たまりば

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2017年09月17日

9月30日(土)、大人のための数学教室を開きます。


9月16日(土)、大人のための数学教室を開きました。
今回は、相加平均と相乗平均の話です。

言葉がまず少し難しい印象ですね。
相加平均は、小学生の頃からお馴染みのいわゆる「平均」です。
n個の数の和をnで割ったものです。
一方、相乗平均は、n個の数の積のn乗根となります。

ところで、まだ「指数関数・対数関数」の単元を学習していませんので、この「n乗根」というのが厄介です。
今回の学習内容では、そこまで話を拡大する必要がありませんので、2つの数に限って話を進めましょう。
今回欠席された方は、テキストp18の14番は解かないでください。
質問もご遠慮ください。
いずれ「指数関数・対数関数」を学習するときに、しっかりやっていきましょう。

2つの数に限定して説明すると、
相加平均は、2数aとbとの和を2で割ったもの。つまり(a+b)/2。
相乗平均は、2数aとbの積の平方根。つまり、√ab です。

a≧0、b≧0のとき
(a+b)/2≧√ab
等号はa=bのとき成り立つ。

これが、
相加平均≧相乗平均
定理です。

証明もそんなに難しくありません。
左辺-右辺をやってみましょう。
左辺-右辺≧0 となれば、左辺≧右辺 ですね。
(a+b)/2-√ab
これをまず通分します。
=(a+b-2√ab)/2
中3で学習した因数分解の公式が使えそうです。
=(√a2+√b2-2√ab)/2
=(√a-√b)2/2≧0
よって左辺≧右辺となります。
等号は√a-√b=0、すなわち a=b のとき成り立つ。

相加平均≧相乗平均 の定理は、分数のままだと使いにくいので、両辺を2倍して、
a+b≧2√ab
の形で利用することが多いです。
では、利用してみましょう。

問題 a≧0、b≧0とする。
(a+1/a)(b+1/b)≧4 を証明せよ。

左辺の( )内がそれぞれ和の形になっています。
文字の並びからして相乗平均したら右辺のように文字が消えて数字だけが残りそうです。
これは、相加平均≧相乗平均 の定理が使えるでしょう。

相加平均≧相乗平均 より
a+1/a≧2√a・1/a
a+1/a≧2√1
a+1/a≧2 ・・・①
同様に、
b+1/b≧2 ・・・②
①×②をすると
(a+1/a)(b+1/b)≧4
等号はa=1/a かつ b=1/b すなわち、a=b=1のとき成り立つ。


見た目は似ているようでも、全ての問題で相加平均≧相乗平均を使うわけではありません。

問題 a≧0、b≧0のとき、√2(a+b)≧√a+√b を証明せよ。

これも、相加平均≧相乗平均 を使うのだろうかと悩む高校生がときどきいますが、試しに使ってみると、すぐに式がグチャグチャになってきて行き詰まることがわかると思います。
あれこれ悩む前に、可能性を感じるのならやってみたら良いと思います。
手は動かさないのに、「使えるの?使えないの?どうやって見分けるの?」と質問する高校生は多いのですが、手を動かし、試行錯誤すれば、見分けがつくようになります。
そうなる前に説明だけ聞いて見分けようとしますと、その説明が長くしかも細かくて何を言っているのかわからないということが起こりがちです。

さて、上の式はa≧0、b≧0ですので、左辺も右辺も正の数であることがわかっています。
ならば、それぞれ2乗しても大小関係は変わりません。
だから、それぞれ2乗してみましょう。
左辺2-右辺2
=2(a+b)-(√a+√b)2
=2(a+b)-(a+2√ab+b)
=2a+2b-a-2√ab-b
=a-2√ab+b
=(√a-√b)2≧0
よって√2(a+b)≧√a+√b
等号は√a-√b=0 すなわちa=b のとき成り立つ。

今までのところを整理しますと、不等式を証明するには、左辺-右辺≧0 を示すのですが、そのためには、
①平方完成する
②相加平均≧相乗平均 を利用する
③全体を2乗する
これらのうちのどのテクニックを使うかは、その問題ごとに自分で判断します。
判断がつかないうちは試行錯誤してみましょう。
数学の問題を解いていて一番楽しい時間は、この試行錯誤の時間だと思うのです。
一番意味のある時間でもあると思います。

さて、次回の数学教室のお知らせです。

◎日時  9月30日(土)10:00~11:30
◎内容  数Ⅱ「等式・不等式の証明」を続けます。p19の問題15が宿題です。

◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。



  


  • Posted by セギ at 13:03Comments(0)大人のための講座

    2017年09月04日

    9月16日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    9月2日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回もまずは「等式の証明」の続きから。

    問題 a/b=c/d のとき、(a2+c2)/(b2+d2)=ac/bd であることを証明せよ。

    前回よりも複雑になってきましたね。
    与えられた式が分数のとき、例えばaについて解いても、その結果は分数になり、しかも文字が3種類残るので、左辺=右辺を示すことは難しそうだと見通せます。
    こんなとき、別の文字kを登場させるというテクニックがあります。

    a/b=c/d=k とおく。
    すなわち、a=bk、c=dk。
    これを代入して、
    左辺=(b2k2+d2k2)/(b2+d2)
       =k2(b2+d2)/(b2+d2)
       =k2
    右辺=bk・dk/bd
       =k2
    よって、左辺=右辺

    このテクニック、とても便利ですので、覚えておきたいですね。

    問題 x/3=y/4=z/2‡0 のとき、(x-y)2/(y2+z2) の値を求めよ。
    これも、与えられた式が分数ですね。
    ということで、これもkを使ってみましょう。
    x/3=y/4=z/2=k とおくと、
    x=3k、y=4k、z=2k。
    これを代入して、
    与式=(3k-4k)2/(16k2+4k2)
       =k2/20k2
       =1/20

    わあ、約分でkが消えて、式の値が出てきましたー。(^^♪
    これは、やはり便利ですね。
    こういうテクニックは、忘れた頃にまた別の単元で使うことになりますので、決して忘れないようにお願いいたします。

    本日、学習はスラスラ進み、次の「不等式の証明」に入りました。
    不等式は、左辺と右辺がお互い文字式のままでは、大小なんてわからないのではないかと思いますよね。
    文字の値によって大小なんて違ってくるんじゃないの?
    そんなものをどうしたら証明できるのでしょう。
    勿論、個々の文字の値が何であるかによって大小が異なる場合がほとんどです。
    証明できるものはごく一部です。
    ただ、練習するのは、証明できるものだけなのです。
    では、どんな場合に証明できるのか?

    左辺-右辺≧0
    を証明できれば、
    左辺≧右辺 ですよね。
    そして、左辺-右辺を何かの2乗の形にできるなら、それは0以上の数でしょう。
    実数の場合、2乗すれば必ず0以上の数になりますから。
    不等式は、これを用いて証明します。

    問題 x4+y4≧x3y+xy3 を証明せよ。

    左辺-右辺
    =(x4+y4)-(x3y+xy3)
    =x4+y4-x3y-xy3
    項の順番を変えてみましょう。
    =x4-x3y-xy3+y4
    ここで、共通因数で括ります。
    =x3(x-y)-y3(x-y)
    ( )の中身が共通因数となりましたので、さらに括れますね。
    =(x-y)(x3-y3)
    後半の( )の中身は、さらに因数分解できますね。
    3乗の公式を使います。
    =(x-y)(x-y)(x2+xy+y2)
    =(x-y)2(x2+xy+y2)

    さて、ここまで因数分解して、前半の(x-y)2は、2乗ですから、必ず0以上になりますね。
    後半の x2+xy+y2 は、どうでしょうか。
    これだけ、さらに平方完成してみましょう。
    平方完成を覚えていますか?
    数Ⅰの「2次関数」でやりましたね。
    頂点の座標を求めるために式を変形する方法です。
    xについての文字式と考えて平方完成しますので、yはxの係数として扱います。
    x2+yx+y2
    =(x+1/2y)2-1/4y2+y2
    =(x+1/2y)2+3/4y2≧0
    この式は、前半も後半も2乗の形になっています。
    だから、どちらも0以上の数だとわかります。
    0以上の数同士を足しても、0以上です。
    よって、この式は、0以上です。

    元の式に戻りましょう。
    (x-y)2(x2+xy+y2)
    これは、0以上の数と0以上の数の積であることがわかります。
    よって、元の式も0以上です。
    左辺-右辺≧0
    左辺≧右辺

    さて、≧のように、等号が含まれている不等式の場合、どんなときに等号が成り立つかを書き添えるのが慣例です。
    (x-y)2{(x+1/2y)2+3/4y2}=0
    は、どんなときに成立するでしょうか。
    前半の( )または後半の{ }の中身が0ならば、積は0ですね。
    よって、x-y=0 または、x+1/2y=0かつy=0
    となります。
    これを整理すると、
    前半は、x=y ですね。
    「または」の後のほうは、y=0をx+1/2y=0に代入すると、
    x=0となり、よってx=y=0です。
    これは、前半のx=yの1例と考えることができます。
    よって、等号は、x=y のときに成り立ちます。

    以上、今回はスラスラと2回分は進みましたので、欠席された方は、ここまで自習をお願いいたします。
    次回は、相加平均≧相乗平均 の話をしましょう。

    次回の数学教室のお知らせです。
    ◎日時  9月16日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「等式・不等式の証明」を続けます。p18から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。



      


  • Posted by セギ at 14:37Comments(0)大人のための講座

    2017年08月19日

    9月2日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    8月19日(土)の大人のための数学教室は、全員欠席で休講となりました。
    お盆休みから数日離れているから大丈夫かなと思いましたが、やはり皆さま忙しい時期のようです。

    そんなわけで、等式の証明の続きは次回やります。

    今日のこのブログは、この夏、生徒たちの計算する様子を見ていて感じたことを。


    算数・数学が苦手な子の多くに共通しているミスがあります。
    互いに伝達しあっているわけではないのに、同じところを同じように間違えます。
    そして、一度思い違いをするとその定着度は不可解なほど強く、なかなか正しく直りません。

    例 1/3(9x-2)+1/2(8x-4)

    文字式の計算ですね。
    そんなに難しくないはずなのですが、間違える子は、ほぼ同じようにこう間違えてしまいます。

    =3x-2+4x-4

    何をどう間違えているのか、わかりますよね?
    前半で言えば、1/3と( )の中の9xだけをかけて、-2はそのままにしてしまうのです。
    1/3が( )内の各項に平等にかかっていくことが理解できていない様子です。
    後半も同様です。


    また別の問題。
    例 2(3x-4)/5-3(2x+7)/2

    これは、分母が異なるので、通分が必要です。
    そこでは、こういうミスがあります。

    =4(6x-8)/10-15(10x+35)/10

    え?
    これは、何をしたの?

