たまりば

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2017年05月29日

奥多摩 戸倉三山を歩きました。2017年5月。


2017年5月28日(日)、奥多摩の臼杵山・市道山、そして今熊山を歩いてきました。
いつものようにホリデー快速あきかわ3号に乗車し、終点武蔵五日市駅下車。
数馬行きのバス停は本日も大行列でした。
3台同時発車です。9:00。
「元郷」下車。9:20。
バス停から来た道を数歩戻ると、登山口の坂道がありました。
登山口の看板が出ているのでわかりやすく、助かりました。
坂道の舗装はすぐに尽き、細い登山道を登っていきます。
苔蒸した堰堤が前方に見えて、行きどまりかなと思うと道はくっきりと右に折れて急登が続きました。
まだ車の音が聞こえてくるのですが、雰囲気はもう深山です。
新緑の木漏れの下をゆっくり登っていきます。

小さな峠に出て、道しるべ通りに左へ。
腰の保護のために今日もトレッキングポール2本で歩いています。
バランス的にも万全です。
ポールを使わない普段なら、崖っぷちの細い道だし、道は斜めだし、木の根で滑るし、怖いなあと感じたかもしれません。

ようやく稜線へ。
のんびりした良い道が始まりました。
1つ目のテレビ中継アンテナ。10:25。
地図に載っているので、何となく鉄塔や携帯電話の電波塔のような大きな建造物を予期していたのですが、テレビ中継アンテナって思ったより小さいです。
そういえば、三ツドッケに登ったときにも、中腹で同じものを見ました。

そこを過ぎると、道はまた急になりました。
モノレールの線路が登山道と並行して設置されていました。
荷物運搬用のモノレールでしょうが、おもちゃみたいに細いものでした。
丹沢の大山北尾根で見たモノレールは、運搬用でももっとごついものだったなあ。
何を運ぶモノレールなのだろうと思っていると、機械音がして、何か降りてきました。
うわあモノレールが下りてきたー。
屋根のない金属の箱が下りてきたのです。
30㎝×50cmくらいの箱です。
中は、何に使うのかよくわからない部品が2つ3つ。
上で何か工事でもしているのかな?

道は急登が続きます。
補助のため、ロープが張られていました。
木段も整備されているので、登る分には問題ありません。

2つ目のテレビ中継アンテナ。
工事の作業をされている方が何人もいて、ちょっとびっくりしました。
「撮影禁止」の掲示が何箇所もあり、それもびっくり。
アンテナには、何か重大な企業秘密が隠されているのでしょうか。
大岳山がすっきり見えていて良い撮影ポイントでしたが、工事中でわさわさしていたこともあり、何となくスマホを出す気になれず先を急ぎました。

そこを越えると、臼杵山北峰。
臼杵神社の祠がありました。
カイコの神様を祀っているそうです。
いったん下って登り返すと、南峰。
ここに山頂標識がありました。11:00。
山頂に憩う親子連れを発見。
本日初めての登山者との遭遇でした。

さて、道しるべの通りに下っていきます。
そこから市道山までが、今日歩いた中では一番道が悪かったです。
岩を越えていく箇所もあり、急な下りがあるかと思うと次は急な登りが始まります。
しかし、向こうからやってくる人たちがときどき現れるのが励みになりました。
マナーの良いトレイルランナー。
山の会らしい20人ほどの集団。
最後の急坂を登りきると、右手に明瞭な尾根が近づいてきました。
あれは、前回降りたヨメトリ坂の尾根でしょう。
やがて、見覚えのある笹平への分岐に出ました。
前回は、今熊山から反対回りでここまで来て時間切れとなり、笹平に降りたのでした。
そして、バス停で1時間以上もバスを待つことになりました。
帰り道に本数の少ないバスに乗るのはもう嫌だ。
反対回りを試そうと思い、今回歩いています。

岩がちの平らな道を少し歩くと市道山。12:40。
山頂標識が新しいものに変わっていました。
前は山頂の西側に、狭い山頂に似合わない巨大な標識があったのですが、新しい標識は東側に置かれていました。
まわりの樹木が育って、どちらにしろ眺望はほとんどないので、どこに置いても同じですが、前よりシンプルになったかもしれません。
でも、山頂標識はもっと小さくていいように思います。

ここまでの登りでかなりバテて、持参のお握りはちょっと呑み込めそうにありません。
ゼリー飲料だけの簡素な昼食を取りました。
賑やかな集団が登ってきました。
山頂は狭い。
さて、場所を譲ろう。

市道山の山頂からはまず急な下りです。
若いパーティが登ってきました。
反対側からまわってくる人たちとちょうどすれ違う時間帯のようです。
次から次へと登ってきます。
新しい木段で整備されて、すれ違いは楽でした。
振り返ると意外なほど高いところをすれ違った人たちが登っていくのが見えました。
山の高さは1000m未満なのですが、アップダウンの多い山です。

吊り尾根を右に分けて、登山道のアップダウンはさらに続きます。
急な下りを下りながらも、すぐ先に急な登りが見えているのがつらいです。
メンタルにきますね。( ̄ー ̄)
ハセツネ10km地点。13:40。
しかし、去年歩いたときと比べて木段の整備がかなり進んでいました。
そこかしこが新しい白い丸太で整備されています。

見覚えのある最後の大きな登りを終えて、ここから確かまき道が多かったはずと思い、ひと安心。
予想通り、尾根道もありますが、まき道もついていました。
勿論まき道を選びます。
振り返った尾根の上、大きな鉄塔のオレンジ色が葉陰から見えて、ちょっとびっくり。14:25。

道は複雑ですが、分岐の度に道しるべがあるので迷うことはありません。
階段を下りて、いったん林道へ。
入山峠です。
次の登山道入り口がそこから見えていますが、道しるべもついていました。
再び登山道に入ると、刈寄山との分岐。15:05。

戸倉三山は、臼杵山・市道山・刈寄山の三山のことです。
ここから急登を20分で刈寄山です。
刈寄山は縦走路から少し離れているのです。
前回登ったから、まあいいか。
往復40分は、この時間帯ではちょっとやめたほうがいいなあ。
ということで、今回はパスしました。

尾根のアップダウンは続きますが、全てまき道を選び、どんどん先に進みました。
道はだんだん広くなり、緩やかで歩きやすくなってきました。
やはり、後になるほど歩きやすくなるほうが気持ちが楽です。

最後の石段を登りきると、今熊山。16:00。
ここでも、15人ほどの団体さんと遭遇。
静かな山ですが、さすがに山頂では人と会います。
ここのベンチやテーブルも新しくなっていました。

さて、下山開始。
「金剛の滝」の道しるべ通りに、段差のある道を降りていきます。
全体に急坂です。
登山道が崩落した様子で、真新しい桟道がかけてある箇所が1つ。
さらに下っていくと、崩落予防で斜面を木材で固めてある箇所もありました。
ところどころのベンチも真新しい。
でも、沢にかかる橋は古い。
大勢で一度に歩いたら危険かもという橋もありました。
「金剛の滝」へ下りていくコースは、1か所は通行禁止。
さらに下りていったところにあるもう1か所の分岐も、注意を呼び掛ける看板がありました。
その道はとらず、「今熊山登山口バス停」の道しるべに従って下りていきました。

