たまりば

  地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾  三鷹市 三鷹市

2018年08月05日

8月25日(土)、大人のための数学教室を開きます。




8月4日(土)の大人のための数学教室は、出席者0人のため延期となりました。
次回は、お盆休みを挟みますので、3週間後、8月25日(土)となります。

さて、今回も、数学こぼれ話を。

平方根のおよその大きさが必要なときってありますね。
その平方根が大体いくつなのかわからないと、問題が解けない。
そんなとき、どうしましょう?

問題 √19 の整数部分をa、小数部分をbとするとき、a2+b2の値を求めよ。

これは、aの値がわからないと解けないです。
√19って、整数部分はいくつなんだろう?
√2=1.41421356・・・・
など、語呂合わせで覚えている数は、せいぜい√5まででしょう。
√19って、どれくらいだろう?

これは、中学3年生で学ぶ数学です。
まず、整数に直せる平方根との大小を比べます。
√16<√19<√25
これを、√18<√19<√20
と書いてしまう子がいますが、そういうことではなく、整数に直せる平方根でなければ意味がありません。
また、一番値の近いものを書くことも必要です。
√4<√19<√36
では、意味がありません。
√16<√19<√25
これを整数に直すと、
4<√19<5
よって、√19は、4と5の間にある数、つまり、4.・・・と表される数とわかります。
ゆえに、整数部分 a=4です。
さて、bは、無限に続いていく小数なのにどうするのでしょう?
心配いりません。
b=√19-4 と表せば良いのです。

この問題が解けない中学3年生は、この発想を持てないことが多いです。
「そんなことして、いいの?」
と不安そうに言います。
あるいは、
「そんなの自分で思いつかない」
と落ち込んでしまう子もいます。
数学者ではないので、こんなことをゼロから自力で発想できなくてもいいです。
この解き方をテクニックとして自分のものとしておけば大丈夫です。
こんなことで、「自分には数学の才能がない」「勉強しても意味がない」と落ち込む必要はありません。
2つの値の和がわかっているとき、一方は他方の数を用いて差で表すことができる。
こうしたことをテクニックとして学び、以後、他の問題で活用できれば良いのです。

さて、問題に戻って、
a2+b2
の求め方は大丈夫でしょうか?
こちらは、中3では1つ前の「展開と因数分解」の学習で解いている問題です。
自力で発想できない云々よりも、むしろ以前解いたのと同じパターンの問題がやっぱり解けないことのほうを気にしてほしいのですが、そういうことはわりと平気な子が多く、バランスの悪さを感じないでもありません。
ゼロから発想できなくてもいいから、一度使ったテクニックは身につける。
その積み重ねが応用力となります。

a2+b2
=(a+b)2-2ab
ここで、a+bというのは、何のことはない、√19そのものです。
=√192-2・4(√19-4)
=19-8√19+32
=51-8√19
これが答えです。

「答えに√19が残っていいの?」
と質問した子がかつていました。
「え?どういうこと?」
「√19が残ったらダメなんじゃないの?」
そんなこと、問題には書いてないのですが、そうした謎の思い込みに苦しむ子もいます。
何をして良く、何をしたらダメなのか、中学3年生くらいになると、そうしたことで悩む子が増えてきます。
いつからか、もしかしたら算数の頃から、理解できないのに解き方だけ丸暗記して表面をとりつくろってきたのかもしれません。
最初のうちは、いちいち理解するのが面倒くさいから、丸暗記して済ませていた。
気がつくと、理解したくても理解できなくなっていた。
案外頭の回転が速く、楽できる方法をつい探してしまう子にこのタイプが多いのです。


平方根のおよその大きさが必要な問題としては、連立不等式もあります。
x2-x-8>0   ・・・①
8x2-19x-27<0 ・・・②
この2本の連立不等式の解は?
連立不等式の解き方は理解しているとして、今回は省略します。
①より
x<1-√33 /2 , 1+√33 /2<x 
②より
-1<x<27/8

ここまで順調に解いて、数直線上にそれぞれの範囲を記していく際に、あれ?と思います。
1-√33 /2 と-1って、どちらが大きいの?
1+√33 /2 と27/8って、どちらが大きいの?
それがわからないと、数直線上に記すことができません。

まずは、1-√33 /2 と-1を比べましょう。
両方を2倍して、
1-√33 と-2。
両方から1を引いて、
-√33 と-3
それぞれを2乗すると、
33と9。
負の数は、絶対値が大きいほうが小さい数ですから、
-√33<-3
よって、1-√33 /2<-1

しかし、このように丁寧に計算していくスペースが答案用紙や計算用紙に存在しない、ということが数学のテストの場合、起こります。
小学生の頃からの癖なのか、高校の定期テストの解答スペースの上から2㎝ほども下がったあたりから、1㎝四方ほどの大きな字で答案を書き出し、書くスペースがなくなり、その問題は解けなくなって終了、という子がかつていました。
それは極端な例ですが、こんなどうでもいい計算に解答スペースをあまり使いたくないものです。
この程度のことは、暗算できれば何よりです。
√33は、5<√33<6。
大体6として、1-6は-5。
それを2で割るから、1-√33 /2は、約-2.5。
だから、-1よりは小さい。

一方、1+√33 /2と27/8の大小は?
√33は6より少し小さい数。
だから、1+√33は7より少し小さい数。
1+√33 /2は、3.5より少し小さい数。
一方、27/8は、27÷8だから、3.3・・・。
あれ、あまり差がないなあ。
これで1+√33 /2のほうが大きいとするのは危険です。
やはり、こういうときは、しっかり計算するしかありません。
両方を2倍して、
1+√33と27/4
両方から1を引いて、
√33と23/4
両方を2乗して、
33と529/16
529/16=33+1/16
うわ、27/8のほうが大きかったのですね。

それぞれを数直線に記して、重なっている部分がこの連立不等式の解ですから、
1+√33 /2<x<27/8。

あー、大変だった。(^-^;

それでも、大小の判断だけならこれで何とかなるのですが、一番厄介なのが、数Ⅰ「データの分析」です。
標準偏差は、平方根になります。
高校の定期テストや入試問題で、それを何のヒントもなく小数を用いた表記に直させるようなことはありませんが、問題集などで自分で問題を解いている際に、模範解答で平方根がスルッと小数に直っているのを見て、「何で?」と思ったことはありませんか?
小数第2位まで、平然と小数に直しているけれど、どういうこと?
どうやるの?

やり方は3つあります。
まず1つ目は、「平方根表」を使用する方法。
三角比の表と似たような見た目の「平方根表」というものがあります。
中3向けの問題集の巻末などに載っています。
例えば、「体系問題集・代数2」など。
その表で読み取ります。

2つ目。
電卓を使用する。
√ のボタンのついている電卓なら、すぐに平方根を計算できます。

3つ目。
「開平法」で筆算する。
平方根は、筆算で小数に直すことができます。
一番上の画像がその計算です。

上の画像は、√13 を計算したものです。
まず、13より少し小さい平方数(何かの2乗の数)を考えます。
3×3=9ですね。
その3を、√13の横に書き、平方数の9を13の下に書いて、引きます。
引いた答えは、4となります。
これに小数点以下の2桁分を加え、400とします。
3は、真下にも3を書き、足します。
3+3=6 となります。
この6が十の位となります。
次に、6☐×☐の答えが、400より少し小さくなる数を探します。
☐は6ですね。
66×6=396を400の下に書いて、引きます。
答えは4です。
66の下に、見つけた6を書いて、足します。
72となります。
これを繰り返し、見つけた数を順番に√13の上に書いていくと、それが√13を小数に直した数となります。

これを開平法、あるいは開平計算と言います。
なぜ、こんな方法で計算できるのか?
大体のイメージを説明しましょう。
√xという数を開平法で計算するとします。
まず、2乗してxより少し小さくなる数を見つけ、それをaとし、
√x=a+b
と表すとします。
上の√13の例で言えば、x=13、a=3 です。
√x=a+b を2乗しましょう。
x=(a+b)2
x=a2+2ab+b2
移項します。
x-a2=2ab+b2
    =b(2a+b)
次に、x-a2の値より少し小さくなるb(2a+b)を満たすbを探します。
上の図で、bは0.6です。
2a+b=6.6、そして、b(2a+b)=3.96です。
以下、これの繰り返しで割り進めていきます。

正確な証明ではありませんので、今の説明で、パッとひらめくものがあればそれで良し、わからなかったら、もうそれはそれでいいというくらいに気楽に受け取ってください。
開平法は、必ず身につけなければならないというものではありません。
こんな方法もありますよ、というお話でした。

さて、次回の数学教室のお知らせです。

◎日時  8月25日(土)10:00~11:30
◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.45例題8の解説から。
◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。








  


  • Posted by セギ at 15:09Comments(0)大人のための講座

    2018年07月22日

    夏期講習のお知らせ。2018年夏。


    2018年度夏期講習のお知らせです。
    申込書またはメールでお申込みください。
    受付順にご予約となります。
    この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。
    8月通常授業はございませんので、8月分通常授業料のお支払いは不要です。
    外部生のお申込みも可能です。
    外部生の方は、パソコン画面左のお問い合わせボタンからお問い合わせください。
    なお、8月11日(土)~8月19日(日)は、夏期休業とさせていただきます。
    お問い合わせの返信は8月20日(月)以降となりますので、ご了承ください。

    以下は、夏期講習募集要項です。

    ◎期日
    7月23日(月)~9月1日(土) 
    ただし、毎週日曜日と、8月13日(月)~18日(土)は休校となります。
    7月中に夏期講習の前倒し授業をご希望の方はご連絡ください。
    対応可能です。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数+諸経費4,000円

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語

    ◎空きコマ状況 8月19日現在

    8月20日(月)
    13:20~14:50 , 20:00~21:30

    8月22日(水)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 20:00~21:30

    8月23日(木)
    20:00~21:30

    8月24日(金)
    20:00~21:30

    8月25日(土)
    13:20~14:50

    8月28日(火)
    20:00~21:30

    8月29日(水)
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30

    8月30日(木)
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50

    8月31日(金)
    13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10

    9月1日(土)
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30

      


  • Posted by セギ at 16:10Comments(0)大人のための講座

    2018年07月22日

    8月4日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    7月21日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    数Ⅱ「図形と方程式」、今回は2回目です。
    前回は、数直線上の内分点、外分点の座標の求め方を学習しました。
    今回は、座標平面上の線分の内分点・外分点の座標の求め方です。
    まずは上の左の図を見てください。
    座標平面上に点A(x1,y1)、点B(x2,y2)があります。
    この2点を結んだ線分ABをm:nに内分する点Pの座標を考えます。

    斜めになっているけど、何とかして線分ABの長さを求めて、それを内分するのかな?

    そういう考え方もわからなくはありませんが、もっと簡単に求めることができます。
    これ、まずはx座標のことだけ考えましょう。
    点A、Bのx座標をx軸に記してみます。
    それぞれの点から真下に点を下ろしていくイメージです。
    上の図の赤で記したものがそれです。
    赤で示した3本の点線は全て平行です。
    したがって、平行線と線分の比から、線分AB上でm:nだったものは、x軸上でもm:nであることがわかります。
    つまり、求めたい点Pのx座標は、点AとBのx座標を内分の公式に当てはめて求めることができます。
    すなわち、点Pのx座標は、


    nx1+mx2
    m+n

    となります。

    同様に、点Aと点Bのy座標をy軸上に記して考えるなら、点Pのy座標は、AとBのy座標を内分の公式に当てはめれば求めることができます。
    点Pのy座標は


    ny1+my2
    m+n

    となります。

    以上の説明でわかりにくいところがある場合、以前に学習したことが曖昧になっている可能性があります。
    おそらく、「平行線と線分の比」のことを忘れているのではないかと思うのです。
    その場合、中3テキストの「相似」の章で確認してください。

    問題 4点A(-2,0),B(-3,-2),C(0,-1),Dを頂点とする平行四辺形ABCDがある。頂点Dの座標を求めよ。

    座標平面について初めて学習する中学1年生の数学でも、同じ問題は存在します。
    中1では、点Bから点Aへの座標上の移動を読みとり、同じように点Cから点Dへ移動していることからDの座標を求めます。
    点Bから点Aへは、x軸の正の方向に1、y軸の正の方向に2だけ移動しています。
    したがって、点Cから点Dへも同じだけ移動します。
    点C(0,-1)をx軸の正の方向に1、y軸の正の方向に2だけ移動すると、(1,1)。
    よって、D(1,1)です。

    その求め方でも構わないのですが、対角線の中点の座標を利用して求める方法があります。
    この平行四辺形の対角線はACとBDです。
    そして、平行四辺形の対角線は、それぞれの中点で交わります。
    これは、平行四辺形に関する重要な定理です。
    この定理を利用します。
    A(-2,0),C(0,-1)の中点の座標はx座標、y座標をそれぞれ足して2で割れば良いのですから、(-1,-1/2)となります。
    対角線BDの中点も同じ座標です。
    これを利用して、方程式を立てます。

    D(x,y)とすると、
    -3+x /2=-1 
    -3+x=-2
    x=1

    -2+y /2=-1/2
    -2+y=-1
    y=1

    よってD(1,1) となります。

    「平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わる」という定理を初耳のように感じる場合は、中学2年のテキスト「四角形」の章で復習できます。
    また、中点の座標の求め方も既習なのですが、「え?」「何で?」と思う場合は、それは1:1に内分するということですから、内分の公式で解いて構いません。

    ・・・・こういう但し書きが多くなるのが、この「図形と方程式」という単元の特徴です。
    中学・高校の数学でこれまで学習したことを忘れていると、そこでいちいちつまずくことになるのがこの単元です。
    次に学習する重心の座標も、そうです。

    三角形の重心。
    三角形には外心・内心・重心・垂心・傍心の5種類の点が存在します。
    それを三角形の五心と呼びます。
    中3数学でも発展的なテキストには載っていますし、数Aの「図形の性質」でも学習する内容です。
    外心は、三角形の外接円の中心。
    内心は、三角形の内接円の中心。
    重心は?