    前半の分母の5を10にするために、分子にも×2をします。
    そのとき、( )の外の2にも、( )の中にも、全て×2をしてしまったようです。
    後半も同様に、逐一×5をした様子です。

    何でさっきの問題では、( )の中の片方しかかけないという不平等なことをやっておきながら、今度は必要もないところに逐一×2をするのかなー。
    ( 一一)

    通分ではこの形のミスはしない子も、例えば方程式の「割合」に関する文章題で作った式を整理するときに、同じ性質のミスをしがちです。
    (x-1/10)(x-2/10)=7
    これを整理するとき、
    (10x-1)(10x-2)=70
    としてしまうミスは、数学の成績が「4」の子でも見られるミスです。
    右辺は700だよと教えても、きょとんとしてしまいます。
    何でそうなるのか、わからない様子なのです。
    説明すると、そのときは理解した表情にはなるのですが、ひと月もすれば、また同じミスをしてしまいます。

    計算上そんなことはあり得ない、ということを感覚的に把握していないのかもしれません。
    かけ算でつながっている部分は1つのまとまり、という感覚がないのだと思います。
    知識としてこれはしてもいい、これはしてはいけないと1つ1つ覚えるしかなく、覚えきれずに失敗するのでしょうか。

    何かが理解できていないのです。
    しかし、それは言葉で説明してもなかなか伝わりません。
    わかった顔はしますが、忘れた頃にまた同じミスが復活します。

    数に対する正しい感覚がどうしてその子の中に作られないのか。
    逆に、上のようなミスは決してしない子の、数に対する感覚は、どのように養われたものなのか。
    小学生時代に何をすれば、上のようなミスはしない子になるのか。
    難しい課題です。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  9月2日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「等式・不等式の証明」を続けます。p16から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。









      


  • Posted by セギ at 15:07Comments(0)大人のための講座

    2017年07月29日

    8月19日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    画像はヤマオダマキ。三ツ峠で撮影しました。
    7月29日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    本日の学習内容は、「等式の証明」です。
    「等式の証明」は、高校生には不評です。
    「何のためにこんなことを証明しなければならないのかわからない」
    と言うのです。
    何のためにと言われても、これは基礎訓練ですから、証明する内容に大した意味はありません。
    この等式が何かを表しているわけではありません。
    このやり方を利用して、大切な公式や定理も証明できますから、まずその基礎訓練をしましょうということです。
    やってみましょう。

    問題 (a2-b2)(c2-d2)=(ac+bd)2-(ad+bc)2  を証明せよ。

    等式の証明は色々な方法があります。
    ①左辺を変形し、右辺と等しいとを示す。
    ②右辺を変形し、左辺と等しいことを示す。
    ③左辺、右辺をそれぞれ変形し、左辺=右辺であることを示す。
    ④左辺-右辺=0であることを示す。
    ⑤左辺÷右辺=1であることを示す。

    問題によってどの方法で示すのが楽であるかを判断します。
    上の問題は単純な構造のものですので、③のやり方で大丈夫そうですね。
    ④や⑤で解くことも勿論可能ですが、これらはもっと発展的な問題のときに利用する方法ですので、無理して使う必要はないでしょう。

    では、解いてみましょう。
    左辺=(a2-b2)(c2-d2)
       =a2c2-a2d2-b2c2+b2d2
    右辺=(ac+bd)2-(ad+bc)2
       =a2c2+2abcd+b2d2-(a2d2+2abcd+b2c2)
       =a2c2+2abcd+b2d2-a2d2-2abcd-b2c2
       =a2c2-a2d2-b2c2+b2d2
    よって左辺=右辺となり、等式が成り立つ。

    考え方は難しくないので、後は計算力となります。
    高校2年ともなりますと、計算力は個人個人で大きな隔たりがあります。
    勿論、高校1年生までの数学を完璧にマスターしている子もいます。
    高校受験のための勉強は一所懸命やったので中学数学はマスターしているけれど、高校の数Ⅰ・数Aの内容が定着していない子もいます。
    中高一貫校の子や、高校受験の勉強をしてもよく理解できなかった子の中には、中学数学の内容が定着していない子もいます。

    (a+b)2=a2+2ab+b2
    という乗法公式を覚えていないため、上手く展開できない子。
    (ab)2=a2b2
    などの指数法則を理解していないため、上手く展開できない子。

    高校数Ⅱで新しく教わる内容が理解できないわけではないのです。
    でも、そのはるか手前でつまずいていたり、基本となる知識が抜けている子は多いです。
    そのため、自分で問題を解こうとすると正答を出すことができません。
    こうなると独学は難しくなります。
    生徒がどのレベルでつまずいているか理解して、そこから説明する個別指導が効果を発揮するところです。

    次回は、もう少し発展的な等式の証明をやってみましょう。
    お盆休みをはさみますので、3週間後になりますから、ご注意ください。

    ◎日時  8月19日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「等式・不等式の証明」を続けます。p16から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。











      


  • Posted by セギ at 14:53Comments(0)大人のための講座

    2017年07月16日

    7月29日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    7月15日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    分数式の乗除、繁分数の計算を終えて、「恒等式」に進みました。
    恒等式とは、その名の通り、常に成り立つ式のことです。
    「xについての恒等式」でしたら、xにどのような値を入れても常に成り立つことを意味します。

    問題
    次の整式がxについての恒等式となるように、定数a、b、cの値を定めよ。
    x2+2x+3=a(x+1)(x-1)+b(x-1)+c

    誤解しやすいところですが、問題文中にある「整式」とは、「係数やxの値が整数の式」という意味ではありません。
    分母にxがある「分数式」などではないという意味です。
    xの係数やxの値は整数である必要はありません。
    具体的には、単項式と多項式とをあわせて「整式」と呼びます。

    さて、この問題の解き方は2つあり、それぞれ「係数比較法」「数値代入法」という名前がついています。
    まずは係数比較法から。
    とりあえず、右辺を展開します。
    a(x+1)(x-1)+b(x-1)+c
    =a(x2-1)+bx-b+c
    =aX2-a+bx-b+c
    これをxについて降べきの順に整理します。
    =ax2+bx+(-a-b+c)
    すなわち、
    x2+2x+3=aX2+bx+(-a-b+c)
    この左辺と右辺の係数を比較します。
    これがxについての恒等式なのですから、左辺・右辺それぞれの係数や定数項は等しいでしょう。
    よって、
    1=a
    2=b
    3=-a-b+c
    の3本の式が得られます。
    わからない文字が3つあるとき、式が3本あればその文字の値を求めることができます。
    連立方程式ですね。
    a=1、b=2を-a-b+c=3に代入して、
    -1-2+c=3
    -3+c=3
    c=6
    よって、a=1、b=2、c=6です。

    もう1つの解き方が「数値代入法」。
    xに適当な値を代入して、式を解いていく方法です。
    やはり、わからない文字が3つあるので、式は3本用意します。
    xにどんな値を代入した式でも良いのですが、どうせなら計算しやすいほうがいいですね。
    x2+2x+3=a(x+1)(x-1)+b(x-1)+c
    という式から、x=0、1、-1の値を代入すると判断します。

    どういう基準で、それらの値を代入すると判断するのでしょうか?
    x=0ならば、左辺の2つの項が0になり、計算が楽だからです。
    同様に、x=1ならば、右辺の2つの項が0になり、その後の計算が楽になります。
    x=-1ならば、右辺の第1項が0になり、その後の計算が少し楽です。

    では、やってみましょう。
    x=0を代入すると、
    0+0+3=a・1・(-1)+b・(-1)+c
    すなわち、
    -a-b+c=3 ・・・・①

    x=1を代入すると、
    1+2+3=a・2・0+b・0+c
    すなわち、
    c=6 ・・・・②

    x=-1を代入すると、
    1-2+3=a・0・(-2)+b・(-2)+c 
    すなわち、
    -2b+c=2 ・・・・③

    0には何をかけても0になるので、消えてしまう項が多いのですね。
    だから、xそのものが0になる値や、(x+1)や(x-1)が0になる値を用いています。
    この3本を連立方程式として解いていきます。
    ②を③に代入しして、
    -2b+6=2
    -2b=-4
    b=2 ・・・④
    ②、④を①に代入して、
    -a-2+6=3
    -a+4=3
    -a=-1
    a=1

    先程の係数比較法と同じ値が出ましたが、数値代入法の場合、このまま解答してしまうわけにはいきません。
    なぜなら、x=0、1、-1のときにそれが成立することしか今のところわかっていないからです。
    xがいくつかの値に対して成り立つようにa、b、cの値を決定したに過ぎません。
    これは、xについての恒等式であるための必要条件であって、十分条件ではありません。
    そこで、a=1、b=2、c=6をもとの式に代入して、本当に大丈夫なのか確認します。
    すなわち、「十分性を示す」のです。

    a=1、b=2、c=6を与式に代入すると、
    右辺=1・(x+1)(x-1)+2(x-1)+6
       =x2-1+2x-2+6
       =x2+2x+3
    よって左辺=右辺 となり、与式は恒等式となる。
    ゆえに、a=1、b=2、c=6

    数値代入法は、このように最終確認をしなければならないことが答案的には難しく、しかもわかりにくいかもしれません。
    「必要条件」「十分条件」という言葉の意味も忘れかけていた頃に突然これが出てくるので、戸惑う高校生は多いです。
    必要条件と十分条件は、数Ⅰの最初の頃に学習した内容です。

    pならばqであるとき、pをqであるための十分条件、qをpであるための必要条件という。

    上の問題でいうならば、「a=1、b=2、c=6ならば、与式はxがどのような値でも成立する」
    ということを示さなければなりません。
    「x=0、1、-1ならば、a=1、b=2、c=6である」
    では、矢印の方向が逆ですね。
    必要条件であるというのはそういう意味です。
    ですから、逆方向の矢印でも大丈夫であること、すなわち「十分性」を示すことが重要です。

    難しいのはそこだけだと思うのですが、実際の計算で苦労する高校生もいます。
    3元1次連立方程式を見ると、軽いパニックが起こり、何をどこに代入していいのかわからなくなる子は案外多いのです。
    堂々巡りになるだけの、やらなくて良い式の変形ばかりやってしまい、必要なことをやりません。
    見ていて不可解なほど、混乱してしまうのです。
    中学2年の「連立方程式」の学習のとき、「加減法」しかやろうとせず、
    「代入法は嫌い」
    と言って使わない子がいますが、そういうことが尾を引いている可能性もあります。
    代入法が嫌いというのは、代入法の理屈が上手く理解できず、加減法のように手順を把握しやすいほうに逃げているのかもしれません。
    型通りの加減法の連立方程式なら解けるのですが、手順を覚えているだけで、なぜそれで解けるのか理解していないのでしょうか。
    しかし、高校生になって使うのは、加減法よりも代入法のほうが多いのです。
    2つの解き方があるとき、1つのやり方しか理解しないのは危険です。

    上の恒等式の問題を解くときも、私も現実には係数比較法しか使いませんが、数値代入法の解き方も理解しておいてください。
    2つとも、また別の問題で活用する考え方を含んでいます。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  7月29日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「等式・不等式の証明」を続けます。p14例題2から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。




      


  • Posted by セギ at 15:42Comments(0)大人のための講座

    2017年07月03日

    7月15日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    7月1日、大人のための数学教室を開きました。
    今回は「分数式の加法・減法」。
    例えば、こんな問題です。

    x-3         x-1
    x2-6x+8  -  x2-2x-8

    分数をこのブログに書き込んでいくのは難しいのですが、大体の感じはつかめていただけたかと思います。

    計算の基本は、数の計算と同じです。
    分数は、分母が等しくなければ引き算できません。
    すなわち、通分が必要となります。
    このまま、(x2-6x+8)(x2-2x-8)という分母にすることでも通分はできます。
    しかし、それは、普通の分数の通分で、例えば分母が6と8だったときに、それを通分するのに48としてしまうようなものです。
    後の計算が煩雑になる悪手です。
    互いの共通因数を考えて通分しましょう。

