たまりば

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2021年07月14日

ヤブミョウガの咲く井の頭公園を歩きました。2021年7月。


梅雨らしい長雨が続いていましたが、2021年7月6日(火)、朝のうちに雨が止んだので、散歩をしてきました。
今日は、井の頭公園の方向へ。
三鷹駅南口から、玉川上水の左岸を歩きました。
紫陽花が終わって、夏草がますます繁茂し、歩道を狭くしています。
そんな中、フヨウの白い花を見つけました。
大体、3週間に1度のペースで同じ道を歩きますが、その度、咲いている花が大きく変わっています。
予想も期待もしていない道で、思いがけない花を見ます。

むらさき橋からは玉川上水の右岸に回り、舗装された道をとことこ歩いて、万助橋。
交差点を渡ると、玉川上水緑道は未舗装の土の道が始まります。
鬱蒼とした緑に囲まれた道の入り口は、夜のように暗い。
中に入っていくと、目が慣れて、道の様子がわかってきます。
玉川上水緑道は未舗装でも水はけの良い道が大半ですが、さすがに長雨が続いたので、泥の道になっていました。
それでも、そんなに歩きにくいほどの泥道ではありません。

山の泥道のありえない歩きにくさを思い出します。
奥高尾の、春先の泥道。
陣馬山近くの坂道は、泥が登山靴の底について高下駄のようになります。
奥多摩の鷹ノ巣山から奥多摩駅への石尾根の麓付近のえぐれた登山道に泥が堆積しているところも凄いです。
あそこは、歩けません。

そういうのに比べると、玉川上水緑道は水はけがやはりよいので、泥が表層のみで、転ぶ心配は少なく、泥はねも大したことはなく、歩きやすいです。
右手の視界が開け、運動場が見えてきました。
何も変化なし。
静かな運動場のままでした。
ここが、オリンピックのパブリックビューイング予定地だったんだなあ。
少し前まで、人を集めて、酒類も売る気でいたんだなあ。
信じられない。

国破れて山河あり。

いやここは整備された公園だし、国は破れてはいないが、何だかふとそんな言葉を思い出しました。


そういえば『ボヘミアンラプソディー』という映画で、クイーンのマネージャーが、

100,000 people at Wembley, 100,00 people at JFK Stadium in Philadelphia, a global TV audience around the world of 150 countries, 13 satellites.
The Olympics only had three.
ウエンブリー・スタジアムに10万人、フィラデルフィアのJFKスタジアムに10万人、世界150か国、13機の衛星のテレビ視聴者。
オリンピックはたった3機だった。

と言っていました。
The Olympics とは、どのオリンピックのことだろう?
このセリフで語られているのは、1985年のライブ・エイドのことだから、オリンピックは、その前年のロサンゼルス・オリンピックのことでしょうか。
・・・イギリス人が、ロス五輪のことを、 The Olympics と言うのかなあ。
いきなり the をつけて通じるかなあ?
このセリフ、ハリウッド目線じゃないの?
いや、でも、前年のことなら、通じるのかな。

と、相変わらずどうでもいいことを考えながら、玉川上水緑道をとことこ歩きました。
緑道にはノカンゾウが点々と咲いていました。
雨上がり、水分たっぷりでつやつやと輝いています。

いつものように「むれ橋」まで歩いて、Uターン。
来た道をとことこ戻り、井の頭公園へ。
雨上がりの林床は、どこかの深山の麓のような雰囲気でした。
カニコウモリの花が咲いていそう。
標高からいって、咲いているはずがないけれど。

カニコウモリではないけれど、わさわさ生えている草が、雰囲気を出しています。
・・・というか、井の頭公園は、どこもかしこも、この草でした。
これは、ヤブミョウガでしょうか。
上の画像がそれです。
井の頭公園も、3週間で、雰囲気が全く変わる。
植物は、面白いですね。

いつものように、山野草スペースから、時計回りに池を一周し、帰路につきました。

  


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    2021年07月06日

    タイサンボクの花が咲く散歩道でした。2021年6月。


    2021年6月28日(火)、朝のうちに雨が上がったので、今日も歩いてきました。
    今日は、神代植物公園の水生植物園に行こうと思い立ち、自転車で出発。
    しかし、前回もらったパンフレットを家に置いてきてしまったのが、失敗でした。
    武蔵境通りをひたすら南下し、神代植物公園北口交差点で左折。
    神代植物公園通りをまっすぐ進み、次に交差する大きな通りを右折。
    この道路沿いに水生植物園があると、私は誤解していたのでした。
    探せども探せども、そのようなものはなく、晃華学園が見えてきました。
    これは、行き過ぎたと感じ、右折して、1つ目の角を右折。
    これで、今度こそは入り口が見えてくるのではないかと思ったのですが、やはりそれらしきものはありません。
    全体に緑の深い地域なので、外から「あ、ここだ」とわかるような雰囲気でもありません。
    道はやがて、非常に観光的な雰囲気になってきました。
    ガードレールを疑似木で作ってあり、道の両側には駐車場のある大きなお蕎麦屋さんが並んでいます。
    ここは、深大寺ですね。

    前回は結局訪れなかった深大寺。
    ちょうどいいので、自転車を置いて、散策することにしました。
    雨上がりで緑が匂いたち、マスクを通しても感じます。
    まだ湿っている参道。
    1本裏側の道を通ると、人通りもありません。
    夏草の茂る道に、並ぶ赤い旗が映えています。
    途中から、表通りに合流。
    山門が見えてきて、深大寺。
    お参りをすると、しかし、あとはすることがありません。

    観光というのは、何をするものだったろう。
    観光旅行というものをもうずっとしていないので、感覚がつかめません。
    蕎麦を食べたり、お土産を見たりするのかな。
    まあ、それは、ワクチンを打ってから。

    というわけで、さっき見たバス通りまで出てしまったので、Uターンしました。
    しかし、家に帰って、パンフレットを見たら、そのとき、私は水生植物園に限りなく接近していたのでした。
    気づかなかった・・・。

    再び自転車に乗って、もう1回あたりを回りましたが、交差点脇の小さな蕎麦畑を発見した他は収穫なし。
    やはり、思いつきで行動しても目的地には到達しない。
    準備が大切ですね。

    また出直すことにして、前回と同じく、多様性センターに入りました。
    ここは、無料開放されていて、植物に囲まれた中の未舗装の道を散歩できます。
    正門から入るとすぐに、大きな大きなヤマユリが咲いていました。
    それにしても大きい。
    ヤマユリとは別の種類なのかな。
    こんな大きな花を山で見たことがありません。
    さらに進んでいくと、キキョウが咲いていました。
    山で見るキキョウと、都立小金井公園で栽培されているキキョウの、ちょうど中間くらいの花の数です。
    キキョウはどこで見ても、さっぱりとして、きれい。

    小さな沼のある奥多摩ゾーンへ。
    カモがいました。
    ここに棲んでいるのではないでしょう。
    偶然見つけた水場でひと休みということでしょうか。
    その近くに、アキノタムラソウ。
    久しぶりに見る素朴な山の花です。
    しみじみと見入りました。

    園内を1周して、正門から、今度は隣りの自由広場へ。
    ここも無料開放区域です。
    木陰の道をとことこ歩いていくと、ムクゲの花が満開でした。
    庭木としてもよく見るけれど、これだけ大きいと壮観です。
    さらに歩いていくと、今度はタイサンボクが咲いていました。
    大きな白い花はよく目立ちます。
    この花、漬物にしたら食べられないかなとふと思ってしまうほど肉厚の花です。
    早春のコブシやハクモクレンに始まり、マグノリアの花期の最後を飾るタイサンボク。
    ああ、夏が来ますね。


    そう言えば、高校生の頃、古文の文語文法で、「夏はきぬ」と「夏はこぬ」を例にして、完了の助動詞と打消の助動詞との違いを学んだことを、思い出します。
    文語の歌詞の歌は、意味がわからなくてもとりあえず歌っておけば、高校生になったとき、文語文法を学習する助けになります。
    意味を誤解していた歌詞の正しい意味がわかって、ハッとすることで、記憶に残ります。

    「夏はきぬ」はその代表ですが、「仰げば尊し」の歌詞も渋いです。
    「今こそわかれめ、いざさらば」というところ。
    「わかれめ」は「別れ目」の意味だと中学の卒業式で歌ったときは思っていたのですが、あれは、直前に「こそ」があるので、「わかれむ」が已然形の「わかれめ」になっていると知ったときは、愕然としました。
    面白い。
    文語文法、面白い。
    歌っておいてよかった、「仰げば尊し」。
    当時、そんな歌を卒業式で歌う中学はもうかなり珍しかったみたいですが。

    自由広場を一周し、駐輪場まで戻り、今日は何だか歩き足りなかったけれど、自転車には長時間乗ったから、辻褄は合っているのかなと思いながら、岐路につきました。

      


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    2021年06月25日

    都立小金井公園の桔梗がきれいでした。2021年6月。


    週一の楽しみになってきた散歩。
    遅くとも冬には山歩きを再開できそうですが、その後も、散歩も続けたいなという気持ちになってきました。
    早起きしなくてもいいし、準備もそんなに要らないし。
    季節ごとに違う花が咲いていて楽しいです。

    今週は、都立小金井公園に行ってきました。
    三鷹駅北口の玉川上水緑道の左岸、舗装されていない土の歩道をいきます。
    上水沿いに点々とノカンゾウが咲いていました。
    濃い緑の中に、オレンジ色の花が鮮やかです。
    ユリと比べると、はなびらの1枚1枚が完全に分かれていて、だらんと広がっているところが、野趣あふれる印象です。
    花びらに入っている縦線も面白い。
    山では見たことがなかった花です。
    山では、こういう花はみんなシカが食べてしまうせいもあるのかなあ。

    浄水場の横をずっと歩いていき、桜橋交差点で右折。
    舗装された歩道をしばらく歩いて、井の頭通りの交差点を左折。
    ここからは細い公園が道路沿いに続いているので、再び土の道を歩いていくことができます。
    とことこ歩いて、大きな交差点。
    あ、信号が青だ。
    と急いで渡りましたが、途中で赤信号になってしまい、中央分離帯に取り残されました。
    樹木がたくさん残されて、舗道も整備されている中央分離帯なので、危険ということはありません。
    長い信号を待って、ようやく向こう側にわたると、多摩湖自転車歩行者道の入り口です。

    ここは、歩行者専用道も舗装されています。
    略地図があったので見ると、その上に、「都立狭山・境緑道」と書いてありました。

    え?
    ここは、多摩湖自転車歩行者道じゃないの?
    名称が変わったの?
    スマホで調べると、最近名称が変わったというわけではなく、歩行者専用道の部分が、「都立狭山・境緑道」で、アスファルトで舗装されてセンターラインの入っている部分が「多摩湖自転車歩行者道」のようです。

    ・・・知らなかった。
    名称的には、「多摩湖自転車歩行者道より」も、「狭山・境緑道」のほうが、起点と終点が明確で、どういう道なのかわかりやすいですが。
    多摩湖と境浄水場までの水道管を敷設した道路を緑化したのが、この道だそうです。
    大正12年に作られた水道施設の上の緑道。
    現在も、下は水道管が走っているのだとか。

    あまりにもまっすぐな道がずっと続いているので、戦前の線路の跡地か何かだろうと思っていました。
    多摩湖と境浄水場を結ぶ道。
    考えたら、それは水道施設だ。
    当たり前のことでした。

    20年も前から自転車で年に一度は来ていた道の「新事実」に気づいて驚いたのも、歩いたからこそかもしれません。
    自転車に乗っていたら通り過ぎていくことに1つ1つ気づけるのが、徒歩の良さですね。
    気になったらすぐ写真を撮ったり、立ち止まってスマホで調べたりできるのは、20年前にはなかったありがたさです。

    とはいえ、この緑道、舗装しないでおいてくれていたらもっとありがたかった。
    でも、そうすると、自転車道のほうにはみ出す歩行者がもっと増えるから、これでいいのかな。

    平日なので、歩行者も自転車も少なく、のんびりと自分のペースで歩いていくことができました。
    緑道唯一の未舗装区画である土手の道はどうしても歩きたくて、遠回りとわかっていてもしっかり歩きました。
    いったん、土手を最後まで歩いてから、Uターン。
    途中の木段で下の歩道に下りて、銀色の太い角柱の道しるべに従い、南へ。
    都立小金井公園へと歩きだしました。
    農地の真ん中の道を歩いていくと、鈴木街道という道路に出て、信号を渡ると、もう都立小金井公園でした。

    あれ?
    前回入った入り口とは違う。
    もっとずっと東よりの入り口から入ることができました。
    都立小金井公園は、入り口もたくさんあるようです。

    公園の東の端に入ったので、そこから西に向かいました。
    ヒナゲシももうほぼ終わった様子です。
    広大なこの公園。
    何回も来ているのに、まだ歩いていない区域があります。
    公園の一番西の部分です。
    今日はそこに行こうと思います。

    舗装された遊歩道もありますが、草原の広場には土の道もあります。
    江戸東京たてもの園の柵の前を西へとずっと歩いていきました。
    園内の案内図を見ると、西側は桜の園になっています。
    その中で、狭いですが「宿根草園」というスペースがあるようでした。
    何か咲いているかも。
    行ってみることにしました。

    多年草の咲くスペースらしいのですが、花壇の印象の強いところでした。
    キキョウがたくさん植えられ、咲いていました。
    上の画像がそれです。
    キキョウは、山で1輪咲いているのを見つけるとすごく嬉しい花です。
    ここのキキョウは、明らかに栽培種。
    たくさん並んで植えられ、1つの株から花がたくさん咲いていて、きれいでした。
    そういう視点で見直すと、都立小金井公園は、花を栽培し世話している公園です。
    野草が自然に咲いているというのではなく、手入れされた栽培種がきれいに咲いています。

    いや、都立野川公園の自然観察園だって、世話しているからこそあんなに多様な花が咲いているので、結局は同じことなんだけれど。
    花選びの志向がちょっと違うということはあるのかな。
    野草園といったスペースは、小金井公園にはないようです。
    野原ですので、何気なくネジバナが咲いていたりはしますが。

    帰り道は正門へ。
    花壇のサルビアとマリーゴールドがきれい。
    夏ですねえ。

    信号を渡って、帰り道は玉川上水緑道の右岸をたどりました。
    上水の土手には、やはり点々とノカンゾウが咲いていました。
    群生しているところも。
    あれ?
    ノカンゾウとよく似ているけれど、花びらがくるりと複雑に巻いている花もたくさん咲いています。
    うーむ。
    これは、ヤブカンゾウかな。
    いつ来ても、新しい花が咲いています。
    玉川上水緑道は、花の道です。

    五日市街道と別れたところで、左岸に回りました。
    このあたりから、歩道は細くなり、緑が濃くなって、狭いんですよね。
    前回は、体を横にして通らなければならない箇所もあった。
    そう思い出しながら歩いていくと、道は全部草刈りされて、きれいになっていました。
    あまり藪になってしまうと、蚊の発生も心配だからかな。
    歩きやすくなった道をとことこ進み、三鷹まで戻りました。

      


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    2021年06月18日

    都立神代植物公園に行ってきました。2021年6月。


    2021年6月15日(火)、今回は都立神代植物公園に行ってきました。
    自転車に乗り、武蔵境通りを南下。
    東八道路との交差点をそのまま直進しました。
    自転車レーンはそのまま続き、自転車でも安心して走っていける道です。
    東八道路を越えると、街路樹の緑が濃くなり、もう植物園に入ったような気がします。

    神代植物公園北の交差点で左折。
    走っていくと、都立神代植物園の案内板がありました。
    現在、入園は予約制とのことでした。
    梅雨の晴れ間のこんな暑い日に植物園を散策しようという酔狂な人がそんなに多いとは思わないのですが、それでも予約制なんですね。
    緊急事態宣言下の都立の施設はしっかり自粛中。
    都立高校も、リモート授業にしたり、学年別登校日にしたり。
    私立高校でそんな話を聞いたことはないのに、都立は学習が遅れています。

    神代植物公園は、無料スペースも広くて緑が濃かったはず。
    そこの木陰を歩こう。
    そう思って直進していくと、左手に立派な門構えの施設が見えてきました。
    「植物多様性センター」と書いてあります。
    入園無料。
    ほほお?

