たまりば

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2019年01月17日

TOEIC 日本順位は世界47国中、39位とのこと。

TOEIC 日本順位は世界47国中、39位とのこと。

少し前、EF EPI 英語能力指数という、あまり世の中によく知られていない英語能力テストで日本の順位が世界でかなり低いというニュースがありました。
私も、実際に自分でそのテストを解いてみたことをこのブログに書きました。
そのときは、そのテストのレベルがあまりにも高いので、これでは正しい判定が出ないでしょうと思ったのですが、今回は、もう何とも言い訳のしようのない結果が発表されました。

2017年TOEIC受験生の平均点数が、世界47国中で、日本は39位とのことです。

主な順位は以下の通り。

1位 カナダ   845点
2位 ドイツ    800点
3位 ベルギー 772点
4位 レバノン  769点
5位 イタリア  754点

アジア圏の順位を見てみると、

7位  フィリピン  727点
17位 韓国     676点
22位 マレーシア 642点
30位 中国     600点
37位 台湾     544点
38位 香港     527点
39位 日本     517点

・・・ああ、これはダメだ・・・。( ;∀;)

大学の新入試制度に向けた4領域のTOEICではなく、いつものリーディングとリスニングのTOEICの結果です。
英語の中では比較的日本人が得意とする2領域でこの完敗ぶりは、なかなかの衝撃です。

EPIテストは全問題のレベルが高いので、「よくできるか」か「全くできない」かに分かれてしまうため、テストとしてどうなのかと思いましたが、そういうことのないTOEICでも、日本人はやはりこうでしたか。
そうですか・・・。

TOEICは、社会人が受けるものという印象が強いです。
会社で受けることを義務づけられている。
ある部署を希望するならスコアがいくつ以上と定められている。
そういうことのために、社会人が受ける。
あるいは、就職活動のために大学生が受ける。
だから、ビジネス英語が多く、高校生にはなじみのない経済用語が出てきますし、リスニングの場面設定もオフィスであることが多いです。
私自身、数年に一度、力試しにTOEICを受けますが、そのときの会場の雰囲気という狭い見聞で言えば、受験者は20代から30代が多いように感じます。
それより年齢が上がると、仕事でTOEICが必要ということはなくなっていくのでしょうか。
だとすると、10年前、20年前の日本の英語教育の結果が、現在のTOEICの結果に表れていると考えるべきでしょうか。

少し前、大学に内部進学する条件としてTOEICスコアが600以上必要だという私立高校生を指導したことがあります。
600くらいならば、高校3年生なら大丈夫か?
そう思って指導を始めたら、そんなに大丈夫ではありませんでした。
TOEICスコア600の壁は、ひと月やそこらの指導では、なかなかに厚かったです。
それは、英検2級の壁の厚さに似ていると感じました。


ここからは、やはり馴染み深い英検の話。

英検でいえば、英検3級まではほとんど誰でも合格できます。
英検準2級も、高校生になり真面目に英語を学習していればいずれ合格します。
しかし、そのままの学習では、英検2級のレベルには決して到達しない子が存在します。
学校の英語の予習復習をして、定期テストの勉強をしているだけで、いずれその英語力に達するかというと、そうはなりません。
多くの子は、それだけでは、高校英語の習得に失敗してしまうのです。

何年英語を学習しても中学英語のレベルにとどまり、高校英語レベルに進歩しない子は、多いです。
その最大の原因は、単語力です。
中学で学習した単語はそこそこ覚えているのですが、高校で新出の単語は、全く覚えられないのです。
それがまさに英検準2級の英語力です。

英検準2級というのは、高校1年程度の英語力となっていますが、満点を取らないと合格できないわけではありません。
中学英語が身についていれば7割程度は正答できますから、それで合格します。
つまり、英検準2級合格は、「中学英語は身についている」という証明に過ぎません。
高校英語の文法事項も語彙も、一切知らなくても合格できます。
その英語力が、TOEICでいえば、スコア400台くらいでしょうか。

しかし、英検2級となると、文法・語法の問題も、長文問題も、高校で学習する単語が多く含まれます。
高校生の多くは、そのレベルの英文をほとんど読めないのです。
書いてあることの意味が全くわからないのですから、正答できません。
そういう子の英語学習は、学校で毎週行われている単語テストは一夜漬け、あるいはテスト直前だけの即席漬けのことが多いです。
覚えてもすぐ忘れるので、単語力の蓄積がなく、中学生の単語力のまま、高2になり、高3になります。
高1の頃は、教科書に出てくる知らない単語は新出単語の場合がほとんどです。
しかし、高1での新出単語を覚えないまま高2、高3と進級してしまうので、教科書の中で、新出単語ではないのに意味のわからない単語が増えていきます。
その意味調べが必要になり、英語学習は教科書の予習だけでほとんどの時間を使いきることになります。
しかも、調べるだけで覚えませんから、わからない単語は増える一方です。