    それにはまず、分母をそれぞれ因数分解してみます。
    x2-6x+8=(x-2)(x-4)
    x2-2x-8=(x+2)(x-4)
    (x-4)が共通因数であることがわかります。
    よって、通分した後の分母は、(x-2)(x+2)(x-4)
    このように通分するのですから、それぞれの分子は、それまでの分母にはなかった因数をそれぞれにかけて、
    (分子)=(x-3)(x+2)-(x-1)(x-2)
    この後、分子の計算を行います。
    (分子)=x2-x-6-(x2-3x+2)
        =x2-x-6-x2+3x-2
        =2x-8
    これで、分子は2x-8、分母は(x-2)(x+2)(x-4)
    というところまで整理できました。
    普通の分数の計算でもそうですが、計算後は、約分できるかどうかを確認します。
    分子は2(x-4)と整理できます。
    分母の(x-4)と約分できることがわかります。
    よって、解答は、2/(x-2)(x+2)

    なぜこのような計算過程が必要なのか。
    それぞれの段階で、何のために何をやっているのか。
    高校2年生ともなりますと、数学嫌いな子は、もうそういうことがわからなくなっていて、ただ計算手順だけを覚えて定期テストをやり過ごすことしかできなくなっていることがあります。
    そのため、定期テストの半月後くらいには、こうした計算問題さえ手も足も出ない子もいます。
    やっていることの意味がわかっていない勉強は、確かに不毛です。

    「数学が世の中の役に立っていることを否定するつもりはない。でも、自分が数学を勉強しなければならない意味はわからない」
    昔、極端な文系秀才の生徒からこのように言われて、言っていることの筋が通っていると感心したことがあります。
    後は、教育システムの問題です。
    では、どの段階で文系・理系の判断をするのか?
    彼ほどに明瞭で極端な文系秀才ならば何の問題もないのでしたが、普通の高校1年は自分が文系か理系かの判断はつかない場合がほとんどです。
    高校1年までは、「数学と歴史が得意。国語と理科が苦手」といった判断に窮する傾向の子のほうがむしろ多いです。
    しかし、高校2年で学習する科目は専門性が高まります。
    「得意なつもりでいたけど、ここまでやるとなると、何かもう訳がわからない。無理だな」
    という判断もあるでしょうし、
    「皆は苦手だ嫌いだと言うんだけど、自分はこの科目好きだな。何か急に面白くなってきた。これを大学で勉強するためなら、受験に必要な他の科目も頑張れる気がする」
    という判断もあると思います。
    高校2年まで数学をやることで判断がつくことはあるんじゃないですかね。
    この話をすると、さすがは秀才、それもすぐに理解してくれました。

    理系秀才にとって、古文・漢文の授業もまた、
    「古典を貶める気持ちはないが、自分が古文・漢文を学ぶ意味はわからない。自分が原文を読めるようになる必要はないし、読めるようにはならないと思う。内容だけなら知りたいが、それなら現代語訳で十分だ」
    とも言えます。
    高校2年生まで同じ教育課程であるのは、壮大な無駄のような気もする一方、しかし、全ての子どもに平等な機会を与えるという点では、文系・理系の判断は遅いほうが良いでしょう。
    以前も書きましたが、効率だけを考えたあげく、例えば12歳で学力テストを行い、学力が基準に満たない者にはそれ以上の教育は与えず、基準を満たした者はその能力にあわせ、選抜して専門科目のみ教育する、などという社会が素晴らしい社会だとは到底思えません。
    そんなのは、悪夢でしかありません。
    自分には必要なさそうな数学や古文も勉強するのは、義務じゃなくて、権利なんだ。
    ヽ(^。^)ノ

    話は分数式の計算に戻って。


    2x-5    2x2+9x-28
    x-4  -  x2+2x-24

    さて、これも、上の問題と同じように計算していくこともできるのですが、それぞれの分子と分母を見比べて、分子の係数や次数が分母より大きい場合、もっと整理してからのほうが計算が楽にできます。
    普通の分数の計算で言えば、仮分数を帯分数に直して計算するような感覚です。
    ここで、前回学習した(多項式)÷(多項式)の計算が活きてきます。

    (2x-5)÷(x-4)=2あまり3
    (2x2+9x-28)÷(x2+2x-24)=2あまり(5x+20)

    よって上の分数式は、


          3          5x+20
    2 + x-4  -2 - x2+2x-24 

    と整理されます。

    普通の分数の仮分数を帯分数に直すのと全く同じことをやっています。
    そうすることで、整数は整数同士で、分数は分数同士で引けばよいので、かなりスッキリします。
    その後の計算方法は上の問題と同じです。
    分子の次数が抑えられて、計算しやすくなります。

    ◎日時  7月15日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p12から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。









      


  • Posted by セギ at 12:26Comments(0)大人のための講座

    2017年06月27日

    夏期講習のお知らせ。2017年夏。


    2017年度夏期講習のお知らせです。
    詳細は、今週、各生徒さんに書面をお渡ししておりますのでご覧ください。
    お申込み受付は、7月1日(土)からとなります。
    申込書またはメールでお申込みください。
    なお、この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。
    8月通常授業はございませんので、8月分通常授業料のお支払いは不要です。
    通常授業の空きコマがないため、外部生の受講は承っておりません。
    大変申し訳ありません。

    以下は、夏期講習募集要項です。

    ◎期日
    7月24日(月)~8月31日(木) 
    ただし、毎週日曜日と、8月7日(月)~12日(土)は休校となります。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数+諸経費4,000円

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語


    ◎空きコマ状況 8月26


    8月29日(火)
    16:40~18:10 , 18:20~19:50

    8月30日(水)
    15:00~16:30 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    8月31日(木)
    11:40~13:10 , 13:20~14:50 ,18:20~19:50



      


  • Posted by セギ at 15:37Comments(0)大人のための講座

    2017年06月18日

    7月1日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    6月17日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回は「多項式の除法」です。
    中学数学でやっているような気がするのに、意外に一度もやっていないのが、多項式の除法です。

    問題 (x3+3x2-5)÷(x-2) を計算し、商と余りを求めよ。
    これは筆算していくことができます。
    やり方、考え方は数字のわり算の筆算と同じです。

    例えば、764÷6を筆算してみましょう。

    6 )764

    の7と6を見比べて、7の上に「1」という商が立つと判断します。
    その後、1と6をかけたものを7の下に書いていき、そして7からそれを引きます。
       1
    6 )764
       6  
       1

    これと同じことをやっていきます。

    x-2 )x3+3x2   -5

    x3とxを見比べて、x3の上に「x2」という商が立つと判断します。
    そのx2と「割る数」であるx-2とをかけたものを元の式に下に書いていきます。

        x2
    x-2 )x3+3x2   -5
         x3-2x2

    そして、元の式から、今書いたものを引いていきます。

        x2
    x-2 )x3+3x2   -5
         x3-2x2
            5x2

    次に、引き算の結果である「5x2」とx-2を見比べで、商を立てます。
    「5x」という商が立ちます。
    その5xとx-2をかけたものを下に書いていきます。
    そして、上の行から下の行を引きます。

        x2+5x
    x-2 )x3+3x2     -5
         x3-2x2
            5x2
            5x2-10x
                10x -5

    次に、引き算の結果である「10x」とx-2を見比べて、商を立てます。
    「10」という商が立ちます。
    その10とx-2とをかけたものを下に書き、上の行から下の行を引きます。

        x2+5x  +10
    x-2 )x3+3x2     -5
         x3-2x2
            5x2
            5x2-10x
                10x -5
                10x-20
                    15

    よって、商は x2+5x+10、余りは15です。

    「本当にこんなやり方で割ったことになるの?」
    「何でそれで答えが出るのか、意味がわからない」
    という感想の多いところです。

    そこで、ちょっと検算をしてみましょう。
    わり算は、(割る数)×(商)+(余り)=(もとの数)
    で検算することができるのでした。

    (x-2)(x2+5x+10)+15
    =x3+5x2+10x-2x2-10x-20+15
    =x3+3x2-5

    はい。
    もとの式に戻りました。

    やり方が理解できても、最初のうちはなかなか正答できない高校生は多いです。
    ミスしやすい箇所としては、多項式の書き写し間違い。(特に指数と符号)
    上の式の-5-(-20)のような箇所の計算ミス。
    練習を重ねることで精度を上げていきましょう。

    問題 (a3+2abc+b3-c3)÷(a+b-c) をaに着目して行い、商と余りを求めよ。

    最初の問題との違いは、文字が1種類ではないこと。
    「aに着目して」ということは、aについての文字式とみなし、他の文字は係数や定数項として扱いなさい、という意味です。
    これは、筆算として書くときから順番を意識し、他の文字はaの係数や定数項であるとわかるようにしておくことで解きやすくなります。
    aについて降べきの順に整理して書いてみましょう。

    a+(b-c) )a3     +2bca+(b3-c3)

    a3とaを見比べると、まずa2という商が立ちます。
    その商と「割る数」であるa+(b-c)をかけていきます。

           a2
    a+(b-c) )a3        +2bca+(b3-c3)
             a3+(b-c)a2 

    上の行から下の行を引きます。
    上から次に使う項も下ろしておきます。

           a2
    a+(b-c) )a3        +2bca+(b3-c3)
             a3+(b-c)a2
              -(b-c)a2+2bca

    ここでは、2次の項はもともと存在しなかったところから(b-c)a2を引くので、
    0-(b-c)a2
    =-(b-c)a2
    となることに注意が必要です。
    上からおろしてくる項は、あえて書けば、
    2bca-0
    =2bca
    となりますので、符号は変わりません。
    0から引くことと、0を引くこととは大違いですね。

    次に-(b-c)a2とaを見比べて、-(b-c)aという商が立ちます。

           a2-(b-c)a
    a+(b-c) )a3        +2bca+(b3-c3)
             a3+(b-c)a2
              -(b-c)a2+2bca
              -(b-c)a2-(b-c)2a

    例によって、上の行から下の行を引くのですが、ちょっと複雑で引きにくいですね。
    こういうときは、ノートの横の空欄などを利用して、そこの部分だけ計算すると良いでしょう。
    係数だけのひき算をすれば良いですね。
    すなわち、
    2bc+(b-c)2
    =2bc+b2-2bc+c2
    =b2+c2

    上から定数項も下ろしてくると、

           a2-(b-c)a
    a+(b-c) )a3        +2bca+(b3-c3)
             a3+(b-c)a2 
              -(b-c)a2+2bca
              -(b-c)a2-(b-c)2a
                      (b2+c2)a+(b3-c3)

    次の商は、(b2+c2) ですね。

           a2-(b-c)a +(b2+c2)
    a+(b-c) )a3        +2bca   +(b3-c3)
             a3+(b-c)a2 
              -(b-c)a2+2bca
              -(b-c)a2-(b2+c2)a+(b3-c3)
                      (b2+c2)a+(b-c)(b2+c2)

    最後の定数項のひき算も複雑ですね。
    ノートの空いているスペースで計算しましょう。
    (b3-c3)-(b-c)(b2+c2)
    =b3-c3-(b3+bc2-b2C-c3)
    =b3-c3-b3-bc2+b2C+c3
    =-bc2+b2c

    これが余りとなります、
    よって、商は  a2-(b-c)a+(b2+c2)
    となりますが、整理したほうが見た目がきれいですね。
    ( )を外しておきましょう。
    従って、商 a2+b2+c2-ab+ca
        余り -bc2+b2c
    となります。

    この筆算は複雑ですが、この先、「分数式の計算」や「因数定理」を学習する際にまた利用しますので、必ず身につけておきましょう。
    とはいえ、ネットでは罫線を引けないので、物凄く見にくいですね。
    全体の板書が上の画像です。

    さて、今回の授業はその次の「分数式の約分」に少し入りました。
    次回はその次から進みます。

    ◎日時  7月1日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p10問題22から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。




      