道が平らな草地になって、赤い消火栓のある舗装された道に出ました。16:35。
前回はなかった道しるべが登山口に立っていて、わかりやすくなっていました。
今熊山登山口バス停に行くには、舗装道路を右に行くようです。
私はバスには乗らず、駅まで歩いて行く道を探すことにしました。
まずは「金剛の滝・沢戸橋」の道しるべにしたがって、変電所を右に見ながら舗装道路を歩いていきます。
舗装道路が尽きたら、そのまま広い登山道を登っていくと、丁字路へ。
登りの道は「小峰公園」に入る道です。
「金剛の滝・沢戸橋」の道しるべの通りに直進しました。
このあたりの道は登山地図には全く記されていないのですが、道幅のある平らな良い登山道が続きます。
「金剛の滝」の分岐を左に分けて、直進。
分岐にまた道しるべがありました。
「沢戸橋」は直進。
「広徳寺」の文字を確認して、その通りに右折しました。
道は少し細くなりましたが、よく踏まれた明瞭な道です。
その先も、「広徳寺」の道しるべの通りに行きます。
斜面を下っていくと、舗装はされていませんが車の通れる道に出ました。
ここに「広徳寺200m」の掲示と矢印があり、その通りに道を左へと下っていきました。
害獣よけの低いロープのようなものをまたぐと、広徳寺。17:00。
無事、明るいうちに下山できました。

ポールを片付け、舗装道路を道なりに下っていきます。
どんどん下って、最初の分岐を右へ。
次の分岐に大きな略図の看板が出ていました。
そこを左折。
橋で川を渡り、そのまま道を登っていくと、檜原街道に出ました。
「上町」交差点のところです。
角はお茶屋さん。
小さいですが「広徳寺」の道しるべもお茶屋さんと道をはさんだ向かい側の足元にありました。
探したのですが、今回も阿伎留神社は発見できませんでした。
もう一生たどりつけない気がします。
でも、駅への道はこれが一番シンプルでわかりやすいように思います。

  


  • Posted by セギ at 12:53Comments(0)

    2017年05月25日

    6月3日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    5月20日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    前回と同じく「二項定理」の学習です。
    二項定理は、例えば、(a+b)5などを展開していく際に用いる定理ですが、全て展開するのではなく、必要な項の係数だけを求めることもできます。
    例えば、こんな問題です。

    例題 (x+2)6 を展開したときの、x3の係数を求めよ。

    全て展開していくのだとしたら、二項定理を用いて、以下のようになります。
    (x+2)6
    =6C0x6+6C1x5・2+6C2x4・22+6C3x3・23+6C4x2・24+6C5x・25+6C6・26
    =X6+12x5+30x4+160x3+240x2+192x+64
    前回も解説した通り、xの6乗の項は、6個の(x+2)から全てxを選んでかけている項です。
    それは1通りしかありませんので、係数は1です。
    xの5乗の項は、6個の(x+2)から5個のxと1個の2を選んでかけている項です。
    それは、xxxxx2を並べる順列と同じ個数だけ同類項があります。
    同じものを含む順列の考え方を用いて、6C1=6。
    係数としては、2も係数となりますので、6×2=12となります。
    xの4乗の項は、6個の(x+2)から4個のxと2個の2を選んでかけている項。
    それは、xxxx2・2を並べる順列と同じ個数だけあります。
    同じものを含む順列の考え方を用いて、6C2=15。
    2・2も係数となりますので、15×4=60。
    この辺で法則が見えてきたと思います。

    例えば、6C2の「6」は、(x+2)6の「6」です。
    6C2の「2」は、(x+2)の2を「2個」選んでいることを示します。
    それはxを6-2=4(個)選んでいるということでもあります。

    では、問題のx3の係数はどう求めることができるでしょうか。
    x3ということは、6個の(x+2)から、xを3個選んだということ。
    それは、2のほうを6-3=3(個)選んだということです。
    すなわちx・x・x・2・2・2の並べ方だけ、同類項が存在します。
    6C3=(6・5・4)÷(3・2・1)=20。
    2の3乗も係数となりますから、20×23=160。
    答えは、160となります。

    二項定理は、2項のうちの前の項、(x+2)で言えばxの項を初めは6回かける項、次はxを5回2を1回かける項というように、前の項を1個ずつ減らし、後の項を1個ずつ増やしていく形をとっています。
    最後は、全て後の項、(x+2)で言えば2を6回かけて終わります。
    二項定理の一般項は、nやrやn-rといった文字を用いるためか、それで混乱する高校生がいるのですが、全体の流れを把握することで一般項の意味を理解するとよいと思います。

    もう少し解いてみましょう。
    例題 (2x-3y)7 を展開したときのx4y3の係数を求めよ。

    xの項もyの項もそれぞれ1以外の係数がついているのに注意する必要がありますね。
    それらも全て項全体の係数に含まれていきます。
    x4y3の項ですから、7個の( )から、xを4回yを3回選んでかけます。
    すなわち、7C3。
    それに、xの係数である2の4乗、yの係数である(-3)の3乗も係数となります。
    7C3・24・(-3)3
    =(7・6・5)÷(3・2・1)×16×(-27)
    =-15120
    これが答えです。


    さて、ここからは応用です。
    易しい教科書や問題集には載っていない問題です。
    考えてみましょう。
    例題(3x2+x)8 を展開したときの x10の係数を求めよ。
    ( )内のどちらの項にもxが含まれています。
    どんなときにx10になるのでしょうか?

    3x2をp回、xをq回かけた項がxの10乗の項であるとします。
    ( )は全部で8個ですから、
    p+q=8・・・・➀ となります。
    また、x10という結果になることを踏まえると、指数法則から、
    2p+q=10・・・② となります。
    ➀・②を連立して解くと、
    p=2、q=6
    よって、3x2を2回、xを6回かけた項がxの10乗の項であるとわかります。
    あとは、二項定理にあてはめて、係数は、
    8C6・32・16
    =(8・7)÷(2・1)×9
    =4・7・9
    =252
    これが答えです。

    さらにこのような問題はどうでしょうか。
    例題 (x2+1/x)10 を展開したときのx11の係数を求めよ。

    後の項は分母にxがある分数なので、前の項とかけると、約分されてxの次数は減ってしまいます。
    x2をp回、1/xをq回かけるとすると、
    p+q=10 ・・・➀ であるのは今までの問題と変わりませんが、
    xの指数はたし算ではなくなります。
    約分されて減りますから、
    2p-q=11 ・・・② となります。
    ➀、②を連立して、
    3p=21、すなわちp=7、q=3 です。
    x2を7回、1/xを3回かけた項がxの11乗となることがわかりました。
    二項定理より、
    10C3=(10・9・8)÷(3・2・1)=10・3・4=120
    係数は120です。

    二項定理だけでなく、指数法則の理解が必要なので、こうした問題は易しい教科書や問題集からは除外されているのでしょう。
    使っている指数法則自体は中学校で学んでいる内容なのですが、pとかqとか抽象化されると「全くわからない」と言う高校生は多いのです。
    しかし、この先「指数関数」を学習した後に受験勉強で解き直すと、案外簡単に理解できることがあります。
    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  6月3日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p7「二項定理を用いた証明」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 13:15Comments(0)大人のための講座

