても、値は変わりません。
    分子を全体集合の個数n(U)で割ると、その式は、
    n(A∩B)/n(U) となり、これはA∩Bの確率を表す式ですね。
    だから、n(A∩B)/n(u)=P(A∩B)となります。
    確率はPで表すのでしたね。
    n(A)を全体集合の個数n(U)で割ると、その式は、
    n(A)/n(U)=P(A)となり、これは、Aの確率。
    よって、条件付き確率は、P(A∩B)/P(A)で求めることができます。
    本来、個数で処理するはずのところを確率で代用できるのです。
    これが条件付き確率の公式です。
    PA(B)=P(A∩B)/P(A) と表記します。
    PA(B)のAという文字は、本当はもっと小さく、Pの下半分のサイズで書きます。

    この公式を利用すると、上の例題は、
    高校生である確率、P(A)=0.4
    前売りを買った高校生である確率、P(A∩B)=0.35
    よって、この条件付き確率は、
    PA(B)=0.35/0.4=35/40=7/8
    公式で簡単に求めることができます。

    さて、この条件付き確率は、この形の公式よりも、これを変形したもののほうが使い途があります。
    PA(B)=P(A∩B)/P(A)
    両辺をひっくり返すと、
    P(A∩B)/P(A)=PA(B)
    両辺にP(A)をかけると、
    P(A∩B)=P(A)・PA(B)
    このように変形した公式を「確率の乗法定理」といいます。
    大変使いやすい定理です。

    例題 黒玉が4個、白玉が7個入っている袋がある。この袋から玉を元に戻さずに1個ずつ2回取り出すとき、2個とも白玉である確率を求めよ。

    1回目に白玉が出るという事象をA。
    2回目に白玉が出るという事象をBとします。
    1回目に白玉が出る確率は、全部で11個の玉のうち、白玉が7個ですから、
    P(A)=7/11 となります。
    次に、2回目も白玉が出るのは、1回目に白玉が出ているという条件があっての確率、すなわち条件付き確率PA(B)となります。
    1回目に玉を1個取り出していますから、袋の中の全体の玉の数は10個。
    そのうち白玉は、1つ減っていますから、6個。
    したがって、PA(B)=6/10。
    よって、2個とも白玉である確率は、
    P(A∩B)=P(A)・PA(B)=7/11・6/10=21/55
    となります。
    PA(B)といった記号が難しそうに見えるだけで、実感としては何も問題なく、使いやすい公式です。
    確率×確率で計算していけると、今までよりもシンプルに解いていける問題が増えてきます。

      


  • Posted by セギ at 12:53Comments(0)算数・数学

    2018年07月04日

    独立試行の確率。



    今日は「独立試行の確率」です。
    例えば、こんな問題です。

    例題 
    白玉2個、赤玉6個が入った袋がある。この袋から玉を1個取り出して色を調べてから元に戻す。このとき、1回目に赤玉、2回目に白玉が出る確率を求めなさい。

    玉は全部で8個。
    そのうち、赤玉が6個ですから、1回目に赤玉が出る確率は、6/8、すなわち、3/4です。
    白玉は2個ですから、白玉の出る確率は、2/8、すなわち、1/4です。
    玉はその都度袋に戻していますから、この2つの試行は互いに影響しあうことがありません。
    ですから、1回目が赤玉で2回目が白玉になる確率は、3/4・1/4=3/16となります。

    (1回目の確率)×(2回目の確率)で求められることは、このくらい易しい問題だと何の疑問も感じないようなのですが、この先、もっと問題の難度が上がったときに、
    「何でかけ算なんですか?」
    と質問する高校生がいます。
    実は基本がわからなかったのに何となくスルーしていると、応用問題には対応できなくなります。
    わからなくなったら、基本に戻りましょう。

    なぜ確率×確率で計算できるのか?
    今までの確率の求め方と、確率×確率は、実は同じ式になるのです。
    今まで通りのやり方で式を立ててみましょう。
    まずは、全体の場合の数を求めましょう。
    袋の中に玉は8個ですから、1回目と2回目で全体の場合の数は、8×8。
    そのうち、1回目の赤玉は6通り、2回目の白玉は2通りの玉の出方がありますから、6×2。
    よって確率は、6×2 / 8×8 = 3×1 / 4×4 = 3/16
    上の求め方と数字上は同じ式、同じ答えになりますね。
    これを一般化して、文字で表しても、やはり同じ式、同じ答えになるのです。

    さて、次の問題。
    白玉2個、赤玉6個が入った袋から玉を1個取り出し、色を調べて元に戻す試行を繰り返す。3回目に初めて赤玉が出る確率を求めなさい。

    問題の書き方に戸惑う人もいます。
    3回目に初めて赤玉が出るとは、どういうことなのか。
    1回目と2回目は赤玉ではなかったということです。
    それは、つまり1回目と2回目は白玉だったということ。
    この問題は、1回目に白玉、2回目に白玉、3回目に赤玉が出る確率ということです。
    だったら、先ほどの問題と大差ないですね。
    1/4・1/4・3/4=3/64
    答えは、3/64となります。

    式はシンプルなのですが、この問題の難しさは、「3回目に初めて赤玉」という条件の分析の仕方にあるのでしょう。
    これが、白・白・赤の順に玉が出たことだと分析できない高校生は案外多いのです。
    説明されれば、わかる。
    でも、自力では分析できない。
    異口同音にそのように言います。
    では、「3回目に初めて赤玉が出た」とはどのようなことだと感じるのかと問うと、1回目・2回目にどんな玉が出たのかは謎のままのように感じると言うのです。

    これは、読解力と関係のあることかもしれません。
    「変な行間は読まないで。必要なことは文章の中に全部書いてあるから」
    と私は生徒に繰り返し言います。
    「3回目に初めて赤玉」ならば、白・白・赤の順に玉が出ています。
    これは、「行間」ではないのです。
    書いてあることです。
    そのようにしか読み取れない形で書いてあります。

    この場合の「変な行間」とは、例えば、
    「赤玉くんは、出たくなかったんだね。袋の住み心地がいいのかな」
    とか、
    「玉を袋から出しているこの人は、赤玉に出てほしかったんだなあ。赤玉が出るといいことがあるんだね」
    とかいうものです。
    そんなことは、問題文には書いてないです。

    子どもの読書指導をすると、こういう擬人化したもの言いや感情移入は子どもらしくて可愛らしいものですから、つい褒めてしまうことがあります。
    想像力があって素晴らしいというのですね。
    大人に「ウケる」と、子どもは、その方向で良いのだと思ってしまいます。
    しかし、こういう読み取り方は「想像力」というほどのものではありません。
    整合性を気にする必要がないので、あまり頭を使わなくてもこうした読み方は簡単にできますから、こんなことばかりに逃げて、正しい読み取りの姿勢が育たなくなる可能性もあります。
    「赤玉くん」が本当に出たくなくてふんばっていたのなら、前後にそれを示す描写が必ずあります。
    袋から玉を出している人が赤玉を出すことを強く望んでいる場合も同様です。
    この問題文だけからでは、それは読み取れないことです。

    今、数学の問題文でこんなことを書いているから奇妙ですが、小説の読み取りなどでも、自分の勝手な感情移入で書いていないことを読んでしまう生徒はいます。
    勝手な読み取りを「自由な読み取り」「想像力が豊かな読み取り」と褒めてもらえた幼い時代のままなのかもしれません。

    数学の問題があまりにも無機質なのがつらくて、擬人化や感情移入で緩和しているのなら構いません。
    心情的にはどうであれ、この問題文から読み取れることは「白・白・赤の順に玉が出ていること」です。
    それを読み取ることが読解です。

    書いてあることを正確に読み取ること。
    深く読み取ること。
    どの科目の問題文であれ、そのように読んでいけば、正解は見えてきます。


    では、こんな問題はどうでしょう。

    問題
    袋に白玉2個、赤玉6個が入っている。この袋から玉を1個取り出し、色を調べて元に戻す。これを3回繰り返すとき、3回とも同じ色が出る確率を求めなさい。

    3回とも同じ色。
    それは具体的にはどういうことでしょうか?
    白・白・白と連続して玉が出た場合。
    赤・赤・赤と連続して玉が出た場合。
    この2つです。
    このように具体的に分析できれば、式を立てることができます。
    白白白の確率は、1/4・1/4・1/4=1/64。
    赤赤赤の確率は、3/4・3/4・3/4=27/64。
    この2つの事柄は同時には起こりません。
    かぶる部分がありません。
    ですから、確率は単純に足して良いです。
    したがって、求めたい確率は、1/64+27/64=28/64=7/16となります。

    この問題も、説明されればわかるけれど自力では発想できないと生徒に相談されることの多い種類の問題です。
    これも読解力でしょう。
    「3回とも同じ色」と言われたら、それが具体的にどういうことであるかを分析すること。
    字面の表面を追うのではなく、具体的なイメージを持つこと。
    それが読解だと思います。

    数学という科目の好き嫌いとは別の次元で「確率」という単元の得意苦手が大きく分かれる原因の1つは、問題文をどう読解・分析するか、その得手不得手かもしれません。


      


  • Posted by セギ at 12:32Comments(0)算数・数学

    2018年06月26日

    反復試行の確率。



    今回も「確率」の学習。
    次は「反復試行の確率」。
    例えば、こんな問題です。

    例題
    袋の中に白玉2個、赤玉6個が入っている。この中から玉を1個取り出し色を調べてから袋に戻す。これを5回繰り返したとき、白玉がちょうど3回出る確率を求めよ。

    今までと同じようでいて、実はかなり違うタイプの問題です。
    赤玉白玉の出方の順番がわかりません。
    5回のうち、とにかく白玉が3回出る。
    言い換えると、どこで白玉が出るかは自分で考えて場合分けしなければならないということです。
    例えば、白白白赤赤という出方と、白白赤白赤という出方は、異なる玉の出方であり、それぞれに固有の確率があります。
    それぞれの場合ごとに確率を計算して、最終的にそれらを足せば答えとなるでしょう。

    「なぜ場合分けしなければならないのか、そこからわからない」
    という質問を受けることがあります。
    異なる出方があるなら、1つ1つ場合分けし、それぞれの確率を足すのだということをまず理解しましょう。
    白白白赤赤という出方と、白白赤白赤という出方は異なる出方です。
    そのそれぞれに確率があるのです。

    5回のうち3回白玉が出る。
    さて、場合分けしましょう。
    5回のうち3回白玉なら、残る2回は赤玉となります。
    その並べ方は、
    白白白赤赤
    白白赤白赤
    白白赤赤白
    白赤白白赤
    白赤白赤白
    白赤赤白白
    赤白白白赤
    赤白白赤白
    赤白赤白白
    赤赤白白白
    以上の10通りに場合分けされます。
    では次に、そのおのおのの確率を求める式を立ててみましょう。

    白白白赤赤 は、1/4・1/4・1/4・3/4・3/4
    白白赤白赤 は、1/4・1/4・3/4・1/4・3/4
    白白赤赤白 は、1/4・1/4・3/4・3/4・1/4
    白赤白白赤 は、1/4・3/4・1/4・1/4・3/4
    白赤白赤白 は、1/4・3/4・1/4・3/4・1/4
    白赤赤白白 は、1/4・3/4・3/4・1/4・1/4
    赤白白白赤 は、3/4・1/4・1/4・1/4・3/4
    赤白白赤白 は、3/4・1/4・1/4・3/4・1/4
    赤白赤白白 は、3/4・1/4・3/4・1/4・1/4
    赤赤白白白 は、3/4・3/4・1/4・1/4・1/4

    こうして一覧にしてみますと、同じような分数ばかり並んでいるのがわかります。
    要するに、どの場合も、1/4を3回、3/4を2回かけるのですね。
    各行は、(1/4)3(3/4)2
    とまとめることができます。
    ( )の後ろの半角の文字は指数として読んでください。
    で、これを全部足します。
    同じものを10個足すのですから、それは×10と同じこと。
    つまり、この問題は、10(1/4)3(3/4)2という式で求めることができます。

