たまりば

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2014年04月28日

千足~天狗滝~綾滝~つづら岩~大岳山~馬頭刈尾根を歩きました。2014年4月。


4月27日(日)、奥多摩を歩いてきました。

去年の5月、高尾山から御岳山まで4泊5日で縦走するテレビ番組を見ました。
収録は5月上旬で、全編が晴天と輝くような新緑。
ヒーリングムービーのようで、録画保存し、山に行けない日が長く続くと、見返しています。

その中の縦走4日目、天狗滝からつづら岩のコースが気になっていました。
私も歩きたーい。
facebookの友達が、馬頭刈尾根を好んでよく歩いているのも見て、そこと組み合わせて今回のコースを作りました。

今回も、ホリデー快速あきかわ号に乗り、武蔵五日市駅下車。8:50。
数馬行きのバスに乗車しました。
バスは4台。
いよいよ奥多摩も行楽シーズンです。

本宿役場前下車。9:20。
バスはここで左折していきますが、私は右折。
しばらく行くと、払沢の滝入り口の三叉路に出ます。
豆腐屋さんが開いていたのですが、うの花ドーナツは、10時半くらいから販売とのことでした。
がっかりです。
有名なお店なので、一度食べてみたかったのですが。

右に曲がり、とぼとぼ橋を渡り、道路を歩いていきました。
歩道がついているので、危険はありません。
千足バス停。9:45。
このバス停に停まるバス便はホリデー快速とのつながりがなく、早朝かもっと遅くになってしまうので、数馬行きのバスに乗り、ここまで歩きました。
ここに、道しるべがあり、右折。
舗装された坂道を登っていきました。

途中、公衆トイレあり。
小さいトイレですが、まだ新しく清潔感があり、ヒノキ造り。
桧原村のトイレは、どこも造りが立派です。

さて、舗装も終わり、いよいよ山道。
いきなり渡渉でした。
飛び石はありますが、雨の後などは、この飛び石は水没してしまうとネットの記録にはありました。
4歩から5歩分の川幅で、ちょっとストレスを感じながら慎重に越えました。
トレッキングポールをもってくれば良かったなあ。

さらに行くと、道は2つに別れ、道しるべがありました。
左は「天狗滝・綾滝」。
右は「綾滝・つづら岩」。
うーむ。
私は、天狗滝も綾滝もつづら岩も行きたいのだが、どちらを選んだら良いのか。

とりあえず、左を選んで歩きだすと、かなりの急登で、しかも何だか岩がちでした。
踏み跡は明瞭で、そこが道であることに不安はないのですが、大きな岩を越え、沢を越え、あまり楽な道ではありません。
イチリンソウの群落が見えているのに、写真を撮りに行く気になれません。
やがて、小天狗滝に続いて、天狗滝。10:20。
登山道はいったんぐぐっと上がっていき、木の根の作る道に導かれて、滝見物に最適なポイントに立つことができました。
そこから下を見ると、その先は滝壺に降りていけるようになっていました。
本日初めての登山者にも遭遇。
ご夫婦と思いますが、二人とも一眼レフで滝を撮影していました。
あとから来た若い男性も三脚を付けたカメラを担いでいます。
ここは、撮影に来る人が多いのかな。

滝壺から、また小さな渡渉をして、登山道は先に続いていました。
少し登ると、右手から登山道が合流。
さっき別れた道でしょうか。
なるほど。右の道は確かに天狗滝は通らない。
でも、ちょっと戻れば、すぐ天狗滝なので、そちらの道のほうが楽なのかもしれません。

合流した登山道を先に進みます。
崖っぷちの道をしばらく行き、そこから、少し開けた樹林帯を沢づたいにゆるやかに登っていくと、左手に綾滝が見えてきました。10:50。
岩壁の傾斜がゆるいので、滝は、岩をなめてゆるゆると流れていました。
なるほど綾滝。
上部にはトウゴクミツバツツジの濃いピンク色の花。
岩の多いところにツツジの花あり。
灰色の岩に映えていました。