    2017年05月22日

    日影からいろはの森を歩き、景信山東尾根を下りました。2017年5月。


    2017年5月21日(日)、ひと月ぶりに山を歩きました。
    外秩父七峰縦走ハイキング大会の後、腰痛に悩まされてどこにも行けない日々が続いていましたが、ようやく腰慣らし、足慣らしのハイキングに行くことができました。
    念のためダブルストックを用意し、短い距離の山を歩きましょう。
    というと、高尾山ですね。

    三鷹発8:05の中央特快に乗り、終点高尾駅北口から小仏行きのバスに乗車。
    バスの車窓から見ていると、徒歩で行く際に曲がり角の目印にしていた交差点の赤いコンビニがなくなり、さら地にする工事中でした。
    高尾も変わっていくなあ。
    日影下車。9:05。
    日影の登山口で支度をして、まずはいつもの日影林道をしばらく歩きます。
    ちょうど出発しようといている集団のそれぞれの腕章に「盗掘パトロール」といった文字を見つけました。
    おお、ご苦労さまです。

    途中の分岐から、本日はいろはの森コースへ。
    今まで一度も歩いたことのないコースです。
    わざわざ日影までバスに乗って、山頂が高尾山のコースを選ばなくても。
    ついそう思ってしまうのです。

    分岐からすぐは、両側が工事中みたいなところを歩いていきます。
    廃屋を片付け中なのでしょうか。
    あまり雰囲気が良くない道だなあと思ったのですが、山の会が所有するのらしい小屋を通り過ぎたあたりから、道は両側を樹木に囲まれた雰囲気の良い森に変わっていきました。
    樹木に解説の板がついています。
    詠み人不詳の和歌も掲げられています。
    道はしっかりと整備されて歩きやすいです。
    何より、人がほとんどいないのが素晴らしいです。
    新緑の季節の日曜日の高尾山で、人がほとんどいない。
    これは穴場ですね。
    腰をかばいながらゆっくりゆっくり登り、暑いのでベンチの度に休憩して水分補給。
    そのせいか、そんなにバテずに4号路との合流点に着きました。

    4号路は、倒木による登山道崩落のため通行禁止の掲示が出ていました。
    いろはの森との合流点から山頂方向までなら歩けるようですが、吊り橋方面には行けない様子です。

    木段と木製のデッキを2つ越えて、1号路と合流。
    予想通り、1号路は家族連れなどで大にぎわいでした。
    山頂、大見晴台。10:30。
    少しもやのかかった初夏の青空です。
    うっすらと富士山が見えました。
    丹沢の青い影。
    また丹沢に行きたいなあ。
    行けるようになるかなあ。

    さて、喧騒と別れを告げ、奥高尾を目指します。
    石段の下りが腰に響きます。
    ゆっくり一歩一歩いきます。
    紅葉台への登りから、木段の下りへ。
    追い越されるのにまかせ、そろそろと歩きました。
    そんな中、キンランを発見。
    うわあ、キンランだ。
    これが咲いているから、盗掘パトロールが行われているのかな。
    山の花は山で咲くから美しいのに、ランというと目の色を変える人たちがいるから困りものです。
    個人で盗んで庭に植えても、悪い業者から買っても、山の花は平地では育たないです。
    似ている園芸種で充分なのに。

    本日は今年初めての真夏日。
    耳元で低くかけているラジオが東京も30度を越えたと告げました。
    汗がぽたぽたと額からたれて、体温が上昇してきました。
    やばいかも。

    小仏城山。11:30。
    城山名物巨大かき氷を購入。しかも、大400円のほうです。
    順番待ちが10分ほど。
    お盆を手にいそいそとテーブル席に着きました。
    食堂のソース入れみたいな容器にたっぷりと入れて渡されたブルーハワイのシロップを上から少しずつかけてはスプーンですくって食べていきます。
    とんでもない大きさなのですが、最後まで頭がキーンともならずに気持ちよく食べ終わりました。
    いったいどれほど体温が上がっていたのでしょうか。
    危ないところであった。

    食べ終わる頃にはさすがに汗が冷えて寒くなってきました。
    ようやく食欲もわいて、持ってきたお握りも2つ食べ、さて出発。12:15。
    城山からはいったん下りが続きます。
    固い粘土の地面がストックを跳ね返して滑ります。
    あまりストックに頼り切らず、用心して降りていきました。
    相模湖を見渡せるポイントは、小屋が取り壊されたのは知っていましたが、ベンチも新しい木製のものに変えられていました。
    小仏峠からは登り返し。
    身体がキンキンに冷えた後なので、あまり苦しまずに登り切ることができました。
    ペースも遅いですし。
    景信山。13:15。
    ここも大賑わいです。
    日陰のベンチで休憩。

    さて、今日は上りも初めての道を選びましたが、下りもまだ歩いたことのない道を選ぶことにしました。
    まずは小仏に下る木段の道を降りていきます。
    その先、小仏へ下りていく道を右に見て、直進。
    どんどん下っていくと、また分岐。
    道しるべは、左方向、木下沢林道への下り道を指していますが、ここから直進できる道が存在するのです。
    以前、木下沢から登って、ここを通り過ぎたところで、景信山から降りてきた男性の登山者に訊かれました。
    「まっすぐの道は、封鎖されていた?」
    「まっすぐの道?あの道しるべのついていない道ですか?歩けるみたいでしたが」
    「良かった。長いこと封鎖されて歩けなかったんだよ」
    「はあ。あの道は、どこに行く道なんですか」
    「日影だよ」
    大体こんなふうな会話を交わしたことがあり、それから気になっていた道でした。
    地図で見ると等高線が広く、尾根が白く浮き上がって見えます。
    歩けそうな尾根です。
    「東尾根」と名前もついています。
    けれど、登山道は地図に描かれていません。
    ちょっと冒険してみようかな。

    分岐を直進。
    道幅は狭いですが、1人で歩いていく分には問題ない明瞭な道がずっと続いていました。
    足元は普通の登山道ほど踏み固められてはいませんが、それなりに硬く、継続して人が歩いている印象があります。
    道が尽きたらひき返そう。
    わからなくなったら、必ず戻ろう。
    そう思いながら、どこまでも続く平坦な道を歩いていきました。
    樹木におおわれ、鬱蒼としていますが、ときどき視界が開け、左手に尾根が見えます。
    あれは、北高尾山稜でしょう。
    木の幹にかけられた小さな山頂標識。
    低いテーブルと椅子。
    ときどきそのような人工物もあり、ここを歩く人たちがいることは察することができました。
    ただ、道しるべは全くありません。
    踏み跡があるだけです。

    問題は、この東尾根をどう降りるかです。
    どのように踏み跡がつけられているかわからないのですが、尾根が尽きるあたりは、どちらにしろ等高線の詰まっている所しかないので、最後はかなり急坂になると予想できました。
    尾根が細くなっていった先、ついに急な下りが始まりました。
    踏み跡は一応ジグザグに道を切っているのですが、それでも急です。
    ストックがなかったら尻もちをつかないと降りられない坂でした。
    ここで怪我をして歩けなくなるとかなり発見が遅れるから用心しないと。
    いや、携帯は通じるから大丈夫なのか。
    いやいや、そういうことではなく。

