たまりば

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2020年09月10日

高校数Ⅱ「図形と方程式」。三角形の面積。

高校数Ⅱ「図形と方程式」。三角形の面積。

さて、今回は、座標平面上の三角形の面積の求め方です。
例えば、こんな問題。

問題 点O(0,0)、B(8,2)、C(3,5)を頂点とする三角形OABの面積を求めよ。

これも、実際に座標平面にこの三角形を描いて考えるとわかりやすいと思います。

高校生に自力で考えてもらうと、発想が中学生に戻り、中1で学習した解き方をする子が大半です。
すなわち、この三角形を取り囲むように、三角形の頂点が周上にある長方形を描き、その長方形から、余計な直角三角形を3つ引いて、△OABの面積を求める方法です。
間違った方法ではありません。
まずは、それで解いてみましょう。

△OABを囲むように長方形を作ると、縦5、横8の長方形となります。
そこから、不要な三角形を3つ分の面積を引きます。
5・8-1/2・3・5-1/2・5・3-1/2・8・2
=40-23
=17

△OABの面積は、17です。

しかし、せっかく、2点間の距離の求め方や点と直線との距離の求め方を学習したのですから、それを利用した解き方を考えてみましょう。
この△OABを、底辺AB、頂点Oの三角形とみなします。
まずは、底辺の長さを求めましょう。
点A(8,2)とB(3,5)の距離ですから、2点の距離の公式に代入すると、
AB=√(8-3)2+(2-5)2
=√25+9
=√34

底辺をABとみなしたら、この三角形の高さは、点Oと直線ABとの距離となります。
そのため、まず直線ABの式を求めましょう。
2点(8,2)、(3,5)を通る直線ですから、2点を通る直線を求める公式に代入して、
y-2=-3/5(x-8)
両辺を5倍して、
5y-10=-3(x-8)
5y-10=-3x+24
3x+5y-34=0

この直線と、点O(0,0)との距離ですから、点と直線との距離の公式に代入して、
距離d=|-34|/ √9+25
=34/√34

よって、
△OAB=1/2・√34・34/√34
=17

上と同じ面積を求めることができました。

しかし、この求め方、高度な考え方を利用しているわりに、むしろ、中1で学習した求め方よりも計算が面倒くさくなっている気がします。
ご安心ください。
これも、公式があります。

点0(0,0)、A(x1,y2)、B(x2,y2)のとき、
△OAB=1/2|x1y2-x2y1|

この公式に代入してみましょう。
△OAB=1/2|8・5-2・3|
=1/2|40-6|
=1/2・34
=17

・・・わあ、簡単だあ。

では、この公式を証明しましょう。
底辺を線分ABと見るのは、上の解き方と同じです。
まず、底辺を求めましょう。
AB=√(x2-x1)2+(y2-y1)2 となります。
次に、この三角形の高さ、すなわち、点0とABとの距離dを求めます。
そのために、直線ABの式を求めると、
y-y1=y2-y1 / x2-x1 (x-x1)
これを整理します。
両辺をx2-x1 倍して、
(y-y1)(x2-x1)=(y2-y1)(x-x1)
全て左辺に移項して、
(y-y1)(x2-x1)-(y2-y1)(x-x1)=0
展開して、整理すると、
-(y2-y1)x+(x2-x1)y-x2y1+x1y1+x1y2-x1y1=0
(y2-y1)x-(x2-x1)y-(x1y2-x2y1)=0
よって、点0(0,0)との距離は、
d=|0-0-(x1y2-x2y1)| / √(y2-y1)2+(x2-x1)2
ところで、この分母√(y2-y1)2+(x2-x1)2=ABであ。
よって、d=|x1y2-x2y1| / AB
したがって、
△OAB=1/2・AB・d
=1/2・AB・|x1y2-x2y1| / AB
=1/2|x1y2-x2y1|


原点を通る三角形の面積は、この公式で簡単に求めることができます。
それでは、こんな問題はどうでしょうか。

問題 点(3,4)、(-4,1)、(2,-5)を頂点とする三角形の面積を求めよ。

原点を通っていない・・・。
では、上の公式は使えないでしょうか?
いいえ。
ちょっと工夫すれば使えます。

原点を通る三角形になるよう、3点を平行移動させればよいのです。
どれでもいいのですが、今回は、点(2,-5)を原点に移動してみましょう。
(2,-5)が、(0,0)に移動するのですから、x軸方向に-2、y軸方向に+5だけ平行移動することになります。
それにあわせて他の点も移動すれば、全体に平行移動したことになりますから、もとの三角形と面積は等しいです。
(3,4)は、(1,9)に。
(-4,1)は、(-6,6)に。
よって、求める三角形は、点(0,0)、(1,9)、(-6,6)を頂点とする三角形と面積は等しいです。
これを公式に代入すると、
1/2|1・6-9・(-6)|
=1/2|6+54|
=30
これが求める面積となります。




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