たまりば

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2018年05月11日

重複組合せの考え方。具体的に考えてみることから公式へ。


「組合せ」の学習の続きです
今回は、「重複組合せ」の学習です。

問題 りんご・かき・なしをあわせて7個詰めた果物かごを作りたい。何通りの果物かごを作ることができるか。ただし、使わない果物があっても良いものとする。

ふーむ。
とりあえず、具体的に考えてみましょう。
果物の一番上のひらがな1字で表すならば、例えばこんな詰め方があります。

り・り・り・か・か・な・な

あるいは、

り・り・り・か・な・な・な

こういうのを全部書きだしていくことでも求められるけれど、もう少し一般化できないものか?
そこで、とりあえず、果物を全て〇で表すことにします。
そして、別の種類の果物との境に仕切りを入れることにします。

〇〇〇|〇〇|〇〇

これが、先ほど書いた り・り・り・か・か・な・な
を表すものとなります。

〇〇〇|〇|〇〇〇

これは、 り・り・り・か・な・な・な。

〇〇〇||〇〇〇〇

これは、 り・り・り・な・な・な・な。
仕切りを2本続けて描くことで、柿は0個であることを表します。

〇〇〇〇〇〇〇||

これは、 り・り・り・り・り・り・り。
全てりんごの場合です。
こうやってみますと、果物かごの作り方は、〇7個と仕切り2本の順列と考えることができます。
同じものを含む順列です。
同じものを含む順列は、例えば今回のように〇7個、仕切り2本であれば全部で9個のマスを考え、その9個のうち、〇を入れる7個のマスを選ぶと考えます。
それは、9個から7個を選ぶ組合せです。
9C7=(9・8・7・6・5・4・3)÷(7・6・5・4・3・2・1)
ネットで分数を表しにくいのでこう書きましたが、これは、実際には分数で表します。
その次は、結果的には計算しなくても良いのですが、残った2個のマスから仕切りを入れる2個を選びます。
2C2=(2・1)÷(2・1)
これらをまとめて1本の式にしますと、
(9・8・7・6・5・4・3・2・1)÷(7・6・5・4・3・2・1・2・1)=36
これは、9!÷(7!2!) と同じですね。
一般化しますと、全部でn個のもののうち、p個が同じもの、q個が同じもの、・・・・である順列は、
n!÷(p!q!・・・)
重複組合せは、この「同じものを含む順列」の公式を利用して解いていきます。
果物が全部で7個で3種類のときは、〇7個、仕切り2本。
だから、全部で9個のうち同じものが7個と2個。
このように、式に代入する数値の決定までは頭を使いますが、そこから先は公式に代入して簡単に計算していけます。
(9・8・7・6・5・4・3・2・1)÷(7・6・5・4・3・2・1・2・1)=36
答えは36通りです。



問題 りんご・かき・なしの果物をあわせて7個詰めた果物かごを作りたい。3種類の果物を少なくとも1つずつは必ず入れるとすると何通りの果物ができるか。

先ほどの考え方では、かごに入らない果物もありました。
仕切りが両端にあったり2本並んでしまうと、入らない果物が出てしまうことになります。
では、今回のルールは、〇7個仕切り2本は変わらないけれど、仕切りは両端に来てはいけないし、2本並んでもいけないということになります。

この場合は、〇と〇の間のスペースに着目しましょう。

〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇

この図で書いた「・」の位置、つまりスペースに仕切りが入ったり入らなかったりすると考えます。
この「・」、つまり6個のスペースのうち、2個に仕切りが入ることになります。
言い換えると、6個の「・」のうち2個を「|」に置き換えれば良い。
4個の「・」と2個の「|」を並べると考え直すことができます。
結局、またも同じものを含む順列なのですが、先ほどとは数字が異なりますね。
4個の「・」と2個の「|」、あわせて6個を並べる順列。
6!÷(4!2!)=15
答えは、15通りとなります。
これは、6個のスペースのうち2個を選んで仕切りを入れると考えることもできます。
その場合の式は、6C2=15
結果は同じです。

この「同じものを含む順列」の公式は、この問題だけで使うマニアックなものではなく、数Ⅱの学習でまた使う重要公式です。
問題がこのくらい難しくなると、誤解すらできなくなるのか、
「え?こうじゃないんですか?」
と自分の間違った考え方を正しいと主張する生徒を見ることもなくなります。
授業は一見スムーズに進むようになりますが、基本問題で既にモヤモヤしていた高校生にとっては、既に理解の限界を越えているから黙り込んでいるだけかもしれません。
それはそれで授業としてピンチです。
わからないから、とにかく解き方だけ覚えよう、それで定期テストを乗り切ろうとする人が多くなります。
繰り返しますが、この考え方は、数Ⅱ「二項定理」に関する問題など、忘れた頃にまた出てきます。
理解できないままですと、この上には何も積み上がらなくなります。
まずは具体例に即して基本の考え方を理解し、公式の成り立ちを理解して、単なる暗記に終わらないようにしましょう。
忘れたら自力で復元できるくらいに理解を深めておくことが、知識の定着につながります。





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