たまりば

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2018年09月10日

9月22日(土)、大人のための数学教室を開きます。


9月8日(土)、大人のための数学教室を開きました。
今回の学習内容は、数Ⅱ「図形と方程式」の中の、直線の方程式です。

直線の方程式の求め方は、中学2年の「1次関数」で学習しています。
例えば、こんな問題。

問題 点(6,-1)を通り、傾きが-1/2の直線を求めよ。

まずは、中学生の解き方で解いてみましょう。
直線の式は、1次関数です。
1次関数の一般式は、y=ax+b。
このaとbには具体的な数字が入り、個々の直線の式を表します。
aは傾き。bは切片。
今は傾きが-1/2とわかっていますので、a=-1/2です。
これを一般式に代入して。
y=-1/2x+b。
ところで、点(6,-1)はこの直線上の点なのですから、この点のx座標とy座標は、上の式の関係を満たします。
x=6、y=-1 を代入して、上の式が成り立つということです。
では代入しましょう。
-1=-1/2・6+b
-3+b=-1
b=2
よって、求める直線の式は、 y=-1/2x+2 です。

数学が苦手な子は、こういう問題の作業手順だけ覚える傾向があり、しかも、1つ1つ手順を踏まず、一気に全部代入して解く子も多いです。
最初は意味がわかったうえでそうしていたのでしょうが、意味はたちまち後退し、単なる作業手順になります。
「1次関数」が範囲の定期テストが終わってひと月も経てば、こんな基本問題も、どうやって解くのか曖昧になります。
復習しようと自分のノートを見直しても、
-1=-3+b
という式から唐突に答案が始まっているので、何をどうしたのか、自分でもわからなくなってしまいます。

また、応用問題を解くときに、同じ考え方を用いて、点の座標がわかれば直線の式を求められるという発想を持つことができず、座標平面と図形の問題は歯が立たない子も多くいます。
手順だけになってしまい、意味がわかっていないからなのでしょう。
「意味がわかるようにノートをとっておくといいよ」
「代入は一気にやらず、まずy=-1/2x+bの式を立てて、それから点の座標を代入すると、後で意味がわかるよ」
と繰り返し助言しますが、聞いてくれない子もいます。
説明を聞いた直後なので、そのときは意味がわかるから大丈夫と思うのでしょうか。
今はわかっても、明日はわからないかもしれないのに。
記憶なんて、すぐに消えてしまいます。
数字の操作は、意味を伴っていなければ記憶に残ることは少ないのです。

意味がわかるように答案を作っていくこと。
数学の記述答案で必要とされているのは、とりあえず、それです。
どういう考え方で、何の定理や公式を用いて、どう解いているのかを示しながら解いていく。
中学の間はある程度許されていますが、高校数学になると記述答案としての体裁が整っているかがより重要となります。
数学の答案なのに日本語が多くなり、「何で式と答えだけじゃダメなんだろう?」と不満を感じる子もいると思います。
しかし、1週間も経てば、自分の立てた式の意味さえ自分でわからなくなるのが高校数学の答案です。
答案を読む採点者に、「式の意味はおまえが判読しろ」、「そして採点しろ」、「部分点くらいよこせ」、と言っても、そんなの無理です。
ヒントをください。
どういう考え方でその式を立てたのか、式の前に1行でいいから説明をください。
そうすれば、たとえ誤答だとしても、全くの勘違いによる式なのか、代入ミスなのか、判断することができます。
採点者が求めているのは、そういうことです。
そして、それが記述答案の根本です。

記述答案を書かねばならないと納得しても、今度はルールがわからない、ここはどう書くの、ここはどうするの、と不安になり、1行も書けない子がいますが、絶対の形式があるわけではありません。
読む人の立場になって書くこと。
それは、結局、時間が経過した後の自分が読んでも意味がわかるということ。
ルールは、究極、それです。


さて、問題に戻りましょう。
問題 点(6,-1)を通り、傾き-1/2の直線の式を求めよ。

高校数Ⅱは、これを一気に解く公式を学びます。
点(x1,y1)を通り、傾きがmの直線の式は、
y-y1=m(x-x1)

