たまりば

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2018年08月29日

不定詞の学習。中学3年レベル。形式主語を用いる用法。


不定詞は、to+動詞の原形。
中学2年で初めて不定詞を学習しますが、それで終わりではなく、中3でも新たな内容を学習することになります。
まずは、副詞的用法がもう1つ増えます。
中2で習う副詞的用法は、「~するために」という動作の目的を表すもの1種類だけでした。
中3では、これにもう1つ加わります。
感情の原因を表す不定詞です。

I'm glad to see you.

中1の初め、あるいは小学校の英語でも、挨拶の言葉として習っていたこの文が、感情の原因を表す不定詞の文です。
I'm glad と感情が示され、その原因がその後に不定詞で示されます。
「私は、あなたに会えて嬉しい」

I'm sorry to hear that.
この文の直訳は、「私はそれを聞いて残念です」。

とにかく、感情を語った後に不定詞があれば、それは感情の原因の不定詞。
不定詞の部分しか見ないで、他の不定詞と区別がつかず、
「わからない。わからない」
という子がいますが、不定詞の見た目は全部同じですから、その前で感情を語っているかどうかだけに着目すれば良いのです。
見分けのコツがそこだとわかれば、簡単です。

中3内容の不定詞。
いよいよここからが本格的学習。
大きく分けて3つの内容があります。

まずは、形式主語 it を用いた文の真の主語としての不定詞。

It is difficult to speak English.
英語を話すことは難しい。

これは、名詞的用法の不定詞です。
元の形は、
To speak English is difficult.
英語を話すことは難しい。

これはこれで文法的には正しい英語ですが、ちょっと頭でっかちな印象があります。
主語が長いのです。
上の例文程度なら長いといってもまあそれほどでもないですが、もっともっと長い主語の場合もあります。
結論がどんどん先送りにされている印象で、何が言いたいのかよくわからず、イライラします。
スパンと結論を語ってから、詳細を肉付けしてほしい。
そのほうがわかりやすい。
そういうことから生まれた文の形です。

It is difficult とまず言い切ってくれるので、「ああ、何かが難しいんだ」とわかります。
で、何が難しいのだろうとさらに耳を傾けると、
to speak English
と言うので、ああ、英語を話すことが難しいのですね、と理解できます。
わかりやすい構造の文です。

むしろ、わかりにくいのは、何で英語の勉強をしているのに、「英語を話すのは難しい」という例文を用いるのかということかもしれません。
これは本当によく見る例文なのです。
何の呪い?どういう刷り込み?

しかし、この例文、

It is easy to speak English.

だと、むしろ文の内容が気になって文法の説明が耳に入らなくなる子がいるので、difficult で良いようです。
「簡単じゃねえよ!」
と、文へのツッコミに必死になってしまう子がいるんです。
こんなほんのちょっとしたことでわからなくなってしまう子もいるので、例文の選定もデリケートな問題です。
勉強が下手な子は、他人の話を聞くことがそもそも下手な場合が多いです。
他人の話を聞くのが下手ということは、聞くポイントがズレていて、聞いた話の多くを誤解してしまうということ。
その誤解の集積が、その子の頭の中に詰まっているということ。
勉強がわからないのは、誤解していることがとても多く、それが邪魔をして正しい理解を妨げている場合が多いのです。


さて、上の文は一般論ですが、個人に絞ってこうしたことを語る場合もあります。
「トムにとって、日本語を話すのは難しい」

It is difficult for Tom to speak Japanese.

誰にとってなのかを不定詞の直前に置きます。
このfor Tom を「不定詞の意味上の主語」といいます。
この不定詞の動作主、動作をする主体という意味です。
speak Jpanese をするのは、Tom です。
だから、この文は、
「トムが日本語を話すのは難しい」
と訳すこともできます。
この訳し方は知っておいたほうが良いです。
この日本語を英語に直しなさいという問題で、すんなり上の文が頭の中に浮かぶからです。

この訳し方を知らないと、
Tom is difficult to speak Japanese. 
と誤った文を作ってしまうことがあるのです。
「どっちだっていいんでしょう?じゃあ、1つしか覚えない」
と、何でも省略した覚え方をしたがる子が陥りやすいミスです。

問題が意地悪だと不満を口にする子がいます。
日本語が英語の直訳になっていないから、英語に直せないというのです。
しかし、日本語を英語的な構造に組み替えることも含めて英語力です。
何かテーマを与えられて英文を書くとき、日本語として思い浮かぶことを英語的な構造で書いていくことが必要になります。
その練習をしているのだと思いましょう。

先程の誤った文がなぜ誤っているのかといえば、
Tom is difficult
ではないからです。
この文をあえば訳せば「トムは気難しい」とでもなるでしょうか。
しかし、言いたかったのは、トムが気難しいということではありません。
英語を話すことが難しいのです。
主語と補語との結びつきがおかしくなっています。

公立の学校で中学3年で学ぶ形式主語 it と不定詞の学習内容はここまでですが、私立高校を受験する場合、この先の発展的内容も学習しておくと良いです。

It was kind of Tom to help me.
「トムは親切にも私を手伝ってくれた」

この文は、of Tom が to help me の意味上の主語です。
トムが私を手伝ってくれたのですから、動作の主体ですね。
でも、なぜ for Tom ではなく、 of Tom なのでしょう?
for と of との使い分けの基準は?

It is difficult for Tom to speak English.
It was kind of Tom to help me.

これは、この文の補語である形容詞に理由があります。
先程も確認しましたが、トムは difficult ではありません。
しかし、下の文で、トムは、kind です。
人の性質・状態を表す形容詞が使われている場合、不定詞の意味上の主語は、of Tom となるのです。
下の文は、
Tom was kind to help me.
と書き換えることも可能です。
Tom was kind enough to help me.
という言い方もありますね。

落ち着いて理解すれば何でもないことなのですが、こうした細則をしっかり理解して利用できるのは、中学生の段階では、やはり秀才に限られてきます。
発展的な細かいところまでよく勉強しているかどうかを問いたい私立高校は、だから、このような出題をするのでしょう。




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