    門の前に駐輪スペースがあったので、そこに自転車を止めて、中に入ってみました。
    門からまっすぐに舗装された道が続いていますが、そこから脇道に逸れることができ、脇道は未舗装でした。
    敷地は各エリアに分けられ、東京都内のさまざまな植相を生きた植物のままで展示しています。
    伊豆諸島エリア、奥多摩エリア、武蔵野エリア、火山岩エリア、石灰岩エリア、河川敷、その他もろもろ。
    なるほど、東京都は多様です。

    今回、野川公園に足が向かなかったのは、スズメバチが怖かったからです。
    ここは、スズメバチはいないのかな?
    「カチカチ」という威嚇音を聞いたら注意が必要だというけれど、どんな音なのか、実際に聞いたことがありません。
    白いシャツを着ているから、虫はそんなに寄ってこないと思うけれど。

    突然、カチカチ・・・という音が!
    ええっ!
    ・・・と思ったら、カメラのシャッターを切る連写音でした。
    腹ばいになって撮影しています。
    ああ、良かった。
    しかし、普通のナシの木をなぜそんなに連写しているのだろう・・・。

    そこは、果樹エリアでした。
    東京都で栽培可能な果樹を集めてあるようです。
    ナシの木は花も実もまだ先。
    ザクロが朱色の花をつけ、スモモは実が生っていました。
    空は青く、緑は濃い。
    暑いけれど、気持ちいいなあ。

    木陰の中には沼も作ってあり、あずまやもありました。
    人が少ないです。
    広い園内に1時間ほども滞在したのですが、すれ違った人は、5人ほどでした。
    ここは、散歩の穴場ですね。
    花の時期には混雑するのかな。

    東に隣接する公園も、無料開放区域でした。
    ここも広い公園です。
    舗装された遊歩道もありますが、人が歩いて道になった様子の土の道も公園を1周していました。
    お昼どきなのに、人の姿がほとんどありません。
    井の頭公園ほどアクセスが良くないので、昼休みにちょっと公園でお昼を食べよう、という人はいないようです。
    面白かったのは、大人向けのアスレチック器具が点在していること。
    一見ベンチとテーブルのように見えて、腰をひねる運動ができる器具。
    平行棒につかまりながら、足元の丸太の上を歩いていく運動ができる器具。
    同じく平行棒につかまって、今度は足元の丸太を避けて歩くことも説明板で推奨されていました。
    壁面の指定されたところを触わっていくことで、背筋を伸ばしながら左右に曲げる運動ができる器具。
    コロナ禍でなければやってみたかったです。
    人がほとんどいないこともありますが、運動器具も誰も使っていませでした。
    本当に静かな公園。

    ・・・と思ったら、高校生の集団が、ベンチとテーブルで昼食を取っていました。
    高校生の集団は、急にじゃれあったり大声でふざけたりするから、コロナ的に嫌だなあと思って少し警戒しましたが、そういう「急に〇〇」のない集団でした。
    穏やかに談笑する横を、距離をとって通過。

    再び自転車に乗り、さて、深大寺にでも行こうかなと、植物公園を回り込むようにまずは東に向かい、そこから細い道に右折して入っていくと、駐輪場がありました。
    あれ、ここからも植物園に入れるんですね。
    予約は当日でも大丈夫のようで、QRコードの立て看板が出ていました。

    ちょっと入ってみよう。
    スマホをかざして、予約。
    簡単に予約でき、検温と予約済を示すQRコードを見せて、入園OK。
    その後、普通に、窓口横の自販機で入園券を購入します。
    500円。
    年間パスポート2500円。
    都立小金井公園の江戸東京たてもの園のときも感じましたが、都立の施設は、微妙な金額設定です。
    安くはないが、高過ぎるからやめようというほどでもありません。

    都立神代植物公園。
    入ったのは、学生時代に一度だけです。
    バラ園だけが印象に残っています。

    木陰の道をてくてく歩いていき、道しるべに従って左折し、まずはバラ園へ。
    バラの時期はもう終盤ですが、まだ咲いているバラも多いです。
    何しろ広いので、これを1つ1つ見ていくのは大変です。
    帽子をかぶっているけれど、久しぶりの晴天で暑い。
    頭が痛くなる前に、水分補給をしなくては。

    バラ園は、西洋庭園ふうで、噴水が上がり、白いステージが作られています。
    バラには1つ1つ名称が示されています。
    薄紫色の大輪のバラを見つけました。
    シャルルドゴール。
    名前もすごいです。
    第二次世界大戦の英雄だ。

    奥にどんと構える大温室が気になり、入ってみました。
    もともと暑いので、温室に入ったとき特有のモワッとした感じがありませんでした。
    むしろ、ミストが常に降り注いでいるので快適です。
    熱帯の植物は、大きくてカラフルでした。

    唐突ですが、大岡昇平『野火』を思い出しました。
    餓死の迫る中、熱帯の中をさまよう日本兵。
    熱帯の密林。
    鮮やかな花。
    巨大な虫。
    眩暈。
    飢え。
    肌にまとわりつく湿度と熱気。
    どんなに鮮やかできれいでも、こういう花の中で死ぬのは、嫌だなあ。

    鮮やかな花を見ているわりに落ち込んで、次の部屋に入ると、そこはランの部屋でした。
    さらに次の部屋は冷房が入っていました。
    おお、外気より涼しい。
    通路を挟んで別室は、ハスのコーナー。
    タイル張りの水槽に、色々なハスが咲いています。
    そこからまた別室のサボテンのコーナーへと下っていき、出口。

    外国の花の迫力に圧倒されて、大温室を出ました。
    バラ園テラスまで戻り、その奥に道が続いていたので、入っていきました。
    雑木林の道から、芝生広場の道しるべを見て、その通りに進んでいくと、小川に出ました。
    平らな岩が並んで、小川を渡れるようになっています。
    足を踏み外すはずのない造りでも、渡渉となると慎重に歩を進め、対岸に渡りました。
    上の画像がその小川です。
    木陰で気持ちの良いエリアでした。

    芝生広場はだたっ広く、誰の姿もありません。
    広場を回り込むように、はなみずき園、マグノリア園、はなもも・むくげ園と歩いていきます。
    どこも花の時期ではないので、人の姿はなく静かでした。
    はぎ園に入ると、ハギの花が咲いていました。
    キキョウも。
    紫のキキョウと、白いキキョウ。

    山野草園も特に花はなし。
    なじみのある植物の名前の立て札を眺めて歩いていきました。
    何も咲いてないけれど、やはりこういう道のほうが落ち着きます。
    見慣れた植相が精神に与える影響はかなり大きい。

    正門付近の売店は、花の苗や鉢を売っていました。
    花関連のグッズもあります。

    さすがに歩き疲れて、自転車を停めた深大寺門へと戻りました。
    橋を渡った向こうは、回り切れませでした。
    神代植物公園、広いなあ。
    はあ、よく歩いた。
    有料エリアは、もうしばらくいいけれど、無料エリアだけでも歩きがいがあるので、また来ようと思います。
    結局、深大寺には寄らず、自転車で帰途につきました。
      


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    2021年06月12日

    井の頭公園を散歩してきました。2021年6月。


    2021年6月8日(火)、東京で今年初めて最高気温が30度を越えた日、暑さをものともせず散歩してきました。
    桜桃忌も近いので、久しぶりに三鷹の跨線橋を渡ってみようと思いつきました。

    まずは車通りの激しい三鷹通りを避けて、1本西の道を。
    ここを歩くのは初めてです。
    わあ、銭湯がありました。
    朝日湯。
    名前は聞いたことがあったのですが、ここにあったんだ。
    「黙浴」を推奨する掲示が貼ってありました。
    コロナが収まったら、行ってみようかな。
    山の麓の温泉も、もう随分行ってないです。

    電車庫通りを西へ。
    跨線橋が見えてきました。
    ここを渡るのは、もしかしたらもう10年ぶりくらいだと思います。
    鉄道というのは、昔の川と同じ作用を心にもたらすと聞いたことがあります。
    職場が向こう側にあるなど生活に必要のある場合を除いて、人の気持ちとして、川と線路は越えない。
    私も、中央線の北側には、必要なとき以外は足を踏み入れません。
    日常の買い物のために線路の向こう側に出るということがありません。
    線路のなかった時代は、川を越えるということは、大きな意味があったと聞きます。
    「渡河の文学」という言葉もあったのではなかったかな。

    広い石段を登っていきます。
    何だか、この幅広さがちょっと怖い。
    上がりきると、線路を渡っていく水平部分も幅が広く、両側は高いフェンスで保護されているのですが、何だかちょっと怖いのです。

    おかしな話です。
    山ではもっと高度感のある道も普通に歩くのに、多摩湖自転車歩行者道の土手の道や、この三鷹跨線橋を、何か怖いなあと感じるのです。
    人が怖さを感じる微妙な高さというものがあるのかもしれません。
    北アルプスくらい高くなると、現実感がなさ過ぎて、恐怖も感じません。

    跨線橋からの眺めは、昼間は何ということもありません。
    太宰治は、三鷹に来た人をよくここに案内したというけれど、何を見せたかったのだろう。
    広がる武蔵野の森でしょうか。
    富士山のシルエットがくっきりと大きく見える夕焼けでしょうか。
    天の川の広がる夜空でしょうか。

    膝が震えるほど怖いというのではないけれど、何となく不安を感じながら、跨線橋を越えて、中央線の北側に出ました。
    線路沿いの道路から、住宅街を抜けて北へ。
    紫陽花の咲いている庭が多く、鮮やかでした。
    赤い紫陽花。
    青い紫陽花。
    ビワの実も生っています。

    大きな通りに出ると、そこはけやき橋西の交差点近くでした。
    ここから、玉川上水緑道に合流です。

    そこまでずっと舗装道路だったので、土の道がやはり嬉しいです。
    三鷹駅付近は、これまで舗装された歩道を歩いていましたが、今回は、玉川上水沿いを選んでみました。
    ここは小さな公園のようになっています。
    上水は本当に細い水路になり、すぐ足元を流れています。
    木陰が多く、ベンチもあって、気持ちがいい。
    と思ったら「ケムシに注意」という掲示があって、ぎょっとしました。
    そうか。
    桜の木が多いから、ケムシも多いのですね。

    三鷹駅の連絡通路を通って、南口へ。
    玉川上水の左岸を行きます。
    ここも紫陽花がきれいでした。
    玉川上水沿いの紫陽花は、住宅街の庭に咲く紫陽花と比べて、花が大きい。
    栄養がいいのでしょう、やはり。
    そして種類も多いです。

    次の信号から右岸に回り、風の散歩道を進みます。
    万助橋を渡ると、そこからは再び土の道です。
    木陰の下の気持ちの良い道で、ほっとひと息。
    立ち止まって、水分補給。
    右手には運動場が広がっています。
    ここが、オリンピックのパブリックビューイング会場予定地。
    まだ何の建設も始まっていませんでした。
    資材が運びこまれている様子もありません。
    どうなるんだろうなあ。
    三鷹でクラスターが発生したら、嫌だなあ。

    木陰の下の道は風も通り抜け、それほど暑さは感じませんでした。
    夏は、エアコンをつけていれば別ですが、家の中よりも外の木陰のほうが風が通って涼しいです。
    30度の中で散歩するのは私くらいのものかと思いましたが、ときおり人とすれ違いました。
    大きなザックを背負い、汗だくで歩いている人も。
    玉川上水沿いを世田谷から歩いてきたのだろうか?と思うほどの装備と汗。
    ジョギングをしている人もときおり通ります。

    道路を横切って、さらに先、さらに先と、土の道は続きます。
    一羽のムクドリが突然桜の木から飛び出し、大声で鳴きました。
    危険を知らせる鳴き声だったのか、その桜の木から出るわ出るわ。
    こんなに隠れていたの?というほどのムクドリの集団が大騒ぎで飛び立ちました。
    いやいやいや。
    私はあなたたちの天敵ではない。
    あなたたちの食物連鎖の頂点に君臨してはいない。
    驚かせて悪かったけれども。
    桜の木の実を集団で食べていたのでしょう。
    ついでにケムシも食べるのでしょうか。
    「ケムシに注意」の掲示は、この緑道では見ませんでした。
    勿論、姿も見ません。
    三鷹駅の近くは、交通量が多くて鳥が来ないのが、ケムシ発生の一因かもしれません。

    大きな道路の前、「むれ橋」まで歩いて、Uターン。
    おや、ホタルブクロが咲いている。
    帰り道も特に長さを感じず、気持ちよく歩いて、井の頭公園へ。

    例によって真っ先に山野草のスペースに行くと、オレンジ色のユリに似た花が咲いていました。
    夏草が多くて、花の名前の掲示も隠れて見えないけれども、これはノカンゾウでしょうか。
    上の画像がそれです。
    夏らしい鮮やかな色の花の咲く季節になりました。

    木段を下りて、池を1周。
    歩いている人は多くないですが、ベンチはほとんど埋まっています。
    池の周囲で涼んでいるのでしょう。
    こちら側も奇妙な伐採の様子はありません。
    井の頭公園は、いつも通り、市民の憩いの場です。
    変化といえば、池の藻がちょっと増えているかな、というくらい。
    あとは、売店の1つが改装中。
    おしゃれな店になったりするのかな。

    そういえば、去年『愛しているといってくれ』というテレビドラマが毎週日曜日にまとめて再放送されていました。
    どこにも行けないので、パソコン仕事などしながらぼんやり見ていたのを思い出します。
    ロケ地の多くが、井の頭公園でした。
    玉川上水緑道でも撮影されたのだろうと思います。
    新緑の季節に撮影されていたので、緑がきれいで。
    主役の二人が若くてきれいで。
    ヒーリングムービーのような映像でした。

    一番暑い日に外を歩きながらも、そんなに暑さを感じず、緑と風を感じて歩くことができました。
    歩数計は2万歩を越えました。
    さて帰ろう。
    今日も夕方から授業です。

      


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    2021年06月06日

    多摩湖自転車歩行者道から都立小金井公園へ歩きました。2021年6月。


    2021年6月1日(火)、今週も散歩をしてきました。
    三鷹駅北口から、玉川上水緑道を西へ。
    昨夜の雨で、大きな水たまりが2か所。
    水たまりを避けて歩きます。
    そういえば、尾瀬や東北の山は、晴れた日も登山道が泥でぐちゃぐちゃで、大きな水たまりのできている山が結構ありました。
    山全体が水を含んだスポンジみたいなのかもしれません。
    池塘や沼も点在しています。
    沢も多く、水に不自由しない山。
    そんなことを思い出します。
    玉川上水で水はけが悪かったのは三鷹駅周辺のみで、あとは、土の道でも水たまりはありませんでした。

    交差点を渡って、玉川上水緑道の左岸をさらに進みます。
    夏草がわさわさ生えて、もともと狭い道がさらに狭くなり、緑に押しやられるようにして緑道の淵を歩くこともあります。
    道路とは段差があるので、落ちたらちょっとまずい。
    慎重に歩いていきました。

    次の信号を渡ると、緑道は広くなりました。
    右手は、浄水場。
    歩道も半舗装でちょっと固いけれど、気持ちのよい散歩道です。

    浄水場の終わり、桜橋の交差点で今日は右折しました。
    舗装された歩道を歩きます。
    その次の浄水場西の交差点で、左折。
    井の頭通りを行きます。
    ここから自転車道の入口までの区間だけ、井の頭通りには、土の歩道がついています。
    細長い公園のようになっているのです。
    花も多く植えられています。
    紫陽花がきれい。
    ・・・え?
    ・・・これは、ムサシノキスゲ?
    一株だけ、黄色い花が咲いていました。
    そう見えるのは、私の植物を見る力が足りないのだろうか?

    突き当たりの大きな交差点を渡ると、多摩湖自転車歩行者道の入口です。
    センターラインの入っているアスファルトの自転車道と、舗装された歩行者道に別れています。
    歩行者道をとことこ歩きました。
    ここは、毎年春に自転車でお花見に来る道です。
    桜並木が、ずっと多摩湖まで続いています。
    今は実がなる時期かな?
    そう思って、葉の裏をよくのぞくと、赤い実や黒っぽい実がついていました。
    食べられそうにありませんが。
    鳥は食べるかなあ?

