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2019年04月17日

高校英語。受動態。その2。SVOOの受動態など。

高校英語。受動態。その2。SVOOの受動態など。

さて、受動態の学習の続きです。
今回は、SVOOの受動態。
その前に、SVOOとは何なのかの確認が必要でしょうか。
Sは主語。
Vは動詞。
Oは目的語。
つまり、「誰々に」という人の目的語と、「何々を」という物の目的語の、2つの目的語のある文がSVOOの文です。
文法用語で言うと、「誰々に」という人の目的語は、間接目的語。
「何々を」という物の目的語は、直接目的語。
物のほうが主語が直接触れるものなので、直接目的語なのだな、と把握しておくと覚えやすいと思いますが、こんな文法用語は覚えなくても大丈夫です。
文法用語を答えさせるテストは、普通、ありませんから。

では、実際の文で受動態を考えてみましょう。
能動態 My father gave me a bike.
「私の父は、私に自転車をくれた」という文です。
「私に」と「自転車を」という2つの目的語があります。

能動態の文を受動態にする場合、目的語だったものが主語になります。
目的語が2つあれば、2通りの文が作られます。
目的語 me を主語に変えて作る受動態は、
I was given a bike by my father.
目的語 a bike を主語に変えて作る受動態は、
A bike was given me by my father.

ところが、実際の問題では、なぜか( )が余ることがあります。

問題 次の空所を埋めなさい。
私は父から自転車をもらった。
A bike (  )(  )(  ) me by my father.

まず、日本語と英文の直訳が一致していないことに混乱してしまう人もいるのですが、こうした空所補充問題に日本語訳がついている場合は、意訳の場合が多いので、直訳でないことは気にしないことです。
「自転車が父によって私に与えられた」
という直訳は、日本語として不自然です。
日本語として不自然になる場合は直訳せず意訳する。
英語を日本語に訳す場合の鉄則です。
意訳が書かれていることがあると知っておくだけでも、かなり問題は解きやすくなります。

それはともかく、この問題の答えは、
A bike (was)(given)(  ) me by my father.
だと思うのに、なぜか空所が1つ余ります。
そこで苦し紛れに、
A bike (was)(being)(given) me by my father.
などとしてしまい、不正解となってしまう人、多いです。
本当は正解はわかっていたのに、そこから逸れていってしまう残念な答案です。

正解は、
A bike (was)(given)(to) me by my father.
です。

to って何?
なぜ、突然出てきたの?

ここで、「5文型」で学んだことを思い出しましょう。
SVOOの文は、SVOの文に書き変えることが可能でした。

My father gave me a bike.
という、この能動態のSVOOの文は、
My father gave a bike to me.
と書き変えることができるのでした。
to me のように前置詞から始まる前置詞句は、Oではなく、M(修飾語)となります。
したがって、下の文は、文法的にはSVOの文となります。

この2つの文の書き換えは、中学2年で既に学習している内容なのですが、忘れてしまっている人が案外多い文法事項でもあります。
そして、高校に入学してすぐの「5文型」の学習で復習しても、なぜかあまり定着せずに終わります。
その人たちの感覚では、あまり重要な内容に思えないようなのです。
自分があまり重要だと思っていない内容に足を取られて正解できない。
英語にありがちなことです。

上の2つの文、文法問題としては気軽に書き変えますが、実は少しニュアンスが違うそうです。
My father gave me a bike.
のほうは、「私に」くれたんだ、ということに主眼があります。
My father gave a bike to me.
のほうは、「自転車を」くれたんだ、ということに主眼があります。
事実としては同じですが、英文は、本来は語り手・書き手が存在しますから、気持ちが変われば伝え方が変わるのですね。

