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2020年07月23日

高校数Ⅱ「図形と方程式」。直線の方程式の求め方。その3

高校数Ⅱ「図形と方程式」。直線の方程式の求め方。その3

高校数Ⅱ「図形と方程式」の学習の続きです。
前回学習した、直線の方程式に関する公式は次のものでした。

傾きがmで、点(x1,y1)を通る直線の方程式は、
y-y1=m(x-x1)

また、2点(x1,y1)、(x2,y2)を通る直線の方程式は、
y-y1=y2-y1/x2-x1 (x-x1)

平行な2直線は、傾きが等しい。
垂直な2直線は、傾きの積が-1。

今回は、それの応用編です。

問題 直線2x+y+2=0 に平行で、点(1,2)を通る直線の式を求めよ。

まず与えられた式を、y=・・・・の形に直して傾きを求め、その上で、点(1,2)を代入して解くという方法を思いつけたら、それはそれでよいのです。
ただ、これを瞬時に解く公式もあります。

点(x1,y1)を通り、直線 ax+by+c=0 に平行な直線の方程式は、
a(x-x1)+b(y-y1)=0 です。

ax+by+c=0 という式の形に最初は戸惑う人もいるかもしれません。
中学時代は、直線の式は、y=・・・・の形でなければダメと言われましたが、高校では、右辺が0になる式も用います。
この後、この形のほうが利用しやすい別の事柄があるからなのです。
a、b、cは具体的な数字が入ります。
上の公式は、ax+by+c=0 をy=・・・に変形してみれば理解できます。
ax+by+c=0
by=-ax-c
y=-a/b・x-c/b
よって、この直線の傾きは、-a/b です。
前回学習した公式を利用すると、傾きが-a/bで、点(x1,y1)を通る直線は、
y-y1=-a/b(x-x1)
両辺をb倍して、
b(y-y1)=-a(x-x1)
左辺に移項して、
a(x-x1)+b(y-y1)=0
これが、上の公式です。

この公式を用いると、上の問題は瞬時に解けます。
直線2x+y+2=0に平行で、点(1,2)を通る直線だから、
2(x-1)+(y-2)=0
このまま答えとするのではなく、整理します。
2x-2+y-2=0
2x+y-4=0
これが上の問題の解答です。

この公式とセットで覚えるとお得な公式は、

直線ax+by+c=0に垂直で、点(x1,y1)を通る直線は、
b(x-x1)-a(y-y1)=0

この公式も、上のような変形の仕方で導くことができます。興味がありましたら、上と同じようにしてやってみてください。
これらの公式は覚えにくいです。
別にこんな公式を覚えなくても、まず傾きを求める解き方でも解けます。
ただ、困るのは、この先、問題集の解説で、この公式を当然のように使い、特に説明も加えていないものがあることです。
何で急にこんな式が立っているのか、わからない・・・。
そうならないために、こういう公式もあると頭の隅に置いておきましょう。
自分では使わなくても良いので、問題集の解説を読んで意味がわからなかったとき、
「あれ?あの公式を使っているのかな?」
と考えることができれば、学習が先に進みます。

こうした公式のメリットは、問題を解く時間を短縮できることです。
直線の式1本求めるのに、まず傾きを求める解き方では、2分~3分かかります。
この公式を使えば、30秒もかからないのです。
逆に言えば、それ以外には特にメリットはないので、どうしても覚えられなかったら、覚えなくても大丈夫です。

高校生としては、このあたりの内容でどうしても覚えてほしいのは、冒頭に書いた4つの内容。
これらは使う機会が多いので、いちいち中学生の解き方で時間をかけていると、テストでは時間が足りなくなります。
それ以上の公式は、使う機会も限られているので、本人の覚える力に応じてで構わないと思います。


問題 直線ax-6y-5=0が直線2x-3y+6=0に平行であるとき、定数aの値を求めよ。

これも、傾きを求めれば解ける問題です。
それぞれの直線を、y=・・・・の形に変形し、傾きを比較すれば、定数aを求めることができます。
やってみましょう。

ax-6y-5=0より
-6y=-ax+5
y=a/6x-5/6
よって、この直線の傾きはa/6です。
2x-3y+6=0
-3y=-2x-6
y=2/3y+2
よって、この直線の傾きは2/3です。
この2直線は平行なので、傾きは等しいですから、
a/6=2/3
a=2/3 ×6
a=4

これにも、公式があります。

2直線a1x+b1y+c1=0、 a2x+b2y+c2=0 が、
平行なとき、a1b2-a2b1=0
垂直なとき、a1a2+b1b2=0

上の問題にこの公式を用いると、
a・(-3)-2(-6)=0
-3a+12=0
-3a=-12
a=4

与式をいちいちy=・・・の形に変形せずにすぐに式を立てることができます。
覚える余力のある人は、覚えておくと良い公式です。

なぜこの公式が成り立つのか、考えてみましょう。
直線a1x+b1y+c1=0 の傾きを求めましょう。
b1y=-a1-c1
y=-a1/b1-c1/b1
よって、傾きは、-a1/b1
また、a2x+b2y+c2=0 は、
b2y=-a2x-c2
y=-a2/b2-c2/b2
よって、傾きは、-a2/b2

この2直線が平行なとき、傾きは等しいので、
-a1/b1=-a2/b2
a1/b1=a2/b2
両辺に b1b2 をかけて、
a1b2=a2b1
a1b2-a2b1=0
となります。
この2直線が垂直なとき、傾きの積は-1ですから、
-a1/b1・-a2/b2=-1
両辺に b1b2 をかけて、
a1a2=-b1b2
a1a2+b1b2=0
となります。





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    この記事へのコメント
    {a, -6} = k*{2, -3} を解いて (k=2) a=4
    Posted by mathnb at 2020年08月03日 19:04
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