    とにかく一歩ずつ用心して急坂を下りていくと、コンクリートで固められた場所に出ました。
    側溝が作られていて、そこを歩いていけます。
    側溝は何段も設置されていて、下の側溝に階段で降りられるようになっていました。
    山で普通に見るようなものではなく、人工的な黒い階段です。
    右側だけに手すりがついている急な階段ですが、斜面と逆方向に傾斜がついているために滑落しにくくなっていました。
    20段ほどの階段を下り切ると、下の側溝に下り立つことができ、少し右に行くと、また同じ階段がつけられて、また下の側溝に下っていけるようになっていました。
    真下は、高速道路です。
    この階段をどこまでも下りていくと、高速道路に直接降りてしまうなあ。
    ・・・・これは、高速道路を崖崩れが襲わないように側溝を作って地盤を固めてあり、その保全作業をするための階段ではないかなあ。
    何かとんでもないところに迷いこんでしまったみたいです。

    とにかく、ここは違う。
    階段を登り返し、一番上まで戻って、地図を開きました。
    高速道路は東尾根の南を東西に走っています。
    東尾根は東に伸びているので、高速道路と平行に東方向に下るのが正解です。
    東に歩きながら踏み跡を探し、ようやく薄い踏み跡を発見しました。
    そこからまたも大変な急坂が始まっていましたが、踏み跡は明瞭でした。

    この道、なぜあの人はあんなに嬉しそうに下っていったのでしょう。
    こんなに無理をしても、到着するのは日影。
    これで高尾駅か高尾山口駅に直接降りられるのなら、まだこの道はありなんだけどなあ。
    日影に車を置いて登りたい人には良い道なのかもしれません。

    ようやく眼下に草原が見えてきました。
    あそこからは平らだ。
    それを励みに最後の急坂を下りました。
    下りきるとそこは右手に小さな小屋がある柵に囲まれた場所でしたが、直進していくと、道に出ることができました。
    そこは、木下沢林道の起点でした。
    何度も来たことのある道です。
    舗装道路を道なりに下り、レンガ作りの高架下をくぐり、とことこ歩いていくと、バス通りに出ました。
    まずは日影沢の登山口が見えてきて、その先に目指す日影バス停。15:35。
    バス停に長い行列ができていました。
    良かった。もうすぐバスが来るのでしょう。
    ええっと。
    今日は何でこんなややこしいコースを歩いたんだったかなあ。
    あ、そうか。
    腰が痛かったんだ。
    え?腰?
    急坂の緊張で腰痛なんか忘れてしまっていました。
    大事をとって座りっぱなしより、少し歩いたほうが良かったということでしょうか。
    15:45。
    時刻表より2分遅れて、高尾駅行きのバスが2台同時にやってきました。


      


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    2017年05月17日

    関数は小学校から学んでいます。


    関数という単元は、本格的な内容に入ってしまえば、案外わかりやすいのに、最初の概念的なことがむしろ難解なのかもしれません。
    「変数xとyがあり、xが定まると、それにともなってyがただ1つに定まるとき、yをxの関数という」
    これがスパっと頭に入り、うんうん、そうだろうねと感じられたら何も問題ないのですが、そうはならない子は、いつまでもいつまでもこの件を引きずることになります。
    以前も書きましたが、こうした定義よりも、
    「関数なんか何の役に立つのかわからない」
    「やっていることの意味がわからない」
    「こんなの必要なくない?」
    という感情のほうが先に立って、関数の存在に否定的な子が関数が苦手な子に多いように思います。

    中学になって突然「関数」という単元が出てくるから、こうした拒絶反応があるのかというと、そうではなく、「関数」という言葉は使わなくても小学校から関数は学習しています。
    そして、この子は将来関数が苦手になりそうだなあという子は、小学生の頃の反応からある程度予想がついたりもします。

    関数は、小学校から学習しています。
    「ともなって変わる量」とか「数量の関係をあらわす式」といった単元がそうです。
    関数という言葉を使わないだけで、学んでいる内容は関数です。
    そして、4年生でも、5年生でも、6年生でも、同じようなことを繰り返し学習するわりに定着しない単元でもあります。
    △と〇の関係を表す式なんて立てても意味がない。

    答えの出ない式なんて意味がない。
    こんな式を立てなくても答えは出せる。
    使い途がない。
    子どもは、そんなふうに考えてしまうのかもしれません。

    小学生に、
    「今、学校は何をやっているの?」
    と質問して、答えが曖昧なときは、たいていこの単元です。
    「何かよくわかんないことをやってる」
    「ふうん。何という単元?」
    「何か、わかんない。本当に、全然わかんないことをやってる」
    こういうとき、わからないことに不安を抱いているのではなく、むしろ、そんな訳のわからないことをやらせる学校が悪い、あんなのは意味がないと言いたげな、変に自信満々な表情であることが多いのも、この単元の特徴です。
    教科書を持ってきていない子には、テキストの目次でどの単元を勉強しているのかを探させて、「数量の関係をあらわす式」を学習していることを確認し、ああ、やっぱりか、と思います。

    「この単元は、中学生になったら『関数』という名前になる単元で、大切な単元だよ。これが理解できると、中学でも数学が得意になれるよ。高校になると勉強することの半分以上は関数だよ。しっかり学習しようね」
    「えー」
    私は、いつも、これくらい強調します。

    小学生でも中学生でもそうですが、関数が役に立たないとか意味がないと思っている子は、関数の意味を理解できない自分に課題があるという考え方ができないのかもしれません。
    学び始めたばかりでは関数を何に使うのかよくわからないけれど、これはきっと重要なことで、いずれわかってくるだろうと理解を示すことができないのでしょう。
    すぐに全体を鮮明に理解できないと嫌気がさしてしまうのかもしれません。
    それでは、数学に限らず、いずれ全ての勉強に嫌気がさしてしまうでしょう。

    小学校も高学年になると、xやyを使うようになりますが、最初は、△や〇を使って式を作っていきます。
    4+△=〇 とか、
    3×△=〇 とか。
    問題文からそういう関係を読み取って、△と〇を使った式を立てることができて、その式を利用して具体的に数値を代入し、△が5のときの〇の値や、〇が9のときの△の値を求めることができれば、この単元は身についた、ということになります。

    以前、保護者の方から、それに関してこんな話をうかがいました。
    「〇から△を求める問題、うちの子に教えたら、移項のときは符号を変えることとか、全然わかっていなくて」
    「・・・・・あ、移項で符号を変えるのは、小学生には無理なんです。小学生は、負の数を習っていないんです」
    「ええっ、そうなんですか?でも数直線は勉強しているでしょう」
    「はい。ただ、小学生の数直線は、0で止まってしまうんです」
    「だったら、どうやって解くんですか」
    「逆算の式を立てるんです」

