たまりば

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2020年03月29日

高校数Ⅱ 組み立て除法と高次方程式。

高校数Ⅱ 組み立て除法と高次方程式。


今回は、いよいよ「高次方程式の解法」です。
剰余の定理、因数定理、組み立て除法など、色々と学んできたのは、このためでした。
やっと、目的を果たすことができます。

問題 x3+3x2-4=0 を解け。

2次方程式は、(x-△)(x-☐)=0 の形にくくると解けました。
(  )(  )でくくる、すなわち因数分解すれば良いのです。
高次方程式もその仕組みは同じです。
どうすれば、そのように因数分解できるのか?
上の問題は、共通因数でくくれるわけでも、公式を利用できるわけでもなさそうです。

そんなときに使うのが因数定理です。
f(a)=0 となるaを見つけたら、
f(x)=(x-a)(   )
という形に因数分解できるのです。

そのようになるaを探しましょう。
それは、暗算でも構いませんが、ちょっと難しいなと感じたらメモを取りましょう。
上の問題では、a=1 だとすぐ気づきます。
x=1 を代入すると、
1+3-4=0 です。
この正式は、(x-1) という因数を持つことがわかりました。

では、もう一方の( )には何が入るでしょうか。
それは、x3+3x2-4 をx-1 で割った商が入ります。
実際にわり算の筆算をしても良いのですが、手間がかかります。
ここで役立つのが組立除法です。
やってみましょう。

1 3 0 -4   | 1
  1 4  4
1 4 4  0

よって、商は x2+4x+4 です。
これで因数分解できました。
(x-1)(x2+4x+4)=0

後半の( )は、公式を利用して、さらに因数分解できます。
(x-1)(x+2)2=0
よって、
x=1、-2  です。


問題 x4-5x3+10x2-16=0 を解け。

やはり、因数定理を利用し、因数分解していきます。
xに代入してこの式の値が0になる数を探します。
x=1 のとき、1-5+10-16 は0ではないからダメですね。
x=-1 のとき、1+5+10-16=0
あ、これだ。ヽ(^。^)ノ

しかし、xに代入する値が負の数になると、暗算ミスが増える人がいます。
x3=1 としてしまったり、x3=-1はわかっていたけれど、-5が負の数であることでさらに混乱し、-5x3=-5 としてしまったり。

負の数がからんでくるとかなりの確率で符号ミスをしてしまう人は多いです。
中3の受験期に直る人もいますが、もう一生直らないのかもしれないと感じるほどに符号ミスを繰り返す人もいます。
高校2年生になっても、ネックは符号ミス・・・。
解き方は理解しても、計算の結果は正解にならない。
なぜなら途中で符号ミスをするから。
そういう人は、多いです。

「ケアレスミスはなくせる」
と気軽に言う人もいますが、なくせるミスもあるが、一生残るミスもあるだろうと私は思います。
ミスの原因を自覚すれば直せるという人もいますが、どんなに自覚しても直らないこともあります。

私自身は、普段は計算精度にある程度の自信をもっていますが、「今日はダメだ」と感じる日もあります。
どんな日にケアレスミスをしやすいのかというと、例えば、夏期講習などの長期休暇中の講習の後半の日。
毎日7コマ連続授業。
朝10時から休みなしで夜9時半まで授業をすることが何日も何日も続きますと、さすがに疲労がたまってきます。
あるいは、目の前の計算に集中できない心配ごとのあるとき。
てきめんに計算精度が落ちます。

だから、疲労や心配ごとで混乱を起こしているときの私の脳の状態が、通常の脳の状態に近い人は、計算ミス・符号ミスが常態であっても、特別不思議なことではないと思います。

疲労困憊し、計算ミスが増えている私に、
「気をつけて。自分のミスの原因を自覚して」
などと注意したところで、直りません。
そんなことで直るわけがないのです。
脳が精度を保てないのです。

数学ではそのように混沌とした脳の状態の人が、例えば英語では三単現や名詞の単複、あるは冠詞の付け忘れなどのミスを全くしない、ということもあります。
だから、それは、頭がいいとか悪いとか、そういう話ではないのです。
英語においては精度を保てる人が、なぜ、数学では精度を保てないのか?
数学の問題を解くときに、疲労困憊したような、あるいは他の悩みごとで混乱したような脳の状態になってしまうのは、なぜなのか?