    平日なので、散歩の人やジョギングの人もまばらでした。
    自分のペースでとことこ歩いていきます。
    大きなビワの木がたわわに実をつけていたり。
    紫陽花がきれいだったり。

    そうこうするうちに、右手に小学校が見えてきました。
    そこから、歩行者道は土手の上に上がっていきます。
    土手に上がらない歩行者道も整備されてありますが、土手の道は舗装されていないので、何となく歩きたくなります。
    土手から、左手にこんもりと森が見えました。
    あれは、小金井公園ではないかな?
    とすると、そろそろ、左折したほうがいい。
    下の道に、道しるべのようなものが立っているのも見えました。
    あそこで左折するのが、小金井公園への近道なのだろうか。
    とりあえず、土手の道をそのまま歩き、なだらかに下って、自転車道と合流。
    その先の小さな交差点でV字の形に戻ることにしました。

    しかし、その道は、道路を歩く時間が多少長かったので、やはり、道しるべの通りに曲がるのがベストの選択なのでしょう。
    小金井公園の森は目の前に見えているのですが、フェンスで覆われているのです。
    ともあれ、とことこ歩いていくと都立小金井公園の入口にたどりつきました。
    花小金井口、というのでしょうか。
    いつもの入口が正門とすれば、こちらは裏門の印象です。

    大樹が並び、濃い影を落とす広い道を公園へと入っていきました。
    都立小金井公園のたたずまいは、他のどの公園とも違っています。
    大半の土地が平らで、そして広大です。
    面積は約80ヘクタール。
    都立公園としては最大規模。
    武蔵野の雑木林を生かし、そこかしこに草原も広がる、贅沢な造りの公園です。

    裏門から入っていくと、前回ヒナゲシが咲いていた草原が左手に見えました。
    まずそこに向かっていきました。
    前回は点々と不規則に咲いて、怪しい印象のあったヒナゲシ。
    今は、一斉に咲いて、風に揺れていました。
    赤いヒナゲシが大半ですが、中にはピンクや白も見られます。
    上の画像がそれです。

    ヒナゲシの草原の周囲を1周し、そこから、前回とは逆コースをたどりました。
    濃い緑の葉の繁る八重桜の中の緩い坂道を登っていきます。
    登りきると、富士見の丘。
    てっぺんは平らな丘で、ベンチが並んでいます。
    今は木が育って、富士山も見えないそうです。
    斜面に、スノーボートで滑り降りるスロープが設置されてありました。
    ただの芝生ではなく、ローラーのようなものが敷かれています。
    見た目はかなりスピードが出そう。
    しかし、滑っているのは、たいてい幼児とお母さん。
    実際はそんなにスピードは出ないようで、安全に遊んでいました。
    係員の人がいて、滑る人たちを補助しています。
    1回使ったスノーボードは、液体につけているのが見えました。
    除菌しているのでしょう。
    このご時世、余分な仕事が多くて、大変ですよね。

    うちの教室もそうです。
    1回の授業ごとに机や椅子に洗剤のスプレーを吹きかけ、拭き取る。
    早い時期に、新型コロナウィルスを除去できるという研究結果が発表された製品です。
    研究結果が出ないうちから、データを公表してくれて構わないとした会社の英断は、格好よかったなあ。
    漠然と「除菌」「殺菌」と書いてある製品よりも、信用できます。 
    換気をして、ドアノブとインターホンも除菌。
    そんなことも、もう1年以上続き、普通の習慣になりました。
    コロナ禍が落ち着いた後も、やり続けるかもしれないほどに。
    やったほうが気持ちがいいですから。

    コロナが去った後も、エレベーターや信号のボタンは、手で直接は触われないかもしれません。
    コロナが私たちに残していくものは、たぶんとてつもなく大きい。


    富士見の丘から木段の道を下り、のんびりと正門へと歩いていきました。
    正門の花壇には、サルビア。
    すべての花壇にサルビアが植えられていました。

    信号を渡り、帰り道はいつもの玉川上水緑道を歩きました。
    草むらの中に、ホタルブクロの花。

    ここはすぐ横が住宅街なので、庭から逃げ出した園芸種も見られます。
    ムラサキカタバミと交代して、今、目立つのは、タチアオイ。
    赤い花、白い花。
    タチアオイのすっと立つ姿は、気持ちいいですね。
    夏らしい花と感じます。

    土の道はやはり歩きやすい。
    どんどん進むことができます。
    五日市街道が玉川上水から逸れていったので左岸に回りました。
    ここは夏草の勢いがすごくて、体を横にして通らなければならないところもありました。
    草いきれの中の道です。


    夏の山道。
    轟々と流れる沢。
    焼け落ちた赤い夕空。
    テントを張って、低くラジオをかけて、コーヒーを飲んで。
    そんな日も、来年には戻ってくるはず。


    そうしたことを考えながら歩くと、あっという間に三鷹駅北口まで戻ってきました。
    さあ、今日も夕方から授業です。
      


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    2021年05月27日

    都立野川公園のベリー。2021年5月。


    2021年5月25日(火)、暑さにめげず、都立野川公園に行ってきました。
    平坦な道なら、どんなに暑くても、水分さえとっていれば私は大丈夫。
    山でバテるのは、上り坂だから。
    山を歩けるようになったとき、上り坂を登れるだろうか。
    だんだん、そのほうが心配になってきました。
    おそらく、2年ほどのブランクとなるでしょう。
    来年の冬までで、私は2年間山に登っていないことになる。
    未来完了形ですね。

    相変わらず、そんなくだらないことを考えながら、自転車で野川公園に到着。
    早速、自然観察園に向かいます。
    野川公園の自然観察園は、月曜日は休園。
    月曜日が祝日の場合は、翌日休園。
    今日は何でもない月曜日の次の火曜日なので、ゲートは開いていました。
    入口で、今咲いている花の確認。
    ・・・渋い。
    この季節、花のラインナップが渋い。

    とことこと歩き始めると、長雨だったせいか、木道の老朽化がまた少し進んだ様子です。
    通行注意の掲示が増えていました。

    夏草がわさわさ生える中を進んでいくと、「スズメバチ注意」の掲示がありました。
    いつも珍しい花が咲いていたあたりです。
    怖い。
    足早に通過。
    さらにめぐっていくと、もう1か所「スズメバチ注意」の掲示が。
    うーん、怖いなあ。

    自然観察園は、スズメバチの巣の駆除は、行わないのでしょうか。
    自然は自然のままに、ということで言えば、スズメバチだけは駆除するというのは、違う。
    でも、入園者の安全ということで言えば、駆除したほうがいい。
    どういう判断になるものなのでしょう。

    じっくり観察していてスズメバチに威嚇されても怖いので、早々に退散しました。
    ハナイカダは、見たかったなあ。
    見つけることができませんでした。

    さて、どうしよう。
    今日は歩くことをメインにしましょうか。
    橋を渡って、野川の右岸、川よりも一段高い土手を歩き始めました。

    自然と人間の関係は難しい。
    私は虫が苦手なので、虫はできれば駆除してほしいという考えに傾きがちです。
    私の部屋は2階にありますが、すぐそばの木の枝が通路に覆いかぶさるほどに伸びていた時期がありました。
    夏になると、その木にセミが止まるのです。
    近年のセミは、夜も活動します。
    私が夜遅く仕事を終えて帰ってくると、セミがびっくりして枝から飛び、通路の天井や壁にスマートボールのようにカンカンぶつかりながら私に襲いかかってきました。
    8月になると、毎晩、毎晩。
    大人しく木に止まっていてくれれば何も起こらないというのに。
    しかし、セミにそんなことは通じません。
    虫嫌いにとって、これはかなりの恐怖でした。
    毎晩、その木の前は足早に通り、それでもセミは飛び、私はダッシュで逃げるという日々が続きました。
    これは私だけの課題ではなかったようで、セミのシーズンになると、その木の前の部屋の住人は引っ越すのです。
    ドアを開けた瞬間にカンカンと通路の天井や壁にぶつかって騒ぐセミが、ついには部屋の中にまで飛び込んでくるという惨事もあり得たのかもしれません。

    住人が、引っ越す際に、引っ越す理由を告げたのか。
    その木の枝は伐採されました。
    まず、去年の夏に、通路に飛び出していた枝が大きく伐採されました。
    その後、木の内部の細い枝に果物が刺されているのが見えました。
    すると、鳥たちがやってきて果物をつつくようになり、セミは姿を消しました。
    鳥は、セミも食べるのでしょう。
    天敵の登場に、セミたちは移動したものと思われます。
    去年の夏は、それから、セミが通路でスマートボール化することはなくなりました。

    冬には、木そのものがほぼ丸坊主になるほどの大胆な剪定が行われました。
    こうなることは、私の望みだったろうか?
    私はその件で苦情を言ったことはなく、毎晩、階段を上る前に部屋の鍵を出し、気持ちを整えてから部屋に向かっていただけでしたが。


    そんなことをとりとめもなく考えながら土手を歩いていると、川のほとりの木の下で何かを摘んでいる様子の人がいるのが見えました。
    ビニール袋を腕にさげて、木に成っている何かを摘んでいます。

    野川公園の西の端まで歩いて、そこからは川のほとりに降りて、戻りました。
    川のほとりの木に、実が成っています。
    これは、ベリー?
    何ベリーだろう?
    桑の実かな?
    上の画像がそれです。

    先ほど見かけた人たちの姿はもうありませんでした。
    これを摘んで、どうするのでしょう。
    ジャムにでもするのかな。
    ジャムにするとなると、大量の実が必要です。
    手摘みで、そんなにとれるかなあ?
    それとも、よく洗って、生で食べるのでしょうか。

    鳥も虫も、この実が好きなのかもしれません。
    どおりで、何だかいつもより鳥が多いと思いました。
    鳥と虫と人間の競争ですね。

    自転車を置いた場所まで戻ってきて、それでもまだ歩きたりないので、武蔵野公園に向かいました。
    野川の右岸の舗装されていない土手をしばらく歩き、武蔵野公園に入れるところを見つけて、そこから中へ。
    ここの公園も広く、舗装されている遊歩道も整備されてありますが、舗装されていない道もあります。
    舗装されていない道を見つけては、迷路を楽しむ気分で歩いていきました。
    歩数計を見ると、1万歩を越えました。
    そろそろ帰ろう。
    今日も夕方から授業です。

      


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    2021年05月21日

    ビワの実も成る玉川上水緑道。2021年5月。


    2021年5月20日(木)、井の頭公園まで歩いてきました。
    雨が降る予報が出ていたので、折り畳み傘を持って出発。

    三鷹駅の南口、玉川上水緑道の左岸を井の頭公園へと向かって歩きました。
    この季節になると、どこもかしこもドクダミの白い花でいっぱいです。
    繁殖力が強い。
    ドクダミ、ときどきムラサキカタバミ。
    足元はそんなふうですが、駅近くの玉川上水緑道は、アジサイも多く見られました。
    まだ色づき始めたばかりです。
    これからの長い雨の季節に、目を楽しませてくれそうです。

    そうするうちに、ビワの木を発見。
    実が成っています。
    玉川上水は、ビワの木まであるんだ。

    次の信号で歩道がなくなり、右岸に移動しました。
    風の散歩道を進みます。
    こちらは緑道の向かい側の街路樹に、ヤマボウシの木が並んでいます。
    大きな白い花がたくさん咲いていました。
    近年整備された街路樹は、ハナミズキかヤマボウシが多い気がします。
    庭木も。
    木が強くて手入れが簡単なのでしょうか。
    それとももっと単純に流行なのかな。
    昔のフォークソングの歌詞によく出てくるプラタナス。
    あまり見た記憶がないのですが、街路樹に今でもあるのかなあ。
    私が気づいていないだけで、いつも歩いている道の街路樹がプラタナスだったなんてこともありそうです。

    奥高尾縦走路の、一丁平と小仏城山の間のベンチ付近には、ヤマボウシの木が並んでいます。
    テーブルもいくつか設置されているスペースです。
    山の花は少し遅れて咲くので、これからがシーズン。
    その後の、ヤマボウシの大きな赤紫色の実の成る眺めも、またいいんですよね。
    来年のヤマボウシは、奥高尾で見たいな。

    万助橋の交差点の信号を渡り、さらに玉川上水緑道を進みました。
    散歩コースももう定番化してきましたが、季節や天候により、道の様子は毎回違って感じられます。
    春とは違って緑が濃い。
    しかも今日は今にも雨が降りそう。
    玉川上水緑道は、目が慣れてくるまで薄暗い道でした。
    どこの深山という風格です。

    片耳イヤホンで、NHKラジオ講座を聴きながら歩きます。
    「ラジオ英会話」、今週は「授与型」。
    テキストを持っていないということもあるのですが、「5文型」の学習を4月から5月までずっとやっているのだということに、今更気づきました。

    SVの文を「自動型」。
    SVOの文を「他動型」。
    SVCの文を「説明型」。
    今週は、SVOO「授与型」。
    来週から始まるらしいSVOCは「目的語説明型」。

    ・・・そんなふうに呼び名を変えることに、何の意味があるのだろう?
    それで英語がわかりやすくなるのだろうか?
    OとかCとか言われると、英語がわからなくなる子は・・・確かに存在しますね。
    それさえわかれば簡単だというのに、そういう基礎知識を忌避する子。
    もう何がどうであろうと絶対覚えないくらいの勢いで理解しない子はいます。
    名詞・形容詞・副詞といった品詞の名称も絶対に覚えません。
    そういう子は、「授与型」といわれて、理解できるのだろうか?
    SVOO、すなわち第4文型の動詞は、完全他動詞ですが、別名「授与動詞」とも言います。
    こちらのほうがより深く文法的な知識で、私もさすがに生徒には説明しないことが多いのです。

    先週のSVCの解説も、微妙でした。
    まず、be動詞の文が基本。
    The food is bad.
    The food = bad
    それを go という動詞で、ふわっと包み込む。
    The food went bad.
    ふわっと包み込むんですよ。
    ふわっと包み込むんです。

    ・・・そういう感覚的な説明は、果たしてわかりやすいものなのだろうか。
    私は文法的に理解しているからわかるけれど、高校1年生は、これがわかるのだろうか?
    ハマればいいけれど、ハマらないと、むしろわかりにくくないか?

    でも、同じ「なる」という意味の動詞の中でも、go は悪い状態になるときに使います、などの細かい説明は抜群にわかりやすい。
    今日は、think of と think about の使い分けの説明が絶品でした。

    NHKラジオ講座の中では「ラジオ英会話」が、やはり看板番組なのだと思います。
    歴代の講師の実力がただごとではないのです。
    英語力というだけでなく、話す能力が高い。
    番組そのものが面白いのです。
    テキストが一番売れているのは「基礎英語」でしょうが、あれは、1年間聞いたら進級していくものです。
    長年の番組ファンというものは基本は存在せず、講師の名前が記憶に残る場合も少ないでしょう。
    「実践ビジネス英語」のような別格のハイクオリティ番組もありましたが、最も大衆的でファン層が広いのは「ラジオ英会話」なのだと思います。
    長年「ラジオ英会話」の講師を務めた人は、番組卒業後に別の英語番組を持つという路線も確立してします。
    その講師の名前がタイトルに入っている、いわゆる冠番組です。
    前の講師も、その前の講師もそうでした。
    長年のファンのための番組を別に作るほどに、その講師のファンが多く存在するのです。
    今の講師も、10年20年経つと、そうなるのだろうなあ。

    ・・・って、私はいったい何十年前からラジオ講座を聴いているのか。
    さすがに、「カムカムエブリバディ」は知識として知っているだけですが。
    そう言えば、次のNHK連続テレビ小説はラジオ英語講座の話らしいので、ちょっと見てみようかなと思っています。
    面白いといいなあ。
    戦争が終わって、好きな英語を好きなだけ学べることは、どれほど幸せなことだったろう。
    しかし、昨日までの敵国語を学ぶことに複雑な思いの人もいただろうか・・・。
    そういうことが丁寧に描かれているドラマだといいなあ。

    などと考えながら、玉川上水緑道をどんどん歩いていきました。
    昨日の夕方まで雨が降り続いていましたが、緑道は水はけが良いようで、歩きやすい道が続きました。
    住宅街の脇の緑道は、道も明るく、濃い緑の気配が気持ちの良い道です。
    例によって、自動車道に突き当たり、その先は道が舗装されているので、Uターン。

    来た道を戻り、井の頭公園へと向かいました。
    井の頭公園は、山野草のスペースに咲く花もなく、夏草だらけでした。
    もうムサシノキスゲの姿もありません。
    スタッフジャンパーを着た人が、かごに新しい掲示の束を入れた自転車を走らせていました。
    公園に来ている人が少ないと、スタッフが活動するんだなあ。

    あ。
    雨。
    ぽつぽつと降りだした雨が、すぐに本降りに変わりました。
    木陰で雨を避け、傘を取り出しました。

    散歩に来ていた他の人たちも、皆、すぐに傘を出しています。
    池は、曇り空と木陰を映して、モネの水彩画のような色合いです。
    睡蓮は咲いていないですが。

    池を一周。
    傘を差しながらなので、いつにもましてのんびりゆったり歩くと、気づかなかった物に気づきます。
    「小さい秋みつけた」の碑がありました。
    楽譜が刻まれています。
    「小さい秋みつけた」は、井の頭公園を散策して生まれた曲なのですか。
    作曲のほうですね。
    あまり、そういうイメージはないなあ。
    井の頭公園は、大きいから。
    いや、そういうことではない。