    この10という数字を計算で求めることはできないでしょうか?
    白3個、赤2個を並べる並べ方。
    これは、以前に学習した「同じものを含む順列」の公式で求めることかできます。
    全体でn個のうち、同じものがp個、また別の種類の同じものがr個あったときの順列は、
    n!/p!r!・・・
    という式で求めることができるのでした。
    また、n=p+rであるのなら、それは、nCpという組合せの式と同じものでした。
    ですから、白玉3個、赤玉2個の並べ方は、
    5C3=5・4・3/3・2・1=10 と計算できます。

    さあ、これで、反復試行の確率の公式が導かれました。
    Aという事象の確率をpとするとき、n回の試行のうちr回Aという事象の起こる確率は、
    nCr・pのr乗・(1-p)の(n-r)乗
    公式で書くと余計わからないと非難轟々の公式ですが、問題を解くことで練習を繰り返し、慣れてしまえば使えるようになります。

      


  • Posted by セギ at 16:03Comments(0)算数・数学

    2018年06月22日

    道順と確率。これは難問です。


    問題 上の図の地点Aを出発した人が最短の道順を通って地点Bへ向かう。このとき、途中で地点Pを通る確率を求めよ。

    なあんだ。ヽ(^。^)ノ
    道順の問題なんて、簡単、簡単。
    まず、全体の場合の数を求めましょう。
    Aから、縦方向の動きを3回、横方向の動きを4回行えば、Bに到達します。
    これは、縦・縦・縦・横・横・横・横の順列ということ。
    すなわち、同じものを含む順列なので、公式を利用して、
    7!/3!4!=35
    そのうち、P地点を通る場合の数は、AからPまで到達すれば、あとの道順は横横の1通りしかないから、AからPまで、縦・縦・縦・横・横の順列ということ。
    5!/3!2!=10
    よって、確率は、10/35=2/7
    できたー。ヽ(^。^)ノ

    しかし、これは、間違いなのです。
    ええっ?ですよね。
    (*_*)

    道順の場合の数の問題や、同じものを含む順列などをしっかり勉強している人ほど、この間違いに至る可能性があります。
    恐ろしい。

    この問題、道順によって確率が異なるのです。

    え?どういうこと?
    1つ1つの道順は、全て根元事象でしょう?
    それぞれ、1/35の確率でしょう?
    ・・・・まず、その固定観念を打破するために、これとは少し違う問題を考えてみましょう。
    上と同じ図で、別の問題を考えてみます。

    問題 コインを投げて、表が出たら縦に1区画、裏が出たら横に1区画進むとする。Aから出発し、7回コインを投げてBに到達する確率を求めよ。

    縦縦縦縦横横横なのだから、7回で全部Bに到達するのかな?
    ・・・・いや、違いますね。
    例えば、表・表・表と立て続けに縦縦縦と3回動いてしまったら、地点Cに到達してしまいます。
    すると、その後、もう一度表が出た場合に、動けないのです。
    4回目の表が出てしまったら、7回のコイントスではBに到達できなくなります。
    コインの表と裏の確率は1/2。
    そこは平等なのに、7回で到達できる道順と到達できない道順があります。
    ・・・・つまり、この道順は、確率的に平等ではないのです。
    確率的に平等とは、無機質に動いていくことが可能で、初めて平等です。
    この先はその進路しか進めない、この先は一択しかない道順があるのでは平等ではありません。
    Bに到達するために、実は判断し、調整しながら進むことになります。
    もう縦に進めない。だから横に進む。
    それは1つの判断です。
    それでは確率的に平等ではありません。
    そういうことだ。
    (''_'')

    それでもわかりにくければ、こんな説明はどうでしょう?
    上の図は実際の道で、P地点には毒ヘビがいるとします。
    P地点には行きたくない。
    P地点は避けたい。
    そういう気持ちでA地点を歩きだしたとき、C地点に行くでしょうか?
    C地点まで行けば、避けようもなくP地点を通らなければなりません。
    Cに行くということは、毒ヘビに遭遇する確率が上がります。
    毒ヘビに遭遇する確率が低くなるよう、まず横へ横へと移動しないでしょうか?
    毒ヘビに遭遇する確率とは、P地点を通る確率のことです。
    どの道を通れば、毒ヘビに遭遇する確率が高いかは、すなわち、どの道を通ればP地点を通るかということ。
    私たちは、実は実感として、どの道がP地点を通ることになるか、その確率をわかっているのではないでしょうか。
    とりあえず、確率は等しくないことだけでも。

    確率は等しくない。
    平等ではないことがわかったので、最初の問題に戻りましょう。
    どうすれば、平等ではない道順の確率を求めていくことができるのか。
    どこから進路が一択になるか、そこを場合分けし、それぞれの確率を求めていけば良いでしょう。




    上の図に新たに記号を加えたのがこの図です。
    C、Dに至った場合、もうその先は横一択です。
    だから、Cを通る場合、Dを通る場合、どちらも通らずにPに行く場合と、3つに分けることができます。
    ここで、さらによく考えると、Cを通る場合も必ずDを通ります。
    そこを二重に計算してしまわないよう、もっと厳密に定義しましょう。
    本当に言いたかったことは、どういうことでしょうか。
    Dを通る場合は、Cは通らないでDを通る場合という意味で3つに分けたはずです。
    そこを明確に表現するためには?
    縦方向に行き止まりになる1つ手前に、図のようにC',D',P'を記入してみると、明確になります。
    Cを通る場合とは、C'からCを通ってPに進む場合。
    Dを通る場合とは、D'からDを通ってPに進む場合。
    そして、P'からPに進む場合。
    これで厳密に場合分けできました。

    そして、問題を解く人は、スモールライトを浴びて、この図の中に入りましょう。
    自分が縦に進むか横に進むか、曲がり角の度に、その確率を考えます。
    縦に進む・横に進むの二択がある場合、それぞれの確率は、1/2ですが、横一択になったら、その確率は1/1=1です。
    その道しか選べないのですから、確率は1=100%です。
    曲がり角の度に、その確率で進みます。
    C'からCを通ってPに進み、さらにBに到達する道順は、縦縦縦横横横横の1通りです。
    確率は、1/2・1/2・1/2・1・1・1・1・1=1/8

    D'からDを通ってPに進み、さらにBに到達する道順はどのようになるでしょう?
    AからD'までは縦縦横の順列、すなわち3!/2!=3通りあります。
    3C1と組合せの式で表しても良いですね。
    3通りあるので、確率は3倍になります。
    D'からDへ進む確率は1/2。
    その先は横一択ですから、1。
    よって確率は、3・1/2・1/2・1/2・1/2・1・1・1=3/16。

    P'からPに進み、さらにBに到達する道順の確率はどうでしょう?
    AからP'まで、道順は、縦縦横横の4!/2!2!=6 通り。
    P'からPまでの確率は1/2。
    その先は横一択。
    よって求める確率は、
    6・1/2・1/2・1/2・1/2・1/2・1・1=6/32。

    よって、その総和は、
    1/8+3/16+6/32
    =2/16+3/16+3/16
    =8/16
    =1/2

    求める確率は、1/2 です。

    好みの問題もありますが、確率の問題の中でも、考え方を革命的に変えなければ正解に至らないという意味で、これが最高難度の確率の問題だと私は思うのですが、いかがでしょう。
    数学は、超クール!ヽ(^。^)ノ
      


  • Posted by セギ at 14:35Comments(0)算数・数学

    2018年06月18日

    確率と余事象。




    さて、「確率」の学習の続きです。
    今回は「余事象」の確率。
    例えば、こんな問題です。 

    例題 
    袋の中に赤玉5個、白玉5個が入っている。この中から2個を同時に取り出すとき、少なくとも1個が白玉である確率を求めなさい。

    問題文の中に「少なくとも」という表現があったら、余事象の可能性をまず考えてみましょう。
    そのほうが楽に解けることが多いのです。
    余事象とは、Aという事象があるとき、「Aではない」という事象を指します。
    硬貨を1枚投げて表が出るという事象をAとするなら、「Aではない」は「表ではない」すなわち「裏が出る」。
    この「裏が出る」がAの余事象です。

    ある事象の確率とその余事象の確率との和は1となります。
    確率が1とは100%ということ。
    しかし、この説明をすると首を傾げる高校生もいます。
    「もっと他のことがある気がする」
    と言うのですね。
    「他のことって、どんなこと?AかBしか起こらない場合だよ。確率があわせて100%、つまり1であるのは当然じゃない?」
    と説明すると、
    「わからない、わからない」
    と言われてしまいます。

    これは1つにはものの考え方の好みというものかと思います。
    Aであるか、Aでないか、2つに1つしかないのだ。
    そういう白黒はっきりした考え方が嫌い。
    もっとグレーゾーンがある気がする。
    そうではない可能性がある気がする・・・・。

    気持ちはわかるけれど、そういう話をしているのではないのです。
    しかし、「そういう話をしているのではない」ということが、最も伝わらないことであるような気もします。

    もう1つ。
    AかBかの事象しか起こらないということを理解できていない可能性があります。
    「Aではない」=「Bである」。
    この言い換えが納得できないというのです。
    ここが完全なイコールではない気がする。
    騙されているような気がする。
    そのように言う生徒もいます。
    その子にしか見えない蜃気楼が見えているのだろうかと教える側は困惑してしまうところです。
    AかBかの事象しか起こらないという前提が視点から容易に外れてしまうのだろうと想像されます。

    説明は理解できるが、自分でその言い換えをできる気がしない。
    生徒からそのように訴えられることもあります。
    白か赤の玉しか出ない状況でも、「白玉ではない」を「赤玉である」に言い換えることに自信が持てないというのです。
    その発想の転換が、自力では出来そうにないと言います。
    やはりAかBかの事象しか起こらないということを理解しきれていないことが原因なのではないかと感じます。
    当該の事象にばかり目が向いてしまい、「わからない」「難しい」と感じるのは、外枠が曖昧だからではないかと思うのですが、「わからない」という状態にはまってしまっている子には、論理的な救済よりもまず精神的救済が必要な様子です。
    「わからない」という気持ちに寄り添うこと。
    まず落ち着いてもらうこと。
    演習問題を解くための勇気をもってもらうこと。
    数学にはあまり関係のないことが数学の問題を解くために必要になることもあります。


    話を戻して。
    この問題は「少なくとも1個は白玉である確率」を求めようとしています。
    この程度の問題であれば、場合分けしてもそんなに難しいわけではありません。
    「少なくとも1個は白玉」は、場合分けすると「1個が白玉で、もう1個が赤玉」である場合と、「2個とも白玉」である場合となります。
    それぞれの確率を求めて単純に足しても、求めたい確率は出ます。
    しかし、もっと複雑な問題になったときに、場合分けが3通り、4通り、5通りとなっていくこともあります。
    計算も煩雑になります。
    もっと簡単に求める方法はないか?
    余事象を利用すれば、もっと簡単に求められるのです。

    「少なくとも1個は白玉が出る」ことの余事象は、「1つも白玉が出ない」ということ。
    言い換えると「2個とも赤玉が出る」こととなります。
    「少なくとも1個は白玉が出る」ことの反対は、「2個とも赤玉が出る」です。
    この「2個とも赤玉が出る」確率を求めて、全体1からその確率を引けば、「少なくとも1個は白玉が出る」確率を求めることができます。
    これが余事象を利用した確率の求め方です。

    全部で10個の玉です。
    そのうち2個を同時に取り出します。
    全体の場合の数は、10C2。
    そのうち、5個が赤玉ですから、2個とも赤玉が出る場合の数は、5C2。
    よって、余事象の確率は、
    5C2/10C2=2/9
    求めたい確率は、1-2/9=7/9
    余事象を用いると、簡単に答えか出てきます。

    計算そのものは簡単なので、「少なくとも1つが白玉である」ことの余事象は「1つも白玉ではない」すなわち「2つとも赤玉である」ことなのだと自力で読み取る力をつけること。
    余事象の問題は、そのように事象を把握する力をつけることが鍵となります。
    他の可能性がある気がする、というところに拘泥せず、このような考え方に慣れること。
    この方向でものごとを分析するトレーニングをすること。
    怖がらないで、練習あるのみです。
    ヽ(^。^)ノ

      