1つには、数学の問題を解くときの脳の使い方がよくないと想像されます。
数学の問題を解くときに、おそらく他の何かを同時に考えています。
脳をいつもよりもさらに部分的にしか使えない状態にしています。
でも、なぜ、そのような状態になるのか、おそらく本人もわからない。
気が散った混乱した状態でしか数学の問題を解けないのはなぜなのか、本人にもわからないのだと思うのです。

自分はなぜ、マイナスの符号を見落とすのか。
数字を書き間違えるのか。
そんなのは、本人にもわからないのです。

1つ言えるのは、その問題に向かうときの心の在り方が、その問題にふさわしくないのではないか?
易しい問題だと感じると、なめてかかり、ミスをする。
難しい問題だと感じると、混乱し、ミスをする。
問題に対し、いちいち不安定な対応をし、すぐに感情が動く人は、ミスが多いと感じます。
数学の問題は、易しい問題だろうが難しい問題だろうが、同じ出力で同じように淡々と解いていくのが理想です。


話が今回も大きく逸れました。
再度、問題を見直しましょう。

問題 x4-5x3+10x2-16=0 を解け。

因数定理を利用し、因数分解していきます。
x=-1 のとき、1+5+10-16=0 です。
では、組立除法をしましょう。

1-5 10   0  -16  | -1
 -1  6 -16   16
1-6 16 -16    0

よって、
(x+1)(x3-6x2+16x-16)=0

次に、後半の( )をさらに因数分解しましょう。
xに代入して0になる値を探します。
1も-1もダメ。
ではx=2 は?
8-24+32-16=0
これですね。

1 -6  16  -16  | 2
   2  -8   16
1 -4   8    0

よって、
(x+1)(x-2)(x2-4x+8)=0
最後の( )はもう実数では因数分解できないです。
では、2次方程式の解の公式で解きましょう。
xの1次の係数が-4と偶数なので、2本目のほうの公式が使えます。
x2-4x+8=0
       x=2±√4-8
       x=2±√4 i
       x=2±2 i
よって、この方程式の解は、
x=-1、2、2±2 i  です。


問題 2x3-7x2+2=0

さて、この方程式でxに代入して0になる値は?
1も-1もダメ。
2も-2もダメ。
計算ミスしたかなあ?とやり直すけれど、やはりダメ。
それで諦めてしまう高校生が多い問題です。

0になる値の見つけ方は、±(定数項)/(最高次の項の係数) でした。
つまり、探すのは整数だけではなく、分数もあり得るのです。
x=-1/2 を代入してみましょう。
2/8-7/4+2
=1/4-7/4+8/4
=0
0になりました。

では、組立除法を。

2 -7  0   2  | -1/2
  -1  4  -2
2 -8  4   0

よって、
2x3-7x2+2=0
(x+1/2)(2x2-8x+4)=0
このままにせず、後半の( )を2で割り、前半の( )に2をかけることで整えます。
(2x+1)(x2-4x+2)=0

このように因数分解した結果を見ると、なぜ、±(定数項)/(最高次の項の係数)なのか、漠然と感じとれるのではないかと思います。
最高次の係数の2が大きく影響するのがわかります。
因数分解したときに、どこかの( )は、(2x+△)という形になるでしょう。
そのときのxの解は分母が2の分数の可能性が高いでしょう。

さて、後半の( )は、解の公式で解きましょう。
x2-4x+2=0
       x=2±√4-2
       x=2±√2
よって、この方程式の解は、 x=-1/2, 2±√2 です。


問題 (x+1)(x+2)(x+3)=5・6・7 を解け。

この問題、左辺の( )は1ずつ増えているし、右辺の整数も1ずつ増えています。
これはx=4 が解だなと気づきます。
x+1が5にあたり、x+2が6にあたり、x+3が7にあたるのですね。

だからといって、それだけ解答欄に書いておしまい、として良いのでしょうか?
これは3次方程式です。
3次方程式は、基本的には解は3つあります。
残る2つの解を求めずに終わるわけにはいきません。
これは、やはり、展開して整理しましょう。
(x2+3x+2)(x+3)=210
x3+3x2+3x2+9x+2x+6=210
x3+6x2+11x-204=0

さて、これが0になるxの値を見つけないといけないのですが、今回はx=4が解の1つであることは既に見つけてありますので、随分楽です。いきなり組立除法できます。

1  6  11 -204  | 4
   4  40   204
1 10  51     0

よって、
(x-4)(x2+10x+51)=0
x2+10x+51=0 のとき
        x=-5±√25-51
        x=-5±√26 i
よって、この方程式の解は、
x=4, -5±√26 i  となります。



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