たまりば

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2020年05月18日

高校英語。前置詞と関係代名詞。

高校英語。前置詞と関係代名詞。

まずは、以下の2文を1文にしてみましょう。

This is the office. I work in the office.

「これが私が働く職場です」という文を作りましょう。
1文目の the office と、2文目の the office が同じものですから、これが先行詞となります。
先行詞が人以外なので、which を使いましょう。

This is the office which I work in.

2文目の the office が、関係代名詞 which になり、先行詞の直後にきました。
その後は、2文目の残りを普通の順番で続けます。
関係代名詞を使った文を作るときの、基本ルールですね。
which をthat に置き換えることもできます。

This is the office that I work in.

前置詞のことを無視しがちで、何かと前置詞を書き忘れる人は、この最後の in を忘れがちですが、これは省略できません。
繰り返します。
前置詞は、省略できません。
まず、ここまで、大丈夫でしょうか?
ここから、さらにこれのバリエーションの解説を始めます。

この関係代名詞 that や which は、「前置詞の目的語」です。
目的格の関係代名詞は省略可能。
だから、これらの関係代名詞も省略できます。

This is the office I work in.

これも、正しい英語です。


ところが、別の語順も考えられます。
意味のまとまり(句)は、in the office です。
句としてのまとまりを大事にするなら、in the office は、 in which となり、そのまとまりごと先行詞の直後に置くことも可能です。

This is the office in which I work.

これも正しい英文です。
こちらのほうが、文法的にガチガチに正しい書き言葉です。

なお、 in which は、in that に書き換えることはできません。
これは、重要です。
in that は、「~の点において」という意味の接続詞の用法ならばあります。
それは、関係代名詞ではありません。
他の前置詞の場合も、前置詞+関係代名詞という形で that を使うことはできません。
that は万能ではない。
使ってはいけない場合もあるのです。

ここまで、4つの文が全て同じ意味であり、英文として正しいことを説明しました。
まとめます。
This is the office I work in.
=This is the office that I work in.
=This is the office which I work in.
=This is the office in which I work.

この4つの文は、上の文ほど口語的(話し言葉)で、下へ行くほど文語的(書き言葉)になります。


さて、では、これから書く文は、正しい英語なのか、そうではないのか。
どうでしょうか?

I found the key for which my mother had been looking.
母が探していた鍵を私は見つけた。

この文は、間違いです。
正しくは、
I found the key which my mother had been looking for.

なお、which は省略しても構いません。

ルール通りに英文を作ったはずなのに、前のほうの文はなぜ間違いなのか?
これは、前置詞が、どの単語と緊密に結びついているかによるのです。

一番上の文では、in the office が意味のまとまりです。
前置詞から始まるので、前置詞句と呼ばれます。
しかし、今回の for は、for the key という前置詞句を作っているわけではありません。
この for は、動詞 look との結びつきが強いのです。
look for で、「探す」という意味の熟語です。
動詞+前置詞などの形で、その動詞本来の意味とは別の意味を作っているものを「群動詞」と呼びます。
look for は、群動詞です。
群動詞の一部である前置詞の場合、関係詞につられてふわふわと前に行ったりはしないのです。
動詞の側にいないと意味が壊れて、伝わらなくなってしまうからです。

群動詞かそうじゃないかは、どうやって見分けるの?

そんな質問があるかと思いますが、究極のところ、それは知識です。
look for が、look(見る)とは異なる意味の熟語、すなわち群動詞であると判断できるのは、その知識があるからです。
その群動詞を覚えているかどうかです。
熟語として覚えているから、その熟語を引き離してはいけないと理解できます。

何だ、結局覚えないとダメなのかあ・・・。

ため息をついた方もいらっしゃると思いますが、単語も熟語も、覚えないとダメなものはダメです。
look for は中学で学習する熟語ですが、それでも覚えていない子は、覚えていません。
テスト範囲だったときは何とか覚えて、テストが終わればすぐに忘れてしまうのです。

英語でそのような学習習慣だと、学年が上がるにつれて本当にひどいことになります。
定期テストは、跳びぬけて良いわけではないにせよ、そこそこの点は取っている。
そういう場合、保護者の方は、子どもがそのような学習習慣に陥っていると気がついていないことがあります。
中学生の間は、目に見える形では、危機が露呈しません。
ひどいことになっていると気がつくのは、多くの場合、高校2年。
校外模試や学力テストで、英語の偏差値が極端に低いことを初めて目にし、愕然とする保護者の方が多いです。
あるいは、当然受かるだろうと思って受検を勧めた英検準2級や英検2級に筆記試験で不合格という事実に直面したとき。

ただし、生徒自身はそのずっと前から状況にうすうす気づいています。
自分が、中学生から全く英語力が伸びていないこと。
単語も熟語も覚えていない。
文法も、細かいところはよくわからない。
それは本人には自覚があるのですが、定期テストの点数がそこそこなので、保護者は気がつかないのです。

単語も熟語も、反復がものを言います。
文法練習をたくさんやっている子は、その中で単語・熟語にも多く触れているので、少なくとも中学で学習した熟語は身についています。
ただ、高校英語になると、覚えるべき熟語が大量なので、文法練習をやりながら身につけるということでは間にあわなくなっていきます。
熟語は熟語で、整理して覚えていかなければなりません。
暗記しましょう。
英語は、ある程度時間を割いて勉強しなければ身につかない教科です。
教科書だけとか、定期テストの範囲だけとか、視野の狭い学習にならないように気をつけて、反復してください。

それを知り、実践してきた高校生と、実践しなかった高校生とでは、高校3年生では英語力に大差がつきます。
大学入試問題に全く歯がたたない人と、普通に対応できる人と。
高3になっても、英検2級の問題文の単語がほとんどわからない人と、英検準1級でも普通に正答でき、リスニングなら英検1級問題にも対応できる人と。
私の実感では、中間層は少ないのです。
できるか、できないか。
その二択になってしまうのが英語です。
その差は、才能よりも努力の差です。
努力できることも才能だという見方をすれば、それも才能の差ではあるのですが。




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