    「小さい秋みつけた」が、NHK「みんなのうた」で放送された曲だというのを、最近、60周年記念番組で見て驚きました。
    「算数チャチャチャ」がワンコーラスだけですが放送されたのは嬉しかったです。
    私のイチオシ曲です。
    以前もこのブログで書きましたが、「算数チャチャチャ」という題名なのに問題のレベルが高いのです。
    歌いながら解くような問題ではありません。

    1番は、2+√2 / √2+1 の分母の有理化に関する問題です。
    ・・・中3の数学!
    しかも、普通の中3よりも賢い解き方をしています。
    当時の最新のコンピュータグラフィックを使ったんですよ、ということで放送されたのですが、むしろその歌詞に出演者がざわついていました。

    2番はさらに凄いんです。
    三角比です。
    sinθ=√3・cosθ を解け、というのです。

    さらに3番になると、三角関数になります。
    y=cos(θ+π/2)のグラフを描け、というのです。
    YouTubeに画像が上がっているので、今でも見ることができます。

    でも、私がもう1つ好きな曲「誕生日のチャチャチャ」が放送されなかったのは残念でした。
    「今度の日曜日はぼくの誕生日だから、ママが何といってもさ、ぼくの家に集まろう。
    今年はみんなして音楽会をしよう。
    贈り物なんかより、忘れないでね楽器だけは」
    この歌詞の伸びやかな感じ。
    日曜日に子どもが一般家庭に大勢集まって音楽会。
    そりゃ凄いや。

    って、要するにチャチャチャが好きなのか。
    いや、そういうことではない。

    雨の中の散歩は人も少なく静かで、考えもとりとめなく、いくらでも歩ける気がしました。
    でも、そろそろ帰ろう。
    駅前の書店とパン屋さんに寄って、家に帰ろう。
    今日は、生徒が中間テストのために授業日変更をしたので、休日なのです。

      


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    2021年05月14日

    都立小金井公園に咲く赤い花。2021年5月。


    2021年5月12日(水)、今週も散歩をしてきました。
    歩いていると、普段と同じ道でも気づかなかった花に気づきます。
    ハコネウツギは白い花がピンクや赤に色を変えていくので、1本の木の中で花がカラフル。
    ニオイバンマツリも、白と紫が一度に咲いて見えるので、不思議できれい。
    だんだんと初夏の花が咲いてきて、住宅街の散歩も楽しいですね。
    園芸種は華やかだなあ。
    そんなことを思いながら、のんびり歩いていき、三鷹駅北口から、玉川上水緑道を西へと進みました。

    緑道には、ときどき、エゴノキがあることにも初めて気づきました。
    葉の裏に白い花が沢山さがっていました。
    涼しげな眺めです。

    交差点を渡り、さらに左岸を行きます。
    ここは歩道が細く、木の根が出ているところも多いので、用心して歩きました。
    右手に公園。
    樹木が多く、人が少なく、ここも居心地良さそうでした。

    交差点を渡ると、そこからは歩道が広くなりました。
    右手は浄水場がずっと続いています。
    樹木が濃い陰を落とす、雰囲気のよい散歩道です。

    さらに交差点を渡ると、緑道の入り口付近は特に樹木が鬱蒼としていました。
    秋・冬の散歩と違って、この時期、虫が出てきました。
    帽子をかぶっていると、少し安心します。
    帽子・長袖シャツ・軍手。
    山歩きのときと同じ、最強の装備で歩きます。

    五日市街道が右手から合流してきた交差点からは、上水の右岸に移動しました。
    こちらも舗装されていません。
    歩きやすい土の道が続いています。
    左岸も未舗装の緑道は続きますが、五日市街道なので、車の音が少しうるさいです。
    右岸は道路の交通量も少なく、気楽に歩けました。

    この辺は普通の住宅街のせいか、緑道にも園芸種の花が咲いています。
    誰かが植えたんじゃないのと思うほど、花壇のように咲いているところもありました。
    ひと月ほどまえに歩いたときも見た、ムラサキカタバミ。
    茎が高く伸び、葉は枯れかけて、別の植物のような姿になっていましたが、花は変わらずぴかぴかのピンク色でした。
    庭やプランターから逃げてきたのでしょう。
    きれいだから、まあいいか。

    橋を渡って、都立小金井公園正門。
    ここまで、1時間半かかりました。

    信号を渡って、正門から、公園に入っていきました。
    どーんと広い舗装された道が奥へと続いていきます。
    いつも多くの花が花壇に植えこまれていて、目を楽しませてくれるところです。
    そこの花壇に、花が全くありませんでした。
    土がむきだしになっています。
    ちょうど、端境期なのかな?
    それとも、緊急事態宣言で、花植えの作業が中断されたのでしょうか。

    平日ということもあり、人の姿もまばらです。
    ここは、日曜日でも「密」を感じたことがないほど広い公園です。
    ちょっとぶらぶらするだけで小一時間経ってしまいます。
    前回は、東側を歩いてみたので、今回は、北に行ってみることにしました。
    「こどもの広場」から、前回と同様、木段で「富士見の丘」に登って、緩やかに坂道を下り、さらに北上してみました。
    広い緑地が広がっています。
    木も植えられていない草原に、ポツンと赤い花が見えました。
    何だろう?
    近づいていくと、ぽつんぽつんと赤い花。
    わあ・・・。
    芥子の花だ。

    真っ赤なケシの花。
    これは、ヒナゲシでしょうか。
    鮮烈な赤い色。
    ヒナゲシという可愛らしい名前と実物がこんなに印象が違う花も珍しい。
    私の世代ですと、ヒナゲシは、丘の上でアグネス・チャンが花占いをしているイメージですので、この花とは結びつかないのです。
    咲き方のせいもあるのでしょう。
    広い草地にまばらにパラパラと不規則に咲いているので、自生のはずがないのに自生しているように見えるのです。
    種をまいて誰かが育てているという感じがしない。

    都立小金井公園、奥深い。

    今回は、長い距離を歩きたいという思いで選んだコースで、花を見に来たわけではないのですが、思いがけないものを見ました。
    凄いなあ。
    何か癖になるなあ。
    来年も見に来ようかなあ。

    考えてみると、私のホルダーには赤い花の画像がありません。
    自然の中で真っ赤な花を見た記憶もほとんどありません。
    そういえば、遠い昔、三ツ峠で見た山のバラは、赤かった。
    バラの原種に近い花だと聞きました。
    バラは、華やかで欧風なので、明治の頃に日本に来たような印象がありますが、平安時代の文献にも残っているほど、古くから日本にある花。

    あの画像は、何年も放置しているデジカメの中にあるはず。
    しかし、今のデジカメと違って、簡単にパソコンに転送できません。
    やろうと思えばできるのですが、やり方を調べて、必要なものを購入してとなると、面倒くさいなあ。
    半分はCDに焼いてもらってあるけれど、残り半分は放置してあります。
    当時のガラケーで撮影した画像は、今となってはかなり残念なものになっているので、デジカメでも撮影しておいて良かったのですが。

    こうしたメディアの進歩は、少し迷惑なことがあります。
    音楽もそうです。
    レコードやカセットテープが、今、若者の間で静かなブーム、などとたまに聞きますが、私が処理に困っているのは、むしろ大量のMDで、これは若者の間でも「静かなブーム」が起こりません。
    カセットテープのことは知っている若者も、MDの存在を知りません。
    カセットテープを再生できるラジカセは、今でも安いものが手に入りますが、MDプレイヤーは、かなりマニアックで、少し高い。

    MDどころか、CDですら、先細りの現状です。
    去年から、都立高校入試過去問集に英語リスニングCDが付かなくなりました。
    代わりに、QRコードが問題集に印刷されています。
    中学生がCDプレイヤーを持っていないことが普通になってきているので、この変革はむしろ当然なのでしょう。
    今年から、中学生の英語の教科書にもQRコードがつきました。

    しかし、塾としては、CDをつけてくれたほうが、操作が簡単です。
    都立高校入試過去問集は、別売でCDを売ってほしい・・・。
    円盤で持っておきたい。

    教室で、QRコードを使ってリスニング問題を聴くのは、音質も課題です。
    個人で聴くならスマホで直接聴けばいいけれど、教室で聴くとなると、Bluetooth スピーカーがあったほうがいい。
    また備品が増える。
    それでも、秋までには準備しないと・・・。

    いけない、いけない。
    気がつくと、仕事のことを考えていました。
    しかも、ヒナゲシの花から。
    どういう連想だ。

    時計を見ると、午後2時。
    もうそろそろ帰らないと。
    帰り道も勿論徒歩です。
    さあ、帰って、授業です。

      


  • Posted by セギ at 13:27Comments(0)

    2021年05月08日

    今週も浅間山公園に行ってきました。2021年5月。


    2021年5月6日(木)、浅間山公園に行ってきました。
    人出が気になるゴールデンウィーンも終わった平日、さあ散歩に行こう。
    まずは自転車で、武蔵境通りを南下します。
    東八道路を右折。
    西へ西へと進み、両側に都立野川公園を見て、さらに直進します。
    右手には、都立武蔵野公園、そして府中の運転免許試験場。
    左手には、多磨霊園。
    ずっと自転車レーンが整備されているので、快適です。
    前原1丁目交差点で左折。
    多磨霊園の外周を反時計回りに南下していきます。
    浅間山通りと交差し、今回はそこも直進。
    その先、人見街道を左折しました。
    「浅間山公園入口」というバス停を通り過ぎると、左手に緑のこんもりした場所が見えてきました。
    到着。
    浅間山公園駐輪場です。
    ここまで約40分。

    そんなに広くない駐輪場ですが、人もあまり来ていないので、余裕をもって駐輪できました。
    入り口から、木段を上がっていきます。
    木段の両側に、もうムサシノキスゲが咲いていました。
    想像よりは花の数は少ないかな。
    私は、尾瀬ヶ原みたいな感じをイメージしていました。
    どこまでも広がる、オレンジ色の花の海。
    あれは、本当に特別なことなのでしょう。
    自生地がなくなりかけたのを懸命に保全している、都会のムサシノキスゲ。
    十分咲いています。
    林の奥まで咲いています。
    頑張れ、ムサシノキスゲ。

    今回は、しっかり駐輪場に自転車を置いたので、気持ちに余裕があります。
    時間も十分あります。
    隅々まで浅間山公園を楽しもうと思います。

    浅間山は、麓を1周する遊歩道が整備されています。
    反時計回りに少し行くと、登っていく道があったので、とりあえずそこから登ってみることにしました。

    ムサシノキスゲもきれいですが、新緑が目に優しい。
    これは、エゴノキかな?
    葉の裏側に、白い花がたれさがるように沢山咲いています。
    初夏に小さい白い花をつける木は沢山あるから、見分けが難しいなあ・・・。
    キンランもまだ咲き残っていました。

    木段を上がっていくと、ほどなく山頂。
    丸い木のテーブルとベンチがありました。
    さすがに先客がいたので、黙礼し、足早に進むと、その少し先に、富士山を見ることのできるスポットがありました。
    そこだけ伐採され、ぽっかりと眺望が開けています。
    「関東の富士見百景」のプレートと、見える山の図が設置されてありました。
    よく晴れている初夏の昼間。
    富士山は見えませんが、道志の山々がうっすら見えていました。

    さらに歩いていくと、道は下り坂に。
    木段が設置されてあるので、歩きやすいですが、登ってきた道よりも、こちらのほうが道のりが長いです。
    こちらから登ってくるのは大変そう。
    下りきると、麓の外周コースと合流しました。
    なるほど。

    歩くことが主な目的ですので、時計回りに外周を歩き、再び、最初に登った登り坂に戻りました。
    先ほど見たキンランとエゴノキをもう一度眺め、もう一度同じ木段を登り、今度は、山頂から北への道を選びました。
    ほどなく下っていき、広場のような地形に。
    あずまやもあります。
    広場を通過し、木漏れ日の道を歩いていくと、もう1つの山頂に到着しました。
    テーブルとベンチが置いてあります。
    ここもムサシノキスゲの多いエリアでした。
    日向の林の奥で沢山咲いているけれど、写真に撮ってもよくわからないだろうなあ。

    この先も、とにくか闇雲に登っては下って、また同じところに出て、を繰り返しました。
    通っていない道を選んで歩いても、知っている場所に戻ってしまうのです。
    どこに下っても、別の道からまた登り返すと、今登ってきた2つの山頂のどちらかに到着するのでした。
    新緑の木漏れ日が気持ちいい。
    コンパクトな山道。
    好んでやっている道迷い。
    浅間山公園彷徨です。

    大体わかったから、もう1つの山のほうに移動。
    あずまやのある広場に戻り、北へと向かいました。
    木段を上っていくと、ここもムサシノキスゲが咲いています。
    キンランはまだ咲き残っていたけれど、ギンランの姿はもうありませんでした。
    10日間で季節は変わっていきます。
    ・・・盗掘されたんじゃありませんよね?
    堀った跡などはなかったので、大丈夫でしょう。

    斜面の奥にムサシノキスゲが沢山咲いています。
    この斜面をもっとよく見る道はないのかな?
    そう思いながら、とりあえず、浅間神社の社のある山頂に到着しました。
    前回来たときは、ここに最初に登りました。

    他に道はないかな?
    木段を戻り、外周へ続く道を発見。
    下からのほうが、斜面のムサシノキスゲがよく見えました。
    咲いてる咲いてる。
    時計回りに回っていくと、細い登り道があり、登りきると橋が見えてきました。
    多磨霊園とをつなぐ橋がかかっています。
    キスゲバシと呼ぶらしいです。

    そこから、普通に山頂に行くのもつまらないので、中腹をめぐる細い道を見つけて、そこに挑戦。
    ここは、木段は整備されていなくて、まさに山道でした。
    今日履いているのは、山靴ではなくスニーカー。
    下り道との分岐に出ましたが、この道は少し急で、下り道でスニーカーはまずいかも。
    上を目指そう。
    靴底をフラットに地面につけて、無事に社のある山頂に戻りました。
    ちょっとピンチでしたね。

    小学生の頃は、登山遠足もスニーカーで行きました。
    大人になって、軽登山靴やトレイルランニングシューズで歩くのが当たり前になっていると、スニーカーで歩く山道は、怖いなあ。

    登山遠足。
    小4は弥彦山。
    小5は角田山。
    小6は五頭山。
    行き先が決まっていました。
    今と違い、体操服は木綿だし、足元は運動靴だし、水筒は子ども用の小さいのを斜めにかけていました。
    リュックサックは、当時流行のナイロン製。
    何だか固くてごわごわしていたけれど軽くて、蛍光色のような黄色いリュックが結構気に入っていました。

    角田山のときだったか、五頭山だったか、下山時に雨に降られ、びしょ濡れになりました。
    持っていた雨具は、ビニール製の、今でもコンビニで売っているような簡素な雨具でしたから、本気の雨に降られたら、たちうちできません。
    下山後、旅館だったか銭湯だったかに急遽寄ったのを覚えています。
    先生の采配だったのでしょうけれど、余計な費用のかかることをぱっと決断して実行していたんだなあと、今になるとちょっと感心します。

    中学生のときは、夏休みの初めに学校行事で登山をしました。
    学校が何だか力を入れている行事で、登山用品の販売も学校で行われました。
    飯盒とか、食器とか。
    ザックや登山靴も。
    携行品に乾パンや氷砂糖、缶詰などが「登山のしおり」に記載されていました。
    それまで、「乾パン」「氷砂糖」という食べ物がこの世に存在することも知りませんでした。
    今スーパーで売られているスナック菓子などのロングセラーのものは、大体もう発売されていた時代です。
    先生たちの中に、若い頃にがっつり登山にはまった人がいて、そのセンスで「登山のしおり」が作られていたのだと思います。
    母は、
    「乾パンに氷砂糖?戦争中みたいね。そんなの売っているのかしら」
    と首をかしげていました。
    以前も書きましたが、母の言う戦争中は、食べ物が案外豊富です。
    乾パンや氷砂糖が手に入る「戦争中」はかなり恵まれている気がします。
    しかし、それを私が母に言うのも変な話なので、そういうときは黙っているのですが。

    ともかく母とスーパーに行くと、それでも棚の隅に乾パンも氷砂糖もありました。
    山に登った記憶よりも、結局全く手を付けなかった乾パンと氷砂糖をその後長い時間をかけて家で食べたことのほうが思い出深いです。
    乾パンも氷砂糖も、非常食として、今ならその価値がわかります。
    「ザ・非常食」という安心感。
    心の支えになります。
    案外おいしいですし。
    でも、やっぱり、今買うなら、カロリーメイトとアルファ米かな。
    あ。
    棚の奥のアルファ米、賞味期限はどうなっていたかなあ。

    中学で登ったのは、笹ヶ峰のキャンプ場からの妙高山でした。
    中学生が、学校登山で妙高山。
    そりゃあ、1度で山が嫌いになります。
    あの山は、大人になって再び登りましたが、岩がごろごろと登山道を塞いでいて、歩くリズムをつかめず、かなりしんどい思いをしました。
    何でしょう、あの謎の歩きにくさは。
    北アルプスや南アルプスを歩いたときも、あんなに疲れたことはなかった。
    人を疲労に追い込む悪夢の登山道でした。
    山頂付近の池塘の点在する眺めは、まさに別天地でしたが。

    もう本当に山なんか大嫌いと思ってその後の十代・二十代を過ごしたのに、大人になると山歩きが好きになる。
    妙なものです。

    そして今、山には行けない。
    公共交通機関を使っても、必ずしも感染するとは限らない。
    行こうと思えば行けないことはありません。
    けれど、あえてリスクを背負うことはない。
    ワクチンを打ったら行けるかなあと思うのですが、高齢者もなかなかワクチンを打てない現状で、私はいつ打てるだろう?
    来年くらいですか?

