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2019年08月04日

高校数Ⅱ「式と証明」。等式の証明。その1。

高校数Ⅱ「式と証明」。等式の証明。その1。

本日の学習内容は、「等式の証明」です。
「等式の証明」は、その次の「不等式の証明」と比べればはるかに易しいです。
ただ、
「何のためにこんなことを証明しなければならないのかわからない」
と言う子もいます。
何のためにと言われても、これは基礎訓練ですから、証明する内容に大した意味はありません。
この等式が何かを表しているわけではありません。
このやり方を利用して、大切な公式や定理も証明できますから、まずその基礎訓練をしましょうということです。
やってみましょう。

問題 (a2-b2)(c2-d2)=(ac+bd)2-(ad+bc)2  を証明せよ。

等式の証明は色々な方法があります。
①左辺を変形し、右辺と等しいことを示す。
②右辺を変形し、左辺と等しいことを示す。
③左辺、右辺をそれぞれ変形し、左辺=右辺であることを示す。
今までの3つは、同じようなことですね。
さらに、
④左辺-右辺=0であることを示す。
⑤左辺÷右辺=1であることを示す。
といった方法があります。
問題によってどの方法で示すのが楽であるかを判断します。
上の問題は単純な構造のものですので、③のやり方で大丈夫そうですね。
④や⑤で解くことも勿論可能ですが、これらはもっと発展的な問題のときに利用する方法ですので、無理して使う必要はないでしょう。

では、解いてみましょう。
左辺=(a2-b2)(c2-d2)
   =a2c2-a2d2-b2c2+b2d2
右辺=(ac+bd)2-(ad+bc)2
   =a2c2+2abcd+b2d2-(a2d2+2abcd+b2c2)
   =a2c2+2abcd+b2d2-a2d2-2abcd-b2c2
   =a2c2-a2d2-b2c2+b2d2
よって左辺=右辺となり、等式が成り立つ。

考え方は難しくないので、これは計算力の問題となります。
高校2年ともなりますと、計算力は個人個人で大きな隔たりがあります。
高校1年生までの数学を完璧にマスターしている子もいます。
高校受験のための勉強は一所懸命やったので中学数学はマスターしているけれど、高校の数Ⅰ・数Aの内容が定着していない子もいます。
中高一貫校の子や、高校受験の勉強をしてもよく理解できなかった子の中には、中学数学の内容が定着していない子もいます。

(a+b)2=a2+2ab+b2
という乗法公式を覚えていないため、上手く展開できない子。
何度覚え直しても、(a+b)2=a2+b2 というふうにいつの間にか間違えている子もいます。
中3で学習するこの乗法公式は、普通に展開しても答えが出そうということもあって、本気で暗記しない子がいます。
次に因数分解の学習をしたときに、この公式は必要だとようやく気づいても、もう変な癖がついてしまっていて、後の祭りということがあります。
一度間違って覚えてしまったことの訂正は、本当に難しい。
こんな公式の1つくらい、覚えても覚えなくても大したことないと思っていたら、その後、延々と使い続けることになり、足枷となる。
数学にはそういうことが多いです。

また、
(ab)2=a2b2
などの指数法則を理解していないため、上手く展開できない子。
やり方をその都度暗記しようと努めていても、どうしてそうなるのか根本のところで理解できていない様子の子もいます。
・・・いや、見たまま、そうなるでしょう?
数学が得意な高校生にはそういう数理の感覚があるので、このあたりの断絶は大きいです。

指数の理解の深さ浅さは、高校数学の理解に強い影響を与えます。
中1の頃から、指数を含む計算は半分以上不正解で、でも、こういう難しいのは自分はまあいいやと思ってきたら、高校数学になって問題が指数まみれになり、にっちもさっちもいかない・・・。

指数は特にそうですが、それ以外にも、中3の数学・高1の数学を経てきたとは思えない理解度と計算力で高2の問題を解いているように見える子がいます。
学力が中2の「連立方程式」くらいで止まっている・・・。
数学が苦手な子は、そういう子が珍しくないのです。
その先で学習したことは、定期テストを切り抜けるために一夜漬けで何とかやり過ごしたけれど、身についていない。
忘れてしまっているのです。

高校数Ⅱで新しく教わる内容が理解できないわけではないのです。
でも、そのはるか手前の基本となる知識が抜けている子は多いです。
そのため、自分で問題を解こうとすると正答を出すことができません。
一方、数Ⅱの問題集の解答解説は、この程度のことは省略し始めるので、間違えても、何をどう間違えたのかも判断できなくなります。

夏休みなど、比較的時間に余裕があるときに、総復習できると良いですね。
学校が出してくれる課題だけでなく、中3の薄い問題集を1冊復習。
その後、学校の数ⅠAの問題集をもう一度解き直すと、当時よりも理解できることに気づくと思います。
忘れてしまったのなら、反復し、思い出してください。




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