  • Posted by セギ at 13:44Comments(0)大人のための講座

    2017年06月04日

    6月17日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    6月3日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回は、「多項定理」の学習です。
    例えば、こんな問題です。

    問題 (a+b+c)7の展開式におけるa3b2c2の係数を求めよ。

    まずは、(a+b+c)7を逐一展開することをイメージしましょう。
    考え方の基本は二項定理のときと同じです。
    (a+b+c)(a+b+c)(a+b+c)(a+b+c)(a+b+c)(a+b+c)(a+b+c)
    と書いてみるとよりわかりやすいですが、この7つの( )から文字を1つずつ選んでかけたものが、展開した際の1つ1つの項となります。

    aaaaaaaすなわちa7は1度しか出てきませんので、係数は1だとすぐわかりますが、aaabbccすなわちa3b2c2は、何回も同じものが出てくるでしょう。
    aaabbccだったり、aababccだったりと、文字の順番はそれぞれ違うでしょうが、まとめるとa3b2c2となることに変わりはない同類項です。
    そしてそれの出てきた回数が、a3b2c2の係数となるでしょう。
    それは、aaabbccを並べる順列の数と同じでしょう。
    すなわち、ここでも用いるのは「同じものを含む順列」です。

    「同じものを含む順列」の考え方は2通りあります。
    前回は並んだ箱をイメージして、特定の文字を入れる箱をそこから選ぶという考え方を用いました。
    今回は別の考え方を用いてみます。
    aaabbccで言えば、まずは7つの文字の順列を単純に考えます。
    すなわち、7P7=7!ですね。
    しかし、これは、同じ文字を別のものとして数えています。
    aについて考えれば、aの後ろに番号をつけて区別して、3つのa1,a2,a3をそれぞれ別の文字として数えていることになります。
    しかし、表面的には、それらは同じ文字です。
    a1,a2,b,a3,b,c,c も、
    a2,a3,b,a1,b,c,c も、実質は同じ並べ方で、区別する必要がありません。
    7!では、同じ並べ方を何度もかぶって計算していることになります。
    どれだけかぶって計算しているでしょうか?

    上の例で言えば、
    〇〇b〇bcc
    の〇の位置にaがあります。
    その3つの〇にa1,a2,a3を並べる順列だけ、同じ並べ方を何度もかぶって計算しているでしょう。
    すなわち、aに関しては、7!を3!で割ることで本当の順列の数が出てきます。

    次に、bについてはどうでしょう。
    これも同じで、2つのbの位置にどちらのbを入れても実質は同じなので、bの並べ方だけかぶって計算していますから、2!で割ることで本当の順列の数が出てきます。
    最後のcについても同様に、2!で割ることで本当の順列の数が出てきます。
    すなわち、7!/(3!2!2!)をすることで、正しい順列の数が導かれます。
    7!/(3!2!2!)
    =(7・6・5・4・3・2・1)/(3・2・1・2・1・2・1)
    =7・6・5
    =210
    これがa3b2c2の係数です。


    「前回のようなCを使った求め方はできないんですか」
    という質問が授業中にありましたので、そちらも解説しました。
    上の問題で言えば、まず7つの並んだ箱をイメージします。
    その7つから、aを入れる3つの箱を選びます。
    すなわち、7C3です。
    次に、残った4つ箱からbを入れる箱を選びます。
    これは、4C2です。
    上の2つは積の関係が成り立ちますから、
    7C3・4C2で全体の数を求めることができます。
    ここで、残った2つの箱には自動的にcが入ります。
    だから計算しなくても良いのですが、2つの箱から2つを選ぶ、すなわち2C2をやるとしても、同じ結果になります。
    2C2=1です。
    それをあえて書くと、
    7C3・4C2・2C2
    =(7・6・5/3・2・1)×(4・3/2・1)×(2・1/2・1)
    分数で表記するとよりわかりやすいと思いますが、これは上の解き方の、
    (7・6・5・4・3・2・1)/(3・2・1・2・1・2・1)
    と全く同じ式です。
    結局、この2つは同じ解き方なのです。

    だとしたら、上の解き方のほうが、簡単に立式できますね。
    7!/3!2!2!
    の分子の「7」はどこから来た数字かというと、(a+b+c)7の「7」です。
    分母の3!2!2!の「3」「2」「2」は何の数字かというと、a3b2c2という項のそれぞれの文字の指数です。
    与えられた式の指数と求める項の指数を見ただけでささっと立式できます。
    これが多項定理です。

    別の問題も解いてみましょう。
    問題 (a-b+2c)7 の展開式におけるa2b3c2の係数を求めよ。

    まず、7!/(2!3!2!)ですが、これだけではありません。
    それぞれの項に1以外の係数がありますので、それも考えます。
    bの係数は-1ですので、(-1)3をかけることが必要です。
    cの係数は2ですので、22もかけなければなりません。
    したがって、
    7!/(2!3!2!)・(-1)3・22
    =-210・4
    =-840
    これが答えとなります。

    さて、今回ご参加は1名様で、スルスルと授業が進み、予定していなかった「多項式÷多項式」に入りました。
    次回は、その確認から入ります。


    ◎日時  6月17日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p8「多項式のわり算」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。







      


  • Posted by セギ at 16:52Comments(0)大人のための講座

    2017年05月25日

    6月3日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    5月20日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    前回と同じく「二項定理」の学習です。
    二項定理は、例えば、(a+b)5などを展開していく際に用いる定理ですが、全て展開するのではなく、必要な項の係数だけを求めることもできます。
    例えば、こんな問題です。

    例題 (x+2)6 を展開したときの、x3の係数を求めよ。

    全て展開していくのだとしたら、二項定理を用いて、以下のようになります。
    (x+2)6
    =6C0x6+6C1x5・2+6C2x4・22+6C3x3・23+6C4x2・24+6C5x・25+6C6・26
    =X6+12x5+30x4+160x3+240x2+192x+64
    前回も解説した通り、xの6乗の項は、6個の(x+2)から全てxを選んでかけている項です。
    それは1通りしかありませんので、係数は1です。
    xの5乗の項は、6個の(x+2)から5個のxと1個の2を選んでかけている項です。
    それは、xxxxx2を並べる順列と同じ個数だけ同類項があります。
    同じものを含む順列の考え方を用いて、6C1=6。
    係数としては、2も係数となりますので、6×2=12となります。
    xの4乗の項は、6個の(x+2)から4個のxと2個の2を選んでかけている項。
    それは、xxxx2・2を並べる順列と同じ個数だけあります。
    同じものを含む順列の考え方を用いて、6C2=15。
    2・2も係数となりますので、15×4=60。
    この辺で法則が見えてきたと思います。

    例えば、6C2の「6」は、(x+2)6の「6」です。
    6C2の「2」は、(x+2)の2を「2個」選んでいることを示します。
    それはxを6-2=4(個)選んでいるということでもあります。

    では、問題のx3の係数はどう求めることができるでしょうか。
    x3ということは、6個の(x+2)から、xを3個選んだということ。
    それは、2のほうを6-3=3(個)選んだということです。
    すなわちx・x・x・2・2・2の並べ方だけ、同類項が存在します。
    6C3=(6・5・4)÷(3・2・1)=20。
    2の3乗も係数となりますから、20×23=160。
    答えは、160となります。

    二項定理は、2項のうちの前の項、(x+2)で言えばxの項を初めは6回かける項、次はxを5回2を1回かける項というように、前の項を1個ずつ減らし、後の項を1個ずつ増やしていく形をとっています。
    最後は、全て後の項、(x+2)で言えば2を6回かけて終わります。
    二項定理の一般項は、nやrやn-rといった文字を用いるためか、それで混乱する高校生がいるのですが、全体の流れを把握することで一般項の意味を理解するとよいと思います。

    もう少し解いてみましょう。
    例題 (2x-3y)7 を展開したときのx4y3の係数を求めよ。

    xの項もyの項もそれぞれ1以外の係数がついているのに注意する必要がありますね。
    それらも全て項全体の係数に含まれていきます。
    x4y3の項ですから、7個の( )から、xを4回yを3回選んでかけます。
    すなわち、7C3。
    それに、xの係数である2の4乗、yの係数である(-3)の3乗も係数となります。
    7C3・24・(-3)3
    =(7・6・5)÷(3・2・1)×16×(-27)
    =-15120
    これが答えです。


    さて、ここからは応用です。
    易しい教科書や問題集には載っていない問題です。
    考えてみましょう。
    例題(3x2+x)8 を展開したときの x10の係数を求めよ。
    ( )内のどちらの項にもxが含まれています。
    どんなときにx10になるのでしょうか?

    3x2をp回、xをq回かけた項がxの10乗の項であるとします。
    ( )は全部で8個ですから、
    p+q=8・・・・➀ となります。
    また、x10という結果になることを踏まえると、指数法則から、
    2p+q=10・・・② となります。
    ➀・②を連立して解くと、
    p=2、q=6
    よって、3x2を2回、xを6回かけた項がxの10乗の項であるとわかります。
    あとは、二項定理にあてはめて、係数は、
    8C6・32・16
    =(8・7)÷(2・1)×9
    =4・7・9
    =252
    これが答えです。

    さらにこのような問題はどうでしょうか。
    例題 (x2+1/x)10 を展開したときのx11の係数を求めよ。

    後の項は分母にxがある分数なので、前の項とかけると、約分されてxの次数は減ってしまいます。
    x2をp回、1/xをq回かけるとすると、
    p+q=10 ・・・➀ であるのは今までの問題と変わりませんが、
    xの指数はたし算ではなくなります。
    約分されて減りますから、
    2p-q=11 ・・・② となります。
    ➀、②を連立して、
    3p=21、すなわちp=7、q=3 です。
    x2を7回、1/xを3回かけた項がxの11乗となることがわかりました。
    二項定理より、
    10C3=(10・9・8)÷(3・2・1)=10・3・4=120
    係数は120です。

    二項定理だけでなく、指数法則の理解が必要なので、こうした問題は易しい教科書や問題集からは除外されているのでしょう。
    使っている指数法則自体は中学校で学んでいる内容なのですが、pとかqとか抽象化されると「全くわからない」と言う高校生は多いのです。
    しかし、この先「指数関数」を学習した後に受験勉強で解き直すと、案外簡単に理解できることがあります。
    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  6月3日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p7「二項定理を用いた証明」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 13:15Comments(0)大人のための講座

    2017年05月07日

    5月20日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    5月6日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    数Ⅱの学習に入り、まずは3次式の展開、そして3次式の因数分解と学習しました。
    今回は、4次以上の式の展開に進みます。

    例題 (a+b)4 を展開しなさい。

    これは「二項定理」を用いて解いていくのですが、「二項定理」を理解し活用するためには、数Aで学習した「同じものを含む順列」という学習内容が身についていることが必要です。
    そして、「同じものを含む順列」を理解するためには、「組合せ」の基本を理解していることが前提となります。
    前回の3次式の因数分解でもそうでしたが、数Ⅰ・数Aの学習内容が身についていないと、新しい定理や新しい学習内容が理解できない場合がこの先もどんどん増えていきます。

    高校生への授業でも、「二項定理」を説明していく過程で、生徒が「同じものを含む順列」や「組合せ」を理解していないことに気づき、それらの復習に入ることがあります。
    しかし、そこへ路線変更されたのが理解できなかったのか、「二項定理」と「同じものを含む順列」の説明を混同し、余計に混乱してしまう子もいます。
    説明する側はきちんと路線変更したつもりでも脱線事故が起こりやすいところです。

