2019年04月10日
高校英語。能動態と受動態。その1。
能動態・受動態という用語を用いるかどうかはともかく、「受け身の文」は、中2の終わりまたは中3の初めに学習する内容です。
以前、受動態を中学生に教えていて、一番驚いたのは、
問題 次の文を受け身の文に直せ。
Mr.Yamada teaches English.
これの答えを、
Mr.Yamada is taught by English.
と書いているのを見たときです。
これでは、「山田先生は、英語によって教えられる」という意味になってしまいます。
伝えたい内容を変えたらダメなんです。
一見文法的には合っているような文でも、それはアウトなんです。
しかし、色々と説明したのですが、その子は怪訝な顔をするばかりでした。
「・・・え?じゃあ、Mr.Yamada と English をひっくり返せばいいんですか?」
「・・・うん、まあそういうことなんですけど、なぜそうなるのか本当にわかりましたか?」
「・・・・」
本質を理解した表情ではありませんでした。
能動態と受動態の意味の違いを読み取れない子どもたちは存在する。
それに直面した瞬間でした。
その場合、なぜ英語が身につかないのだろうというレベルの話ではありません。
日本語の文でも、能動態と受動態の意味の違いが理解できていない可能性があります。
目立つ単語をちょいちょいっと拾って文意を予想するのが「文章の読解」である子たちは、助詞・助動詞を読み飛ばしますので、能動態・受動態の違いを読み取ることができないのです。
その読み癖を直すことが必要となります。
受動態が理解できない子は、まず上のように「受け身の文」ということの意味が理解できないという根本の理由があります。
その次に、be 動詞をいつも書き忘れるなど、覚え方が雑なために身につかない子もいます。
「動詞の形は、be 動詞+過去分詞。be 動詞+過去分詞。声に出して言ってみよう。be 動詞+過去分詞。be 動詞のほうをむしろ強めに声に出して覚えようね。そこを忘れてしまう人、多いからね」
そのように教えると、ものごとを覚えることが得意な子たちは、私が何のために何を強調しているのか、その意図も含めて丸ごと理解してくれますから、あっという間に覚えます。
一方、勉強が嫌いな子たちが、1週間後、塾に来る直前に慌てて解いてきた宿題は間違いだらけです。
The letter wrote by her.
といった英文を書いてきます。
それは違うよと説明しても、
「えー?これで正解でしょう?受け身の文って、過去形でしょう?」
と謎の記憶違いを起こしていたりします。
be 動詞が抜けています。
過去形ではなく、過去分詞です。
The letter was written by her.
が正しい文です。
嫌い、興味がない、というのはこれほど雑な記憶違いを起こします。
本人の頭の良さとはあまり関係ないようです。
この子は、小学生の頃は頭の良い子だと周囲からも親からも思われていたのではないか?
勿論本人も、自分の頭の良さにある程度自信があったのではないか?
小学校の勉強は簡単だと思っていたのではないか?
会話していても頭の回転の速さを感じる・・・。
そういう子が、中学生になって急速に成績が低下していくことがあります。
生まれつきの頭の良さは中学生になっても変わらないけれど、周囲が勉強しているのに本人は勉強しないから、思考の複雑さにおいて周囲に追いつかれているのです。
それでも「勉強しなくてもできるのがカッコいい」というスタイルを崩せないため、ちょっと厄介なことになっています。
国語や数学に比べて英語が苦手な子は、そういうタイプが多いです。
英語は地味な努力がどうしても必要になりますから。
さて、高校で学習する「受動態」も、基本はここから始まります。
受動態は、be 動詞+過去分詞。
この基本ルールを把握しておけば、各時制の受動態も同じルールに貫かれていることがわかります。
まずは、現在進行形。
能動態 They are building the house.
受動態 The house is being built.
進行形ですから、「be 動詞+~ing 」が必要です。
でも、受動態ですから、「be 動詞+過去分詞」も必要です。
したがって、進行形の受動態は、「be being +過去分詞」となります。
これを理屈でしっかり理解しておくと、単なる丸暗記よりも思い出しやすくなります。
次に、現在完了形。
能動態 We have polluted water.
受動態 Water has been polluted.
完了形ですから、「have +過去分詞」が必要です。
でも、受動態ですから、「be 動詞+過去分詞」も必要です。
したがって、完了形の受動態は、「have been 過去分詞」となります。
筋が通っていますね。
このように理屈通りだから、非ネイティブは英語を学びやすいです。
勿論、長年使われている言語ですから例外的なことも沢山ありますが、英語は文法の基本ルールがスッキリしています。
さて、完了進行形の受動態。
理屈上はそういう形もありますが、動詞部分が長くなり過ぎて重いので、現実にはあまり使用されることがありません。
高校で学ぶ受動態は、まずは各時制の正しい受動態の形を理解し、正確に作れるようにすれば、基本はOKです。
以前、受動態を中学生に教えていて、一番驚いたのは、
問題 次の文を受け身の文に直せ。
Mr.Yamada teaches English.