  • Posted by セギ at 13:53Comments(0)算数・数学

    2018年06月04日

    場合の数と確率。確率の根元事象とは。


    今回は高校数学A「確率」の学習です。
    例えば、こんな問題です。

    問題 
    以下の真偽を答えよ。
    3枚の硬貨を投げた場合の事象は、「表が3枚出る」「表が2枚、裏が1枚出る」「表が1枚、裏が2枚出る」「裏が3枚出る」の4通りである。よってそれぞれの事象の起こる確率は全て1/4である。

    うっかり説得されそうになりますが、これは「偽」です。
    3枚の硬貨を投げた場合の事象は、4通りではありません。
    3枚の硬貨に、a、b、cと名前を与え、それぞれの表裏を(a・b・c)の順に書いていくと、
    (表・表・表),(表・表・裏),(表・裏・表),(表・裏・裏),(裏・表・表),(裏・表・裏),(裏・裏・表),(裏・裏・裏)
    と8通りとなります。
    この8通りの事象のように、これ以上は分解できない事象の1つ1つが根元事象です。
    「4通り」としたときは、いくつかの根元事象を合体させてしまっているのです。
    したがって、
    表が3枚出る確率は、1/8。
    表が2枚、裏が1枚出る確率は、3/8。
    表が2枚、裏が2枚出る確率は、3/8。
    裏が3枚出る確率は、1/8。
    となります。

    確率は、上のように硬貨の問題もカードを選ぶ問題も、玉を選ぶ問題も、根元事象を区別して明らかにしていくことで正確に求めることができます。

    最初から後者の解説をされれば理解できるのですが、最初に前者の話をされるとそれで納得してしまい、正しい説明を受けても混乱する高校生がいます。
    後者の考え方は、それはそれでわかる。
    でも、前者の何が間違いなのかわからない。
    いったんその状態になってしまった高校生を説得するのは、かなり難しいです。
    「前者の考え方だと、確率は全て分子が1になり、どんなことも確率は等しくなるけど?」
    という説明でハッと気がついてくれると良いのですが、そんなことでハッと気がつく子なら、最初からこういうことでは混乱しないのかもしれません。
    何を言われたのか呑み込めない様子で、怪訝そうな表情のままの子が多いです。
    間違った考え方にはまってしまった子に説明し続ける徒労感は、「場合の数と確率」に特有のものです。

    一対一の個別指導で、生徒の性格が強めですと、わかるように説明できない講師が悪いという雰囲気になることがあります。
    わからない生徒が勝者のようにその場に君臨し、授業が全く進まないということが起こります。
    一方、集団指導ですと、このようことをいつまでも言い張る子に対して、周囲から、
    「え?」
    「バカじゃね?」
    というつぶやきがもれ、生徒はすごすご引き下がるという事態になりやすいです。
    理解できないまま、ただ心が傷ついて終了し、数学なんて大嫌いで終わってしまうかもしれません。
    また、個別指導でもあまり自己主張しない子は、よく理解できていないのに理解したふりで済ませてしまうことがあります。
    本人はわかったというので、授業が先に進みますが、基本が理解しきれていないので、その先の応用問題は何をどう考えれば良いのかわからない事態に立ち至ります。
    それを考えれば、授業進度に支障はきたすものの、わかるまで話しあうほうが「確率」の理解に半歩でも近づけるでしょう。
    実際のところ、大変ではありますが。('_')

    正しい考え方を聞いてもなお、間違った考え方のどこが間違いなのかわからない。
    どこが間違いであるかわからない限りは、それは正しいのではないか?
    その姿勢は共感できなくはないのですが、上の例でいえば、
    「いくつかの根元事象を合体させている」
    という点が誤りであると指摘しても、それで納得はしないのですから、説明はかなり難しいです。
    全ての根元事象を具体的に明示しても、
    「それはそれでわかるけれど、それで、間違っているほうの考え方はどこが間違っているんですか?」
    と相対化させてしまうのですから、説明するほうは手詰まりとなります。
    それはそれでわかるって、どういうこと?
    それがわかるなら、根元事象を合体させたらダメだよね?
    「え?なぜですか?
    うーむ、手ごわい。( ;∀;)

    「確率」は、手順だけ覚えて済む単元ではなく、事象をどう分析するか、ものごとをどう見るかが深く関わってきます。
    そんなに簡単には霧は晴れませんが、簡単に諦める必要もありません。
    あまり思いつめずに、やっていくのが何より。
    明日にはぽこっと霧が晴れて、理解できているかもしれません。

      


  • Posted by セギ at 14:48Comments(0)算数・数学

    2018年05月16日

    途中式のほどよい省略。


    数学の答案を見ていますと、無駄なくらいに途中式を書く子と、途中式を省略しすぎて計算ミスをする子とがいます。
    本人の計算力にもよるので、どの程度の省略がいいかは一概には言えないのですが。

    例えば、こんなとき。

    -8+3-7+5
    =-8-7+3+5
    =-15+8
    =-7

    上の式の2行目、要らないですよね?

    あるいは、こんな例。

    2x+3=5x-6
    2x-5x=-6-3
    -3x=-9
       x=3

    上の2行目、要らないですよね?

    やり方の説明のため、最初に学習するときには教科書に書いてある式です。
    とはいえ、絶対に書かなければならない式ではありません。
    慣れるまでは書いていくのもいいでしょう。
    でも、慣れれば、特に頭に負荷のかかることなく暗算できることです。
    書かなくて良いものです。
    でも、中3になっても高1になっても、永久に書き続ける子がいます。
    2年も3年も書き続けていると、省略したらそこで詰まってしまうのでしょう、絶対に省略できない様子です。
    正答率に影響することではないので、書きたかったら書いたらいいのですが、早めに省略を身につけていれば1行書かずに済むのになあと思わないでもありません。

    とはいえ、丁寧なのはそんなに問題ではないので、そのことには触れないことが多いです。
    私の板書は、省略したものを書きます。
    省略しても安全に解いていけることを示しながら、解説します。
    テキストを見て解説するときも、
    「この1行は説明のための1行で、実際に計算するときは書く必要はないよ」
    と説明します。
    それでも本人が書くのなら、もうそれでいいでしょう。

    やはり、問題は過剰な省略。
    これは正答率に影響します。

    例えば、こんな例。

    (√6-√2)2
    =4-2√3

    え?
    何をしたの?

    (√6-√2)2
    =6-2√6√2+2
    =8-4√3
    これが正解です。

    (a-b)2
    =a2-2ab+b2
    という乗法公式を利用しているのですが、これを、
    =(a2+b2)-2ab
    として、(a2+b2)のところは暗算で済ませるやり方は、ないわけではありません。
    ただ、真ん中の負の符号に引きずられて、6-2=4としてしまうミスが起こりやすいのです。
    また、-2abのところは、今回、-2√6√2=-2・2√3
    なのですが、2がかぶっているため、暗算の中で1つになってしまい、その結果、
    (√6-√2)2
    =4-2√3
    と誤答してしまった様子です。
    途中式を書けば間違えるはずのないところで間違えてしまう勿体ないミスです。

    1度このやり方を始めた子に、
    「そのやり方は正答率が下がるから、やめたほうがいいよ」
    と助言しても、まずやめません。
    今度こそ正答してみせると逆にムキになってしまうのか、以後、このタイプの計算ではミスすることを含みこんでの得点しか期待できなくなってしまいます。

    人間のやることなんて、そんなに正確じゃない。
    あなたが不正確だと言っているわけではない。
    人間は不正確なんですよ。
    そのように諭しても、直しません。
    人間の限界に思いが至るほどには精神的に成長していないからでしょうか。
    ミスをすることがある自分を認められないのでしょうか。
    理解は深まっているのに、同じ計算ミスが繰り返されるので得点が伸びない。
    数学を指導していて感じる不条理の1つです。

    そのやり方を否定しても直りません。
    むしろ、本人のやりたいやり方で正解できるよう指導し応援するのが得点を上げる近道となります。
    子どもの中には否定されることに異様に弱い子がいます。
    何を注意しても「否定された!」と感じて傷つくだけで、肝心の注意されたことは直りません。
    傷ついてもそれで直るのなら意味があるのですが、傷つくだけで直らないとなると、こちらも考えざるを得ません。
    そんなことでは社会に出たらすぐ潰れるのではないかと老婆心ながら思うこともあるのですが、そんなにメンタルが弱いなら、せめて学力がその子の将来を守ってくれますように。

    とはいえ、これは否定しないとどうにもならない省略もあります。

    25(3x+1)2-49=0 を解け。
    √3x =-√25/49-1

    ・・・・え?
    何をやったの?
    「この先は、どう計算するんですか?」
    とその子は質問するのですが、私はむしろそこまでをどう計算したのか問いたい。

    ノートにはその2行しかないのです。
    与式の次は、もうその暗算の結果が書かれているのです。
    こういう極端な暗算が癖になっている子もいます。
    おそらく、中1や中2の頃は独りで勉強していて、方程式を型通りに解いたことがなく、全部暗算で出していたのではないかと想像されます。
    それでもある程度の正答率は維持していたので、問題視されずにきたのでしょうか。
    2次方程式になって、ついにそれでは解けなくなったということなのでしょう。

    25(3x+1)2-49=0
    25(3x+1)2=49
    (3x+1)2=49/25
    3x+1=±7/5
    3x=±7/5-1
    3x=2/5,-12/5
    x=2/15,-4/5

    これは、暗算は、ちょっと無理です。
    正しい解き方を繰り返し解説したのですが、その子は、暗算が直りません。

    どういうことなのだろう?
    暗算は無理だと言われれば言われるほど、いや自分はできると思ってしまうのか?
    正しいやり方が理解できないので、この解き方をしているのか?

    本人に訊いたところ、予想外の第三の答えが返ってきました。
    「言われたことはわかるし、直そうと思っているが、問題を解き始めると忘れてしまう」
    「・・・・・・」
    ('_')

    忘れてしまう・・・・。

    この言葉、説得力があります。
    忘れてしまうんだなあ。
    その子に限らず、繰り返し間違えてしまう子たちの行動も説明してくれる言葉です。
    そうか、忘れてしまうんだ。
    問題を解き始めると、直したほうがいいことも、注意すべきことも、スマートな解き方も、全部忘れてしまう。
    だから、間違った解き方を繰り返してしまう。
    ( ;∀;)

    しかし、めげません。
    忘れたら、また覚えましょう。
    そのやり方では正解は出せないということを、まず覚えましょう。
    れを思い出して、立ち止まれるようになれば、きっと変わると思います。
    がんばれ、がんばれ。



      


  • Posted by セギ at 15:17Comments(0)算数・数学

    2018年05月11日

    重複組合せの考え方。具体的に考えてみることから公式へ。


    「組合せ」の学習の続きです
    今回は、「重複組合せ」の学習です。

    問題 りんご・かき・なしをあわせて7個詰めた果物かごを作りたい。何通りの果物かごを作ることができるか。ただし、使わない果物があっても良いものとする。

    ふーむ。
    とりあえず、具体的に考えてみましょう。
    果物の一番上のひらがな1字で表すならば、例えばこんな詰め方があります。

    り・り・り・か・か・な・な

    あるいは、

    り・り・り・か・な・な・な

    こういうのを全部書きだしていくことでも求められるけれど、もう少し一般化できないものか?
    そこで、とりあえず、果物を全て〇で表すことにします。
    そして、別の種類の果物との境に仕切りを入れることにします。