    ですので、行き詰ってから復習に入るのではなく、今回、まず基本から順番に復習しておきましょう。

    数A「場合の数と確率」の中で、まずは「順列」を学習しました。

    例題 a、b、c、dから3つを選んで順番に並べる方法は何通りあるか。

    これが「順列」です。
    樹形図をイメージして考えていけば良いですね。
    一番目にくる候補は4通り。
    2番目は、そのそれぞれから樹形図の枝が3通りに広がります。
    3番目は、さらにそこから2通りに広がっていきます。
    したがって、式は、4×3×2=24
    これを4P3=4・3・2=24
    と表します。
    答は24通りです。
    したがって、順列の一般式は、
    nPr=n(n-1)(n-2)・・・・(n-r+1)
    となります。
    最後の(n-r+1)の意味がよくわからないという生徒がときどきいますが、要するに、nから順番に1ずつ小さくなる数を全部でr個かけていくということです。
    上の4P3ならば、4から始めて、4・3・2と全部で3つの数をかけました。

    それに対して「組合せ」は順番は関係ない選び方です。
    例題 a、b、c、dから3つを選ぶ方法は何通りあるか。
    3つ選ぶだけなので、順番は関係ないですね。
    abcという選び方も、acbという選び方も、同じ選び方です。
    順番が関係ないことが「順列」との違いです。
    ですから、上の4P3の計算方法では、同じ選び方を何回もダブって数えてしまうことになります。
    具体的には、どれくらいダブって数えているのか。
    abcを例にとれば、そのabc3つの並べ方だけダブって数えているでしょう。
    abc、acb、bac、bca、cab、cbaの6通りです。
    この計算方法は、3つから3つを選んで並べる順列です。
    すなわち3P3=3・2・1=6 です。
    よって、組合せは、上の4P3を3P3で割れば求められます。
    (4・3・2)÷(3・2・1)=4
    答えは4通りです。
    一般式としては、
    nCr=nPr÷rPrですね。

    「組合せ」の基本の復習が終わったところで、次は「同じものが含まれる順列」の復習に進みます。
    例題 a、a、a、b、bの5文字の並べ方は何通りあるか。
    これは、普通の順列5P5ではダメですね。
    普通の順列の計算では、3個あるaや2個あるbをそれぞれ区別して並べてしまうことになりますが、見た目が同じものは、同じ並べ方です。
    このaとあのaは実は違うと言われても、見た目が同じですから、同じ並べ方として数えるしかありません。
    5P5では、同じ並べ方を何回もダブって数えてしまうことになります。

    では、どうするか?
    同じものが含まれる順列は、これらの文字を入れる箱をまずイメージします。
    5個の箱が横に並んでいます。
    その箱のどれにa3個を入れるかを考えます。
    残る2個の箱には自動的にbが入ります。
    3個の箱の選び方で、上の5文字の並べ方を求めることができます。
    すなわち、5C3=(5・4・3)÷(3・2・1)=10
    答えは10通りです。
    ちなみに、bを入れる箱2個を選んでも同じ結果となります。
    5C3=5C2です。
    5C2=(5・4)÷(2・1)=10
    同じですね。

    さて、以上で復習が終わりました。
    いよいよ、ここから一番上の問題を解いていきますよー。

    例題 (a+b)4 を展開しなさい。

    ( )を全て書いていけば、
    (a+b)(a+b)(a+b)(a+b)
    となります。
    これを公式などを使わず、逐一展開していくと、
    =aaaa+aaab+aaba+aabb+abaa+abab+abba+abbb+baaa+baab+baba+babb+bbaa+bbab+bbba+bbbb
    同類項をまとめて、
    =a4+4a3b+6a2b2+4ab3+b4
    となります。
    ( )の中の文字aとbのどちらか1つを選んで4つ並べていくことで1つの項が形成されるのをご理解いただけるでしょうか。
    これを、このように逐一展開するのではなく、計算で解いていく方法はないでしょうか。

    aaaaすなわちa4という項は1つしかないことは逐一展開しなくても予想がつくでしょう。
    aaab、すなわちa3bは、逐一展開する中で何回か同じものが出てくるでしょう。
    それは、何回出てくるのでしょうか?
    その回数がa3bの係数となるでしょう。
    その計算方法はないでしょうか?
    それは、aaabの4文字の並べ方と同じ数ではないでしょうか。
    何番目の( )からbを選んだかの数と同じという言い方もできます。
    「同じものを含む順列」の考え方をここで利用できます。
    aaabの4文字を並べる順列。
    4C1=4です。

    次に、aabb、すなわちa2b2の係数はどうなるでしょう。
    aabbの4文字を並べる順列の数と同じでしょう。
    すなわち、4C2=(4・3)÷(2・1)=6です。

    abbb、すなわちab3の係数はどうでしょう。
    abbbの4文字を並べる順列の数と同じでしょう。
    すなわち、4C3=4C1=4です。

    最後にbbbb、すなわちb4は、1回しか出てこないとすぐに判断できますが、これも組合せの考えを使うならば、
    4C4=1とみなすことができます。
    ならば、最初のaaaaすなわちa4の係数も、4C0=1とみなすことができますね。
    bを1回も選ばないということです。

    よって、
    (a+b)4
    =4C0a4+4C1a3b+4C2a2b2+4C3ab3+4C4b4
    =a4+4a3b+6a2b2+4ab3+b4

    逐一展開したときと同じ結果になりました。ヽ(^。^)ノ

    これを一般化したものが「二項定理」です。
    二項定理をここに書こうかと思いましたが、上の式でも読みにくいのに、nだのrだと文字ばかりになると最悪の読みにくさなので、興味のある方は検索してみてください。

    さて、今回ご参加は一名様でした。
    今回ご参加の方から次回欠席のご連絡をいただきましたので、この「二項定理」の説明を次回もやろうと思います。
    数A「組合せ」の基本と「同じものを含む順列」を復習し、「二項定理」の理解に集中できる状態にしておいていただけますと、スムーズでしょう。

    ◎日時  5月20日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p6「二項定理」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。






      


  • Posted by セギ at 15:42Comments(0)大人のための講座

    2017年04月26日

    5月6日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    4月22日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    本日は数Ⅱの2回目。「3次式の因数分解」の授業を行いました。
    まずは公式通りに代入すれば正解に至る問題を練習した後、少し応用問題に入りました。
    例えば、こんな問題です。

    問題 x6-64 を因数分解しなさい。

    シンプルに見えて、これが意外に難しかったようです。

    3次式の因数分解の公式にこういうものがあります。
    a3-b3=(a-b)(a2+ab+b2)
    直前まで、この公式を使うための基本練習をしていますから、当然それに引きずられます。

    xの6乗は、xの2乗の3乗。
    64は、4の3乗。
    ということは、
    x6-64
    =(x2-4)(x4+4x2+16)
    =(x+2)(x-2)(x4+4x2+16)
    よし、できたー。ヽ(^。^)ノ
    と思ってしまうのですね。
    しかし、これは正解ではありません。

    x4+4x2+16 は、さらに因数分解できます。
    数Ⅰで学習しました。
    複2次式の因数分解というものです。
    x4+4x2+16
    =x4+8x2+16-4x2
    =(x2+4)2-(2x)2
    =(x2+4+2x)(x2+4-2x)
    =(x2+2x+4)(x2-2x+4)
    平方完成の考え方を利用する解き方です。
    存在しないものをあえて足し、その後同じものを引いて辻褄をあわせます。
    そんなことをしていいの?とキョトキョトする高校生もいます。
    そのときは理解できても、定期テストが終わると、もう忘れてしまう子も多いです。

    子どもは天性の陽気さを持ち、楽天的で、接していてそれに助けられることは多いのですが、
    「数ⅠAくらいは大丈夫だから」
    と言う子もいて、ちょっと困ってしまうこともあります。
    定期テスト以降、一度も復習らしいことをしていないのに、どうして大丈夫だと思うのでしょう。
    数Ⅱの学習になると、数Ⅰとは段違いの難しさにびっくりして、理系に行くつもりだった子も諦めて文系に進路変更することがありますが、数Ⅱが難しいというよりも、数Ⅰの学習内容が身についていないから数Ⅱがわからない場合は多いです。
    今回のこの因数分解の問題もそうですね。

    それにしても、この問題、本当にこんなに難しい解き方しかないのでしょうか?
    実は、もっと易しいやり方があるのです。

    x6-64
    =(x3+8)(x3-8)
    =(x+2)(x2-2x+4)(x-2)(x2+2x+4)

    中3で学習した2次式の因数分解の公式、a2-b2=(a+b)(a-b)をまず利用します。
    その後、3次式の因数分解の公式を利用すると、このように簡単に解いていくことができます。
    3次式の因数分解を勉強したのだから、3次式の公式だけを使うのだ。
    そういうふうに視野が狭くなっていると、一番上の解き方しか発想できません。
    とにかく視野を広くして、これまで学習したことは全て使うのだと思って解いていくと、楽な解き方を発想できると思います。

    続いて、「3次式の展開公式の利用」。
    こんな問題です。
    x+1/x=3のとき、x3+1/x3の値を求めよ。

    対称式の値に関する問題です。
    これも基本は数Ⅰで学習済みです。

    しかし、基本対称式は、和と積と2本の式があるはずなのに、この問題は和の式しかない。これじゃ、解けないよ。

    こういうふうに考えてしまう子は、x・1/x=1 となることに気づいていないのです。
    何年か前、数学が苦手な男子高校生とこんな会話を交わしたことがあります。
    「x・1/x=1になるんですよ」
    「何でですか」
    「約分すると、そうなりますよ」
    「どうしてですか」
    「分母のxと分子のxを約分すると、1になるでしょう?」
    「でも、xって、何の数かわからないじゃないですか」
    「・・・・え?」
    「何の数かわからないのに、約分していいんですか」
    xが0の場合はダメなのですが、今回はそうではないし、その話をすると余計に混乱しそうです。
    「・・・・いいですよ。分母のxが例えば8なら、分子のxも8なのだから、約分できるじゃないですか」
    「xが8って、何でわかるんですか」
    「『例えば』と言いましたよ。8でも7でも、分母のxと分子のxは同じ数ですから、約分できますよ」
    「分母のxが8で、分子のxが7だったら、どうするんですか」
    「そういうことはないから、大丈夫ですよ」
    「何で大丈夫だってわかるんですか」

    ・・・・うーん、これは厄介だ。
    数学が苦手な子の頭の中で、「変数x」は、こんなにも不安定なものなのだなあと感じました。
    数Ⅰの復習云々ではなく、小学校の「関係をあらわす式」のあたりから、もうxとyに不信感があり、理解したふりで理解できずに高校生になってしまったのだろうと思います。
    方程式のときはxの値が定まったり。
    関数になると定まらなかったり。
    数学がわからない子は、このあたりが特に混沌としているのかもしれません。
    この子は、中学生の頃はほとんど無言で何を考えているのかよくわからない子でした。
    勉強全体が苦手なのだけれど、何がどうわからないのか語ることもありませんでした。
    高校生になって遅い反抗期が来た様子で、ふいに饒舌になり、今まで不信を抱いていたことを語るようになりました。
    喧嘩ごしのことも多く、対応が大変でしたが、ああ、こういうことがわからないのかと知る機会があったのを懐かしく思い出します。

    ともかく、上の問題を解いてみましょう。
    x+1/x=3 のときのx3+1/x3の値です。
    これは、この公式を利用します。
    a3+b3=(a+b)3-3ab(a+b)
    何でそうなるというほどのものではなく、右辺を展開すれば左辺になりますね。
    対称式の値を求めるために作られた公式です。
    a2+b2=(a+b)2-2ab
    の3次式版、といったところです。

    x3+1/x3
    =(x+1/x)3-3x・1/x(x+1/x)
    =33-3・1・3
    =27-9
    =18

    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。

    ◎日時  5月6日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」の学習を続けます。p5「3次式の展開公式の利用」大問8 から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 13:05Comments(0)大人のための講座

