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2020年06月07日

高校数Ⅱ「図形と方程式」。数直線上の点の座標と内分・外分。

高校数Ⅱ「図形と方程式」。数直線上の点の座標と内分・外分。


さて、数Ⅱ「図形と方程式」。
公式まみれの数Ⅱがいよいよ本格的に始まります。
1つ1つの公式が全て大切で次につながるものですので、理解し、整理し、活用していきましょう。

まずは数直線上の点の話から始まります。
今回扱うのは数直線です。
x軸とy軸がある座標平面ではありません。
まずはそこからです。
数直線上にも座標は存在します。
数直線とはすなわちx軸のことで、それしか存在しないので、x座標しかないのだと思ってください。
数直線上の3の位置に点Pが存在する場合、P(3)と書きます。

次に、数直線上の2点間の距離について考えます。
これは、中学生の頃にも学習しています。
座標の大きいほうの点の座標から、小さいほうの点の座標を引けば、距離が出ます。

例題 2点A(3)、B(-5)間の距離を求めよ。

3-(-5)=3+5=8

よって、距離は8です。

よくあるミスが、
3-5=-2
距離は絶対値だから、答は2、としてしまうミスです。
頭の中で思考が2回ねじれているのですが、ねじれていることに本人はなかなか気づかないので、一度このミスにはまってしまうと、解説や説得がほとんど無効状態になってしまうことがあります。
数字にマイナスがついていると、それで混乱してしまうのか、1回しかマイナスを書かない癖は、中1「正負の数」を学習した当初から始まり、永遠に解決のつかない課題となりがちです。
3から-5を引くのですから、3-(-5)が正しいのです。

うっかり、3-5という式を立てて、結果が-2なったときに、気づくことも可能です。
しかし、
「距離が-2になるのはおかしいよね?」
と問いかけても、
「それは、3-5のところで符号を処理したから大丈夫」
と不合理なことを主張し、異論は認めない、という状態になる子もいます。
数直線を描き、
「-5と3との距離は、どう見たって2じゃないよね?8だよね?」
と示すと、ようやく理解してくれます。

どうか、符号を無視せずに「引く」ということを強く意識してください。
大きい数から小さい数を「引く」のです。
7と5との距離なら、7-5=2 と正解できると思います。
負の数になっても、それは同じこと。
3と-5との距離は、3-(-5)=8 です。
符号を一切省略せずに「引く」のです。
それで正しい距離が出ます。

3と-5との距離は、計算をするまでもなく8である、と認識できると本当は楽なのです。
頭の中に数直線のイメージがあると、3と-5との距離は、計算するまでもなく、8です。
原点からそれぞれの距離は3と5だから、2点間の距離は8だと、頭の中の数直線でわかるのです。
この先、数Bで学習する「ベクトル」で、ベクトルの成分を求めていくときにも、
A(-2,3)、B(4,-1)だから、ベクトルAB=(6,-4)
と、見ただけで書いていくことができます。
どちらからどちらを引いた、ではなく、x成分は-2から4に移動したのだから6だ、と見たまま書いていけるのです。
y成分は、3から-1に移動したのだから、-4。
頭の中の数直線で方向と距離を読み取っています。

しかし、頭の中に数直線のイメージが存在しないと、この話は通じません。
何を言っているのか全くわからない、という顔をされます。
この断絶は、暗く深く、越えられないものなのかもしれません。
頭の中の数直線は、中学に入学し数学を学び始めたときにイメージしていないと、高校2年になって急にイメージできるようにはならないようです。
数学はすべて公式を丸暗記して数字を操作しているだけで、どんなイメージとも結びついていない。
数学が苦手な子には、そういう子が多いです。

話を戻して。
3と-5との距離は、3-(-5)=8
大きい数から小さい数を引くと、距離を求めることができます。
符号を省略したりしなければ、必ず正しい距離が出ます。


