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2018年02月07日

データの分析。相関表と共分散。

データの分析。相関表と共分散。

今回も「データの分析」の学習の続きです。
まずは、相関表の読み取りから。
上の板書の左上の図が相関表というものです。
難しそうですが、実はとても簡単で、小学校4年生で学習する内容です。
例えば「衛生検査」の表。
「ハンカチを持っている・持っていない」
「爪を切っている・切っていない」
そういう2種類の分類を縦横に組み合わせた表をご覧になったことがあると思います。
あれが相関表です。

上の図は、そういう相関表をもっと無味乾燥にしたものですが、読み取り方は同じです。
例えば、上の図で、x=2で、y=1の人は、0人。
x=2で、y=2の人は、1人。
xやyの値は、データそのものかもしれませんし、度数分布表の各階級を代表する階級値かもしれません。
上の相関表で赤字で書いてあるのは、それぞれの度数です。
外側の青字で書いてあるのは、その合計です。

xの合計は、横の数字をたしていくとわかります。
つまり、x=2の度数は、0+1+4+3で、合計で8人。
x=1の度数は、16人。
yの合計は、縦にたしていきます。
y=1の度数は、7人。
y=2の度数は、9人。
さらに、青字を横に全部たすと、32人。
青字を縦に全部たしても、32人。
このデータの度数は全部で32人であることがわかります。
簡単ですね。
ヽ(^o^)丿

さて、ここからこのデータの分析に入ります。
まずは、平均を求めましょう。
xの平均は、xの総合計を度数で割れば出ます。
xの総合計は、相関表の外側に青字で書いた度数の小計を使って求めることができます。
x=2の人が8人。つまりこの階級の合計は、2×8=16
x=1の人が16人。合計は、1×16=16
x=0の人が8人。合計は、0×8=0
ゆえに、総合計は、16+16+0=32
度数の合計も32ですから、平均は、
32÷32=1となります。
xの平均は1です。

yも同様に計算できます。
1/32(1×7+2×9+3×9+4×7)=2.5
yの平均は、2.5です。

さて、次に分散を求めましょう。
前回学習した内容です。
分散とは、偏差(そのデータと平均との差)を2乗したものの平均のことでした。
相関表の場合、これも外側に書いた青字の数字が役に立ちます。
x=0の偏差の2乗は、(0-1)2。
それが8人いるのですから、合計で、8(0-1)2となります。
x=1は16人なので、
16(1-1)2
x=2は8人。
8(2-1)2
となります。
それらを全てたして、度数全体の32人で割れば、xの分散となります。
すなわち、
S2x=1/32{8(0-1)2+16(1-1)2+8(2-1)2}
一見複雑な式ですが、0になって消えるところもあるので、計算は案外楽で答えは、0.5。

yの分散も同様に、
S2y=1/32{7(0-2.5)2+9(2-2.5)2+9(3-2.5)2+7(4-2.5)2}=1.125

では次に、前回学習した共分散を求めてみましょう。
共分散は、データに正の相関があるか、負の相関があるかを知るための数値でした。
求め方は、(xの偏差)×(yの偏差)の平均。
順番に求めていきましょう。

まず、x=0で、y=1の度数は3人。
その分の(xの偏差)×(yの偏差)の合計は、
3(0-1)(1-2.5)
x=0で、y=2の度数は4人。
すなわち、4(0-1)(2-2.5)
x=0で、y=3の度数は1人。
すなわち、1(0-1)(3-2.5)
x=0で、y=4の度数は0人。
すなわち、0(0-1)(4-2.5)

こうして見てみると、これらは、(0-1)が共通因数ですね。
だから、こんなふうにくくることができます。
(0-1){3(1-2.5)+4(2-2.5)+1(3-2.5)+0(4-2.5)}
つまりは、xの偏差ごとに、yの偏差を分けてたしていくイメージです。

xの偏差が1-1=0となる2列目は、0に何をかけても0なので、もうさすがに書くのは省略しましょう。
xの偏差が2-1となる、一番上の列は、
(2-1){0(1-2.5)+1(2-2.5)+4(3-2.5)+3(4-2.5)}
これと、さきほどのxの偏差が0-1だった3列目とをたして、32で割れば、共分散となります。
式は複雑そうに見えますが、意味がわかれば楽勝です。
板書の通り、共分散は、12と出ました。
ヽ(^o^)丿




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    Posted by セギ at 10:47│Comments(0)算数・数学
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