    小学生は、負の数を知りません。
    小学生は、方程式を知りません。

    大人が小学生に算数を教えることの難しさの1つは、小学生のこの限界とどう折り合いをつけていくか、ということかもしれません。
    そのときも説明したのですが、小学生に算数を教えるときは、まず大人が教科書を読んで、解き方を理解した上で、その通りに教えるのが、一番良い方法です。

    小学校の教科書を読むと、大人はつい思ってしまいます。
    なんでこんなまだるっこしい解き方をしているんだろう?
    しかし、それは、発達段階として必要なまだるっこしさです。
    「負の数」や「方程式」という概念は、多くの小学生にとって、抽象的で理解しづらいものです。
    該当学年より上の内容をきちんと段階を踏んで順番に学習していくことは、素質のある子どもに対してなら、周囲の大人の責任において好きにやったら良いことだと思いますが、普通の5年生の知識を持っている子どもにいきなり負の数や方程式を教えても、理解できないのは当たり前です。
    ここは、大人のほうが「小学生の解き方」を学び直したうえで教えたほうが効果的です。
    自分のやり方に子どものほうを合わせようとする大人は案外多く、残念なことです。
    まずは教科書や塾のテキストを見て、その通りに教えてあげることが子どもにとっては一番わかりやすいのです。

    個別指導塾でも、アルバイト講師などで、本人に中学受験の経験がなく、研修も受けていない人が、小学生を相手に方程式で受験算数を教えてしまうことがあります。
    ご家庭で勉強を見てあげる場合でも、数学が得意なお父さんが子どもから文章題を質問されて、無理に方程式で解いてしまうことがあります。
    わからなくて苦しまぎれにそうしている場合もあると思うのですが、そうではなく、そうしたほうが良いと思っているのだとしたら、被害をこうむるのは子どもであるという点で罪深いことだと思います。
    そこまでの基礎を踏まずに突然教わる「正負の数」や「方程式」は、定着しないからです。
    余計な混乱が起こるだけです。
    中学校では、「正負の数」「文字式」「1次方程式」を教えるだけで、1学期が終わります。
    それだけボリュームのある学習内容です。
    その間に「算数」から「数学」への大転換に適応することがこの時期の重要課題でもあります。
    ちゃちゃっと教わってすぐ文章題に利用できるような内容ではないのです。

    「関係を表す式」の学習に否定的な子どもには、これが中学・高校と学年が進むにつれて学習の中心となっていく「関数」という大切な考え方の基礎であるという観点を示すこと。
    解き方がわからず困っている子に、「方程式」や「負の数」のような、その子にはまだ必要ではない解き方を教えて混乱させないこと。
    将来の関数嫌いを作らないために、小学生の頃から注意して見守りたいですね。

      


  • Posted by セギ at 13:13Comments(0)算数・数学

    2017年05月14日

    十分条件と必要条件。



    本日は、十分条件と必要条件について。
    「pならばqである」という命題が真であるとき、pをqであるための十分条件、qをpであるための必要条件という。
    それだけのことなのですが、実際に問題を解いてみると、高校生の多くの答えは逆転していて、何だか全然わからないと愚痴を言います。
    1つには、まず、「十分条件」「必要条件」という言葉が似ていて覚えにくいからなのでしょう。
    どっちがどっちでも、同じような意味に感じるのだと思います。

    例えば、「犬であるならば動物である」という命題があるとします。
    「犬であること」は、「動物である」ための十分条件。
    「動物であること」は、「犬である」ための必要条件です。

    でも、
    「え?逆じゃね?逆のほうが正しいっぽくね?」
    そんな疑念が生じて、ごちゃごちゃになってしまう子がいます。

    私の記憶違いでなければ、私の頃の教育課程では、これは中学3年生のときに学習しました。
    そのときの先生の解説が明解で、今でもよく覚えています。
    使われた命題も、この「犬であるならば動物である」でした。

    集合で考えるならば、犬の集合は、動物の集合の部分集合です。
    ベン図で言えば、動物の集合の輪の中に犬の集合がすっぽり入っています。

    目の前にポチという名の生き物がいたとして、その生き物が犬であるならば、その生き物が動物であることは、言うまでもないことです。
    「犬である」という条件を満たせば、「動物である」ということは十分に満たす。
    「犬である」ことは、「動物である」ための十分条件です。

    一方、「動物である」ことは「犬である」ための必要条件。
    こちらのほうが、ちょっとわかりにくいのかもしれません。
    これは否定して考えるとわかります。

    もし、目の前のポチが動物ではないのなら。
    ポチが動物でないのなら、犬であるはずがない。
    動物であることは、犬であるために必要なこと。
    だから、「動物であること」は、「犬である」ための必要条件です。

    とはいえ、この解説、聞いたときは「ほおなるほど」と思っても、またすぐ忘れてしまうらしいです。
    そうして、また混乱し、わからないわからないと言い出す高校生が多いです。
    なので、もういいから、50音順で「十分条件」の「じ」のほうが「必要条件」の「ひ」より先に出てくるから、pのほうが「十分条件」とこじつけて覚えなさいと言っています。
    (^_^;)

    一応理解しても、またわからなくなる高校生が多いのは、「十分条件」「必要条件」の定義と、実際の問題との構造が違うせいもあるでしょうか。
    「pならばqである」という命題が真であるとき、pをqであるための十分条件、qをpであるための必要条件という。
    このように、定義ではpとqを逆にして説明しますが、実際の問題では、pとqの配置は固定されています。
    それで、わからなくなる子も多いです。

    例題
    以下の空欄に「十分」「必要」「必要十分」のいずれかの語句を補充せよ。
    xy≧0は、x≧0 かつ y≧0であるための(  )条件である。

    「xy≧0ならば、x≧0 かつ y≧0である」
    という命題の真偽をまず考えます。
    これは、偽です。(反例 x=-1 , y=-1)
    なので、xy≧0は、x≧0 かつ y=0であるためのの十分条件ではありません。
    次に、逆を考えます。
    「x≧0 かつ y≧0ならば、xy≧0である」
    これは、真です。
    なので、xy≧0は、x≧0 , y≧0であるための必要条件です。
    よって、例題の空所を埋める語句は「必要」となります。

    え、え、え?
    今のどういうこと?
    という声が聞こえてきそうです。(^_^;)

    これ、地図を読むような感覚なのかもしれないと思います。
    方向感覚が狂いやすい人は、この逆転が理解しづらいのかもしれません。
    でも、これは慣れることで習得できます。
    慣れてしまえば、単純作業です。


      


  • Posted by セギ at 12:51Comments(0)算数・数学

    2017年05月12日

    集合と要素の個数


    今回は、「集合」の話。
    「集合」は、私が子どもの頃は、中学1年生の最初に学ぶ内容でした。
    現在は、高校1年生で学ぶ内容になっています。
    数Ⅰでも数Aでも出てくるちょっと特殊な単元です。
    数Aの最初に少しだけ出てくるのは、「集合」の基本的なことを知っておかないと、数A「場合の数と確率」の考え方の中で理解できないことがあるからでしょう。
    数Ⅰでは「命題の真偽」「十分条件と必要条件」「対偶による証明」「背理法による証明」などとともに学習します。

