たまりば

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2020年12月04日

高校英語。仮定法。be動詞と仮定法。


仮定法。
今回は、be動詞と仮定法です。

まず例文を見てみましょう。

If she were here, we could begin the meeting.
もし彼女がここにいれば、会議を始められるのだが。

if 節が過去形。主節は、主語+助動詞過去形+動詞原形。
これは、仮定法過去の文だとわかります。
現在の事実に反する仮定です。

仮定法過去で用いる be動詞は、上の例文のように、一人称・二人称・三人称にかかわらず、were。
昔は、必ずそう教わりました。
しかし、現在は、一人称・三人称のときは、普通に was を用いることが許容されています。

15年くらい前までは、それでも、大学入試のときには、安全のために were を書いておいたほうが良い、などという指導が行われていました。
しかし、大学教授も若返り、現代英語について一番よく知っているのが大学教授だという安心感のある時代になりましたので、were でも was でも好きなほうを書きなさい、どちらでも正解なのだから、という指導が現在は普通です。

英語のこうした変化は、言語が生き物であることを感じさせます。
最初はそれは誤用でした。
しかし、使う人が多くなれば、それが許容されます。

日本語もそうです。
例えば「わかりみが深い」。
形容詞に接尾語「み」「さ」をつけて名詞化するのは、日本語として正しい形。
「旨い」に「み」をつけて、「旨み」。
「美しい」に「さ」をつけて、「美しさ」。
しかし、動詞「わかる」に「み」をつけるのは、誤用。
でも、だからこそ、耳目をひき、何となく魅力的な言葉に感じます。

こうした若者言葉は、5年と待たずに消えてしまうことも多いですが、何だかいつまでも消えずに大人が使い続けて残る言葉もあります。
「無理くり」などがそうで、昔の辞書にはこの言葉は掲載されていません。
「無理やり」で良いはずなのに、「無理くり」を使う人、今は多くなりました。
テレビ局の報道記者まで使用するので、「え?」と思うこともあります。
そのうち、NHKのアナウンサーも使うようになるのでしょうか。
そうなったとき、この言葉は完全に認知されたということかもしれません。

私は、「無理くり」の語感があまり好きではないので使いません。
でも、昔、詩人の谷川俊太郎さんが、雑誌のアンケートで「嫌いな言葉はありますか」という問いに、
「ありません。言葉は皆好きです」
と答えていて感銘を受けたことがあるので、見習いたいものだと思い、嫌いな言葉はないというのを建前にしています。

話がそれました。

仮定法過去の if 節において、be動詞は必ず were というのは昔の話で、今は、were とwas を使い分けることが許容されています。
いずれにしろ、仮定法過去の if 節は、動詞を過去形にしましょう。
現在の事実に反する仮定です。
  


  • Posted by セギ at 17:27Comments(0)英語