    木漏れ日の下で、とりとめのない考えごとをしながら、休憩。
    そこからはおとなしく木段を下り、広場から舗装された遊歩道を通って、駐輪場に戻りました。
    楽しかった。

    人見街道を自転車で走るのは、若干ストレスがあるので、帰り道は、人見街道を通らずに済む道を模索しました。
    浅間山公園の外側の児童公園にも、ムサシノキスゲが咲いていました。
    ジャーマンアイリスと並んで咲いています。
    ありえない光景がそこにある不思議。

    季節を変えてまた来よう。
    来年も同じ季節に来よう。
    さあ、帰って、支度をして、授業です。

      


  • Posted by セギ at 11:24Comments(0)

    2021年04月28日

    府中市の浅間山公園に行ってきました。2021年4月。


    2021年4月27日(火)、自転車で府中市の浅間山公園に行ってきました。
    先週、井の頭公園で、ムサシノキスゲが開花しているのを見ました。
    群生しているところも見たいなあ。

    昔、府中の個別指導塾で働いていたことがあったので、ムサシノキスゲの名前は聞いたことがありました。
    唯一の自生地が、府中にある。
    しかし、その頃は土地勘がなかったのと、今ほどネットも普及していなかったので、府中のどこにある公園なのかもよくわからないまま、深く調べようとすることもありませんでした。
    いつか、行ってみたいな。
    そう思うだけでした。

    今はスマホで「ムサシノキスゲ」と検索するだけで、浅間山公園のことが出てきます。
    道路地図で見ると・・・。
    都立野川公園のすぐ先です。
    野川公園から、あと10分自転車を走らせたところに、ムサシノキスゲが咲いている。
    これは、行かねば。

    いつものように、武蔵境通りから東八道路へと右折。
    都立野川公園を道路の両側に見ながら、さらに東八道路を西へと直進しました。
    広大な多磨霊園を左手に見ながら、どんどん先に進み、前原一丁目交差点で左折。
    霊園裏門から、多磨霊園の外側を反時計回りに回っていきました。

    道なりにかなり進んだところで、細い道路と交差しました。
    「浅間山通り」と書いてあります。
    地図を見ると、浅間山公園は、多磨霊園の南西にあります。
    だとしたら、この道を渡って、右手に見えてくるはず。

    しかし、私はここで、致命的なミスをしていて、その後、1時間ほどあたりをさまようことになりました。
    右手に緑のこんもりした土地はないか?
    自転車をゆっくり走らせながら、進行方向右手を見ていきましたが、そんなものはなく、人見街道に出てしまいました。

    来た道を戻り、今度はもう少し手前の辺りを探しました。
    そこは住宅街で、道は入り組み、袋小路も多い道でした。
    緑の豊かなところだなあと思い、入っていくと、新しくて大きなマンションだったりもしました。

    やはりありません。
    いったん、東八道路に戻り、小金井街道を左折。
    人見街道に出てしまう前に、緑のこんもりしたところはないか?
    やはり、先ほどのマンションに出てしまいました。

    ・・・浅間山公園は、整地されて、マンションが建ってしまったんだろうか?
    都立公園じゃないみたいだし・・・。
    企業の保有する私有地なのか、企業と民間団体が管理しているようなのです。
    そういえば、ネットでヒットしたブログは、どれも4~5年前のものだった・・・。

    こんなに探して見つからないのなら、浅間山公園は、もうなくなってしまったのだろうか。
    南下すると人見街道まで出てしまい、がっかりして戻る繰り返し。
    小さな児童公園で自転車を止めて休憩しながら、ふと思い出していたのは、昔見た、鳥海山に関するドキュメンタリー番組でした。


    東北の山、鳥海山。
    雪融けを待って春と夏の花が一斉に開く、深く豊かな自然に恵まれた山です。
    しかし、観光道路が中腹まで走るようになり、鳥海山の自然が失われることが危惧され始めた頃。
    自然保護運動が起こる中でも、大規模なスキー場建設計画が始動しました。
    自治体の強力な後押しもあり、スキー場建設計画は着々と進行していきました。
    もう、鳥海山の自然は守れないのか・・・。

    そんな頃、自然保護運動に参加していた青年の1人が、志半ばで亡くなりました。
    周囲の人たちが、さらなる失意の中にあったその翌年。
    開発計画地にイヌワシの営巣が確認されました。
    イヌワシ。
    英名、ゴールデンイーグル。
    国の天然記念物に指定された希少動物です。
    ただちに開発計画は凍結・白紙撤回となり、鳥海山の自然は守られました。

    亡くなった青年がイヌワシに生まれ変わり、鳥海山を守ったのではないか・・・。
    周囲の人々はそのように語り、今も、鳥海山を見晴らせる丘の上に、青年の墓はあります。


    こうしたドキュメンタリーは、一方向からだけものを見ているので、事実とは違う部分もあるのかもしれません。
    何年も前に見たものなので、私の記憶違いもあるかもしれませんし。
    でも、イヌワシの営巣が1つ発見されるだけで、どんなに大規模な開発計画も凍結されるのは、事実。

    だから、日本で唯一ムサシノキスゲが自生する土地に、マンションは建ちません。
    昭和中期じゃないんだから、そんな乱暴なことは起こりません。
    そんな愚かなことが実行されるわけがない。

    バカなことを考えていないで、もう一度地図をよく見よう。
    再び、多磨霊園の外周に戻り、「浅間山通り」という道路名を示す標識のある角まで戻ってきました。
    標識のそばには、周辺地図も立っていました。
    周辺地図と、自分の手元の道路地図とをよく見比べました。
    周辺地図に、ただの薄緑の緑地として描かれ、名称が記載されていないここが、浅間山公園なのではないか?
    都立公園ではないから、名称を記載しないのでしょうか。
    それとも、太陽に当たって、文字のインクが飛んで消えたのでしょうか。
    赤で書いてあったのかな?
    山道の看板で、「キケン」とか「火の用心」など、大事な部分を赤で書いてあっために、むしろそこだけ完全に消えているものを見ることがありますよね。

    多磨霊園は長方形の土地ではありません。
    東八道路から、道はまず南西に進み、その後少し方向を変えて南に進むようになり、さらにまた方向変えて、南東に進むようになっていました。
    多摩霊園の南西に、浅間山公園はある。
    それは、道が南東に向きを変えてから、その右手に公園があるということなのでした。
    多磨霊園をどこまでも外回りに回っていくのは、感覚的には、浅間山通りを左折するということでした。

    道路は途中で中央分離帯で分離されるようなので、狭い横断歩道をあらかじめ渡って、浅間山通りを左折。
    狭い歩道をゆっくり自転車を走らせていくと、突然、右手に小高い緑地が出現しました。
    歩道から直接、その緑地に入っていける木段がありました。
    「浅間山」の掲示も。

    ・・・だけど、自転車はどうしたらいいの?

    もう少し、先まで行って、確かめてみよう。
    上り坂を越えて、その先、大学のグラウンドとの境目に、自転車も入れる広い入り口がありました。
    しかし、そこにも駐輪場はありません。
    公園内略図の掲示もありません。

    自転車をひいて通りかかった人に、距離を取って、
    「駐輪場はありませんか?」
    と質問しても、さあと首をひねっていました。
    「ここに自転車を置いてもいいんでしょうか」
    「うーん・・・。鍵をかけてチェーンもかけたら、大丈夫じゃない?」
    「ああ・・・」

    そうか。
    マナーの問題より、盗難のほうが心配なのかな。
    自転車に乗っている人でも駐輪場を知らないということは、そもそも駐輪場が存在しないのでしょうか。
    では、自己責任で。
    邪魔にならないフェンス近くに自転車を置かせてもらって、出発しました。

    入り口から、いきなり木段の登りが始まりました。
    山道だー。
    わくわくするー。
    標高80メートルの山頂なので、あっという間についてしまいましたが。
    もともと武蔵野台地はそれなりの標高があるので、実際に登った高さは、30メートル程度でしょうか。
    山頂には浅間神社の小さな社。
    参拝をして、後ろに回ると、街並みを見下ろせる位置にベンチがありました。
    山頂にありがちな配置が、標高80mでも再現されています。

    そこから、来た道とは別方向の木段を下りていくと、夢の世界が始まりました。
    柵のすぐ向こうにキンランが咲いているのです。
    雑草のように咲いています。
    さらに、ギンランも咲いていました。
    山でも一度も見たことのなかった、幻の花です。
    当たり前みたいに、キンランとギンランが並んで咲いています。
    ここは、楽園か?

    木段を下りていくと、今度は、ムサシノキスゲを発見。
    これも、柵のすぐそばで咲いていました。
    うわあ・・・。

    公園内略図も発見。
    浅間山公園は、フタコブラクダのような地形で、いったん下った先に、もうひと山ありました。
    おお。
    正確には、山頂は3つあるのですね。
    そして、わあ、駐輪場がある!
    私が自転車を置いた位置から見て、公園の対角線の向こう側にありました。
    次に来たときは、必ず駐輪場に入れます。
    すみませんでした。

    山の麓を一周する遊歩道の脇の斜面には、ムサシノキスゲが群生していました。
    山がオレンジ色に染まるほどにムサシノキスゲが咲き競うのは、あと1週間は先でしょうか。
    例年なら、キスゲフェスティバルが開催されるそうですが、今年は中止との掲示がありました。

    そして、ムサシノキスゲの説明板。
    「ムサシノキスゲはニッコウキスゲの変種で低地の乾地におりた型である。ユリ科、ワスレグサ属に分類される多年草で、丘陵地の林下、ときには草地に生育し、花は淡橙黄色で、すてきな芳香があり、3~6花を5月上旬から下旬に開く。花は6つにわかれ、花型は、ニッコウキスゲというよりむしろノカンゾウ型で、葉は細長く8月には枯れはじめる。
    なお、自生地は現在ここ浅間山だけである。
    みなの協力で、ムサシノキスゲを守りましょう。 東京都」

    最後の文字は、「東京都」。
    ・・・え?
    都立公園なの?

    ネットで見た記事には、西武・武蔵野パートナーズの管理公園と、書いてありました。
    家に帰って調べると、浅間山自然保護会・府中野鳥クラブ等の協力により保全されている、と書いてある記事もあります。
    財団法人東京都公園協会の野川公園サービスセンターが管理している都立公園である、と書いてある記事もあります。

    ・・・どういうこと?
    しかし、このわかりにくさが、むしろ、ムサシノキスゲ最後の自生地を守り抜いた人々の存在を強く感じさせるようにも思います。
    キンラン・ギンランの株の大きさ、花芽の多さを見ても、この公園の自然の豊かさは、ただごとではないのです。

    遊歩道から、緩やかに斜面を上がっていく道がありました。
    やがて、2つ目の山頂。
    こちらの山頂には、テーブルとベンチ。
    平らな山道を歩いていくと、その先にもベンチがありました。
    今日は平日なので、人はまばらでした。
    気持ちよく歩いていくことができました。

    変な場所に自転車を置いてきてしまった・・・。
    そんな意識が邪魔をして、ちょっと気持ちが焦り、足早に入り口に戻りました。
    自転車は、止めた位置にありました。
    さて、まだ時間があるから、野川公園にも寄ろうかな。

    時折訪れたい、楽しみな公園が、また1つ増えました。

      


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    2021年04月23日

    井の頭公園にムサシノキスゲが咲きました。2021年4月。


    2021年4月22日(木)、ウォーキングに行ってきました。
    夏日の予報が出ているので、日焼け止めを念入りにし、帽子をかぶって出発。
    風が強いので、歩いている限りはそれほど暑さを感じませんでした。

    三鷹駅南口から風の散歩道へ。
    今日は玉川上水の左岸を歩きました。
    左岸は途中で歩道が途切れてしまうからか、歩く人が少ないので、すれ違いのわずらわしさが少ないのです。
    川のほとりに、ムラサキカタバミ。
    どこかの庭から逃げてきたのでしょうか。
    ときどき、ニリンソウ。
    もう花の終わる時期なので花が少ないのかもしれません。
    三鷹でも、ニリンソウを見ることができるんだ・・・。
    いや、厳密には、ここは武蔵野市ですか。

    万助橋を渡って、玉川上水緑道をさらにてくてく歩きました。
    平日の夏日なので、人の姿はほとんどありません。
    左岸は、舗装の箇所がしばらくありますが、そこを過ぎると、再び土の道が始まります。
    道路と交差し、今度こそもうすべて舗装道路かと思うと、階段を上がってまた土の道が始まります。
    桜の季節が終わり、白い花をつける木が目につくようになりました。
    ミズキかな?
    ガマズミ?
    ウラジロノキ?
    葉の形で見分けられるのですが、覚えていないので、ポケット植物図鑑を持ってくれば良かった、と後悔。

    足元のハナニラの名前は、覚えました。
    白いハナニラの他、薄紫色のハナニラも咲いていました。

    風が強く、木の枝が揺れてゴーゴーと音を立てます。
    山でこの音を聞くと、結構怖いのです。
    風の音はストレスなのだと、昔、雪山ツアーのガイドさんが教えてくれました。
    そして、何がストレスであるかを認識しておくことは、ストレス軽減に有効だ、と。
    自分は風の音にストレスを感じているのだと知っておくことは、その後の正確な行動につながる。
    何かわからないまま、ただつらい気持ちになっているのではなく、何がどうつらいのか、分析すること。
    知っておくこと。
    客観視しておくこと。
    コロナ禍の今、改めて必要なことなのかもしれません。

    大きな交差点まで歩き、そこでUターンしました。
    来た道を戻るのでも、そんなに退屈しませんでした。
    新緑が目に眩しい。
    歩いていて本当に気持ちのよい季節です。
    土手の草。
    名前を知らない草が大半です。
    被子植物単子葉類。
    被子植物双子葉類離弁花類。
    心の中で指さしてみたりします。

    そういえば、今年から新指導要領になり、理科中3の「生物と遺伝」の学習の中で、「優性・劣性」という言葉は「顕性・潜性」に言い換えられることになりました。
    もともと、そんな言葉よりも、子の代、孫の代の計算問題をすることのほうが学習の中心だったので大きな影響はないですが、うっかり「優性」と言ってしまいそうです。

    とりとめもなくそんなことを考えているうちに、井の頭公園まで戻ってきました。
    木立の中を抜け、道路を渡って、井の頭公園へ。
    今回も、真っ先に、山野草のスペースに向かいました。
    ひと月来ていなかったので、花の様子は完全に変わっています。
    イカリソウ。
    ホウチャクソウが大群落を作っています。

    石段を下りていき、目立つオレンジ色のユリに似た花を見て、棒立ちになりました。
    そばに立つ、植物名の掲示を凝視。
    ・・・ですよね?
    これ、ムサシノキスゲですよね?
    ニッコウキスゲとどこが違うのか、私のような素人にはほぼわからない、あのムサシノキスゲですよね?
    上の画像がそれです。
    まだ大半は固いつぼみですが、ぽつんぽつんと3輪ほど、花開いていました。

    本当に咲くんだ、ムサシノキスゲ。
    植物名の掲示は、以前から見ていたのです。
    でも、「本当に咲くの?」と疑っていました。
    本当に咲いた、ムサシノキスゲ。

    ほれぼれと眺めて、写真を撮って、さて、池を1周。

    ・・・菜の花が咲いている。

    そんなふうに目の端でぼんやり認識して、振り返り、驚愕しました。
    違う。
    菜の花ではありません。
    これは、キンラン。
    あまりにも何気なく咲いているので、通り過ぎるところでした。
    すぐそばに、細い緑のプラスチック棒が立てられ、棒の先には赤いテープが巻いてありました。

    ここにキンランが咲いていることを、管理者は認識している。
    勝手に盗るなー。

    そのような意図のものだと思います。
    山のキンランも、形は違いますが、同じような印がほどこされていることが多いです。

    大きくて立派なキンランでした。
    井の頭公園、凄いなあ。

    野川公園と井の頭公園は、月に一度は来て、何が咲いているか確認しよう。
    改めて思い、帰路につきました。

      


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    2021年04月18日

    都立野川公園にキンランが咲きました。2021年4月。


    2021年4月16日(金)、野川公園を歩いてきました。
    例によって自転車で30分走って、野川公園へ。
    空は思いのほかどんよりしていますが、あまり晴れると暑い季節に入ってきましたので、これはこれで散歩日和です。
    駐輪場に自転車をおいて、早速お目当ての自然観察園に向かいました。
    ゲートで掲示されている、今咲いている花の写真に、今回も驚愕。
    ・・・え?こんな花が咲いているの?
    凄すぎないですか?

