たまりば

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2018年07月11日

条件付き確率。


本日は「条件付き確率」です。
教科書やテキストの説明を読むだけだと何だか難しく感じるのが、この「条件付き確率」です。
例えば、こんな問題です。

例題 あるコンサートの入場者のうち、40%が高校生で、前売りを買って入場した高校生は全体の35%だった。入場者の中から任意の1人の高校生を選びだしたとき、その人が前売りを買っている確率を求めよ。

わかりにくいので、まず人数を具体的に設定して考えてみましょう。
あるコンサートの入場者は100人だったとします。
入場者の40%が高校生なのですから、その人数は、
100×0.4=40(人)となります。
また、前売りを買って入場した高校生の人数は、
100×0.35=35(人)です。
つまり、高校生40人のうち、前売りを買った人は35人。
よって、任意の1人の高校生が前売りを買っている確率は、
35/40=7/8
となります。

高校生を選びだしたときに、分母、すなわち「全体の場合の数」が変わるんです。
「高校生である」という条件が付いたので、分母が変わります。
これが「条件付き確率」です。
そんなに難しくはありません。

しかし、上のようにいちいち100人に例えて計算するのは煩わしいですね。
公式を作っておきたいです。

ここで、「集合」の復習。
集合の要素の個数の表し方は、nを用いるのでした。
ある有限集合Aの要素の個数は、n(A)と表します。
上の例で言えば、全体集合の個数は、n(U)=100。
高校生の集合をAとすると個数は、n(A)=40。
前売りを買っている人の集合をBとすると、その個数は、n(B)。
高校生で前売りを買っている人の集合の個数は、n(A∩B)=35。
この条件付き確率は、n(A∩B)/n(A)=35/40 となります。

ところで、分数の性質として、分母・分子を同じ数で割っても、値は変わりません。
分子を全体集合の個数n(U)で割ると、その式は、
n(A∩B)/n(U) となり、これはA∩Bの確率を表す式ですね。
だから、n(A∩B)/n(u)=P(A∩B)となります。
確率はPで表すのでしたね。
n(A)を全体集合の個数n(U)で割ると、その式は、
n(A)/n(U)=P(A)となり、これは、Aの確率。
よって、条件付き確率は、P(A∩B)/P(A)で求めることができます。
本来、個数で処理するはずのところを確率で代用できるのです。
これが条件付き確率の公式です。
PA(B)=P(A∩B)/P(A) と表記します。
PA(B)のAという文字は、本当はもっと小さく、Pの下半分のサイズで書きます。

この公式を利用すると、上の例題は、
高校生である確率、P(A)=0.4
前売りを買った高校生である確率、P(A∩B)=0.35
よって、この条件付き確率は、
PA(B)=0.35/0.4=35/40=7/8
公式で簡単に求めることができます。

さて、この条件付き確率は、この形の公式よりも、これを変形したもののほうが使い途があります。
PA(B)=P(A∩B)/P(A)
両辺をひっくり返すと、
P(A∩B)/P(A)=PA(B)
両辺にP(A)をかけると、
P(A∩B)=P(A)・PA(B)
このように変形した公式を「確率の乗法定理」といいます。
大変使いやすい定理です。

例題 黒玉が4個、白玉が7個入っている袋がある。この袋から玉を元に戻さずに1個ずつ2回取り出すとき、2個とも白玉である確率を求めよ。

1回目に白玉が出るという事象をA。
2回目に白玉が出るという事象をBとします。
1回目に白玉が出る確率は、全部で11個の玉のうち、白玉が7個ですから、
P(A)=7/11 となります。
次に、2回目も白玉が出るのは、1回目に白玉が出ているという条件があっての確率、すなわち条件付き確率PA(B)となります。
1回目に玉を1個取り出していますから、袋の中の全体の玉の数は10個。
そのうち白玉は、1つ減っていますから、6個。
したがって、PA(B)=6/10。
よって、2個とも白玉である確率は、
P(A∩B)=P(A)・PA(B)=7/11・6/10=21/55
となります。
PA(B)といった記号が難しそうに見えるだけで、実感としては何も問題なく、使いやすい公式です。
確率×確率で計算していけると、今までよりもシンプルに解いていける問題が増えてきます。




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