    〇〇〇|〇〇|〇〇

    これが、先ほど書いた り・り・り・か・か・な・な
    を表すものとなります。

    〇〇〇|〇|〇〇〇

    これは、 り・り・り・か・な・な・な。

    〇〇〇||〇〇〇〇

    これは、 り・り・り・な・な・な・な。
    仕切りを2本続けて描くことで、柿は0個であることを表します。

    〇〇〇〇〇〇〇||

    これは、 り・り・り・り・り・り・り。
    全てりんごの場合です。
    こうやってみますと、果物かごの作り方は、〇7個と仕切り2本の順列と考えることができます。
    同じものを含む順列です。
    同じものを含む順列は、例えば今回のように〇7個、仕切り2本であれば全部で9個のマスを考え、その9個のうち、〇を入れる7個のマスを選ぶと考えます。
    それは、9個から7個を選ぶ組合せです。
    9C7=(9・8・7・6・5・4・3)÷(7・6・5・4・3・2・1)
    ネットで分数を表しにくいのでこう書きましたが、これは、実際には分数で表します。
    その次は、結果的には計算しなくても良いのですが、残った2個のマスから仕切りを入れる2個を選びます。
    2C2=(2・1)÷(2・1)
    これらをまとめて1本の式にしますと、
    (9・8・7・6・5・4・3・2・1)÷(7・6・5・4・3・2・1・2・1)=36
    これは、9!÷(7!2!) と同じですね。
    一般化しますと、全部でn個のもののうち、p個が同じもの、q個が同じもの、・・・・である順列は、
    n!÷(p!q!・・・)
    重複組合せは、この「同じものを含む順列」の公式を利用して解いていきます。
    果物が全部で7個で3種類のときは、〇7個、仕切り2本。
    だから、全部で9個のうち同じものが7個と2個。
    このように、式に代入する数値の決定までは頭を使いますが、そこから先は公式に代入して簡単に計算していけます。
    (9・8・7・6・5・4・3・2・1)÷(7・6・5・4・3・2・1・2・1)=36
    答えは36通りです。



    問題 りんご・かき・なしの果物をあわせて7個詰めた果物かごを作りたい。3種類の果物を少なくとも1つずつは必ず入れるとすると何通りの果物ができるか。

    先ほどの考え方では、かごに入らない果物もありました。
    仕切りが両端にあったり2本並んでしまうと、入らない果物が出てしまうことになります。
    では、今回のルールは、〇7個仕切り2本は変わらないけれど、仕切りは両端に来てはいけないし、2本並んでもいけないということになります。

    この場合は、〇と〇の間のスペースに着目しましょう。

    〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇

    この図で書いた「・」の位置、つまりスペースに仕切りが入ったり入らなかったりすると考えます。
    この「・」、つまり6個のスペースのうち、2個に仕切りが入ることになります。
    言い換えると、6個の「・」のうち2個を「|」に置き換えれば良い。
    4個の「・」と2個の「|」を並べると考え直すことができます。
    結局、またも同じものを含む順列なのですが、先ほどとは数字が異なりますね。
    4個の「・」と2個の「|」、あわせて6個を並べる順列。
    6!÷(4!2!)=15
    答えは、15通りとなります。
    これは、6個のスペースのうち2個を選んで仕切りを入れると考えることもできます。
    その場合の式は、6C2=15
    結果は同じです。

    この「同じものを含む順列」の公式は、この問題だけで使うマニアックなものではなく、数Ⅱの学習でまた使う重要公式です。
    問題がこのくらい難しくなると、誤解すらできなくなるのか、
    「え?こうじゃないんですか?」
    と自分の間違った考え方を正しいと主張する生徒を見ることもなくなります。
    授業は一見スムーズに進むようになりますが、基本問題で既にモヤモヤしていた高校生にとっては、既に理解の限界を越えているから黙り込んでいるだけかもしれません。
    それはそれで授業としてピンチです。
    わからないから、とにかく解き方だけ覚えよう、それで定期テストを乗り切ろうとする人が多くなります。
    繰り返しますが、この考え方は、数Ⅱ「二項定理」に関する問題など、忘れた頃にまた出てきます。
    理解できないままですと、この上には何も積み上がらなくなります。
    まずは具体例に即して基本の考え方を理解し、公式の成り立ちを理解して、単なる暗記に終わらないようにしましょう。
    忘れたら自力で復元できるくらいに理解を深めておくことが、知識の定着につながります。


      


  • Posted by セギ at 13:06Comments(0)算数・数学

    2018年05月09日

    場合の数。グループ分けの問題。


    今回も「組合せ」の学習です。
    例えばこんな問題です。

    問題 
    6人で旅行し、ホテルに宿泊しました。301号室、302号室、303号室の3部屋に2人ずつ宿泊します。何通りの泊まり方がありますか。

    まず、301号室に泊まる人から決めていきましょう。
    6人から2人を選ぶ組合せでいいですよね。
    だから式は、6C2です。
    次に、残った4人から、302号室に泊まる人を決めます。
    4人から2人を選ぶ組合せです。
    だから式は、4C2です。
    最後に、残った2人から、303号室に泊まる人を決めます。
    2人から2人を選びます。
    式は、2C2です。

    この最後の2C2。
    2C2=1ですし、何より、残った2人は自動的に303号に泊まることになるのですから、書かなくて良いものです。
    ところが、2C2は書かないということがスルッと理解できる人と、どんなに言葉を変えて説明しても理解できない人とがいます。
    思考の癖なのだと思います。
    「選ばない」ということが、どうしてもどうしても納得できないようなのです。

    しかし、そういう人には、あえて2C2=1を書いて説明すると、問題なく理解します。
    なぜなんだろう。
    理解しやすさという点で何が違うんだろう。
    説明する側として、むしろそのことに興味があるのですが、きっと何かが決定的に違うんだろうと思います。
    残ったのが2人でも、ちゃんと選んでほしい。
    選ばないままなら、それは選んでいない。
    そういうことなのかなあ。

    そこがモヤモヤすると、そもそも6C2の次が4C2というのがわからない、2人ずつ選ぶんだから、6C2×6C2×6C2じゃないのか、それでなぜいけないのかという話に進む可能性もあります。
    一度そのように混乱し始めると、言葉で説明しても到底理解してもらえるものではなくなります。
    「場合の数と確率」という単元は、一度、本人の頭の中に間違った筋道ができてしまうと、それを消すのには大変な手間と時間がかかります。
    思考の迷宮に陥る前に、先手を打って2C2=1で理解してしまうのが良さそうです。
    「場合の数と確率」は、理解するにも教えるにもデリケートな単元です。

    先日も、中学生に「場合の数と確率」の授業をしていたのですが、その子は「順列」と「組合せ」は何が違うのかわからないと嘆いていました。
    「順番が関係あるのが順列で、順番はどうでもいいのが組合せだよ」
    と説明しても、
    「それがわからない」
    と言うのです。
    「A、B、C、D、Eの5人から、AとBを選ぶのと、BとAを選ぶのは、同じ選び方じゃない?それが組合せだよ」
    「AとBを選ぶのと、BとAを選ぶのとは、違うと思う」
    「そう?例えば、親戚の人がお土産に色々なケーキを持ってきてくれて、その中から、イチゴのショートケーキとチョコレートケーキを選ぶのと、チョコレートケーキとイチゴのショートケーキを選ぶのは、実質同じことだよね?」
    「イチゴを食べてからチョコを食べるのと、チョコを食べてからイチゴを食べるのは、口の中の感じが全然違うから、違う選び方だ」
    「それは順列だよ。胃の中に入れば同じだよ。それが組合せだよ」
    「そんな雑な話は、わからない(笑)」
    途中から笑っていましたから、理解できたようです。
    ヽ(^。^)ノ


    一番上の問題の説明に戻ります。
    3つの部屋に入る人を選ぶのは同時に起こることなので、「積の法則」が適用され、全体の式は、
    6C2・4C2・2C2 です。
    最後の2C2はどうせ答えが1なので省略されて、6C2・4C2
    分数の式にすると、

    6・5・4・3
    2・1・2・1

    この2行は、分数の分子・分母として読んでください。
    答えは90通りです。
    しかし、このグループ分けに関する問題の最大のヤマ場は、この次にあるのです。

    問題
    6人を2人ずつ3つのグループに分ける。何通りの分け方があるか。

    問題に余計な叙述がなくなっただけで、同じことなのでは?
    答えは90通りでしょう?

    ・・・・いいえ、違います。
    この問題の答えは、15通りです。

    何で、最初の問題の答えは90通りで、同じ問題のように見えるのに後のほうの問題の答えは15通りなのか?
    この2つの問題は、大きく異なる点があるのです。
    分けられた3つのグループに「名称」と呼べるものがあるかないか。
    最初の問題の3つのグループは「301号室の人」「302号室の人」「303号室の人」と名称が与えられます。
    参加者6人をA、B、C、D、E、Fとするなら、
    301号室はAとB、302号室はCとD、303号室はEとF
    という部屋分けと、
    301号室はAとB、302号室はEとF、303号室はCとD
    という部屋分けは、違う部屋分けです。
    90通りの中で、上の2つは別々の部屋分けとしてカウントされています。

    では、「6人を2人ずつ3つのグループに分ける」という場合はどうなのか?
    (A、B)、(C、D)、(E、F)と、
    (A、B)、(E、F)、(C、D)は、別のグループ分けでしょうか?
    これは、同じですね。
    順番を変えているだけで、同じ分け方ですから。
    3つのグループに名称がなく、ただ3つに分けるだけなら、順番は関係ないのです。
    他にも、
    (C、D)、(A、B)、(E、F)
    (C、D)、(E、F)、(A、B)
    (E、F)、(A、B)、(C、D)
    (E、F)、(C、D)、(A、B)
    これらは全て同じです。
    90通りの中で、同じ1通りのグループ分けを繰り返しカウントしていることになります。
    1つについて、何回繰り返しカウントしているか?
    上の例からもわかるように、3つのグループを並べる順列、
    すなわち3P3=3!=6(回)、同じグループを繰り返しカウントしています。
    ですから、答えは90÷6=15(通り)となります。

    ほんのちょっとした記述の違いで、解答が大きく異なる。
    場合の数は、そういう意味でも難しい単元です。
    センター試験のⅠ・Aでは、「場合の数と確率」は選択問題の1つなのですが、これを避けると図形問題を選択しなければならなくなります。
    図形は図形で、苦手な人が多いのです。
    どちらを選ぶか。
    どちらが克服可能か。
    中学生の頃からの図形への苦手意識で、安易に「図形は絶対無理」と思ってしまう人も多いのですが、解いてみると「場合の数と確率」のほうが得点できないこともあります。
    「場合の数と確率」の考え方とそりが合わないとでもいうのでしょうか。
    それでも、本人には苦手だという自覚がない。
    何となく得点できないだけ、ケアレスミスしただけと勘違いして、「場合の数と確率」に固執してしまう場合もあるようです。
    どちらを選ぶべきか、客観的な判断が必要なところです。

      


  • Posted by セギ at 11:07Comments(0)算数・数学

    2018年04月27日

    場合の数と確率。組合せの公式と活用。



    「組合せ」は、例えば、こんな問題です。

    問題 4人の生徒の中から3人を選ぶ選び方は何通りあるか。

    まずは「順列」で考えてみます。
    4人から3人を選んで並べる順列は?
    樹形図をイメージして、
    4・3・2・1=24
    という式で求めることができます。
    でも、これは順列。
    組合せは、順番は関係ありません。
    上の式で求める答えは、同じ選び方で順番が異なるものを何度も繰り返しカウントすることになります。
    それは、3人を並べる順列の数だけ繰り返しカウントしているでしょう。

    わかりにくいと思うので、4人に記号を与えましょう。
    A君、B君、C君、D君の4人です。
    上の24通りを全て書きだしてみましょう。
    (A、B、C)、(A、C、B)、(B、A、C)、(B、C、A)、(C、A、B)、(C、B、A)
    (A、B、D)、(A、D、B)、(B、A、D)、(B、D、A)、(D、A、B)、(D、B、A)
    (A、C、D)、(A、D、C)、(C、A、D)、(C、D、A)、(D、A、C)、(D、C、A)
    (B、C、D)、(B、D、C)、(C、B、D)、(C、D、B)、(D、B、C)、(D、C、B)

    順列としては、上の24通りですが、よく見ると、選び方としては、横に1列になっているものは、全て同じ選び方ではないでしょうか。
    選ぶだけなら、順番はどうでも良いのですから、同じ選び方です。
    同じ選び方を横一列、それぞれ6回カウントしていることがわかります。
    この「6」という数字は何でしょうか?
    それは、A、B、Cならその3つの文字の並び方、すなわち順列の数ではないでしょうか?
    ということは、まずは4個から3個を並べる順列で、4×3×2とした上で、それを、3個のものを並べる順列 3×2×1で割れば、組合せの数が計算できるのでは?


    4・3・2
    3・2・1

    =4

    答えは4通りです。

    一般化するならば、n個のものからr個を選ぶ組み合わせの個数は、

    n(n-1)(n-2)×・・・×(n-r+1)
        r!