ところで、これは、最初から絶対値を利用する方法もあります。
|-5-3|=|-8|=8
|3-(-5)|=|8|=8
これなら、2数の大小を確認せずに済みます。
どちらの数からどちらの数を引いても同じです。
同じ答えが出てきます。
文字と数字、あるいは文字と文字との大小がわからないときは、これを用いることになりますので、こちらのほうが汎用性が高いといえます。
大切なことは、必ず引くこと。
その数についている負の符号を勝手に省略しないこと。
その数の負の符号を、引き算のマイナスに使いまわさないこと。
ちゃんと符号をつけて、そして引くこと。
それさえ守れば、どちらの点の座標から先に書いても、距離は正しく求めることができます。


続いて、内分点・外分点。

まずは内分の定義から。
下の図をご覧ください。

A(1)   P(3)   B(7)

線分ABの間に点Pがあります。
点Pは、ABを内側で分けている点と見ることができます。
このような点を内分点といいます。
上の図では、AP=2、PB=4です。
点Pは、ABを2:4、すなわち1:2に内分しています。

A(1)  B(3)   P(9)

この図はどうでしょうか?
点PはABの外側にあります。
このような点Pを外分点といいます。
「分けていないのに外分というのは、納得がいかない」
生徒から、このように言われることがあるのですが、内分とセットで外分という言葉を使っていると思って、そこのところは納得してください。
上の図では、AP=8、BP=6です。
このような場合、点Pは、ABを8:6、すなわち4:3に外分するといいます。

 P(2)  A(4)  B(8)

この図は、点PがABの左側にあります。
これも外分です。
AP=2、PB=6 です。
点Pは、ABを2:6、すなわち1:3に外分しています。

外分点が線分の右にくるか左にくるかは、4:3や1:3といった比のどちらの数字が大きいかによります。
初めて外分を学ぶと、上手く外分できず、結局全て内分してしまうことがありますので、できるようになるまで練習しましょう。
最初の数字が大きい外分は、出発点から到達点を越えてグンと進んでから、相手の点に戻るようにすると外分できます。
最初の数字が小さい外分は、まず出発点から、到達点とは反対方向に行ってから、到達点のほうにどんと進むと、外分できます。

さて、内分・外分がわかったところで、内分点・外分点の座標の求め方に進みます。
まずは内分点。
公式は、これです。

点A(a)、B(b)をm:nに内分する点の座標は、


na+mb
m+n

です。
これは、必ず覚えるべき公式です。
今後もこの単元で出てきますし、忘れた頃、数Bの「ベクトル」の学習でも多用します。
なぜこれで求められるのか証明を理解しておくと、万一公式を忘れた場合に自力で復元できます。
A(a)、B(b)をm:nに内分する点をP(x)とします。

A(a) P(x)  B(b)

図を参照にしながら、比例式を立ててみましょう。
(x-a):(b-x)=m:n
となります。
比例式は、内項の積=外項の積 ですから、
m(b-x)=n(x-a) と変形できます。
これを整理していきましょう。
mb-mx=nx-na
xの項を左辺に集めましょう。
-mx-nx=-na-mb
(-m-n)x=-na-mb
x=(-na-mb)/(-m-n)
分母・分子に-1をかけて、符号を整理しましょう。
x=(na+mb)/(m+n)

公式の通りになりましたね。

次は外分点の座標の公式です。


-na+mb
m-n

これが外分点の座標の公式です。
証明しましょう。
まずは点PがABの右にある場合。

A(a)  B(b)   P(x)

この位置関係ですね。
比例式にすると、
(x-a):(x-b)=m:n
m(x-b)=n(x-a)
mx-mb=nx-na
mx-nx=-na+mb
(m-n)x=-na+mb
x=(-na+mb)/(m-n)

点PがABの左にある場合はどうでしょうか?

P(x)  A(a)  B(b)

この位置関係です。
(a-x):(b-x)=m:n
m(b-x)=n(a-x)
mb-mx=na-nx
-mx+nx=na-mb
(-m+n)x=na-mb
x=(na-mb)/(-m+n)
x=(-na+mb)/(m-n)

やはり公式の通りになりました。
点PがABの右にあっても左にあっても、外分点の座標は同じ公式で求められることがわかりました。
あとは、この公式を正確に活用するだけです。



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