たまりば

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2020年10月08日

高校英語。複合関係副詞の wherever と however。

高校英語。複合関係副詞の wherever と however。

さて、今回は、複合関係副詞 wherever です。
これも、前回の whenever 同様、副詞ですので、修飾節しか作りませんが、意味は2通りあります。

まず、「~するところならどこでも」の用法。
I followed my mother wherever she went.
私は、母の行くところならどこでもついて行った。
=I followed my mother to any place where she went.

もう1つの用法が譲歩の用法。「どこで~しようとも」の用法です。
Wherever you are, remember that we will be thinking of you.
あなたがどこにいても、私たちがあなたのことを考えていることを覚えていて。
=No matter where you are, remember that we will be thinking of you.

これもまた、文脈判断です。

2番目の文が、「~するところならどこでも」という意味にはならないことは、文脈から判断できると思います。
「あなたがいるところならどこでも、私たちがあなたのことを考えていることを覚えていて」というのは、意味をなさない文ですから。

しかし、1番目の文は、「母がどこに行こうとも、私はついて行った」と訳したら意味が伝わらないのかというと、そんなことはありません。
それはそれで意味は通じます。
「私は、母の行くところならどこでもついて行った」と「母がどこに行こうとも、私はついて行った」は、状況は同じです。
違うとしたら、力点が「場所」なのか、「母」なのか、ということかもしれません。
力点が違うということで使いわけられる人もいると思いますが、そういうのはよくわからないという人も多いと思います。
そうなるとお手上げですが、これの書き換え問題などほとんど出ませんから、安心してください。
出題されるのは、もっと簡単な、例えば、whenever と wherever の使い分けなどです。
それなら、わかりますよね。
ですから、あまり深追いしなくて大丈夫です。


もう1つの複合関係副詞は、however。
これは、「譲歩」の意味一択なので、意味としてはわかりやすいです。
2種類に分けることはできますが、文の構造が異なるので、文脈判断の必要はありません。
1つは、「however+S+V」の用法で、「どのように~しても」という意味となります。

However you do it, the result is the same.
どのようにやっても、結果は同じだ。

あえて書き換えるのなら、以下のようになります。
=In whatever way you do, the result is the same.

テストに出るとは思えないので、一応目を通しておく程度で大丈夫です。


もう1つは、同じ「譲歩」の意味ですが、however が後ろに形容詞や副詞を伴う用法です。
むしろこちらのほうが用法としてメジャーだと思います。

However incredible the rumor was, it was believed by the natives.
どれほど信じられない噂であっても、それは原住民たちに信じられていた。

これは語順に特徴があるので、乱文整序問題に出題されることがあります。
however は形容詞または副詞を伴って文頭にきて、その後にS+Vという語順になります。

書き換えは、
=No matter how incredible the rumor was, it was believed by the natives.

この語順は間違えやすいところなので、もう何年も前、そのことを強調して生徒に説明したことがありました。
however あるいは no matter how を書いたら、すぐに副詞か形容詞。その後、主語・動詞。
しかし、説明を聞いている間、その子は、ずっと浮かない顔でした。
とりあえず練習問題を解いてみよう、と提案しても、手が動かず、何かをずっと考えこんでいるのです。

語順がわからないのだろうか?
形容詞・副詞という文法用語はもう幾度も説明したが、やはりわからなかったか?