納得するまで滝見物をして、さて出発。
「ここより注意 道悪し」と書かれた看板を発見。
うわあ嫌だなあと思いながら急坂を登っていきました。
しかし、それほど悪路ではありませんでした。
木段も作られていましたから、看板が立てられた頃よりも道は良くなっているのかもしれせん。
滝があるのは谷の証拠。
そこから急に枝尾根がぐぐっと立ち上がっていく地形です。
急なのは仕方ないなあ。
テレビタレントのあの人たちも歩いた道なのだから大丈夫さ。
でも、あの人たちは、元プロ野球選手と元横綱。
普段、山歩きはしないでしょうが、運動神経や体力は並じゃないからなあ。

疲れて、立ち止まり、振り返ると、桜の花が風にうわっと散っていきます。
雪のようです。
陽の光を受けてきらきら光りながら、空中を舞っていました。
滞空時間が長く、止まっているように見えることもあります。
谷底へと長い長い旅をしていく桜の花びら。
足元の登山道は、桜の花びらの水玉模様です。

ぽんと尾根に乗りました。
馬頭刈尾根です。
すぐにつづら岩が見えてきました。11:30。
ヘルメットをかぶった男性が二人、準備中。
ここは、アルパインクライミングのゲレンデです。
ゲレンデとは、練習用の岩場。
家に帰って、「日本100岩場」で調べてみたら、Ⅳ級・Ⅴ級のルートが多いです。
難しいんだなあ。
岩場までくるのに2時間近くかかるので、あまり人気はないようです。

岩場の前をとっとこ歩き、通りすぎて振り返り、岩の左端を見物。
ここなら、私でも登れそう。
ルートがはっきり見える。

さあ、ここからは尾根道なんだから楽だろうと思ったら、馬頭刈尾根はなかなかに岩がちでした。
またも「ここより道悪し」の看板。
そして、ここは、本当に道が悪かったです。
漠然と眺めた限りでは、えー、ここ、道なの?という印象の岩の塊が、尾根に立ちふさがっているのでした。
よっこらしょと越えて、さらに、鉄の階段を2つ続けて登ると、道はようやく平坦になってきました。

富士見台。12:00。
あずまやがあり、外にベンチもあり、見晴らしの良いところでした。
樹間にうっすらと富士山。
正面には、目標の大岳山がはっきり。
上の写真がそれです。
テーブルもベンチも、古びて、木が腐り始めています。
何もかもがやけに真新しい高尾山に慣れた目には、むしろ風情があって好きな眺めです。
おにぎりを食べ、コーヒーを飲んで、午後に備えました。

そこから、いったん下り、あとは登ったり下ったり。
新しいベンチの置いてある場所もありました。
ここも、トウゴクミツバツツジがきれいでした。
狭いピークですが、眺望抜群。
ここでお昼にしても良かったなあ。

いよいよ大岳山が近づいてきたところで、道はまた2つに別れました。
左は尾根を登っていく道。
右は、いったん下っていくように見えました。
登山地図では、大岳山頂に向かう道は直登と大岳山荘から登っていく道があります。
左が直登コースかな。
なので、左を選択。
これが、予想通り大岳山頂への直登道で、踏み跡は明瞭でしたが、とにかく急でした。
ひゃー、グリップの効く靴を履いてきて良かったー。
こんなの道じゃないよー。
文句を言ううちに、ぽんと大岳山頂に飛び出ました。
傍で食事中の方が、びっくりして足を引っ込めてくれました。
こんなところから急に人が出てきたよ、という印象だったのでしょう。
道しるべもついていないようでした。

大岳山頂は、大勢の人でにぎわっていました。
おお、若者が多い。
今日初めてメジャーコースと接触。
山頂からは、やはりうっすらと富士山。

さて、下山。
下山は、普通に大岳山荘に向かって降りていきました。
普通といっても、大岳付近はやっぱり岩がちで、前の人がもたもたしていたり、私自身がもたもたしたり。
大岳山荘前で、道しるべを確認し、「馬頭刈尾根」のほうへ歩きだしました。
思いがけず崖っぷちの道になり、何だ、こっちの道もそんなに良い道じゃないなあと思ううちに、さっきの分岐まで戻ってきました。