    三角形の頂点と対辺の中点を結ぶ線分を中線という。
    三角形の3つの中線は1点で交わる。
    この点を三角形の重心という。

    これが、重心の定義です。
    また、重心は、各中線を2:1に内分します。
    これも非常に重要です。
    え、何それ?と思う場合は、中3か数Aのテキストに戻って復習すると、理解が深まると思います。

    さて、今回学習するのは、重心の座標の求め方です。
    A(x1,y1),B(x2,y2),C(x3,y3)の三角形ABCの重心の座標は?
    まず、頂点Aから辺BCに中線を引きましょう。
    頂点Aと、BCの中点Mとを結んだ線分です。
    Mの座標は、(x2+x3 / 2 , y2+y3 / 2)。
    重心Gは、線分AMを2:1に内分する点ですから、内分点の公式にあてはめ、整理すると、

    G(x1+x2+x3 / 3 , y1+y2+y3 / 3)

    となります。

    問題 △ABCの頂点A、Bの座標はそれぞれ(4,-4),(-1,4)で、重心Gの座標は(-1,2)である。頂点Cの座標を求めよ。

    C(x,y)とします。
    公式にあてはめると、x座標に関しては、
    4-1+x / 3=-1
    3+x=-3
    x=-6

    y座標に関しては、
    -4+4+y / 3=2
    y=6

    よって、C(-6,6) です。

    さて、今回の授業はここまででした。
    なお、テキストp.45例題7は省略します。
    図形の証明問題です。
    この先の問題とのつながりはありません。
    後に数B「ベクトル」を学習すればもっと簡単に示せることなので省略し、先に進みましょう。
    次回は、いよいよ直線の方程式。
    ここから、公式の数も爆発的に増えていきます。

    次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  8月4日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.45例題8の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 15:59Comments(0)大人のための講座

    2018年07月09日

    7月21日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    7月7日(土)の大人のための数学教室は、出席者0人のため、延期となりました。
    次回は、7月21日(土)に開催いたします。

    さて、授業が進みませんでしたので、今回も数学に関するちょっとした雑感などを。
    いつも自転車で出勤しているのですが、夕方に教室に向かうとき、駅方向からかなりのスピードで走り抜ける自転車に遭遇することがあります。
    チャイルドシートをつけた電動自転車が多いです。
    乗っているのは勿論、子育て世代のお母さんたち。
    夕方は1分でも貴重。
    子どもを保育園にお迎えに行き、買い物をして、夕飯を作ってと、夕方は忙しい。
    頑張って。
    心の中で応援するのですが、ここで疑問が1つ。
    お母さんたちの自転車は、なぜか右側通行をしていることが多いのです。
    もともとちょっと大きめな上にチャイルドシートでさらにかさばっている電動自転車がフルスピードで右側通行しています。

    現行の交通法規では、自転車は左側通行です。
    わざわざ子どもを乗せて衝突の危険のある逆走を故意に行うとは考えにくいので、おそらくそれを知らないのでしょう。
    歩行者の感覚で右側を走ってしまうのだと思います。
    もしかしたら、昔、自転車も右側通行だと教わった世代なのかもしれません。
    育った地域によっては右側通行が推奨されていた可能性があります。

    知らないのだから仕方ない。
    しかし、ここで1つ疑問に思うのですが、最近、道路には、自転車レーンが表示されているところがあります。
    アスファルト道路に白く自転車に乗っている人の姿が描かれ、進行方向も示されています。
    明らかに左側通行を示しています。
    それを見たときに、違和感を覚えないのでしょうか。
    常に右側通行で走っているので、いつも逆さまに見ているから、それが自転車に乗っている人を示すマークであることに気づかないのでしょうか。
    道路に描かれたマークなど目に入らないほど忙しい。
    そういうことなのでしょうか。
    また、左側を走ってくる、すなわち自分と正面衝突する可能性の高い自転車のほうが多いことには気づかないのでしょうか。
    相手のほうが間違っていると、その都度思っているのでしょうか。
    「自転車なのに左側通行する人がいて迷惑だわ」
    本人はむしろそのように感じているのでしょうか。

    これ、実は本当にそのように感じるらしいです。
    これを「確証バイアス」と呼ぶとのことです。
    自分が正しいと思っていることを証明する情報は目に入ってくるが、それを反証する情報は目に入らない。
    意識してのことではなく、本当に目に入らず、無視するそうなのです。
    道路に記された自転車マークは目に入らない。
    実際には左側通行をする自転車のほうが多いことにも気づかない。
    自分と同じように右側通行をするママさん自転車のことは目に入る。
    やはり私たちは正しいのだと確信する。
    そういうことのようです。

    現実問題としては、右側通行よりも「自転車スマホ」のほうが怖いです。
    さらに、夜の「無灯自転車」が十字路をすっと横切っていくときの恐怖といったらありません。
    1秒前まで見えなかった自転車が目の前を横切っていくのですから。
    そういうのと比べると、右側通行自転車は、まだましです。
    だから、責めているわけではなく、ただ不思議なのです。
    自分が間違っていても、間違っていると気づかないことがある。
    それは、自分自身の課題かもしれません。
    恐ろしい。

    数学の授業をしていて、計算ミスをしている生徒に、
    「そこ、間違っているんじゃない?」
    と柔らかく問いかけても、
    「間違ってません!」
    と即答する子が、かつていました。
    その子に、間違っていることを納得させるのには、他の子よりも時間がかかりました。
    計算ミスの箇所を指さしても、なかなかピンとこない様子でした。
    正しい答えを私が言ってもまだ「え?」と疑い深い顔をし、そこでようやく考え始め、1分ほども考えて、ようやく気づくのでした。

    滅多にミスをしない子なら、そのように自信家なのもわからなくはないのです。
    しかし、その子は、むしろ普通よりもミスが多く、計算ミスの他にも、毎週のように何かしら忘れ物をしてくるので、授業がスケジュール通りにいかないこともある子でした。
    計算ミスが多いこと。
    忘れ物が多いこと。
    そうしたことを自覚していてもおかしくないのですが、本人は全く認めず、それを指摘するときょとんとした顔をします。
    ありもしないことを不当に指摘された、と感じるようなのです。
    単にすっとぼけているだけなのか?
    本当は気づいているのだが、認めたくなくて、知らない顔をしているのか?

    これがどうも、本当に気づいていないようなのでした。
    計算ミスが多いことも。
    忘れ物が多いことも。
    そして、自覚がないので対策も立てませんから、ミスが減ることもないのでした。

    これも確証バイアスの一種なのかもしれません。
    自分がミスした事実は意識しないのです。
    ミスをしてもすぐに忘れます。
    一方、他人のミスは目につきます。
    他人はミスが多いなあと感じる。
    他人と比べれば自分はそんなにミスをするほうではない。
    本当にそう思っているようでした。

    しかし、それは事実とは異なります。
    学校で、家庭で、それを指摘されることはあるのでしょう。
    自分の思う真実と、複数の他人が指摘する事実とが明らかに異なるのです。
    信念が脅かされます。
    「間違ってません!」
    という叩き返すような断定は、どうもそういうところから発していたようです。

    計算ミスを防ぐには、計算ミスをしやすい事実を認め、どこで計算ミスをしやすいかを自覚し、対策しなければなりません。
    符号ミスをする。
    0と6をいい加減に書いて見間違う。
    かけ算やわり算をまっすぐに書いていくことができず、桁がズレる。
    特定の九九を間違える。
    書き間違う。
    無理な暗算をする。
    そうした、自分がミスをする傾向と原因を把握し、意識し、そこに差し掛かったらスピードを落として慎重に事を運び、また、そこを重点的に見直すことが必要となります。
    1度はミスをしても、2度と同じミスをしない。
    自分が何をミスしたかを記憶していることが、それを助けます。
    そうやって慎重にやっていても、睡眠不足だったり、疲れがたまっていたり、他に気になることがあって精神的に安定していなかったりすると、ミスは出ます。
    人はミスをするものです。
    それすらも認められない間は、ミスは減りません。

    「間違ってません!」
    と断言する子は、もう高校生でしたので、冷静な会話が可能でした。
    定期テストの答案を見た後、改めて、私は問いかけました。
    「あなたは普通よりも計算ミスが多いし忘れ物が多いと私は思う。あなたはどう思う?」
    その子は、顔を歪めて否定しようとしましたが、その後、黙ってしまいました。
    「計算ミスが多いことを自覚しないと、その対策もできないよ」
    「そんなことを認めたら・・・・」
    「うん?認めたらどうなるの・・・・?」
    返事はありませんでした。
    でも、私の指摘はそのとき、その子に届いたのだと思います。
    認めることはできないけれど、その事実が自分の外側に存在することは自覚したのだと思います。
    それ以降、計算ミスを指摘すると、静かに見直すようになりました。
    忘れ物は目に見えて減りました。



    次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  7月21日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.44例題5の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。




      


  • Posted by セギ at 14:08Comments(0)大人のための講座

    2018年06月24日

    7月7日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    6月23日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回から、新しい単元です。
    「図形と方程式」、これがなかなか難しく、公式まみれの数Ⅱがいよいよ始まるぞという印象です。
    1つ1つの公式が全て大切で次につながるものですので、理解し、整理し、活用していきましょう。

    今回、まずは数直線上の点の話から始まります。
    中学の頃から座標というとx座標とy座標がある座標平面上の点のことという思いこみがあると、数直線上の座標というものに違和感がある人もいます。
    まず、そこを整理しましょう。
    数直線上にも座標は存在します。
    数直線はすなわちx軸で、それしか存在しないので、x座標しかないと思ってください。
    数直線上の3の位置に点Pが存在する場合、P(3)と書きます。

    さて、数直線上の点の座標について理解できたところで、次に、数直線上の2点間の距離について。
    これは、中学生の頃も学習しています。
    座標の大きいほうの点の座標から、小さいほうの点の座標を引けば、距離が出ます。

    例題 2点A(3)、B(-5)間の距離を求めよ。

    3-(-5)=3+5=8

    よって、距離は8です。
    この解き方で構わないのですが、絶対値の記号を用いて考えるならば、「大きいほうの点から小さいほうの点を」ということを特に意識しなくても、同じ値を求めることができます。

    |-5-3|=|-8|=8

    同じ答えが出てきました。
    大切なことは、必ず引くこと。
    決して足してはいけません。
    負の符号を勝手に外してもいけません。
    ちゃんと符号をつけて書き、そして引くこと。
    それさえ守れば、どちらの点の座標から書いても、距離は正しく求めることができます。

    続いて、内分点・外分点。
    中3の数学を学習していた頃、発展的な内容としてメネラウスの定理を学習しましたから、内分点・外分点については既に学習しています。
    しかし、図形の学習があまりにも久しぶりなので、覚えていないかもしれません。

    まずは内分の定義から。
    下の図をご覧ください。

    A(1)   P(3)   B(7)

    線分ABの間に点Pがあります。
    点Pは、ABを内側で分けている点と見ることができます。
    このような点を内分点といいます。
    上の図では、AP=2、PB=4です。
    点Pは、ABを2:4、すなわち1:2に内分しています。

    A(1)  B(3)   P(9)

    この図はどうでしょうか?
    点PはABの右側にあります。
    このような点Pを外分点といいます。
    「分けていないのに外分というのは、納得がいかない」
    生徒から、このように言われることがあるのですが、内分とセットで外分という言葉を使っていると思って、そこのところは納得しましょう。
    上の図では、AP=8、BP=6です。
    このような場合、点Pは、ABを8:6、すなわち4:3に外分するといいます。

     P(2)  A(4)  B(8)

    この図は、点PがABの左側にあります。
    これも外分です。
    AP=2、PB=6 です。
    点Pは、ABを2:6、すなわち1:3に外分しています。

    外分点が右にくるか左にくるかは、4:3や1:3といった比のどちらの数字が大きいかによります。
    初めて外分を学ぶと、上手く外分できず、結局全て内分してしまうことがありますので、できるようになるまで練習しましょう。
    最初の数字が大きい外分は、右にグンと進んでから、左に戻るようにすると外分できます。
    最初の数字が小さい外分は、まず左に進んでから、右に戻るようにすると、外分できます。

    さて、内分・外分がわかったところで、内分点・外分点の座標の求め方に進みます。
    まずは内分点。
    公式は、これです。

    点A(a)、B(b)をm:nに内分する点の座標は、


    na+mb
    m+n

    です。
    これは、必ず覚えるべき公式です。
    今後もこの単元で出てきますし、忘れた頃、数Bの「ベクトル」の学習でも多用します。
    なぜこれで求められるのか証明を理解しておくと、万一公式を忘れた場合に自力で復元できます。
    A(a)、B(b)をm:nに内分する点をP(x)とします。

    A(a) P(x)  B(b)

    図を参照にしながら、比例式を立ててみましょう。
    (x-a):(b-x)=m:n
    となります。
    比例式は、内項の積=外項の積 ですから、
    m(b-x)=n(x-a) と変形できます。
    これを整理していきましょう。
    mb-mx=nx-na
    xの項を左辺に集めましょう。
    -mx-nx=-na-mb
    (-m-n)x=-na-mb
    x=(-na-mb)/(-m-n)
    分母・分子に-1をかけて、符号を整理しましょう。
    x=(na+mb)/(m+n)

    公式の通りになりましたね。ヽ(^。^)ノ

    次は外分点の座標の公式です。


    -na+mb
    m-n

    これが外分点の座標の公式です。
    証明しましょう。
    まずは点PがABの右にある場合。

    A(a)  B(b)   P(x)

    この位置関係ですね。
    比例式にすると、
    (x-a):(x-b)=m:n
    m(x-b)=n(x-a)
    mx-mb=nx-na
    mx-nx=-na+mb
    (m-n)x=-na+mb
    x=(-na+mb)/(m-n)

    点PがABの左にある場合はどうでしょうか?

