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2014年06月02日

檜洞丸を歩いてきました。2014年6月。



檜洞丸を歩いてきました。2014年6月。

日曜日は、西丹沢の檜洞丸を歩いてきました。
ヒノキボラマルと読みます。
この山を歩くのは、いつもこの時期です。
もう4回目になりますが、前回が2010年でしたから、4年ぶりです。
三鷹発6:05、新宿で小田急線に乗り換えて、新松田着7:55。
西丹沢行きのバスは、8:10発のはずでしたが、小田急から降りてきた客が全員乗り込んだタイミングですぐに出発。
この季節、バスは増発してくれているようです。

電車の窓からも、バスの窓からも、大きな富士山が裾野までのびのびと見えていました。
終点、西丹沢自然教室、9:00。
バスが着くと、職員の方が表に出てきて、登山届を提出するように誘導します。
いつもそれに手間がかかるので、今回は、前日に家で書いてきたものをさくっと提出しました。
過去3回、毎回、
「犬越路に行かれるなら、時間を見てください。険しいですし、思った以上に時間もかかりますよ」
等の注意があったのですが、今回は、何も言われませんでした。
ん?

さて、まずは、バスの進行方向のまま、車道を歩いていきます。
10分ほどで、右手に登山口が見えてきました。
この登山口がいつも何か薄暗い。
いえ、これは、私の心理の反映なのかもしれません。
これからの山道を思い、暗澹たる思いで登り始めます。

まずは、最初の難関、狭い桟道。
崖側に手すりはついていますが、転んだら、手すりの下から簡単に崖の下に落ちていきそうです。
まだ朝でバランスに不安のある身体には、これが怖い。
何となく怖い山。それが檜洞丸。
怖いわりに人気のある山なので、あまり山慣れていない様子の人も歩いています。
なので、朝からペースがぐっと落ちてしまう山です。
登山届を一番に出せたこともあって、今回は、あまり渋滞に巻き込まれずに済みました。

道が水平になり、まだ桟道はときどき出てきますが、沢音を聞きながら木洩れ日の中を行く、気持ちのよい山道が続きました。
やがて、ゴーラ沢出合。9:50。
ここで徒渉。
はあ。( ;∀;)

最初の徒渉は、緩やかな浅瀬でしたが、川幅がありました。
濡れたくないので、慎重に慎重に。
歩を刻んだせいもあり、川の中の飛び石を踏むこと7個。
徒渉が嫌いな私にはストレスの強い場所です。
次は、大きな石がゴロゴロしている中で2度目の徒渉。
ここは、一歩、ぴょんと跳ぶだけで済みました。

毎回、来る度に、ここの徒渉の状況は変わっています。
最初の徒渉はなくて済むこともあれば、2度目の徒渉がやけに険しいこともあります。
そのときどきの河原の様子や水量のせいなのでしょう。
丹沢の自然は険しい。

河原は広く漠然としていますが、登山口はコンクリートの階段になっています。
階段の上は、鎖場。
登る分には鎖は不要ですが、段差があり、よっこらしょと登っていきました。
そこからは、急登の連続。
暑いなー。
日曜日、下界は30℃を越えたようですが、山も暑かったです。
スポーツドリンク3L、コーヒー500mL、全て山の中で飲み切ってしまいました。

展望園地。10:35。
丹沢特有の、テーブルなんだかベンチなんだか微妙な高さと広さの物が1つ置いてある場所です。
ここからも、樹間から富士山が見えました。

さらに急登は続きます。
木の梯子状の階段や、鉄の梯子も出てきました。
段差が急なところも多いです。

石棚山との分岐。11:20。
ここから、シロヤシオの巨木の林が始まりました。

シロヤシオ。
葉が5枚あるところから、ゴヨウツツジの名もあります。

日曜日、シロヤシオは満開でした。
満開のシロヤシオの花のトンネルの中を歩いていきます。
新緑の中に揺れる素朴な白いツツジの花。
写真を撮っても撮っても、次の木の下に来ると、また撮ってしまいます。
これではきりがない、とスマホを片付けても、今度は見とれてしまって、足が前に進みません。
トウゴクミツバツツジもまだ咲き残っていて、濃いピンクと白のコントラストが美しい。
振り返れば、夏空の下の大きな富士山。
この風景が見たくて、やっぱり、何度でもこの山に来てしまいます。