    2017年04月09日

    4月22日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    4月8日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回が、数A最後の授業です。
    内容は、「分数の小数表示と記数法」。
    10進法の分数をn進法の小数に直す問題を解きました。

    例題 1/4を5進法の小数で表せ。

    これは、10進法の小数をn進法の小数に直すときと、基本の考え方は同じです。
    まず、
    1/4=a/5+b/5の2乗+c/5の3乗+・・・・①とおきます。
    ①×5をすると、
    5/4=a+b/5+c/5の2乗+d/5の3乗+・・・
    両辺の整数部分を比較して、
    a=1とわかります。
    次に両辺から1を引いて、
    1/4=b/5+c/5の2乗+d/5の3乗+・・・②とおきます。
    ②×5をすると、
    5/4=b+c/5+d/5の2乗+・・・・
    よって、b=1。
    左辺に1/4と5/4しか出てきませんから、以後は同じことの繰り返しですね。
    以下同様に、c=d=・・・・・=1とわかります。
    したがって、1/4=0.1111・・・・・です。

    さて、これでめでたく数Aの学習は終了し、授業の後半は数Ⅱのテキストに進みました。
    まずは中3の数学や高校数Ⅰで学習した乗法公式の復習をしました。
    新しく学習した内容はなく、全て、これまでの復習ですが、今までに出てきた乗法公式を全て並べるとちょっと圧迫感があったかもしれません。
    授業は少しずつ先に進み続けていますが、時間に余裕のある方は中3や高1のテキストに戻っての復習を並行して続けることをお勧めします。

    数Ⅱの学習は、とにかく大量に公式が出てきます。
    数Ⅰの5倍くらいの数の公式を新しく覚えることになります。
    「軌跡と領域」「三角関数」「指数関数・対数関数」「微分・積分」といった単元が並んでいますから。
    公式の数の多さに対する体感は5倍以上かもしれません。
    1つ1つの公式を大切に理解し、覚えていきましょう。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  4月22日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」の学習を続けます。p5「3次式の因数分解」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。






      


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    2017年03月20日

    4月8日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    前回の授業料合計6000円を、みちのく未来基金に寄付させていただきました。
    銀行振り込みをしたことをみちのく未来基金に連絡するメールに、「あの日、小学6年生だった子どもたちが、この春、大学に進学するのですね」とほんの1行書いたのですが、そのことに触れた真摯な返信を事務局からいただきました。
    大手企業がサポートする大規模な財団法人でありながら、何年経っても事務的にならず暖かい。
    今年も約100人がみちのく未来基金から奨学金を受けて希望の大学に進むとのことです。

    さて、3月18日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も「n進法」の続きです。
    例えば2進法ならば、「2の0乗の位」「2の1乗の位」「2の2乗の位」というように、1桁上がるごとに2の指数が上がっていくのだということを前回確認しました。
    では、小数はどのように扱われるのでしょうか?

    まず10進法で考えるのならば、小数は、小学生の頃からやっているように、小数第1位は「10分の1の位」、小数第2位は「100分の1の位」、小数第3位は「1000分の1の位」です。
    それは、「10分の1の位」「10の2乗分の1の位」「10の3乗分の1の位」と書き表すこともできます。
    1つ下の位から見て、1つ上の位はそれを10倍した数の桁、という関係が成立しているのが10進法です。

    2進法も同じように考えます。
    小数第1位は、「2分の1の位」、小数第2位は「2の2乗分の1の位」、小数第3位は「2の3乗分の位」です。
    そうすることで、1つ下の桁から見て1つ上の桁の数は2倍の関係が成立しています。
    ちなみに、2分の1は、指数では「2の-1乗」、2の2乗分の1は、指数では「2の-2乗」と表します。
    ところで、「2の2乗」を「にのじじょう」と読む人は多く、数学学会が公式に訂正しても、こういうことはなかなか改善されないのですが、「2の-2乗」を「にのマイナスじじょう」と読む人はさすがにそれよりは減ってきます。
    高校の数学の先生は「にじょう」と正しく読む人が多いことも関係しているかもしれません。
    「2乗」のときだけ「じじょう」と読むのは、本来、不自然なことです。
    数字は「いち、に、さん」と読みます。
    「いち、じ、さん」ではありません。
    「2乗」だけ「じじょう」と特別扱いの読み方をすることには理由がありません。
    しかし、自分が信じてきたことを否定されると拒絶反応が強い人もいます。

    「じじょう」は「自乗」という意味なんだ!
    という説を展開する人がいます。
    しかし、「2乗」だけそんな特別扱いをすることには理由がありません。

    「にじょう」なんて読み方はまぬけっぽいだろ!
    という人もいます。
    しかし、そういう主観は、数学とは関係ありません。

    ただ、読み方なんか究極どうでも良いので、生徒が「じじょう」と読むのを訂正はしないのですが、私が「にじょう」と読むのを生徒が「このセンセイ、読み方を間違えている」と感じているのではないかなあと考えてしまうことはあります。
    こういうことは多勢に無勢かもしれません。

    おっと話が逸れました。
    マイナスの指数の話でした。
    2分の1は、「2の-1乗」、2の2乗分の1は「2の-2乗」、2の3乗分の1は、「2の-3乗」。
    指数はこのように表記されます。
    これは、n進法の桁の仕組みと整合しています。
    指数がこのように負の数に拡張されることは、n進法を理解していると容易に納得できることです。
    指数の拡張は、詳しくは数Ⅱの「指数関数」で学習します。

    では、n進法に戻って、実際に問題を問いてみましょう。

    問題 10進数0.375を6進法で表せ。

    6進法の小数第1位は、6分の1の位。
    6進法の小数第2位は、6の2乗分の1の位。
    ですから、
    0.375=a/6+b/62+c/63+・・・・
    と表すことができます。
    この両辺を6倍すると、
    2.25=a+b/6+c/62+d/63+・・・・・
    b/6以下は、全て分母のほうが分子より大きい真分数ですから、両辺を比較すると、
    2=aであることがわかります。
    両辺から2=aを引いて、
    0.25=b/6+c/62+d/63+・・・・
    この両辺を6倍すると、
    1.5=b+c/6+d/62+e/63・・・・
    1=bであることがわかります。
    両辺から1=bを引いて、
    0.5=c/6+d/62+e/63+・・・・
    この両辺を6倍すると、
    3=c+d/6+e/62・・・・・
    3=cであり、d以降は0であることがわかります。
    よって、10進数0.375は、6進法では、2.13です。
    上のように、6倍して整数になったものを次の桁の数字と確定していきますので、それを利用した筆算が可能です。
    整数になったものを取り除きながら、次々と×6をしていく方法です。

    さて、春期講習を挟みますので、次回の数学教室は3週間後の4月8日(土)です。
    10進数の分数をn進法で表すやり方を学習します。
    あと1ページで数Aの学習内容は終了。
    ペースが良ければ、次回、数Ⅱのテキストをお配りします。

    ◎日時  4月8日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p116「分数の小数表示と記数法」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。






      


  • Posted by セギ at 12:39Comments(0)大人のための講座

    2017年03月09日

    3月18日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    3月4日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    数Aの最後の学習内容、「n進法」に入りました。

    n進法は、容易に理解できる小学生もいれば、高校生でも、全く理解できないと首を傾げる子もいる単元です。
    理解できない子は、10進法の仕組みを明確には理解できていないのかもしれません。
    10進法の仕組みは、子どもの頃から慣れ親しみ過ぎて自明の理のようになっていて、むしろ意識しにくいということはあると思います。
    しかし、n進法を学ぶことで10進法の仕組みが照射され、それが絶対のものではないことに気づかされます。
    そのとき、頭の中が一瞬揺れるような快感があるはずなんです。

    数が10集まったら上の桁に上げることは、絶対のことではない。
    n進法を学ぶ最大の意義は、このことに気づくことではないでしょうか。

    当たり前だと思っていることは、実は当たり前ではない。
    そういうルールを皆で守っているだけで、自明の理のわけではない。

    そのことに気づくもう1つの単元というと、受験算数などで出題される「約束記号」があります。
    しかし、これも、理解できない子は不思議なほどに理解できません。
    先日も約束記号の問題で大混乱する生徒がいました。

    問題 A◎B=A+A×B-B とする。3◎19を計算しなさい。

    何も難しくないはずなんです。
    問題に書いてある通りに代入して、
    3+3×19-19=41
    と解答するだけです。

    ところが、この問題、理解できない子は全く理解できません。
    小学生にはちょっと難しいかなあ・・・。
    というレベルの話ではありません。
    中学生でも、高校生でも、この種類の問題に全く対応できない子がいます。
    「問題が何を言っているのか、わからない」
    異口同音にそう言います。

    この問題のときだけ、◎に計算記号の意味をもたせる。
    そのことが理解できないのかもしれません。
    そんなことは、していいはずがない。
    あり得ない。
    だから、全く理解できない。
    そういうことなのかなあと想像するのですが、想像の域を出ません。

    このことが理解できない子は、たいていうろたえています。
    どこがわからないのか問い返しても、絶句している場合が大半です。
    解き方や正解を教えても、理解できない様子です。
    説明の仕方を変えても、類題を解いても、理解が進みません。
    「割合」がわからないとか、「速さ」がわからないという場合は、何がどうわかりにくいのか教える側が推測できる余地があるのですが、約束記号がわからない場合は、違う種類の断絶がそこにある気がします。
    大袈裟に言ってしまえば、世界観が違うのかもしれないというほどの断絶がそこにあります。

    +、-、×、÷なんて計算記号は、単なる記号で、絶対のものではありません。
    そう決めて、その通りに使っているだけです。
    だから、今だけ◎に計算記号の意味あいをもたせても何も悪くありません。
    勿論、それはその問題だけの約束で、一般には通用しません。
    小学生でも一瞬でそうしたことがわかり、パッと顔の輝く子がいます。
    当たり前だと思っていたことは、何1つ当たり前ではない。
    頭の中がグラッと揺れる快感がそこにあります。
    数学を学ぶ快感の1つだと思います。

    n進法も、そのような単元です。
    小学生でも理解できる一方、高校生でも理解できない子がいます。
    思い込みにしばられ、何1つ理解できないようなのです。

    例えば、2進法とは何か。
    便宜上10進法と同じ数字を使う場合、使える数字は、0と1の2種類だけです。
    これで全ての数量を表します。
    10進法の2にあたる数は、2進法では10と表します。
    10進法の3にあたる数は、2進法では11です。
    10進法の4にあたる数は、2進法では、100です。
    10進法の5にあたる数は、2進法では、101です。
    10進法の6にあたる数は、2進法では、110です。
    10進法の7にあたる数は、2進法では、111です。
    10進法の8にあたる数は、2進法では、1000です。
    それぞれの桁で2つ数がたまると、上の桁に上げていくということです。

    それは、10進法で、それぞれの桁で10数がたまると上の桁に上げていくということと対応しています。
    10進法では、1が10集まると、「10」と上の桁に上げます。
    10が10集まると、「100」と上の桁に上げます。
    同じように、2進法では、1が2集まると「10」と上の桁に上げます。
    2が2集まると「100」と上の桁に上げます。