    用語も時代によって改められてきました。
    例えば、A∪Bの、「∪」という記号。
    私が子どもの頃は、「むすび」と読みました。
    「むすび」の「む」の字の形が、∪の文字と似ているので、それで覚えましょうなんて覚え方がありました。
    現在、「A∪B」は、「AカップB」と読むか「AまたはB」と読みます。
    「カップ」と気取って読むと格好いいのですが、意味が伝わってこないので、結局、「∪」と「∩」の区別がつかなくなって混乱する子がいます。
    カップは、マグカップ、大きくてなみなみとたくさん入っているほうだよー、と印象づけて覚えれば何とかなるでしょう。
    「A∩B」は、「AキャップB」あるいは「AかつB」と読みます。
    昔、これは「まじわり」で、「交」という漢字の下の部分と同じ形、というイメージで覚えました。
    今は、キャップは「鉛筆などに使うキャップ。マグカップと比べると狭いほう」というイメージで覚えると良いでしょう。

    集合の基本を学んだ後に学ぶのが、ド・モルガンの法則。
    オーガスタス・ド・モルガン。
    19世紀のイギリスの数学者です。
    ネットで、 ̄(オーバーライン)を文字の上に描く方法がわからないので、かなり伝わりにくい話になりそうですが、できるだけ言葉で説明すれば、

    A∪Bの補集合、つまり「AまたはB」の否定は、
    Aの補集合とBの補集合の共通集合、つまり「AでなくかつBでない」と等しい。

    A∩Bの補集合、つまり「AかつB」の否定は、
    Aの補集合とBの補集合の和集合、つまり「AでないかまたはBでない」と等しい。

    わかりにくいので、言葉で説明すれば、
    全体集合をクラスの生徒全員とした場合、
    Aは「スマホを持っている」人の集合。
    Bは「パソコンを持っている」人の集合。
    とするならば、
    「スマホまたはパソコンを持っている、ということはない」という内容と、
    「スマホも持っていないしパソコンも持っていない」という内容は、等しい。

    「スマホを持っていてかつパソコンを持っている、ということはない」という内容は、
    「スマホを持っていないか、またはパソコンを持っていない」という内容に等しい。

    うん、それはそうですよね。

    個数の少ない簡単な集合なら、ド・モルガンの法則なんか使わなくても、そのままで解けるのですが、個数の多い集合の、その個数を求める問題になると、この法則を使わないと混乱が起こります。

    たとえば、こんな問題。

    U={x|xは100以下の自然数}を全体集合とする。その部分集合を、
    A={x|xは2の倍数} , B={x|xは3の倍数},
    とするとき、「Aの補集合またはBの補集合」の個数を求めよ。

    これをまずはこのままで解こうとすると、
    Aの集合の個数は、100÷2=50。
    すなわちn(A)=50。
    よって、Aの補集合の個数は、100-50=50。
    Bの集合の個数は、100÷3=33あまり1。
    すなわちn(B)=33。
    よって、Bの補集合の個数は、100-33=67。
    それでは、Aの補集合またはBの補集合の個数は?
    単純に50+67=117として良いかというと、全体集合の個数を上回っていることからもわかる通り、これは、Aの補集合とBの補集合の共通部分をダブって数えてしまっています。
    ここから、Aの補集合とBの補集合の共通部分を引かねばなりません。
    Aの補集合とBの補集合の共通部分とは、すなわち、2の倍数でも3の倍数でもない数です。
    2の倍数でも3の倍数でもない数?
    そんなのどうやって計算したら良いのでしょうか?
    試しに1から6までで考えてみましょう。
    1,2,3,4,5,6
    この中で、2の倍数でも3の倍数でもない数は、1と5の2つです。
    今後もこの周期で、2の倍数でも3の倍数でもない数があらわれるでしょう。
    6個に2個。
    100÷6=16あまり4
    16周期あまり4だとわかります。
    1周期に2個だから、
    2×16=32
    最後のあまり4の中にも2の倍数でも3の倍数でもない数が1個ありますから、
    32+1=33
    これで、2の倍数でも3の倍数でもない数は33個とわかりました。
    したがって、Aの補集合またはBの補集合の個数は、
    50+67-33=84
    84個が答えです。

    答えを出せないことはないけれど、面倒くさいです。

    これ、ド・モルガンの法則を使えば、簡単です。
    Aの補集合またはBの補集合は、A∩Bの補集合です。
    まず、A∩Bの個数を求めます。
    これは、100以下の自然数のうちの6の倍数の個数に等しいです。
    100÷6=16あまり4
    つまりn(A∩B)=16
    したがって、それの補集合の個数ですから、
    100-16=84
    答えは、84個です。
    簡単ですねー。ヽ(^。^)ノ

    そんなわけで、ド・モルガン万歳です。
    法則とか公式にアレルギーの強い高校生は、何を教わっても利用しようとせず、地道に解こうとして失敗します。
    法則・公式は使いましょう。
    特に、集合がA、B、Cの3つになったとき。
    n(A∪B∪C)=n(A)+n(B)+n(c)-n(A∩B)-n(B∩C)-n(C∩A)+n(A∩B∩C)
    の公式は、絶大な威力を持っています。
    これを使わず、ベン図にあれこれ書き込んで解こうとすると時間ばかりかかってミスしやすいので気をつけたいですね。




      


  • Posted by セギ at 13:58Comments(0)算数・数学

    2017年05月07日

    5月20日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    5月6日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    数Ⅱの学習に入り、まずは3次式の展開、そして3次式の因数分解と学習しました。
    今回は、4次以上の式の展開に進みます。

    例題 (a+b)4 を展開しなさい。

    これは「二項定理」を用いて解いていくのですが、「二項定理」を理解し活用するためには、数Aで学習した「同じものを含む順列」という学習内容が身についていることが必要です。
    そして、「同じものを含む順列」を理解するためには、「組合せ」の基本を理解していることが前提となります。
    前回の3次式の因数分解でもそうでしたが、数Ⅰ・数Aの学習内容が身についていないと、新しい定理や新しい学習内容が理解できない場合がこの先もどんどん増えていきます。

    高校生への授業でも、「二項定理」を説明していく過程で、生徒が「同じものを含む順列」や「組合せ」を理解していないことに気づき、それらの復習に入ることがあります。
    しかし、そこへ路線変更されたのが理解できなかったのか、「二項定理」と「同じものを含む順列」の説明を混同し、余計に混乱してしまう子もいます。
    説明する側はきちんと路線変更したつもりでも脱線事故が起こりやすいところです。

    ですので、行き詰ってから復習に入るのではなく、今回、まず基本から順番に復習しておきましょう。

    数A「場合の数と確率」の中で、まずは「順列」を学習しました。

    例題 a、b、c、dから3つを選んで順番に並べる方法は何通りあるか。

    これが「順列」です。
    樹形図をイメージして考えていけば良いですね。
    一番目にくる候補は4通り。
    2番目は、そのそれぞれから樹形図の枝が3通りに広がります。
    3番目は、さらにそこから2通りに広がっていきます。
    したがって、式は、4×3×2=24
    これを4P3=4・3・2=24
    と表します。
    答は24通りです。
    したがって、順列の一般式は、
    nPr=n(n-1)(n-2)・・・・(n-r+1)
    となります。
    最後の(n-r+1)の意味がよくわからないという生徒がときどきいますが、要するに、nから順番に1ずつ小さくなる数を全部でr個かけていくということです。
    上の4P3ならば、4から始めて、4・3・2と全部で3つの数をかけました。