    これが、組合せの公式です。

    ところで、上の一覧に戻り、左端の( )にだけ着目していくと、(A、B、C)は、Dを選んでいないもの。
    (A、B、D)は、Cを選んでいないもの。
    (A、C、D)は、Bを選んでいないもの。
    (B、C、D)は、Aを選んでいないもの。
    と見ることもできます。
    何を選んだかということは、何を選ばなかったかということと同じこと。
    したがって、選ばないものは4通りあるので、答えは4通り。
    そのように考えることもできます。
    もう少し数字を大きくしてみると、この考え方はとても便利だとわかります。

    問題 15人から12人を選ぶ選び方は何通りあるか。

    公式通りに書くと、

    15×14×13×12×11×10×9×8×7×6×5×4
    12×11×10× 9 ×8 ×7×6×5×4×3×2×1

    この2行は、上が分子、下が分母の分数だと思ってください。
    これ、分母と分子に同じ数が多いので、かなり約分できますね。
    約分した結果は、

    15×14×13
    3× 2× 1

    あれ?
    この式は、15個のものから3個を選ぶ組み合わせの式と同じなのでは?

    そうです。
    15個から12個を選ぶ組合せと、15個から3個を選ぶ組合せは、同じ数となります。
    これは数字上のことだけではなく、意味の上からもそうなります。
    15個から12個を選ぶということは、15個から3個を選ばないということ。
    ならば、その選ばない3個を「選ぶ」と考えても、同じことである。

    しかし、ここは授業が停滞しやすいところです。
    ここがわかりにくいのは、数字上の問題ではなく、表現上の問題なのかもしれません。
    「15個から12個を選ぶ」ことを「15個から3個を選ぶ」ことにすり替える。
    それが、同じことであるはずがない。
    だから「わからない」と言う子が多いのかもしれません。

    そうです。
    意味上は、同じことではないのです。
    でも、「15個から12個を選ぶ」ことと「15個から3個を選ばない」ことは同じこと。
    だから選ばない3個を先に選んで除外しましょうということなのです。

    問題 15人にうち、特定の5人から3人だけを選び、特定の5人以外の10人から9人を選ぶ方法は何通りあるか。

    うーむ、何だこのえこひいきは?
    いや、そもそも15人から12人を選ぶこと自体がおかしい。
    12人選ぶくらいなら、もう全員にすればいいのに。
    そうツッコみながら、楽しく解いていきましょう。
    まずは、特定の5人から3人を選ぶ組合せを考えます。

    これは公式を使って簡単に解いていけますね。

    5×4×3
    3×2×1 
    =10
    です。
    ちなみに、組合せは「コンビネーション」の頭文字Cを用いて、5C3と表します。
    5C3で、5個から3個を選ぶ組合せ、という意味です。
    5C3=10 です。

    次に、残る10人から9人を選びます。
    先ほどの考え方を用いて、
    10C9=10C1=10 となります。

    さて、この2つをどうするのか?
    足すのか?
    かけるのか?
    この2つは同時に起こる事柄です。
    5人から3人を選んだ組合せの1つ1つに対して、10人から9人を選んだ組合せが対応します。
    だから、かけ算をします。
    これを「積の法則」と呼びます。
     
    5C3・10C1
    =100
    100通りが、この問題の答えです。

    問題 15人のうち、特定の2人を含まずに12人を選ぶ選び方は何通りあるか。

    どうせ含まないのですから、特定の2人は最初から除外しましょう。
    15人から12人を選ぶのではなく、13人から12人を選ぶのです。
    よって式は、13C12=13C1=13
    答えは、13通り です。

    ここで、
    「その特定の2人を選ぶ方法を考えなくていいんですか?」
    と高校生によく質問されます。
    ですが、問題に「特定の2人」と書いてあるとき、その時点でその特定の2人は確定しているので、問題を解く我々がその2人が誰であるかを選ぶ必要はないのです。
    という説明が、これまで高校生にこのことを説明してきて、まだしも理解しやすい説明だと思います。
    それでも納得してくれない子とは、延々と不毛な論争をすることになります。
    そういう子の論理は循環して、トリックアートのようになっています。
    階段を下りているつもりがいつの間にか登っている、有名な絵画のようなものですね。
    そこに切り込んで、循環した論理を粉砕するのは意外に難しいです。
    本来存在しない論理の筋道が本人の頭の中だけではつながっているので、何を言われても自分の誤解に気づけなくなるようなのです。

    「場合の数と確率」という単元は、その人の思考の癖や文章の読み取りの癖が出やすい単元です。
    「自分の考え方の何が悪いのか」
    を突き詰めようとしても、もうそれが見つからず、教えてくれる人が何を言っているのかもわからなくなったときは、答えを全て書きだす作業を1度行うと良いと思います。
    少なくとも、正解が自分の出した答えとは異なることは納得できるはずです。
    自分の考え方のほうが正しいのではないかという思いを捨てきれないから、間違った循環から脱出できない場合もあるでしょう。
    自分の答えが明らかに正解ではないと理解することができれば、一歩先に進めます。
    自分の考えを捨てて、
    「正しい考え方はどういう構造のものであるのか」
    を学ぼうとできると思うんです。


    問題 15人から12人を選ぶとき、特定の2人のうち少なくとも1人を選ぶ選び方は何通りあるか。

    さて、これが一番の難問です。
    計算自体は非常に楽なのですが。
    問題文に「少なくとも」と書かれているときは、その反対を考えると楽に解けることが多いです。
    確率で言う「余事象」というものです。
    「特定の2人のうち少なくとも1人を選ぶ」ことの反対とは何か?
    それは、「特定の2人を選ばない」ことになります。
    もう少し具体的に考えてみましょうか。
    例えば、ここで特定の2人をAさんとBさんと名付けましょう。
    この2人の選び方は、以下の4通りあります。
    「AさんもBさんも選ぶ」
    「Aさんを選ぶ。Bさんは選ばない」
    「Aさんは選ばない。Bさんを選ぶ」
    「AさんもBさんも選ばない」
    他の選び方はないですよね?
    さて、ここで、2人のうち少なくとも1人を選んでいるのは、どの選び方か?
    上から3つ目までがそうです。
    最後の4つ目だけが、それとは異なる選び方となります。

    だから、「特定の2人のうち少なくとも1人を選ぶ」ことの反対は、「特定の2人を選ばない」ことになります。
    ということは、上で求めた、何の条件もない選び方455通りから、特定の2人を選ばない選び方13通りを引けば、この問題の答えとなります。
    よって、455-13=442
    442通りが答えです。

    この考え方を、スパンと理解して、
    「あー!場合の数、面白い!」
    と言う高校生と、
    「それ全然わかんない」
    という高校生と、はっきり分かれます。

    例として出したAさんとBさんが、むしろ悪影響を及ぼすこともあります。
    「では、CさんとDさんの場合はどうなるんですか?」
    という質問を受けることがあります。
    ・・・・いや、AさんとBさんだけが特定の2人です。
    「特定の2人」と問題に書いてあるので、その2人にAさん・Bさんと名付けたのです。
    CさんやDさんは、特定の2人になることはありません。
    「他の場合もあるんじゃないんですか?」
    ・・・・ありません。
    他の場合とは、では、どんな場合があるの?
    「何かありそうな気がする」
    ・・・・それは、気の迷いでしょう。

    このやりとりで高校生に納得してもらえることのほうが実は少ないのです。
    そして、こうした質問に対し、具体的に全ての場合を書いていくには、442通りは、あまりにも数が多い。

    「場合の数と確率」という単元は、思考のサーフィン。
    上手く波に乗れると楽しくて大好きになる単元ですが、どうしても波に乗れないこともあるようです。
    場合の数の考え方の何かが肌に合わない、ということなのかもしれません。
    ここは、一種の思考訓練と考えましょう。
    自分の考え方のどこが間違っているかを究明しようとして迷宮を彷徨うよりも、自分の知らない新しい考え方を理解することに専念することをお勧めします。
    それは「数学的思考」というものへの道を開く鍵かもしれません。
    どうか頭を柔らかく。

      


  • Posted by セギ at 12:53Comments(0)算数・数学

    2018年04月25日

    円順列の考え方。円卓は平等なんです。


    順列は順番が重要です。
    小学校でも「並べ方と組み合わせ方」という単元で学習しますし、中学でも「場合の数と確率」で学習するのですが、何回学習しても、結局、順列とは何であるか曖昧になってしまう子がいます。
    順列だけ考えてもよくわからないので、組み合わせとの違いを意識するとわかりやすくなります。

    例 30人の生徒のうちから学級委員と副学級委員を選ぶ方法は何通りあるか。

    樹形図をイメージしながら考えます。
    まず、学級委員を選ぶ方法は、30人いますから、30通りあります。
    その30通りについて、それぞれ、副学級委員を選ぶ方法は、学級委員に選ばれた1人を除いた29通りあります。
    1人の学級委員から、29本の枝が広がる樹形図がイメージできます。
    よって、式は、30×29=870
    870通りが答えです。
    これが順列です。
    学級委員にA君が選ばれ、副学級委員にB君が選ばれた場合と、学級委員にB君が選ばれ、副学級委員にA君が選ばれた場合とは、異なるものとなります。
    順番が重要。
    それが順列です。

    例 30人の生徒のうちから学級委員を2名選ぶ方法は何通りあるか。

    今度は、学級委員が2名で、その2名に「正」「副」はありません。
    ならば、学級委員にA君とB君を選んだ場合と、B君とA君を選んだ場合は、同じものとなります。
    順番は関係ない。
    これが組み合わせです。
    式は、(30×29)÷(2×1)となりますが、この話はまたいずれ。


    例 5人でリレーをするとき、走る順番は何通りあるか。

    これは順番が重要ですから順列ですね。
    樹形図をイメージしながら式を書いていくと、まず第1走者は5通り。
    そのそれぞれに対して、第2走者の候補は、4通り。
    そのそれぞれに対して、第3走者の候補は、3通り。
    そのそれぞれに対して、第4走者の候補は、2通り。
    そのそれぞれに対して、第5走者の候補は、1通り。
    樹形図は規則的に広がっていきます。
    式は、5×4×3×2×1。
    これを「5!」と書き、「5の階乗」と読みます

    ところで、上の説明では「それぞれ」と書きましたが、教科書や参考書によっては、「おのおの」と書いてあります。
    最近、「おのおの」とか「めいめい」という日本語がわからないという高校生も多く、説明を読んでも理解できないことがある様子です。
    「そんな言葉、知らなーい」
    と高校生は気軽に言いますし、知らないことが若さの象徴であると思うのか、なぜか自慢げな様子さえ見られます。
    自分の知らない言葉は古い言葉、「死語」だと思うようなのです。
    しかし、それは自分が知らないだけかもしれません。
    そういう客観性は持っていたほうが良いでしょう。
    わからない言葉があったらそれをかみくだいて説明するのも私の仕事ですが、「おのおの」や「めいめい」は死語ではなく、書き言葉です。
    意味を覚えたほうが国語の読解などに役立つので、頑張って覚えましょう。
    「知らない言葉=死語」と思っていたら、語彙が増えないです。

    ここでもう1つ困るのが、最後の ×1 を省略したがる子。
    「こんなの無駄だ」
    と思うのか、省略して書かない子がいます。
    計算に影響しないけれど意味のあることだから書きなさいと促しても、書こうとしません。
    目先の面倒くささに書くのを省略しているだけですと、あとで本人が困ることがあります。
    自分の書いている式の意味がだんだんわからなくなり、組み合わせの学習に進んだときに、分母と分子の釣り合いが取れていない妙な式を書いても自分のミスに気がつかなくなることがあるのです。
    学習が先に進み、難しくなってくると、理解できなくなってしまう。
    それは、基礎の段階で本人が王道と外れたことをやってしまっているのが原因のことがあります。
    何千年の歴史のある数学において、現代まで残っているやり方には何か意味があるでしょう。
    「自分なりのプチ工夫」はやめたほうが良いでしょう。
    独創性や創造性は、そういうことではないと思うのです。
    むしろ、数学ができなくなる原因を自分が作っているだけかもしれません。

    話は戻って。
    樹形図をイメージすることで順列の公式の意味が理解できていれば、順列の基本問題は簡単です。
    しかし、「円順列」と「じゅず順列」は、それだけではよくわからないことがあるようです。

    冒頭の板書をご覧ください。

    例 5人が円卓を囲む方法は何通りあるか?