この公式の証明は簡単です。
求める直線の式を、
y=mx+n ・・・➀
と表します。
この直線は、点(x1,y1)を通るのですから、
y1=mx1+n ・・・➁
が成り立ちます。
➀-➁をすると、
y-y1=(mx+n)-(mx1+n)
y-y1=mx-mx1
y-y1=m(x-x1)
これが公式です。

点(6,-1)を通り、傾き-1/2の直線だから、
y-(-1)=-1/2(x-6)
y+1=-1/2x+3
y=-1/2x+2

ここで、公式のバージョンアップが行われたことになります。
これがなかなか厄介で、中学時代の解き方を手放せない子が現れます。
中学の解き方でも、この問題は解けますから。
高校の公式を使えば秒殺の問題を、何だかあれこれ迷いながら、思い出しながら解いているので、何をしているのかなあとノートを覗くと、中学の解き方で解いている。
そういう光景に何度も遭遇しました。

本人にバージョンアップしたい気持ちがないわけではないのです。
でも、公式が覚えられない。
頭がパンパン。
しかも、中学の頃は、この直線の式の求め方だけで授業は1~2時間使ったし、学校のワークもそれだけで2ページくらいぎっしり問題があって沢山練習できました。
高校の授業は、新しい公式がさっと出てきて、スッとすぐに次の公式に進んでしまいます。
高校から配られている問題集も、この公式の練習問題は小問が5~6問程度です。
定着しないうちにスルスルと先に進んでしまいます。

定期テスト前にまとめて丸暗記しよう、と思って先に進んでいくと、しかし、えらい目にあいます。
その先、問題が複雑になったときに、学校の問題集の解説を読んでも、意味がわからないのです。
解説が3行くらいすっ飛んでいるように感じるほど、何でこんな式が唐突に立てられているのか、意味がわからない。
記述答案は意味がわかるように書けって言ったくせに、非常に詳しい模範答案であるはずの問題集の解説書が意味がわからないってどういうこと?

・・・・公式を覚えていないからです。

応用問題の中で、基本公式の意味を逐一解説することはありません。
点(6,-1)を通るから、
くらいの1行しか書いてありません。
それで記述答案としては十分です。
それで意味がわからないのは、公式を覚えていない自分の責任となります。
解説を読んでも意味がわからない場合の大半は、本人が公式を覚えていないことに原因があります。
そして、高校数Ⅱはこれから、怒涛の公式ラッシュが始まります。
数学が苦手だけれど、大学受験の都合などで、数Ⅱのマスターがどうしても必要な場合、独りで勉強するのが苦しいのはこの点です。
公式の解説だけなら、塾に行かなくても、ネットに沢山解説が上がっていますし、動画もあります。
しかし、学校の問題集の問題は、解説を読んでも意味がわからない。
模試の問題も、解説を読んでも意味がわからない。
ネットや動画の公式・定理の解説は理解できるけれど、実際の問題が解けない。
そう感じたとき、独学はやめ、塾を頼ってください。
どの公式を覚えていないから、その状態なのか。
どこからつまずいているのか。
それを自力で突き止めるのは難しいです。

数Ⅱ「図形と方程式」がわからない高校生の多くは、中学の「関数」で既につまずいています。
高校入試レベルの座標と図形の問題を自力で完答したことが一度もないまま、他の問題や他の教科でカバーして高校入試を突破した場合。
内部進学で、そもそも高校入試を経験していない場合。
点の座標と直線の式との関係など、根本が理解できていない可能性があります。
なぜ点の座標を直線の式に代入できるのか、その根本がわかっていない子は沢山います。
どうか塾を頼ってください。

今回の授業で、公式はもう2本。
点(x1,y1),(x2,y2)を通る直線の式は。
y-y1=y1-y2/x1-x2 (x-x1)

さらに、(a,0),(0,b)を通る直線の式は、
x/a+y/b=1

また、
2直線が平行のとき、傾きは等しい。
2直線が垂直のとき、傾きの積は-1。

これも、今後も使用することが多い事柄です。


さて、次回の数学教室のお知らせです。

◎日時  9月22日(土)10:00~11:30
◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.48例題12の解説から。
◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。








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