    それに対して「組合せ」は順番は関係ない選び方です。
    例題 a、b、c、dから3つを選ぶ方法は何通りあるか。
    3つ選ぶだけなので、順番は関係ないですね。
    abcという選び方も、acbという選び方も、同じ選び方です。
    順番が関係ないことが「順列」との違いです。
    ですから、上の4P3の計算方法では、同じ選び方を何回もダブって数えてしまうことになります。
    具体的には、どれくらいダブって数えているのか。
    abcを例にとれば、そのabc3つの並べ方だけダブって数えているでしょう。
    abc、acb、bac、bca、cab、cbaの6通りです。
    この計算方法は、3つから3つを選んで並べる順列です。
    すなわち3P3=3・2・1=6 です。
    よって、組合せは、上の4P3を3P3で割れば求められます。
    (4・3・2)÷(3・2・1)=4
    答えは4通りです。
    一般式としては、
    nCr=nPr÷rPrですね。

    「組合せ」の基本の復習が終わったところで、次は「同じものが含まれる順列」の復習に進みます。
    例題 a、a、a、b、bの5文字の並べ方は何通りあるか。
    これは、普通の順列5P5ではダメですね。
    普通の順列の計算では、3個あるaや2個あるbをそれぞれ区別して並べてしまうことになりますが、見た目が同じものは、同じ並べ方です。
    このaとあのaは実は違うと言われても、見た目が同じですから、同じ並べ方として数えるしかありません。
    5P5では、同じ並べ方を何回もダブって数えてしまうことになります。

    では、どうするか?
    同じものが含まれる順列は、これらの文字を入れる箱をまずイメージします。
    5個の箱が横に並んでいます。
    その箱のどれにa3個を入れるかを考えます。
    残る2個の箱には自動的にbが入ります。
    3個の箱の選び方で、上の5文字の並べ方を求めることができます。
    すなわち、5C3=(5・4・3)÷(3・2・1)=10
    答えは10通りです。
    ちなみに、bを入れる箱2個を選んでも同じ結果となります。
    5C3=5C2です。
    5C2=(5・4)÷(2・1)=10
    同じですね。

    さて、以上で復習が終わりました。
    いよいよ、ここから一番上の問題を解いていきますよー。

    例題 (a+b)4 を展開しなさい。

    ( )を全て書いていけば、
    (a+b)(a+b)(a+b)(a+b)
    となります。
    これを公式などを使わず、逐一展開していくと、
    =aaaa+aaab+aaba+aabb+abaa+abab+abba+abbb+baaa+baab+baba+babb+bbaa+bbab+bbba+bbbb
    同類項をまとめて、
    =a4+4a3b+6a2b2+4ab3+b4
    となります。
    ( )の中の文字aとbのどちらか1つを選んで4つ並べていくことで1つの項が形成されるのをご理解いただけるでしょうか。
    これを、このように逐一展開するのではなく、計算で解いていく方法はないでしょうか。

    aaaaすなわちa4という項は1つしかないことは逐一展開しなくても予想がつくでしょう。
    aaab、すなわちa3bは、逐一展開する中で何回か同じものが出てくるでしょう。
    それは、何回出てくるのでしょうか?
    その回数がa3bの係数となるでしょう。
    その計算方法はないでしょうか?
    それは、aaabの4文字の並べ方と同じ数ではないでしょうか。
    何番目の( )からbを選んだかの数と同じという言い方もできます。
    「同じものを含む順列」の考え方をここで利用できます。
    aaabの4文字を並べる順列。
    4C1=4です。

    次に、aabb、すなわちa2b2の係数はどうなるでしょう。
    aabbの4文字を並べる順列の数と同じでしょう。
    すなわち、4C2=(4・3)÷(2・1)=6です。

    abbb、すなわちab3の係数はどうでしょう。
    abbbの4文字を並べる順列の数と同じでしょう。
    すなわち、4C3=4C1=4です。

    最後にbbbb、すなわちb4は、1回しか出てこないとすぐに判断できますが、これも組合せの考えを使うならば、
    4C4=1とみなすことができます。
    ならば、最初のaaaaすなわちa4の係数も、4C0=1とみなすことができますね。
    bを1回も選ばないということです。

    よって、
    (a+b)4
    =4C0a4+4C1a3b+4C2a2b2+4C3ab3+4C4b4
    =a4+4a3b+6a2b2+4ab3+b4

    逐一展開したときと同じ結果になりました。ヽ(^。^)ノ

    これを一般化したものが「二項定理」です。
    二項定理をここに書こうかと思いましたが、上の式でも読みにくいのに、nだのrだと文字ばかりになると最悪の読みにくさなので、興味のある方は検索してみてください。

    さて、今回ご参加は一名様でした。
    今回ご参加の方から次回欠席のご連絡をいただきましたので、この「二項定理」の説明を次回もやろうと思います。
    数A「組合せ」の基本と「同じものを含む順列」を復習し、「二項定理」の理解に集中できる状態にしておいていただけますと、スムーズでしょう。

    ◎日時  5月20日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「整式と分数式」を続けます。p6「二項定理」から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。






      


  • Posted by セギ at 15:42Comments(0)大人のための講座

    2017年05月01日

    不等式の範囲に関する問題。


    さて、今日はこんな問題から。

    問題 次の連立不等式にあてはまるxの値のうち、整数のものが5個あるときの、aの値の範囲を求めよ。
    5x-4≦3x+10
    3x-2a≧3

    「方程式・不等式」の単元でも、関数の単元でも、xやyしか出てこない問題なら解く子が、他の文字、aやmやtが問題文に出てきた途端に、全く手をつけなくなることがあります。
    問題が何を言っているのか、わからないと言うのです。
    xやyに対する認識もふわふわしている場合、他の文字まで対応できないのかもしれません。

    しかし、上の問題の場合、とにかくやれることがありそうなのですが、それもやろうとしないのは残念です。
    無論、単純な計算問題ではありませんから思考力は問われますが、見ただけで諦めている様子の子が多いのです。
    子どもは、解き方の最後まで見通せないと、1行も答案を書きださないことがあるんですが、そんなことをやっていたら応用問題は解けるようになりません。
    とにかく、今できることは何かを考えましょう。
    1つ目の不等式は、aを含んでいないので、普通に解けることに気づくはずです。
    できることをまずやってみると、問題がほぐれてきます。

    5x-4≦3x+10
    2x≦14
    x≦7

    さて、次にどうしましょうか?
    下のほうの式も、解けるだけ解いてみたらどうでしょうか?
    3x-2a≧3
    3x≧2a+3
    x≧2/3a+1

