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2019年08月22日

 高校英語。不定詞。too~to・・・構文など。

 高校英語。不定詞。too~to・・・構文など。

不定詞を用いたさまざまな用法とその言い換え表現について今回は整理しましょう。

問題 以下の文がほぼ同じ意味になるように空所を埋めよ。
(1)This curry is so spicy that I can't eat it.
  This curry is (  ) spicy for me (  ) eat .
(2)He was so kind that he carried my baggage.
He was kind (  )(  ) carry my baggage.
He was so kind (  )(  ) carry my baggage.
He had the (  ) to carry my baggage.

(1)は、so~that・・・構文とtoo~to・・・構文と呼ばれるもので、中学で学習する内容ですが、このあたりのことをあまり覚えていない人もいるかもしれません。
教科書の1つのLessonまるごとで学習する文法事項として、独立した例文付きでしっかり解説されている場合は少なく、リーディング教材の中にサラッと出てくるので、あまり印象に残らないようなのです。
現行の中学の教科書では、例えばサンシャインでは、『かわいそうなゾウ』の話が中3のリーディング教材になっていて、その中で出てきます。
そのゾウはとても賢かったので、毒入りの餌を食べませんでした。
といった文に用いられています。
・・・そこで、この構文を使う?
ちょっと引いてしまいます。
それはあまりにもセンシティブな内容なので、私は冷静に教えることができません。
と、動揺のあまり少しふざけてしまいます。
ちなみに、敗戦後、民主主義を学んだ子どもたちが、日本でもう一度ゾウを見たいと運動を起こした後日談のほうが私はさらに好きです。


ともあれ、中学で学習した印象が薄いまま、高校の文法学習では、その2つの他にも似たような文がごちゃごちゃと出てくるので、何だか混乱して上手く空所を補充できない・・・。
そんなことにならないよう、一度きちんと整理して理解すると、ここは容易に得点源になります。
文法問題は、何を問われているのかわからないまま、何となく感覚や勘に頼って空所を埋めて勉強した気になってしまう人が多いです。
英語が苦手な人にそういう人が本当に多いのです。
それをやっている限りは文法問題はいつまでも得点源になりません。
何の文法事項を問う、どういう問題であるか、出題意図を把握しながら解きましょう。

もう一度問題を見直してみます。
(1)This curry is so spicy that I can't eat it.
so ~that ・・・は、「あまりに~なので、・・・・」と前から順番に意味を取っていけば良い文です。
このカレーはあまりにも辛いので、私は食べることができない。
やや硬い訳ですが、そういう意味です。
正確な文法分析はまた別ですが、この that は、「だから」「なので」といった順接の働きをしているととらえると、わかりやすいです。
それとほぼ同じ意味にするのですから、下の文は、
This curry is (too) spicy for me (to) eat .
となります。
直訳は、「このカレーは私にとって食べるには辛すぎる」となります。
その直訳でも別に構わないですが、この文もまた前から順番に意味をとって、「このカレーはあまりにも辛いので、私は食べることができない」と訳して良いのです。

それがわかっていれば、この問題は簡単です。


that は順接で「~だから」という意味と書いて、ふと思い出したのですが、先日、数学の授業中、ある高校生が、こんな話をしてくれました。
中3のときに通っていた受験塾で、数学の証明問題の答案に「ゆえに」と書いたら、他の生徒にも講師の先生にも、何だそれと笑われたというのです。
その子は、その受験塾に中3の1年間だけ通った子で、中3で入ってきていきなりトップクラスだったので、他の生徒にあまりよく思われていなかったのかもしれません。

それにしても、証明問題に「ゆえに」を使っただけで古いと笑う高校受験塾・・・。
無教養だなあ・・・。
講師も本当に若い人か、学生アルバイトだったのかもしれません。
若さというのは、とてつもないアドバンテージですが、そこに自信を持ち過ぎると、古いことを何でも否定してあざ笑う妙な言動になってしまいます。

「ゆえに」という言い方を教えたのは私ではありません。
その子は、数学に関する本や数学者の人生を描いた本を読むのが好きで、そこで覚えた言い回しのようです。
つまり、受験のためだけに数学を勉強している子たちとは、数学的教養の質が違うのです。
数学の口語とはかけ離れた言い回しをむしろ楽しんでいたのでしょう。
それが、受験塾で笑われて、びっくりしてしまった・・・。
高校に入って、数学的にちょっと不振が続いてうちの教室で数学を学習することになりましたが、基本を丁寧にやったらたちまち成績が上がりました。
指導する側としては、ええと、私は何かしたかなあという印象で、むしろ手応えがありません。
やはり、蓄積されていたもともとの素養が違うのでしょう。