    ゲートから木道に入ると、オドリコソウの大群落が広がっていました。
    木道から見晴らせる限り、オドリコソウのピンク色の花畑です。
    オドリコソウって、こんなにわさわさ生えて、わさわさ花をつけるものなんだ・・・。
    フェンスに守られた自然観察園は、植物の別天地です。

    木道の反対側、花の少ない地帯に、目立つ花が1つ。
    赤に近い濃いピンク色の花を輪のようにつけて、すくっと立っていました。
    クリンソウです。
    山で見たのは、いつだったか。
    もうずっと前、確か日光かどこかの山奥の麓の道で見たきりです。
    珍しい花が咲いているなあ。

    そして、木道の反対側は、ゲンゲの花畑。
    俗称レンゲです。
    近くで見るのは初めてです。
    木道にしゃがみこみ、まじまじと見ました。

    少し行くと、今度はイチリンソウの群落。
    ニリンソウと名前が似ていますが、イチリンソウは、花が大きいです。
    イチリンソウは、でかいなあ。
    むしろクサイチゴと見間違うサイズです。

    木道の曲がり角のところでは、イカリソウを発見しました。
    イカリソウは、奥高尾や中央線沿線の山で、これからの季節に沢山見かける花です。
    しかし、ここでは、イカリソウは、1つしか見ませんでした。
    ここは自然界とは異なる偏りがあって、面白いです。
    もともとはどこかから慎重に移植してきた植物か、種をまいたものなのでしょうか。
    一方で繁殖力の強い帰化植物は丁寧に除草しているのだと思います。

    木道から土の道に変わると、ついにお目当てのキンランを発見。
    道から少し遠いので、精いっぱい手を伸ばして撮影しました。
    まだつぼみで、見ごろはあと数日後でしょうか。
    ここのキンランは盗掘の心配がないので、安心して見ていられます。
    奥高尾のキンランは、毎年盗掘との闘いのようで、パトロールが出ています。

    昔、山のバスツアーに参加したときに、隣りに座った人が最近花屋で働き始めたという人で、しかも、組織的に山に盗掘に行くことを全く悪気もなく話すのに驚いたことがあります。
    何ならこのツアーで見つけた花を、職場に報告しようという勢いでした。
    山野草などを扱う花屋だったようです。
    「そういうのは、犯罪ですよ」
    と言っても、
    「違うの。花盗人は罪にならないのよ」
    と笑っていました。
    罪悪感がないことが、何より怖かったです。
    働き始めたばかりの職場の「常識をくつがえすものの考え方」が新鮮で、簡単に洗脳されたのでしょう。
    盗掘した花を売る花屋が存在するのだということもあわせ、恐ろしい経験でした。


    何周しても楽しいので、ぐるぐる回って、同じ植物を何回も撮影して、飽きることがありません。
    入った直後は少し人が多かったのですが、雨がぽつぽつと降りだして、人の姿が消えました。
    傘をさすほどではありません。
    人を気にせず、のんびりと観察し、満足して自然観察園を出ました。

    歩数計を見ると、9,000歩ほど。
    もうちょっと歩きたい。
    橋を渡って、野川の南側に入りました。

    都立野川公園は、昭和の頃はゴルフ場だったそうですが、そういわれるとなるほどそのような地形です。
    なだらかな起伏の芝生が広がっています。
    その芝生が、タンポポの花畑になっていました。
    「いちめんのなのはな」
    という詩の1節がありますが、
    「いちめんのタンポポ」
    もいいなあ。

    野川のほとりに下りて、東へと歩いていきました。
    調整池の整備のために、野川の右岸は、途中で通行止めになっています。
    そこから橋を渡って左岸に回り、舗装された遊歩道を歩いていきました。
    コデマリの垣根。
    モッコウバラの咲く家。
    どんどん行くと、工事中の調整池が見えてきました。
    工事中なのに、カモが泳いでいます。
    カモには工事なんて関係ないですもんね。

    工事中の場所を過ぎると、野川は再びのんびりとした道に。
    サギが飛来しています。
    川遊びに来た幼稚園児らしき3人ほどが、飛び立つサギを追いかけて川のほとりを走っていました。
    右岸には八重桜の大木があり、枝を野川に投げかけています。
    花が散り始めていて、周辺はピンクに染まっていました。
    その隣りには、ハナミズキの白い花、ピンクの花。

    時計を見ると、午後1時半。
    野川の左岸は、中学の通学路のようで、中学生たちが下校してくるのが見えました。
    こんなにきれいな場所が通学路なのはいいなあ。
    本人たちにとっては、何でもない日常なのでしょうけれど。

    さて、そろそろ帰ろう。
    夕方から、私も授業です。


      


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    2021年04月09日

    玉川上水に春の花咲く。2021年4月。


    2021年4月8日(木)、春期講習も終わり、3月の指導レポートも書き終わり、久しぶりに散歩をしてきました。
    ソメイヨシノの一番良い時期は、ずっと春期講習で、見に行くことができませんでした。
    しかし、桜はソメイヨシノばかりではない。
    まだ何か咲いていないかな?

    三鷹駅北口から、玉川上水緑道を西へと向かいました。
    左岸は舗装されていませんので、気持ちよく歩いていくことができます。
    あ、咲いていた。
    対岸に咲いていたので、橋を渡って、木に近づいていきました。
    八重桜です。
    青空に映える、薄いピンク色の大きな花でした。

    交差点を渡って、緑道は、浄水場の横を並走していきます。
    ここは歩道が広く、新緑が目に優しく、ところどころベンチも設置されています。

    桜橋の交差点を渡って、玉川上水緑道は再び道幅が狭くなりますが、緑が濃い道です。
    ガードレールの脇に、ジャーマンアイリスの白い花。
    これは、誰かが植えているのかな?
    足元にも、白い花が咲いていました。
    花の小径という印象です。
    この白い花は、近年、線路脇などによく咲いているのを見ます。
    はっきりくっきりした印象の、白い花。
    名前を知らないけれど、園芸種が野生化したものなのでしょうか。
    昔は、道端で見ることはなかった花だと思います。
    園芸種に詳しい人にとっては、常識に類する花なのかもしれません。
    (追記 それはハナニラだと、教えていただきました)

    外国産の園芸種の中には本当に強いものもいて、野生化し、日本の野草を駆逐します。
    そういう目で見ると、足元は、華やかに咲いているものはどれも帰化植物でした。
    名前を知らない白い花。
    その隣に咲くこの薄紫色の花は、確か、オオアラセイトウ。
    俗称、ハナダイコン。
    ピンク色の、これもパリッとした可愛らしい花は、確か、ムラサキカタバミ。
    玉川上水緑道にわざわざ種をまいたとは思えないので、いずれも野生化し、上水脇の豊かな土に根付いたのでしょう。
    そして、誰もが知る、西洋タンポポ。

    花が悪いわけではないのです。
    日本の植物も、外国で帰化植物となり、大暴れする場合もあると聞きます。
    花はどれもきれいで、春の上水緑道を華やかに彩っていました。
    歩いていて、うきうきとしてきます。
    都会の狭い土に帰化植物が頑張って咲いているのは、もういいでしょう。
    白・ピンク・薄紫・黄色。
    春らしい配色。
    そして、顔をあげると、たまに、遅咲きの山桜や八重桜。

    この道を歩くのは、もう3度目ですが、季節を変えると全く飽きることがありません。

    玉川上水が五日市街道と合流したところで、右岸に回りました。
    こちらのほうが車の交通量が少ないので、静かな雰囲気を楽しめます。
    道幅も、左岸よりも少し広いです。
    上水の土手には、変わらず白い花。
    この花は、本当に凄い繁殖力だなあ・・・。

    ・・・え?

    違う。
    これは、あのはっくりくっきり観賞用の白い花とは違う。
    これは、ニリンソウ。

    上の画像がそれです。

    まじまじと見て、土手にニリンソウの群落が広がっていることに、驚愕しました。
    玉川上水、やっぱり凄いです。
    こんな街中に、ニリンソウの群落。
    急に山の麓を歩いているような気持ちになりました。

    ニリンソウの群落はそこだけでは終わらず、途切れ途切れに続いていき、眺めている間に、都立小金井公園に到着しました。
    橋を渡って、信号を渡って、小金井公園の中へ。
    入り口にも、大きなヤマザクラの木。

    平日の公園は空いていて快適でした。
    今日は、今まで歩いたことのなかった、公園の東側を歩いてみよう。
    舗装された広い遊歩道を道なりに行くと、小高く盛り上がった場所があり、そこへの階段が整備されてありました。
    登ってみると、そこは、富士見の丘と呼ばれるところでした。
    今はもう富士山は見えそうにないですが、公園を見晴らせる気持ちのよい場所でした。
    そこから、なだらかな坂道をくだっていくと、八重桜の木がぽつぽつと植えてありました。
    そこだけを切り取ったら、山道を歩いているような気分になれる場所でした。
    遊歩道を離れ、木立の中を歩いていくと、公園の東の外れに到達。
    ここまで随分歩きました。
    やはり、都立小金井公園は広い。

    さあ、そろそろ帰ろう。
    出入口に戻り、信号を渡って、玉川上水緑道に戻りました。

      


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    2021年03月30日

    多摩湖自転車歩行者道から佐山公園・八国山緑地へ。2021年3月。


    2021年3月24日(水)、自転車で多摩湖自転車歩行者道を走りました。

    まずは、自転車道の入口に向かいました。
    三鷹駅北口から、玉川上水緑道の右岸、舗装されているほうの道を西に進みます。
    交差点で信号を渡り、玉川上水緑道の今度は左岸、舗装された道路を行きます。
    浄水場が右手にずっと見えています。
    ときどき車も通りますが、快適に走っていける道です。
    桜橋の交差点で、右折。
    次の浄水場西交差点で左折。
    突き当りが、多摩湖自転車歩行者道の入口です。

    入口付近は地味な道ですが、やがて、桜並木が始まりました。
    途切れることはほとんどなく、約1時間半の桜並木が続きます。

    平日なので、自転車道を歩いている歩行者が少なく、助かりました。
    歩行者道のほうが空いているのに、それでも自転車道のほうを歩く歩行者が休日は多いのです。
    しかも、二人連れで、横に並んで。
    そうした歩行者をよけて進まなければなりません。
    自転車に乗り始めたばかりのヨタヨタ走行の子ども自転車と、それに並走する保護者自転車もいます。
    さらに、ヘルメットをかぶった本気の自転車が疾走していきます。
    それぞれのスピードの人や自転車が錯綜するのが、休日の自転車道。
    快適とは言い難い場面もしばしばあります。
    せめて、歩行者は歩道を歩いてくれると安全なのですが。
    「歩行者優先」という掲示は、事故が起こった場合は自転車の責任という意味で、歩行者は好き勝手にどこでも歩けという意味ではないと思うのです。
    私が歩行者ならば、こんな自転車道を歩く気にはなれません。
    脇見運転している自転車がいつ後ろから追突してくるかわからない道です。
    歩道が混雑しているのなら、はみ出す気持ちはわかりますが、むしろ歩道のほうが空いているのです。

    この自転車道を走る度、上のようなことを思ってきましたが、今回は、道が空いていました。
    歩行者は歩道を歩いている人が大半で、快適に走行できました。
    平日はいいなあ。
    これからは、常に平日に行動しようかなあ。

    桜はちょうど満開でした。
    良い感じに枝が道をおおっています。
    何回も訪れているので、好きな木というものができて、そのうちの1つ、オオシマザクラの前で停車し、写真を撮りました。
    葉が生えてくるのと花が咲くのが同じ時期の、白い桜です。
    飽かず眺めました。

    桜並木をさらにどんどん進むと、右手に公園が見えてきました。
    あれ?
    こんな公園あったっけ?
    桜が沢山咲いていたので、入ってみました。
    上の画像がそれです。

    東京都認定民設公園 萩山四季の森公園

    入口に、そう書かれてありました。
    ほお。都立公園じゃないんですね。
    桜の植え方、ベンチの設置の仕方。
    きれいに整備された、良い雰囲気の公園でした。
    ここに何時間でもいたいくらいです。

    とはいえ、先は長いので、5分ほど撮影したり水分補給したりして、また出発。
    その先の、濃いピンクの桜並木も好きな場所です。
    蜜が甘いのか、メジロがよく止まっている桜だけれど、今日はいないかな?

    桜並木の中を走って走って、狭山公園の南口に到着しました。
    公園内の坂道を自転車を押して登っていきます。
    左手は堤防橋が高くそびえ、右手は宅部池。
    道が平らになって、若い桜の木の間を走っていき、出口に向けて右折しました。
    公園を出て、横断歩道を渡り、東へと進みます。
    目的地の八国山緑地は、こんもりした雑木林の高台として漠然と見えていますので、それを目印に進んでいきます。
    あまり近づきすぎると、行き止まりに突き当たります。
    西武線を挟んで、ほどよい距離を保ちながら東へ進んでいくと、八国山の体験施設があり、そこを左折すると、小さな踏切。
    踏切の向こうは、八国山ころころ広場でした。

    駐輪場に自転車を置き、さて出発。
    できるだけ沢山歩きたいので、いったん西に戻るようにして遊歩道を歩いていきました。
    今日は長時間になるので、トイレに行っておこう。
    ここは和式トイレなので、接触のリスクが少なく、助かります。
    ドアのカギや水道の蛇口にはちょっと触れてしまうので、石鹸を含ませて持ってきたペーパータオルの端で蛇口を押し、それから石鹸を泡立たせて、手を洗いました。
    その後、手指をアルコール除菌。
    これだけやれば、まあ大丈夫でしょう。

    遊歩道は、いったん緑地から出ますが、舗装道路を上がっていくと、またすぐに土の道が始まりました。
    土の坂道です。
    ああ、山道だ。
    よく整備された山道。
    懐かしい、山道です。

    汗をかく間もなく、尾根道に上がりました。
    東京都と埼玉県の県境の尾根です。
    広い尾根道が、ずっと続いていました。
    ときどき、右手に下り路があります。
    まずは尾根道を将軍塚まで歩きました。
    桜の木は、尾根から離れた遠く高いところにありますが、風に吹かれて花びらが散り、道は桜の水玉模様になっていました。
    今年の桜は、咲くと同時に散り始めているように感じます。

    中腹のほっこり広場が見下ろせるところでは、広場に集まる子どもたちの姿が見えました。
    黄色い帽子。
    保育園児かな。
    どこに保育園があるのか知らないのですが、坂道もあるし、幼児の脚では大遠征なのでは。
    近くにこんなに良いところがあるのなら、ここまで来たいですよね。

    新緑が芽吹いて、木々は若草色に染まっていました。
    ああ、春が来たんだなあ。

    反対方向から歩いてくる人たちもたいてい1人で、皆マスクをしていて、声は発せず、穏やかに会釈して通り過ぎていきます。
    小さなザック、マスク、大き目の上着、よく見ると高機能素材の登山用パンツ、歩きやすい靴。
    ウォーキングが好きな人らしい装い。
    帽子は、キャップではなくハット。
    私も例にもれず、そんな格好です。

    将軍塚は、八国山の由来についての説明板と石碑がある他は、特に何ということもない場所です。
    八国が見下ろせた、というのではなく、八国の山々が見渡せた、とのこと。
    将軍とは、新田義貞のことです。

    少し戻って、木段の整備された広い道からほっこり広場へと降りていきました。
    もう保育園児の姿はありませんでした。
    テーブルのような形で椅子のような低さのベンチが2つ。
    先客がいたので、会釈して通り過ぎました。
    歩いていくと、また別の広場が。
    山桜が咲き、テーブルとベンチが設置されています。
    ここも、親子連れの先客がいましたが、離れたところに別のベンチもあったので、そこに座り、山桜を眺めました。
    風が吹く度に花びらがはらはらと散っていきます。
    春の日の光で、花びらがきらきら光っています。
    ああ、ずっとここに居たい。