「何がわからない?」
と声をかけても何も言わないので、色々と先回りして解説を加えましたが、浮かない顔のままです。
「・・・何がわからない?」
再度声をかけると、その子は、ようやく、こんなことを言いました。
「however って、違う意味だと思う」
「・・・え?」
「・・・」
「・・・however は、『しかしながら』という意味の譲歩の副詞もありますね。それのことですか?」
「・・・」
「・・・見た目が同じだけど、用法の違う単語は、英語には沢山ありますよね。例えば、who は疑問詞だったり、関係代名詞だったり」
「・・・?」
「見た目は同じだけど、品詞の違う単語が、英語にはあります。like は、動詞なら『好きだ』ですが、前置詞なら『~のような』ですよね」
「え・・・?」
「そういうことがあるということに、気づいていなかった・・・?」
「・・・」

・・・もう高校生なのに、そのことに気づいていなかったようなのでした。
いや、正確には、気づいたり、気づかなかったりと、曖昧なことを繰り返してきたのではないかと思います。
だから、別の単語なのに意味を混同して訳がわからなくなることが、これまでも多かったのかもしれません・・・。
自分が覚えている意味で文の意味をとらえようとしても、よくわからない。
違う意味だと言われるが、どこがどう違うのか、どう見分けるのか、わからない・・・。

私が解説している、however を含む文の語順などということよりも、ずっと手前のことで、その子は悩んでいたのでした。

個別指導をしていると、こういうことはよく起こります。
こちらが重点的に解説している新しい文法事項のはるか手前で、生徒は、関係ないことを頭の中でつなげて、悩んでいたりします。
人間の脳は、関係ないことを関連づけてしまう癖があるのです。
人間の脳は、複雑なことを勝手に簡単なことに直してしまう癖もあります。
どちらも、学習上の妨げとなることが多いです。

複合関係副詞 however の解説をしているのに、それを聞いている側は、「however は『しかし』という意味なのに、変だなあ、変だなあ」と、そればかり考えている・・・。
しかも、口に出さず。
それでは、学習になりません。
そういう疑問があるのなら、言ってくれればいいのですが、そうした疑問を口には出さず、そのことをずっと考え続け、しかも、自分の考えのほうが正しいのにと思いこんでいる子もいます。

英語学習の初期で言えば、this の扱いなどもそうです。
This is my dog.
といった文を最初に学習し、this は「これ」という意味だと固定して覚えてしまうと、
This dog is mine.
といった文を作れないのです。
乱文整序問題では、
This is dog mine.
といった文を作ります。
本人の中では、それ以外の正解がないのです。
それがなぜ間違いなのか、理解できないのです。
しかも、理解できないけれど、質問もしないのです。

疑問があっても口には出さず、そのことをずっと考え続け、しかも、自分の考えのほうが正しいと思いこんでいる。
成績不振の子に多い傾向です。
自分が誤解しているにも関わらず、教える者に対して懐疑的になることもあるようです。
この先生が教えていることは、何かおかしいなあと勝手に考えてしまうのです。
それでいて疑問を口にすることはないので、解決しません。

学校の先生に対してもそのようです。
特に現代は、生徒から先生に意見を言うことは、やってはいけないことになっている風潮もあり、さらに質問しにくいのかもしれません。
内申を気にして、先生の機嫌を損ねたくないといった、計算高い理由もあるのかもしれませんが、それだけではない気がします。
疑問を口にしたり、反対意見を言ったりすることは、和を乱すよくないことだという意識があるように見えるのです。
社会が変質してきているということなのかもしれません。
何かを批判する人に、良い印象を持たないようです。
自分が批判されたわけではなくても。
批判したり反対したりする人は、異質な人、良くない人。
現状や「上の人」が決めたことを全て肯定し、上手くやっていける人が良い人。
これも同調圧力というものでしょうか。
それでいて、疑問が消えるわけではないので、心の中では、疑問は相手への不信感に簡単に変わっていきます。

よくないなあ。

「好きでもないのに英語を学習させられている」という感覚の人ほど、英語に対する誤解が多いです。
英語の欠点を見つけて、だから自分は英語は嫌いなんだ、英語なんか勉強する必要はないんだ、としたいからでしょうか。
英語への見方が、ニュートラルではないのです。
それが、英語の先生への不信感に簡単に変わっていきます。
ますます英語が嫌いになります。

よくないです。
疑問は小さいところから解決していきましょう。




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