2018年03月28日
4月14日、大人のための数学教室を開きます。
3月24日(土)、大人のための数学教室を開きました。
今回も「剰余の定理・因数定理の利用」です。
問題 整式 f(x)をx(x+1)で割ったときの余りが2x+1、x+2で割ったときの余りが7であるという。f(x)をx(x+1)(x+2)で割ったときの余りを求めよ。
とりあえず、問題の通りに整式 f(x)を表してみましょう。
f(x)=x(x+1)g(x)+2x+1 ・・・➀
と、まず表すことができます。
f(x)が何次式なのかわからなので、商も何次式かわからないまま、とりあえずg(x)と置きました。
また、こうも表すことができますね。
f(x)=(x+2)h(x)+7 ・・・➁
さらに、この問題の答えとなる余りを含む式を立ててみましょう。
f(x)=x(x+1)(x+2)i(x)+ax2+bx+c ・・・➂
f(x)が何次式かわからないので、商であるi(x)が何次式であるかもわかりません。
しかし、x(x+1)(x+2)という3次式で割っていますので、余りはどんなに次数が高くても2次式です。
このax2+bx+cを求めれば良いのですね。
➀から明らかですが、剰余の定理より、f(0)=1 です。
これを➂に代入すると、
f(0)=c=1 ・・・➃
また同じく、f(-1)=-1ですから、
f(-1)=a-b+c=-1 ・・・➄
➁から明らかですが、剰余の定理より、f(-2)=7 です。
これを➂に代入すると、
f(-2)=4a-2b+c=7 ・・・➅
さて、a、b、cと文字が3種類、式が3本。
これは連立方程式として解けますね。
中学生の間は、連立方程式の計算過程は答案にしっかり残さないとテストで減点されますが、高校生は、連立1次方程式は解くことができて当然なので、答案にはその過程は残さなくても大丈夫です。
書いてもいいですが。
➃、➄、➅より
a=5、b=7、c=1
よって余りは、
5x2+7x+1
問題 f(x)をx2+6で割ったときの余りがx-5、x-1で割ったときの余りが3であるという。
f(x)を(x2+6)(x-1)で割ったときの余りを求めよ。
これを上の問題のように解いた場合、(x2+6)を因数分解すると、(x+√6i)(x-√6i)となりますから、虚数が入ってきて面倒くさいことになりそうです。
他にスマートな解き方はないでしょうか?
あります。ヽ(^。^)ノ
f(x)=(x2+6)g(x)+x-5 ・・・➀ とおく。
ここまでは一緒ですね。
ここで、その商であるg(x)=(x-1)h(x)+p とおきます。
g(x)はf(x)とは異なる整式ですから、余りは3ではありません。
とりあえず余りはpと置いておくなら、この式は何も問題ないですね。
何で f(x)ではない式をx-1で割るの?
意味なくない?
と思うかもしれませんが、しばしお待ちを。
これを➀に代入するのです。
f(x)=(x2+6){(x-1)h(x)+p}+x-5
➀のg(x)のところに先程の式をカポっと代入しているのがわかるでしょうか?
この式を部分的に展開して整理してみましょう。
f(x)=(x2+6)(x-1)h(x)+p(x2+6)+x-5
この、p(x2+6)+x-5 が、f(x)を(x2+6)(x-1)で割った余りです。
ここで問題より、f(x)をx-1で割った余りは3でした。
すなわち、剰余の定理より、f(1)=3 ですから、
f(1)=8p-5=3 となります。
これを解いて、
p=1
よって、
p(x2+6)+x-5
=x2+x+1
余りは、x2+x+1 です。
この解き方はスマートで、一番上の問題でも使えます。
とはいえ、自力でこの解き方を発想するのは難しいでしょう。
こういう解き方があるという知識を頭にインプットするのが何よりです。
さて、今回の授業は、その先、「高次方程式の解法」に進みました。
まだ基本です。
公式を使えば解けるものばかりです。
例題を解説し、問題を解くのは宿題としました。
2次方程式のときのように因数分解して解けば良いのですが、3次式の因数分解の公式や、複2次式の因数分解、2次方程式の解の公式を覚えていない場合、苦戦が予想されます。
頑張ってください。
ヽ(^。^)ノ
さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
◎日時 4月14日(土)10:00~11:30
◎内容 数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.34例題9の解説から。
◎場所 セギ英数教室
三鷹市下連雀3-33-13
三鷹第二ビル 305
春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具 ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
当日集めさせていただきます。
◎予約 私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。
さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
◎日時 4月14日(土)10:00~11:30
◎内容 数Ⅱ「因数定理・高次方程式」を続けます。p.34例題9の解説から。
◎場所 セギ英数教室
三鷹市下連雀3-33-13
三鷹第二ビル 305
春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具 ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
当日集めさせていただきます。
◎予約 私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。
今後、欠席の連絡は不要といたします。
出席される方のみ、前日の午後9時までにご連絡ください。
Posted by セギ at 13:50│Comments(0)
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