    時計はもう2時。
    そろそろ下山しなければ。
    道が下りになり、また小さな広場があり、そこの桜も満開で、また足が止まりました。
    そこから、この緑地は多少迷路のようになっていて、ちょっと迷って登り返したりもしながら、最初のころころ広場に戻ってきました。
    さあ帰ろう。
    帰り道もまた、1時間半のお花見。
    青空と桜を満喫し、帰路につきました。

      


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    2021年03月27日

    満開の桜の下の玉川上水緑道を歩きました。2021年3月。


    2021年3月23日(火)、よく晴れた春の日に、玉川上水緑道を歩いてきました。
    まずは、三鷹駅南口ロータリーの桜を見物。
    東京は今日が満開予想日だけど、まだ5分咲きくらいかな?
    ともあれ、そこから風の散歩道を井の頭公園へと向かいました。
    風の散歩道は、桜の木がときどき植えてありますが、あまり目立たないのは、やはりまだ満開ではないからでしょうか。
    人が立ち止まって、玉川上水を見下ろしていました。
    つられて、下を見ると。
    あ、亀だ。
    真っ黒い甲羅です。
    外来種かな。国内種かな。
    2匹、のんびり甲羅干しをしていました。

    万助橋の交差点を渡ると、玉川上水沿いに、土の道が始まりました。
    良い天気なのに、人がいない。
    混雑していたら嫌だなあと思っていたのですが、予想に反して誰もいませんでした。

    玉川上水と緑道を隔てる擬似木の柵の杭の1つ1つに、ツバキの花が載せてありました。
    子どものいたずらかな。
    ツバキの花は、ポトンと花まるごとが落ちるので、その1つ1つをそのまま杭の上に乗せてあるのです。
    灯篭のように、ツバキの赤い花が続く道を歩いていきました。

    舗装道路に出たところで対岸に渡り、玉川上水の左岸を歩きました。
    左岸のほうは、ずっと土の道が続きます。
    民家の庭も、玉川上水の土手も、桜の木が多い。
    次々と満開の桜が見えてきました。
    この暖かさで、どんどん花開いてきている様子です。

    対岸の公園にちょっと気をひかれ、橋を渡って、公園内部に入ってみました。
    まだ冬枯れの気配の濃い公園の中に、若い桜の木が1本。
    その先、法政大学中学高等学校は、正門から校舎まで、桜並木が続いていました。
    きれいだなあ。

    右岸はこの付近だけが雰囲気の良い土の道で、あとは大半は舗装道路です。
    次の橋で、再び左岸に戻り、のんびり先に進みました。
    川の土手が少しずつ道よりも高くなってきた辺りで、紫色の花の群落を発見。
    ・・・え?
    ムラサキケマン!
    こんなところに、無造作に咲いているムラサキケマン。
    凄い。
    山に見に行きたいなあと思っていたムラサキケマンが、何でもない道の脇に咲いていました。
    うわあ・・・。
    しばらく立ち止まり、見入りました。

    数段の階段を上って、土の道はなおも続きます。
    桜並木も続きます。
    ふわあ、この桜、いい匂いがする。
    マスク越しにも香ってきました。
    桜餅の匂い。
    ・・・いやいや、それは本末転倒の感想。
    辺りを見回し、人がいないのを確認してマスクを外し、桜の匂いを深く吸い込みました。

    とことこ歩いていくと、大きな自動車道路の交差点に突き当たりました。
    ここから先も玉川上水緑道は続きますし、よく整備されていますが、道が舗装されているのを去年の秋に確認しています。
    戻ろう。

    来た道を戻り、ムラサキケマンももう一度よく眺め、井の頭公園へ。
    木立の中を通り抜けて、道路を渡って、階段の上から、公園内の様子を眺めました。
    思ったほどの人出ではないようです。
    観光客はいますが、2メートルの距離は保てそうです。

    まずは、山野草をまとめて植えてあるエリアへ。
    咲いていました。
    クサノオウ。
    カタクリ。
    ヒトリシズカ。
    ニリンソウ。

    池の周りは、桜の木と遊歩道の間にオレンジ色の柵が設置され、そこには入れないようになっていました。
    例年ならば、ブルーシートが敷かれ、花見客が座り込んでいる場所です。
    お花見禁止の措置でしょう。

    桜の巨木はどれも満開。
    例年通りの桜です。

    年年歳歳花相似たり。

    そんな一節が心に浮かびました。
    そう言えば、10年前も、桜をよく見た記憶があります。
    開校したばかりの塾のチラシをポスティングしていて、外を出歩くことが多かったのもあるのでしょうが、やはり、あの年の桜は、胸をつくものがありました。
    心に沁みるというよりも、胸をついてくる美しさでした。
    10年経って、今年の桜も、何だか同じ気持ちを思い起こさせます。

    煙るような桜並木を後に、帰路につきました。
    歩数計は、2万歩を越えました。
    桜の美しさに、ちょっと歩き過ぎたかもしれません。


      


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    2021年03月21日

    春の花を探しに都立野川公園へ。2021年3月。


    2021年3月18日(木)、暖かい日差しに誘われて、春の花を探しに行ってきました。

    武蔵境駅の少し東を南北に走る武蔵境通りから、東八道路へと右折し、ひたすら自転車を漕いで、都立野川公園到着。
    花を探すには、やはり、都立野川公園の自然観察園。
    駐輪場に自転車を置き、早速自然観察園のゲートをくぐりました。
    まずは、今咲いている花を掲示でチェック。
    おお。
    やはり、凄い。
    アズマイチゲが咲いているんですね。
    山でも、かなり珍しくなってきた花です。

    さて、出発。
    ゲートからすぐのところに、確かに、咲いていました。
    しかし、木道からアズマイチゲの群落まで、かなり距離があります。
    スマホで撮影して、その画像を拡大して眺めると、なるほどアズマイチゲである、という距離でした。
    だからといって、木道から降りるなんてことは、暴挙です。
    花は、踏んだら、戻らない。

    咲いているところを遠くから眺められただけでも、よしとしよう。
    そう思い、散歩を続けました。
    ギシギシゆらゆらする木道を、踏み抜いて怪我しないよう用心して歩いていき、土の道になってほっとしたところで、スミレの群落。
    続いて、ニリンソウの群落を見つけました。
    こちらは道の脇に咲いているので、写真を撮り放題でした。

    ニリンソウは、奥高尾でも奥多摩でも、大群落を見ることのできる花です。
    白い花びらの外側がうっすらピンクに染まっていて、可愛らしくて、見つけると嬉しくなります。
    もう20年も前、埼玉県の武川岳から大持山・子持山と長い縦走の末、武甲山への最後の登りで見たニリンソウの群落は、予期していなかったこともあって、癒されました。
    ニリンソウを踏まないように注意して歩かなければならないほどに咲いていました。
    あれは、5月のことでした。

    遊歩道をのんびり歩いていくと、足元にポツンと咲く白い花を発見。
    1輪だけ道の脇に咲いていたその花は、アズマイチゲでした。
    うわあ、ベストポジションで咲く、フォトジェニックな1輪。
    ゆっくり歩いて周囲をよく見ていないと、見つけられない1輪です。
    この自然観察園は、こういうことがあるから、何度来ても面白いです。

    よく見て歩こう。
    そう思ってさらに気をつけて歩いていくと、オドリコソウも発見しました。
    ヒメオドリコソウは、道端にも咲いているけれど、オドリコソウは珍しい。
    嬉しい。

    あとは、同じ時期の花というと、ムラサキケマンやミヤマキケマンが見たいなあ。

    今日と同じような、春の暖かい日差しのなかの山道の光景がふっと脳裏をよぎりました。
    あれは、どこの山だったろう。
    樹林帯の尾根を登っていくと、パッと視界が開けて、青空の下、鉄塔が見えて。
    ムラサキケマンが足元に沢山咲いていました。
    何でもない山道の記憶です。

    大丈夫。
    来年の春は、山に春の花を探しに行けるでしょう。
    焦ってつまらないことをして感染してしまわないように、今はそれに気をつけないと。

    去年の今頃は、ダイヤモンドプリンセス号で不可解なほど感染が広がっていくのが、本当に怖かったのを思い出します。
    それぞれの客室にこもって、手洗いなど用心している様子なのに、それでも感染が広がっていく理由がわからず、ただただ恐ろしかった。
    最初の感染者が出た後に、フェアウェル・パーティーを無防備に開いていたり、乗務員同士は飲食をともにしていたなど、当然感染するだろう状況だったことが後に報道されました。

    ドラッグストアに行っても、マスクもないし、消毒液もないし、ハンドソープもないし、トイレットペーパーすらありませんでした。
    突然学校が休校になり、教育にも大きな影響がありました。

    あの頃と比べたら、今は、正しく恐れることができている気がします。
    何に用心すれば普通の生活ができるか、わかってきました。


    自然観察園を出て、歩道橋で東八道路を渡りました。
    歩道橋の向こうも、都立野川公園です。
    歩き足りないので、一周することにしました。
    舗装された遊歩道が整備されていますが、その少し内側、土の道を歩きました。
    てくてく歩いていくと、売店を発見。
    公園で遊べるような、ボールやおもちゃのバトミントンなどが売られていました。
    あとは食べ物・飲み物。
    公園独自のグッズとかは、ないんだな。

    さらにてくてく歩いていくと、桜の木を発見。
    まだ一分咲きから三分咲き程度でしたが、目の高さに枝があるので、咲いている花を接写できました。

    コブシの花は、もう終わりかけ。
    季節がどんどん進んでいきます。
    初めて都立野川公園に来たときは、紅葉の季節でした。
    これからの季節の野川公園は、輝くように美しいでしょう。
    何度でも足を運ぼうと思います。

    公園を1周し、駐輪場まで戻って、春の野川をもう一度ゆっくり眺めてから、帰路につきました。

      


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    2021年03月08日

    はけの道からお鷹の道へと自転車で走ってみました。2021年3月。



    2021年3月7日(日)、自転車で出発。
    まずは野川公園に向かいました。
    武蔵境駅の少し東を南北に走る武蔵境通りから、東八道路へと右折。
    自転車レーンを快適に走ると、野川公園です。

    前回、野川公園の自然観察園のゲートの前で、散歩コースが案内されている掲示板を見つけました。
    地図には、はけの道からお鷹の道までが赤線で示されていました。
    そういう散歩コースがあるようです。

    はけの道。
    お鷹の道。

    どちらも聞いたことがあります。
    でも、全部、舗装道路じゃないかな?

    いつか自転車で行ってみようと思いつき、とりあえず、そのときは地図看板をスマホで撮影しました。
    その後、道路地図のコピーも準備して、ようやく本日出発です。

    野川公園の北西の端の出口から、道路を渡り、西部多摩川線の高架下のトンネルをくぐると、「はけの道」が始まります。
    「はけの道」と大きく書かれた看板も出ていました。
    道自体は、制限時速30㎞の普通の細い道路という印象です。
    進行方向左手は、野川の土手が広がり、野球場や公園になっていました。
    右手は、斜面。
    ここは、河岸段丘。
    地形を実感できる道でした。
    道路よりも、公園内を走ったほうがいいんじゃないかな?
    そこも舗装されているし。
    コブシの花も咲いているし。
    帰り道は、そうしよう。

    そんなことを思いながら走っていくと、右手の斜面に公園がありました。
    公園をぐるりと囲むように階段が設置されています。
    「はけの森97階段」という掲示がありました。
    登ってみることにしました。

    階段の中央はスロープになっていて、自転車を押して登ることができます。
    頂上部分にはベンチがあり、野川方向が見晴らせます。
    さらに登ると、はけの道と平行に走る上の道路につながっていました。
    いったん道路に出たすぐ先に古いコンクリートの階段があります。
    古くて急だけれど、やはり真ん中がスロープになっていて、自転車を引いて降りていくことができ、最初の位置まで戻ってきました。
    付近の人が近道として長く利用してきた階段なのでしょう。

    地図の通りに「はけの道」を西へと走っていくと、次の目的地は、中村研一記念美術館。
    建物の脇に湧水がありました。
    はけの道は、国分寺崖線の真下の道。
    崖から湧水がしみだしてくるスポットが何箇所かあるようです。

    スマホで撮影した散歩道の案内板では、ここで左折し、次の角を右折。
    やがて見えてきたのが、小金井神社。
    位置を補足できたのは、しかし、そこまででした。

    その先、直進したものの、道は突き当たりでした。
    道を間違えたのかな?

    案内板の赤線通りに行くのは諦めて、いったん南下し、野川沿いの遊歩道を西に進むことにしました。
    晩秋に、野川の土手の下、本当に川のほとりを歩きました。
    そのときに確認していました。
    土手の上はずっと舗装された遊歩道になっています。

    野川に沿って、どんどん走ります。
    今日は曇っていて肌寒いので、川遊びをしている人はほとんどいないなあ。
    途中、小学校が建っていて、野川はいったん暗渠となりますが、細い路地を回り込んでいくと、その先、再び遊歩道が始まります。

    その先も、どんどん自転車を走らせていくと、やがて、野川は、コンクリートで固められた細い川となりました。
    そこで遊歩道も突き当たり、川沿いの道がなくなってしまいます。
    道路を北に少し上がると、公園がありました。
    そこから、東西に走る道が再び始まっていました。
    しかし、やがて道はまた突き当り、少し南下してはまた西へ。
    しばらく行くと、用水路のように姿を変えた野川が見えてきました。
    その野川沿いに行こうとしても、また道は途切れました。
    少し南下し、また西に向かう繰り返しです。

    電柱の住所表示は、国分寺東元町。
    国分寺は造成地ではなく、歴史に名を残す古い町です。
    道は碁盤の目のようではありません。
    道なりに進むと方向感覚を失います。
    突き当たりも多いです。
    トラップに満ちています。

    国分寺東元町。
    国分寺南町。

    電柱に表示された地名は、見知ったものでした。
    国分寺の集団指導塾で働いていた頃、生徒の住所でよく見た地名です。
    国分寺駅周辺に来ていることはわかっていました。
    しかし、家庭訪問をするわけではなかったので、土地勘がありません。

    見当をつけて進んでいくと、車通りの多い道路に出てしまいます。
    この道路、渡って大丈夫かな?
    また戻って、別の道から進んでも、また同じ道路に出ます。

    道に迷ってはいるのですが、途中、きれいな枝垂れ梅を見上げたり、気持ちの良い坂道を、自転車を押して登ったり。
    何だか面白くなってきました。
    そうするうちに、再び細い野川を発見。
    その先は、街路樹とベンチの並ぶ、レンガふうに型取った建材を敷き詰めた道に出ました。
    ・・・ここ、何?
    何だか雰囲気の良い場所でした。
    古い山門のようなものが保存されているのですが、案内板は見当たりませんでした。
    史跡なのかもしれないのですが、何も説明していません。

    幾度かのトライの後、意を決して、車通りの多い道路を渡り、自転車を押して坂道を登っていくと、左手に、柵に囲まれた広い庭園が見えてきました。
    ここは、もしかしたら・・・?
    坂を上がると、再び、車通りの多い道。
    左折して、正門を確認。
    都立殿ヶ谷戸庭園。
    ああ、やっぱり。

    都立殿ヶ谷戸庭園は、国分寺の塾で働いていた頃、通勤途中にあった庭園です。
    国分寺駅南口から東へ徒歩5分の場所にある庭園です。
    一度だけ出勤前に入り、散策しました。
    竹林があったり、秋の七草がまとめて植えてあるエリアがあったり、雰囲気の良い庭園でした。
    あまりに身近にあったのと、外からでも桜や紅葉は見えたので、それきりになったなあ。
    紫陽花もきれいでした。

    庭園をそのまま外周し、西側を下っていくと、マンション内の公園から、急な下り坂の道路に出ました。
    自転車に乗って下ると、ブレーキがもしも壊れていたら大惨事になりそうな下り坂の道路です。
    その先は、車の交通量の多い道路と交差していました。
    わあ、危ない。

    上り坂も下り坂も急。
    国分寺は坂が多い。

    ・・・いや、自分で回り道をしているだけです。
    わざわざ国分寺崖線を行ったり来たりしていたのです。

    ともかく、ブレーキが壊れていたら大惨事になる交差点、一里塚交差点まで自転車を降りて下り、そのまま道路を渡って少し南下すると、ついに「お鷹の道」の道しるべを発見しました。
    しかし、この道しるべ、立っている位置が微妙なため、その矢印は道のどちらを指しているのか、判断しかねるものでした。
    わかっている人なら、「え?何がわからないの?この通りじゃない?」と思うのだろう矢印。
    しかし、どう行くのか判断しかねている者にとっては、このまま南下するようにも、西に曲がるようにも、どちらともとれる矢印なのでした。
    とりあえず、歩行者用の橋で小川を渡ってから右折するのが正解。
    この小川は、野川から分かれた、元町用水。
    道路地図のコピーでそれを確認し、進みました。

