たまりば

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2011年10月24日

勉強は何のためにするのか



例えば、サイン・コサイン・タンジェントくらいならば、これは測量に使うのだろうなあ、と子どもでも想像がつきます。
しかし、虚数となると、何に使うのか、見当がつかなくなってきます。

2乗したらマイナスになる数字?
何、それ?
マイナスとマイナスをかけたら、プラスでしょう?
ありえなくなーい?

自分の理解の範囲を超えることを学び始めると、心の内の疑問が深まっていきます。
何のために自分はこんな訳のわからないものを勉強しているんだろう。
そもそも、勉強は、何のためにするんだろう。

子どものこうした疑問は、「勉強したくない」という気持ちから発している場合が大半です。
勉強がわからなくて、つらい。
そういう子どもは、勉強しない理由を探しています。
「勉強しない自分」を肯定したい。

やりたいことならば、「何のためにそれをするのか」なんて考えないです。

あなたは、何のためにテレビドラマを見るのか?
何のためにゲームをするのか?
何のためにマンガを読むのか?
何のためにサッカーをするのか?

こんな疑問を投げかけたら、子どもは嫌な顔をします。
楽しいことには、理由は要らない。
やりたくないことをやらされているから、理由を求めます。

だから、理由をこちらが明確に語ったところで、納得して勉強し始めるものではないのですが、論破しないことには、ますます勉強しなくなるので、訊かれたら、理由は説明しなければなりません。

教育というのは、最大規模の国家プロジェクト。
目的は、もちろん、次世代の優秀な人材の育成です。
この文明を維持し発展させるためには、人材が必要です。
早い話、研究者を育てなければなりません。
研究者の卵が、大学で、ある程度のことを学ぶために、高校ではどの程度ことを学ぶ必要があるか。
そのために、中学では、どの程度のことを学ぶ必要があるか。
教育システムというのは、上からの逆算システムなので、数学の苦手な子が、「こんなのわからない」「自分には関係ない」と音を上げても、そんなの知ったこっちゃない、という側面があります。
「おまえのためのプロジェクトではない」ということです。
普通に生活していくために必要なことは、全て小学校で学べます。
中学で学ぶことは、もうほとんど不必要な領域です。

こういう話を始めると、子どもは大変へこむのですが、この話には、続きがあります。

現実がそうであったとして、では、どういう教育システムなら納得がいくのか。
たとえば、12歳のときに選別テストを行い、能力の高い子のみに高度な教育を与え、他の子は、一般労働者として、職業訓練をするのか?
そんな教育システムの国に、住みたい?
たった1回のテストで選別されたい?
本当に、それが望み?
「おまえは頭が悪いから、これ以上の教育を受ける必要はない」
そんなことを言われたいの?

今のシステムのほうが、ずっといいでしょう?

だけど、国家プロジェクトなんかくそくらえ、です。
勉強する理由が、上から通達されるものであっては、たまりません。
他人に、勉強する理由を押しつけられたくない。
理由を押しつけられたら、その通りに勉強するの?
なぜ勉強するのかは、自分自身の問題として、自分が考えること。

何のために勉強するのか。
それは、自分で考えること。
勉強のわからないところを、わかるようになる手伝いは、する。
でも、勉強する理由を、私はあなたに押しつけない。

「なぜ勉強しなければならないの?」と訊かれたら、私は、子どもたちに、そのように話してきました。



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