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2018年04月30日

水根沢から石尾根を縦走しました。2018年4月。

水根沢から石尾根を縦走しました。2018年4月。

2018年4月29日(日)、水根沢林道から石尾根縦走路を奥多摩まで歩きました。
ホリデー快速奥多摩1号、三鷹6:59。
今日は歩く距離が長いので、いつもより1本早いホリデー快速に乗車。
電車は満員でした。
御嶽駅で多くの人が下りるはずなので、そこからは座れないかと期待したのですが、それも無理でした。
奥多摩駅は、警察官が駅に立つほどの混雑ぶり。
東日原行きのバスに乗る人の行列が蛇行して駅前を塞いでいるので、余計に人の流れが悪くなっていました。
奥多摩むかし道のウォーキングイベントも開催されている様子です。
何とか混雑を離れ、道路を渡ると、奥多摩湖行きのバスが停まっていました。
ここもバス停は大行列でしたが、多くの人は鴨沢西行きのバスを待っている様子です。
奥多摩湖までの人はこちらのバスにという誘導があり、無事に奥多摩湖行きのバスに乗車。
バスの中も立ちっぱなし。
ゴールデン・ウイーク、さすがに混雑しています。

終点の1つ前、水根で下車。8:57。
今日は水根から水根沢林道を歩く予定です。
以前にこの道を歩いたのは、2004年7月。
もう14年前です。
登山記録によれば水根沢林道から鷹ノ巣山に登り、稲村岩尾根を下っています。
そのときは、水根バス停前の大きな地図看板でまず混乱していました。
その場で立って見たときに、感覚的に上下左右が逆で、もう全然わからなかったようです。
今は実感と一致した地図が掲示されていました。
地図の通りに、まずは奥多摩むかし道の道しるべに従って歩いていきます。
目の前の三叉路の道路がややこしいのですが、奥多摩むかし道を歩く人のために横断歩道が設置されていますから、その通りに順番に横断歩道を渡っていくと、道しるべがありました。
まずは舗装された坂道を登っていきます。9:15。
しばらく行くと分岐があり、奥多摩むかし道とは別れ、鷹ノ巣山の道しるべに従って左へ。
舗装された道の途中から、道しるべの通りに右の木段を登りました。
14年前とは、登山口の様子が随分変わり、わかりやすくなっていました。
あのときは、迷ったあげくに水根沢を遡行する沢登りの入り口に行きつきました。
どんな迷い方、それ?
(-_-)

斜面を登っていくと、道しるべの下に「通行注意」の掲示がかけられていました。
「通行注意。道せまい」
うわあ、わざわざ「道せまい」と書くくらいに道が狭いのかー。
( ;∀;)
しかし、14年前、私は靴底のすり減った滑りやすい軽登山靴を履いていて、そのことは失敗だったと登山記録に書いているのですが、ドン引きするほど道が狭くて怖かったといった記述はないのです。
靴底のすり減った靴でヒヤッとした程度なら、ダブルストックの本日は楽勝?
しかし、それは甘かった。
道幅は30㎝から50㎝。
沢がはるか下に見える切れ落ちた谷の崖っぷちが延々と続きました。
それでも、50㎝の幅があれば、かなり楽なんです。
ダブルストックで安定性は確保されているし、登り基調なので、落ち着いて歩いていけました。
やはり、ときどき現れる30㎝幅が厄介です。
こわっ。( ;∀;)
先週歩いた檜原都民の森から月夜見山への道は、しかしもっと怖かったので、まあこれくらいなら大丈夫と自分を励ましながら歩いていきました。
前にも後ろにも人は誰もいません。
マイナーな登山道は、ゴールデンウィークの喧騒とは無縁でした。

こんな細い道がなぜ「水根沢林道」と呼ばれているのだろう?
林道というと、舗装の有無はともかく、車一台は通れる歩きやすい道という印象があります。
そもそも林道とは何か?
辞書を引いたら「山で切った材木などを運ぶために作られた道。数え方は一本」とありました。
そうか。
運搬用に作った道が林道で、道幅の問題ではないのですね。
この水根沢林道は、道を支える崖の部分に石垣を積んで補強してあり、なるほど人工的に作った道であることがうかがえます。
石垣は、沢の上流のほうまで続いていました。