富士見台までは、なだらかなアップダウン。
つづら岩付近は、さっきの岩場のしかも下り。
慎重に下って、つづら岩まで戻り、岩場には、午前中と同じ二人しかいないことを確認。
やはり穴場だなあ。
思う存分練習ができますね。

ここからは、まだ歩いたことのない道。
楽な尾根道かなあと思ったけれど甘かったです。
まだまだ岩場は続きました。

少しなだらかな道が続くと、また岩場。
もうないのかなと思うと、また岩場。

越しても越してもホンダラホダラタホイホイ

なのでした。

あー、もう岩は嫌だー、と思ったら、イワウチワの群落が。
岩場でしか見られない花なので、やっぱり岩も好きです。
(*'▽')

それにしても人がいません。
鋸尾根はもっと前後に人がいるのが普通なので、そういう意味でも、この尾根はいいですね。

鶴脚山。15:10。
馬頭刈山。15:35。
そこからはさすがに岩場はなく、木段の下りも多く歩きやすくなってきました。
しかし、疲労がたまってきて、少しの登り返しがきつく感じられるようになってきました。

分岐。16:15。
大木が横たわっていました。
倒木の処理中のようです。
新しい道しるべがありました。
左は「軍道」。
右は「秋川渓谷瀬音の湯」。
今日の最終目標は、この温泉に入ることです。
迷わず右へ。

この道がまたまた急な下りでした。
ある程度、木段などで整備もしてくれているのですが。
脚が疲れて、滑りやすくなっていたのかもしれません。
転びはしませんでしたが、ずずっと滑った回数2回。
わあ、怖い。
慎重に慎重に。

吊り橋。16:45。
新しく人工的な印象の橋です。
こんな橋が出てきたし、右手下には里や道路が見えているし、もうあと少しかと思うとこれが甘くて、この後の登り返しがきつかったです。
しかも、思いがけず痩せ尾根の箇所もあり、むしろここが核心かもしれません。
最後の道しるべに「この付近 熊の目撃情報あり注意」の掲示。
そんなことを、今さら言われても。
( ;∀;)

木段の整備具合が本当によくなって、ぽんと道路に出ると、向い側は瀬音の湯の駐車場でした。17:10。
そのままの方向で歩いていくと、まずはバス停があり、バス時刻を確認。
温泉の建物へ。
入り口は、まだ温泉受付ではなく、そのままずっと進んでいきます。
温泉受付の前、窓際には、ザック置き場がありました。
必要なものと貴重品だけ持って脱衣所に入ることができます。
100円が帰るときには返金されるシステムのロッカーに靴を入れ、入浴券を自販機で購入し、受付。
3時間800円。
靴ロッカーの鍵と引き換えに、脱衣所のロッカーの鍵を渡されました。

脱衣所は混雑していましたが、中に入ると洗い場は広くて空いていて、ストレスなく入浴できました。
内風呂と、露天風呂と。
新緑を眺めながらの露天風呂、最高でした。
とろりとした泉質です。
あがり湯のための設備もあり、新しい温泉施設は快適ですね。

さて、入浴を終え、隣りの建物へ。
そこは売店で、一番奥に、冷えた酒類の冷蔵庫がありました。
缶ビール500mL、410円。
何だこの10円は?
消費税か?

飲みながら、建物を背に右の道を行きました。
建物前にもバスは来るのですが、本数はあまり多くありません。
徒歩8分で、もっとバスの本数のあるバス停に出ます。
ちょうどよい風呂上がりの散歩を楽しみながら、橋を渡り、十里木バス停へ。
ビールを飲み終わる頃に、18:12のバスがやってきて、武蔵五日市駅へ。

たくさん歩いた、楽しい1日でした。


  


  • Posted by セギ at 12:22Comments(0)