私も「ゆえに」は使うことがあります。
え?
「ゆえに」ってもう古いの?
使わないの?
とその話を聞いて驚き、現在発行されている数学の問題集の解答解説を色々とめくってみました。
現在は、「よって」の使用頻度が最も高いですが、「ゆえに」も現役でした。
「ゆえに」を笑った子たちは、高校進学後、学校の数学の問題集の解答解説に「ゆえに」を見つける度に、今も爆笑しているのでしょうか。
おのれの不明を恥じるが良い。
若さとは、そういう恥ずかしい側面もあります。
それは可能性と表裏一体のものです。

「よって」は良くて、「ゆえに」は古いという感覚は、私にはよくわかりません。
どちらも書き言葉で、日常会話で使うことはまずありません。
そもそも数学は、言葉遣いが古いとか新しいとか、そういう次元のことは問題にしていません。
例えば、私立中学・高校では、古めかしい言葉遣いで教わったその学校の卒業生がまた次の数学の先生になって引き継いでいるからか、三角形の合同条件はいまだに「三辺相等」といった言い回しを用いることが多いです。
さすがに古くないか?
と私ですら思うこともありますが、内容が正しければ、古いとか新しいとかは、どうでも良いのです。
その学校で学ぶ子たちの数学力が跳び抜けたものであるならば、その教え方で正解でしょう。

21世紀のこの時代に、校内での挨拶が全て「ごきげんよう」である女子校も、まだいくつも存在します。
自分の身の回りのことだけが常識だと思ってはいけない。
全ての挨拶が「ごきげんよう」であることは、新しいとか古いとか、そういうことでないのです。
そういうのは、上品というのですよ。

数学の答案に使う言葉は、「よって」でも「ゆえに」でも、順接なら何でも良いです。
「したがって」も多いですね。
「だから」は、くだけた印象があるからか、模範答案で見ることはまだほとんどありませんが、使用しても大丈夫でしょう。
「なので」を接続詞として単独で用いるのは、国語の答案ではアウトですが、数学なら、許容されるかもしれません。
随分柔らかい言葉遣いの数学の答案だなあという印象はあるでしょうが。
「~なので」と、付属語として使用するのは、もう普通のことですね。


話が大幅に逸れました。
(2)を解きましょう。

(2)He was so kind that he carried my baggage.
He was kind (  )(  ) carry my baggage.
He was so kind (  )(  ) carry my baggage.
He had the (  ) to carry my baggage.

一番上の文は、so ~that ・・・構文ですが、that 節は、肯定文です。
「あまりに~なので、・・・・」と、後半は肯定的な内容になっています。
直訳は、「彼はあまりにも親切なので、私の鞄を運んでくれた」。
ちょっと不自然ですね。
「彼は、親切にも、私の鞄を運んでくれた」と訳したほうが自然でしょう。
さて、that 節が肯定文の場合は、too ~to・・・構文に書き換えできません。
too~to・・・構文は、否定語は一切使っていませんが、否定的な意味になっているからです。
He was too kind to carry my baggage.
としたら、「彼は、私の鞄を運ぶには親切過ぎる」という意味になってしまいます。
じゃあ、結局、運んでくれなかったの?
え?どういうこと?
これでは、意味が通りませんね。
so ~that・・・のthat節が肯定文のときは、enough to 構文に書き換えます。
He was kind (enough)(to) carry my baggage.
直訳は、「彼は私の鞄を運んでくれるほど十分に親切だった」となります。
つまり、「彼は親切にも私の鞄を運んでくれた」のです。

enough は副詞で、kind という形容詞を修飾しています。
形容詞や副詞を修飾するとき、enough は、その形容詞や副詞の直後にきます。
だから、kind enough という語順になります。
これを覚えられない人も多いようです。
enough は、形容詞として用いられることもあり、そのときは、enough money のように名詞の直前に置かれますから、それと混同しやすいのでしょう。
名詞・形容詞・副詞といった文法用語に対して拒否感が強いと、こういう説明が一切頭に入らないので、ますます苦労するようです。
文法用語を覚えることは苦役ではなく、自分の役に立つことなので、頭から否定しないで、ゆっくりでいいですから覚えましょう。

so~that・・・構文から enough to 構文への書き換えは理解できたとして、その後の2つの文は何でしょう?
こういうこまごまとした内容があるから、高校の英文法は厄介ですね。
正解は、
He was so kind (as)(to) carry my baggage.
He had the (kindness) to carry my baggage.

so as to ~は、in order to ~と同じく、「~するために」という意味で用いられます。
しかし、これは、それと似ているけれどso~ as to ・・・という別の用法です。
意味は「あまりに~なので・・・」。
同じようなものばかりで、覚えきれない・・・。
さすがに、このあたりになると、そうした愚痴にも耳を傾ける気持ちになりますが、何かこんなのがあったなあと記憶の隅に置いておけば、こうした穴埋め問題で、思いだして使うことができます。
頑張りましょう。




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