一つ目の木橋。10:30。
4本の丸太の上に板を一定の間隔で張ってある、山によくあるタイプの木橋でした。
広いとは思わないけれど、細過ぎるとも思わない、絶妙な幅の木橋です。
ダブルストックを頼りに、一歩ずつ丁寧に通過。
その前に桟道もありましたが、またかと気持ちが暗くなるほどの数ではありません。
沢は、いったん登山道とほぼ水平になり、またはるか下に位置を変えていきました。

下山してくる人が現れました。
人のあまりいない険しい道を歩いているときに特有ですが、下山してくる人は、登ってくる私を見つけると嬉しそうです。
この道で大丈夫なのか、本当に麓に通じているのだろうかと少し不安になっているときなので、登ってくる人の存在にほっとするのでしょう。
そのうちの1人の男性に尋ねられました。
「上の道しるべに、通行注意と書いてあったんですが、何かありましたか?」
「いえ、特に・・・。道幅が狭いだけです」
「迷いやすい箇所とかは?」
「そういうのはないです。ただ道幅が狭いです。ときどき道幅が30㎝くらいになります。沢のすごく上のほうを高巻く道で」
「はあ。崖の?」
「はい」
狭い道幅がどれくらいストレスになるかは、その人の経験や技術によるので、具体的な道幅を説明する以上のことはできないのが、こうした説明の難しいところです。

2つ目の木橋を渡り、まだしばらく細い道が続きましたが、やがて、登山道はジグザグの急登で沢と別れました。
そこからは、尾根の急坂です。
道幅は十分で、ここからは普通の登山道の印象でした。

道しるべ。11:30。
ここは三叉路でした。
道しるべの後ろに、屋根とおぼしきものと、ベンチとおぼしきものが設置されています。
両方とも古く、廃屋のようです。
ここは見覚えがありました。
14年前は、ここでまた道を間違えたのでした。
道しるべの前に先行者が立っていたこともあり、小屋の裏の道が見えなかったのです。
踏み跡の明瞭な右の道を選んだら、だんだん下って行き、沢を遡行してきた人がここから登山道に入るのだろうというポイントにたどりついてしまいました。
沢登りの起点と終点をコンプリート。
いやいや、そんなことをして何になるの?('_')
あのとき、この分岐まで戻ると、廃屋の前には、字の読み取れない古い小さな道しるべと赤テープが道に落ちていたと、登山記録にあります。

今は、しっかりした道しるべが立っています。
道しるべの通りに、廃屋のような休憩舎をまわり込んで急坂を登っていきました。

登っていくと、やがて左手に鷹ノ巣山が見えてきました。
その向こうに七ツ石山。
どちらも広い防火帯が見えます。
倉戸山からの登山道と合流すると、歩いている尾根はさらに広く、緩やかになりました。
林の中を散策している印象です。
麓の沢の周辺は鮮やかな新緑でしたが、ここまで上がってくるとまだ早春で、緑も萌えだしたばかりの薄い色合いです。
カラマツの薄黄緑の若葉。
ブナの若葉。
春霞の青空。
ときおり吹き抜ける風が冷たい。
広がる林の美しさに、倒木の1つに座り、長い休憩を取りました。12:30。
時間に余裕があれば鷹ノ巣山まで往復しようかと思っていましたが、もうそれは無理そうです。
石尾根縦走路。12:45。
といっても、ここは尾根道ではなく、まき道のほうです。
ここから尾根道に合流するには、西のほうの道をたどる場合、かなり鷹ノ巣山方向に登らなければなりません。
このまま石尾根縦走路を東に進み、将門馬場から尾根道と合流しようかな。
道が狭いかもしれないことに不安はありました。
雲取山から鷹ノ巣山まで石尾根を縦走した際に、巻き道の細さを実感していました。
ときどき、崩落地でかなり道の悪いところもありました。
ここも、あれの繰り返しだろうなあ。
しかし、もう疲れて尾根に登る気になれません。
知らない道を歩いて確かめてみたい気持ちもあります。
石尾根縦走路の巻き道を行ってみることにしました。