    野川本流は、国分寺にある日立の研究所の敷地内が源流。
    「タモリ倶楽部」か「ブラタモリ」のどちらかで放送していた記憶があります。
    研究所の敷地に許可を得て入り、撮影していました。
    武蔵野の自然が保存されている場所でした。
    あれは良い番組だと思ったけど、私は、録画は保存していないかなあ。

    その先は道しるべが随所にあり、その通りに自転車を走らせていくと、ついに到着しました。
    お鷹の道です。

    え?
    自転車はどこに置くの?
    駐輪場がどこにもないので、自転車をひいて、中に入りました。

    道は石畳ふうに整備されてあり、右手を浅い用水が流れていました。
    左手前方に赤い鳥居。
    あとでいただいたパンフレットで、そこは「真姿の池湧水群」と呼ばれる場所だとわかりました。
    ここも野川の源流の1つです。

    とはいえ、この自転車はどうすればいいの?
    少し戻って、石畳の道を曲がり、自転車を引いて歩いていくと、右手に湧水園や資料館が見えてきました。
    そして、左手の「おたカフェ」と呼ばれる建物を曲がった先に、駐輪場を発見。
    良かった。
    これで安心して見学できます。

    ようやく身軽になって、散策開始です。
    「お鷹の道」は、江戸時代、尾張徳川家の御鷹場だったことから名付けられた道だそうです。
    整備された遊歩道の脇に、緑の繁茂する細い用水が続きます。
    夏にはホタルも見られるそうです。
    歩いて5分もかからない長さの散策道です。
    こじんまりとして、良い雰囲気の場所でした。

    再び、真姿の池湧水群まで戻ってくると、その先は、コンクリートの階段で上に上がれるようになっていました。
    雑木林の中の階段を上っていくと、そこから、土の道が始まりました。
    フェンスの向こうは、今登ってきた崖。
    わかりやすい国分寺崖線です。
    雑木林に囲まれた道を時計回りに歩いていくと、やがて広い公園に出ました。
    そこは、都立武蔵国分寺公園でした。
    ふわー、ここの公園も広いなあ。

    来た道を戻って。
    せっかくここまで来たのですから、武蔵国分寺跡まで歩いてみることにしました。

    武蔵国分寺跡。

    国分寺の塾では、社会科も教えていました。
    結局、5教科すべてを教えられるオールラウンダーが求められるのがこの業界。
    その中で、特にどの科目を主力としてやっていくかは、講師本人の意志もあれば、塾側の要請もあります。
    それはともかく、中学3年生に社会科を教えたときのこと。

    奈良時代の授業の中で、何しろ国分寺にある塾でしたから、余談として、
    「ほら、国分寺って、この街のことだよ。国分寺だよ。国分寺跡という史跡があるでしょう?」
    と問いかけると、しかし、国分寺の子どもたちは、首をひねっていました。
    そんなの知らない、というのです。
    「いやいやいや、あるでしょう?もうお寺は残ってないんじゃないかな。広い史跡が残っているはずだよ」
    すると、秀才の1人が、ようやく思い出した様子で、
    「あー。あそこか。何にもないよ」
    と言うのでした。
    「え?どこどこ?」
    と生徒たちが、私の知らない場所を、彼らとしてのランドマークとして語り合い、所在地を確認しあうのは、興味深い眺めでした。
    そして、総意として、
    「うん。あそこは、何もない」
    と言うのでした。

    名良いお寺は国分寺。
    741年、聖武天皇、全国に国分寺・国分尼寺建立の詔。
    当時の日本は、大地震、飢饉、疫病に襲われ、聖武天皇は仏教により世がおさまることを願った。
    今の日本とも重なる気がします。

    武蔵国分寺跡。
    行ってみると、そこは、本当に何もありませんでした。
    だだっ広く、何もない。
    基礎工事だけ行い、それで放置されてしまった現場のようです。
    子どもたちがその基礎工事の土台の上に乗って遊んでいました。
    寝転んでいる子もいます。
    それで構わないのでしょう。
    むしろ、それが良いのかもしれません。
    非常に貴重な国指定文化財が、幼い頃の遊び場だった。
    それは、古い歴史を持つ土地で生まれた子の特権です。

    説明版は勿論ありました。
    上の画像がそれです。

    何にもないことで、むしろ悠久のときを感じさせる、良い史跡でした。
    何もないのが、すがすがしい。

    さて、そろそろ帰ろう。
    帰りは、お鷹の道のさらに南を東西に走る元町通りから、東元町三丁目交差点を通り過ぎたあたりで、今度はできるだけ北へ北へと野川に近づいていき、坂道に苦労することなくやがて野川と合流できました。

      


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    2021年02月17日

    都立野川公園で、セツブンソウを見ました。


    2021年2月13日(土)、少し風は強いけれど、ぽかぽか陽気の中、自転車で野川公園に行ってきました。
    武蔵境通りから、東八道路へと右折し、自転車専用レーンを西にずっと走っていくと、都立野川公園です。
    駐輪場に自転車を置いて、まずは野川沿いに東へと歩き始めました。
    野川は、川の両岸に遊歩道が整備されていますが、その内側、まさに川のほとりを歩くこともできます。
    前回はまだ晩秋で、紅葉がきれいでした。
    今回は、早春の野川です。
    水位が低い。
    徒渉できる箇所が沢山ありました。
    飛び石のところだけでなく、地続きになっているところすらあります。
    春が近づくと、野川は水量が少なくなるんでしょうか。
    最近、雨がほとんど降らなかったせいかもしれません。
    (その後、翌々日の月曜日に大量の雨が降りました)

    川が浅いせいか、川遊びをしている人も秋の頃より多く見られました。
    橋の下をときどきくぐりながら、どんどん東へ歩いていくと、カモの群れを発見。
    ちょっとびっくりするくらい丸々太ったカモたちでした。
    何だか混乱して「おいしそう」という形容が浮かぶほど。
    中州には、これも、何だかおいしそうな草が生えています。
    あれは、ハーブの1種じゃないのかな。

    さらに東へ東へ。
    しかし、途中で侵入禁止のロープが張られてありました。
    そこから土手に上がると、遊歩道には水車が。
    苔むした水車が実際に動いていました。
    近くには、かやぶき屋根の農家も保存されています。
    梅の花も開花し、良い雰囲気でした。
    遊歩道をさらにしばらく東へ進むと、そこも侵入禁止になりました。
    遠くで、ショベルカーが野川に入っているのが見えました。
    クレーン車の姿も。
    調整池を整備しているのだそうです。
    そうか。
    野川は、調整池で、突然の豪雨による氾濫を防いでいるのですね。

    西へと戻り、渡れそうな地続きのところを見つけて対岸へ。
    前回来たときは、野川の左岸の遊歩道は舗装されていると思ったのですが、実際に歩いてみると、舗装と見間違えるほどに平らに整備された未舗装の道でした。
    だから、自転車も走っているのですね。
    橋の前後だけは舗装されていました。

    土曜日ということもあるけれど、左岸のほうが何となく人が多い。
    ・・・何かあるのかな?
    よくわからないまま、自然観察園に、歩数を稼ぐつもりで入ってみることにしました。
    晩秋の頃よりも少し人が多いというくらいで、他人との距離は十分に保てます。
    遊歩道の端で、うつ伏せになって撮影している男性がいました。
    他の歩行者の邪魔にはならないように、道の端に寄ってはいるのですが、完全に寝そべっているのです。
    何を撮影しているのだろう?
    カメラが向けられていたのは、細い緑の葉でした。
    あれは、ジャノヒゲソウ。
    こんなに熱心に撮影しているところを見ると、根元に、あのきれいな青い実がついているのかな?

    そこまでは平静だった私ですが、その先、驚愕の事態が。
    通りかかった道の脇に白い花が沢山咲いているのです。
    はて・・・?
    しゃがみこんでよく見て、声なき叫びをあげました。

    これは、セツブンソウ?

    セツブンソウは、山でもほとんど見ることがなくなった珍しい花です。
    昔はセツブンソウの群落のあった山も、今はふもとのセツブンソウ園地に移植して保存に努めています。

    もっと驚いたのは、この花に誰も興味をもっていないことでした。
    通りかかった人も、すっと通り過ぎていくのです。
    知らないの?
    これ、セツブンソウというんですよ。
    見ようと思って簡単に見られる種類の花ではないんですよ。
    電車を乗り継いで乗り継いで乗り継いで、山の花が保存されている園地の、しかも、何だか傾いている歩きにくい木段を下って下って下って、やっと見ることができる花なんですよー。

    しかし、そういえば、何年か前、Facebookで、野川公園のセツブンソウの画像を見たことがありました。
    あの頃は、野川公園というのは、府中か国分寺が最寄り駅の、しかも駅からかなり離れていて行きにくい場所の公園という認識でしたので、自分が行く場所とは思っていなかったのでした。
    土地勘がないというのは、そういうことです。
    自転車で30分で行ける場所だったというのに。
    そして、今年も、この散歩の後に見たら、野川公園のセツブンソウの画像はFacebookに上がっていたのです。

    ひゃー。
    セツブンソウがこんなに無造作に遊歩道のすぐ脇に咲いていて、撮影し放題。
    沢山撮影して、じっと観察して、至福のときを過ごしました。

    どれだけ撮影しても、どれだけ眺めても、まだ後ろ髪を引かれるような思いがありながら、しかし、そろそろ終わりにしようと、また歩き始めると、ポツンと白い花が咲いていました。
    セツブンソウと少し似ていますが、マツバボタンのような葉が生えていないので、セツブンソウではありません。

    この花は、何という名前だったろう。
    多分、とても有名な花なのです。
    この花の名前を知らないなんて、と花好きに笑われるくらいに有名な花。
    山で、見たことがある。
    何という名前だったっけ。
    どこで見たんだっけ?
    ・・・栃木県の女峰山?
    いやいやいや、女峰山に登ったのは7月。
    季節がまるで違うでしょう。
    平地でこの時期に咲くということは、山では3月頃に咲く花。
    うーん・・・。

    首をひねりながら、自然観察園のゲートを出ました。
    出入口には、園内の略図と、今咲いている花の写真が掲示してありました。
    それを見て、私は、膝から崩れ落ちそうになりました。

    ・・・ミスミソウ?

    本当ですか?
    俗称「雪割草」の、あのミスミソウですか?
    だったら、私が見たのは、新潟県の角田山です。
    本当ですか?
    ミスミソウが咲いているんですか、この園地は。

    都立野川公園、おそるべし。

    呆然としながら、駐輪場まで戻ってきましたが、まだ歩きたりません。
    隣接する都立武蔵野公園に行くことにしました。
    道路を渡って、野川の右岸を歩きます。
    野球場を通り過ぎると、都立武蔵野公園。
    晩秋の頃は、煮炊きをする人で大賑わいでしたが、今は、バーベキュー禁止の掲示が出ていました。
    人が集まって飲食するのですから、いくら屋外といっても、都立の施設で許可できることではないのでしょう。
    バーベキューさえできないとは。
    コロナめー。

    舗装された遊歩道を歩くのはつまらないので、木立の中をぶらぶら歩いていきました。
    西へ西へと歩いていくと、木が途切れ、斜面が見えてきました。
    ちゃんとてっぺんがあり、道しるべらしきものが立っていたので、登ってみることにしました。
    てっぺんに立つと、それは、道しるべではなく、山頂標識でした。
    「くじら山」と書いてあります。
    わあ、山だ。
    約1年ぶりに山に登った。

    てっぺんからはだだっ広い公園が見渡せて、子どもたちが遊んでいました。
    子どもが遊びやすい、何もない、良い公園です。

    さあ、そろそろ帰ろう。
    歩数計は、とうに1万歩を越えていました。
    今回も大満足な散歩でした。

      


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    2021年01月20日

    久しぶりに散歩してきました。2021年1月。


    2021年1月17日(日)、歩いてきました。
    三鷹駅南口から、まずは玉川上水沿いに、井の頭公園方向に進みました。
    冬枯れの道。
    人も少なく、静かです。
    紅葉に見とれることもなくなり、足元に目を落とすと、おや、三鷹市のマンホールには、ポキの絵が描いてあります。
    ポキは、着ぐるみがあるらしいけれど、三鷹市内の行事にしか出没しないので、三鷹市以外に住む人で知っている人はほとんどいないかもしれません。
    ご当地キャラクターのイベントに参加したという話を聞いたことがありません。
    では、ポキの存在意義とは何だろう?
    三鷹市のキャラクターといっても、三鷹市を宣伝する意図を感じない・・・。

    と考えていると、片耳イヤホンで聞いていたラジオは、「マンションポエム」という、マンションの広告に掲載されているポエムのような宣伝文の収集家がゲストでした。
    人気のある土地にあやかった宣伝文の例を話しています。
    「広尾をまとう西麻布」
    ・・・確かに、何だそれは?
    そんな例の1つ。
    「『吉祥寺の奥座敷』。下連雀でしょう、そこは」
    「三鷹ですね」

    ちょうど考えていたこととシンクロし、歩きながら独りで笑うという気持ちの悪い状態になってしまいました。
    いや、三鷹は、住みたい街ランキングで上位に入っているのです。
    吉祥寺にあやからなくても、大丈夫なんです。

    しかし、先日、中学生に、
    「学校以外で、あなたの家の近くの自慢できる場所を3つの英文で書きなさい」
    という課題を出したところ、久しぶりの白紙で驚きました。
    テーマによって全く書けなくなることのある子ですが、このテーマは書きやすいでしょうに。
    なぜ、何も浮かばないの?
    太宰治って、知ってます?
    野川は?
    井の頭公園は?

    そんなことを思い出しているうちに、万助橋。
    信号を渡り、玉川上水緑道に入りました。
    落ち葉が踏みしだかれ、細かくなって道に積もり、今、1年でもっとも道がフカフカの季節かもしれません。
    やわらかーい。
    やがて腐葉土となっていく柔らかい道を踏みしめて進みました。
    右手に見える広大な運動場に、人影はまばら。
    寒いからか、ランナーもほとんど通りません。
    静かです。

    ここから舗装道路になるというところでUターンし、対岸を歩きました。
    こちらも道はフカフカ。
    井の頭第二公園も、人の姿はありませんでした。
    ここは、いつ来ても、人より木の数のほうが多いです。
    静かな、林の公園。

    駐車場までいったん戻って、そこから、井の頭公園へと向かいました。
    木立の中を通り、舗装道路を渡ると、池が見えてきました。
    日曜ということもあり、そこそこ人がいましたが、2メートルの距離は保てました。
    池を半周。
    神田川の水源からは、神田川に沿って歩いていきました。
    ここも、しばらく川のほとりに土の道が続きます。
    川沿いは寒いかなあと思いましたが、どこも寒いので、特にここだけが寒いという印象はありませんでした。
    12月に歩いた頃よりは1枚多く着込んで、手袋もしての散歩です。

    ここも、この先は舗装道路になる、というところでUターン。
    対岸を歩いて戻り、再び井の頭公園内へ。
    カモが来ていて、それを撮影する人が群がっていました。

    しばらく進むと、スイセンが咲いていました。
    もうそんな季節ですね。
    冬枯れの中で、春を待たずに咲く花。
    撮影していて、気がつきました。
    花の向こうに、陸に上がって何かつついている鳥がいます。
    丸々太っています。
    これもカモかな?
    随分と余裕のある様子です。
    できるだけ近づいて、撮影してみました。
    上の画像がそれです。

    井の頭公園内も、土の道を選び、のんびり歩きました。
    山野草の植えられた斜面の石段。
    立札が立つのみで、まだどの草の姿もありません。

    再び万助橋。
    信号待ちをしていると、ウーバーイーツの配達員の自転車が通り過ぎていきました。
    今日見かけたのは、これで5人目。
    12月に歩いたときには、1人も見ませんでしたが。
    日曜のお昼どきで、特に利用者が多い時間帯なのでしょうが、本当に流行しているのですね。
    配達員が人員過剰となり競争が起きていると、何かで見ました。
    コロナ禍で、アルバイト先が限られているのも影響しているのでしょうか。
    何もかも、早く、元に戻るといいのですが。

    コロナ禍が去ったら、何をしよう。
    それはもう、山へ。
    まず、高尾山へ行こう。
    そんなことを思いながら、三鷹駅へと歩きだしました。


      


  • Posted by セギ at 12:45Comments(2)