定期テストは、教科書の本文からの出題はそこそこ得点できても、それは教科書本文の内容を覚えているからであって、単語を1つ摘出して意味を問われたら答えられません。
初見の長文問題はほとんど読めず、「こんなの無理」「知らない単語が多すぎる」とテストの度に不平不満をもらす子もいます。
あるいは、問題を解くスピードが遅いため、時間が足りず、テストの最後の長文にはそもそも目を通していないということもあります。
そのために英語に関する自分の課題に自覚的になれないという面もあるのでしょう。
「まずは教科書をしっかりやりたい」
という、ある意味まっとうな言い訳で、英語学習を限定的にしてしまいます。

その一方、ひと月前、あるいは長くてもふた月前に、突然、
「英検2級を受ける」
と言い出すのも、そうした子の特徴です。
いやいやいやいやいやいや・・・・。
そんな英語力じゃないでしょう?
そんな勉強をしていないでしょう?
単語力が全く足りないでしょう?

英語が得意で努力も怠らない友達と同じように、自分も英検2級に合格できると漠然と思いこんでしまうのかもしれません。

彼も人なり、我も人なり。
友達が合格すれば、自分もできそうな気がしますよね。
でも、同じ人であり、学力も同じくらいかもしれないけれど、一番大切なところが違うのです。

英語に対して、努力を惜しまないのか、どうか。

単語は、漫然と勉強していればそのうち覚えられるというものではありません。
集中してガッと覚える時期が必要です。

高校から配布された単語集を1冊丸ごと覚えれば、英検2級くらいはどうにでもなります。
しかし、学校の単語テストにあわせて、その範囲を覚えただけでは、1冊終わった頃には最初のほうの単語は忘れています。
幾度も自分で反復することが必要です。
大人なら、そんなの当たり前だとわかっているのですが、記憶というものについて、高校生は案外わかっていない子がいます。
「1回覚えたのに、何ですぐ忘れてしまうの?こんなの、覚えても無駄じゃん」
と、訳のわからないことを平気で言ったりします。

人間は忘れるものです。
脳は不要な記憶を消去することに一所懸命なんですから。
脳に「このことは大事だから覚えておけ」と指令を出さなければなりません。
それには反復・反復・反復。
幾度も反復すると、脳は「あれ?これ、消去する記憶じゃないの?」と気づいて、長期記憶に組み替えてくれます。

とにかく反復することが大切。
しかし、これができない子が多いのです。
一度で覚えられないことが納得できないという、幼稚な子もいます。
あるいは、一度では覚えられないことは理解していても、反復するのがとにかく面倒くさくて嫌いな子もいます。
高校生は、精神的にとても成長している子もいるのですが、精神年齢はマイナス5歳すればちょうどいい子も多いのです。
見た目は高校生、心は小学生。
コナンの逆バージョンみたいな子もいます。

単語は、音声で覚えると良いと勧めても、英語のCDなんてそんなに面白いものではありませんから、1度聴いたらもう2度と聴きません。
反復しないと意味ないのですが。
文章の中で単語が出てくるタイプの単語集のほうが覚えやすいと勧めても、1度読んで、知らない単語をマーカーで塗って、勉強した気になっておしまいです。
「えー?1度読んだら良くない?何でー?」
と、実に幼稚な疑問を返してきたりします。
ゲームが好きなようなので、英単語ゲームならやるだろうと保護者が与えても、タブレットはちゃっかりゲットしますが、英単語ゲームなんか1度やったらおしまいという子もいます。
単語の覚え方として、単語集で覚えるよりはゲームのほうが面白いという比較を大人はしますが、子どもは、単語ゲームよりも他のゲームのほうが面白いという比較をします。

心が小学生なのです。

そうして、結局、英単語は覚えられない。
単語が覚えられないと、英検2級の問題文が読めない。
壁は厚い・・・。

英語は才能の問題もありますが、努力でカバーできる部分が大きいです。
スマホを眺めている毎日の1時間を、英語を勉強する1時間に変えるだけで、英語力は変わります。
一度で覚えられないのは当たり前なので、反復・反復・反復が何よりの力となります。
楽な方法なんてどこにもないと悟ること。
そうして、努力すること。
そうすれば、目標は射程圏内に入ります。

幸いなことに、現在、うちの塾に通っている子たちは、新しい大学入試制度に対して心ざわつくものがあるようで、英検に対しても意識的で、計画的に準備し、受検しようとしています。
英語学習についても能動的で、4領域の全分野を伸ばすことにも自覚的で、話が通じやすいです。

今の20代・30代にも頑張ってほしいです。




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