たまりば

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2012年09月13日

ノートに残らない勉強


大手個別指導塾で働いていた頃からそうですが、小6や中3受験生の理科・社会の勉強を面倒見ることがあります。
国語や算数は、とにかく問題を解いていれば、一応勉強している形にはなりますし、それである程度の成果が出るのも事実です。
ノートがいっぱい埋まって、目に見える形で勉強した結果が残るのも何だか嬉しい。

でも、理科や社会は、問題を解くだけでは結果が出ない科目です。
ノートに残らない勉強に時間をかけなければならない科目です。
しかし、そのことがわかっていない子が多いため、なかなか成績が上がりません。

知識が頭に入っていないのに、問題だけ解き散らかして、「わからない」「わからない」と言いますが、それはわからないでしょう。
解説を聞いて、「あ、わかった、わかった」と言っても、類題を1人で解いたら、また間違えるでしょう。

覚えるべきことは、覚えなくちゃ、ダメです。
でも、現代の子どもは、小学校で何かを暗記した経験が少ないせいか、ものを覚えるのが本当に苦手です。
それは、この間終わった「ゆとり教育」の弊害の1つなのかもしれません。
昨年までの中学の社会や理科の教科書は、読み物としては面白かったけど、内容はスカスカでしたから。
知識なんてパソコンでいくらでも引き出すことができるから、全て頭に入れておく必要はない。
大切なのは、集めた情報をどう分析するか、その能力なんだよ、という教育でした。

でも、基礎知識がない人が、情報を集めたところで、正しい判断なんかできませんよね。
子どもたちが学ぶ必要があるのは、情報を読むための基礎知識。
それくらいは、頭に入れておかないと、というレベルの内容。
それを覚えられない子が、大量に現れてしまったんです。

「これは、大切だから、覚えて」と言うと、
「ええっ!覚えるんですかああああ?」と、論外のことを言われた、みたいな顔をする子がいるんですが、あれは、何なんでしょうね。
覚えるだけの詰め込み教育に批判的なのかなあ、なんてつい深読みしてしまうことがあるのですが、おそらく、それほど深い話ではなく、単に、覚えるのが面倒くさくて嫌なだけなんでしょう。
(^_^;)

実際、彼らは、暗記の仕方というものを、びっくりするほど知らないので、ここは、やはり、詰め込み教育世代の保護者の出番です。
暗記の仕方を、お子さんに教えてあげてください。
テスト範囲の重要事項、お子さんの目の前で、暗記してみせてあげてください。
こうやって覚える。
こうやって自分にテストを繰り返す。
それを説明し、やって見せないと、漫然とテキストを眺めているだけなのに、暗記しているつもりでいる子、多いです。
九九の頃は、ご家庭でも、結構熱心につきあったと思います。
でも、小学校高学年、あるいは中学生になると、「勉強の中身までは」と保護者の方が距離をとってしまわれることがあります。
子どもたちは、見た目が大きくなっているだけで、心はまだまだ幼いので、手取り足取りの勉強が、本当は必要です。
自立してほしいと願うなら、まずは、やり方を示し、それから自立を促さないと、何もないところからいきなり独りで出来るようにはなりません。

忙しくて、そんな暇はない、という保護者の方。
どうぞ、個別指導塾へ。
(*^_^*)
  


  • Posted by セギ at 23:09Comments(2)講師日記