すぐに後悔しました。( ;∀;)
道が細いっ。
やはり道幅30㎝から50㎝の崖っぷちの道がずっと続きました。
平坦な道ならそれでも何とかなるのですが、アップダウンがあります。
木の根のからんだ段差などもあります。
落ち葉が大量に降り積もっている箇所もありました。

いつもの石尾根縦走路との合流点。13:40。
ほっとしましたー。ヽ(^。^)ノ
ここから、道は急に幅が広くなり、歩きやすくなりました。
気持ちのよい林の中の道をまわり込み、いったん下っていくと、六ツ石山分岐への緩い登り道。
今日は一度もピークを踏んでいないので、ちょっと寄ってみることにしました。
分岐から見えている坂のてっぺんがもう六ツ石山です。
予想通り、例の御影石もどきの慰霊碑みたいな山頂標識が立っていました。13:45。
雲取山や鷹ノ巣山に立っているのとお揃いです。
六ツ石山の山頂には石がいくつかゴロンと置いてあります。
その石は、昔、歩荷訓練をした人が山頂に置いていった多摩川の河原石なのだそうです。
それも1つの自然破壊。
あるべきものはあるべき場所に。
とは言いながら、その石の1つに座って休憩しました。
座るのには便利です。(^-^;

あとはお馴染みの石尾根縦走路の道です。
六ツ石山を下りてしばらくは歩きやすいまき道。
まわり込んでいくと、広い尾根の大急下降。
ブナの新緑の隙間から、まずは大岳山の肩の張った姿が見えてきます。
さらに下ると、次に御前山が惣岳を伴って見えてきます。
そこから緩くくだっていき、いつもの登山道が深くえぐれて泥がたまった道は、脇の樹林帯を通過。
やがて登山道と合流し、落ち葉が踏まれて粉になり歩きやすくなっている道をたったか下っていきました。
幅の広い緩い下りの歩き易さを実感し、どんどん下っていくと、あたりは植林帯に。
三ノ木戸からの道をあわせ、一段下ってV字に戻るように進んでいくと、桟道。15:50。
その手前のちょっと通過しにくい段差も含め、ここも苦手ポイントです。
用心してゆっくり桟道を通過し、あとはもう見知った楽な登山道です。
廃屋のような小さな小屋の前を通り、「奥多摩駅」という字がもうかすれてしまった小さな道しるべに従って右折。
ジクザグに降りていくと、林道出合。16:00。
ここからは舗装された林道です。
いつもなら、途中で林道をショートカットする近道に入るのですが、その道しるべを見逃したようです。
丁寧に林道をたどってしまいましたが、時間はそんなに変わりませんでした。
いつもの羽黒三田神社を通過する必要はないのかもしれません。
最後の近道はきちんと見つけて階段を下りていくと、いつも温泉の帰りに寄るコンビニの横に出ました。
ここから、橋を渡り、ビジターセンターのある交差点からもえぎの湯へ。

もえぎの湯。16:50。
ここも本日は大混雑で整理券が配られていました。
待っている人たち・温泉の中にいた人たちの大半が若い子でした。
20代の若い子は、こういうときにマナーの良い子が多いですね。
混雑しているときは、脱衣所ではロッカー前を塞がない。
洗い場を長時間独占しない。
長湯しない。
そういうことが当たり前に身についているようです。
入るまでは整理券による順番待ち、中に入ってからも、洗い場は行列で順番待ちでしたが、意外に早く自分の順番が回ってきました。
温泉を楽しむというよりも、とにかく汗だくでこれでは電車に乗れないので、入浴してさっぱりした服に着替えられるだけで有難い。
奥多摩町は、ふるさと創生1億円を本当に良いことに使ってくださった。
にこにこと温泉を出ると、今日はまだ時間が早いので、交差点のスーパーも開いていました。




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