    P(x)  A(a)  B(b)

    この位置関係です。
    (a-x):(b-x)=m:n
    m(b-x)=n(a-x)
    mb-mx=na-nx
    -mx+nx=na-mb
    (-m+n)x=na-mb
    x=(na-mb)/(-m+n)
    x=(-na+mb)/(m-n)

    やはり公式の通りになりました。
    点PがABの右にあっても左にあっても、外分点の座標は同じ公式で求められることがわかりました。
    あとは、この公式を正確に活用するだけです。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  7月7日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.44例題5の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。







      


  • Posted by セギ at 15:10Comments(0)大人のための講座

    2018年06月13日

    6月23日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    6月9日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回で、数Ⅱの第1章「式と証明」もついに最終回です。

    問題 3次方程式 x3-x2+2x-3=0 の3つの解をα、β、γとするとき、次の3つの数を解とする3次方程式を求めよ。
    (1)2α, 2β, 2γ
    (2)αβ, βγ, γα
    (3)α+β, β+γ, γ+α
    (4)α2, β2, γ2

    これは解と係数の関係の問題です。
    まずは2次方程式の解と係数の関係の復習をしておきましょう。
    2次方程式 ax2+bx+c=0 の2つの解をα、βとすると、
    α+β=-b/a , αβ=c/a

    そんなのありましたね。
    それの3次方程式バージョンが今回の問題です。
    では、3次方程式の解と係数の関係について確認しましょう。

    次方程式 ax3+bx2+cx+d=0 の3つの解をα、β、γとします。
    この3次方程式は以下のように表すこともできます。
    a(x-α)(x-β)(x-γ)=0
    x3の係数がaですので、( )の外側にaを置くことで係数の辻褄を合わせています。
    これを展開しましょう。
    a(x-α)(x2-γx-βx+βγ)
    =a(x3-γx2-βx2+βγx-αx2+γαx+αβx-αβγ)
    ax3-aγx2-aβx2+aβγx-aαx2+aγαx+aαβx-aαβγ
    xについて降べきの順に整理しましょう。
    =ax3-a(α+β+γ)x2+a(αβ+βγ+γα)x-aαβγ

    これが、一番上の ax3+bx2+cx+d=0 と同じ方程式なのですから、それぞれの係数を比較して、
    -a(α+β+γ)=b すなわち、α+β+γ=-b/a
    a(αβ+βγ+γα)=c すなわち、αβ+βγ+γα=c/a
    -aαβγ=d すなわち、αβγ=-d/a

    これが、3次方程式の解と係数の関係です。

    さて、これを利用すると、与えられた3次方程式は、x3-x2+2x-3=0 ですから、
    α+β+γ=1
    αβ+βγ+γα=2
    αβγ=3
    となります。
    これらを用いて、以下の3つの数を解に持つ新しい3次方程式を作るのです。

    (1)2α、2β、2γ
    x3の係数はとりあえず1としておきましょう。
    そうすると、この3次方程式は、
    x3-(2α+2β+2γ)x2+(4αβ+4βγ+4γα)x-8αβγ=0 となります。

    x2の係数を求めましょう。
    2α+2β+2γ
    =2(α+β+γ)
    =2・1
    =2
    よって、x2の係数は-2です。

    次に、xの係数を求めましょう。
    4αβ+4βγ+4γα
    =4(αβ+βγ+γα)
    =4・2
    =8

    に、定数項を求めましょう。
    -8αβγ
    =-8・3
    =-24

    よって、求める3次方程式は、x3-2x2+8x-24=0 です。

    (2)αβ , βγ , γα
    この3つを解にもつ3次方程式の1つは、
    x3-(αβ+βγ+γα)x2+(αβ・βγ+βγ・γα+γα・αβ)x-αβ・βγ・γα=0 です。

    x2の係数を求めましょう。
    αβ+βγ+γα=2
    よって、x2の係数は-2です。

    次にxの係数を求めましょう。
    αβ・βγ+βγ・γα+γα・αβ
    =αβγ(β+γ+α)
    =αβγ(α+β+γ)
    =3・1
    =3

    定数項を求めましょう。
    -αβ・βγ・γα
    =-α2β2γ2
    =-(αβγ)2
    =-32
    =-9
    よって、求める方程式は、x3-2x2+3x-9=0 です。

    (3)α+β , β+γ , γ+α
    この3つを解にもつ3次方程式の1つは、
    x3-(α+β+β+γ+γ+α)x2+{(α+β)(β+γ)+(β+γ)(γ+α)+(γ+α)(α+β)}x-(α+β)(β+γ)(γ+α)=0 です。

    x2の係数を求めましょう。
    α+β+β+γ+γ+α
    =2α+2β+2γ
    =2(α+β+γ)
    =2・1
    =2
    よって、x2の係数は-2です。

    次にxの係数を求めましょう。
    (α+β)(β+γ)+(β+γ)(γ+α)+(γ+α)(α+β)
    これをこのまま展開すると、かなり複雑なことになります。
    ここでちょっと工夫します。
    α+β+γ=1 ですから、
    α+β=1-γ
    β+γ=1-α
    γ+α=1-β
    これらを代入します。
    (1-γ)(1-α)+(1-α)(1-β)+(1-β)(1-γ)
    =1-α-γ+γα+1-β-α+αβ+1-γ-β+βγ
    =-2α-2β-2γ+αβ+βγ+γα+3
    =-2(α+β+γ)+(αβ+βγ+γα)+3
    =-2・1+2+3
    =3

    次に定数項を求めます。
    -(α+β)(β+γ)(γ+α)
    =-(1-γ)(1-α)(1-β)
    =-(1-γ)(1-β-α+αβ)
    =-(1-β-α+αβ-γ+βγ+γα-αβγ)
    =-1+β+α-αβ+γ-βγ-γα+αβγ
    =-1+(α+β+γ)-(αβ+βγ+γα)+αβγ
    =-1+1-2+3
    =1
    よって、求める方程式は、x3-2x2+3x+1=0 です。

    (4)α2 , β2 , γ2
    この3つを解に持つ3次方程式の1つは、
    x3-(α2+β2+γ2)x2+(α2β2+β2γ2+γ2α2)x-α2β2γ2=0 です。

    x2の係数を求めましょう。
    α2+β2+γ2
    =(α+β+γ)2-2αβ-2βγ-2γα
    =(α+β+γ)2-2(αβ+βγ+γα)
    =12-2・2
    =1-4
    =-3
    よってx2の係数は3。

    xの係数を求めましょう。
    α2β2+β2γ2+γ2α2
    =(αβ+βγ+γα)2-2αβ・βγ-2βγ・γα-2γα・αβ
    =(αβ+βγ+γα)2-2αβγ(α+β+γ)
    =22-2・3・1
    =4-6
    =-2

    定数項を求めましょう。
    -α2β2γ2
    =-(αβγ)2
    =-32
    =-9
    よって、求める方程式は、x3+3x2-2x-9=0 です。

    さて、長かった「式と証明」の章も終わり、次回からは、新章「図形と方程式」に入ります。
    ◎日時  6月23日
    (土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」に入ります。p.42例題1の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。



      


  • Posted by セギ at 14:49Comments(0)大人のための講座

    2018年05月26日

    6月9日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    5月26日(土)の大人のための数学教室は、参加者0人のため中止となりました。
    次回は、6月9日(土)の予定です。

    さて、授業は進まなかったので、今回も何か数学に関するこぼれ話を。
    中学3年生は今の時期、「平方根」を学習している学校が多いです。
    そして、ほぼ毎年、平方根が全く呑み込めない子が現れます。

    x2=aであるとき、xをaの平方根という。

    この定義は、確かにわかりにくいです。
    字面を目で追っても意味が伝わってこない。
    それは私も共感できるのです。
    だから、まずは具体例で説明します。

    6を2乗すると36になります。
    そして、-6も2乗すると36になります。
    言い方を少し変えると、2乗すると36になる数は、6と-6です。

    ここが実は重要で、上のように少し言い方を変えただけで、理解できなくなる子がいます。
    日本語の助詞の働きを読み取ったり聞き取ったりできない子が一定数いるのです。
    単語の羅列でしか言葉を理解していないので、語句と語句の関係を把握するのが苦手な様子です。
    だから、ちょっと語順を変えて、原因と結果が逆になっている文になると理解しづらく、眉を寄せたり、頭を抱えたりします。
    「6を2乗すると36になる」は理解できるのですが、「2乗すると36になる数は、6と-6」はすんなりとは飲み込めないのです。
    かなり苦しそうです。

    それでも、何とか理解するのを待ちます。
    2乗すると36になる数は、6と-6。
    この6と-6が36の平方根です。
    2乗するとaになる数が、aの平方根。
    2乗する前の数が、2乗する後の数の平方根です。

    4の平方根は、±2。
    9の平方根は、±3。
    ここまで丁寧に説明すると、新しい学習内容にちょっと抵抗を示しながらでも、一応理解できるという子が多いです。
    ただ、本人が余程集中し理解しようとしたときにようやく意味の伝達が可能なので、中途半端に授業を聞いていたら理解できない子は案外多いのです。

    では、2の平方根は?
    △×△=2 となるときの△にあたる数です。
    え?
    そんな数ある?
    1.5くらい?
    1.4くらい?
    そう。大体1.4くらいの数ですが、1.4×1.4=1.96ですので、正確には2ではありません。
    1.41×1.41=1.9881
    1.414×1.414=1.999396
    どんどん2に近づいてはくるのですが、小数で表している限り、どこまでいっても2乗して正確に2なることはありません。
    2乗して2になる数は、小数で表すことはできないのです。
    これを√ という記号を用いて表すことにします。
    2乗してaになる数を±√a と表す。
    つまり、aの平方根が±√a です。
    2の平方根は、±√2 。
    √2 を2乗すると2になるということ。
    -√2 も2乗すると2になります。

    新しい記号である√ に、かなりの抵抗があり、話はさらに難しくなってきました。
    √2を2乗すると2。
    -√2を2乗すると2。
    つまり、2の平方根は±√2。
    前後をあえて逆にして、その行ったり来たりが本人の頭の中で上手くいっているか確認します。
    何とか大丈夫そうだ。
    ようやく問題練習に入りますが、ここで大きくつまずく子がいます。
    問題を解き始めると、理解していたはずのことが一気に崩れ、大混乱が起こるのです。

    問題 √36 を整数に直しなさい。

    √36=6 です。
    わかっている者にとっては、これの何が難しいのか、むしろそれがわからないくらいにシンプルな問題なのですが、これがわからない子は案外多いです。

    √36 というのは、36の平方根。
    2乗して36になる数のうちの正のほうの数だから、それは6です。
    そう説明しても、意味がその子に伝わっている様子が見られません。
    では、答えは何だと思う?
    何を誤解しているのか確認しようとして問うと、そういうのは別にないというのです。
    ただ、わからない。
    √36 という書き方がわからない。
    何を言っているのかわからない。
    そう言うのです。

    √4=2 です。
    -√9=-3 です。
    いくつかの具体例から共通のルールを本人が見つけることがあるかもしれないと、ボードにありったけ書いていっても、やはりわからないというのです。
    本来、√36なんて書き方はしなくてもいいよね。
    36の平方根は±6だものね。
    整数になるのだから、√ を使わなくてもいいよね。
    でも、使ってもいいよね。
    そう説明しても、表情に変化はなく、目に光は宿りません。

    授業が膠着状態に入り、生徒から、ようやく自分の考えが述べられることもあります。
    「√36は、2乗したら36なんだから、36だと思う」
    「・・・・え?いや、√36 は、2乗したら36になるので、まだ36にはなってないんだよ。2乗する前の段階、1乗の段階だから、6なんだよ」
    「ちょっと何言ってるかわからない」
    「・・・・・」
    ( ;∀;)

    平方根が理解できないのは、数学的なことが理解できないというよりも、本人の国語力・言語能力に負うところが大きいと思います。
    説明が理解できない。
    説明されている言葉が理解できない。
    平方根の壁は、言葉の壁だと感じます。

    もっとわかりやすく説明する方法はないだろうかと、数学に関する本を書店で探しますと、数学者というのは現実の数学嫌いな中学生と接した経験は少ないのでしょう。
    「平方根が子どもにとってわかりにくいのは、それが身近にあるものだと知らないからです」
    なんて書いてあったりします。
    だから、数学の授業の初めに、平方根を使った実例を説明すればいいと言うのです。
    ほほお?
    で、その実例が、コピー用紙などの紙の規格。
    A4、B5といった規格は、どのサイズも縦と横の比が√2:1になっているという話が説明されています。

    いやいやいや。(-_-)
    中学生でA4・B5の紙の話をして通じる子は、平方根の話も1度で通じます。
    そういう話を目を輝かせて聴く子は、そういうエピソードがなくても平方根は理解できるのです。
    「紙の規格なんか知らない」
    平方根が理解できない子の多くは、その一言で終わりです。
    一般に、理解の遅い子は、世の中のことや身の回りのことへの関心が薄い傾向があります。
    音楽・アニメ・ゲームなど、サブカルチャーには興味はあるのだと思いますが、現実への関心は薄く、興味を持って耳を傾けてくれる可能性は低いのです。
    ルーズリーフを使っている子に、
    「その袋にB5って書いてあるでしょう?それが紙の規格なんだよ。ノートの片面のサイズがB5。ノートを開いたサイズがB4」
    そう説明すれば目を輝かせるかというと、そんなことは期待できません。
    「袋なんか見ない」
    それで話は終わってしまいます。
    そこで、紙の規格について1から説明したところで、それは本人の関心のあるエピソードではありません。
    平方根の説明だけでもわからないのに、紙の規格という謎の知識が乗っかって、さらに負担が増すのです。
    紙の規格が身近な知識になるのはコピーを取る必要が生じる大学生以降で、中学生にとってはほとんど関係ないですから、知らないのは責められないですし。

    中学生に紙の規格の話をするのは徒労感が強い。
    平方根を教えるには、平方根で教えるしかないのです。

    毎年、理解したとは到底思えない状態で授業が終わります。
    それでは、平方根がマスターできないままで終わるのか?
    案外そうでもないのが不思議なところです。
    1週間後の授業では、あれほどの混乱が嘘のように収まっているのです。

    学校の授業で理解したのでしょうか?
    いえ、学校の授業がわからなかったから、塾で平方根について質問し、その説明も理解できなかったのです。
    でも、1週間後、理解できているように見えるのです。
    家で教わった?
    友達に教わった?
    そんな気配もありません。