檜洞丸山頂、11:55。
ベンチの1つに座って昼食。
あまりの暑さに食欲も落ち、おにぎり1つをもてあまし気味でしたが、何とか飲み込んで、さて出発。
ここからは、大コウゲへ向けての急下降。
さあ、気を引き締めていかなければと思ったら、急下降の道の全てが、木の階段になっていました。
以前は、高度感・露出感が強く、登山道は崩落気味で滑りやすく、怖かったところです。
それが、何だか観光地みたいになっていました。
上の写真がそれです。
そうか。
だから、西丹沢自然教室で登山届を出したときも、昔のような注意喚起はなかったのかな。
階段を降りていけばいいだけなので、とても簡単でした。
左手には、富士山。
さえぎるものがなく、広々とした空の下の富士山でした。
次のピークの下りも、木段になっていて、これは楽です。
稜線歩きの間、ずっと富士山が見えていて、楽しい山歩きでした。

ヤタ尾根との分岐。12:45。
しかし、ここから、様子が一変。
整備されていたのは、ここまで。
その先は、4年前に来たときと何も変わっていませんでした。
高度感のある岩場の下りが続きます。
鉄梯子もあります。
鉄梯子に取り付くまでの身のこなしが難しかったです。
さらに露出感の高い岩場の下り。
立って降りられないときは、座って降ります。
あー、やっぱり怖いな、この山は。

ふと前を見ると、渋滞が起きていました。
「鎖場ですか?」
と最後尾の人に声をかけると、その人は、振り返って苦笑。
「さっきから、全然動かない」
ここの鎖場は、長いので、慣れていない人にはかなり怖いところです。
すくんでしまって進退窮まる場合もあります。
鎖場は、上体を岩と鎖から離して、足元を目視できるようにすれば、足場を選んで降りていけます。
でも、慣れていないとそれが怖くてできないので、足でさぐって降りていくことになり、余計に怖くなります。
若い男性が、ぼやきました。
「バスに間に合うかなあ。中川で降りて温泉に入るから、3時40分のバスに乗りたいんだけど」
「あー」
「終バスになるのは」
「うーん」
そういう会話を交わす間も、全く動きはありません。
人が多いときは、鎖場は多少渋滞するものですが、全く動きがないのは、やっぱり、誰かが相当てこずっていたのでしょう。
後ろから、バンダナを頭に巻いた初老の男性が追い付いてきました。
「あー、鎖場か」
「はい」
「あー、暑いねえ」
「暑いですねえ」
「あー、もう早く降りたいなあ」
「早く降りて、ビール飲みたいですねえ」
鎖場上部で、のんびり世間話をしていると、何とか行列が動き出しました。

鎖を降りて、しばらく歩くと、また鎖。
鎖場は結局、3か所ありました。
3つとも、少し長く、特に3つ目は、途中で方向が変わるので、足元の目視が大切でした。

さて、そこから少し道が良くなったと思うと、また岩がちになります。
横に鎖の張ってあるところもありました。
笹藪のトンネルのようなところを抜けると、少し展望が良くなり、やがて、目指す犬越路の避難小屋が見えてきました。

避難小屋。14:20。
犬が登ってきました。
飼い主は、ペットボトルの水を手のひらにためて、犬に飲ませていました。
いつまでもいつまでも飲んでいます。
この暑さで登ってきたら、そりゃいくら水分補給しても足りない。
ワンコも大変だなあと思いましたが、水を飲み終わった後、ふっとこちらを見上げる目が輝いていました。
楽しそうで何より。

さて、下山。
ここは4つ辻で、その中で一番鬱蒼とした細い道が用木沢に降りていく道でした。
何となく荒れた感じの道を下っていきます。
だんだん道が良くなりますが、砂地のために滑りやすいところなどもあり、ちょっと緊張。
沢音も近づいてきます。
用木沢も、徒渉が必要な場合があるので、気が重くなってきました。
橋をかけても、また流れ落ちてしまうようです。
今回の徒渉箇所は1か所。
しかも、川の中は一歩だけだったので、楽勝。
その次の長めの徒渉を覚悟していた場所は、橋がかかっていました。
ヽ(^。^)ノ

しっかりした造りの橋が多くなり、最後に鉄製の橋を渡れば、後はもう危険なところはありません。
用木沢出合。15:25。
そこからは車道。
キャンプ場の自販機で、コーラを購入。
飲みながら、のんびり歩き、西丹沢自然教室。15:50。
木陰のバス停で、ほっとひと息。
鎖場で会った若者は、無事に15時40分のバスに乗れたようです。
16:25のバスは、早めにやってきました。
あとは、いつものように、新松田駅から小田急に乗り、鶴巻温泉下車。
弘法の里湯に入り、駅前のコンビニでビールを買って、いそいそとまた駅に入りました。




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