たまりば

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2012年05月11日

他人の話を聴く力


GWは、時間に少し余裕があったので、昔のDVDの整理などしました。
塾講師をしていますと、ゴールデンタイムに家にいることはないので、見たい番組は、録画して見るのが普通です。
それがまだ残っていました。
「トリビアの泉」という番組を録画したものが数本残っていて、見たら、驚きました。
あの番組、スタジオ部分では、ずっと水音がしているんです。
皆様、ご存じでしたか?
確かに、セットの背後には泉がある。
ずっと水が流れています。
でも、その水音が気になったことは、当時は1度もなかったのですが、今回見たら、びっくりするくらいよく聞こえます。
外で雨が降り出したのかなと思うくらいに。
これは、当時の私が迂闊だったのか?
あるいは、テレビ受像機の進歩により、音声がクリアになったせいなのか。
モスキート音が突然聞こえ始めたくらいの衝撃でした。
聴き取るというのは、やはり難しいものですね。
(^_^;)

さて、本日は、英語のリスニングの話です。
英検や高校入試が近づいてきますと、生徒から、「リスニングで得点できない」という相談を受けることがあります。
地力はついている子に対しては、1回か2回の授業で、リスニングのちょっとしたコツを伝授すれば、ぐっと得点が上がります。
しかし、そもそも地力がない場合、目前の試験に間に合うようにリスニング力を上げていくのはかなり困難な作業です。

では、地力とは何なのか?
英語を聴いた経験が圧倒的に不足している子の場合、その子の知っている英語は、その子が自分で音読するカタカナ英語ですから、本当の英語との乖離が激しく、聴き取るのに大きな障害となります。
本物の英語を、聴いてください。
教科書本文のCDでも、ラジオ講座でも。
毎日聴くのが理想ですが、最初は、週に1度でもいいです。
英語を聴く習慣が全くなかった子の場合、週に1回聴くようになるだけでも、ひと月でかなり効果が表れます。
そうやって耳を作っていけば、さほど努力した感覚もなく、簡単にリスニング力は上がります。

もう1つ。
当たり前ですが、単語力がないと、リスニングは難しいです。
どんなに英語耳を鍛えても、知らない単語は聴き取れません。
学校の教科書の英文を読んだときに、新出単語以外でも意味のわからない単語がゴロゴロある状態では、該当学年の英検の級のリスニング問題は、かなり難しく感じると思います。
まず聴き取れません。

ここまでは、英語力に関する問題なのですが、実は、もっと根本的にリスニングで得点するのが難しい子がいます。
そもそも、他人の話を聴く力の弱い子の場合です。

たとえば英検3級のリスニング問題を全部日本語に訳して、全部日本語で朗読して、全部日本語の選択肢から選ばせるとしたら。
該当学年である中学3年生の正答率は、どれくらいでしょう。
リスニング問題は、全部で30問。
全問正解できるのは、おそらく、全体の3分の1程度でしょう。
1問か2問、ケアレスミスしてしまう子が、全体の2分の1。
そして、残る6分の1は、何でこんなに間違えるの?とあきれ果てるような得点になるんじゃないかと思います。

「テキストの〇ページを開いて」と言っても、その指示を聞き落とす。
「問3を見て」と指示しても、とんでもないところを見ている。
これ、集団授業だけではありません。
個別指導で、1対1でも、聞いていない子は、聞いていません。
私が言った通りのページを開いているか確認した後、説明する問題を指さしてあげないと、指示したとおりのところを、まず見ていない子は、います。
集団授業では、そのまま修正されず、トンチンカンなところを見たまま、授業を受けてしまいます。
なので、説明が全くわからない。
不思議なことに、そういう子は、自分が間違っていることに気づくのが遅い傾向があります。

他人の話を聞かない子。
子どもの頃から、他人の話を聞き流す習慣がついているのでしょうか。
他人が話している間、別のことを考えています。
まだらにしか聞いていません。
能力自体が低いのではなく、むしろ、潜在能力はあり、本人のセルフイメージも、案外肯定的なことが多いです。
ただ、他人の話を聴くことが、できない。
聴いてくれという合図に気がついても、聴く態勢になれない。
聴き始めても、すぐ飽きて、他のことを考えてしまう。

英語は、特有の抑揚があるので、聴いていると眠くなります。
ますます集中力が途切れます。
英検のリスニングは、平均約30分間。
とても最後までもちません。
リスニング問題だけは集中して聴くつもりでも、普段やっていないことは出来ません。
後半は、頭がぼおっとし、内容が頭に入ってこなくなり、正答率がガタガタに下がっていきます。

まずは、日本語からですね。
(*^_^*)
  


  • Posted by セギ at 16:37Comments(0)英語