    1つ考えられること。
    これは、脳の働きなのではないか。
    脳というのは不思議なもので、一晩寝ると情報が整理され安定するらしいのです。
    だから、勉強したら、その後よく寝ることが大切。
    その場では咀嚼できなかった多くの情報。
    しかし、一晩寝たら、何がわからなかったのか不思議なくらいに理解し、安定する。
    そういうことなのではないか?
    結局、平方根を理解するために必要なことは、説明を聞くだけ聞いたらよく寝ることかもしれません。
    (^-^;

    そんなわけで、紙の規格の話は、平方根がわからない中学生にしても意味がないのですが、この話自体は興味深いので、ここで説明します。

    紙には規格があります。
    一番大きいのがA0。
    縦と横の辺の比が√2:1の、約1m2の紙です。
    これを半分に切ったサイズがA1。これも辺の比は、√2:1です。
    さらに半分に切ったのがA2。これも辺の比は、√2:1。
    このように、半分、半分、半分と切り分けていっても、どれも辺の比は、√2:1となります。
    つまり、全て相似な長方形の紙となっています。

    これは、他の比ではそんなにうまくいかないのです。

    例えば、縦と横の比を3:2としてみましょう。
    半分に切ったとき、縦と横の比は、1.5:2=3:4。
    縦長に向きを直すと4:3となり、もう3:2にはなりません。
    1回切っただけで、もう元の紙と相似な長方形ではなくなるのです。

    √2:1の場合。
    半分に切ったとき、縦と横の比は、√2/ 2:1=√2:2=1:√2。
    縦長に向きを直すと、無事に√2:1の相似の長方形になります。
    √2だからこそできる技です。
    こりゃ凄いですね。ヽ(^。^)ノ

    A版の他にもう1つB版という規格があります。
    全く別の規格なのかというと関係性があります。
    A4の対角線の長さが、B4の長いほうの辺の長さなのです。

    A4の辺の長さを仮に√2、1としてみましょう。
    対角線の長さは、三平方の定理により、√3 と計算できます。
    その√3が、B4の長いほうの辺の長さなのです。
    ということは、A4とB4の辺の比は、√2:√3。
    すなわち相似比が√2:√3 ということです。
    面積比は、相似比の2乗ですから、2:3。
    B4は、A4の1.5倍の大きさの紙であることがわかります。
    うーん。いろんなことが美しい。
    それも、平方根があるからこそ。
    ヽ(^。^)ノ

    さて、次回の数学教室のお知らせです。
    出席を希望される方のみ、前日の午後9時までにメールをください。
    欠席の連絡は不要です。

    ◎日時  6月9日
    (土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.37例題14の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 15:15Comments(0)大人のための講座

    2018年05月12日

    5月26日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    5月12日(土)の大人のための数学教室は、出席者0人のため、中止となりました。
    次回は5月26日(土)となります。

    さて、授業がなかったので、今回は、余談として、インド式かけ算の話をします。
    2桁×2桁のかけ算を暗算でできたらいいのになあと思うことがありますよね。
    インド式かけ算では、それができるのです。

    まずはその仕組みから。
    十の位がa、一の位がbである整数と、十の位がx、一の位がyである整数をかけるとします。
    文字式で表すと、
    (10a+b)(10x+y) と表すことができます。
    これを展開すると、
    100ax+10ay+10bx+by
    となります。
    これを筆算のように書いてみると、

      ab
    x xy
    axby
     ay
     bx

    と表すことができます。
    axやbyは、積のことであり、文字そのものではありません。

    例えば、36×27 は、

      36
    × 27
     642  ・・・2×3=6 の横に、6×7=42 を書いたもの。
     21   ・・・3×7=21 を書いたもの。
     12   ・・・2×6=12 を書いたもの。
     972

    となります。
    この構造をしっかり理解していると暗算が可能です。
      36
    × 27

    まずは6×7=42 の2が一の位にくることは確定です。

      36
    × 27
       2

    次に、先ほどの6×7=42 の4と、互いの十の位と一の位とをたすきにかけた答えの一の位の数とを足したものが、答えの十の位となります。
    3×7=21の1と、6×2=12の2です。
    4+1+2=7
    7が十の位だとわかります。

      36
    × 27
      72

    先程の十の位を出すためのたし算に繰り上がりの数があったら忘れずにメモをしておきますが、今回はありませんでした。
    次は、互いの十の位どうしをかけた数3×2=6の6と、互いの十の位と一の位とをたすきにかけた答えの十の位を足します。
    6+2+1=9
    これは2桁になったらそのまま、千の位から書いていきます。
    今回は、百の位におさまりましたね。
    先程の繰り上がりがあったら、それもたします。

      36
    × 27
     972

    これが答えです。
    慣れないうちは大変ですが、慣れれば機械的作業ですから、暗算が可能です。
    この暗算はさすがに技術が必要なので、こんな苦労をするくらいなら普通の筆算のほうがいいなあと思う人が多いかもしれません。
    ただ、インド式かけ算で筆算するなら、日本式の筆算より速く正確にできる可能性はあります。

      36
    × 27
     642
     21
     12 
     972

    まずはかけ算に集中し、最後にまとめてたし算するので、途中の繰り上がりに頭を使わなくて済みますから、速く計算できるでしょう。
    日本式の筆算は、繰り上がりを意識しながら、かけ算とたし算を同時にこなさなくてはならず、そこでミスする子が多いですね。

    とはいえ、日本の学校に通っているのに1人だけインド式でかけ算するというのは、もしも混乱したときに周囲に補助してくれる人が存在しないので、リスクが高いです。
    常に正解ならば周囲も何も言わないでしょうが、いったん間違えたときに、何を間違えたのか指摘したり補助してくれる先生も友達もいないことを覚悟しなくてはなりません。


    ずっと前にこのブログに書きましたが、アメリカ式のひき算と日本式のひき算との間で苦労していた子に授業したことがあります。
    アメリカ人のお父さんと日本人のお母さんとの間に生まれた子でした。
    小学校の途中まではアメリカに住んでいて、アメリカ式のひき算を学習したのですが、途中から日本で暮らすようになりました。
    インターナショナルスクールに通えば問題なかったのでしょうが、両親の強い希望で日本の公立学校に転入したため、日本式のひき算を途中からやらねばならなくなりました。
    アメリカにいた頃から、家庭でもお母さんが日本式で教えたので、本人の中で混乱が起こり、結局、引き算がわからなくなっていたのも大きな原因でしょう。

    ところで、アメリカ式のひき算とはどのようなものか?
    アメリカ式とはいっても、アメリカ全土で同じようにやっているのかどうかは未確認なのですが、とにかく日本のひき算とは異なります。

    4-7 の計算をしてみましょう。

    日本では、まず一の位の計算をする際、4から7は引けないので、十の位から10を下ろして、14-7=7 とします。
    その計算をさらに詳しく語るならば、下ろしてきた10から7を引いて、10-7=3。
    その3と、もともと一の位にあった4をたして、3+4=7 です。

    ところが、その子がアメリカで習ってきた引き算は、
    4から7が引けないことを確認したら、まず7-4=3 をします。
    日本では禁じ手である、下から上をひく計算をするのです。
    これで、ひけない分、つまり不足分が3であることがわかります。
    その不足分は、十の位から10を下ろしてきて引きます。
    10-3=7 です。
    したがって、14-7=7 です。

    日本は、引いてから足します。
    アメリカ、引いて、さらに引きます。

    それぞれ理屈は正しいので、どちらかのやり方を貫き通せば何も問題ないのですが、その子はアメリカではアメリカ式、しかし、家庭でお母さんに算数を見てもらうときや日本に帰ってからは日本式で教えられ、ごちゃごちゃになってしまったようです。
    14-7=13
    といった答案が多く見られました。
    いったん癖になってしまうと、こういう基本的なことはなかなか治りません。
    長期に渡る丹念な指導が必要でした。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。
    ◎日時  5月26日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.37例題14の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。








      


  • Posted by セギ at 14:46Comments(0)大人のための講座

    2018年05月02日

    5月12日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    4月28日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も「因数定理・高次方程式」に関する問題です。

    問題 方程式 x4-3x3+ax2+bx-4=0 がx=1、2を解にもつとき、定数a、bの値と他の解を求めよ。

    中3の「2次方程式」の頃から、このタイプの問題はよく出題されていますね。
    その頃と解き方も同じです。
    x=1、2が解なのですから、もとの方程式にx=1とx=2を代入できます。
    やってみましょう。
    x=1 を代入して、
    1-3+a+b-4=0
    整理しましょう。
    a+b=6 ・・・➀
    x=2を代入して、
    16-24+4x+2b-4=0
    整理すると、
    4a+2b=12
    両辺を2で割って、
    2a+b=6 ・・・➁
    文字はaとbの2種類。式は2本。
    これは連立方程式として解けますね。
    ➁-➀
     a=0 ・・・➂
    ➂を➀に代入して
    b=6
    ここで問題を見直すと、他の解も求めなければなりません。
    この値をもとの方程式に代入します。
    x4-3x3+6x-4=0
    この4次方程式を解きます。
    x=1、2は既にわかっていますので、それを利用して組立除法をしましょう。

    1 -3   0   6 -4  |1
       1  -2 -2  4
    1 -2 -2    4  0   |2
       2   0 -4
    1  0 -2   0

    よって、与式は、
    (x-1)(x-2)(x2-2)=0 と因数分解できます。
    x2-2=0 の場合、
      x2=2
       x=±√2
    です。
    よって、この問題の解答は、a=0、b=6、他の解 x=±√2 となります。

    問題 実数係数の方程式x3+ax2+bx+6=0がx=1+√2 i を解にもつとき、定数a、bの値と他の解を求めよ。

    あれ?文字が2つなのに、与えられた解が1つしかない。
    しかも、解が複素数なので、計算がごちゃごちゃしそうです。
    ここで登場するのが、「共役な複素数」です。
    複素数を最初に学習したときに出てきた言葉でした。
    複素数a+√b i と共役な複素数は、a-√b i です。
    これは定義ですので、「なぜ?」という質問は不要です。
    「共役の複素数」と呼ぶと決めただけのことなので、それ以上の理由はありません。
    と説明すると不審そうな顔をする高校生もいるのですが、それはおそらく「共役」という言葉が耳慣れず、その言葉の意味を説明してほしくて質問しているのかもしれません。

    どのへんが共役なのかというと、
    x=a+√b i が解である方程式は、x=a-√b i も解なのです。

    これを本格的に証明しようとすると、いろいろと面倒くさいことになるのですが、感覚的には理解しやすいことだと思います。
    2次方程式の解の公式を思い出してみましょう。
    x=-b±√b2-4ac /2
    この解の公式を眺めていると、a+√b i とa-√b i という2つの解が同時に得られるのは自然なことと感じますね。
    √b2-4ac /2 の部分が√b i にあたると考えると、その前の±によって共役な2つの解が同時に得られるのがわかります。
    そういう把握で十分です。

    上の問題に戻りましょう。
    x=1+√2 i が解のとき、それと共役なx=1-√2 i も解です。
    したがって、上の方程式の左辺は、
    {x-(1+√2i)}{x-(1-√2i)}(x+p)
    と因数分解できます。
    前半の2つの{ }を展開して1つの( )にまとめてみましょう。
    複素数ではない、簡単な式に整理できるんです。
    {x-(1+√2i)}{x-(1-√2i)}
    =x2-(1+√2i+1-√2i)x+(1+√2i)(1-√2i)
    =x2-2x+1-√22i2
    =x2-2x+1+2
    =x2-2x+3
    よって、上の方程式の左辺は、
    (x2-2x+3)(x+p)
    となります。
    展開しましょう。
    x3+px2-2x2-2px+3x+3p
    xについて降べきの順に整理しましょう。
    =x3+(p-2)x2+(-2p+3)x+3p
    これがもとの方程式の左辺と等しいのですから、
    x3+ax2+bx+6=x3+(p-2)x2+(-2p+3)x+3p
    係数を比較して、
    a=p-2 ・・・➀
    b=-2p+3 ・・・➁
    6=3p ・・・➂
    という3本の式が得られます。
    文字が3種類、式が3本。
    連立方程式として解くことができます。
    ➂より p=2
    これを➀に代入して、a=0
    ➁に代入して、b=-1
    他の解も求めなければなりませんが、今回は、もとの式に代入して組立除法で解き直す必要はありません。
    もとの方程式の左辺は、途中でpを用いた因数分解をしてありましたので、
    (x2-2x+3)(x+p)=0
    ということです。
    では、解の1つはx=-p、すなわち、x=-2です。
    忘れてはいけないのは、最初に見つけた共役な複素数もxの解であること。
    よって、この問題の解答は、
    a=0、b=-1、他の解x=1-√2i、-2 
    となります。


    問題 x3=1の虚数解の一つをωとするとき、ω12+ω6+1、ω10+ω5+1の値を求めよ。

    これも高次方程式に関する問題の一種です。
    しかし、高校生には非常に評判が悪いのが、このωに関する問題です。
    あまりにも唐突に出てきて、違和感が強すぎる。
    意味がわからない、ということのようです。
    そもそも、読み方すらわからない、という声さえ聞きます。

    ωは「オメガ」と読みます。
    ギリシャ文字です。
    数学にギリシャ文字が出てくることが本当に嫌で嫌で我慢ならないという高校生もたまにいるのですが、数学の発祥はギリシャですから、まあそう嫌がらずに。
    普段使わない文字なので、その違和感は理解できますが。
    覚えることが1つ加わって、ハードルが高くなってしまいますものね。
    書き慣れていないので、書きにくいですし。

    ωは小文字で、大文字はΩです。
    「オームの法則」で有名な、電気抵抗の単位を表す記号です。
    この説明をすると、高校生の顔が微妙に和らいだりします。
    Ωは許容範囲なのでしょう。
    要するに、慣れの問題なのだと思います。

    さて、x3=1 の虚数解の1つがωです。
    すなわち、ωは1の3乗根、あるいは立方根という言い方もします。
    ωという文字で表していますが、iを用いて表すことも可能です。
    3次方程式として、普通に解いてみます。
    x3=1
    x3-1=0
    因数分解の公式を使えます。
    (x-1)(x2+x+1)=0
    x2+x+1=0 のとき、
    x=-1±√1-4 /2
    x=-1±√3i /2
    共役な2つの複素数の解が得られました。

