たまりば

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2016年06月20日

7月2日(土)、大人のための数学教室を開きます。


6月18日(土)、大人のための数学教室を開きました。今回も「整数の性質」、公倍数・公約数の学習です。
公倍数・公約数は、小学校5年生で最初に学習します。
現在、学校では使うことがほとんどない略称に、G・C・DとL・C・Mというものがあります。
G・C・Dは、the Greatest Common Divisor すなわち、最大公約数。
L・C・Mは、the Least Common Multiple すなわち、最小公倍数。
公約数は、その数よりも小さい数が大半なのに、それに「最大」とつく。
公倍数は、その数よりも大きい数か大半なのに、それに「最小」とつく。
そんなこんなで頭がこんがらがってしまう小学生が多い単元です。
そこに訳のわからない英語の略称が入ってくるとさらに混乱します。
そのせいだけでもないでしょうが、今はこの略称を教えることはほとんどありません。

授業は、最大公約数・最小公倍数を素因数分解から求める方法と連除法で求める方法を解説し、そこから、公倍数・公約数を用いた問題を解きました。
この問題が難しかったようです。

問 35/18、50/63 のいずれに掛けても積が自然数となるような有理数のうち最小のものを求めよ。

この問題、「積が自然数となる有理数」という言い方で混乱が起こりやすいようです。
内容自体は、中学受験の受験算数で小学生が解くものですので、そんなに難しいわけではありません。
ネックとなるのは用語の問題なのでしょう。
「自然数」「有理数」あるいは「実数」という言葉が問題文中に出てくると、何のことだったっけとなるのは、中学生・高校生にも多いです。
一方、そういうことを全く気にせず無視する子が、案外楽にこういう問題を解いたりもします。

「自然数」とは、1、2、3、4、・・・と無限に続く正の整数のこと。
最も自然発生しやすい数の概念です。
原始人は、森で見つけた獲物の数を仲間に伝えるために自然数を発見したかもしれませんね。

その後、人類の歴史の中で負の数や0が発見されていきます。
そうして生まれたのが「整数」。
「整数」は、0と負の整数と自然数を含みます。

小数や分数という考え方も同時に生まれたでしょう。
ものごとは整数で表されることばかりではありません。
分数という概念が生まれます。
その、分数で表すことができる数が「有理数」です。
「分数」と「整数」を区別する人がいますが、整数は全て分数で表すことができます。
ですから、整数は有理数に含まれます。

このように、数は拡張される度に以前の数の概念を含み込んでいきます。
それは、数が発見された歴史と一致しているでしょう。
そういう「含み込んでいく」という概念が理解しづらいのかもしれません。
整数と自然数は別のもので、1つもかぶっていないと誤解してしまう。
整数と有理数は別のもので、1つもかぶっていないと誤解してしまう。
そういう誤解が問題の読み解きを難しくしてしまうことがあるのかもしれません。
「分数」「小数」にきっちりとした線が引かれているという誤解も、そういう考え方でしょう。
それは表記法が異なるだけ。
「分数」と「小数」を区別する考え方にあまり意味はありません。
同じ数を分数でも小数でも表すことができるのですから、その区別は無意味です。
存在する数そのものをどう分類していくかが重要です。

さて、ここで問題となるのは、分数で表すことができない数はどうなるのかということ。
小数で表そうとしても永遠に循環もせずに不規則に数字が続いていく数。
これが「無理数」です。
そんな数あるの?
と、これだけ聞くと不思議に感じるかもしれませんが、そんなに特別な数ではありません。
√2、√3など、根号を使ってしか表せない数が無理数ですね。
他に、円周率π(パイ)がそうです。
こうやって具体例を聞くと、無理数なんて名前のわりによくある数だなと感じると思います。

有理数と無理数は、1つもかぶっていません。
これは、はっきり二分されます。
有理数でなければ無理数。
ある段階までは、それで話が済むのです。
そして、有理数と無理数を合わせた数を「実数」と言います。
実数の中に、有理数も無理数も含まれます。

ここでまた何か誤解があり、
「無理数は実数じゃない!」
と言い張る高校生と不毛な議論をしたこともありますが、無理数は実数です。
現実にこの世に存在している数です。
「実数」と「無理数」の語感が馴染まないことからくる誤解なのだろうと思いますが、「有理」の反対は「無理」であり、「実」と対比される概念ではありません。

では、「実数」と対立する概念は何か?
それが「虚数」です。
虚数を学ぶと、「実数」や「有理数」という言葉も頭の中に定位置をもって整理されるのかもしれません。

さて、話を戻して、上の問いは、どう解いていくのか。
求めるものは、35/18、50/63 のいずれに掛けても自然数となる有理数のうち最小のもの。
有理数ですから、分数で表すことができます。
この有理数をb/aと表すことにしましょう。
35/18×b/a
50/63×b/a
の答えが自然数になるということは、約分されて分母が1になるということです。
ということは、bと分母の18や63を約分して、分母が1になれば良い。
つまり、bは18と63の公倍数であれば良いのです。
ただし、「最小のもの」という指示が問題文にありますので、公倍数の中で最小のものでしょう。
すなわち、bは、18と63の最小公倍数である126。
また、aについては、約分して分母が1になることを優先するなら、最初からaが1であれば面倒がないような気がしますが、これも「最小のもの」という指示があるため、分母aはできるだけ大きい数であるほうが、有理数b/aは小さい数となります。
ということは、aは35や50と約分して1になる数のうちで最大のものであれば良い。
すなわち、aは35と50の最大公約数。
よって、答えは、126/5となります。

さて、次回の数学教室をお知らせです。

さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
◎日時  7月2日(土)10:00~11:30
◎内容  数A「整数の性質」の学習を続けます。p97例題11から。
◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  メールにて、ご予約をお願いいたします。
       左の「お問合せ」ボタンからご連絡ください。
       既にご参加いただいている方は携帯メールアドレスにご連絡ください。     







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