    10進法では、各桁を「一の位」「十の位」「百の位」と通常呼びますが、それは指数を用いて「1の位」「10の位」「10の2乗の位」「10の3乗の位」と呼ぶこともできます。
    同じように、2進法では、「1の位」「2の位」「2の2乗の位」「2の3乗の位」となります。
    さらに言えば「一の位」は10進法では「10の0乗の位」、2進法では「2の0乗の位」とみなすことができます。
    10の0乗も、2の0乗も1です。
    n進法と連動させると、この指数法則の理由が明確になってきますね。

    しかし、こうした説明自体を10進法を基盤として行わざるを得ないという皮肉もあり、理解できない子は全く理解できないということが起こります。
    「10進法は、0から9までの10個の数字を使うでしょう?同じように、2進法では、0と1の2個の数字を使うんだよ」
    と説明すると、
    「10進法で使う数字は10個じゃない!」
    と言い張る子がいます。
    9の次は、10だし、次は11だし、12だし、数字は無限にあるんだから、10進法じゃない。
    そう言うのです。
    気持ちはわかる。
    でも、そういうことじゃないんだよ。
    しかし、本人にとって桁のからくりは子どもの頃から頭に沁み込み過ぎて自明の理になり、意識できないものになっています。
    n進法の説明を理解するには、10進法に対して客観的な視点が必要なのですが、それは、n進法を理解したときに補強される客観性でもあります。
    堂々巡りなのかもしれません。

    しかし、わかれば物凄く面白いのがn進法。
    次回もn進法の学習は続きます。

    さて、今回、出席3名様からいただきました授業料合計6000円は、「みちのく未来基金」に寄付させていただきます。
    実際に手続きが済みましたら、またご報告いたします。


    ◎日時  3月18日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p113「n進法」の続きから。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。







      


  • Posted by セギ at 13:28Comments(0)大人のための講座

    2017年02月24日

    3月4日(土)、大人のための数学教室を開きます。



    画像は、雲取山荘の部屋です。
    豆炭こたつ、暖かかったなあ。

    さて、2月18日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    「不定方程式」の学習も今回が最後です。
    今回学習したのは、こんな問題でした。

    問題 方程式x3+y3-2x2y=1を満たす整数の組(x,y)をすべて求めよ。

    わあ今度は3次式ですね。
    でも、これも、(  )(  )=整数 という形に整理できたら、解けそうです。
    ですから、まず、(  )(  )でくくるという、因数分解のようなことをすれば良いとわかります。
    定数項は外にはみ出していいけれど、文字を含む項だけは必ず(  )(  )の中に収めることが目標です。
    まずは、xについて降べきの順に整理してみましょう。
    x3-2yx2+y3=1
    共通因数でくくって、
    x2(x-2y)+y3=1
    しかし、これでは、この先が手詰まりとなるのは目に見えています。
    係数のバランスが悪いんですね。
    係数が揃っていたら、もう少し何とかなりそうです。
    何となく見た目から、(x-y)という共通因数がありそうな気がするのですが、どうしたら、それが出てくるでしょう。
    だったら、
    (x3-x2y)+(y3-x2y)=1
    と分けてみたらどうでしょう。
    全ての項の係数が1または-1に揃いました。
    これはいけそうです。
    x2(x-y)+y(y2-x2)=1
    x2(x-y)-y(x2-y2)=1
    x2(x-y)-y(x+y)(x-y)=1
    (x-y){x2-y(x+y)}=1
    (x-y)(x2-xy-y2)=1

    今回難しかったのは、ここの因数分解です。
    ある文字について降べきの順に整理していくのが因数分解の定石ですが、これはその定石では解けない種類の因数分解です。
    こういう特別なやり方を何もないところから初めて発想するには、この1問を何日も考え続けることが必要になります。
    何日も何日も考えて、それでも思いつかないかもしれません。
    しかし、考え続けることで数学の力は伸びていきます。
    ただ、それをするには、少なくとも定石通りの因数分解なら自在に解けるほどには練習を重ねている必要があります。
    そうでないと、そもそも何をどう考えるかもわからないのは仕方のないことです。

    思考錯誤を重ねることを厭わないことも必要です。
    これは正しい解き方だと確信してから答案を書きたい、ノートを汚したくないという姿勢では、正解は見つかりません。

    長い時間考えて、今の自分には解けないと見切りがついたら、解答・解説を見て、そのテクニックをしっかり学びとり、2度と忘れないことも大切です。
    別の機会に必ずこれを活用できるように覚えておきましょう。

    さて話を戻して。
    (x-y)(x2-xy-y2)=1
    と、ここまで整理できたら、その後はどうするのか。
    初めて見る応用問題になると、何のためのこれをやったのか、途中で目的を見失って、その後どうしたら良いのかわからなくなることがあります。
    作業過程が長いからでしょう。

    今回は、何のためにこんなことをしたのでしたっけ?
    xとyの整数値を出したかったからでした。
    前回解いたような問題では、例えば、
    (x-3)(y+2)=1となったら、(x-3,y+2)=(1,1),(-1,-1)
    として、
    (x,y)=(4,-1),(2,-3)と求めるのでした。

    だったら今回は、
    (x-y)(x2-xy-y2)=1
    (x-y,x2-xy-y2)=(1,1),(-1,-1)とします。
    この2通りのそれぞれを解けば良いです。
    すなわち、
    x-y=1・・・➀
    x2-xy-y2=1・・・➁
    という連立方程式と
    x-y=-1・・・➂
    x2-xy-y2=-1・・・④
    という連立方程式をそれぞれ解きます。

    上のほうの連立方程式ですと、
    ➀を移項して、
    x=y+1・・・➀'
    これを②に代入して、
    (y+1)2-(y+1)y-y2=1
    y2+2y+1-y2-y-y2=1
    -y2+y=0
    y2-y=0
    y(y-1)=0
    y=0,1
    これを➀'に代入して、
    y=0のとき、x=1
    y=-1のとき、x=0
    同様に➂、④を解いて、
    y=-2のときx=-3
    y=1のときx=0
    したがって、
    (x,y)=(1,0),(2,1),(-3,-2),(0,1)
    となります。

    さて、東日本大震災の起こった3月11日が今年も近づいてきました。
    次回の皆さまの受講料は「みちのく未来基金」に寄付させていただきます。
    ご参加お待ちしております。

    ◎日時  3月4日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p111「n進法」の大問2から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 11:59Comments(0)大人のための講座

    2017年02月22日

    春期講習のお知らせ。2017年。


    2017年度春期講習のご案内です。
    詳細は、今週末に書面を郵送いたしますのでご覧ください。
    お申込み受付は、3月1日(水)からとなります。
    申込書またはメールでお申込みください。
    なお、この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。
    通常授業の空きコマがないため、外部生の受講は承っておりません。
    大変申し訳ありません。

    以下は、春期講習募集要項です。

    ◎期日
    3月25日(土)~4月4日(火) 
    ただし、日曜日は休校となります。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語

    ◎空きコマ状況 3月23日現在
    3月25日(土)
    15:00~16:30 ,16:40~18:10

    3月27日(月)
    20:00~21:30

    3月28日(火)
    18:20~19:50

    3月29日(水)
    20:00~21:30


    3月31日(金)
    20:00~21:30

    4月3日(月)
    20:00~21:30
      


  • Posted by セギ at 12:36Comments(0)大人のための講座

    2017年01月29日

    2月18日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    1月28日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    なおも「不定方程式」の学習は続きます。
    今回はこんな問題です。

    問題 方程式 xy-x+3y-12=0 を満たす整数の組(x,y)の値を全て求めよ。

    この問題が今までと違うのは、xyという2次の項が含まれていること。
    これでは、前回のように、
    ◇x+△y=◎
    といった形に整理するのは無理ですね。
    でも、因数分解して、
    (x+◇)(y+△)=◎
    という形にすることはできるんじゃないでしょうか。
    それができれば、整数の組を見つけることができそうです。
    だから、まず因数分解のようなことをしてみます。
    定数項ははみだして構わないので、完全な因数分解ではありません。

    xy-x+3y-12=0
    前の2つの項の共通因数はxなので、とりあえず2つだけをくくってみます。
    x(y-1)+3y-12=0
    因数分解の学習のときもそうでしたが、ここで最初の共通因数であるxにばかり目がいって、
    「もう残りの項にxがない!因数分解できない!」
    と嘆く高校生がいます。
    しかし、この先の共通因数はxではありません。
    ( )の中身のほうが全体の共通因数です。
    後半の項を(y-1)が共通因数となるようにくくることが次の目標となります。
    x(y-1)+3(y-1)
    このように、まずは強引に(y-1)を書いてしまいます。
    しかし、3(y-1)は、展開すれば3y-3です。
    -3という項は、この式に存在しません。
    だから、辻褄をあわせるために、その後に+3をします。
    すなわち、
    x(y-1)+3(y-1)+3-12=0
    x(y-1)+3(y-1)-9=0
    x(y-1)+3(y-1)=9
    共通因数(y-1)でくくります。
    (y-1)(x+3)=9
    順番を整えます。
    (x+3)(y-1)=9

    実際の答案では、ここまで丁寧に書くことはなく、互いに影響しあわない作業については1行の中で処理していくのが普通ですが、あまり省略し過ぎると計算ミス・符号ミスをしやすいですので、自分の中の「安全速度」を守って作業していくことが大切です。
    それは、前回解説したような、問題を短時間で解く上で必要な作業の省略とは別の次元のことです。

    さて、
    (x+3)(y-1)=9
    まで式を整理できたら、あとは楽勝ですね。
    x、yは整数ですから、x+3、y-1も整数です。
    整数×整数が9になる場合は限られています。
    (x+3,y-1)=(1,9),(3,3),(9,1),(-1,-9),(-3,-3),(-9,-1)
    よって、
    (x,y)=(-2,10),(0,4),(6,2),(-4,-8),(-6,-2),(-12,0)

    xとyとを同時に計算していくと煩雑なので、先にxだけ計算していくことをお勧めします。
    x+3の値からxを出すには、-3をすれば良いだけです。
    単純に、-3した数値を書き込んでいきます。
    y-1の値からyの値を出すには、+1をします。
    そうした単純作業に置き換えることで、暗算しやすくします。
    これは問題を短時間で処理するために必要な作業の省略です。
    複雑なことをわざわざ暗算し、時間もかかってミスも出やすいのとは別のことです。
    数Ⅱに進むと、そうしたことがさらに増えていきます。

    さて、次回の数学教室のご案内です。
    次回は、祝日を挟みますので、3週間後となります。

    ◎日時  2月18日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p109の問題27までが宿題です。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインあてに、ご予約をお願いいたします。

      


  • Posted by セギ at 17:16Comments(0)大人のための講座

    2017年01月18日

    1月28日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    高尾山のシモバシラの氷花です。
    まだ小さいですね。

    さて、1月14日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回も「不定方程式」。
    こんな問題を解きました。

    問題 方程式 x+3y+5z=23 を満たす自然数の組(x,y,z)をすべて求めよ。

    方程式は1本。文字は3つ。
    こんな問題、解は無数にあるのでは?
    でも、全部たし算ですし、「自然数」という条件があるので、解は限定されます。
    「自然数」というのは、1,2,3,4,・・・・という、正の整数です。
    どの文字も負の数になってはいけないということです。
    合計23の中で、1つの文字の取り分が増えていけば、他の文字の取り分が減るので、これは限りがあるなあとわかります。

    さて、こういう問題は、係数の大きい文字の範囲をまず計算します。
    この問題では、zの係数が5と一番大きいので、zの範囲を決めます。
    23からの取り分が大きくなる文字から決定したほうが、その後の計算が楽だからです。
    x+3y+5z=23
    移項して、
    5z=23-x-3y
    ここで、x、yは自然数なので、x≧1、y≧1。
    x=1、y=1を代入して、
    5z≦23-1-3・1
    5z≦19
    z≦19/5
    zは自然数だから、
    z=1,2,3