    え?それのどっちがωなの?
    と高校生に質問されることがあるんですが、結論としては「それはどっちでもいい」となります。
    ここも高校生には理解しづらいところのようです。
    どっちでもいいわけないだろうと思うらしいのです。
    でも、本当にどっちでもいいのです。
    この問題は、ωの値を求めることではないのですから。
    上の問題では、x3=1の複素数の解の1つをωとする、としてあるだけです。
    どちらと限定していません。
    それは、どちらでも同じ結果が得られるからです。

    ω=-1+√3i /2 としてみましょう。
    ω2=(-1+√3i /2)2
      =1-2√3i+√32i2 /4
      =1-2√3i-3 /4
      =-2-2√3i /4
      =-1-√3i /2
    お?
    ω2は、ωと共役の複素数、-1-√3i /2 となりました。

    ω=-1-√3i /2 としてみましょう。
    ω2=(-1-√3i /2)2
      =1+2√3i+√32i2 /4
      =1+2√3i-3 /4
      =-2+2√3i /4
      =-1+√3i /2
    あ。
    やはり、ω2は、ωと共役の複素数、-1+√3i /2 となりました。
    つまり、ωが1の3乗根ならば、ω2も1の3乗根なのですね。

    なぜω2にそんなこだわるか?
    上のx3=1に戻って考えましょう。
    x3-1=0
    (x-1)(x2+x+1)=0
    でした。
    x-1=0 のとき、x=1。
    これは、整数解です。
    もう1つの( )の中身、
    すなわち、X2+x+1=0
    が成り立つときのxが、x3=1の虚数解ωでしょう。
    すなわち、x=ωを代入すると、
    ω2+ω+1=0
    そして、問題を解くときによく使うのが、この ω2+ω+1=0 なんです。
    ωがどちらの虚数解でも、結果に影響しないのです。

    ここまでのところをまとめますと、
    ωは1の3乗根ですから、
    ω3=1 です。
    そして、
    ω2+ω+1=0
    この2つのことを使って、問題を解いていきます。

    上の問題で求めよと言われたのは、まず、ω12+ω6+1の値でした。
    ω3=1ですから、
    ω12+ω6+1
    =(ω3)4+(ω3)2+1
    =1+1+1
    =3

    次のω10+ω5+1は?
    ω10+ω5+1
    =(ω3)3・ω+ω3・ω2+1
    =ω+ω2+1
    =0

    ωがどちらの虚数解であるかは、やはり何も影響しないですね。
    ωに関する問題は、知識を利用するだけなので、わかってみれば得点源です。
    忘れたら、x3=1 を自分で解き直せば、ω2+ω+1=0の式は復元できます。
    ヽ(^。^)ノ

    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    欠席のご連絡は不要です。
    出席のご連絡はメールか「メッセージ」でお願いいたします。


    ◎日時  5月12日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.37例題14の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールに、ご予約をお願いいたします。







      


  • Posted by セギ at 12:02Comments(0)大人のための講座

    2018年04月15日

    4月28日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    4月14日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回は、「高次方程式の解法」です。

    問題 x3+3x2-4=0 を解け。

    2次方程式は、(x-△)(x-☐)=0 の形にくくると解けるのでした。
    (  )(  )でくくる、すなわち因数分解すれば良いのです。
    高次方程式もその仕組みは同じです。
    どうすれば、そのように因数分解できるのか?
    上の問題は、共通因数でくくれるわけでも、公式を利用できるわけでもなさそうです。
    そんなとき、使うのが因数定理です。
    f(a)=0 となるaを見つけたら、
    f(x)=(x-a)(   )
    という形に因数分解できるのでした。

    そのようになるaを探しましょう。
    それは、暗算でも、ちょっとメモを取りながらでも構いません。
    上の問題では、a=1 だとすぐ気づきますね。
    x=1 を代入すると、
    1+3-4=0 です。
    (x-1) という因数を持つことがわかりましたが、もう一方の( )には何が入るでしょうか。
    それは、x3+3x2-4 をx-1 で割った商が入ります。
    実際にわり算の筆算をしても良いのですが、手間がかかります。
    ここで役立つのが組立除法です。
    やってみましょう。

    1 3 0 -4   | 1
      1 4  4
    1 4 4  0

    よって、商は x2+4x+4 です。

    これで因数分解できました。
    x3+3x2-4=0
    (x-1)(x2+4x+4)=0

    後半の( )は、公式を利用して、さらに因数分解できます。
    (x-1)(x+2)2=0
    よって、x=1、-2  です。

    問題 x4-5x3+10x2-16=0 を解け。

    xに代入してこの式の値が0になる数を探します。
    x=1 のとき、1-5+10-16 は0ではないからダメですね。
    x=-1 のとき、1+5+10-16=0
    あ、これだ。ヽ(^。^)ノ
    組立除法をしましょう。

    1-5 10   0  -16  | -1
     -1  6 -16   16
    1-6 16 -16    0

    よって、
    (x+1)(x3-6x2+16x-16)=0
    次に、後半の( )をさらに因数分解しましょう。
    xに代入して0になる値を探します。
    1も-1もダメですね。
    ではx=2 は?
    8-24+32-16=0
    おおっ。これだ。ヽ(^。^)ノ

    1 -6  16  -16  | 2
       2  -8   16
    1 -4   8    0

    よって、
    (x+1)(x-2)(x2-4x+8)=0

    最後の( )はもう実数では因数分解できないですね。
    では、2次方程式の解の公式で解きましょう。
    xの1次の係数が-4と偶数なので、2本目のほうの公式が使えます。
    x2-4x+8=0
           x=2±√4-8
           x=2±√4 i
           x=2±2 i
    よって、この方程式の解は、
    x=-1、2、2±2 i  です。

    問題 2x3-7x2+2=0
    さて、この方程式でxに代入して0になる値は?
    1も-1もダメ。
    2も-2もダメ。
    えー?何か計算ミスしたかなあ?とやり直すけれど、やはりダメ。
    それで諦めてしまう高校生が多い問題です。
    0になる値の見つけ方は、±(定数項)/(最高次の項の係数) でした。
    つまり、探すのは整数だけではなく、分数もあり得るのです。
    x=-1/2 を代入してみましょう。
    2/8-7/4+2
    =1/4-7/4+8/4
    =0
    わあ、0になった。ヽ(^。^)ノ

    では、組立除法を。

    2 -7  0   2  | -1/2
      -1  4  -2
    2 -8  4   0

    よって、
    2x3-7x2+2=0
    (x+1/2)(2x2-8x+4)=0
    後半の( )を2で割り、前半の( )に2をかけることで整えます。
    (2x+1)(x2-4x+2)=0

    このように因数分解した結果を見ると、なぜ、±(定数項)/(最高次の項の係数)なのか、漠然と感じとれるのではないかと思います。
    最高次の係数の2が大きく影響するのがわかりますね。
    因数分解したときに、どこかの( )は、(2x+△)という形になるでしょう。
    そのときのxの解は分母が2の分数の可能性が高いでしょう。

    さて、後半の( )は、解の公式で解きましょう。
    x2-4x+2=0
           x=2±√4-2
           x=2±√2
    よって、この方程式の解は、 
    x=-1/2, 2±√2 です。


    問題 (x+1)(x+2)(x+3)=5・6・7 を解け。

    この問題、左辺の( )は1ずつ増えているし、右辺の整数も1ずつ増えています。
    あ、これはx=4 が解だなと気づきます。
    x+1が5にあたり、x+2が6にあたり、x+3が7にあたるのですね。

    だからといって、それだけ解答欄に書いておしまい、として良いのでしょうか?
    これは3次方程式です。
    3次方程式は、重解の場合もありますが、基本的には解は3つあります。
    残る2つの解を求めずに終わるわけにはいきません。

    これは、やはり、展開して整理しましょう。
    (x2+3x+2)(x+3)=210
    x3+3x2+3x2+9x+2x+6=210
    x3+6x2+11x-204=0

    さて、これが0になるxの値を見つけないといけないのですが、今回はx=4が解の1つであることは既に見つけてありますので、随分楽です。
    いきなり組立除法できます。

    1  6  11 -204  | 4
       4  40   204
    1 10  51     0

    よって、
    (x-4)(x2+10x+51)=0
    x2+10x+51=0 のとき
            x=-5±√25-51
            x=-5±√26 i
    よって、この方程式の解は、
    x=4, -5±√26 i  となります。


    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    前回もここに書きましたが、欠席の連絡は不要ですので、よろしくお願いいたします。
    出席される場合のみ、ご連絡ください。

    ◎日時  4月28日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.35例題11の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 14:27Comments(0)大人のための講座

    2018年03月28日

    4月14日、大人のための数学教室を開きます。


    3月24日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も「剰余の定理・因数定理の利用」です。

    問題 整式 f(x)をx(x+1)で割ったときの余りが2x+1、x+2で割ったときの余りが7であるという。f(x)をx(x+1)(x+2)で割ったときの余りを求めよ。

    とりあえず、問題の通りに整式 f(x)を表してみましょう。
    f(x)=x(x+1)g(x)+2x+1 ・・・➀
    と、まず表すことができます。
    f(x)が何次式なのかわからなので、商も何次式かわからないまま、とりあえずg(x)と置きました。
    また、こうも表すことができますね
    f(x)=(x+2)h(x)+7 ・・・➁
    さらに、この問題の答えとなる余りを含む式を立ててみましょう。
    f(x)=x(x+1)(x+2)i(x)+ax2+bx+c ・・・➂
    f(x)が何次式かわからないので、商であるi(x)が何次式であるかもわかりません。
    しかし、x(x+1)(x+2)という3次式で割っていますので、余りはどんなに次数が高くても2次式です。
    このax2+bx+cを求めれば良いのですね。

    ➀から明らかですが、剰余の定理より、f(0)=1 です。
    これを➂に代入すると、
    f(0)=c=1 ・・・➃
    また同じく、f(-1)=-1ですから、
    f(-1)=a-b+c=-1 ・・・➄
    ➁から明らかですが、剰余の定理より、f(-2)=7 です。
    これを➂に代入すると、
    f(-2)=4a-2b+c=7 ・・・➅

    さて、a、b、cと文字が3種類、式が3本。
    これは連立方程式として解けますね。
    中学生の間は、連立方程式の計算過程は答案にしっかり残さないとテストで減点されますが、高校生は、連立1次方程式は解くことができて当然なので、答案にはその過程は残さなくても大丈夫です。
    書いてもいいですが。
    ➃、➄、➅より
    a=5、b=7、c=1
    よって余りは、
    5x2+7x+1


    問題 f(x)をx2+6で割ったときの余りがx-5、x-1で割ったときの余りが3であるという。
    f(x)を(x2+6)(x-1)で割ったときの余りを求めよ。

    これを上の問題のように解いた場合、(x2+6)を因数分解すると、(x+√6i)(x-√6i)となりますから、虚数が入ってきて面倒くさいことになりそうです。
    他にスマートな解き方はないでしょうか?

    あります。ヽ(^。^)ノ

    f(x)=(x2+6)g(x)+x-5 ・・・➀ とおく。
    ここまでは一緒ですね。
    ここで、その商であるg(x)=(x-1)h(x)+p とおきます。
    g(x)はf(x)とは異なる整式ですから、余りは3ではありません。
    とりあえず余りはpと置いておくなら、この式は何も問題ないですね。
    何で f(x)ではない式をx-1で割るの?
    意味なくない?
    と思うかもしれませんが、しばしお待ちを。
    これを➀に代入するのです。
    f(x)=(x2+6){(x-1)h(x)+p}+x-5
    ➀のg(x)のところに先程の式をカポっと代入しているのがわかるでしょうか?
    この式を部分的に展開して整理してみましょう。
    f(x)=(x2+6)(x-1)h(x)+p(x2+6)+x-5
    この、p(x2+6)+x-5 が、f(x)を(x2+6)(x-1)で割った余りです。
    ここで問題より、f(x)をx-1で割った余りは3でした。
    すなわち、剰余の定理より、f(1)=3 ですから、
    f(1)=8p-5=3 となります。
    これを解いて、
    p=1
    よって、
    p(x2+6)+x-5
    =x2+x+1
    余りは、x2+x+1 です。

    この解き方はスマートで、一番上の問題でも使えます。
    とはいえ、自力でこの解き方を発想するのは難しいでしょう。
    こういう解き方があるという知識を頭にインプットするのが何よりです。

    さて、今回の授業は、その先、「高次方程式の解法」に進みました。
    まだ基本です。
    公式を使えば解けるものばかりです。
    例題を解説し、問題を解くのは宿題としました。
    2次方程式のときのように因数分解して解けば良いのですが、3次式の因数分解の公式や、複2次式の因数分解、2次方程式の解の公式を覚えていない場合、苦戦が予想されます。
    頑張ってください。
    ヽ(^。^)ノ

    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  4月14日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.34例題9の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。
           今後、欠席の連絡は不要といたします。
           出席される方のみ、前日の午後9時までにご連絡ください。

      


  • Posted by セギ at 13:50Comments(0)大人のための講座

    2018年03月14日

    3月24日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    3月10日(土)の大人のための数学教室は出席者0人のため、中止となりました。
    次回は3月24日(土)となります。
    「みちのく未来基金」への寄付は、例年通り6000円を近日中に振り込みます。

    そんなわけで、今回は高校数学に関する雑感を。
    高校生、特に数学があまり得意ではない女子生徒のなかには、数学に関して「店じまい」を始めてしまう子がいます。
    数学はもう全くわからないし、入試にも使わないから、定期テストは赤点を取らなければいい、単位が取れればいいというふうに本人は判断しています。
    いえ、それほど明確に思い定めているわけではないにしろ、学習姿勢はそのようです。
    「その学習姿勢で、数学を入試に使うとか言いませんよね?それではセンター試験も無理ですが、それでいいですよね?」
    とひと言、念を押したほうがいいのかもしれませんが、それは事務的な確認というよりは説教でしょう。
    言われなくてももう無理だと本人が一番わかっていることです。

