たまりば

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2012年01月03日

北八ヶ岳の元旦


皆様、明けましておめでとうございます。
旧年中は、大変お世話になりました。
本年も、よろしくお願いいたします。

元旦から一泊で、北八ヶ岳に行ってきました。
奥蓼科温泉渋の湯が、バスの終点。
そこから、雪の山道を静かに歩く予定でしたが、今年は、雪が少なく、賽の河原は、一面の岩がごろごろとむき出しで、そこに中途半端に雪がついている状態でした。
ルートを示す赤い旗は、まだとても高い位置にひるがえっていました。
その旗が、ギリギリ雪面の上に出ている年だってあるのですが。
大きな岩を、どっこいしょと1つ1つ乗り越えて、長い長い賽の河原を越すと、ようやく雪が深くなってきました。
北八ヶ岳の森は、シラビソの森。
天然のクリスマスツリーの中を、ときどき立ち止まって眺めながら歩いて、高見石小屋へ。

高見石小屋は、古い木造の小屋です。
二階のあかり取りの天窓の下、豆炭炬燵にあたり、暗くなるまで、小屋に置いてある古い山岳雑誌を読んだり、持ってきた文庫本を読んだり、他の泊まり客と少し話したりしました。
元旦の高見石小屋は、本当に静かでした。
大晦日の山小屋は、どこも、年越しを小屋で迎えるのが決まりの常連さんや、初日の出が見たい登山客で混雑することが多いのですが。
高見石小屋も、大晦日は、40人ほど宿泊したそうです。
元旦の泊まり客は10人ほど。
どこからも少し遠いこの小屋は、縦走してきた人がほとんど。
赤岳から稜線を越えて来た人もいて、夏の山小屋なら、大自慢大会が始まってもおかしくないのですが、皆さん、訊かれたら答えるだけで、謙虚で物静かでした。
山は、上手くなればなるほど、自分に足りないところがわかって、他人に自慢するよりも、自分のことを考えることで一所懸命になるのかもしれません。
60代の人も、20代の人も。
男の人も、女の人も。
概して無口な人が多いですが、質問すれば、言葉を選んで、静かに正確に教えてくれます。
記憶にとどめる気もないことを質問して、コミュニケーションをとった気になっても仕方ない。
冬の山小屋に来ると、そんなふうに感じます。
私も、明日下山する人に、賽の河原の様子を訊かれて、あの状況をできるだけ正確に伝えなければならないと、考え考え話しました。
雪山は、1日で状況が変わってしまうものだけれど、それでも。

翌朝は、中山を越えて、中山峠から天狗岳へ。
雲に覆われ、中山からは天狗岳が見えませんでしたが、中山峠まで行ってみると、風はそれほどでもなく、やはり雪が少なく、大きな岩が見えていて、ルートが明瞭でしたので、例年よりもむしろ楽な天狗岳登頂でした。
雪の多い年は、雪庇を踏み抜く心配も少しありますが、岩が見えると、ほぼ夏道の通りに歩いていくだけです。
山頂からの展望はゼロ。
北八ヶ岳の元旦

写真を撮っているうちに吹雪いてきて、自分の足跡も消えてしまいました。
なので、早々に退散。
黒百合ヒュッテまで下りてきて、やれやれと小屋前の寒暖計を見たら、マイナス10℃でした。
それでも、稜線と比べると、ここはあったかいなあ、と休憩。
稜線を2時間ほど歩いたので、ザックの中のスポーツドリンクが少し凍って、口の中でシャリシャリ音をたてました。
ピッケル・アイゼンを片付けて、そこからは、また楽しく雪道を下り、渋の湯へ。
入浴料800円。
誰も入っていなかったので、浴室を撮影。
たちまちレンズが曇って、ピンボケ気味ですが。
誰も入っていない浴室は、雪山同様に冷えていましたが、木の蓋をとれば、熱い熱い温泉。
生き返りました。

さて、4日から、冬期講習後半が始まります。
朝寝坊しないようにしなければ。
北八ヶ岳の元旦




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    Posted by セギ at 14:25│Comments(0)
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