    円卓は、上座下座が存在しません。
    アーサー王と円卓の騎士』も、上下関係がないという意味で円卓が登場しますね。
    日本の内閣の閣議も円卓で行われます。
    いや、本当に上下関係はないのかなあと、ちょっと心がざわつく面がないわけではないですが、まあそれはさておき。
    一番上の画像をご覧ください。
    円卓は、図の上とか右とか左といった位置に意味はありません。
    重要なのは、互いの位置関係です。
    誰の隣りに誰がいて、その隣りに誰がいるのか。
    そういうことが並べ方として重要となります。
    画像にあるように、全体を少し回転させただけで位置関係が同じになってしまいます。
    それは、同じ並べ方ですす。
    ですから、普通の順列のように、5!で計算すると、同じ並べ方を何回もダブって計算してしまうことになります。

    では、その計算方法では同じ並べ方を何回カウントしてしまうのか?
    Aの位置に着目して考えれば、5個の席の分だけ、つまり、5回同じ並べ方をカウントしていることになります。
    だから、5!÷5 で本当の並べ方の数が計算できます。

    一般化すると、n個の円順列なら、n!÷n です。
    それはつまり、一番初めのnを最初からかけなければ良い話。
    ですから、公式は、(n-1)!です。

    「円順列」の解説にはもう1通りあって、Aを回転させると同じ並べ方が何回も出てくることになるので、Aは位置を固定させます。
    そのAの周囲に、どのように人を配置するかで、円卓を囲む方法はダブらずに数えることができます。
    それは、Aを覗いた4人の順列で良いでしょう。
    だから、求め方は、4!
    公式は、(n-1)!

    この2つの解説のうち、理解しやすいほうで理解すればよいです。
    いずれにせよ、公式としては同じです。

    続いて、「じゅず順列」。
    円卓を囲む方法は、裏返したものは別の並べ方となります。
    人間が全員、足を上に向けて裏返ったテーブルを囲むということはありえないですから。
    しかし、じゅずや首飾りとなりますと、簡単に裏返せます。
    そして、裏返したからといって、その玉の並び方が急に別の並び方になるはずがありません。
    すなわち、じゅずや首飾りは、裏返した並べ方も同一のものとみなします。
    表と裏で、2通り。
    だから、円順列で求めたものをさらに2で割ります。
    これが、「じゅず順列」です。ヽ(^。^)ノ
      


  • Posted by セギ at 11:32Comments(0)算数・数学

    2018年04月13日

    約数の個数に関する問題。



    数A「場合の数」の問題の1パターンとして、約数の個数に関する問題があります。
    これは、数A「整数の性質」でも、再度出てくる問題なので、どちらかで1回学習するという学校も多いと思います。
    例えば、こんな問題です。

    例題
    400の正の約数の個数を求めなさい。

    約数というのは、その整数を割り切ることのできる整数のことです。
    この問題は、「倍数・約数」の学習を終えれば小学生でも解けます。
    400でしたら、全部書いていってもそんなに手間のかかることではありません。

    約数の勉強を初めて行う小学生がよくやってしまうのが、小さい約数から順に書いていって、だんだんわからなくなって大きい約数を書きもらしてしまうこと。
    大きいほうの約数は、とびとびに出てくるので、考えていくのがだんだん面倒になって、もれてしまうのです。

    でも、これには解決策があります。
    400÷2=200
    のように「2」という約数
    を見つけたら、商である200も、400の約数です。
    だから、割る数と商とをセットで見つけていきます。
    すなわち、
    1と400
    2と200
    4と100
    5と80
    8と50
    10と40
    16と25
    20と20  あ、ここでつながった。
    だから、正の約数は、全部で15個です。
    こうすれば、書きもらしがありません。

    中学生や高校生に向けて言うのならば、400÷2=200 の2も200も400の因数です。
    400=2×200 と書いたほうがわかりやすいでしょうか。
    積の形で表される2も200も、400の約数です。
    しかし、この説明を当たり前のことと受け止める子もいれば、わり算がかけ算に書き換えられたことに驚いて、何がどうなったのかわからず混乱する子もいます。
    その子にとっては、わり算とかけ算は全く無関係のもので、頭の中でつながっていないようなのです。

    わり算とかけ算とは表裏一体のもの。
    こうしたことは、小学校の算数のどこかの単元でしっかり学習するというよりも、計算をしている間に本人が気づいているはずの概念なのですが、わり算とかけ算との関係について全く気付かず、中学生になり高校生になってしまう子も存在します。
    計算をしている間に、そうしたことに頭をめぐらせるということが一切なかったのかもしれません。
    計算しろと言われたら、ただ機械的にその作業をするのみで、その作業を通じて何かを考えることがないのでしょう。
    思考力の欠如とは、そういうことなのかもしれません。
    しかし、逆に、気づかない子にとっては「何でそんなことに気がつくと?」ということなのかもしれません。

    こうした数学的な規範は、誰に教わったということもなく、漠然と理解していることが多いです。
    十進法の仕組みなどもそうですね。
    十進法は、説明しようとすると、言葉遣いも難しくなる複雑な概念です。
    2進法や3進法が上手く理解できない子は、十進法を本質的には理解できていない可能性があります。
    一方、小学生でも理解している子は理解していて、だから小学生でも2進法や3進法の問題を解くことはできます。
    他にも、例えば、たし算とひき算との関係。
    かけ算とわり算との関係。
    たし算とかけ算との関係。

    こうしたことに気づかないまま中学生・高校生になると、数学でやっていいことと悪いことの判断が自力ではできず、思考の幅が狭くなるのかもしれません。
    方程式の計算を学ぶときも、なぜそれで計算できるのかを上手く理解できないまま、ただやり方だけ覚えて使うようになります。
    本来、自然に気づくはずのこと。
    自力で考えをめぐらせるはずのこと。
    それに気づかない子に「考えろっ」と命じて考えるようになるとは思えません。
    思考力を育てるというのは並大抵のことではないと思う日々です。


    話を400の約数に戻して。
    約数を全部書きだす問題ならば、小さいもの順になるように、両端からそれぞれのセットを書いていきます。
    書いていく段階では、約数の個数が何個あるのかわかりません。
    だから、解答欄の思い切り両端から書いていき、結局、真ん中に空白が出来たりします。
    それは仕方ないですよね。
    正解するためには、こうしたほうが、小さいものから順番に見つけていくよりも速く正確ですから。

    でも、小学生の中には、そういうことが気になって不機嫌になる子もいます。
    「あーあ、こんなに空いた!」
    と腹を立てて、ぐしゃぐしゃと消して、また1から書き直したりします。
    そして、結局、書きもらしてしまいます。
    ( ;∀;)

    重要なことは何であるか。
    優先事項は何か。
    そういう判断が少しズレてしまう子はそうなってしまいます。

    答案に隙間が出来るのがどうしても嫌なら、まずメモをとって、それを解答欄に書き写せば良いのですが、それはそれで面倒だから嫌だと拒絶します。
    結果、約数を全て書きだしていく基本問題ですら正答できるかどうかわからない、薄氷を踏むようなことになる子がいます。

    きれいな答案を書くことが最優先な子は、もう仕方ないので、小さい順に約数を書いていきましょう。
    しかし、いつでも商を意識して、
    400÷20=20
    と、約数と商が一致、あるいはその間に他の約数はないと確認したら、その先は、これまで出た約数で割った商を順番に書いていくように指導します。
    すなわち、
    1,2,4,5,8,10,16,20まで来たら、
    次は、16で割った商の25。
    次は、10で割った商の40。
    次は、8で割った商の50。
    というふうに逆流するように考えて書いていけば、もれなく書いていけるでしょう。
    同じ計算を2回することにはなりますが、折衷案として有効です。

    とはいえ、どんなやり方でも、400の約数16は、書きもらしやすいものです。
    25のほうが思いつきやすいので、16をとばしてしまった自分の答案を見直して、
    あれ?25がないのは何でだ?
    あ、400÷25=16かー。
    16があったー。
    と気がついて修正できれば上出来です。

    このように、人間のやることにはどうしてもミスがつきまといます。
    高校数学の「場合の数」は、「全て書きだしていく」のは万策尽きたときに行うことで、計算できるものなら計算で求めたいです。
    では、約数の個数は、どうやったら計算で求められるのか。
    それが高校数Aで学習する「約数の個数の求め方」です。

    400=1・400
    400=2・200
    と、かけ算の形にしてみると、約数というのはその数の因数なのだと気づきます。
    ならば、素因数分解をしてみれば、何かわかるのではないか?
    というわけで、400を素因数分解してみると、
    400=24・52
    (全角の数字の後ろに書いた半角の数字は指数です)

    これらの素因数を使ったり使わなかったりする組み合わせで、全ての約数は表されるのではないか?
    2や5を1回も使わない場合、それは「1」とします。
    実は、2の0乗や5の0乗が1なのですが、それは、数Ⅱ「指数関数」の学習をする際に、また詳しく勉強します。
    2や5を1回も使わない場合が、20・50=1×1=1。
    2を1回、5は0回使うのなら、2・50=2×1=2
    2を2回、5は0回使うのなら、22・50=4×1=4
    このようにして、縦に5を使用する回数、横に2を使用する回数を書いた表を作り、その縦横の積として、400の約数が全て表されます。
    ということは、表のマス目の数だけ約数があるということです。
    縦は、5の0乗、5の1乗、5の2乗の3列。
    横は、2の0乗、2の1乗、2の2乗、2の3乗、2の4乗の5行。
    したがって、3×5=15(個) の約数があることがわかります。
    すなわち、素因数分解したときの各素因数の指数に+1をしたもの同士をかけたら良いのですね。
    5は2乗なので、2+1の3。
    2は4乗なので、4+1の5。
    その3と5をかけます。
    +1をするのは、0乗の分があるからです。
    こうやって計算で求めたら、数えもらしの心配がありません。
    これが約数の個数を計算で求める方法です。
    400の正の約数の個数は、3×5=15で15個です。
    ヽ(^。^)ノ
      


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    2018年04月04日

    場合の数と確率。順列について。



    初夏を思わせる陽気が続いていますので、涼を呼ぶ雪景色を。

    さて、今回は、高校数Aレベルの「場合の数と確率」の話です。

    問題 0,1,2,3,4,5の6個の数字を一度ずつ用いて4桁の数を作る。
    (1) 4桁の数は何個できるか。

    この問題は、0を含んでいるので注意が必要です。
    4桁の数の千の位には0を用いることができません。
    千の位が0の数は、4桁の数ではないからです。
    それは3桁の数となってしまいます。
    したがって、千の位に置くことができる数字の候補は、0を除く5通り。
    その先は、樹形図をイメージしながら式を立てていきます。
    千の位の5通りの候補それぞれに対して、百の位に置くことができる数字の候補は、千の位に使った数字を除きますが、0は用いていいので、同じく5通り。
    十の位は、既に使った2個の数字を除いて、4通り。
    一の位は、既に使った3個の数字を除いて、3通り。
    したがって、式は、5×5×4×3となります。

    これを順列の記号Pを用いて表すならば、
    最初の千の位の選び方として5P1。
    残る3桁の選び方として、5P3。
    よって、5P1・5P3となります。

    上の5×5×4×3ならばよく理解できる子が、5P1・5P3という式を見た途端にうろたえて、「わからない」「わからない」「わからない」とつぶやき始めることがあります。
    それが、「場合の数」の学習の恐ろしさの第一段階。
    同じことを別の表し方をしただけなので、わからないことは何1つないはずなのですが、一度わからないと思い込んでしまうと、何もかもわからないと感じ始めるようなのです。

    5P1とは、「5つのものから1つを選んで並べる順列」という意味です。
    半角の数字は、実際はもっと小さく、Pの下半分の位置に書きます。
    5P1は、千の位の数字の選び方を表しています。
    次に、そのそれぞれに対して、残る5個の数字の中から百の位の数、十の位の数、一の位の数の3個を並べていきます。
    「5つのものから3つを選んで並べる順列」となります。
    それが、5P3です。
    5P3=5×4×3 となります。