    具体的には、そうした生徒は、学校から渡されている教科書準拠問題集以外は決して解こうとしません。
    他の宿題を出しても解いてきません。
    学校の問題集も解いてこず、このままではノートを提出できなくなると窮状を訴えてきます。
    学校の問題集は学校にノートを提出しなければならないのです。
    そうなると、塾で学校の問題集を解く手伝いをしないわけにいかなくなります。

    個別指導塾に数学を教わりにくる生徒が最初に感じるメリットは、解説を読んでも意味がわからない学校の問題集を一緒に解いてくれることです。
    しかし、それだけでは数学の成績は上がりません。
    学校の問題集を教わりながら1回解いただけでは何も定着しなくて当然です。
    むしろ、成績は徐々に下がる心配すらあります。
    それをあの手この手でケアし、何とか対策し、定期テストで、他の科目と比べて極端に数学だけ低いわけではない状態に成績をキープするのが私の仕事になります。
    塾で教わっていない化学や物理は既にとんでもなく低い点数になっていますので、数学はまだしもまともな点数に見えます。
    しかしそれが砂上の楼閣であることは、少なくとも私と生徒は理解しています。

    中高一貫校や私立高校は、学校で定期的に業者の学力テストを受けます。
    学力テストは、高校1年や2年の場合、テストは3科目のみです。
    その成績データが返却され、保護者の方から、
    「国語や英語と比べて、数学の偏差値が低いのですが」
    と相談されたことがありました。
    上のような「店じまい」の始まっている生徒でした。

    ・・・・でしょうね。('_')
    文系なんでしょう。

    なんてことを言うのは、絶対にダメです。( ;∀;)
    しかし、では何と言えば良いのでしょう。
    この先は、教育問題というよりも、塾の営業トーク術の問題になってしまいます。
    この問題を本質的に解決するのは難しいです。
    数学の偏差値を国語や英語並みに上げるには、当然、そのための多大な努力が必要ですが、その努力をするつもりが、生徒本人にもうなかったのです。
    「店じまい」の状態でした。
    それは単純に生徒が悪いわけでもありません。
    理系科目は自分には向かないことが、本人にはもう見えていたのです。
    当然、志望は文系ですし、その方向で希望も見出していました。
    「国語や英語より数学の偏差値が低いのはなぜでしょう?」
    と質問なさる保護者の方よりも、生徒には、具体的な将来が見えていたのです。

    ところが、そういう説明をすると、保護者の方には当然の疑問が浮かんだようです。
    では、塾で数学を教わる意味はないのでは?
    私の営業トークが上手くないこともあり、英語は引き続き受講するが、数学の受講は止めます、ということになりました。
    去年のことです。

    そうなって数か月、それでも、定期テストの得点は以前と同様全科目記録してもらっていました。
    数学の受講を止めて以降、数学の成績は見る見る下がっていきました。
    たった2回の定期テストで、得点は40点下がり、ひと桁台になりました。
    数学が苦手な子が100点満点のテストでひと桁の点数を取るのは、高校数学ではそう珍しいことではありません。
    独りで勉強していると、そうなってしまうことがあります。

    成績をキープしているだけで、実は凄いことだった。
    塾に通っている成果だった。

    そんなことが後からわかってもあまり意味がないし、塾として誇れることでもありません。

    学校の問題集だけ勉強したい。
    そのために個別指導を受けにきている。
    学校の問題集をやってくれないなら、個別指導を受ける意味がない。
    それは数学が苦手な生徒の普通の感覚です。
    それを阻止するための攻防はなかなかしんどいものです。

    しかし、多くの反省から、去年あたりからようやく、それに関する光明が見えてきました。
    学校の問題集も扱うが、その他のことも扱い、バランスが保たれるようになったのです。

    今年の数学受講生は、全員、その場しのぎでない数学学習が可能となっています。
    その結果、生徒の学力が変容しています。
    入会当時は数学が苦手だった生徒が、学校の学力別で一番上のクラスに上がり、そのクラスに定着するようになりました。
    基本問題が解けるのは当然のこととして、初見の応用問題は白紙でも仕方ないだろうと思っていたのですが、それすら正解に肉薄しています。

    問題への自力でのアプローチが可能になったのです。
    それは、教えてはいるけれど、正直、定着することまで期待してはいなかったことです。
    問題解決に向けて、とにかく何かをやってみること。
    試行錯誤してみること。
    教えていることの第一章であり最終章でもあるそれを、数学が苦手な子は、決して実行してくれないのです。
    「わかりませーん。教えてください」
    と質問するばかりで、自分で考えることが少ないのです。
    ちょっとわからないと教わって済ます。
    でも、それで仕方ないのではないか?
    だって、数学が苦手なんだから。
    そのように半ば諦めていたことが、諦める必要のないことに変わりました。

    私が諦める必要がないのと同様に、生徒が諦める必要もありません。
    数学に関して「店じまい」をする必要がないのです。
    そうなってみて感じたことがあります。
    学習意欲のない生徒がいたのも本当。
    しかし、「店じまい」をさせていたことに、私の責任はなかったのか?
    もう少し数学の成績に対して今後の希望が持てていたら、「店じまい」など起こらなかったのではないか?
    入会当初は「店じまい」をしていた子に、もう一度お店を開かせることは、可能なことだったのではないか?
    この反省を今後も忘れずに研鑽を積んでいきたいと思います。

    今年。
    どうせ入試に使わないだろうとは、私も生徒も思っていません。
    最終的には入試に数学を使わないかもしれない。
    でも、それは数学ができないからではない。
    そうした学力が育っているのを感じます。

      


  • Posted by セギ at 14:50Comments(0)大人のための講座

    2018年02月25日

    3月10日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    今年も3月11日が近づいてきました。
    あれから7年。
    セギ英数教室は東日本大震災の年に開校しました。
    このブログも、地震の混乱の頃から始まっています。
    塾の歩みは、あの日からの歩み。
    次回にいただく受講料は「みちのく未来基金」に寄付させていただきます。

    さて、2月24日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も引き続き「剰余の定理」「因数定理」の学習です。

    問題 f(x)=4x3-3x2+ax+b がx2-2x-3 で割り切れるように定数a、bの値を定めよ。

    割り切れるということは、
    f(x)=(x2-2x-3)(   )
    という形に因数分解できるということです。
    最初の( )をさらに因数分解すると、
    f(x)=(x-3)(x+1)(  )
    という形になるということ。
    これは因数定理が使えますね。
    f(3)=0 になるのですから、
    f(3)=4・33-3・32+3a+b=0
    これを整理して、
    108-27+3a+b=0
    3a+b=-81 ・・・①
    また、f(-1)=0 でもありますから、
    f(-1)=4・(-1)3-3・(-1)2-a+b=0
    これを整理して、
    -4-3-a+b=0 
    -a+b=7 ・・・②

    あとは、aとbの連立方程式として解きます。
    中学2年で学習した内容ですね。
    ①-②
    4a=-88
     a=-22
    これを②に代入して、
    22+b=7
         b=-15
    よって、a=-22、b=-15 となります。

    問題 整式 f(x)をx-1でわると-1余り、x-4で割ると5余るという。f(x)を(x-1)(x-4)で割ったときの余りを求めよ。

    これは上の問題と異なり、整式 f(x)が何字式なのかわかりません。
    だから、(x-1)(x-4)で割った商が何次式であるかもわかりません。
    なので g(x)と表します。
    fの次だから g で、この文字の使い方にそれ以上の意味はありません。
    何でもいいんですよ。

    f(x)=(x-1)(x-4) g(x)+ax+b とおく。
    (x-1)(x-4)は2次式なので、余りは1次式となります。
    それを ax+b とおいています。
    ここで剰余の定理が利用できます。
    x-1で割ると余りが-1なのですから、f(1)=-1です。
    すなわち、
    f(1)=a+b=-1 ・・・①
    同様に、
    f(4)=4a+b=5 ・・・②
    ②-①
    a=6
     a=2
    これを①に代入して、
    2+b=-1
      b=-3
    余りをax+bと表したのでした。
    よって、余りは、2x-3 となります。


    問題 x9-12 を x2-4 で割ったときの余りを求めよ。
    これもg(x)を用いて、
    x9-12=(x2-4)g(x)+ax+b と表すことができます。
    割る式を因数分解して、
    x9-12=(x+2)(x-2)g(x)+ax+b
    剰余の定理を用いましょう。
    x=-2を代入すると、
    (-2)9-12=-2a+b
    左辺と右辺を取り換えながら、式を整理すると、
    -2a+b=-512-12
    -2a+b=-524 ・・・①
    また、x=2を代入すると、
    29-12=2a+b
    2a+b=500 ・・・②
    ①+②
    2b=-24
     b=-12
    これを②に代入して、
    2a-12=500
        2a=512
         a=256
    よって、余りは、256x-12


    問題 x6 を(x-1)2 で割ったときの余りを求めよ。

    今まで通り、まずはg(x)を用いて式を表してみましょう。
    x6=(x-1)2g(x)+ax+b ・・・① とおく。
    剰余の定理を用います。
    x=1を代入して、
    1=a+b ・・・②
    さて、ここまでは順調なのですが、割る式が(x-1)2なので、剰余の定理で代入できる値はx=1しかありません。
    あれ?
    このまま、もう何も動かない?
    ( ;∀;)

    ここで「同じ値を2回代入するぞ方式(仮)」とでも呼ぶべきテクニックを使います。
    勿論、同じ式に同じ値を代入しても同じ結果しか得られません。
    だから、式自体に変化を与えます。
    まずは、②を変形します。
    a+b=1
    b=1-a
    この値を①に代入します。
    x6=(x-1)2g(x)+ax+1-a
    x6=(x-1)2g(x)+a(x-1)+1
    x6-1=(x-1)2g(x)+a(x-1)
    ・・・お?
    この式、両辺を x-1 で割ることができるのでは?
    そうすれば、式自体が変質し、もう一度同じ値を代入したときに違う結果が得られそうです。
    まず左辺を因数分解してみましょう。
    (x3+1)(x3-1)=(x-1)2g(x)+a(x-1)
    (x3+1)(x-1)(x2+x+1)=(x-1)2g(x)+a(x-1)
    やはり、両辺をx-1で割ることができます。
    やってみましょう。
    (x3+1)(x2+x+1)=(x-1)g(x)+a
    これにx=1を代入します。
    (1+1)(1+1+1)=a
    よって、a=2・3=6 です。
    これを②に代入して、
    b=1-6=-5
    よって、余りは、6x-5です。

    ほとんど手品のようなこの解き方。
    「ないわー」
    「そんなの絶対思いつかない」
    と、高校生には大不評です。
    こういうテクニックがあるということを、まずは覚えてください。
    文字を減らし、次数を変えれば、同じ値を代入しても結果は同じではないのです。

    とはいえ、実際の模試や入試問題でこの問題がポコッと出題されたときに、このテクニックを使えるかどうかは微妙です。

    x6を(x-1)2で割った余りを求める。
    実際に筆算で割っていけばいいんじゃないの?
    何にも発想できないときには、その解き方、私も賛成です。
    何もしないのが一番良くない。
    とにかく何かをしてみましょう。
    x6をx2-2x+1で筆算しても、結果は勿論、余りが6x-5と出てきます。

    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  3月10日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.33例題7(2)の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします




      


  • Posted by セギ at 16:39Comments(0)大人のための講座

    2018年02月15日

    春期講習のお知らせ。2018年。


    2018年度春期講習のご案内です。
    詳細は、2月最終週の授業で書面をお渡しいたします。
    お申込み受付は、3月1日(木)からとなります。
    申込書またはメールでお申込みください。
    なお、この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。
    今回は外部生の募集もいたします。
    外部生徒の申込受付は、3月8日(水)からとなります。

    以下は、春期講習募集要項です。

    ◎期日
    3月26日(土)~4月7日(土) 
    ただし、日曜日は休校となります。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎形式
    完全1対1の個別指導となります。

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語

    ◎空きコマ状況 3月21日現在
    3月26日(月)
    13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 ,
    3月27日(火)
    16:40~18:10 , 20:00~21:30
    3月28日(水)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 20:00~21:30
    3月29日(木)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 20:00~21:30
    3月30日(金)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 16:40~18:10
    3月31日(土)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 ,
    4月2日(月)
    13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 20:00~21:30
    4月3日(火)
    20:00~21:30
    4月4日(水)
    13:20~14:50 , 16:40~18:10 , 20:00~21:30
    4月5日(木)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30
    4月6日(金)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10
    4月7日(土)
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 

      


  • Posted by セギ at 13:01Comments(0)大人のための講座

    2018年02月14日

    2月24日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    2月10日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回学習したのは「因数定理」です。

    整式f(x)が、x-aで割り切れるための条件は、f(a)=0である。

    これが因数定理です。
    「x-aで割り切れる」ということは「x-aを因数にもつ」ということ。
    f(x)=(x-a)(   )
    という形に因数分解できるということです。

    前回、剰余の定理を学習しました。
    整式f(x)をx-aで割った余りは、f(a)である、というのが剰余の定理でした。
    それならば、f(a)=0のとき、余りは0です。
    したがって、f(a)は、x-aで割り切れます。
    これが因数定理です。
    3次以上の方程式を解くという学習目標に一歩ずつ近づいてきましたね。


    問題 f(x)=x3-7x+a が x-3 で割り切れるようにaの値を定めよ。

    x=3 を代入すれば良いですね。
    因数定理より、
    f(3)=33-7・3+a=0
    27-21+a=0
          a=-6


    問題 整式x3+6x2+13x+8がx+1を因数にもつかどうかを判定せよ。

    f(x)=x3+6x2+13x+8 とする。
    f(-1)=(-1)3+6・(-1)2+13・(-1)+8
        =-1+6-13+8
        =0
    よって、因数にもつ。


    さて、ここまで勉強して。
    では、3次以上の式を因数分解するには、因数定理を利用すれば良いですね。
    式の値が0になるxの値を見つければよいのです。
    その数をaとすれば、その整式はx-aを因数にもつ。
    すなわち、それで因数分解できます。