    よって、xの範囲は、
    2/3a+1≦x≦7
    とわかります。

    最初の問題文に戻ると、xの整数値は5個あるとなっています。
    具体的には、3,4,5,6,7がその整数値でしょう。
    ということは。
    2/3a+1という上の左辺を1つの数ととらえたとき、その数が2であったら、xの整数値に2が含まれてしまいます。
    ですから、左辺は2よりは大きいことが必要です。
    また、左辺が3より大きくなってしまうと、xの整数値に3が含まれなくなってしまいます。

    ゆえに、上の不等式から、
    2<2/3a+1≦3
    という新しい不等式を導くことができます。
    これを解いて、
    1<2/3a≦2
    3/2<a≦3

    これが解答です。

    応用問題への姿勢は、子どもによって大きく違ってきますが、代表的なのは2つのタイプです。
    1つ目は、応用問題を見た途端に、もう解くことは諦めてしまう子。
    小学生からそういう傾向は表れます。
    文章題となると、もう全く解かないし、解かなくてもいいと思っている子がときどきいます。
    文章題を解かなくても、計算問題だけ解けば、小学校のカラーテストなら70点から80点くらいは取ることができます。
    あるいは、以前に何度も書きましたが、
    「今はかけ算を勉強しているんだから、かけときゃいいんでしょう?」
    という判断で式を立て、それで正解しているだけの子もいます。
    それで、そこそこ算数はできると満足しています。

    保護者の方も、その点数で「まあまあできているんじゃないの」と思ってしまい、中学受験を考えて塾に入れたりしますと、ここから悲劇が始まります。
    中学受験の受験算数は、入試に出る計算問題は2題程度です。
    あとは、全て文章題です。
    「1行問題」と呼ばれる易しい典型題さえ、そういう子にとっては、難解な応用問題です。
    だから、塾から出される宿題は、ほとんど解けません。
    また宿題をやっていないと怒られたって、わからないんだから解きようがない。
    なんで自分に解けと言うのか、意味がわからない。
    ちょうど反抗期と重なっていることもあり、大人の言うことには内心で全部反抗しています。
    結果、塾に3年通っても、線分図の描き方1つマスターできない子もいます。

    「わからない」と本人は言いますが、わかろうとしているかどうかは、かなり怪しいです。
    受験が近づくと、さすがに入試に落ちるのは嫌だと思うからなのか、以前は解かなかった問題を解くようになりますから。
    わかろうと努力すればわかることも、実はかなりあるということでしょう。
    意欲の問題が大きいのです。
    わかるのなら、最初からこれくらいの意欲で3年間学習すれば良かったのにね、と思うのですが、後悔先に立たずは子どもの常です。

    これは「カラーテストの点数が80点では中学受験は無理」というような単純な話ではありません。
    その80点の取り方の話です。
    問題を解く本人の姿勢の問題です。
    応用問題は、自分には解けないもの。
    そういう限界を決めていない子なら、今がどうであれ伸びていく可能性はあります。

    応用問題への態度としてよくある、もう1つのタイプ。
    これは、応用問題の典型題ならば解けるタイプです。
    応用問題も、教科書や参考書の例題として解説されているものは典型題です。
    典型題として認識し、解法パターンを記憶すれば、解けるようになる子は多いです。
    そういう子は、よく勉強し、努力もしているので、中学生ならば、定期テストの成績は良いことが多いです。

    しかし、入試問題はそのような典型題ばかりとは限りません。
    私立の学校では、学校の方針として、あえて典型題ばかりで入試問題を構成し、努力しているかどうかを評価する場合もありますが、見たことのないタイプの応用問題を入試に出す学校も多いです。
    本当はそれも典型題を2~3種類組み合わせた問題であり、全く新しい問題というわけではないのですが、子どもが「この問題は前に解いたことがある」と感じる種類の問題ではありません。
    高校入試でも、都立自校作成校の数学の問題は、後半は全てそのような問題になります。
    見たことのある問題、解いたことのある問題しか解けないタイプの秀才は、都立自校作成校の問題にはほとんど歯が立ちません。
    もっとも、都立自校作成校の数学の過去問は100点満点で30点から40点しか取れないとしても、合格の可能性がないわけではありません。
    他の受験生も大半がそんなものだからです。
    とにかく高い内申を取ることと、他の科目で取れる点を確実に取ることを実行できれば、数学が30点でも自校作成校に合格は可能です。

    しかし、それは数学的には敗北しているということです。
    上のよくある2パターンではなく、第3のパターンに進みたいですね。
    「初見の応用問題を自力で解くことができる」
    そういう、本物の学力を持ちたいものです。

    そのためには、普段から応用問題への姿勢を変えていく必要があります。
    解法をすぐ見て、解き方を覚えるのではなく、まずは考えてみたいです。
    自分で何とかしようとすることが大切です。
    上の問題で言えば、与えられた連立不等式のうち、1本はすぐ解けるのだから、とにかく解いてみること。
    2本目もどうなるかわからなくても、とりあえず解いてみること。
    解けないのかもしれなくても、試行錯誤をしてみること。
    やれることをとりあえずやってみると、その先のステージに進むことができ、そこから何ができるかを考えることができます。
    途中で詰まってその先に進めないことも多いかもしれません。
    でも、いつかは最後までたどりつけます。
    そういう姿勢で練習を繰り返すことで、初見の応用問題を解けるようになっていきます。

    解き方がわからないと、全く手が動かない。
    最後まで解ける見通しがないと、1行も答案を書かない。
    答案は白紙で、何もやった跡がない。
    解説を聞いて納得し、同じ問題は解けるようになるが、また別の応用問題には立ち往生。
    毎回、その繰り返し。
    それでは、入試問題を解けるようにはならないと思います。

    「だって、どうやるのか、本当に全くわからない」
    そういう声も聞くのですが、そういう子は、何かを考えている様子が見られないことが多いです。
    考えている様子はなく、ただ困っているようです。
    そして、私がしびれを切らして説明するのを待っています。
    そんなふうに見えてしまうことが多いのです。
    できることの選択肢が頭の中にザッと並び、それを取捨選択している気配が目の色にうかがえないのです。
    これは感覚的なものなのですが、目が意識の内側を向いているように見えるとき、この子は本当に考えているという手応えを得ることがあります。
    全く動きはないが、この子は考えている。
    分析と判断を、今、繰り返している。
    そういう表情というのは、確かにあります。
    考えているふりをしているときの表情とは本質的に異なるものです。
    「考えているふり」の表情を作っても、せいぜい1分しかもちませんし。
    人間、本気で考えている場合、5分なんてすぐに過ぎますし、本人の体感ではそんなのは30秒にもならないのですから。


    「何をどう考えていいのか、わからない」
    これももっともな話なのですが、まず「今、何ができるか」を考えることから始めてみましょう。
    応用問題を解ける人は完全に最終解答まで見通して問題を解いている。
    そのように誤解している子は多いですが、解き方を知っている問題を解くのでない限り、そんなことはほとんどありません。
    最後までは見通せないまま解きだしている場合が多いのです。
    とにかく、できることをやってみる。
    整理できることは整理する。
    どうゴールするかを考えるのではなく、とにかくスタートすることから始めてほしいと思います。
    上の問題で言えば、まず1つ目の不等式を解いてみることを発想できるかどうか、だと思うのです。



      


  • Posted by セギ at 12:56Comments(0)算数・数学