    ところで、「場合の数」の学習では、このようにかけ算をやたらと繰り返すようになり、「×」の記号を書くことが鬱陶しくなってきます。
    もともと、文字xと紛らわしかったので、そろそろ何とかしたい。
    中学の数学では、「÷」の記号が消えました。
    わり算は分数で表すようになりました。
    高校数学になると、「×」の記号が消えます。
    「×」の代わりに、「・」と書くようになります。
    したがって、5×5×4×3は5・5・4・3と書きます。
    書き易くて便利です。
    リズミカルに書いていけます。

    次の問題。
    (2)4桁の偶数は何個できるか。

    さらに難度が上がりました。
    この問題は、まず「偶数」という条件を考えます。
    偶数というのは、どういう数のことだろう?
    その性質を考えるのがコツです。
    一の位が偶数であればその数全体は偶数です。
    他の位の数は奇数でも偶数でも構わないのです。
    そういう知識が頭の引き出しに入っていて、すぐに活用できれば大丈夫です。
    この問題をスラスラ解ける子は、自力で解き方を発想しているというわけではありません。
    一度解いた問題の解法を記憶しているのです。
    それは、解き方を丸暗記している、というのとは少し違います。
    考え方が頭の中にストックされているのです。
    思考力といっても、ゼロから何かを生み出すことは不可能です。
    素晴らしい定理を発見した天才数学者は、その定理の前提となる知識は身に付けていたから偉大な定理を発見できました。
    知識ゼロの素人の思い付きが素晴らしい定理の発見につながったわけではありません。
    知識は発見の泉。
    知識のない状態で思考力は育ちません。

    「どうやったら数学ができるようになるの?」
    と根本的な問いかけをされることがたまにありますが、そういう質問をする子の頭の中には、数学的な考え方があまりストックされていないのかもしれません。
    「偶数」という条件が問題にあるときに、偶数とはどのような性質のものであるかを考えるための素材が頭の中にないのです。
    そうした考えるための素材を頭の中にストックするには、本人の意志が必要です。
    頭の中に残りかけた数学的知識を定期的に「ゴミ箱」に移し、消去を繰り返していないでしょうか。
    そうしないと頭がスッキリしない?
    他のことが記憶できない?
    ・・・・人間の脳はそんなに容量の小さなものではないから、数学の知識は画面トップに散らばっていても大丈夫です。

    必要のない知識を、脳はこまめに消去してしまいます。
    それは本人の意志に反して脳が勝手にやっています。
    ただし、脳に対して「それは消したらダメな記憶だよ」と指令を出すことはできます。
    反復すれば良いのです。
    反復すると、脳は「これはまた使用する記憶らしい」と判断し、保存するようになります。
    「覚えられない 」「もう無理」と本人が思っていて、反復もしないのであれば、脳はきれいさっぱり記憶を消していきます。
    脳に「違う」「残せ」と指令を出し続けましょう。
    o(^o^)o

    問題に戻りましょう。
    さて、一の位が偶数となると、その候補は、0、2、4の3通り。
    ここで、一の位に0を使った場合と、2か4を使った場合とではその後の計算が違ってくることが予想できれば、もうほとんど正解したようなものです。
    一の位に0を使ってしまえば、もう千の位のことを心配する必要がありません。
    一方、一の位が2か4である場合、千の位に0は使えないことを気にしなくてはなりません。
    ここで場合分けをして計算をします

    〔1〕一の位が0の場合
    残る5個の数から、千の位、百の位、十の位の数を決めていくだけです。
    したがって、式は、5P3=5・4・3 となります。
    〔2〕一の位が2か4の場合
    一の位の候補は2通り。
    そのそれぞれに対して、千の位は、0と、一の位に選んだ数を除いて、候補は4通り。
    百の位は、0を使ってもいいので、一の位と千の位に使った数を除いて、候補は4通り。
    十の位は3通り。
    したがって式は、2・4・4・3
    Pを用いた式を書くのなら、
    2P1・4P1・4P2
    となりますが、無理にPを使う必要はないので、なぜその式なのか適宜言葉で説明していきながら答案を完成させれば大丈夫です。

    生徒の中には、一の位の次に千の位を決めることが理解できず、
    「そんなことしていいの?」
    と質問する子がいます。
    あるいは、そんなことは絶対に許されないと思うのか、何があっても一の位は最後に決めようとして混乱する子もいます。
    かけ算なんだから、どこからかけても一緒だよ。
    どの桁から決めていっても構わないんだよ。
    そうした説明がピンとくる子と、全く理解できない子とがいます。
    頭が硬いのかなあ・・・・。
    なぜ千の位から数字を決めなければならないと思うのだろう。
    そのことに何の根拠もないことに気づくと、思考の自由度が増します。
    あるいは、そういうことをしていいのか悪いのか、そういう「数学的規範」というものが本人の中にないため、いつも不安で、かえって不可解なルールに縛られてしまうのかもしれません。

    解答としては、〔1〕〔2〕は同時には起こらないので、和の法則が適用されます。
    5・4・3+2・4・4・3
    =60+96
    =156
    答えは156個となります。
      


  • Posted by セギ at 14:19Comments(0)算数・数学

    2018年02月07日

    データの分析。相関表と共分散。



    今回も「データの分析」の学習の続きです。
    まずは、相関表の読み取りから。
    上の板書の左上の図が相関表というものです。
    難しそうですが、実はとても簡単で、小学校4年生で学習する内容です。
    例えば「衛生検査」の表。
    「ハンカチを持っている・持っていない」
    「爪を切っている・切っていない」
    そういう2種類の分類を縦横に組み合わせた表をご覧になったことがあると思います。
    あれが相関表です。

    上の図は、そういう相関表をもっと無味乾燥にしたものですが、読み取り方は同じです。
    例えば、上の図で、x=2で、y=1の人は、0人。
    x=2で、y=2の人は、1人。
    xやyの値は、データそのものかもしれませんし、度数分布表の各階級を代表する階級値かもしれません。
    上の相関表で赤字で書いてあるのは、それぞれの度数です。
    外側の青字で書いてあるのは、その合計です。

    xの合計は、横の数字をたしていくとわかります。
    つまり、x=2の度数は、0+1+4+3で、合計で8人。
    x=1の度数は、16人。
    yの合計は、縦にたしていきます。
    y=1の度数は、7人。
    y=2の度数は、9人。
    さらに、青字を横に全部たすと、32人。
    青字を縦に全部たしても、32人。
    このデータの度数は全部で32人であることがわかります。
    簡単ですね。
    ヽ(^o^)丿

    さて、ここからこのデータの分析に入ります。
    まずは、平均を求めましょう。
    xの平均は、xの総合計を度数で割れば出ます。
    xの総合計は、相関表の外側に青字で書いた度数の小計を使って求めることができます。
    x=2の人が8人。つまりこの階級の合計は、2×8=16
    x=1の人が16人。合計は、1×16=16
    x=0の人が8人。合計は、0×8=0
    ゆえに、総合計は、16+16+0=32
    度数の合計も32ですから、平均は、
    32÷32=1となります。
    xの平均は1です。

    yも同様に計算できます。
    1/32(1×7+2×9+3×9+4×7)=2.5
    yの平均は、2.5です。

    さて、次に分散を求めましょう。
    前回学習した内容です。
    分散とは、偏差(そのデータと平均との差)を2乗したものの平均のことでした。
    相関表の場合、これも外側に書いた青字の数字が役に立ちます。
    x=0の偏差の2乗は、(0-1)2。
    それが8人いるのですから、合計で、8(0-1)2となります。
    x=1は16人なので、
    16(1-1)2
    x=2は8人。
    8(2-1)2
    となります。
    それらを全てたして、度数全体の32人で割れば、xの分散となります。
    すなわち、
    S2x=1/32{8(0-1)2+16(1-1)2+8(2-1)2}
    一見複雑な式ですが、0になって消えるところもあるので、計算は案外楽で答えは、0.5。

    yの分散も同様に、
    S2y=1/32{7(0-2.5)2+9(2-2.5)2+9(3-2.5)2+7(4-2.5)2}=1.125

    では次に、前回学習した共分散を求めてみましょう。
    共分散は、データに正の相関があるか、負の相関があるかを知るための数値でした。
    求め方は、(xの偏差)×(yの偏差)の平均。
    順番に求めていきましょう。

    まず、x=0で、y=1の度数は3人。
    その分の(xの偏差)×(yの偏差)の合計は、
    3(0-1)(1-2.5)
    x=0で、y=2の度数は4人。
    すなわち、4(0-1)(2-2.5)
    x=0で、y=3の度数は1人。
    すなわち、1(0-1)(3-2.5)
    x=0で、y=4の度数は0人。
    すなわち、0(0-1)(4-2.5)

    こうして見てみると、これらは、(0-1)が共通因数ですね。
    だから、こんなふうにくくることができます。
    (0-1){3(1-2.5)+4(2-2.5)+1(3-2.5)+0(4-2.5)}
    つまりは、xの偏差ごとに、yの偏差を分けてたしていくイメージです。

    xの偏差が1-1=0となる2列目は、0に何をかけても0なので、もうさすがに書くのは省略しましょう。
    xの偏差が2-1となる、一番上の列は、
    (2-1){0(1-2.5)+1(2-2.5)+4(3-2.5)+3(4-2.5)}
    これと、さきほどのxの偏差が0-1だった3列目とをたして、32で割れば、共分散となります。
    式は複雑そうに見えますが、意味がわかれば楽勝です。
    板書の通り、共分散は、12と出ました。
    ヽ(^o^)丿

      


  • Posted by セギ at 10:47Comments(0)算数・数学

    2018年02月01日

    データの分析。共分散と相関係数。


    今回も、「データの分析」の学習です。
    今回のメインは「散布図と共分散」。

    散布図は、簡単です。
    2種類のデータに相関関係があるかどうかを見たいときに描くグラフです。

    例えば、定期テストの国語の得点と数学の得点。
    国語の得点が高い子ほど、数学も得点が高い。
    もしそういう傾向があるのならば、それは「正の相関関係がある」と言います。
    逆に、国語の得点が高い子ほど、数学の得点は低い。
    そういう傾向があるならば、それは「負の相関関係がある」と言います。

    1人1人の国語の得点をx、数学の得点をyとして、座標平面上に点を打っていきます。
    それが「散布図」です。
    データの1つ1つが点として打ち込まれます。
    夜空の星のように。
    それが天の川のように帯になって集まり、全体に右上がりの傾向が見られたら、
    「正の相関関係がある」
    点の集合が全体に右下がりの傾向が見られたら、
    「負の相関関係がある」
    と言います。
    バラバラに散っているならば、
    「相関関係はない」
    となります。

    ここまでは易しいですね。
    (*'▽')

    で、例によって、この関係を数値で表そうとする人が現れるのです。
    ・・・・・余計なことを。(笑)
    高校生からも、
    「もう散布図でいいじゃないですか」
    と言われてしまうところです。
    私もそう思います。
    でも、数値にしたいのです。
    数学ですから。
    学問ですから。

    上の画像の、私の板書をご覧ください。
    座標平面を、xの平均とyの平均とで区切り、4つの部分に分割してあります。
    4つの部分のうち、原点に近い左下の部分は、xの値もyの値も平均より小さいデータが集まるところです。
    すなわち、偏差(そのデータの値-平均)は、どちらも負の数。
    左上の部分は、xの偏差は負の数。yの偏差は正の数。
    右下の部分は、xの偏差は正の数。yの偏差は負の数。
    右上の部分は、どちらの偏差も正の数。

    ここで、正の相関関係かあるとき、散布図では、上の画像で赤の斜線で塗った、左下と右上の部分に点が多く打たれているはずです。
    負の相関関係があるとき、散布図では、上の画像で青の斜線で塗った、左上と右下の部分に点が多く打たれているでしょう。
    この赤の部分に共通点はないか?
    青い部分に共通点はないか?