    問題 x3-6x2+11x-6 を因数分解せよ。

    xにどんな値を代入すれば、この式は0になるのか。
    試しに+1や-1を代入して、地道に解いていきます。
    丁寧に答案を書いていっても勿論良いですが、面倒くさいので、そのあたりは答案に残さなくて大丈夫です。
    こういう問題は、考え方の過程を問われるタイプの問題ではないのです。
    答えがあっていれば良いのです。
    x=1 とすると、
    与式は、1-6+11-6=0
    やった、もう見つかったー。ヽ(^。^)ノ

    x=1を代入すると0になるということは、与式はx-1を因数にもつ、すなわちx-1で割り切れるということです。
    因数分解するには、x-1で割り切ったときの商が必要ですね。
    その商がもう一つの( )の中身になります。
    そこで、前回学習した組立除法を用います。
    真面目に筆算しても答えは出ますが、組立除法は簡単に答えが出ます。


    1 -6  11 -6   |1
        1 -5  6
    1 -5   6  0

    よって、商はx2-5x+6
    すなわち、
    x3-6x2+11x-6
    =(x-1)(x2-5x+6)

    さて、後ろのほうの( )はさらに因数分解できそうです。
    これは中学3年生の学習内容の因数分解です。
    かけて6、たして-5になる数字を探すと、-2と-3ですから、
    =(x-1)(x-2)(x-3)

    これで因数分解できました。ヽ(^。^)ノ


    ところで、+1や-1なら簡単に見つかって楽勝ですが、問題によってはそうではない場合もあります。
    地道にやるにしても、何か目安はないものでしょうか?
    あります。
    整式f(x)で、f(a)=0となる有理数aの候補は、
    ±(定数項の約数)÷(最高次の係数の約数)
    に限られていることがわかっています。
    上の問題では、定数項は-6。
    したがってその約数は、符号を抜くと、1、2、3、6。
    最高次の係数は、1。
    よって、aの候補は、±1、±2、±3、±6だったことがわかります。
    実際のaは、上の答案の通り、1、2、3でした。
    +1や-1を試してダメだったときには、この考え方を使って、aの候補をさぐっていきます。

    ここで課題となるのが計算力です。
    高校生は、このあたりの解き方が理解できないわけではないのです。
    あるいは、理解できないまでも、作業手順としては飲み込みやすい内容です。
    しかし、計算力が足りない場合があります。
    例えば-1がaだったのに、代入して符号ミスし、
    「あれ?0にならないから、これは違うんだ」
    と思ってしまい、後は延々と探し続けるということが起こりやすいのです。
    負の数のかけ算やたし算になると、計算精度が下がる。
    これは、大きな課題です。

    計算のやり方が中学1年で教わったやり方と違っているために精度が下がっている人もいます。
    上の問題で言えば、
    1-6+11-6
    =12-12
    というように、正の数どうし、負の数どうしを先に足し、最後に異符号の計算をするのが定石です。
    そのほうが間違えにくいからです。
    ところが、中学1年の学習をしてからもう何年も経っている高校生は、その定石を忘れていることがあります。
    1-6+11-6
    =-5+11-6
    =+6-6
    =0
    と、1つずつ足している子は案外多いです。
    それでも答えは同じですが、足したり引いたりを繰り返している過程で計算ミスをしやすいのです。
    計算ミスの多い人は、計算ミスをしやすい方法で計算しています。
    それを直すだけで、精度は上がります。
    あとは、完全な暗算にこだわる必要はないので、少しメモを取って、目に見える形にするのも楽に速く計算する方法です。
    もう絶対に暗算しなくてはいけない、暗算ができないなんて恥ずかしい、といった謎の脅迫観念にとらわれて、メモもとらずにうんうんうなって暗算したあげくに誤答する人がいます。
    時間もかかるしミスも多いし、この子は何の苦役を選んでいるんだろうと不思議に思うのですが、メモを取ろうという助言を聞いてくれないことがあります。
    効率の良いやり方を選択し、しっかり正答しましょう。


    問題 2x3-5x2+7x-6 を因数分解せよ。

    これは、xに+1や-1を代入しても0になりません。
    定数項は-6、最高次の係数は2。
    +2、-2もダメ。
    +3を試してみますが、やはりダメ。
    -3でもダメ。
    まさかと思いながら、3/2を代入してみます。
    2・(3/2)3-5・(3/2)2+7・3/2-6
    =2・27/8-5・9/4+21/2-6
    =54/8-90/8+84/8-48/8
    =138/8-138/8
    =0
    うわあ、3/2だったー。((+_+))

    それでは組立除法を。


    2   -5   7  -6    | 3/2
         3  -3   6
    2   -2   4   0

    2x3-5x2+7x-6
    =(x-3/2)(2x2-2x+4)

    最初の( )を2倍し、後ろの( )は1/2倍することで整理しましょう。
    =(2x-3)(x2-x+2)
    後ろの( )は、一見因数分解できそうですが、よく見るともうできないですね。
    これが解答となります。

    こういう問題になると、
    「どうやってもaが見つからない」
    と投げ出してしまう高校生がいます。
    涙ぐんでしまう高校生もいます。
    数学があまりにもわからな過ぎてメンタル崩壊。( ;∀;)

    そんな大げさに考えないで。
    aの候補には限りがあります。
    符号ミスや計算ミスをしないように落ち着いて1つ1つ調べていけば、必ず見つかります。


    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  2月24日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.32の初めから。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします







      


  • Posted by セギ at 13:54Comments(0)大人のための講座

    2018年01月28日

    2月10日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    1月27日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    本日は新しい学習内容です。
    ここでは、3次式以上の方程式、すなわち「高次方程式」を解くことが目標です。
    そのためには、高次方程式を因数分解することが必要です。

    2次方程式は、因数分解すれば解けましたよね?
    x2-x-2=0 
    という2次方程式は、
    (x-2)(x+1)=0
    と因数分解できるので、
    x=2,-1 
    という解を得ることができます。
    同様に、例えば、ある3次式が、
    (x-1)(x-2)(x+4)=0
    と因数分解されれば、その解は、
    x=1,2,-4
    です。
    あるいは、
    (x+1)(x2+5x+20)=0
    という形まで因数分解できれば、最初の( )からx=-1、後の( )は解の公式で解いてさらに2つの解を得ることができるでしょう。
    目標は、そういうことができるようになることです。
    では、どうすれば、3次以上の式を因数分解できるのでしょうか?
    そこに向かって学習は進んでいきます。

    多項式を余りなく因数分解したい。
    ( )( )という形にくくりたい。
    そのために、まずは3次式÷1次式の余りの性質について考えていきます。

    まずは「剰余の定理」。
    (x)=ax3+bx2+cx+d を x-α で割った商が px2+qx+rで、あまりがRだとします。
    つまり、
    f(x)=(x-α)(px2+qx+r)+R
    と書き表すことができます。
    これは、小学校で勉強する、わり算の検算の式です。
    もとの数=割る数×商+余り
    という式ですね。

    さて、ここに、x=αを代入してみましょう。
    すると、最初の( )内が(α-α)=0となります。
    0に何をかけても0ですので、
    (α-α)(pα2+qα+r)=0 となります。
    したがって、( )( )の部分は消えてしまい、
    f(α)=R 
    となります。
    多項式f(x)をx-αで割った余りは、f(α)、すなわち、もとの式にx=αを代入した数となる。
    これが剰余の定理です。

    問題 f(x)=3x2-6x2+3x を x-3 で割った余りを求めよ。

    x-3で割るのですから、x=3を代入すれば良いですね。
    x=3か、x=-3か、符号がわからなくなったら、x-3=0 となるときのxの値というところまで戻って考えれば、混乱を避けられます。
    x(3)=3・33-6・32+3・3
       =81-54+9
       =36
    余りは、36です。

    ところで、これでは余りしか求められませんが、商と余りと両方を求める方法はないでしょうか?
    勿論、真面目に筆算すれば良いのですが、もっと簡単な方法はないでしょうか?
    あるんです。
    それが組立除法です。
    ヽ(^。^)ノ

    まず、上の板書を見てください。
    読みにくいからと無視すると、この先の話は何もわからないので、我慢してご覧ください。
    ax3+bx2+cx+dをx-αで割った商がpx2+qx+r、あまりがRだったときの筆算を書いたものです。
    筆算するとき、まず ax3÷x を考えて商を立てます。
    今、その商が px2 と立ちました。
    ということは、aとpは、同じ数でしょう。
    すなわち、p=aが成り立ちます。
    次に、筆算では、立てた px2 という商と -α をかけたものを筆算で書き込み、bx2 との差を下に書いていきます。
    その係数は b-(-αp)=b+αp です。
    次の商で qx が立ったということは、q=b+αp が成り立ちます。
    同様に、r=c+αq 、R=d+αr が成り立ちます
    すなわち、筆算しなくても、p=aですし、そこから芋づる式に、q、r、Rを求めていくことができます。
    それを図式化したのが、組み立て除法です。

    やり方自体は簡単なのですが、理解するまでに相当すったもんだするのが、この「組立除法」です。
    上の画像の後半は、その組立除法のやり方を示しています。
    まず、与えられた多項式の係数だけを書いていきます。
    ない次数の項があったら、忘れずに0も入れていきます。
    の横に、x-α で割る場合は、αを記入します。
    符号がわからなくなったらx-α=0となるときのxの値だと思い出してください。

     a  b  c  d   |α

    その下に1行分のスペースを開けて、下線を引いておきます。
    その下線の下に、まずは、aをそのまま下ろします。
    次に、bの下に、αaの値を記入します。
    bとαaの和を下線の下に記入します。それがqです。
    そのqとαの積をcの下に記入します。
    その値とcとの和を下線の下に記入します。それがrです。
    そのrとαとの積をdの下に記入します。
    その値とdとの和を下線の下に記入します。それがRです。
    下線の下に書かれた数値が、p、q、r、Rとなります。

    具体的な問題でやってみましょう。

    問題 x3-4x2+6x-7 をx-1 で割ったときの商と余りを求めよ。

    まず、与式の係数を書いていきましょう。

     1  -4  6  -7   |1

    次に、上の説明した通りの計算をしていきます。

     1 -4  6  -7    |1
        1 -3   3
     1 -3  3  -4


    よって、商は、x2-3x+3 、余りは-4です。

    いったん理解すれば、計算方法自体は簡単なのですが、こうやって書いていて、理解してもらえる自信がありません。
    やはり、実際に授業を受けてもらい、補助しながら演習しないと組立除法の伝授は難しいです。
    何でもない前提でつまずいてしまい、わからないと感じるのではないかと予想されます。
    というわけで、次回以降も、必要になった段階で授業中に組立除法の説明をしていきます。


    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  2月10日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理」を続けます。p.31の問題5から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします




      


  • Posted by セギ at 13:47Comments(0)大人のための講座

    2018年01月17日

    1月27日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    1月13日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も「複素数」。
    まずは、複素数の範囲での因数分解です。

    問題 x4+3x2-40 を次の範囲で因数分解せよ。
    (1)有理数 (2)実数 (3)複素数

    こうした問題でネックとなるのは、数学用語の理解です。
    「有理数」「実数」「複素数」の定義を覚えていないと、問題が要求していることがよくわからないという事態に至ります。
    わからなくなった場合、下の記事に戻って、ご確認ください。
    http://seghi.tamaliver.jp/e446726.html

    さて、「有理数」の範囲での因数分解というのは、今まで通りの因数分解ということです。
    x4+3x2-40
    =(x2+8)(x2-5)

    これ以上はどうにもならない。
    これが有理数の範囲での因数分解です。

    しかし、「実数」の範囲での因数分解となると、実数は、有理数の外側に無理数を含んだ集合ですから、平たく言えば、√ が出てきても良いのです。
    ならば、( )の中はまだ分解できますね。
    a2-b2=(a+b)(a-b)の公式を使えば後ろのほうの( )をさらに分解できます。

    (x2+8)(x2-5)
    =(x2+8)(x+√5)(x-√5)

    さらに、複素数の範囲での因数分解ならば、前のほうの( )も分解できます。
    まずは、x2+8=0 を解いてみましょう。
    x2=-8
    x=±√-8
    x=±2√2 i
    この解から逆に2次方程式を復元するなら、
    (x-2√2 i)(x+2√2 i)=0 
    となります。
    これが、最初の x2+8=0 と等しいのですから、
    x2+8=(x-2√2 i)(x+2√2 i)
    と分解できます。

    公式 a2-b2=(a+b)(a-b) を利用しても同じです。
    x2+8
    =x2-(-8)
    =x2-(2√2 i)2
    =(x+2√2 i)(x-2√2 i)

    よって、(3)の答えは、
    (x+2√2 i)(x-2√2 i)(x+√5)(x-√5)
    となります。
    ( )内が全てxの1次式に因数分解できました。
    あとは、ここまでやる必要があるかどうかということ。
    やりたいならば、ここまでできるということなのです。


    問題 2次方程式x2+2(a+2)x-a=0 が-3と2の間に異なる2つの解をもつような定数aの範囲を定めよ。

    2次方程式の解の正負に関する問題ですね。
    数Ⅰ範囲でのこの典型題については、以下に解説してありますので、ご覧ください。

    http://seghi.tamaliver.jp/e446027.html

    以下は、上のページをご参照いただいた、あるいは、その典型題なら理解していること前提に解説が進みますので、よろしくお願いいたします。

    F(x)=x2+2(a+2)x-a=0 とおきます。
    これは下に凸に放物線のグラフとなります。
    それが、-3と2の間で2か所、x軸と交われば良いのです。
    まずは、その通りのグラフを描いて考えます。
    このようなグラフにするためには、まず、x軸と2点で交わらなければならないので、判別式を用いましょう。
    判別式D>0 ならば、x軸と2点で交わります。