    ここで一番難しいのは、5z≦23-1-3・1 でしょうか。
    予想していた向きとは不等号の向きが逆で、「え?え?」となってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
    合計は常に23です。
    その中で、xとyの最小値1を代入しました。
    その場合、5zの取り分は最大となります。
    だから、実際の5zはその最大値以下となります。

    さて、ここから場合分けして考えていきます。
    [1] z=1のとき
    x+3y+5z=23 に代入して、
    x+3y+5・1=23
    x+3y=18
    よって、
    (x,y)=(3,5),(6,4),(9,3),(12,2),(15,1)

    [2] z=2のとき
    x+3y+5・2=23
    x+3y=13
    よって、
    (x,y)=(1,4),(4,3),(7,2),(10,1)

    [3]z=3のとき
    x+3y+5・3=23
    x+3y=8
    よって、
    (x,y)=(2,2),(5,1)

    これらは、x=1の場合から1つ1つ代入して計算しても勿論求められるのですが、時間がかかります。
    もう少し早く合理的に求めたいです。
    例えば、x+3y=18 の場合、
    x=0ならば、3y=18なので、y=6です。
    しかし、xは自然数なので、x=0は解ではありません。
    そこからyが1減って、y=5になると、3y=15です。
    全体の18から3減ることになります。
    それがxの取り分となりますから、x=3、y=5が最初の解の組だとわかります。
    あとは同じように変化していきます。
    つまり、全体としては常に3だけyからxへとやりとりがあります。
    だから、xは3ずつ増え、yは1ずつ減ります。
    (3,5)が見つかった後は、xは3ずつ増やし、yは1ずつ減らして、yが0や負の数になる前に止めれば良いのです。

    こういうやりとりの問題は、中学受験の受験算数でも出題されます。
    しかし、小学生でも、勿論高校生でも、このやりとりがよくわからないという場合があります。
    今回の大人のための数学教室でも、ここのところが大変不評で、
    「今日はとにかく、1から全部代入して求めます」
    と参加者の方はおっしゃっていました。
    今日はとりあえず解き方の理解に集中したい。
    やりとりの話は全体が見えてからゆっくり考えますから、ということだと思います。
    家でじっくり考えれば何も難しいことではないので、大人の方はまず大丈夫でしょうが、小学生や高校生でこれがわからないとなると、テストでこの問題を解くのに時間がかかり、時間切れの恐れが出てきます。
    これは理解してほしいところです。
    回りくどい計算をしている暇はありません。
    瞬殺しましょう。
    ヽ(^。^)ノ

    例えば、 2x+3y=24 (x、yは自然数) を解くときに、
    xが0ならば、yは8です。
    これは暗算ですぐ出てきます。
    ここからxを増やしていきますが、3yからもらえるものは必ず3の倍数です。
    しかし、2xは2の倍数です。
    だから、余りが出ないようにするには、2と3の最小公倍数の6ずつやりとりをすることになります。
    すなわち、xは3ずつ増え、yは2ずつ減ります。
    だから、
    (x,y)=(3,6),(6,4),(9,2)

    どうでしょうか?
    このことは、理解できる子には何でもないことなのですが、「わかりにくい」と感じる子にとっては、いくら説明を聞いてもわからない、何を言っているのかさっぱりわからない、日本語で説明されているとは思えないくらいわからない、ということのようなのです。
    表現が難しいですが、「数字と友達になっていない」ということかなあと思います。
    サッカー選手にとって「ボールは友達」で自在に操れるものであるように、数字を自在に操れると、色々なことが楽になります。

    こういうことだけに限りません。
    例えば、「関数」の学習をしているとき。
    座標平面上の点の移動を上手く読み取れない子がいます。
    A(1,-5)からB(-3,-2)への移動は、
    x軸方向に-4、y軸方向に3だけ移動したもの。
    こういうのは、それこそ瞬殺で、見ただけでわかることですが、中学生・高校生の中に、この移動が読み取れない子がいます。
    「どういう式ですか?」
    と質問されたりします。
    ・・・・・・式?
    あえて言えば、「移動後の座標-移動前の座標」で、
    -3-1=-4
    -2-(-5)=3
    ということですが、そんなややこしい式をいちいち立てていたら、かえって符号ミスをしそうです。

    1から-3への移動が-4の移動であることを、見ただけで読み取るというのは、ではどのように判断しているかというと。
    頭の中で、まず符号を決定しています。
    小さい数のほうに移動しているので、これはマイナスの移動です。
    移動の絶対値は、まず、1から0までで1。
    0から-3までで3。
    だから合計4。
    したがって、-4の移動です。

    -5から-2への移動。
    これは、大きい数に移動していますので、ブラスの移動です。
    移動の絶対値は5-2で3。
    だから、+3の移動。

    見ただけで判断するというのは、分析すれば、こういうことをほぼ直感的にやっていることです。

    「なぜたし算だったりひき算だったりするの?」
    そう訊かれれば、
    「だって、正負の数って、そういうものです」
    と答えるしかありません。
    「わかんない、わかんない、わかんないー!」
    「・・・・・」
    これは私が悪かった。
    わからないなら、式を立てて計算すればいいんだよ。
    こういう会話の後で、そう反省したこともあります。

    中1で最初に学ぶ「正負の数」の計算でつまずいてしまう子がたまにいます。
    そういう子は、結局、数直線上の数値の移動が飲み込めていません。
    数直線を見た瞬間に「ああ、これ嫌い」と言ったりします。
    数直線でイメージしていないので、正負の数の計算はルールを暗記しているだけです。
    だから、久しぶりに「正負の数」を復習すると、誤答が目立ちます。
    「あれ?負の数+負の数って、正の数になるんじゃね?」
    「・・・・・なぜ、そう思うの?」
    「あれ?違った?」
    「・・・・負の数×負の数と混ざっていない?」
    「あ、そうかそうか」
    本人は気楽そうですが、負の数+負の数は、実感として正の数になるわけがないのに、なぜそこに違和感を抱かないのかと思うとき、私は足元に暗い深淵が覗いているように感じます。
    そういう子にとって、数字は友達ではない。
    数字なんて、扱いにくくて厄介な存在なんだろうなあ。
    どうすれば、数字が友達になるかなあ。

    かなり話がそれました。
    まだ最終解答をまとめていませんでした。
    答えは、(x,y,z)の値の組で答えますから、
    (x,y,z)=(3,5,1),(6,4,1),(9,3,1),(12,2,1),(15,1,1),(1,4,2),(4,3,2),(7,2,2),(10,1,2),(2,2,3),(5,1,3)
    これが最終解答です。


    さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
    次回は1月28日(土)。
    なお、その次は祝日を挟みますので、2月18日(土)となります。

    ◎日時  1月28日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p108の問題20、21、22が宿題です。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインあてに、ご予約をお願いいたします。



      


  • Posted by セギ at 12:35Comments(0)大人のための講座

    2016年12月15日

    1月14日(土)、大人のための数学教室を開きます。




    12月10日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    「不定方程式」もあと少しで終わり。
    今回は、こんな問題です。

    例題 方程式 3x+7y=71 を満たす自然数の組(x , y)を全て求めよ。

    この問題が今までと異なるのは、求める解が「整数」ではなく、「自然数」であること。
    自然数とは、1、2、3、4、・・・・といった、正の整数のことです。
    xもyも自然数でなければならないとなると、これは無数にあるわけではなさそうです。
    どちらかが負の整数であるものは解ではないからです。
    だから、こういう問題は、具体的な解を全てあげて答えます。

    まずは、いつも通りの不定方程式の解き方で計算していきます。
    x、yの具体的な解を1組、見つけましょう。
    係数の大きいyから、y=1、y=2と代入していくと、x=19、y=2が見つかりますね。
    したがって、
    3・19+7・2=71 ・・・・➁
    与式を➀として、①-➁をすると、
    3(x-19)+7(y-2)=0
    移項して、
    3(x-19)=-7(y-2)
    3と7は互いに素だから、
    x-19=7k (kは整数)
    x=7k+19 ・・・➂
    y-2=-3k
    y=-3k+2 ・・・④
    という整数解がまず見つかります。

    ここからが今までと異なります。
    x、yは自然数なので、1≦x、1≦yですから、
    ➂に代入すると、
    1≦7k+19
    7k+19≧1
    7k≧-18
    k≧-18/7
    ④に代入すると、
    1≦-3k+2
    3k≦1
    k≦1/3

    よって、-18/7≦k≦1/3
    kは整数だから
    k=-2、-1、0
    これを➂、④に代入して、
    (x、y)=(5 , 8),(12 , 5),(19 , 2)

    x=7k+19 ですので、1つめの x=5 を計算したら、あとは7ずつ増やしていくと求める時間を短縮できます。
    yも同様です。
    y=-3k+2 ですから、最初は計算で y=8 を出した後は、3ずつ減らしていくとよいでしょう。
    今回は解が3組だけでしたが、15組くらいあっても全部書いていきますので、計算時間の短縮は重要です。
    計算の工夫ですね。

    今回の期末テストを見ると、計算でもたつき、時間がかかってテストを最後まで解くことができなかった生徒が何人かいました。
    計算スピードが遅い生徒を見ていると、手が止まって考え込んでいる時間が長いのが特徴です。
    立式を考えているのではありません。
    式が立った後、計算で手が止まって考え込んでいるんです。
    何をしているのかというと、暗算をしているんです。
    暗算は、本人は速く解けるつもりでいても、傍らから見ていると不可解なほどに長い時間がかかっていることがあります。
    「暗算」と「計算の工夫」は似て非なるものです。
    一般に、計算過程をなるべく暗算で済まそうとする子ほど計算に時間がかかり、計算ミスも多い傾向があります。
    そういう子の答案は、式が1行跳び、2行跳びの印象です。
    何でそんなアクロバティックな省略をしたがるのか私にはわからないのですが、書いている本人は、もう何年もそういう答案を書いているので、何を注意されているのかわからないようなのです。
    ここを省略するから計算しにくくなって、ここで符号ミスをして、ここで計算ミスをする。
    そういうことに対して自覚がなく、
    「次はミスしないようにしよう」
    と思うだけか、ミスしたこと自体なかったことにしようとするのも、そういう子たちの傾向です。
    それでは、ミスが減ることはほとんど期待できません。
    計算ミスが多いなら計算のスタイルを改善する必要があるのですが、どうもそういう分析がなく、ただ「次はミスしないように頑張ります」と思うだけのようです。
    具体的に何かを変えていかなかったら、ミスは減りません。

    ただ、そういう子ほど我流のスタイルが身体にしみついていて、改善が難しいのも事実です。
    スポーツに通じるものがあるかもしれません。
    正しいフォームが大切なのは一般論としてはわかっている。
    でも、自分は正しいフォームで行うことができない。
    我流の曲がったやり方がしみついている。
    そこを注意されても、直せない。
    「こうやったほうが自分はやりやすいからいいの!」
    と思ったりするのでしょうか。
    正しいフォームを身につければ無限に伸びる可能性が生まれます。
    我流にこだわったら、先は見えています。
    そういうところは、数学はスポーツと似ているなあと思います。
    やはり、数学は頭脳のスポーツですね。
    ヽ(^。^)ノ


    さて、大人のための数学教室、年内の授業は今回が最後でした。
    次回は、来年、1月14日(土)となります。


    ◎日時  1月14日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p109の問題16が宿題です。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインあてに、ご予約をお願いいたします。




      


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