    あるんです。
    それぞれの偏差は正だったり負だったりバラバラですが、偏差の積は?
    正×正=正
    負×負=正
    赤くぬられた左下と右上は、偏差の積はどちらも正の数になります。
    正×負=負
    負×正=負
    青く塗られた左上と右下は、偏差の積はどちらも負の数になります。

    すなわち、xとyの偏差の積によって、相関関係を示すことができます。
    (xの偏差)×(yの偏差)>0 ならば、正の相関関係
    (xの偏差)×(yの偏差)<0 ならば、負の相関関係
    となります。

    全体の傾向を見たいのですから、偏差の積の平均を出せばよいのです。
    すなわち、全てのデータの偏差の積を足して、データの個数で割ります。
    これによって、そのデータの全体の偏差の積が正の数であるか、負の数であるかがわかります。
    それは、このデータ全体の傾向が、正の相関関係であるか、負の相関関係であるかを示す数値となるでしょう。
    この数値を「共分散」と言います。
    共分散を求める公式は、上の画像に書いた通りです。
    共分散が正の数ならば、正の相関関係がある。
    共分散が負の数ならば、負の相関関係がある。
    共分散が0に近づくほど、相関関係が弱い。
    ということが言えます。

    とはいえ、これがまた高校生には不評です。
    ( ;∀;)
    でも、おそらく言葉の意味の理解が追い付かないことが主な原因だと思います。
    聞いたこともない単語が多すぎるのでしょう。
    「共分散とは、偏差の積の平均」
    単語のいちいちが何をどうすることか、頭の中を時間をかけて通さないと、よく意味がわからない。
    そういうことだと思います。
    時間はかかってもいいです。
    じっくり理解を深めてください。


      


  • Posted by セギ at 12:49Comments(0)算数・数学

    2018年01月24日

    データの分析。分散とは何か。


    「データの分析」、本日は、分散と標準偏差について
    データを分析する場合、データの散らばり具合の把握は重要な課題です。
    前回は箱ひげ図で散らばりの様子を見ましたが、どのように散らばっているかを数値化することはできないでしょうか?
    グラフや図を見て分析するのではなく、1つの数字で単純に比較できるようにならないでしょうか。

    そこで、ちょっとおバカさんだけどひらめきのある人が、こんなことを考えたとします。
    「1つ1つの数値と平均値との差を出して、それを合計して、データの個数で割ったら、平均してどれだけ散らばっているか、わかんじゃね?」
    ふむ?
    ではやってみましょう。

    例えば、10人の漢字テストの得点が、
    3点、3点、4点、4点、5点、5点、6点、6点、7点、7点だったとします。
    この平均点は、合計を10で割ればよいのですから、
    1/10(3+3+4+4+5+5+6+6+7+7)=5
    となります。
    では、それぞれのデータと平均点5点との差を足してみましょう。
    (3-5)+(3-5)+(4-5)+(4-5)+(5-5)+(5-5)+(6-5)+(6-5)+(7-5)+(7-5)
    =-2-2-1-1+0+0+1+1+2+2
    =0

    あれ?
    0になっちゃった。
    (*_*)

    これは考えたら当然のことで、平均値というのは、そうなるように出来ています。
    でも、「平均値との差」という発想は悪くないですよね。
    この平均値との差のことを「偏差」と言います。
    プラス・マイナスがあるから、合計0になってしまうけれど、これが、プラス・マイナスに別れない値、すなわち全てプラスの値になるのなら、意味があるのでは?
    どうすれば、そうなるでしょう。

    そうだ。
    2乗すれば。
    (*'▽')
    2乗した値は、実数ならば必ず正の数になります。
    そして、2乗しても、数値の大小関係は変わりません。
    この数値で、データの散らばり方を比べることができます。

    上の例で言えば、
    (3-5)2+(3-5)2+(4-5)2+(4-5)2+(5-5)2+(5-5)2+(6-5)2+(6-5)2+(7-5)2+(7-5)2
    これを、個数の10で割れば、それは、他のデータと比較できる数値となるでしょう。
    この数値、すなわち偏差の2乗の和の平均値を「分散」と言います。

    ところで、これは2乗した値なので、どうせなら、1乗の値に戻したい。
    すなわち、分散の正の平方根を出せば、比較するのに便利な数値となるでしょう。
    この分散の正の平方根を「標準偏差」と言います。

    ゆっくり筋道を追って考えれば、それほど難しくはないです。
    でも、初めて聞くと、用語の意味と計算方法がイメージ的に一致しないこともあって、かなり混乱すると思います。
    ( 一一)
    わかるんだけど、何だか違和感がある。
    わかるんだけど、何だか腑に落ちない。
    そんな感じでしょうか。

    しかも、分散の求め方は、もう1つあり、それは最初の公式を変形しただけのものなのですが、非常に紛らわしいです。
    (分散)=(数値の2乗の和の平均)-(平均の2乗)

    「2乗の和の平均」と「平均の2乗」。
    似ている!
    (+_+)

    公式が2本あることで、
    「1本だけでいい。1本しか覚えない」
    とギブアップする高校生もいます。
    また、高校によっては、最初の公式しか教えないところもあります。
    そんなに難しいことではないので、これも何とか2通り理解すると、その場その場で使い分けできて便利です。

      


  • Posted by セギ at 11:35Comments(0)算数・数学

    2018年01月12日

    データの分析。箱ひげ図の読み取り。


    さて、「データの分析」の続きです。
    データは分析しなくては意味がありません。
    では、どう分析するか。
    大切なのは、他のデータとの比較です。
    比較をするために代表値という概念があります。
    そのデータを代表する値です。
    代表値を用いて、他のデータと比較をします。

    例えば平均値。
    10点満点のテストの得点についての2組のデータについて考えてみましょう。

    Aグループの得点を小さい順に並べると、
    0点、6点、7点、8点、8点、8点、8点、9点、9点、10点。
    Bグループの得点を小さい順に並べると、
    6点、6点、6点、7点、7点、7点、8点、8点、9点、9点。

    Aグループの平均値は、7.3点。
    Bグループの平均値も、7.3点。

    平均値は同じですね。
    しかし、この平均値だけを使って、「AグループとBグループの得点は同じだ」と言っていいのでしょうか?
    Aグループの平均値は、たった1人の0点のせいで下がっています。
    個々のデータを見れば、全体に得点が高いのはAグループです
    平均値だけで語れることには限界があるのは、こうしたデータからわかります。

    他に、そのデータを説明する代表値はないでしょうか?

    最頻値(モード)。
    これは、そのデータの中で最も多く出てくる数値です。
    度数分布表の中では、最も度数の多い階級の階級値を指します。
    Aグループの最頻値は8点。
    Bグループの最頻値は7点。
    AグループとBグループの得点の傾向が平均値よりも伝わってくる数値です。

    あるいは、中央値(メジアン)。
    これは、そのデータを小さい順に並べたとき(大きい順でも同じです)の中央の値です。
    データの個数が奇数個の場合は、まさに中央の値を出します。
    データの個数が偶数個の場合、中央の2つの値の平均値を中央値とします。
    これも、Aグループは8点。
    Bグループは7点です。

    少し傾向がわかるのですが、もっとデータの様子を示す方法は他にないでしょうか?
    データのばらつきがわかると、より正確にデータを示すことができるのではないでしょうか。
    この「ばらつき」を散布度といいます。

    まずは単純に、最大値と最小値を見てみます。
    最大値-最小値で、ごく単純に散らばりを見ることができます。
    「最大値-最小値」、これを「範囲」(レンジ)と言います。
    Aグループの範囲は、10-0=10(点)
    Bグループの範囲は、9-6=3(点)
    範囲が広いほど、ばらつきは大きいと、言えないことはないです。
    平均点や最頻値とあわせてそれが示されていれば、データの分布を推測することはできます。
    しかし、この範囲の広さは、Aグループのデータの本質を示していないような気もします。
    うーん・・・。( 一一)

    ここで、四分位数という考え方が登場します。
    データを小さい順に並べて、4等分する位置にあるデータを小さいほうから順に、Q1、Q2、Q3、とします。(半角数字は実際には小さく書きます)
    これを順に第1四分位数(Q1)、第2四分位数(Q2=中央値)、第3四分位数(Q3)と呼びます。
    中央値のときと同様、データが偶数個のときは、前後の2つのデータの平均をその数値とします。
    そして、Q3とQ1の差を四分位範囲。
    また、四分位範囲を2で割ったものを四分位偏差と呼びます。
    Aグループは、Q1=7点、Q2=8点、Q3=9点。
    Bグループは、Q1=6点、Q2=7.5点、Q3=8点。
    これで分布の様子がかなり見えてきました。
    Aグループの中で特殊な数値であるにも関わらず平均値や範囲に大きく影響していた0点という1つのデータがほとんど影響していないのが見てとれます。

    これが実際のテスト得点のデータである場合、このただ1人の0点というデータをどうとらえるかはまた別の難しい問題と思います。
    そこを切り捨てるわけにはいきません。
    教育的観点からは、そこに、このAグループの本質が隠れているかもしれないからです。
    しかし、この1人の0点と、残る9人とは本当に何の関係もない場合も考えられます。
    このただ1人の0点のために、残る9人に対して「おまえらは平均点が低い。努力が足りない」等の叱責をするのだとしたら、それはおかしな話です。
    AグループはBグループと比べて、実は高めの得点分布なのだということを示すことができるのが、上の四分位数です。

    さて、この四分位数と四分位範囲、さらに最小値と最大値までを1つの図に示したのが、箱ひげ図です。
    箱ひげ図は縦書きも横書きもありますが、今回は横書きで説明しましょう。
    まず、目盛りを描きます。
    その少し上に、最小値、Q1、Q2(中央値)、Q3、最大値を記録していきます。
    Q1、Q2、Q3を示す縦の線分を少し長く描きます。
    描いた3本の縦の線分を結ぶ横の線分を描き、長方形にします。
    最小値・最大値とその長方形とを線分で結びます。
    と言葉でいくら説明してもよく伝わらないでしょうか。
    実際の図を示しましょう。



    手書きして、それをスマホで撮影したので、全体に斜めになっていて申し訳ありません。
    一番下の矢印のついた線は、実際には目盛りです。
    オレンジ色で書き込んだのは説明で、実際の箱ひげ図には記入しないものです。

    次に、AグループとBグループを箱ひげ図にしたものが、下図です。
    さらに斜めになってしまっていて申し訳ありません。
    定規がないのに急いで描いたら、こんなふうになってしまいましたが、概要は伝わると思います。



    Aグループのほうが明らかに高得点に分布していることが見てとれます。
    箱ひげ図の読み取りで誤解しやすいのは、横の線分が長いと、そこに多くのデータがあるような気がするのですが、全く逆で、線分が長いということは、そこはデータが少ないことを意味します。
    全てのデータを小さい順に並べて四等分して求めているのがQ1、Q2、Q3です。
    最小値からQ1までの幅には、全てのデータの四分の一が入っています。
    その幅が長いということは、そこはデータがまばらに分布していることを示しています。
    だから、Aグループは低い得点に人があまりいないことがわかります。
    ここが、説明していて高校生になかなか伝わらないところです。
    「長いものは大きいもの」という思いこみで図を見てしまうことから脱却できないようなのです。

    箱ひげ図の読み取りのコツはそこに集約されています。
    もう一度説明します。
    最小値、Q1、Q2、Q3、最大値は、データを小さい順に並べて単純に四等分したときに表れる数値です。
    最小値とQ1との間、Q2とQ3の間、Q3と最大値との間には、同じ数のデータが存在しています。
    たから、幅が長いところは、データはまばらに分布しています。
    長方形の部分も同じことです。
    長方形の横の長さが長いところは、データはまばらに分布しています。
    横幅の短い、ぎゅっと詰まった長方形には、データもぎゅっと詰まって存在しているのです。

    箱ひげ図よりも度数分布をそのまま示したヒストグラム(柱状グラフ)のほうが見たまますぐに散らばりを実感できるかもしれません。
    箱ひげ図は、読み取り能力を要求する図です。
    しかし、読み取り方を理解したら、箱ひげ図からヒストグラムの概形をイメージすることができます。
    都立の中高一貫校では、成績データにこの箱ひげ図を用いる学校もあります。
    いずれ、それが当たり前の時代が来るかもしれません。
    慣れれば多くのことが読み取れる箱ひげ図。
    学ぶ価値のある内容だと思います

      


  • Posted by セギ at 12:11Comments(0)算数・数学