    ここのところ、今回、大人のための教室で授業をしても、やはり皆さん「え?」となってしまうところでした。
    高校生には、
    「D>0ならば、放物線は、x軸の上に浮いて、交わらないんじゃないの?」
    と言う子も多いです。
    感覚的にわからないでもない誤解ですが、判別式って、そういうものではなかったですよね。
    判別式は、放物線のグラフの概形とそのような短絡的につながるものではありません。
    判別式は、2次方程式の解の公式の√ 部分の中身です。
    √ 部分の中身が0ならば、2次方程式の解は、1つ、すなわち重解となります。
    2次関数のグラフで言えば、x軸と接している状態です。
    √ 部分の中身が正の数ならば、2次方程式の解は、2つの実数解となります。
    2次関数のグラフで言えば、x軸と2点で交わっています。
    √ 部分の中身が負の数ならば、2次方程式の解は、2つの虚数解となります。
    2次関数のグラフで言えば、x軸とは共有点がない、平たく言えば、下に凸のグラフならばX軸より上に浮いています。
    それを判別するのが判別式でした。
    グラフがx軸より上に浮いているからD>0ではないのです。

    今回の問題では、異なる2つの解をもつので、D>0です。


    [1]判別式D>0より
    D/4=(a+2)2+a>0
    a2+4a+4+a>0
    a2+5a+4>0
    (a+1)(a+4)>0
    a<-4,-1<a ・・・①

    この計算過程でも、「何をどうやっているのか、わからない」と混乱する高校生は多いです。
    2次不等式の解き方を忘れてしまっているのです。
    わからない場合は、下のページを見てください。

    http://seghi.tamaliver.jp/e445206.html

    数Ⅱを高校生に教えていて困るのは、数Ⅰで学習したことをほとんど忘れていること。
    数Ⅰの内容が身についていないと、数Ⅱを学習していくのには多くの困難があります。
    数Ⅱで新しく学ぶ内容がわからないわけではないのです。
    数Ⅰで学習済みの内容がわからないのです。
    数Ⅱで急につまずくわけではないのです。
    数Ⅰが身についていないから、その上にはもう何も積み上がらないだけなのです。
    今回、この話を大人のための数学教室でもしたのですが、
    「でも、何を復習したら良いのかわからない」
    と参加者の方が話されていたのが印象的でした。
    高校生も同じ気持ちかなあ。

    復習して無駄な箇所などありませんので、自分で曖昧になっていると感じるところをどこからでも復習したら良いと思いますが、特に「2次関数」と「三角比」は、今後もずっとネックとなり続けるので、最優先の復習課題です。
    応用問題はわからなくても大丈夫なので、基本の定理や計算方法とのその意味はわかるようにしておくと、数Ⅱの学習が随分楽になります。

    さて、問題に戻りましょう。
    x軸との交点が2つあることから、とにかく、[1]の条件を考えました。
    他のどんな条件を満たせば、解は、-3と2との間に2つあるのでしょうか。
    放物線の軸が、-3と2との間にあると良いですね。
    y=ax2+bx+cの軸の方程式は、x=-b/2a でした。
    それを用います。

    [2]軸の方程式より
    -3<-2(a+2)/2<2
    -3<-a-2<2
    -1<-a<4
    1>a>-4
    -4<a<1 ・・・②

    しかし、この条件だけでは、放物線はだらんと広がり、-3と2の間にx軸との交点が2つあることにならないですね。
    ここで、あと2つの条件に気づきます。
    F(-3)>0 と、F(2)>0 です。
    x=-3のときのyの値が0より大きいならば、その右側で、放物線x軸と交わっているてしょう。
    x=2のときのyの値が0より大きいならば、その左側で、放物線はx軸と交わっています。

    [3] F(-3)>0,F(2)>0 より
    F(-3)=(-3)2+2(a+2)(-3)-a>0
    9-6(a+2)-a>0
    9-6a-12-a>0
    -7a-3>0
    -7a>3
    a<-3/7 ・・・③

    F(2)=22+2(a+2)×2-a>0
    4+4(a+2)-a>0
    4+4a+8-a>0
    3a+12>0
    3a>-12
    a>-4 ・・・④

    これでグラフはイメージ通りの形になりますね。
    よって、①~④より、
    -1<a<-3/7


    次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  1月27日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「因数定理」に入ります。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします




      


  • Posted by セギ at 12:51Comments(0)大人のための講座

    2017年12月13日

    1月13日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    12月9日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    本日も、数Ⅱ「複素数」の「解と係数の関係」の続きです。

    こんな問題です。

    問題 2次方程式 x2+6x+1=0 の2つの解をα、βとするとき、3α+2、3β+2 を2つの解とするxの2次方程式を求めよ。

    前回も確認しましたが、解と係数の関係は、数Ⅰで既出の内容です。
    α、βを2つの解とする2次方程式の1つは、
    x2-(α+β)x+αβ=0
    であることを利用するのでした。
    2数の和と積がわかれば、その2数を解とする2次方程式を作ることができます。
    だから、今回は、3α+2と3β+2の和と積がわかれば、2次方程式を求めることができます。
    では、どうすれば、3α+2と3β+2の和と積がわかるか?
    ここで、与えられた2次方程式を活用できることに気づきます。
    まず、与えられた2次方程式 x2+6x+1=0 から、αとβの和と積を求めましょう。
    解と係数の関係より、
    α+β=-6
    αβ=1
    ですね。
    よって、
    (3α+2)+(3β+2)
    =3(α+β)+4
    =3・(-6)+4
    =-18+4
    =-14
    また、
    (3α+2)(3β+2)
    =9αβ+6α+6β+4
    =9αβ+6(α+β)+4
    =9・1+6・(-6)+4
    =9-36+4
    =-23
    したがって、求める2次方程式は、
    x2+14x-23=0
    です。

    次の問題。

    問題 2次方程式 x2-(a-1)x-2a=0 の解の差の平方が17のとき、aの値を求めよ。

    こういうサラッと1行の問題、怖いですね。
    問題集を解いているなら、例題を参考にして、「解と係数の関係を使うんだろうなあ」と考えることもできますが、こういう問題が実力テストや模試に出ている場合、何の単元の問題で、何を利用したらいいかわからない高校生は多いと思います。
    次方程式が与えられて、解がどうのこうのと言われたら、とりあえず解と係数の関係が使えるのではないか?と発想できるように、頭の引き出しにこの定理を入れておくと解けるようになります。
    結局、定理が使える状態で頭に入っているかどうかなのだと思うのです。

    さて、この2次方程式の2つの解をα、βとしましょう。
    解と係数の関係より、
    α+β=a-1 ・・・①
    αβ=-2a ・・・②
    また、「解の差の平方が17」なのですから、
    (α-β)2=17 ・・・③
    です。
    文字が3通り、式が3本。
    この連立方程式は、解けますね。
    aの値を求めるのがこの問題でしたね。
    解いてみましょう。
    ③より、
    α2-2αβ+β2=17
    (α+β)2-4αβ=17
    これに①、②を代入して、
    (a-1)2-4・(-2a)=17
    a2-2a+1+8a=17
    a2+6a-16=0
    (a+8)(a-2)=0
    a=-8、2
    これが解答となります。


    問題 2次方程式 4x2-2x+a=0 の解がsinθ、cosθであるとき、定数aの値を求めよ。

    さて、三角比が登場しました。
    今回の大人のための教室では、これには動揺が走り、ノートに直角三角形を描き出す人もいらっしゃいましたが、この問題は、そのような三角比の最初の定義に戻る必要はないのです。
    ここでは、単にsinθ、cosθというのはある数値だと理解してくだされば大丈夫です。
    その2つの数値が、与えられた2次方程式の2つの解です。
    ところで、今回、x2の係数が4ですので、そこにも注意します。
    解と係数の関係より、
    sinθ+cosθ=1/2 ・・・①
    sinθ・cosθ=a/4 ・・・②
    ても、これだとわからない値がaを含めて3種類なのに、式は2本で、解けないですね。
    もう1本、式が必要です。
    ここで、三角比の相互関係の公式を思い出せれば、この問題は解けます。
    (*^^)v
    sin2θ+cos2θ=1 という式がありました。(2は指数です)

    よし、解きましょう。
    ①を2乗して、
    (sinθ+cosθ)2=1/4
    sin2θ+2sinθ・cosθ+cos2θ=1/4
    sin2θ+cos2θ+2sinθ・cosθ=1/4
    三角比の相互関係の公式より、
    1+2sinθ・cosθ=1/4
    2sinθ・cosθ=-3/4
    ②を代入して、
    2・a/4=-3/4
    2a=-3
    a=-3/2
    答えが出ました。

    さて、大人のための数学教室、年内の授業は今回が最後でした。
    来年は、冬期講習終了後の、1月13日(土)が初回です。

    次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  1月13日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「複素数」を続けます。p.27の問題29までが宿題です。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします






      


  • Posted by セギ at 12:39Comments(0)大人のための講座

    2017年11月27日

    12月9日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    画像は昨日撮影した数馬峠からの富士山。
    空がきれいに撮れない携帯カメラで残念です。

    さて、11月25日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回は、「解と係数の関係」。
    これは、数Ⅰで学習済みの内容です。
    テキストをお持ちの方は数Ⅰテキストのp63をご覧ください。
    それに虚数解を加えたのが今回の学習内容です。

    解と係数の関係とは?

    2次方程式 ax2+bx+c=0 の2つの解をα、βとすると、
    α+β=-b/a 、αβ=c/a

    これが解と係数の関係です。
    これの説明は特に難しいものではありません。

    α、βを解に持つ2次方程式の1つは、
    (x-α)(x-β)=0 と表すことができます。
    これを展開すると、
    x2-αx-βx+αβ=0
    x2-(α+β)x+αβ=0 ・・・①
    となります。
    一方、ax2+bx+c=0 の両辺をaで割ると、
    x2+b/ax+c/a=0 ・・・②
    ①と②は同じ方程式ですから、係数を比較すると、
    α+β=-b/a 、αβ=c/a

    この説明で、
    α、βを解に持つ2次方程式の1つは、
    (x-α)(x-β)=0 と表すことができる。
    というところがまず1つのヤマ場かもしれません。
    例えば、
    (x-2)(x-3)=0
    という2次方程式を解けと言われたら、
    x=2、3
    という解になります。
    逆に、解がx=2、3 である2次方程式を復元するなら、
    (x-2)(x-3)=0
    は、その1つです。
    「1つ」というのは、x2の係数は1とは限りませんから、上の式の両辺を何倍かした方程式は全て、x=2、3 を解に持ちます。
    ですから、x=2、3 を解にもつ方程式は無数に存在するけれど、とにかく、
    (x-2)(x-3)=0 はその1つです。
    同じように、解がx=α、β である2次方程式の1つは、
    (x-α)(x-β)=0 です。
    ここがわかれば、その後は特に難しいことはないと思います。
    符号処理で少し混乱する人がいるかな?というくらいでしょう。

    問題 2数 2+√5i 、2-√5i を解とするxの2次方程式を求めよ。

    もう一度確認しますが、α、βを解とするxの2次方程式の1つは、
    x2-(α+β)x+αβ=0 です。
    ですから、α+βとαβ、すなわち、2つの解の和と積を先に求めてしまうと、2次方程式は楽に復元できます。
    上の問題で2数の和は、
    (2+√5i)+(2-√5i)=4
    2数の積は、
    (2+√5i)(2-√5i)
    =4-5i2
    =4-5・(-1)
    =4+5
    =9
    よって、求める2次方程式は、
    x2-4x+9=0
    です。


    問題 連立方程式 x+y=-4、xy=6 を解け。

    急に応用になって、え?どういうこと?と思いますね。
    この学習の流れでないならば、普通に代入法で解くことを思いつくでしょう。
    まずはそれでやってみましょう。
    x+y=-4 より y=-x-4
    これをxy=6 に代入して、
    x(-x-4)=6
    x2-4x-6=0
    x2+4x+6=0
    解の公式を用いて、
    x=-2±√4-6
     =-2±√-2
     =-2±√2 i
    x=-2+√2  i をx+y=-4 に代入して、
    -2+√2 i +y=-4
             y=-4+2-√2 i
              =-2-√2 i
    また、x=-2-√2 i をx+y=-4 に代入して、
    -2-√2 i+y=-4
             y=-4+2+√2 i
              =-2+√2 i 
    よって、(x、y)=(-2+√2i、-2-√2i)、(-2-√2i、-2+√2i)

    これで構わないわけですが、与えられたのがxとyの和と積であることを利用する解き方もあります。
    定理に戻ると、αとβが解である2次方程式の1つは、
    x2-(α+β)+αβ=0 でした。
    和と積がわかっていれば、その2数を解とする2次方程式はすぐに作れるということです。
    では、xとyの和と積がわかっている今回、その2数を解とする2次方程式はすぐに作れるんじゃないでしょうか。
    xとyが今回はαとβにあたるのです。
    だから、xやyとは違う文字の2次方程式にしましょう。
    tを用いてみます。
    t2-(x+y)t+xy=0 
    という式の解は、t=x、y 
    となる仕組みですね。
    よって、
    t2+4t+6=0
    t=-2±√4-6
     =-2±√2 i
    xとyはこの方程式の2つの解で、どちらがどちらであると特定できるものではありません。
    したがって、
    (x、y)=(-2+√2 i、-2-√2 i)、(-2-√2 i、-2+√2 i)

    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    ◎日時  12月9日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「複素数」を続けます。p.26の問題20までが宿題です。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 12:12Comments(0)大人のための講座

    2017年11月16日

    冬期講習のお知らせ 2017年度


    2017年度冬期講習のご案内です。
    詳細は、11月末の授業時に書面をお渡しいたします。
    お申込み受付は、12月1日(金)からとなります。
    メールまたは申込書でお申込みください。
    なお、この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。
    今回も、外部生の受講は承っておりません。
    大変申し訳ありません。
    以下は、冬期講習募集要項です。

    ◎期日
    12月25日(月)~12月30日(土) 
    1月4日(木)~1月7日(日)
    なお、12月23日(土)は、祝日休校とさせていただきます。
    1月8日(月)は、祝日ですが、平常授業となります。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語

    ◎空きコマ状況 12月18日現在
    12月26日(火)
    11:40~13:10

    12月30日(土)
     11:40~13:10 , 20:00~21:30

    1月6日(土)
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 ,20:00~21:30

      


  • Posted by セギ at 12:40Comments(0)大人のための講座