これの答えを、
Mr.Yamada is taught by English.
と書いているのを見たときです。
これでは、「山田先生は、英語によって教えられる」という意味になってしまいます。
伝えたい内容を変えたらダメなんです。
一見文法的には合っているような文でも、それはアウトなんです。
しかし、色々と説明したのですが、その子は怪訝な顔をするばかりでした。
「・・・え?じゃあ、Mr.Yamada と English をひっくり返せばいいんですか?」
「・・・うん、まあそういうことなんですけど、なぜそうなるのか本当にわかりましたか?」
「・・・・」
本質を理解した表情ではありませんでした。
能動態と受動態の意味の違いを読み取れない子どもたちは存在する。
それに直面した瞬間でした。
その場合、なぜ英語が身につかないのだろうというレベルの話ではありません。
日本語の文でも、能動態と受動態の意味の違いが理解できていない可能性があります。
目立つ単語をちょいちょいっと拾って文意を予想するのが「文章の読解」である子たちは、助詞・助動詞を読み飛ばしますので、能動態・受動態の違いを読み取ることができないのです。
その読み癖を直すことが必要となります。
受動態が理解できない子は、まず上のように「受け身の文」ということの意味が理解できないという根本の理由があります。
その次に、be 動詞をいつも書き忘れるなど、覚え方が雑なために身につかない子もいます。
「動詞の形は、be 動詞+過去分詞。be 動詞+過去分詞。声に出して言ってみよう。be 動詞+過去分詞。be 動詞のほうをむしろ強めに声に出して覚えようね。そこを忘れてしまう人、多いからね」
そのように教えると、ものごとを覚えることが得意な子たちは、私が何のために何を強調しているのか、その意図も含めて丸ごと理解してくれますから、あっという間に覚えます。
一方、勉強が嫌いな子たちが、1週間後、塾に来る直前に慌てて解いてきた宿題は間違いだらけです。
The letter wrote by her.
といった英文を書いてきます。
それは違うよと説明しても、
「えー?これで正解でしょう?受け身の文って、過去形でしょう?」
と謎の記憶違いを起こしていたりします。
be 動詞が抜けています。
過去形ではなく、過去分詞です。
The letter was written by her.
が正しい文です。
嫌い、興味がない、というのはこれほど雑な記憶違いを起こします。
本人の頭の良さとはあまり関係ないようです。
この子は、小学生の頃は頭の良い子だと周囲からも親からも思われていたのではないか?
勿論本人も、自分の頭の良さにある程度自信があったのではないか?
小学校の勉強は簡単だと思っていたのではないか?
会話していても頭の回転の速さを感じる・・・。
そういう子が、中学生になって急速に成績が低下していくことがあります。
生まれつきの頭の良さは中学生になっても変わらないけれど、周囲が勉強しているのに本人は勉強しないから、思考の複雑さにおいて周囲に追いつかれているのです。
それでも「勉強しなくてもできるのがカッコいい」というスタイルを崩せないため、ちょっと厄介なことになっています。
国語や数学に比べて英語が苦手な子は、そういうタイプが多いです。
英語は地味な努力がどうしても必要になりますから。
さて、高校で学習する「受動態」も、基本はここから始まります。
受動態は、be 動詞+過去分詞。
この基本ルールを把握しておけば、各時制の受動態も同じルールに貫かれていることがわかります。
まずは、現在進行形。
能動態 They are building the house.
受動態 The house is being built.
進行形ですから、「be 動詞+~ing 」が必要です。
でも、受動態ですから、「be 動詞+過去分詞」も必要です。
したがって、進行形の受動態は、「be being +過去分詞」となります。
これを理屈でしっかり理解しておくと、単なる丸暗記よりも思い出しやすくなります。
次に、現在完了形。
能動態 We have polluted water.
受動態 Water has been polluted.
完了形ですから、「have +過去分詞」が必要です。
でも、受動態ですから、「be 動詞+過去分詞」も必要です。
したがって、完了形の受動態は、「have been 過去分詞」となります。
筋が通っていますね。
このように理屈通りだから、非ネイティブは英語を学びやすいです。
勿論、長年使われている言語ですから例外的なことも沢山ありますが、英語は文法の基本ルールがスッキリしています。
さて、完了進行形の受動態。
理屈上はそういう形もありますが、動詞部分が長くなり過ぎて重いので、現実にはあまり使用されることがありません。
高校で学ぶ受動態は、まずは各時制の正しい受動態の形を理解し、正確に作れるようにすれば、基本はOKです。
Posted by セギ at 11:30│Comments(0)
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