そういうことも理解して受動態を見直したとき。
A bike was given to me by my father.
主語に「自転車」をもってきたくらいですから、この人の伝えたいことのメインは自転車をもらったことで、「私に」はそんなに重要な情報ではない。
だったら、to me になっているほうがむしろ自然ではないか?
というわけで、物の目的語を主語に変えた受動態の場合、人の目的語だったものは前置詞がつくことがあるのだと理解しておくと、謎の( )を正しく処理していけると思います。


to に関連して思い出すのは、SVOOをSVOに書き変える問題は、to 以外にも使う前置詞があったのでは?ということ。
それを思い出せる人は、勉強している人です。
そうです。
to の他に、for そしてさらに例外的に of もありました。
to を取る動詞をgive型動詞、for を取る動詞をbuy型動詞というのでした。

My brother made me breakfast this morning.
この文を、SVOの文に書き変えると、
My brother made breakfast for me this morning.
となるのでした。

to は到達点を示す前置詞です。
だから、人に到達していく内容である動詞のときに、to が入ります。
for は「~のために」という意味をもつ前置詞です。
だから、人に到達していく動作ではなく、人のために何かをする意味の動詞のときに、for が入ります。
そのように大まかに理解し、なお、buy型動詞については具体的に覚えておくと、使い分けで苦労することは少なくなるでしょう。
主なbuy型動詞は、buy , cook , make , choose , get , find , leave , play , sing などです。
「あなたのために買ったのよ」
「あなたのために料理したの」
「あなたのために作ったの」
「あなたのために選んだの」
「あなたのために手に入れたの」
「あなたのために見つけたの」
「あなたのために残しておいたの」
「あなたのために演奏します」
「あなたのために歌います」
こう並べると、あまりの恩着せがましさに気が滅入ってくるのが、buy型動詞です。

give と get の意味を混同している人もいて、そこが混ざることがあるようです。
give は、「give型動詞」と呼ばれている代表ですから、to を取る動詞です。
それにしても、なぜgive と get が混ざるのか不思議で、実際に混乱している子に質問したところ、
「だって、ギブ・ミー・チョコレートって言うじゃないですか」
という返事が返ってきたことがあります。
平成の世にそんな史実を高校生と共有できることにある種感動しました。
敗戦直後の日本の子どもたちが、ギブ・ミー・チョコレートと言ってチョコレートをゲットしていたので、それで混ざるらしいです。
あれ自体は命令文ですから、ギブするのは占領軍の兵士です。
give は、与える、くれてやる。
get は、受け取る、手に入れる。
逆方向の動詞です。
動作の主体と客体が何であるかを文法的に把握していないことが、こういうところにも影響しているのかもしれません。

もう1つ。
「だって、get は get to ~って言うじゃないですか。だから、to でしょう?」
と言う子もいました。
その場合のget は、「手に入れる」という意味ではなく、get to ~で、「~に到着する」という意味です。
その意味のときは、そもそもSVOOの文を作れませんので、to をとるか for をとるかという話になりません。
混乱しやすい理由として理解できますが、ここは区別して考えたいところです。


for を取る buy型動詞を用いたSVOOの文の受動態は1種類のことが多いです。
My brother made me breakfast this morning.
この受動態は、
Breakfast was made (for) me by my brother this morning.
のみです。
実際にもう1パターンを作ってみると、文意が奇妙なので、これはないとわかります。
I was made breakfast by my brother.
私は兄に朝食を作られた。
これは違和感がありますね。
ただ、例外的に、buy は2通りに受動態を作ることができます。

1通りだったり、2通りだったり、面倒だなと思う必要はそんなにないと思います。
実際のテスト問題で、そこがひっかけとして存在するということはほとんどありません。
受動態に直せと言われたら、ルール通りに直せばいいだけです。
to を取るほうの give 型動詞なのに解答欄が1つしかなかったら、どちらを書いても正答なのでしょう。
for を取るほうの buy 型動詞は、直接目的語(何々をのほうの目的語)を主語にした受動態に直せば間違いありません。

SVOOの能動態を受動態に直す問題でのミスの原因は、上のような(  )の数に関することが大半です。
前置詞を入れることがあることだけ覚えておけば大丈夫でしょう。



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